JP3139578B2 - 車両用サスペンションの制御装置 - Google Patents

車両用サスペンションの制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用サスペンション
の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の振動状況に応じてリヤルタイムに
ダンパの減衰力を切換え、乗り心地の一層の向上を狙う
研究が従来よりなされており、その中の一つが特開昭6
1−163011号公報にて公開されている。
【0003】この先行技術のものは、伸び側,圧縮側共
にハードな減衰力特性と、伸び側,圧縮側共にソフトな
減衰力特性との切換えを可能とした減衰力可変ダンパ
(ショックアブソーバ)を用い、ばね上(即ち車体)の
上下変位速度と、ばね上とばね下間の上下相対変位速度
(サスストローク速度)とを検出し、それらが上向き
(例えば+)であるか下向き(例えば−)であるかをそ
れぞれ判定し、両者とも上向きであるか下向きであった
場合はハードな特性に,一方が上向きで他方が下向きで
あった場合はソフトな特性に上記ダンパの減衰力特性を
切換えるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のものは、スカイ
フックダンパ(1輪のサスペンションを一自由度とみな
し絶対空間に対して減衰を効かせる仮想のモデル)の理
論を実際の車両用のサスペンション位置に装着した減衰
力可変ダンパで近似させたものであり、車体固有振動数
(1〜2Hz)付近での車体制振の最適化をはかり乗り
心地を向上させることができるという効果を有している
が、その反面上記従来の制御ではばね下共振周波数帯を
中心とする高周波,小振幅の振動入力によってもダンパ
特性の切換えが行われることになり、このような高周
波,小振幅の振動に対する制御は機構的に追従が困難
で、追従遅れによる乗り心地の悪化をまねき、又切換回
数が多くなることで耐久性の低下が問題となるという課
題を有している。
【0005】上記の課題を解決する目的で本出願人は以
前、ばね上の上下変位速度に閾値δを設定し、ばね上の
上下変位速度が上記閾値δ未満の範囲では、ばね上の上
下変位速度の方向とサスストローク速度の方向とが同方
向であるか逆方向であるかにかかわらず伸び側,圧縮側
共にソフト乃至ややソフトな減衰力特性に保持すること
により、高周波,小振幅の振動入力に対する振動絶縁性
の向上をはかり、且つダンパの切換頻度を少なくして耐
久性の向上をはかるようにした制御方法及び制御装置を
開発し、特願平3−135432号及び特願平3−13
5433号として特許出願中である。
【0006】上記のように、ばね上上下変位速度に閾値
δをある一定値に固定して設定する方法のものは、直進
走行時の乗り心地向上を重視すると上記閾値δは比較的
大きい値に設定されることになり、このようにδを比較
的大きく設定すると車両の加速時のスクォート及び減速
時のノーズダイブに対する制振制御が遅れ気味になると
いう課題が生じ、その対策が必要となる。即ち、車両の
加速時は前輪側が持ち上がり後輪側が沈み込み(スクォ
ート)、減速時は前輪側が沈み込み後輪側が持ち上がり
(ノーズダイブ)、何れも各輪に上下変位速度が発生す
るが、その値は上記閾値δを越えにくく該閾値δを越え
るまでにタイムラグがあって制振制御が遅れるという問
題が生じるのである。
【0007】本発明はこのようにばね上の上下変位速度
に閾値を設定したサスペンション制御装置の上記課題に
対処することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、高減衰力特性
と低減衰力特性の2段階に切換え可能な減衰力可変ダン
パを装着した車両用サスペンションの制御装置におい
て、ばね上の上下変位速度が閾値より小さいときは上記
ダンパの特性を上記低減衰力特性とし、ばね上の上下変
位速度が上記閾値より大きいときには、ばね上ばね下間
の上下相対変位速度の方向が上記上下変位速度と同じで
あれば高減衰力特性に,異なれば低減衰力特性に上記ダ
ンパの減衰力特性を切換え制御するコントローラを備え
ると共に、車両の加速gと減速gをそれぞれ予測する手
段を有し、加速gの予測値が設定値を越えたとき小なる
値に,設定値未満のとき大きな値に加速閾値を設定し、
減速gの予測値が設定値を越えたとき小なる値に,設定
値未満のとき大きな値に減速閾値を設定し、上記加速閾
値と上記減速閾値のうちの小さい方の値を選択して上記
コントローラの上記閾値を可変設定する閾値変更制御部
を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記において、あまり大きな加減速を伴わない
通常走行時は、ばね上の上下変位速度の閾値は比較的大
きな値に設定され、これによりばね下共振周波数帯付近
の高周波,小振幅の振動入力に対する振動絶縁性が向上
し乗り心地優先の制振制御が行なわれ、スクォート,ノ
ーズダイブ等の車両姿勢変化が生ずるような加速又は減
速時は、上記閾値は小さな値に変更設定されることによ
り、上下変位速度が閾値即ち不感帯の領域を出やすくな
り、車両姿勢の変化抑制制御が遅れなく的確に行なわれ
る。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0011】図1及び図2は本発明の第1の実施例を示
し、先願特許として前記した特願平3−135433号
の発明に本発明を適用した例を示している。即ちこの第
1の実施例では車両の前後左右4輪の各サスペンション
のダンパとして、図1(A)に示すように、伸び側,圧
縮側共に高減衰力の特性a(実線示)と伸び側,圧縮側
共に低減衰力特性b(点線示)との2つの減衰力特性を
有し、この2つの特性を電気的信号により切換えること
ができるようになっている従来より公知の減衰力可変ダ
ンパを用いた例を示している。
【0012】図1(B)は、上記減衰力可変ダンパを備
えたサスペンションの1輪モデルにその制御を行うコン
トローラ9を組み合わせた模型図であって、1は減衰力
可変ダンパ(以下単にダンパと称す)、2はサスペンシ
ョンスプリング、3はばね上の上下加速度を検出する上
下加速度センサ、4はばね上とばね下との間の上下相対
変位即ちサスストロークを検出するサスストロークセン
サであり、これらの各センサ3,4は各サスペンション
毎に装着され、その他にアクセル開度を検出するスロッ
トルセンサ5と変速機のギヤ位置を検出するギヤ位置セ
ンサ6と車速を検出する車速センサ7とブレーキ液圧を
検出するブレーキ液圧センサ8とが設けられている。又
図1(B)において、M1 とK1 はばね下即ちタイヤの
質量とばね定数を表しており、M2 はばね上即ち車体の
質量、K2 はサスペンションスプリング2のばね定数、
Cはダンパ1の減衰係数を表している。又X0 は路面の
上下変位、X1 はばね下の上下変位、X2 はばね上の上
下変位を表している。
【0013】10は上記スロットルセンサ5,ギヤ位置
センサ6,車速センサ7及びブレーキ液圧センサ8の各
検出信号から後述する上下変位速度の閾値δを変更制御
する閾値変更制御部である。
【0014】コントローラ9は、上記上下加速度センサ
3の検出信号からばね上の上下変位速度を求める積分回
路91と、上記サスストロークセンサ4の検出信号から
ばね上とばね下間の上下相対変位速度即ちサスストロー
ク速度を求める微分回路92とを備え、上記積分回路9
1が求めたばね上の上下変位速度の絶対値(上下変位速
度の方向は上向きが+,下向きが−の符号で表されるも
のとする)が上記閾値変更制御部10が選択設定した閾
値δの範囲内であるかどうかを判断し、δ以上であった
場合は、微分回路92が求めたサスストローク速度の方
向(上向きが+,下向きが−の符号で表されるものとす
る)と上下変位速度の方向とが同じであるか異なってい
るかを判断し、同じであれば高減衰力特性aを選択し、
異なっていれば低減衰力特性bを選択し、選択通りにダ
ンパ1の減衰力特性を切換えるべき信号を発する。上記
上下変位速度が閾値δ未満であった場合は低減衰力特性
bを選択してダンパ1を低減衰力特性とすべき信号を発
する。
【0015】閾値変更制御部10は、スロットルセンサ
5とギヤ位置センサ6と車速センサ7の各検出信号から
運転状態を判断し以後に発生する車両の加速gを予測し
て、その予測値が設定値を越えると加速閾値δ1 を小な
る値に設定し、該予測値が設定値未満であると加速閾値
δ1 を大きな値に設定する加速閾値設定部11と、ブレ
ーキ液圧センサ8の検出信号から以後発生する車両の減
速gを予測しそれが設定値を越えると減速閾値δ2 を小
なる値に設定し、予測値が設定値未満であるとδ2 を大
きな値に設定する減速閾値設定部12と、上記加速閾値
設定部11が設定した加速閾値δ1 と減速閾値設定部1
2が設定した減速閾値δ2 とのうちの小さい方の値を閾
値δとして選択する閾値選択部13とからなり、この閾
値選択部13の選択結果が前後左右4輪の各サスペンシ
ョンの減衰力制御に用いられる閾値δとして設定され、
その設定された閾値δに基づき前述したようなダンパ1
の減衰力特性の切換制御が行われるものである。
【0016】上記のようにダンパ1の減衰力特性切換制
御の不感帯領域を決める閾値δを、閾値変更制御部10
にて加速g及び減速gの予測値が設定値以上のとき小と
し、該予測値が設定値未満のときは大とするよう可変制
御することにより、あまり大きな加減速を伴わない通常
走行時は閾値δを大として(ばね上上下変位速度の不感
帯領域を大として)高周波,小振幅の振動入力に対して
振動絶縁性の良い乗り心地優先の制振制御が行なわれ、
又車両姿勢変化が生じるような加速又は減速時は閾値δ
を小としてばね上上下変位速度が不感帯領域を出やすく
し、これによりスクォート,ノーズダイブといった加減
速に伴う車両姿勢変化に対する姿勢変化抑制制御が遅れ
なく的確に行なわれる。
【0017】上記の制御をフローチャートで表わすと、
図2に示す通りである。
【0018】図3及び図4は本発明の第2の実施例を示
し、先願特許として前記した特願平3−135432号
の発明に本発明を適用した例を示している。即ちこの例
では前後左右の4輪のサスペンションに装備されるダン
パ1として、図3(A)に示すように、伸び側はソフト
(低減衰力)で圧縮側はハード(高減衰力)な第1モー
ドa′(実線示)と、伸び側はハード(高減衰力)で圧
縮側はソフト(低減衰力)な第2モードb′(点線示)
と、伸び側及び圧縮側共にややソフト(やや低減衰力)
な第3モードc′(鎖線示)との3つのモードをもち、
電気的信号によりこれらのモードの切換えが行なわれる
ようになっている減衰力可変ダンパを用い、ばね上の上
下加速度を検出する上下加速度センサ3の検出信号をコ
ントローラ9の積分回路91で積分して得たばね上の上
下変位速度の絶対値(上下変位速度の方向は上向きが
+,下向きが−の符号で表わされるものとする)が閾値
δ未満であるかどうかを判断し、δ未満であれば第3モ
ードc′を選択し、δ以上であった場合は、上下変位速
度の方向が上向きか下向きかを判断し、上向きであれば
第2モードb′を選択し、下向きであれば第1モード
a′を選択し、選択通りに減衰力可変ダンパ1のモード
を切換えるべき信号を発するものである。従ってこの例
では図1に示す第1実施例のものに比しサスストローク
センサ4及び微分回路92が省略でき且つダンパ1の切
換頻度もより一層少なくなるという利点がある。
【0019】このようなサスペンションの制御装置にお
いて、上記閾値δは上記第1の実施例と同様に、加速閾
値設定部11と減速閾値設定部12と閾値選択部13と
からなる閾値変更制御部10にて大,小何れかに可変制
御されることにより、あまり大きな加減速を伴わない通
常走行時は閾値δを大としてばね下共振周波数帯付近の
高周波,小振幅の振動入力に対する振動絶縁性を向上さ
せ乗り心地優先の制振制御が行なわれ、又車両姿勢変化
を伴うような加減速時は閾値δを小としてばね上の上下
変位速度が不感帯領域を出やすくし、スクォート,ノー
ズダイブといった車両の姿勢変化に対する抑制制御が遅
滞なく的確に行なわれるものである。
【0020】尚、図3(B)の符号において図1(B)
と同じ符号は同一のものを表わしている。
【0021】上記した第2実施例の制御態様をフローチ
ャートで表わすと、図4に示す通りである。
【0022】次に図1(B)及び図3(B)における閾
値変更制御部10の加速閾値設定部11及び減速閾値設
定部12の加速閾値δ1 及び減速閾値δ2 の各設定方法
の具体的一例を図5及び図6を参照して説明する。
【0023】水平路面上でスロットルバルブを全開にし
たときの加速度αは次の式で表わされる。
【0024】
【数1】
【0025】そこでW=1315kgf,w=55kgf×
3名+60kgfと仮定し、その車両の走行性能線図より
P−Rを求め計算すると、各ギヤ毎の任意の車速からの
加速度を求めることができ、その結果の一例を図5
(A)の実線(全開)に示す。更にアクセル開度と駆動
力Pが比例すると仮定し、アクセル開度1/8〜8/8
の8段階について加速度を計算し、その一例としてアク
セル開度7/8の加速度を図5(A)の点線にて示す。
これらの曲線と0.2gラインが交差する車速を調べ、
各ギヤ毎の越境曲線を引いたのが図5(B)である。こ
の図を基に近似的にマップ化したのが図5(C)であ
り、この1速用,2速用,3速用のマップを用意し、前
記加速閾値設定部11がギヤ位置センサからの信号によ
ってその中の一つを選択すると共に、スロットルセンサ
と車速センサの各信号からアクセル開度と車速がマップ
の斜線領域の条件を満たすかどうかを判断し斜線領域の
条件を満たしていれば小なる値の加速閾値δ1 を選択し
斜線領域の条件を満たしていないときは大なる値のδ1
を選択する、という加速閾値選択制御を行なうようにす
れば良い。
【0026】制動時においては、ブレーキ液圧はほぼ車
両の減速度に比例すると見做して良いので、図6に示す
ようなマップを用意し、前記減速閾値設定部12がブレ
ーキ液圧センサからの信号に基づきブレーキ液圧が設定
値以上であれば小なる値の減速閾値δ2 を選択し該設定
値未満であれば大なる値の減速閾値δ2 を選択する、と
いう減速閾値選択制御を行なうようにすることによって
目的を達成できる。
【0027】そして閾値選択部13が上記加速閾値δ1
と減速閾値δ2 のうちの小さい値の方を閾値δとして選
択設定することにより、前述したように乗り心地優先の
制振制御と加速,減速時に生じるスクォート,ノーズダ
イブ等を抑制する制御とを両立させることができる。
【0028】尚、上記加速閾値δ1 と減速閾値δ2 の設
定方法は上記した図5及び図6のマップによる方法に限
らず、加速を予測すればδ1 を小さくし、減速を予測す
ればδ2 を小さくするという閾値可変制御を行なうとい
う目的を達成し得る任意の方法を採用することができ
る。又上記実施例では閾値として大小2つのうちの何れ
かを選択設定するようにした例を示しているが、3つ以
上の閾値δを運転条件によって選択設定するようにして
も良い。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高減衰力
特性と低減衰力特性の2段階に切換え可能な減衰力可変
ダンパを装着した車両用サスペンションの制御装置にお
いて、ばね上の上下変位速度が閾値より小さいときは上
記ダンパの特性を低減衰力特性とし、ばね上の上下変位
速度が上記閾値より大きいときには、ばね上ばね下間の
上下相対変位速度の方向が上記上下変位速度と同じであ
れば高減衰力特性に,異なれば低減衰力特性にダンパの
減衰力特性を切換え制御するとともに、車両の加速及び
減速を予測しその予測値に応じて加速閾値及び減速閾値
を設定し、該加速閾値と減速閾値のうちの小さい方の値
を選択して上記ばね上の上下変位速度の閾値を変更設定
する構成としたことにより、通常走行時はばね下共振周
波数帯付近の高周波,小振幅の振動入力に対する振動絶
縁性を向上させ乗り心地優先の制振制御が行われるとと
もに、加速,減速時の車両姿勢変化に対する抑制制御が
遅れなく的確に行なわれ、通常走行時における乗り心地
優先の制御と加速,減速時の車両姿勢変化抑制制御との
両立が可能となるもので、実用上多大の効果をもたらし
得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、(A)は
減衰力可変ダンパの減衰力特性を示す図、(B)はサス
ペンションの1輪モデルにその制御を行なうコントロー
ラを組み合わせた模型図である。
【図2】図1に示す装置の制御態様を示すフローチャー
トである。
【図3】本発明の第2の実施例を示すもので、(A)は
減衰力可変ダンパの減衰力特性を示す図、(B)はサス
ペンションの1輪モデルにその制御を行なうコントロー
ラを組み合わせた模型図である。
【図4】図3に示す装置の制御態様を示すフローチャー
トである。
【図5】(A),(B),(C)は加速閾値を設定する
ためのマップの制作例を順次説明する図である。
【図6】減速閾値を設定するためのマップの一例を示す
図である。
【符号の説明】
1 減衰力可変ダンパ 2 サスペンションスプリング 3 上下加速度センサ 4 サスストロークセンサ 5 スロットルセンサ 6 ギヤ位置センサ 7 車速センサ 8 ブレーキ液圧センサ 9 コントローラ 10 閾値変更制御部 11 加速閾値設定部 12 減速閾値設定部 13 閾値選択部 91 積分回路 92 微分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015 F16F 9/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高減衰力特性と低減衰力特性の2段階に
    切換え可能な減衰力可変ダンパを装着した車両用サスペ
    ンションの制御装置において、ばね上の上下変位速度が
    閾値より小さいときは上記ダンパの特性を上記低減衰力
    特性とし、ばね上の上下変位速度が上記閾値より大きい
    ときには、ばね上ばね下間の上下相対変位速度の方向が
    上記上下変位速度と同じであれば高減衰力特性に,異な
    れば低減衰力特性に上記ダンパの減衰力特性を切換え制
    御するコントローラを備えるとともに、車両の加速gと
    減速gをそれぞれ予測する手段を有し、加速gの予測値
    が設定値を越えたとき小なる値に,設定値未満のとき大
    きな値に加速閾値を設定し、減速gの予測値が設定値を
    越えたとき小なる値に,設定値未満のとき大きな値に減
    速閾値を設定し、上記加速閾値と上記減速閾値のうちの
    小さい方の値を選択して上記コントローラの上記閾値を
    可変設定する閾値変更制御部を備えたことを特徴とする
    車両用サスペンションの制御装置。
  2. 【請求項2】 伸び側は低減衰力で圧縮側は高減衰力の
    特性をもつ第1モードと、伸び側は高減衰力で圧縮側は
    低減衰力の特性をもつ第2モードと、伸び側と圧縮側と
    で略同等の減衰力特性をもつ第3モードとを有し、これ
    らの3つのモードの切換えが可能な減衰力可変ダンパを
    装着した車両用サスペンションの制御装置において、ば
    ね上の上下変位速度が閾値より小さいときは上記第3モ
    ードを選択し、ばね上の上下変位速度が上記閾値より大
    きいときには、該上下変位速度が下向きで上記第1モー
    ドを,上向きで上記第2モードを選択して上記ダンパの
    減衰力特性を切換え制御するコントローラを備えるとと
    もに、車両の加減速度の大きさに応じて上記閾値を可変
    に設定する閾値変更制御部を備えたことを特徴とする車
    両用サスペンションの制御装置。
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