JP3141451B2 - オーディオ信号処理方法 - Google Patents

オーディオ信号処理方法

Info

Publication number
JP3141451B2
JP3141451B2 JP03276169A JP27616991A JP3141451B2 JP 3141451 B2 JP3141451 B2 JP 3141451B2 JP 03276169 A JP03276169 A JP 03276169A JP 27616991 A JP27616991 A JP 27616991A JP 3141451 B2 JP3141451 B2 JP 3141451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
audio signal
floating
quantized
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP03276169A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0591065A (ja
Inventor
京弥 筒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP03276169A priority Critical patent/JP3141451B2/ja
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to DE69227570T priority patent/DE69227570T2/de
Priority to EP92308815A priority patent/EP0535889B1/en
Priority to KR1019920017667A priority patent/KR100225822B1/ko
Priority to AT92308815T priority patent/ATE173366T1/de
Priority to DE69231369T priority patent/DE69231369T2/de
Priority to EP97200178A priority patent/EP0786874B1/en
Priority to AT97200178T priority patent/ATE195618T1/de
Priority to US07/953,740 priority patent/US5375189A/en
Priority to AU26049/92A priority patent/AU664386B2/en
Publication of JPH0591065A publication Critical patent/JPH0591065A/ja
Priority to US08/767,840 priority patent/USRE36683E/en
Priority to HK98114865A priority patent/HK1013536A1/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP3141451B2 publication Critical patent/JP3141451B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L9/00Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols
    • H04L9/06Cryptographic mechanisms or cryptographic arrangements for secret or secure communications; Network security protocols the encryption apparatus using shift registers or memories for block-wise or stream coding, e.g. DES systems or RC4; Hash functions; Pseudorandom sequence generators

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Security & Cryptography (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーディオ信号をブロ
ックフローティング処理して圧縮し、また、その圧縮符
号化信号からオーディオ信号を復元するオーディオ信号
処理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、オーディオ信号処理方法とし
て、オーディオ信号を圧縮して符号化する高能率符号化
技術には、例えば、入力オーディオ信号(ディジタルオ
ーディオデータ)を所定時間毎(所定時間フレーム毎)
に周波数軸上で複数のブロックに分割し、この各ブロッ
ク毎にいわゆるブロックフローティング処理を施すと共
に、各ブロック毎のデータを適応的なビット割り当てで
量子化するものがある。
【0003】ここで、上記ブロックフローティング処理
は、基本的には、ブロック内の各ワードに共通の値を掛
けて大きくし、量子化時の精度を上げるものであるが、
具体的には、例えばブロック内の各ワードの絶対値の内
で最も大きなもの(最大絶対値)を探し出し、この最大
絶対値が飽和しないような当該ブロック内の全ワードに
対して共通のフローティング係数を用いてフローティン
グ処理を行うものが一例としてある。より簡易なものと
しては、ビットシフトを利用する6dB単位のフローテ
ィングもある。
【0004】ところで、上記ブロックフローティング処
理を行うオーディオ信号処理方法が適用されるシステム
のエンコーダ側では、通常、ブロックフローティング処
理に関連するパラメータBFとして、例えば、フローテ
ィング係数としてのスケールファクタSFの値と、適応
的なビット割り当てに関する情報としの上記スケールフ
ァクタSFといわゆるマスキング効果を考慮して各ブロ
ック毎に求められる許容可能なノイズレベルとの差を示
すワード長WLのデータとを、量子化されたブロックの
データ(量子化されたスペクトル信号、以下例えばメイ
ン情報とする)と共に媒体に記録若しくは伝送すること
が行われる。
【0005】なお、上記マスキング効果とは、人間の聴
覚特性により、ある音により他の音がマスクされて聞こ
えなくなる現象を言う。換言すれば、上記マスキングと
は、ある信号によって他の信号がマスクされて聞こえな
くなる現象をいうものであり、このマスキング効果に
は、時間軸上のオーディオ信号による時間軸マスキング
効果と、周波数軸上の信号による同時刻マスキング効果
とがある。これらのマスキング効果により、マスキング
される部分にノイズがあったとしても、このノイズは聞
こえないことになる。このため、実際のオーディオ信号
では、このマスキングされる範囲内のノイズは許容可能
なノイズとされる。
【0006】ここで、このようなオーディオ信号処理方
法が適用されるシステムのデコーダ側において、例えば
何らかの原因によりデータが破壊された場合には、その
破壊されたデータに相当する帯域の信号成分を0にして
デコードを行なうことにより、データ破壊による影響を
聴感上、軽減することができる。
【0007】しかし、各ブロック毎の上記ブロックフロ
ーティング処理に関連するパラメータBFは、ある帯域
の複数個のブロックのスペクトル信号に対応しているた
め、もし、当該パラメータBFが破壊された場合には、
上記メイン情報(量子化されたスペクトル信号)が破壊
された場合に較べ、音質劣化への影響が大きくなる。
【0008】このようなことから、上記パラメータBF
が破壊された場合に備え、上記パラメータBFを例えば
エンコーダ側で2重に記録したり、或いはこれらパラメ
ータBFをデコーダ側に2重に伝送し、一方が破壊され
た場合には他方を使ってデコードを行なう方法が提案さ
れている。すなわち、例えば図11に示すように、上記
量子化されたスペクトル信号(メイン情報)を記録又は
伝送すると共に、上記パラメータBFとしてのスケール
ファクタSF及びワード長WLのデータを、それぞれ2
重に(スケールファクタSF1及びSF2、ワード長W
L1及びWL2として)記録或いは伝送するようにして
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
な方法では、エラー(データ破壊)発生という異常時の
ために全てのパラメータBFの2重記録或いは伝送が必
要となるため、常に上記メイン情報へ割り当てられるビ
ット数が削られることになり、特に、圧縮率が高い場合
(ビットレートが低い場合)には、正常時の十分な音質
を確保することが困難であった。
【0010】そこで、本発明は、上述のような実情に鑑
みて提案されたものであり、量子化されたオーディオ信
号へのビット割り当て数を多くできると共に、エラー
(データ破壊)に対して強いオーディオ信号処理方法及
び装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のオーディオ信号
処理方法は、上述の目的を達成するために提案されたも
のであり、入力オーディオ信号を所定の時間フレーム毎
に周波数軸上で複数のブロックに分割し、各ブロック毎
にブロックフローティング処理を施し、各ブロック毎の
データを適応的なビット割り当てで量子化し、当該量子
化されたオーディオ信号を記録又は伝送すると共に、上
記ブロックフローティング処理に関連するパラメータの
各ブロック毎のフローティング係数と上記ブロック毎の
適応的なビット割り当てに関する情報とを2重に記録又
は伝送するオーディオ信号処理方法であって、上記ブロ
ックフローティング処理に関連するパラメータのうちの
上記フローティング係数に関しては低域部分のみ2重に
記録又は伝送するようにしたものである。
【0012】また、本発明のオーディオ信号処理方法
は、上記量子化されたオーディオ信号は低域側から記録
又は伝送すると共に、上記ブロックフローティング処理
に関連するパラメータについては上記ブロック毎の適応
的なビット割り当てに関する情報の低域部分のみ2重に
記録又は伝送するようもしている。
【0013】更に、上記ブロックフローティング処理に
必要なパラメータの上記フローティング係数も2重に記
録又は伝送する場合は、上記各ブロック毎の適応的なビ
ット割り当てに関する情報の2重記録又は伝送する個数
を、上記フローティング係数の2重記録又は伝送する個
数よりも多くするようにもしている。また、本発明のオ
ーディオ信号処理装置は、オーディオ信号を所定の時間
フレーム毎に周波数軸上で複数分割した各ブロック毎に
ブロックフローティング処理を施し当該各ブロック毎の
データを適応的なビット割り当てで量子化した量子化信
号を有すると共に、ブロックフローティング処理に関連
するパラメータの各ブロック毎のフローティング係数及
び/又は各ブロック毎の適応的なビット割り当てに関す
る情報のうち低域部分のみを2重に配してなる符号化信
号から、オーディオ信号を復元するオーディオ信号処理
装置であって、符号化信号の誤りを検出するエラー検出
手段と、エラー検出結果に基づいて符号化信号からフロ
ーティング係数を取り出すフローティング係数取り出し
手段と、エラー検出結果に基づいて符号化信号からビッ
ト割り当てに関する情報を取り出す割り当て情報取り出
し手段と、エラー検出結果とパラメータに基づいて符号
化信号から量子化信号を取り出す量子化信号取り出し手
段と、パラメータに基づいて量子化信号からオーディオ
信号を復元する復元手段とを具備している。
【0014】
【作用】本発明のオーディオ信号処理方法によれば、ブ
ロックフローティング処理に関連するパラメータのう
ち、聴感上影響の少ない高域のフローティング係数につ
いては2重記録又は伝送を行わないようにすることで、
量子化されたオーディオ信号に対するビット割り当て数
を増やすことができる。
【0015】また、ブロックフローティング処理に関連
するパラメータについてはブロック毎の適応的なビット
割り当てに関する情報の低域部分のみ2重に記録又は伝
送するようにしているため、フローティング係数に与え
られていたビットを量子化されたオーディオ信号に割り
当てることができ、更に、量子化されたオーディオ信号
は低域側から記録又は伝送することで、低域信号による
マスキングが有効に作用する高域側の信号がデータ破壊
により得られなくても、音質に与える影響は比較的少な
い。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0017】本発明のオーディオ信号処理方法の第1の
実施例は、時系列の入力オーディオ信号TSを所定の時
間フレーム毎に周波数軸の信号(スペクトル信号SP)
に変換し、このスペクトル信号を帯域毎のブロックに分
割して、各ブロック毎にブロックフローティング処理を
施し、各ブロック毎のデータを適応的なビット割り当て
で量子化して当該量子化されたオーディオ信号(量子化
されたスペクトル信号QSP)を記録又は伝送すると共
に、上記ブロックフローティング処理に関連するパラメ
ータBFの各ブロック毎のフローティング係数(スケー
ルファクタSF)と上記ブロック毎の適応的なビット割
り当てに関する情報(ワード長WLのデータ)とを2重
に記録又は伝送するオーディオ信号処理方法であって、
図1に示すように、量子化されたスペクトル信号QSP
(メイン情報)を記録又は伝送すると共に、上記ブロッ
クフローティング処理に関連するパラメータBFのうち
の上記スケールファクタSFに関しては、低域部分のみ
2重に(スケールファクタSF1及び低域のみのスケー
ルファクタSF2として)記録又は伝送するようにした
ものである。
【0018】なお、第1の実施例の場合は、上記パラメ
ータBFのうちのワード長WLのデータは2重に(ワー
ド長WL1及びWL2として)記録又は伝送する。ま
た、図1には1つの時間フレームと、該1つの時間フレ
ーム内の複数の周波数帯域のブロックを示している。更
に、図1のメイン情報とは、量子化されたブロックのデ
ータ(当該オーディオ信号TSを周波数分割した各ブロ
ック毎のスペクトル信号SPの量子化された各ブロック
のデータ)である。
【0019】ここで、本発明の第1の実施例のオーディ
オ信号符号化方法において、上記パラメータBFのうち
のスケールファクタSFについては、上述のように、低
域の信号に対応するスケールファクタ(図1のスケール
ファクタSF2)のみを2重の記録或いは伝送するよう
にしたことの有効性は、次のような事実に基づいてい
る。
【0020】すなわち、上記パラメータBFのうち、ワ
ード長WLのデータは、前述したように、上記スケール
ファクタSFといわゆるマスキング効果を考慮して各ブ
ロック毎に求められる許容可能なノイズレベルとの差を
示し、上記スペクトル信号SPの量子化の際の適応的な
ビット割り当てに関する情報(各スペクトル信号SPの
記録或いは伝送ビット)を表しているため、当該ワード
長WLのデータが例えば一つでも破壊されていると、そ
のワード長WLのデータが対応するスペクトル信号SP
以後に記録或いは伝送される信号が全て読めなくなって
しまうことになる。これに対し、上記スケールファクタ
SFのデータが破壊された場合には、当該破壊されたス
ケールファクタSFに対応するブロックのスペクトル信
号SPを復元できなくなるだけであり、上記ワード長W
Lのデータが破壊された場合に較べ、音質に与える影響
が小さい。
【0021】また、人間の聴覚特性上、一般に、高い帯
域のオーディオ信号成分(高域のスペクトル信号SP)
は、低域信号(低域のスペクトル信号SP)による前記
マスキング効果が有効に働くため、例えば、当該高域の
スペクトル信号SPにデータ破壊が生じたとして、その
高域のスペクトル信号SPの成分を削ったとしても、音
質に与える影響が比較的小さい。
【0022】したがって、本発明の第1の実施例のオー
ディオ信号処理方法において、上述のように、上記ブロ
ックフローティング処理に関連するパラメータBFのう
ちの上記スケールファクタSFに関しては、低域部分の
み2重に(スケールファクタSF1及び低域のみのスケ
ールファクタSF2として)記録又は伝送するようにし
たとしても、デコード後の音質には影響が少なく、ま
た、上記スケールファクタSFに与えられていたビット
数を、上記スペクトル信号SPの量子化の際に多く割り
当てるようにすれば、音質が向上するようになる。
【0023】また、本発明の第2の実施例のオーディオ
信号処理方法は、図2に示すように、上記量子化された
オーディオ信号(量子化されたスペクトル信号QSP)
は図2の図中矢印で示すように低域側から順に記録又は
伝送すると共に、上記ブロックフローティング処理に関
連するパラメータBFについては上記ブロック毎の適応
的なビット割り当てに関する情報(ワード長WLのデー
タ)の低域部分のみ2重に(ワード長WL1及び低域の
みのワード長WL2として)記録又は伝送するようにも
している。なお、この第2の実施例の場合は、上記スケ
ールファクタSFについては2重に記録或いは伝送しな
い(スケールファクタSF1のみ)ようにしている。
【0024】更に、本発明の第3の実施例として、図2
に示すように、上記ブロックフローティング処理に関連
するパラメータBFの上記スケールファクタSFも2重
に記録又は伝送する場合(スケールファクタSF1及び
例えば第1の実施例のように低域のみのスケールファク
タSF2を記録又は伝送する場合)は、上記各ブロック
毎のワード長WLのデータの2重に記録又は伝送する個
数(ワード長WL2の個数)を、上記スケールファクタ
SFの2重記録又は伝送する個数(スケールファクタS
F2の個数)よりも多くするようにもしている。
【0025】ここで、上記第2,第3の実施例のオーデ
ィオ信号符号化方法の有効性は、次のような事実に基づ
いている。
【0026】すなわち、上記第1の実施例同様に、人間
の聴覚特性上、一般に、高い帯域のスペクトル信号SP
の成分は、低域信号による前記マスキング効果が有効に
働くため、当該高域のスペクトル信号SPにデータ破壊
が生じたとして、その高域のスペクトル信号SPの成分
を成分を削ったとしても、音質に与える影響が比較的小
さい。
【0027】また、上記パラメータBFのうち、ワード
長WLのデータは、各スペクトル信号SPの記録或いは
伝送ビットを表しているため、当該ワード長WLのデー
タが例えば一つでも破壊されていると、そのワード長W
Lのデータが対応するスペクトル信号SP以後に記録或
いは伝送される信号が全て読めなくなってしまうことに
なるが、第2の実施例のように、量子化されたスペクト
ル信号QSPを低域側から記録或いは伝送しておけば、
このワード長WLのデータが正しく読める帯域までの量
子化されたスペクトル信号QSPは、デコードの際に正
しく読みだすことができるようになる。
【0028】更に、スケールファクタSFのデータが破
壊されたとしても、当該破壊されたスケールファクタS
Fのブロックに対応するスペクトル信号を復元できなく
なるだけであり、当該ブロックのワード長WLのデータ
が破壊された場合に較べ、音質に与える影響が小さい。
【0029】上述のようなことから、上記第2の実施例
においては、上記量子化されたスペクトル信号QSPは
低域側から順に記録又は伝送すると共に、ブロックフロ
ーティング処理に関連するパラメータBFについては上
記ワード長WLのデータの低域部分のみ2重に記録又は
伝送するようにし、スケールファクタSFについては記
録又は伝送しないようにしているため、例えば、高域の
スペクトル信号SPが破壊されても、音質に与える影響
が比較的少なく、更に、スケールファクタSFに与えら
れていたビットをスペクトル信号SPの量子化の際に割
り当てることができ、音質が向上するようになる。
【0030】また、上記第3の実施例においては、上記
ブロックフローティング処理に必要のパラメータBFの
上記スケールファクタSFも2重に記録又は伝送する場
合は、上記各ブロック毎のワード長WLのデータの2重
に記録又は伝送する個数を、上記スケールファクタSF
の2重記録又は伝送される個数よりも多くするようにし
ているため、スケールファクタSFのデータが破壊され
たとしても、当該破壊されたスケールファクタSFのブ
ロックに対応するスペクトル信号を復元できなくなるだ
けであり、当該ブロックのワード長WLのデータが破壊
された場合に較べ、音質に与える影響が小さい。
【0031】以下、本発明の上記各実施例のオーディオ
信号処理方法が適用されるオーディオ信号処理システム
の具体的構成について述べる。
【0032】図3には、上記オーディオ信号処理システ
ムのエンコーダ側の構成を示す。すなわち、この図3の
エンコーダは、入力端子1に供給される時系列の入力オ
ーディオ信号(ディジタルオーディオデータ)TSを所
定の時間フレーム毎に周波数軸上で複数のブロックに分
割し、各ブロック毎にブロックフローティング処理を施
し、各ブロック毎のデータを適応的なビット割り当てで
量子化して当該量子化されたオーディオ信号(量子化さ
れたスペクトル信号QSP)を記録又は伝送すると共
に、上記ブロックフローティング処理に関連するパラメ
ータBFの各ブロック毎のスケールファクタSFと上記
ブロック毎のワード長WLのデータとを2重に記録又は
伝送するものである。
【0033】なお、この図3には、時系列のオーディオ
信号(波形データ)をバンド分割フィルターで分割し、
これを変更離散コサイン変換処理により周波数軸の信号
に変換して得られたスペクトル信号SPを圧縮するよう
にしている。
【0034】この図3において、入力端子1に供給され
た上記所定の時間フレーム毎の時系列のオーディオ信号
(波形データ)TSは、供給された時系列信号をスペク
トル信号に変換する時間/周波数変換回路11によりス
ペクトル信号SPに変換される。当該時間/周波数変換
回路11は、上記時系列のオーディオ信号TSを所定の
時間フレーム毎に区切ると共に各時間フレームを複数の
周波数帯域に分割してブロック化している。なお、本具
体例では、この各ブロックの帯域を可変としている。
【0035】また、この時間/周波数変換回路11でブ
ロックの帯域を可変とする際には、上記ブロック幅とし
て、時間フレームを例えば人間の聴覚特性を考慮した帯
域分割により分割して得た各帯域をブロックとするよう
になされている。すなわち、一般に臨界帯域(クリティ
カルバンド)と呼ばれている高域程帯域幅が広くなるよ
うな帯域幅で、上記スペクトル信号SPを複数の帯域に
分割しており、本具体例では、大別して高域,中域,低
域の3つの帯域に分割している。なお、このクリティカ
ルバンドとは、人間の聴覚特性を考慮して分割された周
波数帯域であり、ある純音の周波数近傍の同じ強さの狭
帯域バンドノイズによって当該純音がマスクされるとき
のそのノイズの持つ帯域のことである。また、上記クリ
ティカルバンドでの分割としては、例えば、0〜20k
Hzの全周波数帯域を例えば25のクリティカルバンド
に分割することも可能である。
【0036】この時間/周波数変換回路11からのスペ
クトル信号SPは、スペクトル信号量子化回路15に送
られ量子化される。すなわち、当該スペクトル信号量子
化回路15は、供給された各ブロックのスペクトル信号
SPをブロックフローティング処理により正規化(ノー
マライズ)した後、いわゆるマスキング効果を考慮した
適応的な割り当てビット数で量子化する。
【0037】ここで、上記スペクトル信号量子化回路1
5で上記ブロックフローティング処理を行うためのフロ
ーティング係数(スケールファクタSF)は、スケール
ファクタ計算回路13から供給される。すなわち、上記
スケールファクタ計算回路13には上記スペクトル信号
SPが供給されており、このスケールファクタ計算回路
13から、上記時間フレーム毎の複数の周波数帯域のブ
ロック毎のスペクトル信号SPの例えばピーク或いは平
均値に所定の係数を乗算したフローティング係数(スケ
ールファクタSF)が出力されるようになっている。
【0038】また、上記スペクトル信号量子化回路15
で上記適応的な割り当てビット数の量子化を行うため
に、上記スペクトル信号SPはマスキング計算回路17
にも送られている。当該マスキング計算回路17では、
後述するようにして人間の聴覚特性に応じた各ブロック
毎のマスキング情報MSKI及び/又は任意の注目ブロ
ックに近接する他のブロックからのマスキング効果によ
る当該注目ブロックのマスキング情報MSKIが得られ
る。このマスキング計算回路17からのマスキング情報
MSKIは、ビットアロケーシヨン計算回路14に送ら
れ、当該ビットアロケーシヨン計算回路14で上記マス
キング情報MSKIに基づいた各ブロック毎のビット割
り当て情報としてのワード長WLのデータが求められ
る。すなわち、このワード長WLの情報に基づいて上記
スペクトル信号量子化回路15では、供給されたスペク
トル信号SPのブロック毎の適応的な量子化を行ってい
る。
【0039】ここで、上記マスキング計算回路17及び
ビットアロケーシヨン計算回路14での処理は具体的に
は以下のようになされている。
【0040】すなわち、上記マスキング計算回路17に
送られたスペクトル信号SPは、先ず上記ブロック毎に
エネルギが算出される。このブロック毎のエネルギ算出
の際には例えば上記クリティカルバンド(臨界帯域)毎
のエネルギが、例えば当該バンド内での各振幅値の総和
を計算すること等により求められる。この各バンド毎の
エネルギの代わりに、振幅値のピーク値、平均値等が用
いられることもある。このエネルギ算出により求められ
る各バンドの総和値のスペクトルは、一般にバークスペ
クトルと称されている。
【0041】次に、当該マスキング計算回路17では、
上記バークスペクトルのいわゆるマスキングに於ける影
響を考慮するために、該バークスペクトルに所定の重み
付け関数を掛けて加算するような畳込み(コンボリュー
ション)処理を施す。この畳込み処理を行う構成として
は、例えば、入力データを順次遅延させる複数の遅延素
子と、これら遅延素子からの出力にフィルタ係数(重み
付け関数)を乗算する複数の乗算器(例えば各バンドに
対応する25個の乗算器)と、各乗算器出力の総和をと
る総和加算器とから構成されるものである。
【0042】上記畳込み処理が施された後、逆コンボリ
ューション処理を行うことにより、マスキングスレッシ
ョールドが得られる。すなわちこのマスキングスレッシ
ョールドが許容可能なノイズスペクトルとなる。ここ
で、上記マスキングスレッショールドと、前記バークス
ペクトルとの減算を行うことで、当該バークスペクトル
が上記マスキングスレッショールドによりマスキングさ
れるレベルが求められる。このマスキングレベルが上記
マスキング情報MSKIとしてビットアロケーシヨン計
算回路14に送られる。
【0043】なお、上記マスキング情報MSKIを求め
る際には、例えば、人間の聴覚特性であるいわゆる最小
可聴限を示すデータと、上記マスキングスレッショール
ドとを合成することができる。この最小可聴限において
は、雑音絶対レベルがこの最小可聴限以下ならば該雑音
は聞こえないことになる。また、この最小可聴限は、コ
ーディングが同じであっても例えば再生時の再生ボリュ
ームの違いで異なるものとなるが、現実的なディジタル
システムでは、例えば16ビットダイナミックレンジへ
の音楽のはいり方にはさほど違いがないので、例えば4
kHz付近の最も耳に聞こえやすい周波数帯域の量子化
雑音が聞こえないとすれば、他の周波数帯域ではこの最
小可聴カーブのレベル以下の量子化雑音は聞こえないと
考えられる。
【0044】上記ビットアロケーシヨン計算回路14に
は、例えば割当てビット数情報が予め記憶されたROM
等が設けられ、上記マスキング情報MSKIのマスキン
グレベルと各バンドのエネルギとの差分のレベルに応じ
て、当該ROM等から各バンド毎の割当ビット数情報が
求められる。更に、この各バンド毎の割り当てビット数
情報に基づいて、上記大別して高域,中域,低域の各ブ
ロック毎の割り当てビット数に対応するワード長WLの
データを求める。
【0045】また、上記ビットアロケーシヨン計算回路
14では、例えば等ラウドネスカーブの情報に基づい
て、上記マスキング情報MSKIに基づく許容雑音レベ
ルを補正することも可能である。ここで、等ラウドネス
カーブとは、人間の聴覚特性に関する特性曲線であり、
例えば1kHzの純音と同じ大きさに聞こえる各周波数
での音の音圧を求めて曲線で結んだもので、ラウドネス
の等感度曲線とも呼ばれる。なお、この等ラウドネス曲
線は、上記最小可聴限のカーブと略同じ曲線を描くもの
である。したがって、この等ラウドネス曲線において
は、例えば4kHz付近では1kHzのところより音圧
が8〜10dB下がっても1kHzと同じ大きさに聞こ
え、逆に、50kHz付近では1kHzでの音圧よりも
約15dB高くないと同じ大きさに聞こえない。このた
め、上記最小可聴カーブのレベルを越えた雑音(許容ノ
イズレベル)は、該等ラウドネス曲線に応じたカーブで
与えられる周波数特性を持つようにするのが良いことが
わかる。このようなことから、上記等ラウドネス曲線を
考慮して上記許容ノイズレベルを補正することは、人間
の聴覚特性に適合していることがわかる。
【0046】上記スケールファクタ計算回路13からの
スケールファクタSFのデータと、上記ビットアロケー
シヨン計算回路14からのワード長WLのデータと、上
記スペクトル信号量子化回路15からの量子化されたス
ペクトル信号QSPとは、前述した第1〜第3の実施例
に示したようなブロックフローティング処理に関連する
パラメータBFの2重記録或いは伝送処理を行うと共に
符号化を行う符号化回路81に送られる。すなわち、当
該符号化回路81には、例えば、記録媒体が内蔵されて
いて、当該記録媒体に前記各実施例のような2重記録を
行うことができるようになっている。この記録されたデ
ータが出力される。
【0047】当該符号化回路81の出力データCDT
は、エラー検出用のコードを付加するエラーコード付加
回路82を介して出力端子2から出力(出力信号ECD
T)される。
【0048】図4には、図3の構成の時間/周波数変換
回路11の具体的構成を示す。
【0049】この図4の構成は、例えば、QMFフィル
タ等のバンド分割フィルタと、変更離散コサイン変換
(Modified Discrete Cosine Transform;MDCT)と
を組み合わせて、信号を圧縮するようにしている。な
お、上記QMFフィルタは、1976R.E Crochiere, Digit
al coding of speech in subbands, Bell Syst. Tech.
J.Vol.55, No.8 1976 に述べられている。また、ICAS
SP 83, BOSTON, PolyphaseQuadrature filter -A new s
ubband coding technique, Joseph H. Rothweilerに
は、等バンド幅のフィルタ分割手法が述べられている。
また、上記MDCTについては、ICASSP 1987 Subband/
Transform Coding Using Filter Bank DesignsBased on
Time Domain Aliasing Cancellation, J.P.Princen,
A.B.Bradley,Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.
of Tech.に述べられている。なお、上記MDCTの代わ
りに、例えば、高速フーリエ変換(FFT)、離散的コ
サイン変換(DCT)等を行うことで時間軸を周波数軸
に変換することも可能である。
【0050】この図4の構成では、時系列のPCM信号
等の入力オーディオ信号TSを、前述したように、人間
の聴覚特性を考慮したいわゆるクリティカルバンドに基
づいて高域程帯域幅が広くなるように周波数分割してい
る。この例では、上記臨界帯域を考慮し、大別して高
域,中域,低域の3つの帯域に分割している。なお、こ
の帯域分割としては、クリティカルバンド単位もしくは
高域では臨界帯域(クリティカルバンド)幅を更に細分
化したブロックとしてもよい。
【0051】すなわち、図4において、入力端子1には
例えば0〜20kHzのオーディオPCM信号である上
記入力オーディオ信号TSが供給されている。この入力
オーディオ信号TSは、例えばいわゆるQMFフィルタ
等の帯域分割フィルタ71により例えば0〜10kHz
帯域と10kHz〜20kHz帯域(高域)とに分割さ
れ、0〜10kHz帯域の信号は同じくいわゆるQMF
フィルタ等の帯域分割フィルタ72により例えば0〜5
kHz帯域(低域)と5kHz〜10kHz帯域(中
域)とに分割される。帯域分割フィルタ71からの高域
(10kHz〜20kHz帯域)の信号は、直交変換回
路の一例であるMDCT回路73に送られ、帯域分割フ
ィルタ72からの中域(5kHz〜10kHz帯域)の
信号はMDCT回路74に送られ、帯域分割フィルタ7
2からの低域(0〜5kHz帯域)の信号はMDCT回
路75に送られることにより、それぞれMDCT処理さ
れる。これらMDCT処理された高域の信号は端子76
を介して出力され、上記中域の信号は端子77を介し
て、上記低域の信号は端子78を介して出力される。
【0052】ここで、各MDCT回路13、14、15
のブロックサイズは具体例には、高域側ほど周波数帯域
を広げると共に時間分解能を高め(ブロック長を短く
し)ている。すなわち、低域側の0〜5kHz帯域の信
号及び中域の5kHz〜10kHz帯域の信号に対して
は1ブロックのサンプル数を例えば256サンプルと
し、高域側の10kHz〜20kHz帯域の信号に対し
ては、1ブロックを上記低域及び中域側のブロックのそ
れぞれ1/2の長さとしてブロック化している。このよ
うにして各帯域の直交変換ブロックサンプル数を同じと
している。また、各々の帯域は、信号の時間的変化が大
きい場合を想定して更に1/2、1/4等の適応的なブ
ロック分割が可能である。
【0053】図5には上記図3の具体例のエンコーダの
構成に対応するデコーダの構成を示す。
【0054】すなわち、この図5において、入力端子5
1には、上記エラーコードが付加されたコーディングさ
れたデータECDTが供給される。このデータECDT
は、当該データECDTから、ブロックフローティング
のパラメータBFの上記スケールファクタSFのデータ
を読み込む(取り出す)スケールファクタ読み込み回路
92と、上記ブロックフローティングのパラメータBF
のワード長WLのデータを読み込む(取り出す)ワード
長読み込み回路93と、当該ワード長読み込み回路93
からのワード長WLのデータに基づいて上記データED
CTから量子化スペクトル信号を読み込む(取り出す)
量子化スペクトル信号読み込み回路54とに送られる。
【0055】また、上記入力端子51を介したデータE
DCTは、エラーコードに基づいてエラーを検出するエ
ラー検出回路91にも送られる。該エラー検出回路91
で検出されたエラー検出信号EDTは、上記量子化スペ
クトル信号読み込み回路54と、スケールファクタ読み
込み回路92と、ワード長読み込み回路93とに送られ
る。したがって、各回路92,93,54は、上記エラ
ー検出信号EDTに基づいた信号処理がなされる。
【0056】これら上記量子化スペクトル信号読み込み
回路54からの量子化されたスペクトル信号QSPと、
上記スケールファクタ読み込み回路92からのスケール
ファクタSFのデータと、上記ワード長読み込み回路9
3からのワード長WLのデータとは、スペクトル信号復
元回路55に送られる。当該スペクトル信号復元回路5
5は、供給された信号を用いて復号化処理を施す。具体
的には、上記スケールファクタSFとワード長WLのデ
ータに基づいて、上記読み出された量子化されたスペク
トル信号QSPが、元のスペクトル信号SPの近似値
(スペクトル信号RSP)として復元される。当該スペ
クトル信号復元回路55で復号化されたスペクトル信号
RSPは、周波数/時間変換回路56で時系列のオーデ
ィオ信号RTSとされ、出力端子57から出力される。
【0057】図6には上記図5のデコーダの構成の周波
数/時間変換回路56の具体的構成を示す。
【0058】この図6において、各ブロックの上記スペ
クトル信号RSPは、各端子61,62,63に与えら
れ、IMDCT(逆MDCT)回路64,65,66で
周波数軸上の信号が時間軸上の信号に変換される。これ
らの部分帯域の時間軸上の信号は、IQMF(逆QM
F)回路67,78により全帯域信号に復号化され、端
子69より取り出される。
【0059】図7には、前記第1〜第3の実施例が適用
される前記図5のデコーダのスケールファクタ読み込み
回路92におけるスケールファクタSFの読み込み処理
のフローチャートを示す。ただし、このスケールファク
タ読み込み回路92ではN個のスケールファクタSFの
読み込みが行われる。
【0060】この図7のフローチャートにおいて、ステ
ップS21では、スケールファクタSFの番号を示すi
を初期値1に初期化する。ステップS22では、前記図
1或いは図2のスケールファクタSF1のうちi番目の
スケールファクタSFのデータが正しいか否かの判断が
なされる。このステップS22おいて正しい場合(Ye
s)はステップS23に進み、当該ステップS23で配
列変数SF[i] に上記スケールファクタSF1のi番目
のデータを代入する。このステップS23での処理後は
ステップS28に進む。また、上記ステップS22で正
しくないと判断された場合(No)は、ステップS24
に進む。
【0061】当該ステップS24では、上記iがスケー
ルファクタSFの最大値Ms以下であるか否かの判断
(i≦Ms)が行われ、Yesの場合はステップS25
に進む。当該ステップS25では前記図1或いは図2の
スケールファクタSF2のi番目のデータが正しいか否
かの判断がなされる。当該ステップS25において正し
いと判断された場合(Yes)は、ステップS26に進
む。このステップS26では、配列変数SF[i] に上記
スケールファクタSF2のi番目のデータを代入する。
このステップS26の処理後はステップS28に進む。
【0062】上記ステップS24でNoと判断された場
合、また、上記ステップS25で正しくないと判断され
た場合(No)は、ステップS27に進む。このステッ
プS27では、上記配列変数SF[i] に0が代入された
後、ステップS28に進む。
【0063】ステップS28では、上記iが上記個数N
よりも小さいか否かの判断(i<N)がなされ、小さい
場合(Yes)はステップS29に進む。当該ステップ
S29ではiに1加える(インクリメント)処理がなさ
れ、ステップS22に戻る。また、ステップS28でN
oの判断がなされた場合は処理を終了する。
【0064】図8には、前記第1の実施例が適用される
前記図5のデコーダのワード長読み込み回路93におけ
るワード長WLのデータの読み込み処理のフローチャー
トを示す。このワード長読み込み回路93でもN個のワ
ード長WLデータの読み込みが行われる。
【0065】この図8のフローチャートにおいて、ステ
ップS31では、ワード長WLの番号を示すiを初期値
1に初期化する。ステップS32では、前記図1のワー
ド長WL1のうちi番目のワード長WLのデータが正し
いか否かの判断がなされる。このステップS32おいて
正しい場合(Yes)はステップS33に進み、当該ス
テップS33で配列変数WL[i] に上記ワード長WL1
のi番目のデータを代入する。このステップS33での
処理後はステップS37に進む。また、上記ステップS
32で正しくないと判断された場合(No)は、ステッ
プS34に進む。
【0066】当該ステップS34では、前記図1のワー
ド長WL2ののi番目のデータが正しいか否かの判断が
なされる。当該ステップS34において正しいと判断さ
れた場合(Yes)は、ステップS35に進む。このス
テップS35では、配列変数WL[i] に上記ワード長W
L2のi番目のデータを代入する。このステップS35
の処理後はステップS37に進む。
【0067】上記ステップS34でNoと判断された場
合は、ステップS36に進む。このステップS36で
は、上記配列変数WL[k] に0を代入した後、処理を終
了する。ただし、k=i,i+1,・・・,Nである。
【0068】ステップS37では、上記iが上記個数N
よりも小さいか否かの判断(i<N)がなされ、小さい
場合(Yes)はステップS38に進む。当該ステップ
S38ではiに1加える(インクリメント)処理がなさ
れ、ステップS32に戻る。また、ステップS37でN
oの判断がなされた場合は処理を終了する。
【0069】図9には、前記第2,第3の実施例が適用
される前記図5のデコーダのワード長読み込み回路93
におけるワード長WLデータの読み込み処理のフローチ
ャートを示す。このワード長読み込み回路93でもN個
のワード長WLデータの読み込みが行われる。
【0070】この図9のフローチャートにおいて、ステ
ップS51では、ワード長WLの番号を示すiを初期値
1に初期化する。ステップS52では、前記図2のワー
ド長WL1のうちi番目のワード長WLのデータが正し
いか否かの判断がなされる。このステップS52おいて
正しい場合(Yes)はステップS53に進み、当該ス
テップS53で配列変数WL[i] に上記図2のワード長
WL1のi番目のデータを代入する。このステップS5
3での処理後はステップS38に進む。また、上記ステ
ップS52で正しくないと判断された場合(No)は、
ステップS54に進む。
【0071】当該ステップS54では、上記iがワード
長WLの最大値Mw以下であるか否かの判断(i≦M
w)が行われ、Yesの場合はステップS55に進む。
当該ステップS55では前記図2のワード長WL2のi
番目のデータが正しいか否かの判断がなされる。当該ス
テップS55において正しいと判断された場合(Ye
s)は、ステップS56に進む。このステップS56で
は、配列変数WL[i] に上記ワード長WL2のi番目の
データを代入する。このステップS56の処理後はステ
ップS58に進む。
【0072】上記ステップS54でNoと判断された場
合、また、上記ステップS55で正しくないと判断(N
o)された場合は、ステップS57に進む。このステッ
プS57では、上記配列変数WL[k] に0を代入した
後、処理を終了する。ただし、k=i,i+1,・・
・,Nである。
【0073】ステップS58では、上記iが上記個数N
よりも小さいか否かの判断(i<N)がなされ、小さい
場合(Yes)はステップS59に進む。当該ステップ
S59ではiに1加える(インクリメント)処理がなさ
れ、ステップS52に戻る。また、ステップS58でN
oの判断がなされた場合は処理を終了する。
【0074】図10には、前記第1〜第3の実施例が適
用される前記図5のデコーダの量子化スペクトル信号読
み込み回路54での量子化スペクトル信号QSPの読み
込み処理のフローチャートを示す。この量子化スペクト
ル信号読み込み回路54ではL個のブロックの量子化ス
ペクトル信号QSPの読み込みが行われる。
【0075】この図10のフローチャートにおいて、ス
テップS41では、ブロックの番号を示すjを初期値1
に初期化する。ステップS42では、j番目の量子化ス
ペクトル信号QSPの属するブロックをiとする。ステ
ップS43では、ワード長WLの配列変数WL[i] のデ
ータが0より大きいか否かの判断(WL[i] >0)がな
され、当該ステップS43でYesの場合はステップS
44に進む。
【0076】当該ステップS44では新たに読み込んだ
ワード長WLの配列変数WL[i] のデータをQに代入す
る。ステップS45では、このQが正しいデータである
か否かの判断がなされ、正しい(Yes)と判断された
場合はステップS46に進む。当該ステップS46では
上記Qのデータを量子化スペクトル信号QSPの配列変
数QSP[j] に代入する。このステップS46での処理
後はステップS48に進む。
【0077】また、上記ステップS43でNoと判断さ
れた場合、ステップS45で正しくないと判断された場
合(No)は、ステップS47に進む。このステップS
47では上記配列変数QSP[j] に0を代入し、ステッ
プS48に進む。
【0078】当該ステップS48では、上記jが上記ブ
ロックの個数Lよりも小さいか否かの判断(j<L)が
行われ、Yesの場合はステップS49に進む。当該ス
テップS49ではjに1加える(インクリメント)処理
がなされ、ステップS42に戻る。また、ステップS4
8でNoの判断がなされた場合は処理を終了する。
【0079】なお、上述した本発明の実施例は、時系列
の入力オーディオ信号TSをスペクトル信号SPに変換
した信号を符号化するシステムについて説明を行なった
が、本発明は、この時系列信号をサブバンドに分割して
符号化を施す(いわゆるサブバンドコーディング)シス
テムにも適用することができる。
【0080】
【発明の効果】上述のように、本発明のオーディオ信号
処理方法においては、ブロックフローティング処理に関
連するパラメータのうちのフローティング係数に関して
は低域部分のみ2重に記録又は伝送するようにしたこと
により、2重記録或いは伝送されるデータが従来の方法
に比較して少なくなるため、多くのビットをオーディオ
信号に対して割り当てることができ、したがって、本発
明のオーディオ信号処理装置にてオーディオ信号を復元
したとき、十分な音質を確保できるようになる。また、
エラーが発生しても、音質上の劣化が目立たない。
【0081】また、本発明のオーディオ信号処理方法に
おいては、量子化されたオーディオ信号は低域側から記
録又は伝送すると共に、ブロックフローティング処理に
関連するパラメータについてはブロック毎の適応的なビ
ット割り当てに関する情報の低域部分のみ2重に記録又
は伝送するようにしているため、更に、フローティング
係数も2重に記録又は伝送する場合は各ブロック毎の適
応的なビット割り当てに関する情報の2重記録又は伝送
する個数をフローティング係数の2重記録又は伝送する
個数よりも多くするようにしているため、音質上重要な
パラメータが2重記録又は伝送されるようになり、した
がって、本発明のオーディオ信号処理装置にてオーディ
オ信号を復元したとき、エラーが発生したとしても音質
の劣化が目立たない。また、2重記録されているデータ
が従来の方法に比較して少ないため、多くのビットをオ
ーディオ信号に割り当てることができ、したがって、本
発明のオーディオ信号処理装置にてオーディオ信号を復
元したとき、十分な音質を確保できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の方法による記録又は伝送データ
を説明するための図である。
【図2】第2,第3の実施例の方法による記録又は伝送
データを説明するための図である。
【図3】実施例の方法が適用されるエンコーダの構成を
示すブロック回路図である。
【図4】エンコーダの時間/周波数変換回路の具体的構
成を示すブロック回路図である。
【図5】デコーダの構成を示すブロック回路図である。
【図6】デコーダの周波数/時間変換回路の具体的構成
を示すブロック回路図である。
【図7】第1〜第3の実施例が適用されるデコーダにお
けるスケールファクタ読み込み回路でのスケールファク
タの読み込み処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施例が適用されるデコーダにおけるワ
ード長読み込み回路でのワード長データの読み込み処理
を示すフローチャートである。
【図9】第2,第3の実施例が適用されるデコーダにお
けるワード長読み込み回路でのワード長データの読み込
み処理を示すフローチャートである。
【図10】第1〜第3の実施例が適用されるデコーダに
おける量子化スペクトル信号読み込み回路での量子化ス
ペクトル信号の読み込み処理を示すフローチャートであ
る。
【図11】従来の方法による記録又は伝送データを説明
するための図である。
【符号の説明】
SF1,SF2・・・・スケールファクタ WL1,WL2・・・・ワード長 11・・・・・・・・・時間/周波数変換回路 13・・・・・・・・・スケールファクタ計算回路 14・・・・・・・・・ビットアロケーシヨン計算回路 15・・・・・・・・・スペクトル信号量子化回路 17・・・・・・・・・マスキング計算回路 81・・・・・・・・・符号化回路 82・・・・・・・・・エラーコード付加回路 54・・・・・・・・・量子化スペクトル信号読み込み
回路 55・・・・・・・・・スペクトル信号復元回路 56・・・・・・・・・周波数/時間変換回路 91・・・・・・・・・エラー検出回路 92・・・・・・・・・スケールファクタ読み込み回路 93・・・・・・・・・ワード長読み込み回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力オーディオ信号を所定の時間フレー
    ム毎に周波数軸上で複数のブロックに分割し、各ブロッ
    ク毎にブロックフローティング処理を施し、各ブロック
    毎のデータを適応的なビット割り当てで量子化し、当該
    量子化されたオーディオ信号を記録又は伝送すると共
    に、上記ブロックフローティング処理に関連するパラメ
    ータの各ブロック毎のフローティング係数と上記ブロッ
    ク毎の適応的なビット割り当てに関する情報とを2重に
    記録又は伝送するオーディオ信号処理方法であって、 上記ブロックフローティング処理に関連するパラメータ
    のうちの上記フローティング係数に関しては低域部分の
    み2重に記録又は伝送することを特徴とするオーディオ
    信号処理方法。
  2. 【請求項2】 入力オーディオ信号を所定の時間フレー
    ム毎に周波数軸上で複数のブロックに分割し、各ブロッ
    ク毎にブロックフローティング処理を施し、各ブロック
    毎のデータを適応的なビット割り当てで量子化し、当該
    量子化されたオーディオ信号を記録又は伝送すると共
    に、上記ブロックフローティング処理に関連するパラメ
    ータの各ブロック毎のフローティング係数と上記ブロッ
    ク毎の適応的なビット割り当てに関する情報とを2重に
    記録又は伝送するオーディオ信号処理方法であって、 上記量子化されたオーディオ信号は低域側から記録又は
    伝送すると共に、上記ブロックフローティング処理に関
    連するパラメータについては上記ブロック毎の適応的な
    ビット割り当てに関する情報の低域部分のみ2重に記録
    又は伝送することを特徴とするオーディオ信号処理方
    法。
  3. 【請求項3】 上記ブロックフローティング処理に必要
    パラメータの上記フローティング係数も2重に記録又
    は伝送するときには、上記各ブロック毎の適応的なビッ
    ト割り当てに関する情報の2重記録又は伝送する個数
    を、上記フローティング係数の2重記録又は伝送する個
    数よりも多くすることを特徴とする請求項2記載のオー
    ディオ信号処理方法。
  4. 【請求項4】 オーディオ信号を所定の時間フレーム毎
    に周波数軸上で複数分割した各ブロック毎にブロックフ
    ローティング処理を施し、当該各ブロック毎の データを
    適応的なビット割り当てで量子化した量子化信号を有す
    ると共に、上記ブロックフローティング処理に関連する
    パラメータの各ブロック毎のフローティング係数及び/
    又は各ブロック毎の適応的なビット割り当てに関する情
    報のうち低域部分のみを2重に配してなる符号化信号か
    ら、オーディオ信号を復元するオーディオ信号処理装置
    であって、 上記符号化信号の誤りを検出するエラー検出手段と、 上記エラー検出結果に基づいて、上記符号化信号から上
    記フローティング係数を取り出すフローティング係数取
    り出し手段と、 上記エラー検出結果に基づいて、上記符号化信号から上
    記ビット割り当てに関する情報を取り出す割り当て情報
    取り出し手段と、 上記エラー検出結果と上記パラメータに基づいて、上記
    符号化信号から上記量子化信号を取り出す量子化信号取
    り出し手段と、 上記パラメータに基づいて、上記量子化信号からオーデ
    ィオ信号を復元する復元手段とを具備する ことを特徴と
    するオーディオ信号処理装置。
JP03276169A 1991-09-30 1991-09-30 オーディオ信号処理方法 Expired - Lifetime JP3141451B2 (ja)

Priority Applications (12)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03276169A JP3141451B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 オーディオ信号処理方法
AT97200178T ATE195618T1 (de) 1991-09-30 1992-09-28 Verfahren und einrichtung zur audiodatenkompression
KR1019920017667A KR100225822B1 (ko) 1991-09-30 1992-09-28 오디오 신호 처리 방법
AT92308815T ATE173366T1 (de) 1991-09-30 1992-09-28 Verfahren und anordnung zur audiodatenkompression
DE69231369T DE69231369T2 (de) 1991-09-30 1992-09-28 Verfahren und Einrichtung zur Audiodatenkompression
EP97200178A EP0786874B1 (en) 1991-09-30 1992-09-28 Method and apparatus for audio data compression
DE69227570T DE69227570T2 (de) 1991-09-30 1992-09-28 Verfahren und Anordnung zur Audiodatenkompression
EP92308815A EP0535889B1 (en) 1991-09-30 1992-09-28 Method and apparatus for audio data compression
US07/953,740 US5375189A (en) 1991-09-30 1992-09-29 Apparatus and method for audio data compression and expansion with reduced block floating overhead
AU26049/92A AU664386B2 (en) 1991-09-30 1992-09-29 Apparatus and method for audio data compression and expansion with reduced block floating overhead
US08/767,840 USRE36683E (en) 1991-09-30 1996-12-18 Apparatus and method for audio data compression and expansion with reduced block floating overhead
HK98114865A HK1013536A1 (en) 1991-09-30 1998-12-22 Method and apparatus for audio data compression

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03276169A JP3141451B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 オーディオ信号処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0591065A JPH0591065A (ja) 1993-04-09
JP3141451B2 true JP3141451B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=17565692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03276169A Expired - Lifetime JP3141451B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 オーディオ信号処理方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3141451B2 (ja)
KR (1) KR100225822B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960003628B1 (ko) * 1993-12-06 1996-03-20 Lg전자주식회사 디지탈신호의 부호화/복호화 방법 및 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0591065A (ja) 1993-04-09
KR100225822B1 (ko) 1999-10-15
KR930007130A (ko) 1993-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE36683E (en) Apparatus and method for audio data compression and expansion with reduced block floating overhead
CA2140779C (en) Method, apparatus and recording medium for coding of separated tone and noise characteristics spectral components of an acoustic signal
KR100550504B1 (ko) 디지탈 신호 처리 방법, 디지탈 신호 처리 장치, 디지탈신호 기록 방법, 디지탈 신호 기록 장치, 기록 매체,디지탈 신호 전송 방법, 및 디지탈 신호 전송 장치
JP3178026B2 (ja) ディジタル信号符号化装置及び復号化装置
JP3278900B2 (ja) データ符号化装置及び方法
JP3131542B2 (ja) 符号化復号化装置
JP3153933B2 (ja) データ符号化装置及び方法並びにデータ復号化装置及び方法
US20050270195A1 (en) Method and apparatus for encoding/decoding digital signal
US5754127A (en) Information encoding method and apparatus, and information decoding method and apparatus
JPH0846518A (ja) 情報符号化方法及び復号化方法、情報符号化装置及び復号化装置、並びに情報記録媒体
JP3557674B2 (ja) 高能率符号化方法及び装置
US6128593A (en) System and method for implementing a refined psycho-acoustic modeler
JP3141451B2 (ja) オーディオ信号処理方法
JP3465697B2 (ja) 信号記録媒体
JP3200886B2 (ja) オーディオ信号処理方法
JP3141853B2 (ja) オーディオ信号処理方法
JPH11330974A (ja) エンコード方法、デコード方法、エンコード装置、デコード装置、ディジタル信号記録方法、ディジタル信号記録装置、記録媒体、ディジタル信号送信方法及びディジタル信号送信装置
JP3318824B2 (ja) デジタル信号符号化処理方法、デジタル信号符号化処理装置、デジタル信号記録方法、デジタル信号記録装置、記録媒体、デジタル信号伝送方法及びデジタル信号伝送装置
JP3527758B2 (ja) 情報記録装置
JP3465698B2 (ja) 信号復号化方法及び装置
JPH07336231A (ja) 信号符号化方法及び装置、信号復号化方法及び装置、並びに記録媒体
JP3227948B2 (ja) 復号化装置
JP3134383B2 (ja) ディジタルデータの高能率符号化方法及び装置
JP3134384B2 (ja) 符号化装置及び方法
JP2000148191A (ja) ディジタルオーディオ信号の符号化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001121

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 11