JP3140064B2 - オンライン分散プログラム入替え方法 - Google Patents

オンライン分散プログラム入替え方法

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JP3140064B2 JP02400807A JP40080790A JP3140064B2 JP 3140064 B2 JP3140064 B2 JP 3140064B2 JP 02400807 A JP02400807 A JP 02400807A JP 40080790 A JP40080790 A JP 40080790A JP 3140064 B2 JP3140064 B2 JP 3140064B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の情報処理装置に
分散し、互いにメッセ−ジを通信しながら連携して処理
を進める複数プログラム群を対象とした、オンライン中
の分散プログラム入替え方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオンライン中のプログラム入替え
方法としては、例えば、公開特許公報(公開番号 平2
−1396930)「オンラインタスク入替え装置」が
ある。本装置では入れ替えたいタスクをまず、仮タスク
としてロ−ディングしておき、タスク入替え管理装置
が、披入替え対象となるオンラインタスクの状態を監視
し、タスクが起動要求待ちになった時点で、上記仮タス
クと披入替えタスクを入れ替える方法をとっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】金融・株式市況情報を
リアルタイムで利用者端末に配信するオンライン情報サ
−ビスシステム、或は、銀行端末等の制御を行なうオン
ライントランザクション処理システムでは、システムの
休日/終日稼働が要求されてきており、そのため計算機
システムの24時間稼働が要求されてきている。また、
サ−ビスの向上のため、業務プログラムのバ−ジョンア
ップも頻繁に発生する。これらニ−ズを背景として、バ
−ジョンアップに伴うプログラムの入替えをシステムを
止めずにオンライン中に行ないたいという要求が出てき
ている。
【0004】一方、最近の計算機技術と通信技術の発達
により、複数の計算機を通信網で接続した分散構成を採
用するシステムが急増している。上述のオンライン情報
サ−ビスシステムやオンライントランザクション処理シ
ステムでも、従来の集中型のシステム構成から、分散シ
ステム構成への移行が行なわれつつある。
【0005】以上のオンライン中のプログラム入替えの
要求と、システムの分散化ということから、分散システ
ムを前提とした、オンライン中のプログラム入替えが要
求されてきている。
【0006】さて、上記従来のプログラム入替え方法で
は、対象が単一計算機内のプログラムであることを前提
としていた。そのため、分散システムにおいて、互いに
メッセ−ジ通信を行ないながら処理を進めるプログラム
に対して、従来のオンライン中のプログラム入替えを適
用しようとすると、入替え時にプログラム間でバ−ジョ
ンの整合性がとれず、その結果として処理の連続性が保
証されないという問題があった。この問題を図2と図1
6を用いて説明する。
【0007】図2は分散処理システムの一構成例を示し
たものである。システムは地域ごとに分散したサブシス
テム1、2、3が、広域回線11、12、13によって
互いに接続されている。各サブシステム内は、情報処理
装置21、22、23、24、25、26が例えばFD
DI(Fiber Distributed Data Interface)のような高
速LAN(Local Area Network)41とそのLAN制御
装置51、52、53、54、55、56によって互い
に接続されている。情報処理装置21には他サブシステ
ムとの回線を接続するための回線制御装置31が、ま
た、情報処理装置24、25、26には、端末81、8
2、・・・、89への回線71、72、・・・、79を
制御するための、端末回線制御装置34、35、36が
接続されている。さらに、各情報処理装置には、プログ
ラムのロ−ドモジュ−ルを格納したり、業務用のデ−タ
ベ−スを格納するためのディスク91、92、・・・、
96が接続されている。
【0008】図16は、図2の情報処理装置25と22
の中で動作しているプログラム121と122(Pro
g1とProg2と表す)を、新しいバ−ジョンのプロ
グラム123と124(Prog1’とProg2’と
表す)に入れ替える場合を示している。Prog1は端
末回線制御装置35と回線74、75、76を介して端
末群84、85、86から受信した問い合わせメッセ−
ジを受信し、Prog2に対するデ−タベ−ス問い合わ
せメッセ−ジに編集し送信する。Prog2はデ−タベ
−ス問い合わせメッセ−ジを受信し、ディスク92より
デ−タを検索して、応答メッセ−ジに編集し、問い合わ
せ元のProg1に返信する。Prog1はprog2
からのメッセ−ジを端末画面用に編集し、問い合わせ元
の端末に送信する。以上の処理において、Prog1と
Prog2の間でのデ−タベ−ス問い合わせと応答メッ
セ−ジのフォ−マットは、予め互いに了解しておく必要
がある。また、プログラムのバ−ジョンに応じてフォ−
マットも変わるのが一般的である。
【0009】今、従来の入替え方法により、各情報処理
装置で独立にプログラムを入れ替えたとする。その場
合、Prog1とProg2の処理とは非同期的に入替
えが行なわれるため、タイミングによっては、図2に示
すように、Prog2のみ新バ−ジョンに入れ替わり、
Prog1は旧バ−ジョンのままという状態がありう
る。この時、Prog1が端末85から問い合わせメッ
セ−ジを受け取り(図15内)、旧バ−ジョンのメッ
セ−ジフォ−マットでProg2に問い合わせメッセ−
ジを送信した場合(図15内)、受信側のprog2
は新バ−ジョンになっているため、メッセ−ジフォ−マ
ットが食違い、正常に処理できない、という問題が発生
する(図16内。端末からのメッセ−ジフォ−マット
は変わらないものとする)。特に、端末からのトラフィ
ックが高い場合は、上記のようなフォ−マット違いのエ
ラ−が多発し、多くの端末に迷惑をかけることになる。
【0010】本発明の目的は、以上の問題を解決し、分
散システムにおいても、オンラインに影響を与えること
なく、プログラムを入替える方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、本発明は、通信網によって接続された複数の情報処
理装置が、それぞれオンライン中のプログラムの新バ−
ジョンプログラムを情報処理装置にロ−ディングする手
段と、情報処理装置ごとに、プログラムのバ−ジョン番
号を管理記憶する手段と、オンライン中のプログラムを
上記ロ−ディング済の新バ−ジョンのプログラムに入れ
替える手段とを備え、少なくとも2つ以上のプログラム
が互いにメッセ−ジを送受信しながら処理を進めるシス
テムにおいて、各情報処理装置が、オンライン中のプロ
グラムの出力メッセ−ジに、当該プログラムのバ−ジョ
ン番号を付加して通信網に送信し、通信網からメッセ−
ジを受信したとき、上記メッセ−ジに付加されたバ−ジ
ョン番号と、該メッセ−ジを受信したプログラムのバ−
ジョン番号を比較して、入替えの要否を判定し、入替え
要の場合は、当該受信プログラムを上記入替え手段によ
り新バ−ジョンに入れ替え、上記受信メッセ−ジを新バ
−ジョンのプログラムが受信し処理するようにした
【0012】。
【作用】本発明によれば、分散システム内の少なくとも
一つにオンライン中のプログラムを入れ替えることがで
き、プログラムが通信網に送信されるメッセ−ジには送
信元プログラムのバ−ジョン番号が付加され、プログラ
ム間でのバ−ジョン番号の整合性を確認でき、プログラ
ム間でバ−ジョンの整合性がとれない場合は、受信プロ
グラムの入替えにより、バ−ジョンの整合性を回復する
ことができ、入替え時のメッセ−ジを廃棄することなく
新バ−ジョンのプログラムによって処理できる。
【0013】
【実施例】図1を用いて、本発明の概要を説明し、図2
〜図15を用いて、実施例の詳細を説明する。
【0014】図1は、図16で示したのと同じシステム
・ソフト構成における本発明のプログラム入替え方法を
示した図である。即ち、情報処理装置25、22にはプ
ログラム121、122(それぞれバ−ジョン番号が1
0であり、Prog1{10}、Prog2{10}と表す
ことにする。ここで{ }内の数字は、そのプログラムの
バ−ジョン番号を示すものとする。)がそれぞれロ−デ
ィングされており、オンライン処理を実行している。P
rog1{10}は、端末回線74、75、76と端末回
線制御装置35を経由して送られてくる端末からの問合
せを受取り、LAN41経由で、Prog2{10}にデ
−タ検索を依頼するとともに、その応答メッセ−ジを問
合せ元の端末に返信する処理を行なっている。この2つ
のプログラムを、ディスク96、92に格納されている
新バ−ジョンプログラム125と126に入れ替える方
法を以下に示す。
【0015】まず、情報処理装置25、22に新バ−ジ
ョンプログラム125、126を予めロ−ディングして
おく(図1内)。このロ−ディングされた新バ−ジ
ョンプログラムにはバ−ジョン番号として11を割当
て、それぞれProg1{11}、Prog2{11}と表
すことにする。次に、端末からの問い合わせメッセ−ジ
を受信した時点(図1内)で、prog1{10}を新
バ−ジョンに入れ替え(図1内)、受信メッセ−ジを
Prog1{11}に渡す(図1内)。Prog1{1
1}はProg2{11}への問い合わせメッセ−ジ14
2を作成しLAN41に送出するが(図1内)、この
時、Prog1{11}のバ−ジョン番号(=11)もメ
ッセ−ジ142のヘッダ部141内にセットする。この
問い合わせメッセ−ジを情報処理装置22がLANから
取り込み、Prog2{10}に引き渡す前に、メッセ−
ジに付加されているバ−ジョン番号と、引渡し先のPr
og2{10}のバ−ジョン番号を比較する(図1内
)。この場合プログラムのバ−ジョン番号(=10)
がメッセ−ジのバ−ジョン番号(=11)より小さいの
で、バ−ジョン番号が一致する新バ−ジョンProg2
{11}に入替え(図1内)、受信メッセ−ジを引き渡
す(図1内)。
【0016】新バ−ジョンプログラムProg2{11}
は問い合わせのあったデ−タをディスクから検索し、応
答メッセ−ジ144を作成して、問い合わせ元のPro
g1{11}にLANを経由して返信する(図1内(1
0))。この時もプログラムのバ−ジョン番号をメッセ
−ジヘッダ143にセットする。このメッセ−ジは情報
処理装置25によってLANから取り込まれ、上述の情
報処理装置22と同様、Prog1{11}のバ−ジョン
番号とメッセ−ジに付加されているバ−ジョン番号が比
較チェックされた後、Prog1{11}に引き渡される
(図1内(11))。Prog1{11}は受信したPr
og2{11}からの応答メッセ−ジを端末表示用に編集
し、問い合わせ元の端末に対して返信する(図1内(1
2))。
【0017】以上の処理により、メッセ−ジ送信元と受
信先とでプログラムのバ−ジョンを一致させることがで
き、しかもプログラム入替え時にメッセ−ジを消失する
こともない。
【0018】次に、実施例の詳細を説明する。
【0019】図3は、情報処理装置21〜26内のソフ
ト構成を示した図であり、端末回線制御装置3iやLA
N制御装置5iを介したメッセ−ジ送受信処理や、受信
メッセ−ジのトランザクション受信キュ−111〜11
3への登録処理を行なう通信管理モジュ−ル101、ユ
−ザ業務プログラム(以後UP:User Programと略す)
114〜115からの要求に応じてトランザクション受
信キュ−からメッセ−ジを取り出す際に、新バ−ジョン
への入替えや旧バ−ジョンへの復旧の要否を判定を行な
い、必要ならば入替え/復旧処理を実行するメッセ−ジ
受信要求処理モジュ−ル102、UPから要求されたメ
ッセ−ジに送信要求元プログラムのバ−ジョン番号をセ
ットし、通信管理モジュ−ル101経由で情報処理装置
や端末に送信するメッセ−ジ送信要求処理モ−ジュ−ル
103、新バ−ジョンプログラムの登録処理を行なうプ
ログラム登録処理モジュ−ル104、プログラムの入替
えや入替え失敗時の復旧の指示処理を行なう入替え/復
旧指示処理モジュ−ル105、デイスク9i内のロ−ド
モジュ−ルを上記登録処理モジュ−ル104の要求に応
じて検索したり、UP114〜115の要求に応じてデ
ィスク9i内のデ−タを検索するファイル管理モジュ−
ル106、端末回線制御装置3iやLAN制御装置5i
とのメッセ−ジ送受信用に設けた送受信バッファ10
9、情報処理装置内に登録されているプログラムのバ−
ジョン番号やタスク番号を記憶管理するプログラムバ−
ジョン管理テ−ブル107、情報処理装置内に登録され
ているタスクについて、入替え/復旧の要否を示す情報
を記憶管理するためのタスク管理テ−ブル108、トラ
ンザクション受信キュ−111、112、113ごとに
受信待ちUPの存在の有無を記憶するための受信待ちフ
ラグ117、118、119、そして、情報処理装置内
のタスク制御、及び、端末回線制御装置やLAN制御装
置の起動/割込み処理を行なうOS(Operating Syste
m)113から構成されることを示している。
【0020】図4は、上記プログラムバ−ジョン管理テ
−ブル107の構成を示す図である。本実施例のシステ
ムでは、各情報処理装置内のプログラムをその業務内容
に応じてプログラム番号を対応づけて管理しており、プ
ログラムバ−ジョン管理テ−ブルもこのプログラム番号
ごとにエントリ−151、152、153を設け、各エ
ントリ−については、プログラム番号をセットするエリ
ア131、旧バ−ジョン、現バ−ジョン、及び、新バ−
ジョンごとに、当該バ−ジョンがタスクとして登録され
ているか否かを示す登録フラグ132、135、13
8、バ−ジョン番号をセットするエリア133、13
6、139、及び、タスク番号をセットするエリア13
4、137、140から構成される。
【0021】図5は上記タスク管理テ−ブル108の構
成を示した図であり、タスクごとにエントリ−171、
172、173が設けられ、各エントリ−については、
タスク番号をセットするエリア161、プログラム番号
をセットするエリア162、新バ−ジョンへの入替え要
否を示す入替え指示フラグをセットするエリア163、
そして、旧バ−ジョンへの復旧の要否を示す復旧指示フ
ラグをセットするエリア164から構成される。
【0022】図6はプログラム登録処理モジュ−ル(図
3内104)の処理フロ−を示した図である。本処理
は、プログラム入替えを実施する際、各情報処理装置ご
とにコンソ−ル等から起動されるものであり、起動時の
パラメ−タとしては、新バ−ジョンを登録するプログラ
ムのプログラム番号とロ−ドモジュ−ルのファイル名
称、がある。これらパラメ−タを引き数として起動され
ると、まず指定されたプログラム番号について上記プロ
グラムバ−ジョン管理テ−ブル107を参照し、現バ−
ジョン登録フラグ135をチェックする(図6処理20
1)。もしフラグがリセット状態で現バ−ジョンが未登
録の場合は、新規登録を意味しており、指定されたファ
イルからロ−ドモジュ−ルを読みだしタスクとしてOS
に登録するとともに、プログラムバ−ジョン管理テ−ブ
ルの登録フラグ135をセットし、バ−ジョン番号13
6を”1”にセットし、OSから通知されたタスク番号
をエリア137にセットする(処理202)。次に、タ
スク管理テ−ブル108について、上記登録したタスク
のタスク番号に対応するエントリ−にアクセスし、エリ
ア161とエリア162にタスク番号とプログラム番号
をセットし(処理203)、登録したタスクを起動して
(処理204)処理を終了する。
【0023】上記処理201において現バ−ジョンが既
に登録されている場合、新バ−ジョンの登録状態を調べ
るため、プログラムバ−ジョン管理テ−ブルのエリア1
38をチェックする(処理205)。もしフラグがリセ
ットされおり、新バ−ジョンが未登録の場合は、指定さ
れたファイルからロ−ドモジュ−ルを読み込みタスクと
してOSに登録するとともに、プログラムバ−ジョン管
理テ−ブルの登録フラグ138をセットし、バ−ジョン
番号139を現バ−ジョン番号136に1加えた値にセ
ットし、タスク番号をエリア140にセットする(処理
206)。そして、上記登録したタスクについて、上記
処理203と同一内容のタスク管理テ−ブル登録処理を
行ない(処理207)、処理を終了する。
【0024】上記処理205にて、既に新バ−ジョンが
登録されていた場合は、新バ−ジョンの再登録と判定
し、既に登録されている新バ−ジョンについてタスク登
録の抹消をOSに依頼するとともに、やはり指定された
ファイルからロ−ドモジュ−ルを読みだしてタスクとし
てOSに登録し、プログラムバ−ジョン管理テ−ブルの
エリア140にタスク番号セットし(処理208)、処
理207を実行した後、処理を終了する。
【0025】以上のプログラム登録処理により、新規プ
ログラムについてはオンライン業務処理が即開始される
が、現バ−ジョンが既に稼働中のプログラムについて
は、新バ−ジョンがタスクとして登録されたのみであ
り、まだ入替えは行なわれない。尚、以上の新バ−ジョ
ン登録処理は、入替え対象となるプログラムのすべてに
ついて、各情報処理装置ごとに実施しておく必要があ
が、バ−ジョンアップが不要なUPについては上記登録
処理は不要である。また、新バ−ジョンの登録の順番や
プログラム登録処理起動のタイミングについては、特に
制約はなく、オフライン的に行なうことができる。さら
に、ある一つの情報処理装置のコンソ−ルから、LAN
を介したリモ−ト起動を行なうことにより、他情報処理
装置のプログラム登録処理モジュ−ルを起動する方法も
ある。
【0026】さて、情報処理装置22と25において、
Prog1{10}、Prog2{10}が既に稼働中であ
り、それぞれの情報処理装置において、上記プログラム
登録処理により、新バ−ジョンProg1{11}とPr
og2{11}が登録されているものとして、以下の実施
例の説明を進める。
【0027】図7は、入替え/復旧指示処理モジュ−ル
の処理フロ−を示す図である。本処理は新バ−ジョンプ
ログラムへの入替えを指示する時、及び、後述する復旧
指示の時に、例えばコンソ−ルから起動されるものであ
り、起動時のパラメ−タとしては入替えか復旧かを示す
指示内容と、入れ替え/復旧を行なうプログラムのプロ
グラム番号がある。
【0028】本処理が起動されると、まず指示内容をチ
ェックし(処理211)、入替え指示の場合は、引き数
のプログラム番号で指定されるプログラムについて上記
プログラム管理テ−ブル107を参照し、新バ−ジョン
の登録フラグ138(図4参照)がセットされているか
否かをチェックする(処理212)。もし登録されてい
れば現バ−ジョンのタスク番号137で指定されるタス
ク管理テ−ブル108のエントリ−について入替え指示
フラグ163(図5参照)をセットしてオンライン中の
プログラムに入替えを指示し(処理213)、処理を終
了する。一方、登録フラグがセットされていない場合
は、現バ−ジョン、及び、旧バ−ジョンのバ−ジョン番
号のみを増加(+1)させる場合であり、プログラムバ
−ジョン管理テ−ブルのエリア133、136をそれぞ
れインクリメントし(処理214)、処理を終了する。
次に、上記処理211において、指示内容が復旧指示の
場合は、処理215の復旧指示フラグセット処理に進む
が、これについては後で説明する。
【0029】尚、本実施例では、上記入替え指示処理を
情報処理装置25内のProg1{10}に対して行なう
ものとする。
【0030】次に、端末との送受信メッセ−ジも含め
て、本システム内のプログラム間で送受信されるメッセ
−ジのフォ−マットを図8に示す。メッセ−ジはヘッダ
部220と本体部228からなる。ヘッダ部は、メッセ
−ジの長さMLをセットするエリア221、送信元端末
/情報処理装置のアドレスSAをセットするエリア22
2、送信先端末/情報処理装置のアドレスをセットする
エリア223、当該メッセ−ジが問合せか応答かを示す
通信タイプTYPEをセットするエリア224、後述す
る問い合わせ元タスク番号INQ_TNをセットするエ
リア225、本メッセ−ジの種類を示すトランザクショ
ンコ−ドTCDをセットするエリア226、本メッセ−
ジの送信元UPのバ−ジョン番号VERをセットするエ
リア227、そして、メッセ−ジ本体DATAをセット
するエリア228からなることを示している。尚、端末
からのメッセ−ジの場合、SAにはシステム内で一貫し
て付与されている端末番号が、また、TCDには、”端
末メッセ−ジ”を示すコ−ドがそれぞれセットされて端
末から送られてくるものとし、他の情報については値が
セットされていないものとする。
【0031】次に、端末8iからメッセ−ジを受信した
場合の通信管理モジュ−ル101におけるメッセ−ジ受
信処理を図9を用いて説明する。端末回線制御装置3i
はメッセ−ジを端末回線から受信すると情報処理装置2
i内の送受信バッファ109にメッセ−ジを転送し、そ
のアドレスとメッセ−ジ長をOSに通知する。OSは通
知を受けると通信管理モジュ−ル101内のメッセ−ジ
受信処理を起動する。メッセ−ジ受信処理では、まずメ
ッセ−ジを受信したのは端末回線からか、或いは、LA
Nからかを調べる(処理231)。端末回線からの受信
の場合は受信メッセ−ジのヘッダ部内のTCD(図8内
226)を読み込み(処理232)、トランザクザクシ
ョン受信キュ−に登録する(処理233)。ここで、ト
ランザクション受信キュ−はTCDごとに先入れ先だし
キュ−になっている。トランザクション受信キュ−への
登録とは、受信メッセ−ジのTCDで指定されるキュ−
の最後尾に、受信メッセ−ジの送受信バッファ内アドレ
スとメッセ−ジ長をセットした制御ブロックを登録する
処理のことである。次に、当該TCDのトランザクショ
ン受信キュ−に対して既に受信要求を発行して待ってい
るUPがいるか否かを調べるため、受信待ちフラグ(図
3内117、118、119)をチェックし(処理23
4)、もし待ちUPが存在しなければそのまま処理を終
了し、もし待ちUPが存在すれば当該UPを起動して
(処理235)処理を終了する。一方、上記処理231
において、LANからのメッセ−ジ受信の場合は、メッ
セ−ジヘッダ内TYPE(通信タイプ)をチェックし、
問合わせメッセ−ジか応答メッセ−ジかを判定する(処
理236)。もし問合せメッセ−ジの場合は処理232
に進む。また、応答メッセ−ジの場合は、応答待ちUP
の起動処理を行ない(処理237)、処理を終了する。
【0032】次に、図10を用いて、情報処理装置25
内のUPであるProg1{10}の処理フロ−を説明す
る。本プログラムは起動されるとまず使用するテ−ブル
の初期化等のイニシャル処理を行なった(処理251)
後、TCD=”端末メッセ−ジ”と受信メッセ−ジ格納
用のエリアを指定してメッセ−ジ受信要求モジュ−ルに
リンクする(処理252)。
【0033】メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ル(図3
内102)は図11に示す処理を実行するものである。
即ち、UPより指定されたTCDについて上記トランザ
クション受信キュ−をチェックして処理待ちメッセ−ジ
がキュ−に登録されているか否かを調べる(処理26
1、262)。もし登録されていなければ当該トランザ
クション受信キュ−に対応した受信待ちフラグをセット
してWAIT状態に入り(処理263)、上記通信管理
モジュ−ルに起動されるまで待つ。一方、トランザクシ
ョン受信キュ−に指定されたTCDのメッセ−ジが登録
されていれば、受信要求を発行しているUPのタスク番
号に基づいてタスク管理テ−ブル108を参照し、入替
え指示フラグ(図5内163)がセットされているか否
かをチェックする(処理264)。もし入替え指示フラ
グがセットされている場合は、タスク管理テ−ブル10
8から受信要求元UPのプログラム番号を求め、さらに
プログラムバ−ジョン管理テ−ブル107から新バ−ジ
ョンのタスク番号(図4内140)を読み取って当該タ
スクを起動するとともに(処理271)、起動が成功し
たか否かをチェックする(処理272)。起動が成功し
た場合は旧バ−ジョンプログラムについてタスクの登録
抹消をOSに依頼した後(処理273)、新バ−ジョン
のタスク管理テ−ブルについて入替え指示フラグ163
をリセットし(処理274)、プログラムバ−ジョン管
理テ−ブルの旧バ−ジョン情報(図4エリア132、1
33、134)を現バ−ジョン情報(図4エリア13
5、136、137)で、また、現バ−ジョン情報を新
バ−ジョン情報(図4エリア138、139、140)
で書替えた後、新バ−ジョン情報をクリヤし(処理27
6)、現在稼働中で入替えにより旧バ−ジョンとなった
受信要求元UPの処理を終了する(処理276)。
【0034】以上の処理によれば、入替え指示が出され
ているプログラムを、端末/LANからメッセ−ジを受
信した時に新バ−ジョンに入れ替えることができる。本
実施例の場合、情報処理装置22内のProg1{10}
が新バ−ジョンのProg1{11}に入れ替わり起動さ
れることになる。尚、プログラム入替えは、受信メッセ
−ジのバ−ジョン番号と受信要求を発行しているUPの
バ−ジョン番号が一致しない場合にも行なわれる。これ
については後で説明する。また、処理271において新
バ−ジョンの起動が失敗した場合のエラ−回復処理(処
理279〜284)、及び、旧バ−ジョンへの復旧処理
(処理265、291〜294)についても後で説明す
る。
【0035】さて、新バ−ジョンとして起動されたPr
og1{11}は、旧バ−ジョンと同様、図10に示した
処理を実行するが、Prog2{11}に対する問合せメ
ッセ−ジのフォ−マットは、旧バ−ジョンとは異なって
いるものとする。
【0036】Prog1{11}は起動されるとまずイニ
シャル処理(処理251)を行ない、TCD=”端末メ
ッセ−ジ”と受信メッセ−ジ格納用のエリアを指定して
メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ルにリンクする(処理
252)。
【0037】メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ルでは、
上記図11の処理261〜266を行なった後、端末か
らのメッセ−ジなので、処理268に進み、トランザク
ション受信キュ−の先頭に登録されているメッセ−ジを
取り出し(処理268)、UPの指定したエリアに受信
メッセ−ジを受信バッファからコピ−し(処理26
9)、受信バッファを解放して(処理270)、UPに
リタンする。
【0038】Prog1{11}はメッセ−ジ受信要求処
理モジュ−ルにより端末からのメッセ−ジを受け取る
と、そのデ−タ部に基づいて、Prog2{11}への問
い合わせメッセ−ジを作成し(図10処理253)、D
Aとして情報処理装置22を、TCDとして”端末問合
せ”を示すコ−ドを、通信タイプとして”問合せ”を、
そして、上記作成した問合せメッセ−ジのアドレスと長
さを指定して、メッセ−ジ送信要求処理モジュ−ルにリ
ンクする(処理254)。
【0039】図13はメッセ−ジ送信要求処理モジュ−
ル(図3内103)の処理フロ−を示した図である。ま
ず、LAN経由で他の情報処理装置に送信するのか、或
いは、端末への送信なのかをUPが指定した宛先から判
定し(処理301)、もし、LAN経由の場合は送受信
バッファ(図3内109)から空きバッファを確保し
(処理302)、UPの指定したエリアから送信メッセ
−ジを上記確保したバッファにコピ−し(処理30
3)、ML(メッセ−ジ長)にヘッダ部を含めたメッセ
−ジの長さを、SA(送信元アドレス)には当該情報処
理装置のアドレスを、DA(送信先アドレス)には送信
先情報処理装置のアドレスを、TYPE(通信タイプ)
にはUPが指定した通信タイプを、また、TCDにUP
が指定したTCDをそれぞれセットし(処理304)、
さらに、送信要求元UPのタスク番号よりタスク管理テ
−ブル108を参照してプログラム番号162を求め、
さらにそれに基づいてプログラムバ−ジョン管理テ−ブ
ル107の現バ−ジョン情報より送信要求元UPのバ−
ジョン番号を求めて、メッセ−ジヘッダ内VERにセッ
トする(処理305)。この処理により、送信元UPの
バ−ジョン番号を受信先情報処理装置に伝えることがで
きる。次に、通信タイプが”問合せ”か”応答”かをチ
ェックする(処理306)。問合せの場合は、送信要求
元UPのタスク番号をメッセ−ジヘッダ内INQ_TN
にセットする(処理307)。これは、応答メッセ−ジ
が返信されてきた時、どのタスクの問合せに対する応答
メッセ−ジなのかを認識するために必要な情報である。
次に通信管理モジュ−ル内のLAN送信処理を起動し
(処理308)応答メッセ−ジを待つため、送信要求元
UPタスク番号とタイムアウト時間をパラメ−タとして
WAIT要求をOSに発行する(処理309)。このW
AIT状態はタイムアウト時にOSに起動されるか、或
いは、応答メッセ−ジ受信時、通信管理モジュ−ル内メ
ッセ−ジ受信処理により起動されるまで続く。尚、タイ
ムアウトチェック処理310以降の処理(処理311〜
処理319)、及び、端末へのメッセ−ジ送信要求処理
(処理320〜処理322)については後で説明する。
【0040】以上のメッセ−ジ送信要求処理モジュ−ル
によってLANに送出された問合せメッセ−ジは、送信
先情報処理装置のLAN制御装置に取り込まれ、送受信
バッファに転送されるとともに、通信管理モジュ−ルが
起動され、先に説明した図9のメッセ−ジ受信処理(処
理231、236、232、233、234、235)
によって、メッセ−ジヘッダ内TCDに応じてトランザ
クション受信キュ−に登録され、もし、受信待ちのUP
が存在すればそれが起動される。上記Prog1{11}
の問合せメッセ−ジも、情報処理装置22が取り込み、
通信管理モジュ−ル内メッセ−ジ受信処理によってTC
D=”端末問合せ”のトランザクション受信キュ−に登
録される。尚、この問合せメッセ−ジのヘッダ内VER
には、送信元Prog1{11}のバ−ジョン番号であ
る”11”がセットされている。
【0041】さて、上記Prog1{11}からの問合せ
メッセ−ジを受け取るProg2{10}は図14に示す
処理を実行しているものとする。即ち、初期起動される
と業務固有のイニシャル処理を行なった後(処理33
1)、TCDとして”端末問合せ”を、また、受信メッ
セ−ジ格納エリアを指定して、メッセ−ジ受信要求処理
モジュ−ルにリンリする(処理332)。
【0042】メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ルでは、
上記図11で示した様に、UPが指定したTCDのトラ
ンザクション受信キュ−のチェック、タスク管理テ−ブ
ル内の入替え指示フラグと復旧指示フラグのチェック、
及び、回線種別のチェックを行なう(処理261、26
2、264、265、266)。Prog2{10}の場
合、入替え指示フラグ、及び、復旧指示フラグはセット
されておらず、かつ、LANからのメッセ−ジ受信なの
で、処理267のバ−ジョン整合性チェック処理に進
む。
【0043】バ−ジョン整合性チェックとは、受信した
メッセ−ジのヘッダにセットされているバ−ジョン番号
VER(図8内227)と、受信要求元UPのバ−ジョ
ン番号(Prog_VERとおく)の比較チェックであ
る。もしVERの方がProg_VERより大きい場合
は、当該メッセ−ジ送信元UPのバ−ジョンの方が、受
信要求元UPより新しいことを意味しており、よって、
受信側UPについても新バ−ジョンに入れ替える処理を
行なう必要がある。逆に、VERの方がProg_VE
Rより小さい場合は、当該メッセ−ジ送信元UPのバ−
ジョンの方が、受信要求元UPより旧いことを意味して
おり、よって、受信側UPを旧バ−ジョンに戻す復旧処
理を行なう必要がある。また、VERとProg_VE
Rが一致した場合は、入替え/復旧処理は不要であり、
前述の処理268、269、270を実行する。
【0044】さて本実施例の場合、Prog2{10}の
バ−ジョン(=10)の方が問合せメッセ−ジのVER
(=11)より小さいので、入替え要ということにな
る。
【0045】新バ−ジョンへの入替え要の場合は、まず
新バ−ジョンが登録されているか否かをチェックする
(処理277)。新バ−ジョンが登録されていない場合
は、現バ−ジョンをそのまま新バ−ジョンにするという
ことであり、旧バ−ジョンと現バ−ジョンについてプロ
グラムバ−ジョン管理テ−ブルのバ−ジョン番号(図4
内133、136)を+1し(処理279)、前述の処
理268に進んで、受信メッセ−ジをUPに引き渡す処
理を実行する。一方、Prog2{10}のように、新バ
−ジョンが登録されている場合は、入替え指示フラグが
セットされている場合と同様に、処理271〜276を
実行し、現バ−ジョンと新バ−ジョンの入替えを行な
う。
【0046】さて、上述の入替え処理により起動された
新バ−ジョンのProg2{11}は旧バ−ジョンと同
様、図14に示した処理を実行するが、Prog1{1
1}からの問合せメッセ−ジの解析方法、及び、デ−タ
検索方法や応答メッセ−ジのフォ−マットは、旧バ−ジ
ョンとは異なっているものとする。
【0047】Prog2{11}は起動されると、処理3
31を実行した後、問合せメッセ−ジを取り込むため、
メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ルにリンクする(処理
332)。
【0048】メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ルでは、
前述の図11の処理261、262、264、265、
266を実行した後、受信メッセ−ジのヘッダ部にセッ
トされているバ−ジョン番号と受信要求元のUPのバ−
ジョン番号間の整合性をチェックする(処理267)。
受信要求元のProg2{11}は既に新バ−ジョンにな
っており、プログラムのバ−ジョン番号(=11)とメ
ッセ−ジヘッダ内VER(=11)が一致するので処理
268に進んで、受信メッセ−ジをUPに引き渡す処理
を行なう(処理268〜270)。
【0049】以上の処理により、新バ−ジョンに入替わ
ったProg1{11}(バ−ジョン番号=11)からの
問合せメッセ−ジが、やはり新バ−ジョンに入れ替わっ
たProg2{11}(バ−ジョン番号=11)に渡され
ることになる。
【0050】Prog2{11}はメッセ−ジ受信要求処
理モジュ−ルから渡された問合せメッセ−ジに基づい
て、ファイル管理モジュ−ル106を介してディスク9
2からデ−タを検索し(処理333)、Prog1{1
1}との間で予め決めておいたフォ−マットで応答メッ
セ−ジを作成し(処理334)、DAとして問合せ元の
情報処理装置を、TCDとして”端末問合せ応答”を、
また、通信タイプとして”応答”をそれぞれ指定して、
送信要求処理モジュ−ルにリンクする(335)。ここ
で、応答メッセ−ジを送信する場合は、問合せメッセ−
ジのヘッダ部にセットされてきた問合せ元タスク番号I
NQ_TNも送信要求時に指定する。また、送信先情報
処理装置のアドレスは、問合せメッセ−ジのヘッダ部内
SA(送信元アドレス)より求めることができる。
【0051】Prog2{11}よりリンクされたメッセ
−ジ送信要求処理モジュ−ルでは、図13の処理301
〜306が実行され、通信タイプが”応答”なので、U
Pが送信要求時に指定した問合せ元タスク番号INQ_
TNを問合せメッセ−ジのヘッダにセットし(処理31
5)、やはり、UPに指定された送信先アドレス宛にメ
ッセ−ジを送信するため、通信管理モジュ−ルの送信処
理を起動し(処理316)、送信要求元UPにリタンす
る。
【0052】Prog2{11}は応答メッセ−ジの送信
要求処理が終了すると、次の問合せを受け付けるため、
処理332に戻る。
【0053】Prog2{11}が送信した応答メッセ−
ジは、LAN41とLAN制御装置55を経由して情報
処理装置25が取り込み、図9に示した通信管理モジュ
−ルの処理を起動する。応答メッセ−ジの受信の場合
は、処理231、236の後、処理237に進んで、当
該応答メッセ−ジを待ってWAIT状態になっているU
Pの起動をOSに依頼する。起動すべきUPのタスク番
号は応答メッセ−ジのヘッダ部にセットされてきた問合
せ元タスク番号INQ_TNにより求めることができ
る。
【0054】さて、メッセ−ジ送信要求処理の中でWA
IT状態になっていたProg1{11}は(図13内3
09)、上述の応答メッセ−ジに対する通信管理モジュ
−ル内受信処理にて起動される。
【0055】起動後は、起動要因がタイムアウトによる
ものか否かを調べる(処理310)。タイムアウトの場
合はエラ−リタンする(処理319)。また、起動要因
が応答メッセ−ジ受信の場合は、受信メッセ−ジが後述
する入替え失敗メッセ−ジか否かをチェックする(処理
311)。入替え失敗メッセ−ジでない場合は、応答メ
ッセ−ジをUPが問合せ要求時に指定したエリアにコピ
−し(処理312)、受信バッファを開放し(処理31
3)て、UPに正常リタンする(処理314)。
【0056】さて、Prog1{11}はメッセ−ジ送信
要求処理モジュ−ルからのリタンコ−ドをチェックし、
正常に応答メッセ−ジを受信したか否かを調べる(図1
0処理255)。もし正常ならばメッセ−ジ送信要求処
理モジュ−ルから渡された応答メッセ−ジを、端末表示
用に編集しなおし(処理256)、問合せ元の端末を指
定して、メッセ−ジ送信要求処理モジュ−ルにリンクす
る(処理257)。一方、問合せ送信要求処理からのリ
タンコ−ドがエラ−リタンの場合も、その旨を知らせる
メッセ−ジを端末表示用に編集し(処理258)、問合
せ元の端末を指定してメッセ−ジ送信要求処理モジュ−
ルにリンクする(処理257)。
【0057】メッセ−ジ送信要求処理モジュ−ルでは、
送信先が端末回線なので図13の処理301から処理3
20のバッファ確保処理、及び、UPが指定した送信メ
ッセ−ジのバッファコピ−を行ない(処理321)、通
信管理モジュ−ル内の端末回線送信処理を起動して(処
理322)、送信要求元UPにリタンする。
【0058】端末への送信要求が終了するとProg1
{11}は、次の端末からの問合せを受け付けるべく、処
理252に戻る。
【0059】以上で説明した処理により、複数の情報処
理装置に分散したプログラムを、処理の流れをさまたげ
ることなく、新しいバ−ジョンに入替えることができ
る。
【0060】次に、異常対策として、新バ−ジョンの起
動に失敗した時、即ち、図11の処理272のチェック
した結果、起動失敗となった場合の復旧処理について説
明する。
【0061】まず、新バ−ジョンの起動が入替え指示に
よるものかどうかを調べる(処理279)。入替え指示
による起動の場合、他のプログラムは現バ−ジョンのま
まである。そこで、入替え指示を行なったプログラムに
ついても、現バ−ジョンのままにしておけばよく、後述
する復旧処理等の回復処理は不要である。具体的には、
入替え対象プログラムの現バ−ジョンのタスク制御テ−
ブルについて、入替え指示フラグ(図5内163)をリ
セットして(処理284)、処理261に戻る。
【0062】一方、新バ−ジョンの起動の要因が、受信
メッセ−ジとメッセ−ジ受信要求元UPのバ−ジョン番
号の不一致による場合は、メッセ−ジ送信元UPは既に
新バ−ジョンに入れ替わっており、プログラム間でバ−
ジョンが不一致となる。この場合は、メッセ−ジ送信元
UPを元のバ−ジョンに復旧させる必要があり、その旨
を通知するための入替え失敗メッセ−ジを送信元情報処
理装置に返信する。具体的には、まず送信バッファを確
保し(処理280)、図15に示す入替え失敗メッセ−
ジを作成する(処理281)。図15で、PROG_V
ERとは、入替えが失敗したプログラムの現バ−ジョン
のバ−ジョン番号である。また、本メッセ−ジのヘッダ
については、TCDに”入替え失敗”を、INQ_TN
(問合せ元UPタスク番号)に問合せメッセ−ジのヘッ
ダにセットされてきたINQ_TNを、そして、TYP
E(通信タイプ)に、”応答”をそれぞれセットする。
次に受信メッセ−ジの格納されているバッファを解放し
た(処理282)後、作成した入替え失敗メッセ−ジを
問合せ元情報処理装置に返信するため、通信管理モジュ
−ルの送信処理を起動して(処理283)、処理261
に戻る。
【0063】以上の処理によれば、例えば、情報処理装
置22においてProg2の新バ−ジョンProg2
{11}の起動が失敗した場合、Prog1{11}がロ−
ディングされている情報処理装置25に対して、入替え
失敗メッセ−ジが送信されることになる。また、この時
の入替え失敗メッセ−ジ内のPROG_VERの値は”
10”になる。
【0064】さて、上記入替え失敗メッセ−ジが情報処
理装置に取り込まれると、通信管理モジュ−ルのメッセ
−ジ受信処理により、応答待ちUPが起動される(図9
内231、236、237)。
【0065】起動されるUPは、問合せメッセ−ジ送信
要求処理モジュ−ルの中でWAIT状態になっいるが、
上記入替え失敗メッセ−ジの受信によりWAIT状態か
ら起動され、図13の処理310、311を実行する。
受信したメッセ−ジが入替え失敗メッセ−ジなので、旧
バ−ジョンへの復旧を行なうため、当該UPのタスク管
理テ−ブルをアクセスし、復旧指示フラグ(図5内の1
64)をセットし(処理317)、入替え失敗メッセ−
ジが格納されている受信バッファを解放して(処理31
8)、エラ−リタンする(処理319)。
【0066】問合せメッセ−ジについてメッセ−ジ送信
要求処理モジュ−ルからエラ−をリタンされた場合は、
例えば図12で処理を示したProg1のように、端末
へのエラ−メッセ−ジを編集して(処理258)端末に
送信する(処理257)。ここで、入替え失敗メッセ−
ジを受け取ったときは、指示フラグをセットするのみ
で、その時点ですぐに旧バ−ジョンプログラムに復旧す
るのではない。実際に復旧するのは、次の端末からの問
合せを受けた時である。例えば、Prog1{11}がT
CDとして”端末メッセ−ジ”を指定してメッセ−ジ受
信要求処理モジュ−ルにリンクした後に、端末84から
問合せメッセ−ジを情報処理措置25が端末回線制御装
置35を経由して受信したとする。このとき、通信管理
モジュ−ル内メッセ−ジ受信処理により上記受信待ちの
Prog1{11}が起動され、図11のメッセ−ジ受信
要求処理内の処理261、262、264、が実行され
た後、上記復旧指示フラグがチェックされる(処理26
5)。チェックの結果、復旧指示フラグがセットされて
いると図11−bの旧バ−ジョン復旧処理が実行され
る。即ち、プログラム管理テ−ブルにアクセスし、旧バ
−ジョンのタスク番号を調べてそれを起動する(処理2
91)。次に、タスク管理テ−ブルの復旧指示フラグを
リセットし(処理292)、プログラム管理テ−ブルに
ついて、新バ−ジョンの登録フラグ、バ−ジョン番号、
及び、タスク番号(図4内138、139、140)
を、現バ−ジョンの登録フラグ、バ−ジョン番号、及
び、タスク番号(図4内135、136、137)で書
きかえ、現バ−ジョンの登録フラグ、バ−ジョン番号、
及び、タスク番号(図4内135、136、137)
を、旧バ−ジョンの登録フラグ、バ−ジョン番号、及
び、タスク番号(図4内132、133、134)で書
きかえた後、旧バ−ジョン情報をクリヤして(処理29
3)現在実行中のプログラムの終了処理を行なう(処理
294)。
【0067】以上の処理により、Prog2{11}の新
バ−ジョンへの入替えが失敗しても、Prog1が新バ
−ジョンから旧バ−ジョンに復旧されるため、両プログ
ラム間でのバ−ジョンの整合性は保たれることになる。
【0068】最後に、入替えは成功したが、その後すぐ
に新バ−ジョンプログラムに障害が発生した場合を考
る。この場合、正しく動作していた旧バ−ジョンに戻す
という対策が必要になってくる。
【0069】例えば、Prog1{10}とProg2
{10}が新バ−ジョンになった後、Prog1{11}、
或いは、Prog2{10}のいずれかで、バグが発見さ
れ、両プログラムとも旧バ−ジョンに戻さなければなら
なくなったとする。この場合は、Prog1{11}の方
をまず旧バ−ジョンに復旧させる。そのため、情報処理
装置25のProg1{11}について、コンソ−ルより
復旧指示、及び、プログラム番号を指定して、上記入替
え/復旧指示処理モジュ−ルを起動する。入替え/復旧
指示処理モジュ−ルは起動されると、指定されたプログ
ラム番号に基づき、プログラムバ−ジョン管理テ−ブル
をアクセスし、旧バ−ジョンのタスク番号(図4内13
4)を求め、さらにタスク番号に対応するてタスク管理
テ−ブルのエントリをアクセスして、その復旧指示フラ
グをセットする(図7処理215)。Prog1{11}
が旧バ−ジョンProg1{10}に復旧するのは、上述
の入替えと同様、端末からのメッセ−ジに対する受信要
求処理の中である。即ち、図11のメッセ−ジ受信要求
処理中モジュ−ルの処理265において、上記復旧指示
フラグをチェックし、もしフラグがセットされていれ
ば、図12の処理291〜294を実行し、Prog1
{11}は旧バ−ジョンに戻る。
【0070】次に、旧バ−ジョンに戻ったProg1
{10}は、新バ−ジョンのProg2{11}に対して問
合せメッセ−ジを送信し応答を待つ。このとき、問合せ
メッセ−ジのヘッダ内バ−ジョン番号VERには、復旧
後のバ−ジョン番号(=10)がセットされている。こ
の問合せメッセ−ジに対してメッセ−ジ受信要求処理モ
ジュ−ルでは、処理267のバ−ジョン整合性チェック
によって、受信メッセ−ジの番号の方がプログラムのバ
−ジョン番号より小さいことを検知する。その結果、図
11−b処理291〜294の旧バ−ジョン起動処理が
実行され、Prog2{11}もProg1{10}と同じ
バ−ジョンのProg2{10}に戻り、両者のバ−ジョ
ン番号を一致化することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、オンライン中の業務処
理を止めることなく、複数の情報処理装置に分散した複
数のプログラムの入替えが実現でき、しかも処理の連続
性を保証することができる。よってプログラムのバ−ジ
ョンアップが頻繁に発生するシステムでも、従来に比べ
てシステムの稼働率を向上でき、また、エンドユ−ザへ
のサ−ビスの質も向上できる。
【0072】さらに、本発明では、入替え指示をメッセ
−ジにセットして他プログラムに伝えるのではなく、メ
ッセ−ジに常にセットされるバ−ジョン番号に基づい
て、受信側で入替えの要否を判断する。このため、入替
え時にプログラム間の送受信メッセ−ジが消失したとし
ても、次のメッセ−ジを受信したときに、入替えが実現
される。また、通信網の障害により、メッセ−ジが重複
して転送されたとしても、入替え指示をメッセ−ジにセ
ットする場合のように、入替えが複数回行われてしまう
こともない。よって、通信網の障害に強い、より高信頼
なプログラムの入替えを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示す図
【図2】本発明の適用に好適な分散処理システムの構成
【図3】情報処理装置内のソフト構成図
【図4】プログラムバ−ジョン管理テ−ブルの構成図
【図5】タスク管理テ−ブルの構成図
【図6】プログラム登録処理モジュ−ルのフロ−チャ−
【図7】入替え/復旧処理モジュ−ルのフロ−チャ−ト
【図8】プログラム間で送受信するメッセ−ジのフォ−
マット
【図9】通信管理モジュ−ル内メッセ−ジ受信処理のフ
ロ−チャ−ト
【図10】ユ−ザプログラムのフロ−チャ−ト
【図11】メッセ−ジ受信要求処理モジュ−ルのフロ−
チャ−ト
【図12】メッセージ受信要求処理モジュールのフロー
チャート
【図13】メッセ−ジ送信要求処理モジュ−ルのフロ−
チャ−ト
【図14】ユ−ザプログラムのフロ−チャ−ト
【図15】入替え失敗メッセ−ジのフォ−マット
【図16】従来のプログラム入替え方法の問題点
【符号の説明】
Prog1・・・ユ−ザプログラム1 Prog2・・・ユ−ザプログラム2 ML・・・メッセ−ジ長 SA・・・送信元アドレス DA・・・送信先アドレス TYPE・・・通信タイプ INQ_TN・・・問合せ元タスク番号 TCD・・・トランザクションコ−ド VER・・・バ−ジョン番号 DATA・・・メッセ−ジ本体 PROG_VER・・・プログラムバ−ジョン番号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G06F 15/177 670 G06F 9/06 420S (72)発明者 綿谷 洋 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 菊池 久雄 茨城県日立市大みか町5丁目2番1号 日立プロセスコンピュータエンジニアリ ング株式会社内 (72)発明者 片岡 健二 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社日立製作所システム開発研究所 内 (72)発明者 中村 勤 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社日立製作所システム開発研究所 内 (56)参考文献 特開 昭62−245336(JP,A) 特開 昭63−129455(JP,A) 特開 平2−139630(JP,A) 特開 平3−92952(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 9/06 410 - 550 G06F 13/00 351 - 357 G06F 15/00 310 - 390 G06F 15/16 610 - 645 G06F 15/177 670 - 682

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つ以上の情報処理装置が通信網にて互い
    に接続され、各情報処理装置内にロ−ディングされた複
    数のプログラムが通信媒体を介してメッセ−ジを送受し
    ながら互いに連携して処理を進める分散処理システムに
    おいて、上記情報処理装置が、オンライン中のプログラ
    ムの新バ−ジョンを情報処理装置にロ−ディングする手
    段と、情報処理装置ごとに、プログラムのバ−ジョン番
    号を管理記憶する手段と、オンライン中のプログラムの
    一つを上記ロ−ディング済の新バ−ジョンのプログラム
    に入れ替える手段とを有し、各情報処理装置が、オンラ
    イン中のプログラムの出力メッセ−ジに、当該プログラ
    ムのバ−ジョン番号を付加して通信網に送信し、通信網
    からメッセ−ジを受信したとき、上記メッセ−ジに付加
    されたバ−ジョン番号と、該メッセ−ジを受信するプロ
    グラムのバ−ジョン番号を比較して、入替えの要否を判
    定し、入替え要の場合は、当該受信プログラムを上記入
    替え手段により新バ−ジョンに入れ替え、上記受信メッ
    セ−ジを上記新バ−ジョンプログラムが受信し処理する
    ようにしたことを特徴とするオンライン分散プログラム
    入替え方法。
  2. 【請求項2】特許請求項1記載のオンライン分散プログ
    ラム入替え方法において、メッセ−ジに付加されたバ−
    ジョン番号が、該メッセ−ジを受信するプログラムのバ
    −ジョン番号より大きい場合に、新バ−ジョンへの入替
    え要と判定することを特徴とするオンライン分散プログ
    ラム入替え方法。
  3. 【請求項3】特許請求項1記載のオンライン分散プログ
    ラム入替え方法において、複数プログラムのうち、バ−
    ジョンアップが不要なプログラムについては、新バ−ジ
    ョンのロ−ディングを行なわないでおき、メッセ−ジに
    付加されたバ−ジョン番号が、該入替え不要なプログラ
    ムのバ−ジョン番号に一致しない場合は、該入替え不要
    なプログラムのバ−ジョン番号をメッセ−ジに付加され
    たバ−ジョン番号に合わせることを特徴とするオンライ
    ン分散プログラム入替え方法。
  4. 【請求項4】特許請求項1記載のオンライン分散プログ
    ラム入替え方法において、新バ−ジョン入替え後も、旧
    バ−ジョンのプログラムをそのままロ−ディングしてお
    き、メッセ−ジに付加されたバ−ジョン番号と、該メッ
    セ−ジを受信するプログラムのバ−ジョン番号の比較に
    よる新バ−ジョンへの入替えが失敗した場合は、入替え
    失敗メッセ−ジを作成して、該メッセ−ジ送信元プログ
    ラムの情報処理装置宛に返信し、入替え失敗メッセ−ジ
    を受信したら、該メッセ−ジ送信元プログラムを、旧バ
    −ジョンのプログラムに復旧することを特徴とするオン
    ライン分散プログラム入替え方法。
  5. 【請求項5】特許請求項1記載のオンライン分散プログ
    ラム入替え方法において、新バ−ジョン入替え後も、旧
    バ−ジョンのプログラムをそのままロ−ディングしてお
    き、メッセ−ジに付加されたバ−ジョン番号が、該メッ
    セ−ジを受信するプログラムのバ−ジョン番号より小さ
    い場合に、旧バ−ジョンへの復旧要と判定し、かつ、該
    プログラムを旧バ−ジョンに復旧することを特徴とする
    オンライン分散プログラム入替え方法。
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