JP3141924U - 義乳房パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】乳癌で乳房の全摘出手術をした女性が、肩こりやずり上がり、蒸れ等を起こすことなく、快適に着用できる、肌触りの良い義乳房パットを提供する。
【解決手段】義乳房パッド10は、通気性と適度な重さを有する材料からなる核層と、その核層を覆い、衣料材料からなる中間層と、その中間層を全て包み、衣料生地からなる外層の構造である。義乳房パッド10は、適度な重さと弾力や通気性、吸汗性を有する肌触りの良い衣料材料から構成されているため、被着者は、肩こりやずり上がり、蒸れ等を起こすことなく、快適に着用することができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、乳癌で乳房の切除をした人が、快適且つ手軽に着用できる義乳房パットに関するものである。
乳癌により、乳房の切除をした女性、特に全摘出手術をした女性は、女性の象徴である乳房を失ったことでの精神的な苦痛や、左右の乳房の有無により、体のバランスが崩れ、姿勢を悪くしたり、肩こり等の肉体的な苦痛がある。
このような背景により、乳房を切除した女性は、体のバランスを保つため、また、外見上、乳房の切除をしたことが分からなくするために、義乳房パッドを着用している。
従来、全摘出手術をした女性は、乳房の形をしたシリコンゴム等からなる義乳房を着用している。シリコンゴム等で形成された義乳房は、重みによる肩こりや、吸汗性や通気性が無いための蒸れ等の問題がある。シリコンパッド着用の際に使用する吸汗パッドが提案されたりしている。(例えば 特許文献1参照)
また、シリコンパッドは高価なため経済的負担もあり、被着者は、綿やストッキングを詰めてオリジナルのパッドを作製したり、肌触りや通気性、吸汗性、重み等を考慮しながら素材の違うパッドを数種組み合わせたりして、義乳房パッドを着用している。
乳房を全摘出した女性は、上記のような問題を持ちつつ、義乳房パッドを使用している。
特開2004-329563号公報
従来のシリコンからなる義乳房パッドは、高価な上に、通気性や吸汗性が無いために、蒸れたり、重過ぎるために肩こり等を起こすものが多かった。また、ポリウレタンフォー
ム等からなるパッドは、軽量すぎるため、乳房の全摘出した人には、ブラジャーと共にず
り上がりが生じ、且つ肌触りも悪く不快感があった。
本考案は、これらの欠点を解決し、肩こりやずり上がり、及び蒸れ等の肉体的苦痛を伴うことなく、快適な着用感が得られると共に、容易に着用できる義乳房パッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載された本考案は、ブラジャーの内側のカップ部に挿入される義乳房パッドであって、通気性と適度な重みを有する材料からなる核層と、その核層を包み、衣料用材料からなる中間層と、その中間層を全て包み衣料用生地からなる外層の構造である。形状は、肌に接する面は平面のまんじゅう形等とし、且つ被着者が複数種から選択可能な形、大きさ、重さの義乳房パッドであり、左右関係なく着用することができることを特徴とする。
そして、請求項2に記載された本考案は、請求項1の義乳房パッドであって、その核層は、通気性を有する衣料用生地の袋に入った、2〜3mm前後の粒径を有する球状のビーズからなり、そのビーズ重量は、30〜60g前後である。前記中間層は、弾力性、通気性を有する衣料用材料からなり、まんじゅう形に形成したものである。前記外層は、肌触りがよく、通気性、吸汗性を有する衣料用生地からなる。ことを特徴とする。
請求項3に記載された本考案は、請求項1のまんじゅう形をした義乳房パッドであって、前記外層の縫い合わせの一部にループ状の肌触りのよい布タグを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載された本考案は、請求項1〜3及び請求項5の義乳房パッドの挿脱が自在であって、ウレタン樹脂パッドの内側の縁に安定保持及び脱落防止のための伸縮性、通気性、吸汗性を有する衣料用材料からなる布を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載された本考案は、請求項1〜2の義乳房パッドであって、核層を30〜60g前後の重さを有する変性ポリウレタンジェルに変えたものであり、その形状は、片面がなだらかな丘形で、もう片面が平面のレモン型、三日月型、ハート型等であることを特徴とする。
本考案の義乳房パッドは、上記したように構成されているため、重みによる肩こりや軽量過ぎるためのずり上がりを起こすこと無く、且つ上記の衣料用材料であるので、蒸れや肌に接する面の違和感等も起こすこと無く、被着者は、義乳房パッドを快適に着用することができる。また、家庭での洗濯が可能な上、ループ状の布タグを備えたことにより、その布タグを挟んで干すことができるため、パッド本体には挟み跡が残らず、型崩れを防ぐことができる、と共に常に清潔に保つことができる。また、本義乳房パッドは、核層の材質や量的な変化だけで、複数種のパッドの製作が容易であり、しかも金型を必要とせず、衣料用材料からなる構成であるため、経済的でもある。
さらに、従来のウレタン樹脂パッドの内側の縁に肌触りの良い布を縫い付けただけの簡単な加工により、ウレタン樹脂パッドの裏面側には、ポケット部(空間部)が得られ、そのポケット部に、本義乳房パッドを挿入することにより、本義乳房パッドは、安定保持及び脱落防止が得られる。と共に容易に挿脱ができる。また、従来のウレタン樹脂パッドの保形性もあり、左右のバストのバランスがより整えられ、外見上、乳房の切除をしたことが分からなくすることができる。
以下、本考案の義乳房パッドを実施するための最良の形態について、図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
なお、各図に共通の部分は、同じ符号を使用している。
図1及び図2は、第1実施形態に係る義乳房パッドの構成を示す。
図1は、断面図、また、図2(イ)は、正面図、図2(ロ)は、側面図である。
図1に示すように、本考案に係る義乳房パッド10は、適度な重みと通気性を有するビーズからなる核層1と、その核層1を覆い、弾力且つ膨らみを持たせるための衣料材料からなる中間層2と、その中間層2を全て包む衣料生地からなる外層3の構造である。
核層1は、粒径が2〜3mm前後の球状のビーズ1aからなり、通気性を有する綿等の
衣料用生地1bの袋に、動きが自在になるよう入れてある。前記ビーズ1aの総粒重量は、30〜60g前後であり、義乳房パッド10の核心となる。
中間層2は、通気性、弾力性を有する化繊綿、厚手キルト生地、薄手キルト綿の衣料用材料からなる。化繊綿2aは、ビーズ1aからなる核層1を包むと共に、まんじゅう形の山形部を形成し、厚手キルト生地2bは、まんじゅう形の底部(平面部)を形成する。
薄手キルト綿2cは、まんじゅう形を形成した化繊綿2a、厚手キルト生地2bをすべて覆
い、さらに弾力のあるまんじゅう形が形成される。義乳房パッド10の中間層となる。
外層3は、通気性、吸汗性を有する肌触りのよい綿等の衣料用生地からなり、まんじゅう形に形成された中間層2を、大きさの違う2枚の布で包み縫い合わせる。義乳房パッド10の外層となる。
タグ部4は、長さ約10ミリ、幅約5ミリ程の肌触りの良い衣料用生地からなり、義乳房パッド10の外層3の縫い合わせ目の一部にループ状に挟んで、縫い付けたものである。
義乳房パッド10は、洗濯が可能であり、前記布タグ4を挟んで干せるので、パッドの本体には挟み跡が残らず、型崩れを防ぐことができる。
上記のように、義乳房パッド10は、総パッド重量が30〜70g前後からなり、ビーズや弾力性、通気性、吸汗性を有する肌触りの良い衣料用材料から構成されているので、肩こりやずり上がり、及び蒸れ等の不快感を起こすことなく、被着者は義乳房パッド10を快適に着用することができる。また、家庭での洗濯が可能な上、パッドの左右に関係なく使用できるので、経済的である。
図3は、第2実施形態に係るウレタン樹脂パッド20の斜め背面図を示す。
ウレタン樹脂パッド20の内側(肌に接する側)の縁に、伸縮性、通気性、吸汗性を有する肌触りの良い綿等の衣料用生地21aを縫いつける。義乳房パッド10の挿入口は空か
しておく。ウレタン樹脂パッド20と衣料用生地21aとの間の空間部(ポケット部)に、義乳房パッド10を挿入する。ウレタン樹脂パッド20の内側に布を縫い付けただけの簡単な加工により、本義乳房パッドは、安定保持及び脱落防止が得られると共に、ウレタン樹脂パッドの保形性もあり、左右のバストのバランスがより整えられ、外見上、乳房の切除をしたことが分からなくすることができる。
被着者は、ブラジャーの着用前、着用後どちらでもブラジャーの内面側のカップ部に、(義乳房パッド10を挿入した)ウレタン樹脂パッド20を、容易に挿入することができる。また、被着者が愛用しているブラジャーや内側にポケット部がないブラジャーであっても、着用ができ、且つ左右に関係なく着用できるので経済的である。
図4は、第3実施形態に係る義乳房パッド10のもう一つの核層の正面図である。
先の実施例1において、義乳房パッド10の核層1が、ビーズ1aでなく、30〜60g
前後の重さを有する変性ポリウレタンジェル11に変えたものであり、形状は、片面がなだらかな丘形で、もう片面が平面のレモン型、三日月型、ハート型等である。
核層1が変性ポリウレタンジェル11の義乳房パッド10は、柔らかな弾力を増し、手触り感が本物の乳房のようである。
主として、乳癌で乳房の全摘出手術をした女性が、義乳房パッドを着用する際に生じ
る肩こり、ずれ上がり、蒸れ等による不快感を解決する義乳房パッドに関する。
実施例1の形態の義乳房パッドの断面図 実施例1の形態の義乳房パッドの(イ)は正面図、(ロ)は側面図 実施例2の形態のウレタン樹脂パッドの斜め背面図 実施例3の形態の義乳房パッドの核層の(イ)は正面図、(ロ)は側面図
符号の説明
1 核層
(1a 核層 ビーズ)
(1b 核層 衣料用生地)
2 中間層
(2a 中間層 化繊綿)
(2b 中間層 厚手キルト生地)
(2c 中間層 薄手キルト綿)
3 外層(衣料用生地)
4 布タグ(衣料用生地)
10義乳房パッド
11義乳房パッドのもう一つの核層(変成ポリウレタンジェル)
20ウレタン樹脂パッド
21a 衣料用生地

Claims (5)

  1. ブラジャーの内側のカップ部に挿入される義乳房パッドであり、通気性と適度な重みを
    有する材料からなる核層と、その核層を包み、衣料用材料からなる中間層と、その中間層を全て包み、衣料用生地からなる外層の構造とする。形状は、肌に接する面は平面のまんじゅう形等とし、且つ被着者が複数種から選択可能な形、大きさ、重さであり、左右関係なく着用することができることを特徴とする義乳房パッド。
  2. 前記核層は、通気性を有する衣料用生地の袋に入った、ビーズからなり、前記中間は、弾力性、通気性を有する衣料用材料からなり、前記外層は、肌触りがよく、通気性、吸汗性を有する衣料用生地からなる。ことを特徴とする義乳房パッド。
  3. 前記義乳房パッドの一部にループ状の布タグを備えたことを特徴とする請求項1に記載の義乳房パッド。
  4. 前記義乳房パッドの挿脱が自在であって、ウレタン樹脂パッドの内側の縁に安定保持及び脱落防止のための布部を備えたことを特徴とするパッド。
  5. 請求項1ないし2の義乳房パッドにおいて、その核層が、変性ポリウレタンジェルに変えたことを特徴とする義乳房パッド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009254813A (ja) * 2008-03-26 2009-11-05 Mariko Uchida 乳房切除後に使用するバストパッド
JP2011160909A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Yoshiyuki Shimamura バストパッド
JP2016079545A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 安江 池田 乳がん患者用胸パッド

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