JP3138227U - 監視カメラ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】監視カメラ近傍に設置した画像送信用パソコン及びルーター等のオーバーヒート対策を効率良く、かつ低コストで行なえ、遠隔地から保護ケース内の様子を画像を通して目視で確認することによって、監視装置の遠隔点検と異常があったときの対応を迅速かつ適切に行なうことができる、監視カメラ装置を提供する。
【解決手段】監視カメラによる撮像を入力してインターネット送信するための送信用パソコン及びルーター等が、前記監視カメラ近傍の屋外に設備可能な保護ケース内に搭載され、該保護ケースには、外気温による影響を受けて該保護ケース内の温度が上昇するのを抑える断熱材料が固定され、該保護ケースには、該保護ケース内の温度を検知する温度検知手段と、該保護ケース内の温度が所定温度を超えたときに該保護ケース内の温度を所定温度以下に低下させる冷却手段と、該保護ケース内の状況を撮影する内部監視カメラと、内部監視カメラの駆動時に点灯する照明器具とを備えてた。
【選択図】図２

Description

考案の詳細な説明

本考案は、インターネットを利用した遠隔監視が可能であり、とくに、真夏の外気温及び内部発熱等を原因とするオーバーヒートを防止し得る、監視カメラ装置に関する。

最近の監視カメラ装置には、インターネットを経由して遠隔監視できるタイプのものがあり、このタイプの監視カメラ装置は、監視カメラと、監視カメラによる撮像をインターネット送信する送信用パソコンと、ルータ，モデム等の通信用端末器と、専用のソフトウエアなどを備え、監視カメラと画像送信用パソコンとが信号線で接続され、画像送信用パソコンに通信用端末器が接続されている。

監視カメラを、屋外型駐車場，街路，建物の周囲等、屋外に設置する場合には、専用の防水ケースに入れられて、電柱，街路灯，専用のポールなどの、手が届かない高さの箇所に設置される。そして、監視カメラから遠く離れていない所に、画像送信用パソコン及びルーター等の中継機器が設置される。

画像送信用パソコン及びルーター等の中継機器は、雨水の浸入を防止し、強い日差しを受けてオーバーヒートすることを防止するために、従来では、建物内又は軒下に設置していた。監視カメラの近傍に建物が存在しない場合には、金属製の保護ケースに入れて屋外設置することになるが、真夏の炎天下では、金属製の保護ケース内の温度が上昇して、画像送信用パソコン及びルーター等の中継機器がオーバーヒートすることが予想される。また、画像送信用パソコン及びルーターを連続駆動させると、自己発熱によってオーバーヒートすることもある。
外気温によって保護ケース内が高温になるのを防止する方法には、保護ケースに断熱材を固定する方法、保護ケースに市販の小型冷房装置を取り付ける方法などがあり、小型冷房装置は、画像送信用パソコン及びルーターの自己発熱によるオーバーヒートも防止し得る。

考案が解決しようとする課題

しかしながら、保護ケースに断熱材を固定するだけでは、真夏の炎天下の対策としては不十分である。小型の冷房装置を利用して保護ケース内の温度を下げる方法は高い効果が得られるが、この種の小型冷房装置は、設備コスト及びランニングコストが高くつくという問題があった。
また、監視カメラによる２４時間の遠隔監視では、上述したオーバーヒートの問題だけでなく、画像送信用パソコン及びルーター等の中継機器の故障，動作不良，いたずらによる故障等のトラブルに対して迅速かつ適切に対応できないことがある。

本考案が解決しようとする課題は、保護ケース内に搭載されている画像送信用パソコン及びルーター等のオーバーヒート対策を効率良く、かつ低コストで行なえ、遠隔地から保護ケース内の様子を画像を通して目視で確認することによって、監視装置の遠隔点検と異常があったときの対応を迅速かつ適切に行なうことができる、監視カメラ装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

請求項１に係る監視カメラ装置は、監視カメラによる監視区域内に侵入した人や車両を侵入時刻ごとに監視カメラで撮影して、この撮像をインターネットを経由して管理者のパソコンに送信する監視カメラ装置であって、
前記監視カメラによる撮像を入力してインターネット送信するための送信用パソコン及びルーター等が、前記監視カメラ近傍の屋外に設備可能な保護ケース内に搭載され、該保護ケースには、外気温による影響を受けて該保護ケース内の温度が上昇するのを抑える断熱材料が固定され、該保護ケースには、該保護ケース内の温度を検知する温度検知手段と、該保護ケース内の温度が所定温度を超えたときに該保護ケース内の温度を所定温度以下に低下させる冷却手段と、該保護ケース内の状況を撮影する内部監視カメラと、内部監視カメラの駆動時に点灯する照明器具とを備える。

請求項１に係る監視カメラ装置は、監視カメラと、該監視カメラで撮影した撮像を入力してインターネット送信するための送信用パソコン及びルーター等の機器で構成され、送信用パソコンと管理者側のパソコンには、一般のパソコンに格納されているソフトウエアの他、監視カメラシステムを実施するために必要なソフトウエア等が格納されている。

請求項１に係る監視カメラ装置を用いた監視カメラシステムを構築する場合には、監視対象区域に監視カメラを設置し、送信用パソコン及びルーター等を搭載した保護ケースを監視カメラ近傍に設置する。そして、送信用パソコンと監視カメラとを信号線で接続し、送信用パソコンとルーターとを信号線で接続する。そして、送信用パソコンとルーターに外部から家庭用交流電源を投入すればよく、１台の送信用パソコンとルーターには、数台の監視カメラを並列接続させることが可能である。そして、送信用パソコンをインタネットに接続すると、取り付けは終了する。

請求項１に係る監視カメラ装置は、監視カメラの視野角の範囲内に、人，自動車，単車などが侵入すると、これを熱感知して監視カメラによるリアルタイムの動画撮影を始める。夜間監視に対応させるため、監視カメラに赤外線カメラを用いることも可能である。監視カメラで撮影した撮像データは、撮影時刻データとともに送信用パソコンの記憶装置に入力され、また、インターネットを通じて管理者のパソコンに入力されて、管理者のパソコンのディスプレイにリアルタイムで表示される。管理者のパソコンのディスプレイは、１画像表示から最大１６分割表示まで選択操作でき、また、監視カメラで撮影した撮像などを携帯電話機のディスプレイに表示することも可能である。請求項１の前提部分に記載の監視カメラ装置は、出願人が従前において特許出願した遠隔監視システム（特開２００６−１１５４３５号公報参照）が持つ機能を備えている。

今回の実用新案において最も特徴的なところは、送信用パソコン及びルーター等を内部に搭載した保護ケースに、該保護ケース内の温度を所定温度以下に低下させる冷却手段と、該保護ケース内の状況を撮影する内部監視カメラとが設けられている点にある。

この冷却手段は、送信用パソコン及びルーター等のオーバーヒートを防止し、内部監視カメラは、インターネットを通じて管理者が送信用パソコン及びルーター等の駆動や異常などを目視で点検したり確認するためにある。

請求項２に係る監視カメラ装置では、更に、冷却手段が、ペルチェ効果により冷却される冷却部と、該冷却部による冷気を前記保護ケース内に行き渡らせる冷却用ファンとによって構成されている。

ペルチェ効果は、ｐ型半導体とｎ型半導体とを異なる２つの金属の電極で接続させて、直流電流を一方向に流すことにより、一方の電極に電気抵抗によるジュール熱を発生させ、他方の電極に熱の吸収による冷却が行なわれる現象をいい、請求項２においては、冷却される側の電極を保護ケース内に向け、この電極から発生した冷気を冷却用ファンを駆動させて保護ケース内に行き渡らせるようにした。

請求項３に係る監視カメラ装置は、請求項１又は２に記載の監視カメラ装置において、保護ケースは前記送信用パソコンのケース部を兼用し、前記内部監視カメラの視野内に、該パソコンの動作確認又は動作異常を点灯表示する点灯表示手段が設けられている。

保護ケースが送信用パソコンのケース部を兼用するとは、パソコンのケースが取り払われた状態をいう。このようにすると、冷気の流通が良好に行なわれて、冷却が最も必要なＣＰＵを効率良く冷却する。

また、パソコンのケースが取り払われていると、内部監視カメラを利用してパソコンの各部品を、インターネットを利用して、遠隔監視，遠隔点検などができるようになる。

請求項４に係る監視カメラ装置は、請求項１乃至３のいずれかの項に記載の監視カメラ装置において、前記内部監視カメラの視野内に、前記通信用端末器の動作確認又は動作異常を点灯表示する点灯表示手段が設けられている。

このように、内部監視カメラで通信用端末器の動作確認又は動作異常も併せて遠隔監視できるようにすることも可能である。

請求項５に係る監視カメラ装置は、請求項１乃至４のいずれかの項に記載の監視カメラ装置において、前記内部監視カメラの視野内に、前記保護ケース内の温度を表示する温度計が設けられている。

この温度計は、デジタル表示式又はアナログ表示式の従来より公知の温度計が用いられ、内部監視カメラを利用して、前述した保護ケース内の遠隔監視と併せて、保護ケース内の温度を知ることができるようにした。

考案の効果

請求項１に係る監視カメラ装置においては、監視カメラ近傍の所に設置される送信用パソコン及びルーター等が、前記監視カメラ近傍の屋外に設備可能な保護ケース内に搭載されて、該保護ケース内の温度が所定温度を超えたときには、冷却手段で冷却することができる構成にした結果、送信用パソコン及びルーター等のオーバーヒートが抑えられるようになった。

また、請求項１に係る監視カメラ装置においては、この保護ケース内に内部監視カメラを設けて、送信用パソコン及びルーター等を遠隔監視できるように構成した結果、送信用パソコン及びルーター等の運転状況や異常の有無などをインターネットを利用して目視による遠隔監視ができるようになった。このため、監視カメラ装置の異常があった場合でも、迅速かつ適切な対応ができるようになった。

請求項２に係る監視カメラ装置においては、冷却手段を、ペルチェ効果により冷却される冷却部と、該冷却部による冷気を前記保護ケース内に行き渡らせる冷却用ファンとによって構成した結果、保護ケース内のオーバーヒートを、効率億しかもローコストで防止させることができるようになった。

請求項３に係る監視カメラ装置においては、前記保護ケースを前記送信用パソコンのケース部とした結果、パソコンのケースが不要になった。このため、冷気の流通が良好に行なわれるようになり、パソコンの冷却を効率良く行なえるようになった。また、前記内部監視カメラの視野内に、該パソコンの動作確認又は動作異常を点灯表示する点灯表示手段を設けた結果、送信用パソコンの動作状況や異常の有無が内部監視カメラを利用して目視で確認できるようになった。

請求項４に係る監視カメラ装置においては、内部監視カメラの視野内に、前記通信用端末器の動作確認又は動作異常を点灯表示する点灯表示手段を設けた結果、内部監視カメラで通信用端末器の動作確認又は動作異常も併せて遠隔監視できるようになった。

請求項５に係る監視カメラ装置においては、前記内部監視カメラの視野内に、前記保護ケース内の温度を表示する温度計を設けた結果、内部監視カメラを利用して、前述した保護ケース内の遠隔監視と併せて、保護ケース内の温度を知ることができるようになった。

本考案を実施するための最良の形態が次の実施例に示されてる。

図１は本考案の監視カメラ装置を用いた監視カメラシステムの構成例を示した図である。
図１に示すように、本考案の監視カメラ装置１は、監視カメラ２と、送信用パソコン５及びルーター６等を内部に搭載した保護ケース４とを備えている。そして、監視カメラ２と送信用パソコン５とが信号線で接続され、保護ケース４内において、送信用パソコン５とルーター６とが信号線で接続されて、監視カメラ２で撮影した撮像が送信用パソコン５に入力され、さらにルーター６を通じてインタネット送信できるように構成されている。

そして、監視カメラ２から遠く離れた場所から、管理者がパソコン８０のディスプレイ８１を通じて、監視カメラ２で撮影した撮像をリアルタイムの動画像で見ることができる。監視カメラ２で撮影した撮像データは送信用パソコン５内に撮影時刻及び監視カメラ１毎に、順次記憶され、この撮像データは、管理者のパソコン８０を操作して、管理者のパソコン８０のディスプレイ８１に読み出すことが可能である。７０は管理者のパソコン８０に接続された通信用モデムである。

図２は保護ケース４の内部構造を示した正面断面図である。
図２に示すように、保護ケース４は、中央の大きな空間４Ｂの上方と下方に比較的高さが低い空間４Ａ，４Ｃが形成された金属ケースで構成され、図示していないが手前側が開放されて、片開き扉で閉止されている。保護ケース４のおいて開示されてい内側面には、断熱シートＳが固定されて、保護ケース４内が外気温によって高温になるのを抑えている。

保護ケース４中央の空間４Ｂ内に搭載されている送信用パソコン５は、マザーボード５ａとハードディスク５ｂを主要部品としており、これらが直接、保護ケース４内に搭載されており、ルーター６もこの空間４Ｂ内に搭載されている。

これらの空間４Ａ，４Ｂ，４Ｃには適宜側壁面に通風用のベンチレーターが開設されており、上部の空間４Ａ内から中央の空間４Ｂ内に向けて、ペルチェ効果の原理を利用した冷却器（冷却手段）８が設けられている。この冷却器８は冷却面が中央の空間４Ｂ内に向けられており、冷却器８の下方には冷却器８から生成された冷気を下方に行き渡らせる冷却ファン１６が設けられており、冷却器８と冷却ファン１６は、空間４Ｂ内に設け温度センサ１２が所定温度以上を検知したときに駆動する。

同様に、下部の空間４Ｃ内から中央の空間４Ｂ内に向けて、ペルチェ効果の原理を利用した冷却器（冷却手段）７が設けられている。この冷却器７は冷却面が中央の空間４Ｂ内に向けられており、冷却器７の上方には冷却器７から生成された冷気を側方に行き渡らせる冷却ファン１８が設けられており、この冷却ファン１８によって送られた冷気は、上方に向けたファン２３によって、空間４Ｂ内を循環する。そして、空間４Ｂ内の温熱は、空間４Ｂ上端に設けられているファン１０によって、上部空間４Ａ内に送られる。冷却器７と冷却ファン１８、ファン２３、ファン１０は、何れも空間４Ｂ内に設けた温度センサ１２が所定温度以上を検知したときに駆動する。

冷却器８の発熱面は、上部空間４Ａ内に向けられて、ここから生成される熱は、ファン１５によって上部空間４Ａの外側に排出される。冷却器７の発熱面は、下部空間４Ｃ内に向けられて、ここから生成される熱は、ファン１９によって下部空間４Ｃの外側に排出される。これらのファン１６，１９も空間４Ｂ内に設けた温度センサ１２が所定温度以上を検知したときに駆動する。

中央の空間４Ｂ内の隅部には小型の内部監視カメラ９が設けられており、この内部監視カメラ９は、空間４Ｂ内に設けた温度センサ１２が所定温度以上を検知したときに駆動して、マザーボード５ａ及びルーター５ｂなどを撮影し、このとき、空間４Ｂ内に設けた照明（図示せず）が点灯して、内部監視カメラ９による空間５Ｂ内の撮像が鮮明になるようにしてある。マザーボード５ａとルーター６には、駆動に異常あったときにこれを点灯表示するＬＥＤ１４，１３が接続されており、空間４Ｂ内には温度計１２が設けられて、ＬＥＤ１４，１４と温度計１２が内部監視カメラ９で撮影できるようにしてある。２０は制御回路基板、２２は電源制御基板である。内部監視カメラ９による撮像データは、監視カメラの撮像データと区別されて、送信用のパソコン５の記憶装置内に読み出し可能に記憶される。そして、監視カメラ及び内部監視カメラ９による撮像データは、時間ごとに管理されて、インターネットを経由して、管理者のパソコンや携帯電話機に読み出すことができる。

本考案の監視カメラ装置を用いた監視カメラシステムの構成例を示した図である。 保護ケースの内部構造を示した正面断面図である。

符号の説明

１ 本考案の監視カメラ装置
２ 監視カメラ
４ 保護ケース
４Ａ 上部空間
４Ｂ 空間
４Ｃ 下部空間
５ 送信用パソコン
５ａ マザーボード
５ｂ ハードディスク
６ ルーター
Ｓ 断熱シート
７ 冷却器
８ 冷却器
１２ 温度センサ

Claims (5)

1. 監視カメラによる監視区域内に侵入した人や車両を侵入時刻ごとに監視カメラで撮影して、この撮像をインターネットを経由して管理者のパソコンに送信する監視カメラ装置であって、
   前記監視カメラによる撮像を入力してインターネット送信するための送信用パソコン及びルーター等が、前記監視カメラ近傍の屋外に設備可能な保護ケース内に搭載され、
   該保護ケースには、外気温による影響を受けて該保護ケース内の温度が上昇するのを抑える断熱材料が固定され、
   該保護ケースには、該保護ケース内の温度を検知する温度検知手段と、該保護ケース内の温度が所定温度を超えたときに該保護ケース内の温度を所定温度以下に低下させる冷却手段と、該保護ケース内の状況を撮影する内部監視カメラと、内部監視カメラの駆動時に点灯する照明器具とを備えてなることを特徴とする監視カメラ装置。
2. 冷却手段が、ペルチェ効果により冷却される冷却部と、該冷却部による冷気を前記保護ケース内に行き渡らせる冷却用ファンとによって構成されている請求項１の記載の監視カメラ装置。
3. 保護ケースは前記送信用パソコンのケース部を兼用し、前記内部監視カメラの視野内に、該パソコンの動作確認又は動作異常を点灯表示する点灯表示手段が設けられている請求項１又は２に記載の監視カメラ装置。
4. 前記内部監視カメラの視野内に、前記通信用端末器の動作確認又は動作異常を点灯表示する点灯表示手段が設けられている請求項１乃至３のいずれかの項に記載の監視カメラ装置。
5. 前記内部監視カメラの視野内に、前記保護ケース内の温度を表示する温度計が設けられている請求項１乃至４のいずれかの項に記載の監視カメラ装置。

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