JP3136083B2 - 発音体の検査方法 - Google Patents

発音体の検査方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の基本周波数
の加振力にて発音する発音体の検査方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、楽器以外の音を出す製品、例えば
自動車用ホーンや笛またはチャイムなどにおいて、音圧
及び周波数を測定する以外に、測定器を用いて具体的に
音の良否を判別する方法が明確に示されていなかった。
そのような音の良否に関する部分を定量化することは困
難であり、そのため、作業者の聴感による判定を行うな
どしていた。しかしながら、音の良否を正確に判別する
には熟練者を必要とし、また作業者の体調にも左右され
る虞があり、音の良否の定量化が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記自動車用ホーンな
どにあっては、その振動モードが単一または少数であ
り、その振動により空気を振動させて音を発するように
している。また、発音させるための外部からの加振周波
数(基本周波数)と実際の発音の最大音圧レベルになる
最大音圧周波数とが整数倍の関係にあることに本発明者
は着目した。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て所定の基本周波数の加振力にて発音する発音体の発音
の良否を定量的に判別し得ることを実現するために、本
発明に於いては、所定の基本周波数の加振力にて発音体
を発音させて音圧レベルを周波数分析し、前記基本周波
数及びその近傍を含む範囲内での最大音圧レベルの周波
数を検出して実基本周波数とし、音圧レベルの最大とな
る最大音圧周波数を検出し、前記実基本周波数の整数倍
になる各整数倍周波数の音圧レベルを検出して、前記各
整数倍周波数の各音圧レベルが第1の閾値以上であり、
かつ前記各整数倍周波数についての前記実基本周波数の
所定の整数分の1の成分の各音圧レベルが当該各整数分
の1の成分毎に定められた各閾値以下であり、かつ前記
最大音圧周波数が前記実基本周波数の概ね整数倍であり
かつ所定以上の先鋭度を有している場合に前記発音体を
良品であると判定するものとした。
【0005】このようにすれば、所定の基本周波数の加
振力にて発音した音の良いものの場合には、基本周波数
(加振周波数)の整数倍あるいは整数分の1の周波数成
分に音圧レベルの各ピークが表れ、各整数倍周波数の各
間の音圧レベルは比較的小さなものになり、また最大音
圧レベルの周波数としての最大音圧周波数が基本周波数
の整数倍あるいはその近傍であり、かつ比較的高い先鋭
度を有している。従って、各整数倍周波数の各音圧レベ
ルが良音の場合に表れるピークとして判別可能な第1の
閾値以上であり、かつ各整数倍周波数の各間の音圧レベ
ルが良音の場合に表れることのない第2の閾値以下であ
り、かつ最大音圧周波数が実基本周波数の概ね整数倍で
ありかつ所定以上の先鋭度を有している場合には、発音
体を良品であると判定することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0007】図1は、本発明が適用された発音体検査装
置の概略を示す構成図である。図1に示されるように本
装置は、検査対象の発音体として例えば自動車用ホーン
1から発せられる音を取り込むためのマイクロフォン2
を設け、マイクロフォン2からの信号を騒音計3を介し
てFFTスペクトラムアナライザ4のA/D変換器に入
力し、FFTスペクトラムアナライザ4内のメモリに記
憶すると共にFFTスペクトラムアナライザ4からCP
U5に音のデータを出力し、CPU5で本発明の方法に
基づいて音の良否の判定を行い、その結果を表示装置6
により表示するものである。
【0008】なお、本自動車用ホーン1にあっては、ソ
レノイドのプランジャの往復動に合わせて開閉する接点
を設け、その接点の開閉によりソレノイドを励磁・非励
磁させることにより、プランジャにより振動板を加振さ
せて音を発するものであり、プランジャの変位量を押し
ねじなどで変えることにより、接点の開閉周期を変えて
振動板の振動周期を調整することができるようになって
いる。また、加振周波数は製品の設計上の基本周波数と
して予め定められており、良品の場合にはその基本周波
数で加振した際に設計通りの良好な音を発する。従って
従来は、押しねじを回して、音圧や周波数を作業者が聴
感により判別して、良品か否かを判定していた。
【0009】次に、図2のフローチャートにより本発明
に基づく音の検査要領について以下に示す。第1ステッ
プST1では、マイクロフォン2で取り込んだ音のホー
ンの使用周波数域内でのサンプリングを行い、FFTス
ペクトラムアナライザ4にてA/D変換してメモリに記
憶する。第2ステップST2では、メモリに記憶された
音のデータをフーリエ変換し、音のスペクトルデータを
求める。
【0010】第3ステップST3では、スペクトルデー
タ全体の中から最大音圧レベルの成分を検出し、それを
最大音圧周波数fmaxとする。第4ステップST4で
は、スペクトルデータの設計上の基本周波数の0.5〜
1.5倍の周期の範囲内での最大音圧レベルを検出し、
それを実基本周波数f0とする。
【0011】第5ステップST5では、最大音圧周波数
maxを実基本周波数f0で除算して整数倍となる整数n
を求める(fmax=n・f0)。この時、nが整数になら
ない場合には最大音圧周波数fmaxあるいは実基本周波
数f0の値を変更して、nが整数になるようにする。次
の第6ステップST6では、最大音圧周波数fmax、及
び例えばその前後の実基本周波数f0の整数倍の各整数
倍周波数f1・f8を含む範囲について、実基本周波数f
0の±0.25次・±0.5次・±0.75次の各周波
数f2〜f7の各音圧レベルを検出する(図3参照)。
【0012】第7ステップST7では、最大音圧周波数
maxの尖鋭度を算出する。その具体例としては、図3
に示されるように、最大音圧周波数fmaxの音圧レベル
Pfmaxと、最大音圧周波数fmaxの前後24Hzの各周波
数fa・fbにおける各音圧レベル(Pfa・Pfb)を検出
し、
【0013】 尖鋭度=Pfmax−(Pfa+Pfb)/2 (式1) の式にて尖鋭度を算出する。
【0014】第8ステップST8以降では音質の判定を
行う。第8ステップST8では、各整数倍周波数fnの
音圧レベルPfnが第1の閾値(一定レベル)P1以上か
否かを判別する。各整数倍周波数fnの音圧レベルPfn
が第1の閾値P1以上の場合には第9ステップST9に
進み、第1の閾値P1未満の場合には後記する第14ス
テップST14に進む。
【0015】第9ステップST9では、±0.25次及
び±0.75次成分の各音圧レベルP(f/4)が閾値の1
つとしての第2の閾値P2以下か否かを判別する。な
お、最大音圧周波数fmaxの周辺のみを検査する場合に
は、図3に示されるようにPf2・Pf4・Pf5・Pf7にて
判断する。各音圧レベルP(f/4)が第2の閾値P2以下
の場合には第10ステップST10に進み、第2の閾値
P2を越えた場合には第14ステップST14に進む。
【0016】第10ステップST10では、±0.5次
成分の各音圧レベルP(f/2)が閾値の1つとしての第
3の閾値P3以下か否かを判別する。なお、上記と同様
に最大音圧周波数fmaxの周辺のみを検査する場合に
は、図3に示されるようにPf3・Pf6にて判断する。各
音圧レベルP(f/2)が第3の閾値P3以下の場合には
第11ステップST11に進み、いずれか1つが第3の
閾値P3を越えた場合には第14ステップST14に進
む。これら第9ステップST9及び第10ステップST
10により、周波数の成分がきれいな櫛の歯状になって
いるか否かを判断することができる。すなわち、最大音
圧周波数fmaxの周辺の波の形状が滑らかか否かを判断
できる。
【0017】第11ステップST11では、最大音圧周
波数fmaxが製品として定められた周波数の範囲内(Fa
〜Fb)に存在するか否かを判別する。最大音圧周波数
maxが定められた周波数の範囲内に存在する場合には
第12ステップST12に進み、範囲外の場合には第1
4ステップST14に進む。
【0018】第12ステップST12では最大音圧周波
数fmaxの尖鋭度の判別を行う。この判別には前記式
(1)を用い、尖鋭度が予め定めた一定値a以上である
か否かを判別する。尖鋭度が一定値以上である場合には
第13ステップST13に進み、一定値未満である場合
には第14ステップST14に進む。
【0019】このようにして、第8ステップST8〜第
12ステップST12の各条件を満足して第13ステッ
プST13に進んだ場合には、その第13ステップST
13にて検査した発音スペクトルの製品は良品であると
判定し、表示装置6の「OK」ランプを点灯させる。ま
た、各ステップにおいて第14ステップST14に進ん
だ場合には、第14ステップST14にて不良品である
と判定し、表示装置6の「NG」ランプを点灯させる。
【0020】すなわち、基本周波数の加振力にて振動し
て発音するものであって良品のものでは、その音圧レベ
ルのピークが基本周波数の整数倍(あるいは整数分の
1)の成分に表れ、端数の出る倍数の成分には出難いこ
とが実験の結果確認され、その音のスペクトルにあって
は櫛の歯状になる。従って、端数の出る場合の成分であ
る整数倍周波数の間の成分の音圧レベルが一定のレベル
以下であることが良品の判定基準になり得る。また、最
大音圧レベルの周波数が基本周波数のある限定した整数
倍の範囲に表れる。従って、最大音圧周波数が基本周波
数の整数倍の近傍にあるか否かが判定基準になり得る。
また、共振現象を起こしている発音体は非常に効率良く
音を発するため、あるレベル以上の音を出すことにな
り、それらの大部分は共振領域(基本周波数の整数倍の
成分を含むその近傍)の音のスペクトル成分が担ってい
る。従って、それらの各ピーク値が、あるレベル以上で
あるか否かが判定基準になり得る。本発明は、これらの
判定基準に基づいて各基準を定量化して、上述したよう
にして発音体の良・不良を判定するようにしたものであ
る。なお、発音体として自動車用ホーンについて示した
が、自動車用ホーンに限るものではなく、基本周波数の
加振力にて振動して発音する発音体であれば良く、例え
ば笛やチャイムにも適用可能である。
【0021】
【発明の効果】このように本発明によれば、基本周波数
の加振力にて振動して発音する発音体にあっては高効率
にて発音する共振時には基本周波数の整数倍のピーク周
波数が表れることに基づき、各整数倍周波数及びそれら
の間の各音圧レベルや、最大音圧周波数の基本周波数に
対する概ね整数倍になることや尖鋭度を判定基準にし
て、発音を周波数分析することで、発音体の良・不良を
判定することができ、従来熟練の作業者の聴感に頼って
いた発音体の検査を自動化し得ると共に定量化により誤
判定を防止し得るなど、その効果は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された発音体検査装置の概略を示
す構成図。
【図2】本発明に基づく音の検査要領を示すフローチャ
ート。
【図3】音のスペクトルを示す図。
【符号の説明】
1 自動車用ホーン 2 マイクロフォン 3 騒音計 4 FFTスペクトラムアナライザ 5 CPU 6 表示装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の基本周波数の加振力にて発音体を
    発音させて音圧レベルを周波数分析し、前記基本周波数
    及びその近傍を含む範囲内での最大音圧レベルの周波数
    を検出して実基本周波数とし、音圧レベルの最大となる
    最大音圧周波数を検出し、前記実基本周波数の整数倍に
    なる各整数倍周波数の音圧レベルを検出して、前記各整
    数倍周波数の各音圧レベルが第1の閾値以上であり、か
    つ前記各整数倍周波数についての前記実基本周波数の所
    定の整数分の1の成分の各音圧レベルが当該各整数分の
    1の成分毎に定められた各閾値以下であり、かつ前記最
    大音圧周波数が前記実基本周波数の概ね整数倍でありか
    つ所定以上の先鋭度を有している場合に前記発音体を良
    品であると判定することを特徴とする発音体の検査方
    法。
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