JP3136664B2 - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JP3136664B2 JP03186136A JP18613691A JP3136664B2 JP 3136664 B2 JP3136664 B2 JP 3136664B2 JP 03186136 A JP03186136 A JP 03186136A JP 18613691 A JP18613691 A JP 18613691A JP 3136664 B2 JP3136664 B2 JP 3136664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスクドライブ装置には磁気記
録媒体が使用されている。その様なディスクを製造する
際には、通常スパッタリング法を用いて非磁性基板上に
中間層、磁性層及び保護層が形成される。
【0003】以下に従来の磁気記録媒体の製造方法及び
その方法で得られる磁気記録媒体について説明する。
【0004】スパッタ雰囲気中のガス成分はスパッタガ
スとして用いられるアルゴンガス以外に不純物ガスが取
り込まれることが知られている。特にこの不純物ガスと
して酸素(O2)は、中間層や磁性層をスパッタリング
する際にスパッタ粒子と共に中間層や磁性層中に取りこ
まれ、金属の酸化反応を引き起こす。この金属の酸化物
は磁気特性を著しく劣下させる。又、これらの酸素等
は、主にキャリアから放出されるガスやスパッタ室の壁
から放出されるガス、キャリア搬送中に外部から持ち込
まれるガス成分中の水分として供給される。供給された
水分はスパッタ中のプラズマ中で水素と酸素に分解さ
れ、活性化した酸素は主にスパッタ粒子に取り込まれる
という性質がある。
【0005】また、最近、安定した高い保磁力を得るた
めにバイアススパッタ法が用いられているが、特にバイ
アススパッタ法では不純物ガス濃度が上昇し、良好な磁
気特性を得るためには、酸素分圧を制御することが不可
欠である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、酸素の影響が避けられず、特に酸素分圧が
高い場合、安定した高い保磁力を有した磁気記録媒体が
得られず、磁気記録媒体間及び磁気記録媒体内に於いて
保磁力の分布が大きくなり、品質が劣化するとともに歩
留りが悪く生産性を著しく低下させるという問題を有し
ていた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、スパッタリング法を用いて磁気記録媒体を製造する
際、中間層及び磁性層を成膜する際に酸素分圧を低く制
御することにより高い保磁力を有する高品質の磁気記録
媒体を提供することであり、また高保磁力で品質の安定
した磁気記録媒体を高い歩留りで量産できる磁気記録媒
体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の磁気記録媒体は、非磁性基板上に中間層、磁
性層等を成膜してなる磁気記録媒体であって、中間層及
び/又は磁性層を2×10-5Paの水素分圧下で成膜さ
れた構成からなり、磁気記録媒体の製造方法は、非磁性
基板上に中間層、磁性層等をスパッタリング法を用いて
成膜する磁気記録媒体の製造方法であって、少なくとも
加熱室、中間層・磁性層の成膜室の系内の温度を35℃
〜100℃好ましくは40℃〜70℃に加熱し、かつ水
素ガス分圧を2.5×10-5Pa以下好ましくは2×1
-5Pa以下に制御して行う構成からなる。
【0009】ここで、磁性層としてはCo等やその合金
が品質等の面から望ましい。
【0010】
【作用】この構成によって、スパッタ装置の少なくとも
加熱室、中間層・磁性層の成膜室の系内を常に35℃〜
100℃、好ましくは40℃〜70℃に加熱することに
より、各単位操作中に系内に持ち込まれる不純物ガス、
特に水分の分圧を低下させ、酸素含有による金属の酸化
反応を抑制し、安定した高保磁力及び角形比を有する磁
気記録媒体を高い歩留りで得ることができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例である磁気記録媒
体の製造方法に使用されるインライン方式のスパッタ装
置の概略構成図である。1は磁気記録媒体が装着される
ディスクキャリア、2はアルミニウム合金,ガラス等の
非磁性基板、3はキャリアに含まれている不純物ガスを
放出するための第1加熱室、4は成膜時の基板温度を制
御するための第2加熱室、5はクロム合金等からなる中
間層及びコバルトやその合金等の磁性層を連続的にスパ
ッタリング法にて成膜する成膜室、6は種々のガスを調
圧するための隔離室、7は潤滑膜等の保護層をスパッタ
リング法やCVD法にて成膜する保護層成膜室、8は搬
送室、9は各室内を真空にする真空排気系、10は各室
を連角するゲートバルブ、11はガス分析器、12はガ
ス分析管の真空排気を行なうための排気系、13は少な
くとも加熱室、中間層・磁性層の成膜室の各室を温水又
はヒータで35℃〜100℃好ましくは40℃〜70℃
に保持する加熱系、14はスパッタガスとして導入され
るArガスの流量コントローラー、15はArガスの流
量調整バルブ、16はディスクキャリア1を取付部17
より取外部18まで定速で移動させる搬送系である。
尚、加熱室、中間層・磁性層の成膜室以外に各単位操作
全過程を上記温度で加熱してもよい。ディスクキャリア
等への水分の吸着を完全に抑制するためである。
【0013】以上のように構成されたスパッタ装置を用
いて、以下本発明の磁気記録媒体の製造方法及びそれに
より得られた磁気記録媒体について説明する。図2は本
発明の製造方法の一実施例であるスパッタ装置のメンテ
ナンス時も含めて常に40℃〜70℃の温度で加熱した
場合の搬送室8の真空到達迄に要した経時的変化を示し
た図である。図2からも明らかなように、6×10-5
orr迄の排気時間(sec)が、本実施例では成膜キ
ャリヤ数0回で89秒要し、1000回で91秒を要し
成膜回数が更に増えても排気時間の増加はほとんど軽微
であった。これに対し、従来例は成膜キャリヤ数0回で
97秒、1000回で105秒を要し、成膜キャリヤ数
の増加につれ、排気時間の増加は顕著であった。これは
キャリヤ搬送によって持ち込まれたガス、主に水分が搬
送室8の内壁に付着し、キャリヤ数の増加と共に随伴す
る水分が増加し、その分排気速度が遅くなるためであ
る。又、この水分の影響は、スパッタ室5に備え付けて
あるガス分析装置に於いても検出され、従来例の場合
は、成膜キャリヤ数の増加と共に水素ガス分圧が上昇す
る傾向が顕著であった。
【0014】次に、本実施例の製造条件下で、系内の温
度を50℃〜60℃になるように保ちながら、水素ガス
分圧と保磁力の関係を検討した。図3は水素ガス分圧と
保磁力の関係を示した図である。図3から明らかなよう
に水素ガス分圧が2×10-5Pa以下では1500エル
ステッド以上の高保磁力を有する磁気記録媒体を製造で
きるが、2×10-5Paを越えると保磁力が急速に低下
し、2.7×10-5Paでは1400エルステッド以下
の保磁力しか有さず、かつ各磁気記録媒体間及び磁気記
録媒体の各部で磁気特性のバラツキが認められた。
【0015】尚、磁性層として特にCo合金層を用い
た。これは塗布媒体等で広く使用される磁性材の中では
品質が安定しているためである。
【0016】このことから系内の温度が50℃〜60℃
では水素ガス分圧を少なくとも2×10-5Pa以下に保
つと高保磁力で品質の安定した磁気記録媒体が高歩留り
で得られることがわかった。系内の温度及び低水素分圧
の維持はスパッタ装置の大小等に応じ商業的経済面から
選択される。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明は、スパッタリング
法を用いて中間層及び磁性層を成膜して磁気記録媒体を
製造する際に特に酸素分圧を制御することにより、品質
の安定した高い保磁力で角形比の向上した磁気記録媒体
を提供することが実現できるとともに、このように優れ
た磁気記録媒体を高い歩留りでかつ低原価で量産できる
優れた磁気記録媒体の製造方法を実現できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である磁気記録媒体の製造方
法の一手段であるインライン方式のスパッタ装置の概略
【図2】真空到達迄の経時的変化を示した図
【図3】保磁力の水素分圧に対する依存性を示す図
【符号の説明】
1 ディスクキャリア 2 非磁性基板 3 第1加熱室 4 第2加熱室 5 中間層及び磁性層の成膜室 6 隔離室 7 保護層成膜室 8 搬送室 9 真空排気系 10 ゲートバルブ 11 ガス分析器 12 ガス分析管の真空排気系 13 加熱系 14 Arガスの流量コントローラー 15 流量調整バルブ 16 搬送系 17 ディスク取付け位置 18 ディスク取外し位置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板上に中間層、磁性層等を成膜し
    てなる磁気記録媒体であって、中間層及び/又は磁性層
    が2×10-5Paの水素分圧下で成膜されたものである
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】非磁性基板上に中間層、磁性層等をスパッ
    タリング法を用いて成膜する磁気記録媒体の製造方法で
    あって、各単位操作過程全域、少なくとも加熱室、中間
    層・磁性層の成膜室に渡り、系内の温度を35℃〜10
    0℃好ましくは40℃〜70℃に加熱し、かつ水素ガス
    分圧を2.5×10-5Pa以下好ましくは2×10-5
    a以下に制御して行うことを特徴とする磁気記録媒体の
    製造方法。
JP03186136A 1991-07-25 1991-07-25 磁気記録媒体及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3136664B2 (ja)

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JPH0528489A JPH0528489A (ja) 1993-02-05
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