JP3139642U - 救急救命用具 - Google Patents

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昌之 阿久津
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あーるえす株式会社
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Abstract

【課題】必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すことができる救急救命用具を提供する。
【解決手段】救急救命用具10Aを、伸縮性を有するベルト(帯状部材)の表面全体に、雌側面ファスナー3Aが設けられた本体部1と、当該本体部1の長手方向一端に突出させた状態で縫い付けられた係止部2と、で構成した。また、係止部2において、本体部1の裏面側に位置する面には、本体部1に設けられた雌側面ファスナー3Aと係合する雄側面ファスナー3Bを設けた。そして、この救急救命用具10Aは、本体部1の裏面側を下にした状態で、その係止部2が設けられた端部とは反対側の端部から患部に巻き付け、本体部1が患部に巻き終わったら、本体部1の表面に設けられた雌側面ファスナー3Aと係止部2の裏面に設けられた雄側面ファスナー3Bとを係合させて固定する構成とした。
【選択図】 図1

Description

本考案は、救急救命用具に関し、特に、胸部、手足、頭部など身体の一部に巻き付けて、患部の圧迫止血処置、被覆処置、及び固定処置などの救急救命処置に用いる救急救命用具に関するものである。
従来、圧迫止血処置、被覆処置、及び固定処置などの救急救命処置を行うための救急救命用具として、三角巾が用いられている。ところが、この三角巾を用いた処置は、患部への巻き付け方や巻き付けた後の結び方など所定の技術が必要であり、当該技術を習得していない者は十分に処置を施すことができず、処置者の技術如何によって患部に必要な処置が施せないという不具合があった。また、当該技術を習得している者であっても、三角巾を患部へ巻き付けた後に結んで固定する際に、三角巾を患部に必要な巻き付け強度で固定するのが難しく、必要な処置を簡易且つ迅速に施せないという不具合があった。
そこで、特許文献1では、緊急救命処置の技術を習得していない者でも必要な救急救命処置が施せるように、三角巾自体に救急措置の手順が表示された緊急医療用布が提案されている。
特開2002−186641号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術においては、緊急医療用布として用いる三角巾に救急救命処置の手順が表示されてはいるが、その巻き方や結び方など所定の方式に従って処置する必要があり、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すという点で未だ改善の余地があった。
また、従来の三角巾は、その大きさが略一定であるため、患部や患者の体型等によっては巻き付け方や結び方を変える必要があったり、或いは使用できなかったりするため、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すという点で未だ改善の余地があった。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、患部や患者の体型、或いは、処置者の技術如何に係らず、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すことができる救急救命用具を提供することを課題としている。
このような課題を解決するために、本考案に係る救急救命用具は、伸縮性を有する帯状部材の表面に雌側又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部の一端に突出させた状態で固定され、前記面ファスナーと係合する側の面ファスナーが前記本体部の裏面側に位置するように設けられた係止部と、を備えた構成とした。
また、本考案に係る救急救命用具は、伸縮性を有する帯状部材の表面に雌側又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部に設けられた面ファスナーと係合する側の面ファスナーが設けられた係止部と、を別体で備えた構成とした。
さらに、本考案に係る救急救命用具は、伸縮性を有する帯状部材の表面に雌側又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部の裏面に設けられ、前記面ファスナーと係合する側の面ファスナーからなる係止部と、を備えた構成とした。
ここで、本考案に係る救急救命処置用具において設けられる面ファスナーは、本体部に雌側、係止部に雄側を設けるようにしてもよいし、本体部に雌側、係止部に雄側を設けるようにしてもよいし、本体部及び係止部のいずれも雄雌の両方が埋め込まれたものを設けるようにしてもよい。また、本体部における面ファスナーの設置部位は、特に限定されないが、必要な救急救命処理を簡易且つ迅速に行うために、本体部の表面全体に設けることが好ましい。
本考案に係る救急救命用具によれば、伸縮性を有する帯状部材の表面に設けた雌形又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部の面ファスナーと係合する側の面ファスナーが設けられた係止部と、を備えたことにより、従来の三角巾のように患部に巻きつけた後に結ぶことで固定するのではなく、本体部を患部に巻きつけた後、所定の位置で面ファスナーにより固定することができるため、患部や患者の体型、或いは処置者の技術如何に係らず、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すことができる。
以下、本考案の実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第一実施形態>
図1は、本考案に係る救急救命用具の第一実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は本体部を巻き付けた状態を示す斜視図である。
本実施形態における救急救命用具10Aは、図1(a),(b)に示すように、伸縮性を有するゴム織り布からなるベルト(帯状部材)の表面全体に、雌側面ファスナー3Aが接着された本体部1からなり、当該本体部1の長手方向一端には、この一端から突出させた状態で、本体部1の幅よりも短い短辺と本体部1の長さよりも短い長辺とからなる長方形状で、本体部1と同様のゴム織り布からなる係止部2の一端が縫い付けられている。ここで、本体部1に縫い付けられた係止部2のうち、本体部1の裏面側に位置する面には、本体部1の雌側面ファスナー3Aと係合する略矩形状の雄側面ファスナー3Bが接着されている。
また、この救急救命用具10Aにおける本体部1や係止部2の幅及び長さと、各面ファスナー3A,3Bの形状、設置数、及び設置部位は、巻き付ける患部(例えば、頭部、手足部、腰部など)に応じて適宜変更可能である。
この救急救命用具10Aは、図1(c)に示すように、まず、患部(例えば、腕部)に、本体部1の裏面側を下にした状態で、その係止部2が設けられた端部とは反対側の端部から巻き付けていく。そして、本体部1が患部に巻き終わったら、本体部1の表面に設けられた雌側面ファスナー3Aと係止部2の裏面に設けられた雄側面ファスナー3Bとを係合させて固定する。この時、患部への巻き付け強度は、患部に施す処置(例えば、圧迫止血処置、被覆処置、固定処置)に応じて適宜調整する。
本実施形態における救急救命用具10Aによれば、伸縮性を有するベルトからなる本体部1の表面全体に雌側面ファスナー3Aを設け、この本体部1の一端に突出させた状態で、雄側面ファスナー3Bが設けられた係止部2の一端を縫い付けたことにより、患部や患者の体型、或いは、処置者の技術如何に係らず、患部への巻き付け及び固定が簡単に行えるため、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すことができる。
また、本実施形態における救急救命用具10Aによれば、本体部1を、伸縮性を有するベルトで構成したことにより、患部に施す処置に応じた必要な巻き付け強度を容易に調節することができる。
さらに、本実施形態における救急救命用具10Aによれば、係止部2を本体部1の一端に突出させた状態で取り付けたことにより、本体部1の患部への巻き付け時に係止部2を把持して巻き付けることができるため、患部への巻き付け及び固定がより簡単に行える。
なお、第一実施形態においては、係止部2の一端を本体部1に縫い付けて取り付けた構成について説明したが、係止部2の本体部1への取り付け方法はこれに限らず、例えば、接着剤によって取り付けてもよい。但し、引っ張り強度による耐強性や巻き付け強度を考慮すると、係止部2を本体部1に縫い付けて取り付けることが好ましい。
<第二実施形態>
図2は、本考案に係る救急救命用具の第二実施形態を示し、(a)は本体部の平面図、(b)は係止部の平面図、(c)は本体部と係止部との取り付け状態を示す斜視図である。
本実施形態における救急救命用具10Bは、図2(a),(b)に示すように、上述した第一実施形態で示した救急救命用具10Aの本体部1と係止部2とを、別体で設けたものである。すなわち、本実施形態における救急救命用具10Bの本体部1は、伸縮性を有するゴム織り布からなるベルト(帯状部材)の表面全体に、雌側面ファスナー3Aが接着されている。また、本実施形態における救急救命用具10Bの係止部2は、本体部1の幅よりも短い短辺と本体部1の長さよりも短い長辺とからなる長方形状で、本体部1と同様のゴム織り布からなり、その表面全体に、本体部1の雌側面ファスナー3Aと係合する雄側面ファスナー3Bが接着されている。
また、この救急救命用具10Bにおける本体部1や係止部2の幅及び長さと、各面ファスナー3A,3Bの形状、設置数、及び設置部位は、第一実施形態と同様に、巻き付ける患部(例えば、頭部、手足部、腰部など)に応じて適宜変更可能である。
この救急救命用具10Bは、図2(c)に示すように、まず、患部(例えば、腕部)に、本体部1の裏面側を下にして、一端部から巻き付けていく。そして、本体部1が患部に巻き終わったら、その巻き終わり端部と本体部1の周面とに掛け渡し、且つ、係止部2の表面を本体部1の周面側に向けて配置した状態で押し付けて、本体部1の表面に接着された雌側面ファスナー3Aと係止部2の表面に接着された雄側面ファスナー3Bとを係合させて固定する。この時、患部への巻き付け強度は、患部に施す処置(例えば、圧迫止血処置、被覆処置、固定処置)に応じて適宜調整する。
本実施形態における救急救命用具10Bによれば、伸縮性を有するベルトからなり、その表面全体に雌側面ファスナー3Aが設けられた本体部1と、この本体部1の巻き終わり端部を本体部1の周面に固定するために、雄側面ファスナー3Bが設けられた係止部2とを備えたことにより、患部や患者の体型、或いは、処置者の技術如何に係らず、患部への巻き付け及び固定が簡単に行えるため、必要な救急処置を簡易且つ迅速に施すことができる。
また、本実施形態における救急救命用具10Bによれば、本体部1と係止部2とを別体で構成したことによって、適用範囲を広くできる。例えば、本体部1の長さを患部や処置に応じて適宜切断して使用したり、幅の異なる種々の本体部1の固定を一種類の係止部2で行ったり、必要に応じて複数の係止部を用いて固定することも可能となる。
なお、本実施形態の救急救命用具10Bにおいて、本体部1は、収納性、搬送性、取り扱い性、及び衛生面等を考慮して、図3に示すように、筒状に巻きつけた本体部1を容器20内に収納し、当該容器20の一側面に設けられた開口部21から本体部1の一端部を容器20の外部に引き出して、必要に応じて適宜切断して使用するようにしてもよい。また、この容器20の他の側面には、容器20内に収納した本体部1の残量が判断できるように、開口窓22を設けてもよい。
<第三実施形態>
図4は、本考案に係る救急救命用具の第三実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は本体部を巻き付けた状態の斜視図である。
本実施形態における救急救命用具10Cは、図4(a),(b)に示すように、伸縮性を有するゴム織り布からなるベルト(帯状部材)の表面全体に、雌側面ファスナー3Aが接着された本体部1からなり、当該本体部1の長手方向一端の裏面には、雌側面ファスナー3Aと係合する略矩形状の雄側面ファスナー3Bからなる係止部2が接着されている。
また、この救急救命用具10Cの幅及び長さや、各面ファスナー3A,3Bの形状、設置数、及び設置部位は、第一実施形態と同様に、巻き付ける患部(例えば、頭部、手足部、腰部など)に応じて適宜変更可能である。
この救急救命用具10Cは、図4(c)に示すように、まず、患部(例えば、腕部)に、本体部1の裏面側を下にした状態で、その係止部2が設けられた端部とは反対側の端部から巻きけていく。そして、本体部1が患部に巻き終わったら、本体部1の表面に設けられた雌側面ファスナー3Aと本体部1の裏面に設けられた雄側面ファスナー3Bとを係合させて固定する。この時、患部への巻き付け強度は、患部に施す処置(例えば、圧迫止血処置、被覆処置、固定処置)に応じて適宜調整する。
本実施形態における救急救命用具10Cによれば、伸縮性を有するベルトからなる本体部1の表面全体に雌側面ファスナー3Aを設け、この本体部1の裏面の一端に雄側面ファスナー3Bからなる係止部2を設けたことにより、患部や患者の体型、或いは、処置者の技術如何に係らず、患部への巻き付け及び固定が簡単に行えるため、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に施すことができる。
また、本実施形態における救急救命用具10Cによれば、本体部1の表面全体に雌側の面ファスナーを設け、本体部1の裏面の一部に雄側面ファスナー3Bからなる係止部2を設けたことにより、上述した第一実施形態のように、本体部1の端部に突出させた状態で係止部を固定した場合と比べてより簡易な構成とできるため、製造コストを低減させることができる。
なお、第一から第三実施形態においては、本体部1の雌側面ファスナー3Aを本体部1の表面全体に設けた場合について説明したが、これに限らず、本体部1の表面の一部に雌側面ファスナー3Aを設けてもよい。但し、必要な救急救命処置を簡易且つ迅速に行うことを考慮すると、本体部1の表面全体に雌側面ファスナー3Aを設けることが好ましい。
また、第一から第三実施形態においては、いずれも係止部2の雄側面ファスナー3Bを略矩形状に1個設けた場合について説明したが、雄側面ファスナー3Bの設置状態は、これに限らず、例えば、円形状や三角形状としてもよいし、複数個設けるようにしても構わない。
さらに、第一から第三実施形態においては、いずれも本体部1に雌側面ファスナー3Aを設け、係止部2に雄側面ファスナー3Bを設けた構成としたが、面ファスナー3A,3Bの設置状態はこれに限らない。例えば、本体部1に雄側面ファスナー3Bを設け、係止部2に雌側面ファスナー3Aを設けるようにしてもよいし、本体部1及び係止部2の両方に雌側と雌側の両方が埋め込まれた面ファスナーを設けるようにしてもよい。
さらに、第一から第三実施形態においては、いずれも各面ファスナー3A,3Bを本体部1や係止部2の各表面に接着により設けた場合について説明したが、各面ファスナー3A,3Bの設置方法はこれに限らず、例えば、縫い付けによって設けるようにしてもよい。
さらに、第一から第三実施形態においては、いずれも本体部1をゴム織り布からなる伸縮性を有する部材で構成しているが、これに限らず、その他の伸縮性を有する部材で構成してもよい。また、第一及び第二実施形態においては、係止部2を本体部1と同様のゴム織り布から構成したが、これに限らず、
伸縮性を有しない布等の素材を用いて構成してもよい。
本考案に係る救急救命用具の第一実施形態の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は本体部を巻き付けた状態を示す斜視図である。 本考案に係る救急救命用具の第二実施形態の一例を示し、(a)は本体部の平面図、(b)は係止部の平面図、(c)は本体部と係止部の取り付け状態を示す斜視図である。 第二実施形態における救急救命用具の本体部を収納する容器の一例を示す斜視図である。 本考案に係る救急救命用具の第三実施形態の一例を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は本体部を巻き付けた状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 本体部
2 係止部
3A 雌側面ファスナー
3B 雄側面ファスナー
10A〜10C 救急救命用具

Claims (3)

  1. 伸縮性を有する帯状部材の表面に雌側又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部の一端に突出させた状態で固定され、前記面ファスナーと係合する側の面ファスナーが前記本体部の裏面側に位置するように設けられた係止部と、を備えたことを特徴とする救急救命用具。
  2. 伸縮性を有する帯状部材の表面に雌側又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部に設けられた面ファスナーと係合する側の面ファスナーが設けられた係止部と、を別体で備えたことを特徴とする救急救命用具。
  3. 伸縮性を有する帯状部材の表面に雌側又は雄側のうち少なくとも一方の面ファスナーが設けられた本体部と、当該本体部の裏面に設けられ、前記面ファスナーと係合する側の面ファスナーからなる係止部と、を備えたことを特徴とする救急救命用具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013085580A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Unitika Ltd パッド付き止血帯
JP2017507763A (ja) * 2014-01-22 2017-03-23 無錫市凱順医療器械制造有限公司 止血用カフの所定の長さを自動に識別する配合構造及び所定の長さを識別する方法

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