JP3138004B2 - 吸収式冷凍機の制御装置 - Google Patents

吸収式冷凍機の制御装置

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JP3138004B2
JP3138004B2 JP03113351A JP11335191A JP3138004B2 JP 3138004 B2 JP3138004 B2 JP 3138004B2 JP 03113351 A JP03113351 A JP 03113351A JP 11335191 A JP11335191 A JP 11335191A JP 3138004 B2 JP3138004 B2 JP 3138004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸収式冷凍機(吸収冷温
水機も含む)に関し、特に発生器の加熱量を制御する吸
収式冷凍機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭58−160778号公報
には、冷水出口温度を検出して再生器への加熱量を制御
し、かつ、再生器内の吸収液レベルを検出して吸収器か
ら再生器へ流れる稀吸収液の量を制御すると共に、冷水
入口温度を検出してこの温度に対する再生器の加熱量、
或いは再生器へ流れる稀吸収液の量のうちいずれか一方
の適正値を求め、この値により加熱量或いは稀吸収液の
量のうちいずれか一方を制御する吸収冷凍機制御装置が
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、冷水出口温度を検出して再生器の加熱量の制御を行
う比例制御、或いはPID制御が一般的であった。
【0004】しかしながら、上記の制御は冷水出口温度
という単一の物理量に対してのみ再生器の加熱量を制御
するため、負荷の変動に対して即応性が悪いという問題
が発生していた。
【0005】負荷の変動に対する即応性を良くするため
に、本発明の出願人は本発明の出願前に吸収式冷凍機の
制御にファジイ推論を採用し、冷水出口温度の設定値か
らの偏差、冷水出口温度の変化率、冷水入口温度の変化
率及び冷却水温度の変化率とメンバー・シップ関数とフ
ァジイ・ルールとに基づいてファジイ推論し、再生器の
加熱量制御弁の操作量を制御する吸収冷凍機の制御装置
を出願した。この吸収冷凍機の制御装置によって吸収冷
凍機の即応性を改善することが可能になった。
【0006】しかしながら、上記吸収式冷凍機の制御装
置では、負荷変動を予測する因子である冷水入口温度の
変化率(DTI)及び冷却水温度の変化率(DTCI)
に関するメンバー・シップ関数及びファジイ・ルールを
プロセス(二次側)へ供給する冷水の出口温度の設定値
からの偏差及び冷水の出口温度の変化率と同様に図2、
図3、図4及び図5に示したように構成している。ここ
で、吸収冷凍機は、本来、負荷の変動に対して再生器の
加熱量を変化させた場合、冷凍能力が変化するまでに無
駄時間が存在し加熱量を変化させても直ちに出力にあた
る冷水出口の温度が変化するものではない。このため、
冷水出口温度が安定しているときに冷水入口温度又は冷
却水温度が変化したために、加熱量を急激に変化させた
場合には、上記無駄時間の経過後冷水出口温度が急激に
変化し、かえって系が乱れるおそれがある。
【0007】本発明は吸収式冷凍機の負荷変動に対する
安定性を改善することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、蒸発器4、吸収器5、高温発生器1、凝縮
器3などを接続して冷凍サイクルを形成し、高温発生器
1の加熱量制御弁(燃料制御弁)17を制御する吸収式
冷凍機の制御装置において、蒸発器4からの冷水出口温
度の設定値からの偏差、冷水出口温度の変化率及び蒸発
器4への冷水入口温度の変化率に定められたメンバー・
シップ関数、加熱量制御弁17の操作量と上記偏差、上
記冷水出口温度の変化率及び冷水入口温度の変化率との
間に構成されたファジイ・ルールを記憶した記憶装置2
8と、冷水入口温度の変化率に重み付けをし、上記偏差
とそれぞれの変化率とメンバー・シップ関数とファジイ
・ルールとに基づいてファジイ推論して加熱量制御弁の
操作量を演算する演算装置(ファジイ推論プロセッサ)
27とを備えた吸収式冷凍機の制御装置を提供し、冷水
入口温度が変化したときの冷水出口温度の安定性を向上
するものである。
【0009】又、蒸発器4からの冷水出口温度の設定値
からの偏差及び冷水出口温度の変化率に定められたメン
バー・シップ関数、蒸発器4への冷水入口温度の変化率
重み付けをして定められたメンバー・シップ関数、
熱量制御弁17の操作量と上記偏差、上記冷水出口温度
の変化率及び冷水入口温度の変化率との間に構成された
ファジイ・ルールを記憶した記憶装置28と、上記偏差
とそれぞれの変化率とメンバー・シップ関数とファジイ
・ルールとに基づいてファジイ推論して加熱量制御弁1
7の操作量を演算する演算装置(ファジイ推論プロセッ
サ)27とを備えた吸収式冷凍機の制御装置を提供し、
冷水入口温度が変化したときの冷水出口温度の安定性を
メンバー・シップ関数の重み付けによって向上するもの
である。
【0010】又、蒸発器4からの冷水出口温度の設定値
からの偏差、冷水出口温度の変化率及び蒸発器4への冷
水入口温度の変化率に定められたメンバー・シップ関
数、加熱量制御弁17の操作量と上記偏差及び上記冷水
出口温度の変化率との間に構成されたファジイ・ルー
ル、及び加熱量制御弁17の操作量と上記冷水入口温度
の変化率との間に重み付けをして構成されたファジイ・
ルールを記憶した記憶装置28と、上記偏差とそれぞれ
の変化率及とメンバー・シップ関数とファジイ・ルール
とに基づいてファジイ推論して加熱量制御弁の操作量を
演算する演算装置(ファジイ推論プロセッサ)27とを
備えた吸収式冷凍機の制御装置を提供し、冷水入口温度
が変化したときの冷水出口温度の安定性をファジイ・ル
ールの重み付けによって向上するものである。
【0011】
【0012】又、蒸発器4からの冷水出口温度の設定値
からの偏差及び冷水出口温度の変化率に定められたメン
バー・シップ関数、蒸発器4への冷水入口温度の変化率
及び冷却水温度の変化率に重み付けをして定められたメ
ンバー・シップ関数、加熱量制御弁17の操作量と上記
偏差、上記冷水出口温度の変化率、冷水入口温度の変化
率及び冷却水温度の変化率との間に構成されたファジイ
・ルールを記憶した記憶装置28と、上記偏差とそれぞ
れの変化率とメンバー・シップ関数とファジイ・ルール
とに基づいてファジイ推論して加熱量制御弁17の操作
量を演算する演算装置(ファジイ推論プロセッサ)27
とを備えた吸収式冷凍機の制御装置を提供し、冷水入口
温度或いは冷却水温度が変化したときの冷水出口温度の
安定性を向上するものである。
【0013】又、蒸発器4からの冷水出口温度の設定値
からの偏差、冷水出口温度の変化率、蒸発器4への冷水
入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率に定められた
メンバー・シップ関数、加熱量制御弁17の操作量と上
記偏差及び上記冷水出口温度の変化率との間に構成され
たファジイ・ルール、及び加熱量制御弁17の操作量と
上記冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率との
間に重み付けをして構成されたファジイ・ルールを記憶
した記憶装置28と、上記偏差とそれぞれの変化率及と
メンバー・シップ関数とファジイ・ルールとに基づいて
ファジイ推論して加熱量制御弁17の操作量を演算する
演算装置(ファジイ推論プロセッサ)27とを備えた
収式冷凍機の制御装置を提供し、冷水入口温度或いは冷
却水温度が変化したときの冷水出口温度の安定性を重み
付けしたメンバー・シップ関数によって向上するもので
ある。
【0014】又、蒸発器4からの冷水出口温度の設定値
からの偏差、冷水出口温度の変化率、蒸発器4への冷水
入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率に定められた
メンバー・シップ関数、加熱量制御弁17の操作量と上
記偏差及び上記冷水出口温度の変化率との間に構成され
たファジイ・ルール、及び加熱量制御弁17の操作量と
上記冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率との
間に重み付けをして構成されたファジイ・ルールを記憶
した記憶装置28と、上記偏差とそれぞれの変化率及と
メンバー・シップ関数とファジイ・ルールとに基づいて
ファジイ推論して加熱量制御弁の操作量を演算する演算
装置(ファジイ推論プロセッサ)27とを備えた吸収式
冷凍機の制御装置を提供し、冷水入口温度或いは冷却水
温度が変化したときの冷水出口温度の安定性を重み付け
したファジイ・ルールによって向上するものである。
【0015】
【0016】
【作用】吸収式冷凍機の運転中、冷水入口温度或いは冷
却水温度が変化した場合に、重み付けされたメンバー・
シップ関数或いはファジイ・ルールを用いてファジイ推
論が行われ、冷水入口温度或いは冷却水温度を小さく評
価し、各温度が急激に変化した場合にも、加熱量制御弁
17の操作量が大幅に変化することを回避し、冷水出口
温度の安定性を向上することが可能になる。
【0017】又、吸収式冷凍機の運転中、冷水入口温度
或いは冷却水温度が変化した場合、メンバー・シップ関
数及びファジイ・ルールに基づいてファジイ推論する際
に、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率に重
み付けを行い、冷水出口温度の設定値からの偏差及び冷
水出口温度の変化率と比較して冷水入口温度及び冷却水
温度の変化を小さく評価することによって、冷水入口温
度或いは冷却水温度が変化した場合にも、加熱量制御弁
17の操作量が大幅に変化することを回避し、冷水出口
温度の安定性を向上することが可能になる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0019】図1は冷媒に水、吸収剤(溶液)に臭化リ
チウム(LiBr)水溶液を使用した二重効用吸収式冷
凍機を示し、1はバーナー1Bを備えた高温発生器(高
温再生器)、2は低温発生器、3は凝縮器、4は蒸発
器、5は吸収器、6は吸収液ポンプ、7,8はそれぞれ
低温熱交換器及び高温熱交換器、10は稀吸収液配管、
11は中間吸収液配管、12は濃吸収液配管、13は冷
媒配管、14は冷媒液流下管、15は冷媒液循環管であ
り、それぞれは図1に示したように接続されている。そ
して、冷媒液循環管15の途中に冷媒ポンプ15Pが設
けられている。又、16はバーナー1Bに接続された燃
料供給管であり、この燃料供給管16の途中に燃料制御
弁(加熱量制御弁)17が設けられている。又、20は
冷水配管であり、この冷水配管20の途中に蒸発器熱交
換器21が設けられている。さらに22は冷却水配管で
ある。
【0020】23は吸収冷凍機のマイコン制御盤、24
は冷水配管20に設けられた冷水出口温度検出器であ
り、この冷水出口温度検出器24、及び燃料制御弁17
とマイコン制御盤23とが接続されている。そして、マ
イコン制御盤23には上記冷水出口温度などに基づいて
ファジイ推論を実行するマイクロプロセッサ25と燃料
制御弁17の制御装置26とが設けられている。そし
て、マイクロプロセッサ25は適合度算出部、修正部、
論理和部及び重心演算部からなるファジイ推論プロセッ
サ(演算装置)27と制御ルールの記憶装置28とから
構成されている。ファジイ推論プロセッサ27は冷水出
口温度の設定値からの偏差等を用いて燃料制御弁17の
開度、即ち操作量を論理演算する。この実施例ではファ
ジイ推論プロセッサ27から燃料制御弁17の開度を出
力させている。又、制御ルールの記憶装置28はファジ
イ推論プロセッサ27で実行されるファジイ論理演算に
必要な制御ルール(ファジイ・ルール)及びメンバー・
シップ関数を記憶する記憶装置である。又、30は演算
装置であり、この演算装置は冷水出口温度検出器24の
温度データに基づいて冷水出口温度の設定値からの偏差
を演算する。
【0021】上記燃料制御弁17の開度を求めるファジ
イ論理演算は下記の制御ルール及びメンバー・シップ関
数に基づいて実行される。以下、人間の経験に基づいて
記憶装置28に記憶された制御ルール(ファジイ・ルー
ル)について説明する。
【0022】R1:冷水出口温度が設定値(例えば7
℃)よりかなり高いならば、即ち冷水出口温度の設定値
からの偏差(ETO)がPB(Positive Bi
g:正に大)ならば、燃料制御弁17を直ちに開(P
B)。
【0023】R2:冷水出口温度が設定値よりやや高い
ならば、即ち偏差(ETO)がPS(Positive
Small:正に小)ならば、燃料制御弁17を徐々
に開(PS)。
【0024】R3:冷水出口温度が設定値と等しいなら
ば、即ち偏差(ETO)がZR(Zero:ゼロ)なら
ば、燃料制御弁17の開度をそのままに維持(ZR)。
【0025】R4:冷水出口温度が設定値よりやや低い
ならば、即ち偏差(ETO)がNS(Negative
Small:負に小)ならば、燃料制御弁17を徐々
に閉(NS)。
【0026】R5:冷水出口温度が設定値よりかなり低
いならば、即ち偏差(ETO)がNB(Negativ
e Big:負に大)ならば、燃料制御弁17を直ちに
閉(NB)。
【0027】上記R1〜R5が制御ルールであり、この制
御ルールは図5に示したようになる。図6においてKQ
は燃料制御弁17の操作量である。
【0028】又、上記メンバー・シップ関数のうち冷水
出口温度の設定値からの偏差の大きさを定性的に評価す
るためのメンバー・シップ関数、即ち上記偏差に対する
ファジイ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー
・シップ関数を図7に示すように定義する。
【0029】又、定性的に評価された燃料制御弁17の
操作量を定量的な値に変換するためのメンバー・シップ
関数、即ち燃料制御弁17の操作量(開度)に対するフ
ァジイ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー・
シップ関数を図8に示すように定義する。
【0030】そして、図6に示した制御ルールと、図7
及び図8に示したメンバー・シップ関数とを用いてファ
ジイ推論プロセッサ27にてファジイ論理演算が行わ
れ、燃料制御弁17の操作量が求められる。又、記憶装
置28には上記冷水出口温度の設定値からの偏差につい
ての制御ルールの他に、人間の経験に基づいて下記の冷
水出口温度の変化率(DTO)についての制御ルール及
びメンバー・シップ関数が記憶されている。
【0031】R1:冷水出口温度が急激に上昇ならば、
即ち冷水出口温度の変化率(DTO)がPBならば、燃
料制御弁17を直ちに開(PB)。
【0032】R2:冷水出口温度がやや上昇ならば、即
ち変化率がPSならば、燃料制御弁17を徐々に開(P
S)。
【0033】R3:冷水出口温度の変化なし、即ち変化
率がZRならば、燃料制御弁17を現状で維持(Z
R)。
【0034】R4:冷水出口温度がやや低下ならば、即
ち変化率がNSならば、燃料制御弁17を徐々に閉(N
S)。
【0035】R5:冷水出口温度が急激に低下ならば、
即ち変化率がNBならば、燃料制御弁17を直ちに開
(NB)。
【0036】上記R1〜R5の制御ルールは図9に示した
ようになる。
【0037】又、冷水出口温度の変化率に対するファジ
イ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー・シッ
プ関数は図10に示したものである。そして、燃料制御
弁17の開度に対するファジイ変数PB,PS,ZR,
NS,NBのメンバー・シップ関数は上記偏差のときと
同様に図8に示したものである。
【0038】そして、図8に示した制御ルールと、図
9、及び図7に示したメンバー・シップ関数とを用いて
ファジイ推論プロセッサ27にてファジイ論理演算が行
われ、操作量が求められる。
【0039】上記のように、冷水出口温度の変化率に対
する制御ルール及びメンバー・シップ関数、及び冷水出
口温度の設定値からの偏差に対する制御ルール及びメン
バー・シップ関数が記憶装置28に記憶されている。
又、演算装置30は偏差の他に冷水出口温度に基づいて
変化率(1分間の冷水出口温度の変化)(℃/min)
を演算する。又、31は蒸発器4の入口側冷水配管20
に取り付けられた冷水入口温度検出器であり、この温度
検出器31は制御盤23の演算装置30へ検出した温度
データを出力する。又、記憶装置28には上記制御ルー
ルの他に、人間の経験に基づいて冷水入口温度の変化率
についての制御ルール及びメンバー・シップ関数が記憶
されている。
【0040】以下、冷水入口温度の変化率(DTI)に
ついての制御ルール及びメンバー・シップ関数について
説明する。制御ルールは下記のR1〜R5であり、従来の
制御ルールと同じ図2に示したものである。
【0041】R1:冷水入口温度が急激に上昇ならば、
即ち冷水入口温度の変化率(DTI)がPBならば、燃
料制御弁17を直ちに開(PB)。
【0042】R2:冷水入口温度がやや上昇ならば、即
ち変化率がPSならば、燃料制御弁17を徐々に開(P
S)。
【0043】R3:冷水入口温度の変化なしならば、即
ち変化率がZRならば、燃料制御弁17を現状で維持
(ZR)。
【0044】R4:冷水入口温度がやや低下ならば、即
ち変化率がNSならば、燃料制御弁17を徐々に閉(N
S)。
【0045】R5:冷水入口温度が急激に低下ならば、
即ち変化率がNBならば、燃料制御弁17を直ちに閉
(NB)。
【0046】又、上記冷水入口温度の変化率に対するフ
ァジイ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー・
シップ関数は図11に示したものである。図11におい
て、冷水入口温度の変化率に対する重み量を0.4にし
ている。又、冷水出口温度の設定値からの偏差及び変化
率に対する重み量は1である。又、燃料制御弁17の開
度に対するファジイ変数PB,PS,ZR,NS,NB
のメンバー・シップ関数は図8に示したものである。
【0047】そして、図2に示した制御ルールと、図1
1及び図8に示したメンバー・シップ関数とを用いてフ
ァジイ推論プロセッサ27にてファジイ論理演算が行わ
れ、操作量が求められる。又、32は吸収器5の入口側
の冷却水配管22に取り付けられた冷却水入口温度検出
器であり、この温度検出器32は温度データを演算装置
30へ出力する。演算装置30は冷水出口温度の設定値
からの偏差、冷水出口温度及び冷水入口温度の変化率の
他に入力した温度データに基づいて冷却水入口温度(以
下冷却水温度という)の変化率を演算する。又、記憶装
置28には上記制御ルール及びメンバー・シップ関数の
他に、人間の経験に基づいて、冷却水温度の時間的変
化、即ち、冷却水温度の変化率についての制御ルール及
びメンバー・シップ関数が記憶されている。ここで、上
記冷却水入口温度の代わりに凝縮器3或いは吸収器5か
らの冷却水出口温度を用いてもよい。
【0048】以下、冷却水温度の変化率(DTCI)に
ついての制御ルール及びメンバー・シップ関数について
説明する。制御ルールは下記のR1〜R5であり、従来の
制御ルールと同じ図4に示したものである。
【0049】R1:冷却水温度が急激に上昇ならば、即
ち冷却水温度の変化率(DTCI)がPBならば、燃料
制御弁17を直ちに開(PB)。
【0050】R2:冷却水温度がやや上昇ならば、即ち
変化率がPSならば、燃料制御弁17を徐々に開(P
S)。
【0051】R3:冷却水温度の変化なしならば、即ち
変化率がZRならば、燃料制御弁17を現状で維持(Z
R)。
【0052】R4:冷却水温度がやや低下ならば、即ち
変化率がNSならば、燃料制御弁17を徐々に閉(N
S)。
【0053】R5:冷却水温度が急激に低下ならば、即
ち変化率がNBならば、燃料制御弁17を直ちに開(N
B)。
【0054】又、上記冷却水温度の変化率に対するファ
ジイ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー・シ
ップ関数は図12に示したものである。図12において
冷却水温度の変化率に対する重み量を0.5にしてい
る。又、燃料制御弁17の開度に対するファジイ変数P
B,PS,ZR,NS,NBのメンバー・シップ関数は
図8に示したものである。
【0055】そして、図4に示した制御ルールと、図1
2及び図8に示したメンバー・シップ関数とを用いてフ
ァジイ推論プロセッサ27にてファジイ論理演算が行わ
れ、操作量が求められる。
【0056】上記のように、記憶措置28には制御ルー
ル及びメンバー・シップ関数に加え、冷却水温度の変化
率の制御ルール及びメンバー・シップ関数が記憶されて
いる。
【0057】以下、吸収冷凍機の動作について説明す
る。吸収冷凍機の運転時、バーナー1Bが燃焼すると共
に、吸収液ポンプ6及び冷媒ポンプ15Pが運転され、
従来の吸収冷凍機と同様に吸収液及び冷媒が循環する。
そして、蒸発器4で冷媒液が蒸発器熱交換器21に散布
され、蒸発器熱交換器21で温度が低下した冷水が負荷
へ供給される。
【0058】上記のように吸収冷凍機が運転されている
ときの、高温発生器1の加熱量の制御について説明す
る。
【0059】吸収冷凍機の運転中、冷水出口温度検出器
24が蒸発器4からの冷水の温度を検出する。そして、
冷水の温度データが制御盤23のファジイ推論プロセッ
サ27に与えられる。ファジイ推論プロセッサ27で
は、予め記憶装置28に記憶されている上記温度に対す
るファジイ変数のメンバー・シップ関数を用いて冷水出
口温度におけるメンバー・シップ値を算出する。そし
て、このメンバー・シップ値が上記制御ルール(R1
5)の前件部、即ち(R1)では冷水出口温度が設定値
よりかなり高いということを満たしている割合をファジ
イ論理積で算出する。そして、上記制御ルール(R1
5)ごとの前件部が成立する割合をファジイ変数(P
B,PS,ZR,NS,NB)のメンバー・シップ関数
に乗じてメンバー・シップ関数の修正を行う。
【0060】次に、上記修正された制御ルールのメンバ
ー・シップ関数によって、上記冷水出口温度の設定値か
らの偏差に応じた燃料制御弁17の操作量即ち、燃料制
御弁17の最適開度が求められる。
【0061】ここで、冷水出口温度の偏差が例えば−
0.6℃のときはメンバー・シップ関数及び制御ルール
によって図13に示したようにメンバー・シップ値
(A)が求められる。
【0062】又、冷水出口温度の変化率に基づいて図9
に示した制御ルールと、図10及び図8に示したメンバ
ー・シップ関数によってファジイ推論プロセッサ27に
て図14に示したようにファジイ論理演算が行われる。
そして、冷水出口温度の変化率が例えば−0.8℃/m
inのときは図14に示したように燃料制御弁17の操
作量のメンバー・シップ値(B)が求められる。
【0063】又、冷水入口温度の変化率に基づいて図2
に示した制御ルールと、図11及び図8に示したメンバ
ー・シップ関数によってファジイ推論プロセッサ27に
てファジイ論理演算が行われる。そして、負荷が急激に
増加して冷水入口温度の変化率が例えば0.4℃/mi
nのときは図15に示したように重み付けされた変化率
のメンバー・シップ関数、ファジイ・ルール及び操作量
のメンバー・シップ関数によってファジイ論理演算が行
われ、燃料制御弁17の操作量のメンバー・シップ値
(C)が求められる。そして、このメンバー・シップ値
(C)はメンバー・シップ関数に重み付けをしなかった
場合より小さい。
【0064】さらに、冷却水温度の変化率に基づいて図
4に示した制御ルールと、図12及び図8に示したメン
バー・シップ関数によってファジイ推論プロセッサ27
にてファジイ論理演算が行われる。そして、冷却水の温
度の変化率が例えば0.5℃/minのときは、図16
に示したように重み付けされた変化率のメンバー・シッ
プ関数、ファジイ・ルール及び操作量のメンバー・シッ
プ関数によってファジイ論理演算が行われ、燃料制御弁
17の操作量のメンバー・シップ値(D)が求められ
る。そして、このメンバー・シップ値(D)はメンバー
・シップ関数に重み付けをしなかった場合より小さい。
【0065】そして、MAX重心演算法の場合、ファジ
イ推論プロセッサ27にて冷水出口温度の設定値からの
偏差、冷水出口温度の変化率、冷水入口温度の変化率及
び冷却水温度の変化率に基づいた燃料制御弁17の操作
量の論理和が図17で示したように求められ、この論理
和の重心から操作量が求められる。そして、この操作量
が制御装置26へ出力される。制御装置26からは操作
量に基づいて燃料制御弁17へ開度信号が出力され、弁
開度は冷水出口温度の設定値からの偏差、冷水出口温度
の変化率、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化
率に応じて調節される。
【0066】上記第1の実施例によれば、冷水出口温度
の設定値からの偏差、冷水出口温度の変化率、冷水入口
温度の変化率及び冷却水温度の変化率に対応した燃料制
御弁17の制御についての人間の経験を制御ルール及び
メンバー・シップ関数として記憶装置に記憶しておき、
ファジイ推論によって人間の経験に基づいて燃料制御弁
17の操作量を求めることができ、冷水出口温度が変化
した場合にも、変化に即して高温発生器1の加熱量を調
節することができ、この結果、冷水出口温度を安定する
ことができる。
【0067】又、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度
の変化率に関するメンバー・シップ関数に重み付けをし
て各メンバー・シップ関数を図11及び図12に示した
ように定めているので、ファジイ推論を行うとき、冷水
入口温度の変化率或いは冷却水温度の変化率が冷水出口
温度の変化率と同じ入力値(変化率)の場合でも、適合
度は低くなり、冷水入口温度の変化或いは冷却水温度の
変化の操作量への影響は、小さくなる。このため、冷水
出口温度が安定しているときに、冷却水温度が変化した
場合に、高温発生器1の加熱量が大幅に変動することを
回避でき、冷水出口温度の安定性を向上することができ
る。
【0068】以下、第2の実施例について説明する。図
18は冷水入口温度の変化率(DTI)に対する燃料制
御弁17の操作量の制御ルールを示し、図2に示した第
1の実施例の制御ルールに比較して重み付けがしてあ
り、各ルール(R1〜R5)は以下のようになる。
【0069】R1:冷水入口温度が急激に上昇ならば、
即ち冷水入口温度の変化率(DTI)がPBならば、燃
料制御弁17を徐々に開(PS)。
【0070】R2:冷水入口温度がやや上昇ならば、即
ち変化率がPSならば、燃料制御弁17を僅かづつ開
(PZ)(Positive Zero)。
【0071】R3:冷水入口温度の変化なし、即ち変化
率がZRならば、燃料制御弁17の操作量はゼロ(Z
R)。
【0072】R4:冷水入口温度がやや低下ならば、即
ち変化率がNBならば、燃料制御弁17を僅かつづ閉
(NZ)(Negative Zero)。
【0073】R5:冷水入口温度が急激に低下ならば、
即ち変化率がNBならば、燃料制御弁17を徐々に閉
(NS)。
【0074】又、上記冷水入口温度の変化率に対するフ
ァジイ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー・
シップ関数は図3に示したものであり、重み付けはして
いない。燃料制御弁17の開度(操作量)に対するファ
ジイ変数PS,PZ,ZR,NZ,NSのメンバー・シ
ップ関数は図19に示したものである。
【0075】又、図20は冷却水温度の変化率(DTC
I)に対する燃料制御弁17の操作量の制御ルールを示
し、図4に示した第1の実施例の制御ルールに比較して
重み付けがしてあり、R1〜R5の各ルールは以下のよう
になる。
【0076】R1:冷却水温度が急激に上昇ならば、即
ち冷却水温度の変化率(DTCI)がPBならば、燃料
制御弁17を徐々に開(PS)。
【0077】R2:冷却水温度がやや上昇ならば、即ち
冷却水温度の変化率がPSならば、燃料制御弁17を僅
かづつ開(PZ)。
【0078】R3:冷却水温度の変化なし、即ち変化率
がZRならば、燃料制御弁17の操作量はゼロ(Z
R)。
【0079】R4:冷却水温度がやや低下ならば、即ち
冷却水温度の変化率がNSならば、燃料制御弁17を僅
かづつ閉(NZ)。
【0080】R5:冷却水温度が急激に低下ならば、即
ち冷却水温度の変化率(DTCI)がNBならば、燃料
制御弁17を徐々に閉(NS)。
【0081】又、上記冷却水温度の変化率に対するファ
ジイ変数PB,PS,ZR,NS,NBのメンバー・シ
ップ関数は図5に示したものであり、重み付けはしてい
ない。又、燃料制御弁17の開度に対するファジイ変数
PS,PZ,ZR,NZ,NBのメンバー・シップ関数
は図19に示したものと同様である。そして、冷水出口
温度の設定値からの偏差、冷水出口温度の変化率に関す
る制御ルール及びメンバー・シップ関数は上記第1の実
施例と等しい。
【0082】上記第2の実施例の吸収式冷凍機の運転
時、冷水出口温度の設定値からの偏差及び冷水出口温度
の変化率については第1の実施例と同様にファジイ論理
演算が行われる。そして、冷水出口温度の設定値からの
偏差が例えば−0.6℃の場合には図13に示したよう
にファジイ論理演算が行われ、メンバー・シップ値
(A)が求められる。又、冷水出口温度の変化率が例え
ば−0.8℃/minの場合には図14に示したように
ファジイ論理演算が行われ、メンバー・シップ値(B)
が求められる。
【0083】又、冷水入口温度の変化率が例えば0.4
℃/minの場合には、図21に示したようにファジイ
論理演算が行われる。ここで、制御ルールが図18に示
したように構成されているため、冷水入口温度の評価が
やや低下(PS)であるとき、制御ルールにより、冷水
入口温度が僅かに低下(PZ)と評価される。そしてメ
ンバー・シップ値(E)が求められる。
【0084】さらに、冷却水温度の変化率が例えば−
0.5℃/minの場合には、図22に示したようにフ
ァジイ論理演算が行われる。ここで、制御ルールが図2
0に示したように構成されているため、冷却水温度の評
価がやや低下(PS)であるとき、制御ルールにより冷
却水温度が僅かに低下(PZ)と評価される。そして、
メンバー・シップ値(F)が求められる。
【0085】上述したように各メンバー・シップ値
(A),(B),(E)及び(F)が求められた後、例
えばMAX重心演算法の場合、ファジイ推論プロセッサ
27にて冷水出口温度の設定値からの偏差、冷水出口温
度の変化率、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変
化率に基づいた燃料制御弁17の操作量の論理和が図2
3に示したように求められ、この論理和の重心から操作
量が求められる。そして、この操作量が制御装置26へ
出力され、上記第1の実施例と同様に燃料制御弁17の
開度は調節される。
【0086】上記第2の実施例によれば、冷水入口温度
の変化率と燃料制御弁17の操作量との間に構成された
制御ルールに図18に示したように重み付けをしている
ので、冷水入口温度の変化率が冷水出口温度の変化率と
同じ入力値(変化率)の場合でも、制御ルールによって
冷水入口温度の変化率のメンバー・シップ値のラベルが
小さく評価され、冷水入口温度の変化の燃料制御弁17
の操作量への影響は小さくなる。このため、冷水出口温
度が安定しているときに冷水入口温度が変化した場合に
は燃料制御弁17の開度が徐々に変化し、高温発生器1
の加熱量が大幅に変動することを回避でき、冷水出口温
度を安定することができる。又、冷水入口温度の制御ル
ールに重み付けをするので、制御ルールを記憶装置28
に記憶するときに、容易に重み付けを行うことができ
る。
【0087】又、冷却水温度の変化率と燃料制御弁17
の操作量との間に構成された制御ルールに図20に示し
たように重み付けをしているので、上記冷水入口温度の
変化率の場合と同様に、制御ルールによって冷却水温度
の変化率のメンバー・シップ値のラベルが小さく評価さ
れ、冷水入口温度の変化の燃料制御弁17の操作量への
影響は小さくなる。このため、冷水出口温度が安定して
いるときに、冷却水温度が変化した場合に、燃料制御弁
17の開度が徐々に変化し、高温発生器1の加熱量が大
幅に変動することを回避でき、冷水出口温度を安定する
ことができる。又、冷却水温度の制御ルールに重み付け
を行うので、制御ルールを記憶装置28に記憶するとき
に重み付けを容易に行うことができる。
【0088】以下、第3の実施例について説明する。冷
水出口温度の偏差、冷水出口温度の変化率、冷水入口温
度の変化率及び冷却水温度の変化率に対するメンバー・
シップ関数は図7,図10,図3及び図5に示したよう
に定義する。又、冷水出口温度の偏差、冷水出口温度の
変化率、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度について
の制御ルールは第1の実施例と同様に図6,図9,図2
及び図4に示したものである。さらに、燃料制御弁17
の開度に対するファジイ変数PB,PS,ZR,NS,
NBのメンバー・シップ関数は第1の実施例と同様に図
8に示したものである。そして、各メンバー・シップ関
数及び制御ルールは記憶装置28に記憶されている。
又、ファジイ推論プロセッサ27は上記各メンバー・シ
ップ関数及び制御ルールに基づいてファジイ論理演算を
行うが、このとき、冷水入口温度の変化率については
0.4の重み付け、冷却水温度の変化率については0.
5の重み付けをする。
【0089】上記第3の実施例の吸収式冷凍機の運転
時、冷水出口温度の設定値からの偏差及び冷水出口温度
の変化率については、第1の実施例及び第2の実施例と
同様にファジイ論理演算が行われる。そして、冷水出口
温度の設定値からの偏差が0.6℃の場合には図13に
示したようにファジイ論理演算が行われメンバー・シッ
プ値(A)が求められる。又、冷水出口温度の変化率が
例えば−0.8℃/minの場合には図14に示したよ
うにファジイ論理演算が行われ、メンバー・シップ値
(B)が求められる。又、冷水入口温度の変化率が0.
4℃/minの場合には、図24に示したようにファジ
イ論理演算が行われる。ここで、燃料制御弁17の開度
(操作量)における出力ラベルのメンバー・シップ関数
の頭ぎりするときに0.4の重み付けを行い、冷水出口
温度の変化率が0.4℃/minの場合のときよりも低
いメンバー・シップ値(H)が求められる。
【0090】さらに、冷却水温度の変化率が例えば−
0.5℃/minの場合には、図25に示したようにフ
ァジイ論理演算が行われる。ここで、燃料制御弁17の
開度における出力ラベルのメンバー・シップ関数の頭ぎ
りするときに0.5の重み付けを行い、冷水出口温度の
変化率が−0.5℃/minの場合より低いメンバー・
シップ値(I)が求められる。
【0091】上述したように各メンバー・シップ値
(A),(B),(H)及び(I)が求められた後、上
記第1の実施例及び第2の実施例と同様に偏差及び各変
化率に基づいた燃料制御弁17の操作量の論理和が図2
6に示したように求められ、この論理和の重心から操作
量が求められる。そして、この操作量に基づいて燃料制
御弁17の開度は調節される。
【0092】上記第3の実施例によれば、冷水入口温度
の変化率或いは冷却水温度の変化率に基づいてファジイ
論理演算をするとき、出力ラベルのメンバー・シップ関
数の頭ぎりするときに重み付けをしているので、冷水入
口温度の変化率或いは冷却水温度の変化率が冷水出口温
度の変化率と同じ場合でも、冷水入口温度の変化率及び
冷却水温度の変化率の燃料制御弁17への影響は小さく
なる。このため、冷水出口温度が安定しているときに、
冷水入口温度或いは冷却水温度が変化した場合には、燃
料制御弁17の開度は徐々に変化し、高温発生器1の加
熱量が大幅に変動することを回避でき、冷水出口温度を
安定することができる。
【0093】尚、上記第1、第2及び第3の実施例にお
いて、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率に
対してファジイ論理演算して燃料制御弁17の操作量を
制御したが、例えば冷水出口温度の偏差、冷水出口温度
の変化率及び冷水入口温度の変化率に対してファジイ論
理演算して燃料制御弁17の操作量を制御する場合に
も、冷水入口温度の変化率についてメンバー・シップ関
数、制御ルール、或いはファジイ論理演算をするとき
に、重み付けをすることによって同様の作用効果を得る
ことができる。
【0094】
【発明の効果】本発明は以上のように構成された吸収式
冷凍機の制御装置であり、蒸発器からの冷水出口温度の
設定値からの偏差、冷水出口温度の変化率及び蒸発器へ
の冷水入口温度の変化率に定められたメンバー・シップ
関数、加熱量制御弁の操作量と上記偏差、上記冷水出口
温度の変化率及び冷水入口温度の変化率との間に構成さ
れたファジイ・ルールを記憶した記憶装置と、冷水入口
温度の変化率に重み付けをし、上記偏差とそれぞれの変
化率とメンバー・シップ関数とファジイ・ルールとに基
づいてファジイ推論して加熱量制御弁の操作量を演算す
る演算装置とを備えているので、ファジイ推論するとき
に、冷水入口温度の変化率について重み付けをすること
のよって、冷水入口温度が変化したときの、加熱量制御
弁の操作量を小さく抑えることができ、冷水出口温度を
安定することができる。
【0095】又、冷水入口温度の変化率についてのメン
バー・シップ関数、或いはファジイ・ルールに重み付け
をすることによって、冷水入口温度の変化に対する加熱
量制御弁の操作量を冷水出口温度の変化の場合より小さ
く抑えることができ、特に冷水出口温度が安定している
ときに冷水入口温度が変化した場合の冷水出口温度の安
定性を向上することができる。
【0096】
【0097】又、冷水入口温度の変化率ばかりでなく冷
却水温度の変化率に重み付けをして、ファジイ論理演算
によって加熱量制御弁の操作量を制御することによっ
て、冷却水温度が変化した場合にも変化が小さく評価さ
れ、冷却水温度の変化に対する加熱量制御弁の操作量を
抑えることができ、冷水出口温度を一層安定することが
できる。
【0098】又、冷却水温度の変化率についてのメンバ
ー・シップ関数、或いはファジイ・ルールに重み付けを
することによって、冷水入口温度の変化ばかりでなく冷
却水温度の変化に対する加熱量制御弁の操作量を抑える
ことができ、冷水出口温度が安定しているときに冷水入
口温度ばかりでなく冷却水温度が変化した場合の冷水出
口温度の安定性を向上することができる。
【0099】
【図面の簡単な説明】
【図1】吸収式冷凍機の回路構成図である。
【図2】冷水入口温度の変化率に対する従来の制御ルー
ルを示す説明図である。
【図3】冷水入口温度の変化率に対する従来のメンバー
・シップ関数を示す説明図である。
【図4】冷却水温度の変化率に対する従来の制御ルール
を示す説明図である。
【図5】冷却水温度の変化率に対する従来のメンバー・
シップ関数を示す説明図である。
【図6】第1の実施例を示す冷水出口温度の設定値から
の偏差に対する制御ルールを示す説明図である。
【図7】同じく、冷水出口温度の設定値からの偏差に対
するメンバー・シップ関数を示す説明図である。
【図8】同じく、制御弁の開度に対するファジイ変数の
メンバー・シップ関数を示す説明図である。
【図9】同じく冷水出口温度の変化率に対する制御ルー
ルを示す説明図である。
【図10】同じく冷水出口温度の変化率に対するメンバ
ー・シップ関数を示す説明図である。
【図11】同じく冷水入口温度の変化率に対するメンバ
ー・シップ関数を示す説明図である。
【図12】同じく冷却水温度の変化率に対するメンバー
・シップ関数を示す説明図である。
【図13】同じく偏差が−0.6℃のときのファジイ推
論の説明図である。
【図14】同じく冷水出口温度の変化率が−0.8℃/
minのときのファジイ推論の説明図である。
【図15】同じく冷水入口温度の変化率が0.4℃/m
inのときのファジイ推論の説明図である。
【図16】同じく冷却水温度の変化率が0.5℃/mi
nのときのファジイ推論の説明図である。
【図17】同じく燃料制御弁の開度(操作量)の説明図
である。
【図18】第2の実施例を示す冷水入口温度の変化率に
対する制御ルールを示す説明図である。
【図19】同じく制御弁の開度に対するファジイ変数の
メンバー・シップ関数を示す説明図である。
【図20】同じく冷却水温度の変化率に対する制御ルー
ルを示す説明図である。
【図21】同じく冷水入口温度の変化率が0.4℃/m
inのときのファジイ推論の説明図である。
【図22】同じく冷却水温度の変化率が0.5℃/mi
nのときのファジイ推論の説明図である。
【図23】同じく燃料制御弁の開度(操作量)の説明図
である。
【図24】第3の実施例を示す冷水入口温度の変化率が
0.4℃/minのときのファジイ推論の説明図であ
る。
【図25】同じく冷却水温度の変化率が0.5℃/mi
nのときのファジイ推論の説明図である。
【図26】同じく燃料制御弁の開度(操作量)の説明図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−86462(JP,A) 特開 平4−32668(JP,A) 特開 昭58−160778(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 15/00 306

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器など
    を接続して冷凍サイクルを形成し、発生器の加熱量制御
    弁を制御する吸収式冷凍機の制御装置において、蒸発器
    からの冷水出口温度の設定値からの偏差、冷水出口温度
    の変化率及び蒸発器への冷水入口温度の変化率に定めら
    れたメンバー・シップ関数、加熱量制御弁の操作量と上
    記偏差、上記冷水出口温度の変化率及び冷水入口温度の
    変化率との間に構成されたファジイ・ルールを記憶した
    記憶装置と、冷水入口温度の変化率に重み付けをし、
    記偏差とそれぞれの変化率とメンバー・シップ関数とフ
    ァジイ・ルールとに基づいてファジイ推論して加熱量制
    御弁の操作量を演算する演算装置とを備えたことを特徴
    とする吸収式冷凍機の制御装置。
  2. 【請求項2】 蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器など
    を接続して冷凍サイクルを形成し、発生器の加熱量制御
    弁を制御する吸収式冷凍機の制御装置において、蒸発器
    からの冷水出口温度の設定値からの偏差及び冷水出口温
    度の変化率に定められたメンバー・シップ関数、蒸発器
    への冷水入口温度の変化率に重み付けをして定められた
    メンバー・シップ関数、加熱量制御弁の操作量と上記偏
    差、上記冷水出口温度の変化率及び冷水入口温度の変化
    率との間に構成されたファジイ・ルールを記憶した記憶
    装置と、上記偏差とそれぞれの変化率とメンバー・シッ
    プ関数とファジイ・ルールとに基づいてファジイ推論し
    て加熱量制御弁の操作量を演算する演算装置とを備えた
    ことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  3. 【請求項3】 蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器など
    を接続して冷凍サイクルを形成し、発生器の加熱量制御
    弁を制御する吸収式冷凍機の制御装置において、蒸発器
    からの冷水出口温度の設定値からの偏差、冷水出口温度
    の変化率及び蒸発器への冷水入口温度の変化率に定めら
    れたメンバー・シップ関数、加熱量制御弁の操作量と
    記偏差及び上記冷水出口温度の変化率との間に構成され
    たファジイ・ルール、及び加熱量制御弁の操作量と上記
    冷水入口温度の変化率との間に重み付けをして構成され
    たファジイ・ルールを記憶した記憶装置と、上記偏差と
    それぞれの変化率及とメンバー・シップ関数とファジイ
    ・ルールとに基づいてファジイ推論して加熱量制御弁の
    操作量を演算する演算装置とを備えたことを特徴とする
    吸収式冷凍機の制御装置。
  4. 【請求項4】 蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器など
    を接続して冷凍サイクルを形成し、発生器の加熱量制御
    弁を制御する吸収式冷凍機の制御装置において、蒸発器
    からの冷水出口温度の設定値からの偏差、冷水出口温度
    の変化率、蒸発器への冷水入口温度の変化率及び冷却水
    温度の変化率に定められたメンバー・シップ関数、加熱
    量制御弁の操作量と上記偏差、上記冷水出口温度の変化
    率、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率との
    間に構成されたファジイ・ルールを記憶した記憶装置
    と、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率に重
    み付けをし、上記偏差とそれぞれの変化率とメンバー・
    シップ関数とファジイ・ルールとに基づいてファジイ推
    論して加熱量制御弁の操作量を演算する演算装置とを備
    えたことを特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  5. 【請求項5】 蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器など
    を接続して冷凍サイクルを形成し、発生器の加熱量制御
    弁を制御する吸収式冷凍機の制御装置において、蒸発器
    からの冷水出口温度の設定値からの偏差及び冷水出口温
    度の変化率に定められたメンバー・シップ関数、蒸発器
    への冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率に重
    み付けをして定められたメンバー・シップ関数、加熱量
    制御弁の操作量と上記偏差、上記冷水出口温度の変化
    率、冷水入口温度の変化率及び冷却水温度の変化率との
    間に構成されたファジイ・ルールを記憶した記憶装置
    と、上記偏差とそれぞれの変化率とメンバー・シップ関
    数とファジイ・ルールとに基づいてファジイ推論して加
    熱量制御弁の操作量を演算する演算装置とを備えたこと
    を特徴とする吸収式冷凍機の制御装置。
  6. 【請求項6】 蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器など
    を接続して冷凍サイクルを形成し、発生器の加熱量制御
    弁を制御する吸収式冷凍機の制御装置において、蒸発器
    からの冷水出口温度の設定値からの偏差、冷水出口温度
    の変化率、蒸発器への冷水入口温度の変化率及び冷却水
    温度の変化率に定められたメンバー・シップ関数、加熱
    量制御弁の操作量と上記偏差及び上記冷水出口温度の変
    化率との間に構成されたファジイ・ルール、及び加熱量
    制御弁の操作量と上記冷水入口温度の変化率及び冷却水
    温度の変化率との間に重み付けをして構成されたファジ
    イ・ルールを記憶した記憶装置と、上記偏差とそれぞれ
    の変化率及とメンバー・シップ関数とファジイ・ルール
    とに基づいてファジイ推論して加熱量制御弁の操 作量を
    演算する演算装置とを備えたことを特徴とする吸収式冷
    凍機の制御装置。
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