JP3137225B2 - サイズ液及びその製造方法 - Google Patents
サイズ液及びその製造方法Info
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Description
する新規なサイズ液及びその製造方法に関する。
性質を改善するために紙の表面に塗布して使用するもの
である。かかるサイズ液としては、未糊化澱粉粉体が水
に分散した澱粉スラリーを加熱により糊化させて得られ
る糊液(澱粉糊)が使用されている。
ている糊液は、紙の性質の改善がなお不十分であった。
用の紙等のように、紙の強度の増加を目的とする場合に
は、紙の強度増加の効果は、なお不十分であった。
のにじみや毛羽立ちの防止を目的とする場合にも、効果
はなお不十分であった。
考えられるが、その場合には粘度が高くなるので、塗布
しにくくなる。特に、コーター装置を用いた塗布は、極
めて困難になる。そのため、糊液の澱粉含有濃度は一定
値以下に制限する必要があった。
る新規なサイズ液及びその製造方法を提供することを目
的とする。
イズ液及びその製造方法により上記目的を達成すること
ができる。
るサイズ液(請求項1)。 未糊化澱粉粉体を分散媒に澱粉糊の存在下に分散し
た状態で含有するサイズ液(請求項2)。 未糊化澱粉粉体と前記粉体の分散媒と澱粉糊を混合
し、前記未糊化澱粉粉体を混合物中に分散させる分散工
程を含むサイズ液の製造方法(請求項5)。
分換算で10重量%以下の濃度で澱粉を含有し、澱粉の
総量の含有率は、乾燥固形分換算で13重量%以上であ
ること(請求項3)、及び、乾燥固形分換算で10重量
%を越える澱粉を含有させること(請求項4)は、それ
ぞれ好ましい。
くは、混合物の温度を50〜60℃にする(請求項
6)。
澱粉粉体を分散して含有させているので、粘度の上昇を
抑制しつつ、乾燥固形分に換算した澱粉含有濃度、及
び、一定容積のサイズ液に含まれる澱粉の分子量をそれ
ぞれ大きくすることができる。
イズ工程において紙の表面の性質を改善するために紙の
表面に塗布して使用する。
たサイズ液に含まれる未糊化澱粉粉体は、後の工程にお
いて糊化することができる。
ズ液を塗布された紙が、加熱されたロールに直接接触し
加熱されるので、未糊化澱粉粉体は糊化する。
から得られたものを使用することができる。例えば、ジ
ャガイモの塊茎、サツマイモの塊根、トウモロコシやコ
ムギの種子等である。
ができる。
上で加熱して得ることができる粘性の高い半透明の溶液
であるが、水酸化ナトリウム溶液、濃厚塩類溶液等の糊
化剤の添加により加熱なしでも得ることができる。
粉の濃度は、好ましくは、乾燥固形分換算で10重量%
以下(より好ましくは8〜10重量%)にする。10重
量%を越えると、粘度が高いのでコーター装置を用いて
塗布しにくくなる傾向がある。
粉体の含有率は、好ましくは10〜20重量%、より好
ましくは15〜18重量%にすることができる。
の含有率(糊化した澱粉及び未糊化澱粉の総量の含有
率)は、乾燥固形分に換算して好ましくは13重量%以
上にし、より好ましくは18重量%以上にすることがで
きる。
前記粉体の分散媒と澱粉糊との混合順序は、前記三者の
混合物中に未糊化澱粉を分散させることができれば、任
意に選択することができる。
できる。また、未糊化澱粉粉体とその分散媒を先に混合
して前記粉体が分散したスラリーを得て、このスラリー
と澱粉糊を混合してもよい。
澱粉粉体(重量X)とその分散媒(重量Y)と澱粉糊
(重量Z)の重量比X:Y:Zが好ましくは7〜12:
1:35〜50になるようにする。
に、粘度調節等のために、未糊化澱粉粉体が糊化しない
温度(例えば50〜60℃以下)で加温することもでき
る。
その分散媒と混合される澱粉糊における澱粉の乾燥固形
分に換算した含有率は、好ましくは13重量%以上、よ
り好ましくは18重量%以上にする。
越える澱粉糊は、粘度が高いので塗布しにくい。しか
し、水等の分散媒と共に混合するので、塗布に適した粘
度に調節することができる。
ては、澱粉糊のみから成るものだけでなく、澱粉糊に未
糊化澱粉粉体が分散したものを用いることができる。例
えば、乾燥固形分換算で澱粉含有率10重量%以下の澱
粉糊中に未糊化澱粉粉体が分散したものや、乾燥固形分
換算で澱粉含有率10重量%を越える澱粉糊中に未糊化
澱粉粉体を分散したものを用いることができる。
例について説明する。図1は、本発明の製造方法の一実
施例のフローシートである。
し攪拌機2で攪拌し澱粉スラリーを得る。攪拌機2は、
モータ3により回転する。澱粉スラリーは、ポンプ4に
より蒸煮器6に移送されスチームで加熱されて澱粉糊に
なる。
℃になるように、蒸煮器6に供給するスチームの量を調
節する。
によって行なう。即ち、コントローラ7は、温度計8に
よって測定している蒸煮器6の下流側における澱粉糊の
温度が100℃になるように蒸煮器6に供給するスチー
ム量をバルブ9により調節する。スチームは、スチーム
供給管10によって蒸煮器6に供給する。
る。このようにして、澱粉スラリーを循環させて、全て
の澱粉スラリーを澱粉糊に変化させる。全ての澱粉スラ
リーを糊化する間、ポンプ4の下流側への澱粉スラリー
等の全ての流出物が蒸煮器6に移送されるように、バル
ブ5を調節する。
後、バルブ5の設定を変更して、全ての澱粉糊をタンク
11に供給する。
澱粉(粉体)と水を供給し、これらを攪拌機12で攪拌
して混合物を得る。この混合物は、澱粉糊の存在下にお
いて未糊化澱粉粉体を水(分散媒)に分散した状態で含
有する。攪拌機12は、モータ13によって回転する。
散させてあらかじめ澱粉スラリーを製造しておいて、こ
の澱粉スラリーと澱粉糊とを混合した場合も、上記三者
を一度に混合して得られた混合物と同様のものが得られ
る。
6に移送されスチームで加熱される。
0〜60℃になるように、蒸煮器16に供給するスチー
ムの量を調節する。従って、未糊化澱粉は、ほとんど糊
化せずに約50〜60℃に保たれる。
ーラ17によって行なう。即ち、コントローラ17は、温
度計18によって測定している蒸煮器16の下流側におけ
る前記混合物の温度が50〜60℃になるように、蒸煮
器16に供給するスチーム量をバルブ19により調節す
る。そのため未糊化澱粉粉体の温度も50〜60℃に保
持することができる。スチームは、スチーム供給管20
によって蒸煮器16に供給する。
どる。このようにして前記混合物を循環させて、温度5
0〜60℃のサイズ液を得た。
14の下流側への全ての流出物が蒸煮器16に移送され
るように、バルブ15を調節する。
15の設定を変更してストレージタンク21に供給す
る。その後、サイズ液は、ポンプ24により供給タンク
31に移送され、ポンプ34によりノズル41に供給さ
れ、ノズル41によって紙40の両面に吹き付けられ
る。
2により当該紙の長手方向に走行している。
した澱粉含有量がおよそ40重量%程度のサイズ液を製
造することができる。
粉体が澱粉糊に分散して成るか、又は、未糊化澱粉粉体
を分散媒に澱粉糊の存在下に分散した状態で含有するも
のなので、粘度の上昇を抑制しつつ、乾燥固形分に換算
した澱粉含有濃度、及び、一定容積のサイズ液に含まれ
る澱粉の分子量をそれぞれ高くすることができる。
性質の改善を十分に行なうことができる。
とができ、また、インキのにじみや毛羽立ちをより一層
防止することができる。
糊化澱粉粉体と前記粉体の分散媒と澱粉糊を混合し、前
記の未糊化澱粉粉体を混合物中に分散させる分散工程を
含むので、上記効果を奏することのできる前記請求項1
〜4のサイズ液を製造することができる。
℃にすると、より粘度の低いサイズ液を製造することが
できる。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】未糊化澱粉粉体が澱粉糊に分散して成るこ
とを特徴とするサイズ液。 - 【請求項2】未糊化澱粉粉体を分散媒に澱粉糊の存在下
に分散した状態で含有することを特徴とするサイズ液。 - 【請求項3】前記澱粉糊は、乾燥固形分換算で10重量
%以下の濃度で澱粉を含有し、 澱粉の総量の含有率は、乾燥固形分換算で13重量%以
上である ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサイ
ズ液。 - 【請求項4】乾燥固形分換算で10重量%を越える澱粉
を含有することを特徴とする請求項1〜3の一に記載の
サイズ液。 - 【請求項5】未糊化澱粉粉体と前記粉体の分散媒と澱粉
糊を混合し、前記未糊化澱粉粉体を混合物中に分散させ
る分散工程を含むことを特徴とするサイズ液の製造方
法。 - 【請求項6】前記混合物の温度を50〜60℃にするこ
とを特徴とする請求項5に記載のサイズ液の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07063317A JP3137225B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | サイズ液及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07063317A JP3137225B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | サイズ液及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08232192A JPH08232192A (ja) | 1996-09-10 |
JP3137225B2 true JP3137225B2 (ja) | 2001-02-19 |
Family
ID=13225784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07063317A Expired - Fee Related JP3137225B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | サイズ液及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3137225B2 (ja) |
-
1995
- 1995-02-27 JP JP07063317A patent/JP3137225B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
二国二郎編、「デンプンハンドブック」、第7版、朝倉書店、昭和42年、p649−651、p79 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08232192A (ja) | 1996-09-10 |
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