JP3140265B2 - 自転車用内装変速ハブ - Google Patents

自転車用内装変速ハブ

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JP3140265B2
JP3140265B2 JP05158420A JP15842093A JP3140265B2 JP 3140265 B2 JP3140265 B2 JP 3140265B2 JP 05158420 A JP05158420 A JP 05158420A JP 15842093 A JP15842093 A JP 15842093A JP 3140265 B2 JP3140265 B2 JP 3140265B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車用内装変速ハ
ブ、詳しくは、少なくとも3段階の変速が可能な内装変
速ハブに関する。
【0002】
【従来の技術】上記自転車用内装変速ハブとしては、従
来、たとえば実開平2−26996号公報に示されるよ
うに構成していた。すなわち、ハブ体の内部に、遊星ギ
ヤやリングギヤなどを有する変速伝動機構を備えるとと
もに、リングギヤと駆動体との間に位置するクラッチ
爪、前記遊星ギヤを支持するキャリヤに連動している中
継体、および、この中継体と駆動体の間に位置するクラ
ッチ爪などでなる伝動切り換え機構により、駆動体の回
動力を前記リングギヤとキャリヤとに伝動切り換えでき
るようにしてある。前記リングギヤとハブ体との間に伝
動爪を設け、前記キャリヤとハブ体との間に、一方向伝
動手段としてのラチェット爪を設けてある。そして、前
記伝動爪をハブ体に係合する起立姿勢に切り換え操作す
ると、伝動爪がリングギヤの回動力をハブ体に伝達する
とともに、ラチェット爪の作用によってハブ体がキャリ
ヤに先行して回転できることにより、駆動体から伝達す
る回動力がリングギヤからハブ体に伝達し、前記伝動爪
をハブ体から外れる倒伏姿勢に切り換え操作すると、リ
ングぎやからハブ体への伝動が不能になるとともに、ラ
チェット爪がキャリヤの回動力をハブ体に伝達すること
により、駆動体から伝達する回動力がキャリヤからハブ
体に伝達するように構成してある。つまり、伝動切り換
え機構と伝動爪との切り換え制御を行うことにより、駆
動体の回動力が伝動切り換え機構による伝動方向の切り
換えと、変速伝動機構による変速とのために、高、中、
低速の3段階に変化してハブ体に伝達するように構成し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の変速ハブの場
合、リングギヤや伝動爪、および、伝動切り換え機構が
必要であることにより、さらには、伝動切り換え機構の
構造が複雑になることにより、変速ハブ全体としての構
造が複雑になっていた。また、リングギヤや伝動爪を配
置し、かつ、伝動切り換え機構を配置するために比較的
大きなスペースが必要であることから、ハブ体の外径が
ハブ体のほぼ全長にわたって大になるなど、変速ハブ全
体が大型になっていた。本発明の目的は、少なくとも3
段階に変速できながら、比較的構造簡単でコンパクトに
得られる自転車用内装変速ハブを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による自転車用内
装変速ハブにあっては、目的達成のために、つぎのよう
に構成してあることを特徴とする。ハブ軸に駆動体とハ
ブ体とを前記ハブ軸の軸芯と同芯状に回動自在に取り付
け、少なくとも2個のギヤ部を有するとともに前記駆動
体に回動自在に支持されている遊星ギヤ、前記遊星ギヤ
の前記複数個のギヤ部に各別に咬合する少なくとも2個
の太陽ギヤを備える変速伝動機構を前記駆動体(2)と
ハブ体(1)の間に備え、前記駆動体の回動力を前記ハ
ブ体に伝達し、かつ、前記ハブ体が前記駆動体に先行し
て回動することを許容する一方向伝動手段を、前記駆動
体と前記ハブ体との間に設けるとともに、前記遊星ギヤ
に咬合するリングギヤ部を前記ハブ体に固設し、前記複
数個の太陽ギヤを回動可能と回動不能とに切り換えて前
記変速伝動機構を切り換え操作する変速制御機構を備え
るとともに、この変速制御機構を操作することにより、
前記駆動体の回動力が前記一方向伝動手段から前記ハブ
体に伝達する低速状態と、前記駆動体の回動力が増速し
て前記遊星ギヤから前記リングギヤ部に伝達する少なく
とも2段階の高速状態とに切り換わるように構成してあ
る。
【0005】
【作用】たとえば、遊星ギヤのギヤ部として大径と小径
の2個のギヤ部を設け、かつ、この大径ギヤ部と小径ギ
ヤ部とに各別に咬合する第1太陽ギヤと第2太陽ギヤを
太陽ギヤとして設ける。すると、変速制御機構を操作す
れば、第1、第2太陽ギヤが回動可能または回動不能に
切り換わり、遊星ギヤが変速作用を停止したり、変速作
用をするようになる。遊星ギヤが変速作用しないときに
は、変速伝動機構が駆動体の回動力を一方向伝動手段に
伝達するとともに、リングギヤ部には出力しないことに
より、駆動体の回動力が一方向伝動手段からハブ体に伝
達してハブ体が駆動体と同じ回転速度の低速状態で回動
する。遊星ギヤが変速作用するときには、変速伝動機構
が駆動体の回動力を遊星ギヤにより増速してリングギヤ
部に伝達するとともに、一方向伝動手段の作用によって
ハブ体が駆動体に先行して回動できることにより、駆動
体の回動力がハブ体に増速伝達してハブ体が駆動体より
高速度で回動する。この時、第1太陽ギヤが変速作用す
る場合と、第2太陽ギヤが変速作用する場合とでは、遊
星ギヤの大径ギヤ部と小径ギヤ部との径差のために増速
比が相違することにより、ハブ体は遊星ギヤが変速作用
しない場合より高速の中速状態で回動するか、あるい
は、この中速状態よりさらに高速の高速状態で回動す
る。また、遊星ギヤに大、中、小径3個のギヤ部を備
え、3個のギヤ部に各別に咬合する3つの太陽ギヤ部を
設けると、3個のギヤ部の径差によって決まる3段階の
高速状態が得られる。すなわち、全体としては、低速状
態と、3段階の高速状態との4段階の速度状態でハブ体
を回動駆動できる。
【0006】
【発明の効果】前記遊星ギヤを備え、太陽ギヤの回動可
能と回動不能の切り換えによって変速する変速伝動機構
を採用していることにより、従来の変速ハブでは必要に
なっていたリングギヤ、伝動爪、伝動切り換え機構を不
要にしながら少なくとも3段階に変速できるようにな
り、駆動負荷や、走行地面の傾斜が変化しても、その度
合いに適応した変速段階に変速して快適に走行すること
が可能な内装変速ハブを、比較的構造簡単で安価に得ら
れるようにできた。さらには、コンパクトで取扱いや組
み付けがしやすいとともに、体裁よく組み付いて商品価
値が高い自転車を構成できるようにできた。
【0007】
【実施例】図1に示すように、左右一対のハブ鍔1a,
1bを備えるハブ体1と、このハブ体1の一端側にハブ
体1との相対回動を可能に配置した駆動体2とを、ボー
ル3,4および玉押し5を介してハブ軸6に回動可能に
取り付け、ハブ体1の内側にハブ体周方向に分散して位
置する複数個の遊星ギヤ11・・を備える変速伝動機構
10と、前記遊星ギヤ11よりハブ体1の奥側に位置す
る箇所にハブ体周方向に分散して位置する複数個のラチ
ェット爪7・・とを、駆動体2とハブ体1との間に設け
るとともに、ハブ軸6に外嵌してある変速スリーブ21
を備える変速制御機構20によって前記変速伝動機構1
0を切り換え操作するように構成して、内装変速ハブを
構成してある。この内装変速ハブは、自転車の車輪駆動
に用いるものであり、ハブ軸6を車体フレームに締め付
け固定することによって自転車用車体に組み付けるよう
に、かつ、駆動体2をチェンギヤ2aによって回動駆動
することにより、ハブ体1が回動して車輪駆動ができる
ようにしてある。そして、変速制御機構20の操作部材
22に変速ワイヤ8を連結し、この変速ワイヤ8を引っ
張り操作したり、緩め操作して変速制御機構20を操作
することにより、変速伝動機構10が切り換わって駆動
体2からハブ体1への伝動比が変化し、車輪駆動速度が
低、中、高速の3段階に切り換わるようにしてあり、詳
しくは、つぎのように構成してある。
【0008】前記変速伝動機構20は、前記駆動体2
と、前記遊星ギヤ11と、この遊星ギヤ11が備える大
径ギヤ部11aに咬合する第1太陽ギヤ12と、遊星ギ
ヤ11が前記大径ギヤ部11aよりハブ体奥側に位置す
る箇所に備える第2太陽ギヤ13とでなり、つぎに詳述
する如く3種の伝動状態に切り換わるように構成してあ
る。すなわち、遊星ギヤ11は、ハブ体1と一体に回動
するようにハブ体1に一体成形したリングギヤ部1cに
咬合するように配置して、駆動体2に回動可能に取り付
けてある。第1および第2太陽ギヤ12,13は、前記
変速スリーブ21に回動可能に外嵌するリング形に形成
してある。第1および第2太陽ギヤ12,13それぞれ
の内周側に、図2に示す如き制御爪12aまたは13a
を取り付け、この制御爪12a,13aが基端側の取り
付け部を中心にして揺動することにより、第1太陽ギヤ
12、第2太陽ギヤ13が回動不能と回動可能とに切り
換わるようにしてある。つまり、制御爪12a,13a
がこれの基端側に付設してある爪ばね(図示せず)の起
立付勢作用によって太陽ギヤ12,13の内周側に揺動
し、図2に示す如く爪先端側が前記変速スリーブ21の
切欠き孔24または25に入り込んでハブ軸6に備えて
あるギヤ固定用突起6aに係止すると、制御爪12a,
13aがロック姿勢になる。すると、ハブ軸6は車体に
回動不能に締め付け固定されていて、制御爪12aを介
して第1太陽ギヤ12に、または、制御爪13aを介し
て第2太陽ギヤ13にストッパー作用することにより、
太陽ギヤ12,13は回動操作力が作用しても、回動し
なくなる。そして、制御爪12a,13aが爪ばねに抗
して揺動し、図2に示す如く爪先端側がハブ軸6の前記
ギヤ固定用突起6aから外れると、制御爪12a,13
aがロック解除姿勢になる。すると、ハブ軸6のストッ
パー作用が解除することにより、太陽ギヤ12,13は
回動操作力が作用すると、自由に回動するようになる。
したがって、第1太陽ギヤ12および第2太陽ギヤ13
のいずれもが回動可能になると、駆動体2が回動駆動さ
れて遊星ギヤ11がハブ軸6の軸芯周りで公転回動して
も、遊星ギヤ11は太陽ギヤ12および13との咬合に
よる変速作用も、ハブ体1のリングギヤ部1cとの咬合
による伝動作用も行わない。このため、変速伝動機構1
0は、駆動体2の回動力をそのままの回転速度で前記ラ
チット爪7に伝達するように第1伝動状態になる。第1
太陽ギヤ12が回転不能で、第2太陽ギヤ13が回転可
能になると、駆動体2が回動駆動されるに伴い、遊星ギ
ヤ11が公転回動すると同時に、第1太陽ギヤ12との
咬合のために自転回動して増速作用するとともにリング
ギヤ部1cに伝動作用する。このため、変速伝動機構1
0は、駆動体2の回動力を遊星ギヤ11により増速して
リングギヤ部1cに伝達するように第2伝動状態にな
る。第1太陽ギヤ12が回転可能で、第2太陽ギヤ13
が回転不能になると、駆動体2が回動駆動されるに伴
い、遊星ギヤ11が公転回動すると同時に、第2太陽ギ
ヤ13との咬合のために自転回動して増速作用するとと
もリングギヤ部1cに伝動作用する。このため、変速伝
動機構10は、駆動体2の回動力を遊星ギヤ11により
増速してリングギヤ部1cに伝達するように第3伝動状
態になる。この第3伝動状態では、遊星ギヤ11の大径
ギヤ部11aと小径ギヤ11bとの径差に起因し、前記
第2伝動状態での増速比よりも高い増速比で駆動体2の
回動力を増速してリングギヤ部1cに伝達する。
【0009】前記ラチェット爪7は、駆動体2に起伏揺
動するように取り付けてあるとともに、先端側が駆動体
2からハブ体側に突出してハブ体1のラチェット歯部1
dに係止する起立姿勢に爪ばね(図示せず)によって付
勢してある。これにより、変速伝動機構10が前記第1
伝動状態にあって遊星ギヤ11がリングギヤ部1cに伝
動しない場合には、ラチェット爪7が駆動体2の回動力
をハブ体1のラチェット歯部1dに伝達する。そして、
変速伝動機構10が前記第2伝動状態または第3伝動状
態にあって、遊星ギヤ11がリングギヤ部1cに伝動す
る場合には、ハブ体1がラチェット歯部1dによってラ
チェット爪7を倒伏側に押圧操作しながら回動すること
により、ラチェット爪7はハブ体1に係止していながら
も、ハブ体1が駆動体2に先行して回動することを許容
する。
【0010】前記変速制御機構20は、前記変速スリー
ブ21と、この変速スリーブ21の一端側に位置する前
記操作部材22と、変速スリーブ20の他端側に作用す
るリターンばね23とによって構成してある。変速スリ
ーブ21には、図2に示すように、第1太陽ギヤ12の
前記制御爪12aを操作するための前記切欠き孔24お
よび第1操作筒部26を備え、かつ、第2太陽ギヤ13
の前記制御爪13aを操作するための前記切欠き孔25
および第2操作筒部27を備えてある。変速スリーブ2
1の一端側部分21aを玉押し5とハブ軸6との間を通
して操作部材22に連結してあるとともに、玉押し5の
スリーブ部分挿通孔のハブ軸周方向での長さのために、
前記一端側部分21aが玉押し5を挿通しながらも変速
スリーブ21がハブ軸6に対して回動することを可能に
して、操作部材22と変速スリーブ21とが一体に回動
することを可能にしてあることにより、操作部材22に
連結した変速ワイヤ8を引っ張りあるいは緩め操作し、
変速ワイヤの引っ張り力またはリターンばねの弾性復元
力によって操作部材22をハブ軸芯周りで揺動操作する
ことによって、変速制御機構20の切り換え操作ができ
るように、かつ、変速制御機構20が第1太陽ギヤ11
および第2太陽ギヤ12を回動可能と回動可能とに切り
換えて変速伝動機構10を前記第1、第2、第3伝動状
態のいずれかに切り換え操作するように構成してある。
すなわち、操作部材22がハブ軸芯周りで揺動して一方
のストロークエンドに位置すると、変速スリーブ21が
図2(イ)に示す第1回転位置になって、その第1操作
筒部26および第2操作筒部27がハブ軸6のギヤ固定
用突起6aに対して同図の如く位置する。すると、第1
太陽ギヤ12および第2太陽ギヤ13が遊星ギヤ11か
らの操作力のために矢印方向に回動しようとすると、第
1太陽ギヤ12とともに回動する制御爪12aは第1操
作筒部26の傾斜端部26aによるガイド作用のために
第1操作筒部26に乗り上がってギヤ固定用突起6aを
乗り越えて行き、第2太陽ギヤ13とともに回動する制
御爪13aは第2操作筒部27の傾斜端部27aによる
ガイド作用のために第2操作筒部27に乗り上がってギ
ヤ固定用突起6aを乗り越えて行く。つまり、制御爪1
2aおよび13aが前記ロック解除姿勢になる。これに
より、変速制御機構20は第1太陽ギヤ12および第2
太陽ギヤ13のいずれもを回動可能に切り換え操作し、
変速伝動機構10を前記第1速状態に切り換え操作す
る。操作部材22が一方のストロークエンドと他方のス
トロークエンドとの間の操作位置になると、変速スリー
ブ21が図2(ロ)に示す第2回転位置になって、その
第1操作筒部26および第2操作筒部27がギヤ固定用
突起6aに対して同図の如く位置する。すると、第1太
陽ギヤ12の制御爪12aの先端側が変速スリーブ21
の切欠き孔24に入り込んでギヤ固定用突起6aに係止
する。これに対し、第2太陽ギヤ13が矢印方向に回動
しようとすると、第2太陽ギヤ13とともに回動する制
御爪13aが第2操作筒部27に乗り上がってギヤ固定
用突起6aを乗り越えて行く。つまり、制御爪12aは
前記ロック姿勢で、制御爪13aは前記ロック解除姿勢
になる。これにより、変速制御機構20は第1太陽ギヤ
12を回動不能で、第2太陽ギヤ13を回動可能に切り
換え操作し、変速伝動機構10を前記第2伝動状態に切
り換え操作する。操作部材22が他方のスロトークエン
ドに位置すると、変速スリーブ21が図2(ハ)に示す
第3回転位置になって、その第1操作筒部26および第
2操作筒部27がギヤ固定用突起6aに対して同図の如
く位置する。すると、第1太陽ギヤ12が矢印方向に回
動しようとすると、第1太陽ギヤ12とともに回動する
制御爪12aが第1操作筒部26に乗り上がってギヤ固
定用突起6aを乗り越えて行く。これに対し、第2太陽
ギヤ13の制御爪13aの先端側が変速スリーブ21の
切欠き孔25に入り込んでギヤ固定用突起6aに係止す
る。つまり、制御爪12aは前記ロック解除姿勢で、制
御爪13aは前記ロック姿勢になる。これにより、変速
制御機構20は第1太陽ギヤ12を回動可能で、第2太
陽ギヤ13を回動不能に切り換え操作し、変速伝動機構
10を前記第3伝動状態に切り換え操作する。
【0011】要するに、操作部材22に連結した変速ワ
イヤ8を引っ張り操作したり、緩め操作して操作部材2
2を回動操作することにより、変速スリーブ21が回動
し、変速制御機構20の切り換え操作ができるととも
に、変速制御機構20が変速伝動機構10を前記第1〜
第3伝動状態のいずれかに切り換え操作し、低速と中速
および高速の3段階の速度状態のいずれかに切り換わ
る。すなわち、操作部材22を一方のストロークエンド
に操作すると、変速スリーブ21が前記第1回転位置に
なって低速状態になる。つまり、図3(イ)に示すよう
に、変速制御機構20が第1太陽ギヤ12と第2太陽ギ
ヤ13のいずれもを回動可能に切り換え操作して変速伝
動機構を第1伝動状態に切り換え操作する。このため
に、駆動体2を回動駆動すると、その回動力がそのまま
の回転速度でラチェット爪7からハブ体1のラチェット
歯部1dに伝達し、ハブ体1が駆動体2と同じ回転速度
で回動する。操作部材22を一方のストロークエンドと
他方のストロークエンドとの間の操作位置に操作する
と、変速スリーブ21が前記第2回転位置になって中速
状態になる。つまり、図3(ロ)に示すように、変速制
御機構20が第1太陽ギヤ12を回転不能で第2太陽ギ
ヤ13を回転可能に切り換え操作して変速伝動機構10
を前記第2伝動状態に切り換え操作する。このために、
駆動体2を回動駆動すると、その回動力が遊星ギヤ11
により増速してリングギヤ部1cに伝達し、ハブ体1が
駆動体2の回動速度より高速度で回動する。操作部材2
2を他方のストロークエンドに操作すると、変速スリー
ブ21が前記第3回転位置になって高速状態になる。つ
まり、図3(ハ)に示すように、変速制御機構20が第
1太陽ギヤ12を回転可能で第2太陽ギヤ13を回転不
能に切り換え操作して変速伝動機構10を前記第3伝動
状態に切り換え操作する。このために、駆動体2を回動
駆動すると、その回動力が遊星ギヤ11により中速状態
の場合より高い増速比で増速してリングギヤ部1cに伝
達し、ハブ体1が駆動体2の回動速度より高速度で回動
する。
【0012】〔別実施例〕図4は、図1の内装変速ハブ
とは異なる実施構造を備える自転車用内装変速ハブを示
す。この内装変速ハブにあっては、遊星ギヤ11の大径
ギヤ部11aと小径ギヤ部11bのうちの小径ギヤ部1
1bの方が、ハブ体1のリングギヤ部1cに咬合する構
造を備えていることにおいて、図1に示す内装変速ハブ
と相違している。
【0013】〔別実施例〕図6は、さらに別の実施構造
を備える自転車用内装変速ハブを示す。この内装変速ハ
ブにあっては、遊星ギヤ11に大径ギヤ部11aと中径
ギヤ部11bと小径ギヤ部11cの3個のギヤ部を備え
るとともに、3個のギヤ部11a〜11cに各別に咬合
する第1太陽ギヤ12と第2太陽ギヤ13と第3太陽ギ
ヤ14の3個の太陽ギヤを備え、4段階の変速が可能に
構成してある。すなわち、この変速ハブが備える変速制
御機構20は、変速スリーブ28をハブ軸芯回りで回動
操作すると、この変速スリーブ28が前記変速スリーブ
21と同様に第1太陽ギヤ12の制御爪12aと第2太
陽ギヤ13の制御爪13aと第3太陽ギヤ14の制御爪
14aとに作用することにより、太陽ギヤ12〜14を
ハブ軸に回動可能に支持される回動可能と、ハブ軸に制
御爪12aまたは13aまたは14aを介して回動不能
に支持される回動不能とに切り換え操作するように構成
してある。つまり、変速制御機構20が全ての太陽ギヤ
12〜14を回動可能に操作すると、低速状態になり、
駆動体2の回動力がラチェト爪7を介して伝達してハブ
体1を駆動体2の回動速度と同じ速度で駆動するように
第1速になる。変速制御機構20が太陽ギヤ12〜14
のいずれか一つを回動不能に切り換え操作すると、遊星
ギヤ11が駆動体2の回動力を増速してリングギヤ部1
cに伝達して、ハブ体1を前記低速状態よりも高速で駆
動するように高速状態になる。そして、第1太陽ギヤ1
2が回動不能になることによって第2速になり、第2太
陽ギヤ13が回動不能になると、前記第2速より高速の
第3速になり、第3太陽ギヤ14が回動不能になると、
前記第3速より高速の第4速になる。
【0014】〔別実施例〕図1、図4および図6に示す
内装変速ハブの如く、遊星ギヤ11を複数個のギヤ部1
1a〜11cのうちの小径側が大径側よりハブ体1の奥
側に位置する取り付け向きにして取り付けると、変速伝
動機構10をハブ体1に横外側から挿入して組み込むこ
とを可能にしながらも、ハブ体1の小径側ギヤ部を内装
する部分の内径が大径側ギヤ部を内装する部分の内径よ
り小であるように、ハブ体1を小型化することが可能に
なって有利であるが、図5に示す自転車用内装変速ハブ
のように、遊星ギヤ11を大径側のギヤ部11aが小径
側のギヤ部11bよりハブ体奥側に位置する組み付け向
きにして実施してもよい。尚、図5の内装変速ハブは、
図4の内装変速ハブにおけるハブ体1と同じ仕様のハブ
体1を採用し、図4の内装変速ハブにおける遊星ギヤ1
1と第1太陽ギヤ12および第2太陽ギヤ13とは異な
る歯数を備える遊星ギヤ11と第1太陽ギヤ12および
第2太陽ギヤ13を採用して構成したものである。つま
り、図4の内装変速ハブと図5の内装変速ハブとでは、
ハブ体1のリングギヤ部1cの歯数が同じでありなが
ら、遊星ギヤ11と第1太陽ギヤ12および第2太陽ギ
ヤ13の歯数が異なることにより、増速比が異なる中速
状態および高速状態を現出するのである。
【0015】図1、図4、図5および図6に示す内装変
速ハブのように、前記ラチェット爪7を遊星ギヤ11よ
りハブ体1の奥側に配置すると、ハブ体1を比較的小型
に形成できて有利である。すなわち、変速伝動機構10
を構成するに当たり、ラチェット爪7が位置する箇所で
の外径を遊星ギヤ11が位置する箇所での外径より小に
形成できる。このために、ラチェット爪7が遊星ギヤ1
1よりハブ体1の横外側に位置すると、ハブ体1のラチ
ェット爪7を内装する部分での内径を、遊星ギヤ11を
内装する部分での内径と同じ大に形成することにより、
変速伝動機構10をラチェット爪7が付着する状態でハ
ブ体1にその横外側から挿入して装着することが可能に
なるが、これに対し、ラチェット爪7が遊星ギヤ11よ
りハブ体1の奥側に位置すると、ハブ体1のラチェット
爪7を内装する部分での内径を遊星ギヤ11を内装する
部分での内径より小に形成しても、変速伝動機構10を
ラチェット爪7が付着する状態でハブ体1にその横外側
から挿入して装着することが可能になる。この結果、ハ
ブ体1の遊星ギヤ11を内装する横端部分より奥側でラ
チェット爪7を内装する部分の方が小径であるように、
ハブ体1を小型化できる。これに対し、ラチェット爪7
を遊星ギヤ11よりハブ体1の横外側に配置して実施し
てもよい。
【0016】リングギヤ部1cをハブ体1に一体回動可
能に備えるに、上記実施例の如くハブ体1に一体形成す
る他、ハブ体1とは別部品に形成し、ハブ体1にスプラ
イン係合による噛み合いやねじ連結によって一体に回動
するようにして連結する構成を採用してもよい。したが
って、これらの付設手段を固設と総称する。駆動体2を
構成するに、たとえばチェンギヤ2aおよび遊星ギヤ1
1を支持する駆動体部分と、ラチェット爪7を支持する
駆動体部分とを別部品に形成して連結することにより、
遊星ギヤ11やラチェット爪7などの支持を可能にする
のであるが、如何なる具体構成を採用して実施してもよ
い。ラチェット爪7に替え、ボール式やローラ式の一方
向伝動クラッチを採用して実施してもよい。したがっ
て、これらを、一方向伝動手段7と総称する。本発明
は、内装変速ハブを、上記実施例の如く3段階や4段階
に変速可能に構成する他、5段階に変速可能に構成する
場合にも適用できる。すなわち、3段階以上に変速可能
に構成する場合に適用できる。
【0017】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】自転車用内装変速ハブの断面図
【図2】変速スリーブの作用状態を示す説明図
【図3】伝動状態を示す説明図
【図4】別実施構造を備える自転車用内装変速ハブの断
面図
【図5】別実施構造を備える自転車用内装変速ハブの断
面図
【図6】別実施構造を備える自転車用内装変速ハブの概
略図
【符号の説明】
1 ハブ体 1c リングギヤ部 2 駆動体 6 ハブ軸 7 一方向伝動手段 10 変速伝動機構 11 遊星ギヤ 11a,11b,11c ギヤ部 12,13,14 太陽ギヤ 20 変速制御機構

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハブ軸(6)に駆動体(2)とハブ体
    (1)とを前記ハブ軸と同芯状に回動自在に取り付け、 少なくとも2個のギヤ部(11a,11b,11c)を
    有するとともに前記駆動体(2)に回動自在に支持され
    ている遊星ギヤ(11)、前記遊星ギヤ(11)の前
    記複数個のギヤ部(11a,11b,11c)に各別に
    咬合する少なくとも2個の太陽ギヤ(12,13,1
    4)を備える変速伝動機構(10)を、前記駆動体
    (2)とハブ体(1)の間に備え、 前記駆動体(2)
    の回動力を前記ハブ体(1)に伝達し、かつ、前記ハブ
    体(1)が前記駆動体(2)に先行して回動することを
    許容する一方向伝動手段(7)を、前記駆動体(2)と
    前記ハブ体(1)との間に設けるとともに、前記遊星ギ
    ヤ(11)に咬合するリングギヤ部(1c)を前記ハブ
    体(1)に固設し、 前記複数個の太陽ギヤ(12,13,14)を回動可能
    と回動不能とに切り換えて前記変速伝動機構(10)を
    切り換え操作する変速制御機構(20)を備えるととも
    に、この変速制御機構(20)を操作することにより、
    前記駆動体(2)の回動力が前記一方向伝動手段(7)
    から前記ハブ体(1)に伝達する低速状態と、前記駆動
    体(2)の回動力が増速して前記遊星ギヤ(11)から
    前記リングギヤ部(1c)に伝達する少なくとも2段階
    の高速状態とに切り換わる自転車用内装変速ハブ。
  2. 【請求項2】 前記一方向伝動手段(7)が、前記遊星
    ギヤ(11)を挟んで、前記駆動体(2)とは反対側に
    位置する請求項1記載の自転車用内装変速ハブ。
  3. 【請求項3】 前記遊星ギヤ(11)を前記複数個のギ
    ヤ部(11a,11b,11c)のうちの小径側が大径
    側より前記駆動体(2)から離れる位置に位置する取り
    付け向きで取り付けてある請求項1または2記載の自転
    車用内装変速ハブ。
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