JP3139963U - 近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置およびその使用方法 - Google Patents

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Abstract

台座、リム(1)、支え(3)、レンズ(2)を含む近視予防治療装置。支え(3)は台座の上に固定し、台座には視標(4)が設けられ、リム(1)は調節可能な接続部品(31、32、33、34、35)と支え(3)により接続されており、これにより、リム(1)と台座上の視標(4)との間の距離を調節することができる。
【選択図】 図1

Description

本考案は、眼の物理療法に用いる訓練器の技術分野に属し、近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置およびその使用方法に関する。
現在、全世界の約3分の1の人口が近視を患っており、日増しに深刻化している。今のところ、効果の高い理想的な近視予防治療機器はまだない。
従来の製品としては、深川市の衛康科技有限公司が生産した「鳳眼神2000」があり、赤青緑の視覚スペクトル光を利用して網膜に対し刺激を与え、視力を向上させるが、効果が良好ではなく、かつ緩慢である。CN2081103Uは、普通に着用する近視予防治療眼鏡を開示しており、レンズの上部は遠くを見て遠方視力を矯正し、レンズの下部は近くを見て近方視力を矯正するが、眼の焦点ぼけ凝視により逆向きの変化を引き起こして近視の治療と近視進展の制御を行なうのは難しく、かつ多焦点のため、青少年の眼球の発育に対し有害である。1922年にシェアード(Sheard)が考案した凸レンズを眼の前に置いて遠くを見る「遠方雲霧法」は、近視の予防治療にある程度の作用があるが、比較的優れた確実な効果を達成することはできないため、使用を推進することは難しい。1980年〜1985年に、中国の複数の都市の小学生が、1.5Dの凸レンズを着用して読み書きの作業を行い、近視を予防治療する実験、すなわちいわゆる「近方雲霧法」を行なったが、実際は、読み書きは近くを見るため焦点ぼけ効果はなく、雲霧を行なうことはできず、ある程度の近視進展緩和の作用はあるが、近視を有効に予防治療することはできない。凸レンズを用いて近視を予防治療するその他の方法も、効果が良好ではなく、使用を推進できないという問題が同様に存在する。
本考案の目的は、近距離の近視予防治療訓練専用に用いられ、効果が顕著で、治療効果が迅速であり、いかなる副作用もなく、構造が簡単で、推進しやすく、方法が簡単で科学的であるなどの特徴をもつ、近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置およびその使用方法を提供することである。特に、児童および青少年が長期的に使用し、近視を予防治療し、機能性近視を迅速に治療することに適している。
本考案の目的を実現する技術案は、リム、支え、レンズを含み、上記レンズの屈折度はφ=1/u+A+B−Δφであり、そのうち近視度数Aは、遠方視力矯正屈折度数であり、焦点ぼけ屈折度Bは、0.1〜3Dの間の1つの値を取り、Δφは修正値であり、uは訓練時の被視体からレンズまでの間の距離であることを特徴とする近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置である。眼をレンズに近づけ使用する際に、Δφをゼロにすると、眼鏡を着用した状況に相当する。減少値Δφは、実験により得ることができる。眼の訓練の位置がレンズから遠く離れている場合は、レンズの屈折度φの値を、上記焦点ぼけ凝視と同じ効果を達成することを基準に、適切に下げなければならない。相応する光学公式に基づき計算することもでき、例えば、Δφ=[(1/u+A+B)u+2(1/u+A+B)+1/u]/(2+uA+uB+u/s)であり、そのうちsは、レンズから眼までの距離である。レンズは、双眼双レンズ、双眼単レンズ、単眼単レンズとすることができる。
訓練時の被視体からレンズまでの距離uの値は、130〜1000mmの間とする。
適用性を上げ、読み書きの訓練に便利なようにするため、上記訓練時の被視体からレンズまでの距離uの値は、200〜500mmの間とすることが好ましい。
より使用に適するようにし、予防治療効果を強化し、より広く使用できるようにするため、上記訓練時の被視体からレンズまでの距離uの値は、250〜330mmの間とすることがより好ましい。
訓練時の被視体からレンズまでの距離uに対し、音声、光、電気、機械または手動などによる距離制御機構がある。距離制御機構は、レンズの被視体からの距離を、上記訓練距離uの値の範囲内の位置に制御し、眼を訓練しながら休ませることができる状態にし、距離制御と距離調節によって、眼の調節緊張を緩解し、像ぼやけ調節と遠方調節の変化を起こさせる目的を、比較的良好に、または正確に確実に達成する。
上記機械距離制御機構は、固定式または距離調節が可能なスタンド式アーム支えであり、その構造は簡単で、信頼性が高く、便利で実用的である。支えは、スタンド式、即ち固定式または距離調節が可能なスタンド式アーム距離制御構造が最もよく、または着用式の眼鏡支えまたは眼鏡(テンプルで着用する、または頭に着ける眼鏡など)とし、その上に距離制御尺を着けるか、その他の可動ゲージ制御式とする。
上記固定式または距離調節が可能なスタンド式アーム支えの下部には、物を載せる板(または台座)があることが最も好ましく、その上に、視標などの被視体を置くことができ、訓練者が姿勢を調節し、訓練しやすくできるようにするため、物を載せる台の昇降機構を設けることができる。
上記レンズは、単レンズとすることも、等価屈折度の組み合わせ式レンズとすることもできる。効果をよりよくするため、レンズは組み合わせ式レンズとする方がよく、該組み合わせ式レンズは、接眼レンズと対物レンズを含み、そのうち接眼レンズは凸レンズφ2、対物は凹レンズφ1とし、接眼レンズと対物レンズの間隔は、固定式または可動式とし、公式φ=(φ1+φ2−φ1φ2d)/(1−φ1d)を用いて計算することができる(dは、接眼レンズと対物レンズの距離)。このとき、uは、訓練時の被視体から接眼レンズまでの距離を取る。接眼レンズと対物レンズの間に、遮光筒を付け加えることもできる。レンズは、付け替え可能なレンズ一式、またはピントの調整が可能なレンズとすることもできる。
上記被視体は、書籍などとすることもできる。適切な空間周波数を用いて眼の調節訓練の効果を高めるため、上記装置における被視体は、専用視標とすることが最も好ましい。
上記専用視標の視標図形は、線による絵とするか、複数の同じ大きさの、または大きさが異なるが規則性のあるアルファベット、数字または文字(文章など)などの符号、例えば、平面ミニ視力表または視標書とすることができる。
おもしろさと患者の注意力を増強し、視覚心理効果を高めることにより、訓練時間を確保するため、または知識学習と読書訓練を結合させるため、専用視標は液晶ゲーム機ディスプレイ視標とすることができる。
上記専用視標は、単視標、両眼または片眼用とすることができ、最も好ましいものは双視標である。双視標は、並列しており、双眼双レンズの像を合致させることができる双視標であり、両眼の像を合致させる訓練に使用するのに便利であり、両目の視線を平行にして、眼の輻輳を減少させ、両眼の輻輳性調節を減らすのに便利であり、さらに眼の調節緊張の緩解と遠方調節の変化に役立つ。2つの視標の中心距離は、通常20〜100mmであり、2つの視標は同じでも、同じでなくても構わず、像を合致させるのに便利なことを原則とする。
単視標で像を合致させる訓練の際に、予防治療効果を高め、眼の輻輳を減少させ、両眼の輻輳性調節を減らし、眼の調節緊張の緩解と遠方調節の変化に役立てるため、または2つの視標の像がよりよく合致するようにするため、上記2つのレンズには、基底が鼻側または内下側を向いたプリズムをそれぞれ1つずつ組み合わせることが最も好ましく、プリズムの角度は、P=3Δ〜15Δがよく、プリズムの角度は、P=50×d/uとすることもでき、そのうち、dは遠くを見るときの両眼の視線の間の距離であり、uは視標から前側のレンズまでの距離である。または、2つのレンズを、2つの偏心レンズとする。
ヒトの眼の近見反射を防止し、訓練時に神経を集中させて効果を高めるため、上記装置のレンズの周囲に遮光マスクを設けることができる。双視標の場合、2つのレンズの中間の位置に縦方向の視線の仕切り(または光を遮る板)を設けるなど、両眼の視線が交差することを防止する構造を加えることもでき、その目的は、左右の眼の視線が交差して物が二重に見えることにより視力の妨害をもたらすことを防止することである。
近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置を使用して近視者に対し訓練を行なう方法であり、該方法は以下を含む。
訓練を受ける者の近視度数に基づき、A値を確定する。
近距離作業学習訓練の習慣と需要に基づき、訓練時の被視体からレンズまでの間の距離u値を確定する。
B値とΔφ値を選択する。
上記A、u、B、Δφの値から、公式φ=1/u+A+B−Δφに基づき、レンズの屈折度φの値を確定し、そこから上記訓練装置を選択する。
被視体をレンズの前に置き、被視体からレンズまでの間の距離がuになるように調整し、音声、光、電気または機械距離制御機構を用いて、若しくは手作業で制御して、訓練時に必要とする被視体からレンズまでの間の距離uを調節する。
使用と訓練によって、訓練を受ける者が該被視体をはっきりと観察できるようになるまで、該訓練を受ける者に、上記レンズを介して上記被視体を観察させる。
使用と訓練によって、上記訓練を受ける者の視力が希望する値に徐々に改善されるまで、上記訓練装置のレンズの屈折度φの値を徐々に増加し、上記の手順を繰り返す。レンズの屈折度φの値を変えずに、公式と回復後のAに基づき、訓練時の被視体からレンズまでの距離uを調整しても、焦点ぼけ凝視訓練を行なうことができる。
そのため、本方法は、レンズの屈折度φ=1/u+A+B−Δφに基づき、Δφは修正値である。眼をレンズに近づけて使用することを要求した場合、眼鏡を着用した情況に相当する。眼の訓練位置をレンズから遠く離して使用した場合は、レンズの屈折度φの値を、上記焦点ぼけ凝視と同じ効果を達成することを基準に、適切に下げなければならない(即ち、減少値Δφは実験で得られる)。相応する光学公式に基づき計算することもでき、例えば、Δφ=[(1/u+A+B)u+2(1/u+A+B)+1/u]/(2+uA+uB+u/s)であり、そのうちsは、レンズから眼までの距離である。訓練時の被視体からレンズまでの距離uは、近距離作業学習訓練の要求に基づき、先ず1つの訓練距離、即ち訓練時の被視体からレンズまでの距離uを確定し、uの値は130〜1000mm、200〜500mmまたは250〜330mmの間とする。さらにB値を選択し、B値の大きさは、ヒトの眼の被視体に対する識別の難易度に基づき定め、識別が比較的難しい場合は、下限値を取り、識別が比較的容易な場合は、上限値を取る。φ=1/u+A+B−Δφの公式を利用してφを確定する。この規定に基づいて使用し、近距離作業学習訓練時に焦点ぼけ訓練を行い、予防治療する。視力が回復した後に、公式と回復後のAに基づき、訓練時の被視体からレンズまでの距離uを調整しても、焦点ぼけ凝視訓練を維持し、治療効果をさらに高めることができ、または回復後のA値に基づき、公式φ=1/u+A+B−Δφに基づきφ値を変更し、uを変えずに、焦点ぼけ凝視訓練を維持し、治療効果をさらに高めることもできる。音声、光、電気または機械距離制御機構を用いて、若しくは手作業で制御して、訓練時に必要とする被視体からレンズまでの間の距離uを調節する。
本考案の設計と予防治療のメカニズムは、近距離訓練と読み書き作業に専門に用い、装置を介してヒトの眼を常に焦点ぼけ凝視の状態に置き、即ち被視体が像を結ぶ焦点をヒトの眼の網膜上になりにくいようにし、網膜の前の硝子体内で像を結ぶようにし、網膜の上で断続的に焦点をぼかした像を結ばせることにより、ヒトの眼の像ぼやけ調節と遠方調節の変化を起こさせるものであり、長時間このような訓練を行なうことにより、近眼の予防治療の目的を達成することができる。
正常なヒトの眼の静止屈折度は、眼に入る平行光が網膜で焦点を結ぶようにすることができ、このとき、正視眼は、動体屈折調節を必要としない。正視眼のこのような特徴を回復するために、眼が長時間近くを見て屈折調節することを避け、平行な光を多く受け入れるようにしなければならない。すでに近視を患った者では、眼の毛様体筋は痙攣状態にあり、眼の近見調節を減少または低下させることによってのみ、作用を起こさないことができることが実験で証明されており、眼が遠くを見る焦点ぼけ凝視にあるとき、即ち被視体がレンズと眼の屈折システムによって網膜の前の硝子体内で像を結ぶと、ヒトの目の遠見「ぼやけ調節」を引き起こし、毛様体筋を正常な人の眼の状態のように緊張を緩解するよう変化させ、迅速かつ有効に毛様体筋の痙攣をなくすことができる。そのため、近距離では、低度の凸レンズを用いて眼の調節を下げるだけでは効果はない。中低度の凸レンズを使用したとしても、使用中に対応する視物の距離に注意せず、これを着用して任意に近くを見た場合も、比較的よい、または信頼性のある効果は得られず、特定の使用距離があることを前提としなければならない。そのため、レンズの違いごとに、異なる使用距離に対応させなければ、有効に焦点ぼけ凝視を達成することはできない。焦点ぼけの屈折度Bの値は、0.1〜3Dまたは0.25〜3Dの間が比較的適切である。値が比較的小さい場合、例えば0.1〜1Dのとき、ヒトの眼にとって識別が困難でなく、比較的はっきりとした感じがするため、長時間の訓練学習に適している。値が0.1D未満の場合、眼の逆向きの調節治療作用を引き起こさないため、焦点ぼけの意味をもたない。値が比較的大きい場合、例えば2〜3Dのとき、ヒトの眼には比較的顕著なぼやけた感覚があり、訓練の力が比較的大きくなり、視覚疲労を起こしやすくなるため、短時間の訓練とするべきである。値が3Dを超える場合は、焦点ぼけが大きすぎるため、ヒトの眼が凝視しても全く識別することができず、学習訓練をすることができず、空視野近視(empty−space myopia)の状態が現れるため、ふさわしくなく、通常は、1D程度がふさわしい。これが、本考案の焦点ぼけ凝視近視予防治療の原理である。使用距離には厳格な要求があるため、手動で制御するだけでは、充分な信頼性がない。そのため、距離制御装置を設計した。最初は、ヒトの眼は視標がぼやけて充分はっきりしないと感じ、注視時間の延長に伴い、徐々にはっきりとするようになるが、これが眼の遠見調節の過程である。眼の動体屈折調節を、ゼロまたは徐々に逆向きに調節し、網膜に形成される遠見をもたらす焦点ぼけ像を介し、眼軸長の伸びを抑制し、目の遠見調節能力を増強し、軸性近視の予防治療の目的を達成する。ShoeffelとSchmidは、それぞれ1988年と1996年に、凸レンズと凹レンズをヒヨコの眼に貼り、動物の眼の焦点ぼけ(defocus)実験を行い、動物の遠視と近視の形成に成功した。これによって、焦点ぼけ凝視が動物の眼の屈折と視力を変えることができることが、解剖実験によって証拠づけられた。
視標の作用は、患者が長時間、真面目に専念して読書訓練治療を行なうようにするためのものであり、患者に訓練への興味と積極性をもたせることができ、様々な視覚空間周波数を利用することができる。大小の識別力に対し、異なる難易度の異なる符号を介し、眼の識別力を訓練し、患者が識別の難しい符号に対し絶えず意識的に訓練の努力を行うようにし、眼の良性の調節変化を引き起こすことによって、患者に治療への主体性をもたせることができる。符号は、心理学と視覚生理学の法則に基づく。
近視の原因となる基本的要素は、(1)遺伝進化要素、(2)環境要素である。遺伝はヒトの内因であり、近視の発生と進展の潜在力を決定し、変えることは難しいが、環境要素の影響と刺激によっても決定づけられる。環境要素は外因である。ヒトの眼は感光器官であり、外界の環境光線の情況に基づき、調節し発育し、近環境が発散する光は近見に向けて調節し、遠環境の平行光または網膜の前の硝子体側の焦点ぼけ像は、逆向きに調節する。長期間近くを見すぎ、遠くを見ることが減少すると、内因の作用をもたらし、眼に代償的に近視を進展させ、遺伝変異を発生させる。そのため、環境と光線が発病の鍵であり、予防治療の鍵でもある。そのため、環境を変え、近環境を遠環境(または模擬遠環境、眼に入る光の発散度を変更する)にし、ヒトの眼の遠見潜在力を発展させ、ヒトの眼の近見潜在力を抑制し、近視を予防治療するべきである。
健康なヒトが両眼で遠くを見るとき、眼の調節緊張を緩解し、両眼の輻輳はゼロであり、注視される物は両眼の中心の窪みで像を結ぶ。近くを見るとき、両眼は輻輳、調節を行い、両者は規則的に連動して、単一視と中心視を保ち、両眼の像が結ぶようにしている。現代人は眼を使う環境が変化し、不合理になっており、特に深刻なことは、幼児期から生理に合わない眼の使い方を始めていることである。遠くを見る機会が少なくなり、ヒトの視神経系と器官がより多くの近環境の発散光を受けるようになっており、眼を急速に近視にしながら発育、進展している。
内外の多くの人による幼少のニワトリ、サル、ネコなどの動物実験、解剖研究と大量の近視発病法則の統計資料により、近視の主な原因は、長期的に近くを見ていることにあることが充分に証明されている。逆に、眼の長時間の輻輳を避け、眼を正面に向けて調節し、眼に逆向きの調節を多く行い、代償を発生させることができれば、近視の予防治療に役立つ。そのため、双眼模擬遠見と焦点ぼけ凝視の訓練を行なうことが、近視の予防治療の鍵となる。青少年や児童には、さらに効果的である。
眼科神経学の理論によれば、ヒトの眼の輻輳と調節および瞳孔の収縮には連動関係が存在し、ドンダース線により、正視眼の輻輳がゼロのとき、対応する調節はゼロであり、輻輳が大きくなると、調節も大きくなることが分かっている。調節性近視は、正にヒトの眼が長時間近くを見て、過度の輻輳と過度の調節を行なうことにより、調節緊張を緩解できなくなり、調節と輻輳を正確に組み合わせることができなくなるために起こる。そのため、ヒトの眼の輻輳を人為的にゼロにし、さらに焦点ぼけ訓練によって調節をゼロにし、本来の対応法則に合致させる。こうした訓練によって、調節を正常に戻し、本来の組み合わせの法則を回復させ、近視の予防治療の目的を達成することができる。双視標の作用とプリズムによる像の合致は、こうした目的を達成するのに役立つ。
実践によって、本考案には、近視予防治療訓練専用に用いられ、効果が顕著で、治療効果が迅速であり、構造が簡単で、使いやすく、安全で、信頼性が高く、いかなる副作用もなく、推進しやすく、方法が簡単で科学的であるという顕著な効果と特徴があることが証明されている。特に、青少年や児童に適しており、中でも学生が使用し、近視の予防治療と機能性近視の迅速な治療を行うのに適している。通常、3ヵ月以内に、大多数の近視の子供の視力を1.5まで回復することができる。
次に、実施例と図面を組み合わせて詳しく述べるが、本考案を限定するものではない。
図1のうち、1は遮光筒式リムで、双凸レンズ(2)はいずれも4D9Δであり、機械距離制御機構は距離可調式スタンド式アーム支え(3)である。アームには、ガイドとラックギア(34)およびガイドスライダー(33)があり、歯車(32)とラックギア(34)がかみ合い、歯車(32)は軸棒によって、ガイドスライダー(33)と接続し、ガイドスライダー(33)のアームは遮光筒式リム(1)と接続し、歯車(32)の軸棒には調節リング(31)があり、歯車(32)をラックギア(34)に沿って昇降させることができ、ガイドスライダー(33)には調節テーパーネジ(35)があり、調節テーパーネジ(35)は、張力構造をもつガイドスライダー(33)とガイドとの間の摩擦の大きさを調節して、きつくしめたり、スライドさせたりすることができ、4はミニ液晶ゲーム機ディスプレイ単視標、5は液晶ゲーム機コントロールキーである。公式φ=1/u+A+B−Δφに基づき、Bを2Dとし、Δφをゼロとし、uを330mmとすると、Aが−1.00Dの者に適する。Aを−2.00Dとする場合は、その他の値は変えず、双レンズ(2)を3D9Δに変更することができる。Aを−3.00Dとする場合は、その他の値は変えず、双凸レンズ(2)を2D9Δに変更することができる。Aを−3.00Dとする者が、双凸レンズ(2)を3D9Δにする場合、uを250mmとし、その他の値は変えない。
図2のうち、双凸レンズ(2)は10Dであり、機械距離制御機構は3バー可調アーム(6)であり、スタンド式板の上に双視標(7)があり、2つのレンズの中間の位置に縦方向双眼視線交差防止仕切り(8)が設けられている。uを130mm、Bを3Dとすると、Aを−0.7Dとすることができる。
図3のうち、9は4D凸レンズ単レンズで、機械距離制御機構は2バースタンド式可調アーム(10)であり、スタンド式板の上に書籍式単視標(11)がある。両眼または片眼の訓練ができる。uを200mm、Bを3Dとすると、Aを−4Dとすることができる。
図4のうち、双凸レンズ(2)はいずれも3.5D3Δであり、支えは眼鏡式で、機械距離制御機構は距離制御尺(12)で単視標板(13)に接続されている。uを1000mm、Bを3Dとすると、Aを−0.5Dとすることができる。
図5のうち、双凸レンズ(2)はいずれも−2Dであり、14はテンプル式支えであり、2つのレンズ(2)の中間の位置に両眼の視線の交差を防止する反射しない遮光式仕切り(16)が設けられており、2つのレンズ(2)と遮光式仕切り(16)の間には、可動式カバー(15)があり、片眼の訓練時に使用するのに便利である。機械距離制御機構は眼鏡の上に取り付けて治療する伸縮バー式距離制御尺(17)であり、19は2つの同じ並列したミニ視力表のある半透明視標ボックス、18は内蔵視標照明単色灯である。uを500mm、Bを1Dとすると、Aを−5Dとすることができる。
いずれも、上記使用方法に基づき使用し、訓練する。
内部実験情況。実験人数:240人。実験対象:男女青少年児童。年齢:6〜14歳。近視度は0.06〜0.8。訓練方法:毎週1〜2回、1回2時間集中訓練し、毎日個別に家で1.5時間訓練し、訓練期間は1年とする。基準:国際規格の対数視力表で遠方視力を測定し、網膜検眼鏡で検査し、3行向上したものを有効とし、1.0まで向上したものを回復(治癒)とする。内部実験実行部門:某小児科学院。
治療実験結果は表1のとおり。
一部は病院で散瞳と治療を行なった後で、実験訓練に訪れた学生。治療実例は表2のとおり。
Figure 0003139963
Figure 0003139963
本考案の双レンズ単視標スタンド式予防治療装置の構造図。 本考案の双レンズ双視標スタンド式予防治療装置の構造図。 本考案の単レンズ単視標スタンド式予防治療装置の構造図。 本考案の双レンズ単視標眼鏡式予防治療装置の構造図。 本考案の双レンズ双視標眼鏡式予防治療装置の構造図。
符号の説明
1:遮光筒式リム
2:双凸レンズ
3:スタンド式可調アーム式支え
4:ミニ液晶ゲーム機ディスプレイ単視標
5:液晶ゲーム機コントロールキー
6:3バー可調アーム
7:双視標
8:双眼視線交差防止仕切り
9:4D凸レンズ単レンズ
10:2バースタンド式可調アーム
11:書籍式単視標
12:距離制御尺
13:単視標板
14:テンプル式支え
15:可動式カバーまたは単色レンズ
16:両眼の視線の交差を防止する反射しない遮光式仕切り
17:眼鏡の上に取り付けて治療する伸縮バー式距離制御尺
18:内蔵視標照明単色灯
19:2つの同じ並列したミニ視力表のある半透明視標ボックス
31:調節リング
32:歯車
33:ガイドスライダー
34:ラックギア
35:テーパーネジ

Claims (15)

  1. リム、支え、レンズを含み、上記レンズの屈折度はφ=1/u+A+B−Δφであり、そのうち近視度数Aは、遠方視力矯正屈折度数であり、マイナス値とし、焦点ぼけ屈折度Bは、0.1〜3Dの間の1つの値を取り、Δφは修正値であり、uは被視体からレンズまでの間の距離であることを特徴とする近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  2. uの値を130〜1000mmの間とすることを特徴とする請求項1記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  3. uの値を200〜500mmの間とすることを特徴とする請求項2記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  4. uの値を250〜330mmの間とすることを特徴とする請求項3記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  5. 訓練時の被視体からレンズまでの距離uに対し、音声、光、電気、機械または手動による距離制御機構があることを特徴とする請求項1記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  6. 上記機械距離制御機構が、固定式または距離調節が可能なスタンド式アーム支えであることを特徴とする請求項5記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  7. 上記固定式または距離調節が可能なスタンド式アーム支えの下部に、物を載せる板があり、物を載せる台の昇降機構が設けられていることを特徴とする請求項6記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  8. 上記レンズが組み合わせ式レンズであり、該組み合わせ式レンズは接眼レンズと対物レンズを含み、そのうち接眼レンズは凸レンズ、対物は凹レンズであり、接眼レンズと対物レンズの間隔は固定式または可動式とすることを特徴とする請求項1記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  9. レンズを付け替え可能なレンズ一式、またはピントの調整が可能なレンズとすることを特徴とする請求項1記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  10. 被視体を専用視標とすることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  11. 専用視標を液晶ゲーム機ディスプレイ視標とすることを特徴とする請求項10記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  12. 専用視標を並列しており双眼双レンズの像を合致させることができる双視標とすることを特徴とする請求項10記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  13. レンズが、基底が鼻側または内下側を向いたプリズムを2つのレンズにそれぞれ1つずつ組み合わされたものであり、プリズムの角度はP=3Δ〜15Δであり、または、2つのレンズを2つの偏心レンズとし、専用視標を単視標とすることを特徴とする請求項10記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置。
  14. 方法が、
    訓練を受ける者の近視度数に基づきA値を確定し、
    近距離作業学習訓練の習慣と需要に基づき訓練時の被視体からレンズまでの間の距離u値を確定し、
    B値とΔφ値を選択し、
    上記A、u、B、Δφの値から公式φ=1/u+A+B−Δφに基づきレンズの屈折度φの値を確定し、そこから上記訓練装置を選択し、
    被視体をレンズの前に置き、被視体からレンズまでの間の距離がuになるように調整し、音声、光、電気または距離制御機構を用いて、若しくは手作業で制御して、訓練時に必要とする被視体からレンズまでの間の距離uを調節し、
    使用と訓練によって、訓練を受ける者が該被視体をはっきりと観察できるようになるまで、該訓練を受ける者に、上記レンズを介して上記被視体を観察させることを含むことを特徴とする請求項1〜13記載の近距離焦点ぼけ凝視訓練専用近視予防治療装置を使用して近視者に対し訓練を行なう方法。
  15. 使用と訓練によって、上記訓練を受ける者の視力が希望する値に徐々に改善されるまで、上記訓練装置のレンズの屈折度φの値を徐々に増加し、上記の手順を繰り返し、レンズの屈折度φの値を変えずに、公式と回復後のAに基づき、訓練時の被視体からレンズまでの距離uを調整しても、焦点ぼけ凝視訓練を行なうことができることを特徴とする請求項14記載の方法。
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