JP3135979B2 - 微小レンズ付光ファイバ端末光学装置 - Google Patents
微小レンズ付光ファイバ端末光学装置Info
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- JP3135979B2 JP3135979B2 JP04113051A JP11305192A JP3135979B2 JP 3135979 B2 JP3135979 B2 JP 3135979B2 JP 04113051 A JP04113051 A JP 04113051A JP 11305192 A JP11305192 A JP 11305192A JP 3135979 B2 JP3135979 B2 JP 3135979B2
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- optical
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小レンズ付光ファイ
バ端末を基本構成とする光結合器,光スイッチ,光合分
波器,光アイソレータおよび光サーキュレータ等光ファ
イバ端末を付属する光学装置に関するものである。
バ端末を基本構成とする光結合器,光スイッチ,光合分
波器,光アイソレータおよび光サーキュレータ等光ファ
イバ端末を付属する光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信の発達に伴って利用する光デバイ
ス,光学部品等の小型化が望まれており、光アイソレー
タ,光サーキュレータ,光合分波器等において光ファイ
バとの結合状態で小型化や構造の簡素化が要求されてい
る。また、近年光通信の高速・高密度システムに対し
て、後方反射に対して敏感ではあるが、極めて狭いスペ
クトル線幅をもつ分布帰還型レーザを用いているため、
光ファイバの端部が高反射減衰量をもつことも要求され
るようになってきた。
ス,光学部品等の小型化が望まれており、光アイソレー
タ,光サーキュレータ,光合分波器等において光ファイ
バとの結合状態で小型化や構造の簡素化が要求されてい
る。また、近年光通信の高速・高密度システムに対し
て、後方反射に対して敏感ではあるが、極めて狭いスペ
クトル線幅をもつ分布帰還型レーザを用いているため、
光ファイバの端部が高反射減衰量をもつことも要求され
るようになってきた。
【0003】一般に、両端に光ファイバを伴うピッグテ
イル型光アイソレータの場合、図2に示すように光ファ
イバ1から出射された光は球レンズ2もしくは屈折率分
布型レンズ3で平行光として光学デバイス4へ入射さ
せ、出射後に同様にして光ファイバ1へ集光することに
より光学結合を行っている。図2に示すような従来の光
学結合系では光ファイバとレンズの光軸位置調整がサブ
ミクロンの範囲で調整しなければならない問題があり、
組立装置等に費用がかかり、光ファイバコリメータ製品
や光ファイバ結合系を含む光学システム製品として高価
になっていた。
イル型光アイソレータの場合、図2に示すように光ファ
イバ1から出射された光は球レンズ2もしくは屈折率分
布型レンズ3で平行光として光学デバイス4へ入射さ
せ、出射後に同様にして光ファイバ1へ集光することに
より光学結合を行っている。図2に示すような従来の光
学結合系では光ファイバとレンズの光軸位置調整がサブ
ミクロンの範囲で調整しなければならない問題があり、
組立装置等に費用がかかり、光ファイバコリメータ製品
や光ファイバ結合系を含む光学システム製品として高価
になっていた。
【0004】また従来の構造では、図3に示すように有
機物質による屈折率整合剤5を用いて反射防止を行って
いるため、耐候性,耐熱性に欠点があった。さらに図3
における光の入出射面6では反射防止膜を表面に形成す
るために光ファイバ線を付加した状態で実行しなければ
ならず、したがって光ファイバ部分の耐熱性やガス発生
のため一般に堅固な反射膜を形成するのに用いられる約
300℃に加熱しながら実施されるハードコートが利用で
きず、イオンアシスト等により補強しながら行われる低
温蒸着しかできず、耐久性・均一性・低価格化を妨げる
要因になっていた。
機物質による屈折率整合剤5を用いて反射防止を行って
いるため、耐候性,耐熱性に欠点があった。さらに図3
における光の入出射面6では反射防止膜を表面に形成す
るために光ファイバ線を付加した状態で実行しなければ
ならず、したがって光ファイバ部分の耐熱性やガス発生
のため一般に堅固な反射膜を形成するのに用いられる約
300℃に加熱しながら実施されるハードコートが利用で
きず、イオンアシスト等により補強しながら行われる低
温蒸着しかできず、耐久性・均一性・低価格化を妨げる
要因になっていた。
【0005】加えて、光デバイスの小型化の面から十分
に光束の細い、例えば200μm以下のコリメータ光が必要
とされているが、従来技術では結合損失が大きくなるた
め、細くても300μm程度のものしか実際的でなかった。
さらに従来の光学結合系では平行端面が必ずあり、反射
減衰量が−27dB程度までしか得られず、実際にはファイ
バ先端に角度をつけてレンズ系とカップリングしたり、
結合自体複雑な構造にしなければならなかった。
に光束の細い、例えば200μm以下のコリメータ光が必要
とされているが、従来技術では結合損失が大きくなるた
め、細くても300μm程度のものしか実際的でなかった。
さらに従来の光学結合系では平行端面が必ずあり、反射
減衰量が−27dB程度までしか得られず、実際にはファイ
バ先端に角度をつけてレンズ系とカップリングしたり、
結合自体複雑な構造にしなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の光
学結合系の欠点を解決するため、近年微小ファイバコリ
メータ光を形成する試みがなされている。Journal of L
ightwave Technology Vol. LT-5 No.9(1987)にはWillia
m L.Emkey等による単一モードファイバ(以下SMFと
いう)に多モード屈折率分布ファイバ(以下GIF)を
融着し、およそ40μmの平行光線までの微小ファイバコ
リメータ光の結合を提案しており、約3mmの空間を0.1
〜1.6dBの結合損失で光学結合が得られることを報告し
ている。
学結合系の欠点を解決するため、近年微小ファイバコリ
メータ光を形成する試みがなされている。Journal of L
ightwave Technology Vol. LT-5 No.9(1987)にはWillia
m L.Emkey等による単一モードファイバ(以下SMFと
いう)に多モード屈折率分布ファイバ(以下GIF)を
融着し、およそ40μmの平行光線までの微小ファイバコ
リメータ光の結合を提案しており、約3mmの空間を0.1
〜1.6dBの結合損失で光学結合が得られることを報告し
ている。
【0007】しかしSMF+GIFを用いる構造では、
光束の拡大幅はGIFのコア直径以上には理論的に不可
能であり、50〜62.5μmが最大限界でこれ以上に大きく
とれず、3mm以上の距離では大幅な結合損失劣化を生じ
るため光学結合距離の自由度がなく、また製造工程にお
いてGIFの屈折率分布状態や波長ピッチの調整を個々
に測定しながら製作しなければならず、価格的に高価と
なり量産には不適当である。
光束の拡大幅はGIFのコア直径以上には理論的に不可
能であり、50〜62.5μmが最大限界でこれ以上に大きく
とれず、3mm以上の距離では大幅な結合損失劣化を生じ
るため光学結合距離の自由度がなく、また製造工程にお
いてGIFの屈折率分布状態や波長ピッチの調整を個々
に測定しながら製作しなければならず、価格的に高価と
なり量産には不適当である。
【0008】これに対して、特開昭61-264304号にはケ
ヴィン・ジョン・ワーブリックがSMF+非ドープシリ
カファイバレンズ光学系を提案している。しかし、この
場合もレンズ部分の曲率を回折損失の理由から、レンズ
半径を62.5μmに制限しているため、得られる光束は約6
0μm程度であり、構造的にシリカファイバ直径の高々80
%程度が限界であり、光学デバイスを挿入するのには狭
すぎる。すなわち、60μm程度の光束では逆に細すぎて
ガウシァンビームを結合するのに適さない。したがって
60〜200μmの光線をいかに実現するかが実際上の課題と
なる。
ヴィン・ジョン・ワーブリックがSMF+非ドープシリ
カファイバレンズ光学系を提案している。しかし、この
場合もレンズ部分の曲率を回折損失の理由から、レンズ
半径を62.5μmに制限しているため、得られる光束は約6
0μm程度であり、構造的にシリカファイバ直径の高々80
%程度が限界であり、光学デバイスを挿入するのには狭
すぎる。すなわち、60μm程度の光束では逆に細すぎて
ガウシァンビームを結合するのに適さない。したがって
60〜200μmの光線をいかに実現するかが実際上の課題と
なる。
【0009】本発明者は上記の欠点を解決する手段とし
て、実質的にはSMF+非ドープシリカファイバ光線拡
大部分+非ドープシリカ球レンズから構成される光学結
合用光ファイバ端末を提案した(特願平3-17022号)。
具体的な構造は図1(b)に示すように、第一の光ファイ
バとコア部分の屈折率が等価で、同一外径の第二の光フ
ァイバを接合することからなる。第二の光ファイバは、
先端にその外径よりも大きな直径Rを有する球レンズが
形成されており、球レンズ部分を透過する段階で光束を
少なくとも光ファイバ直径の半分以上(62.5μm)、好
ましくは80μm以上に拡大し、球レンズ曲面部から平行
光束もしくは用途に応じた出射角度をもつ光に変換する
作用を示すため、曲率半径が少なくとも200μmである集
光機能付き光ファイバ端末を確立した。
て、実質的にはSMF+非ドープシリカファイバ光線拡
大部分+非ドープシリカ球レンズから構成される光学結
合用光ファイバ端末を提案した(特願平3-17022号)。
具体的な構造は図1(b)に示すように、第一の光ファイ
バとコア部分の屈折率が等価で、同一外径の第二の光フ
ァイバを接合することからなる。第二の光ファイバは、
先端にその外径よりも大きな直径Rを有する球レンズが
形成されており、球レンズ部分を透過する段階で光束を
少なくとも光ファイバ直径の半分以上(62.5μm)、好
ましくは80μm以上に拡大し、球レンズ曲面部から平行
光束もしくは用途に応じた出射角度をもつ光に変換する
作用を示すため、曲率半径が少なくとも200μmである集
光機能付き光ファイバ端末を確立した。
【0010】しかし実際に量産したところ、製造部品の
変動から光線の角度ずれ△θに対する調整精度を緩和す
ることが、光線進行方向(Z軸)と垂直方向の軸ずれ△
Xの精度より本質的な要求となっていた。またレンズ先
端部から生じる反射減衰量も応用分野によっては極めて
小さい数値に抑制しなければならなかった。たとえば偏
波無依存光アイソレータでは60dB以上が必要となり、前
述の提案の40〜50dB程度の反射減衰量では不十分であっ
た。
変動から光線の角度ずれ△θに対する調整精度を緩和す
ることが、光線進行方向(Z軸)と垂直方向の軸ずれ△
Xの精度より本質的な要求となっていた。またレンズ先
端部から生じる反射減衰量も応用分野によっては極めて
小さい数値に抑制しなければならなかった。たとえば偏
波無依存光アイソレータでは60dB以上が必要となり、前
述の提案の40〜50dB程度の反射減衰量では不十分であっ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はコリメータ結合
方式ではなく、集束ビーム結合方式を提案するものであ
り、量産性の高いファイバ結合を提供するものである。
すなわちレンズ出射端までSMFから導波されたビーム
を最大限に拡大するビーム拡大部と、拡大ビームをでき
る限り微小断面に絞り込むためのコリメータ結合に登用
するレンズより、曲率半径の小さい集光レンズ部で構成
することにより、 (i)角度ずれに対する調整精度の緩和 (ii)反射戻り光の抑制 を共に具現化できる。以下コリメータ結合方式と本発明
に基づく集束ビーム結合方式とを比較することにより、
本発明を説明する。
方式ではなく、集束ビーム結合方式を提案するものであ
り、量産性の高いファイバ結合を提供するものである。
すなわちレンズ出射端までSMFから導波されたビーム
を最大限に拡大するビーム拡大部と、拡大ビームをでき
る限り微小断面に絞り込むためのコリメータ結合に登用
するレンズより、曲率半径の小さい集光レンズ部で構成
することにより、 (i)角度ずれに対する調整精度の緩和 (ii)反射戻り光の抑制 を共に具現化できる。以下コリメータ結合方式と本発明
に基づく集束ビーム結合方式とを比較することにより、
本発明を説明する。
【0012】図1(a)は本発明による光ファイバ端末先
端部の光の透過状態を示す概略図である。先端の非ドー
プシリカファイバレンズ導入部7、SMFファイバ本線
8、先端球レンズ9から構成する。SMFを出射した光
のビームウェィスト点までの距離をzとすれば、波長λ
におけるSiO2の屈折率nを用いて、ファイバレンズ導
入部および球レンズ部分を伝播することによるガウシア
ンビームの広がり度合いは数1で示される。
端部の光の透過状態を示す概略図である。先端の非ドー
プシリカファイバレンズ導入部7、SMFファイバ本線
8、先端球レンズ9から構成する。SMFを出射した光
のビームウェィスト点までの距離をzとすれば、波長λ
におけるSiO2の屈折率nを用いて、ファイバレンズ導
入部および球レンズ部分を伝播することによるガウシア
ンビームの広がり度合いは数1で示される。
【数1】 すなわち、Lを制御することから光ファイバ直径もしく
は球レンズ部分の広がりも考慮すれば、それ以上の出射
光束にまで拡大でき、結果としてビームウェィストまで
の距離を大きくしても僅かな結合損失で光学結合が達成
できるようになる。
は球レンズ部分の広がりも考慮すれば、それ以上の出射
光束にまで拡大でき、結果としてビームウェィストまで
の距離を大きくしても僅かな結合損失で光学結合が達成
できるようになる。
【0013】図4は最大結合効率がとれる球レンズの曲
率半径R,Lおよびビームウェィストまでの距離zを算
出したものである。この図からわかるように、たとえば
z=2.5mm以上(レンズ間距離:2z=5mm以上)が実
現できるのは、L≧1000μmで、球レンズの曲率Rも250
μm以上の条件が満たされるときである。このとき、出
射光の光束は90μm以上となり、従来のファイバコリメ
ータより光束が太くでき、その分レンズ間距離が広げら
れる。実質的にはレンズ出射端で80μm以上であれば高
結合効率を得ることが可能となり、その光を平行光線も
しくは有限のビームウェィストをもつように集束するに
は、レンズ曲率半径が少なくとも200μmであることが必
要である。
率半径R,Lおよびビームウェィストまでの距離zを算
出したものである。この図からわかるように、たとえば
z=2.5mm以上(レンズ間距離:2z=5mm以上)が実
現できるのは、L≧1000μmで、球レンズの曲率Rも250
μm以上の条件が満たされるときである。このとき、出
射光の光束は90μm以上となり、従来のファイバコリメ
ータより光束が太くでき、その分レンズ間距離が広げら
れる。実質的にはレンズ出射端で80μm以上であれば高
結合効率を得ることが可能となり、その光を平行光線も
しくは有限のビームウェィストをもつように集束するに
は、レンズ曲率半径が少なくとも200μmであることが必
要である。
【0014】これは図1(b)においてSMFからビーム
ウェィストまでの光の光線行列から推定でき、数2の関
係式から導かれる。
ウェィストまでの光の光線行列から推定でき、数2の関
係式から導かれる。
【数2】 さらにガウシアンビームの光線式から数3となり、ビー
ムウェィストまでの距離zが算定できる。
ムウェィストまでの距離zが算定できる。
【数3】 ただしa=λ/πnw0 2である。さらに、数2,数3お
よびガウシアンビームの光線式から、
よびガウシアンビームの光線式から、
【数4】 が導入でき、図4の結果が得られる。
【0015】また一対の微小レンズファイバを対向配置
してファイバ間の光結合を行う場合、対抗するレンズか
ら出射された光線が形成するビームウェィストの半径を
W1,W2とすれば結合効率ηは、
してファイバ間の光結合を行う場合、対抗するレンズか
ら出射された光線が形成するビームウェィストの半径を
W1,W2とすれば結合効率ηは、
【数5】 となる。限られた伝播距離zが規定されているとき、コ
リメータ条件にLとRを設定すると、光結合損失と△θ
および△Xとの関係は図5,図6となる。この場合のコ
リメータ条件はたとえば微小光学部品を挿入するために
適した距離としてz=5mmを想定した場合、L=890μ
m,R=247μmとなる。これらの図からコリメータ条件
では△θが△Xより厳しい精度になる。なお、この時の
レンズ出射点およびビームウェィスト位置における光線
直径はそれぞれおよそ100μmおよび72μmである。
リメータ条件にLとRを設定すると、光結合損失と△θ
および△Xとの関係は図5,図6となる。この場合のコ
リメータ条件はたとえば微小光学部品を挿入するために
適した距離としてz=5mmを想定した場合、L=890μ
m,R=247μmとなる。これらの図からコリメータ条件
では△θが△Xより厳しい精度になる。なお、この時の
レンズ出射点およびビームウェィスト位置における光線
直径はそれぞれおよそ100μmおよび72μmである。
【0016】一方△θを緩和するため、コリメータ条件
より本発明による焦点距離がレンズ側に位置する集束ビ
ームを適用すると、光結合損失と△θおよび△Xとの関
係は図7,図8となる。レンズ出射点で約140μmの光線
が、ビームウェィスト位置では約35μmに集束してい
る。つまりzが規定されたときビームウェィスト径を小
さくするためには、レンズ出射端の光線径を大きくし、
それを曲率の小さなレンズにより絞り込むため、導波部
Lを長くすることが必須条件である。図から明らかなよ
うに△θと△Xの許容精度はコリメータ条件に比較して
逆転している。すなわち本発明の第1の目的である光線
角度ずれに起因する許容範囲の拡大は光結合に集束光線
を用いることにより達成されることが理解できる。
より本発明による焦点距離がレンズ側に位置する集束ビ
ームを適用すると、光結合損失と△θおよび△Xとの関
係は図7,図8となる。レンズ出射点で約140μmの光線
が、ビームウェィスト位置では約35μmに集束してい
る。つまりzが規定されたときビームウェィスト径を小
さくするためには、レンズ出射端の光線径を大きくし、
それを曲率の小さなレンズにより絞り込むため、導波部
Lを長くすることが必須条件である。図から明らかなよ
うに△θと△Xの許容精度はコリメータ条件に比較して
逆転している。すなわち本発明の第1の目的である光線
角度ずれに起因する許容範囲の拡大は光結合に集束光線
を用いることにより達成されることが理解できる。
【0017】次に反射戻り光について検討すると、ファ
イバに回帰する戻り光は、
イバに回帰する戻り光は、
【数6】 の光線行列となり、ビームウェィスト条件から
【数7】
【数8】 が導かれ、
【数9】 の反射戻り光の結合効率が得られる。ただし、W0,Wv
はそれぞれSMF端部とzの位置のある仮想のウェィス
ト半径を表す。またRfは反射率を意味する。レンズ先
端に形成する反射防止膜の能力と反射戻り光の変化は図
9となり、コリメータ条件αより、本発明による集束ビ
ーム結合の方βが反射防止膜の能力にかかわらず少なく
なり、本発明の第2の目的である反射戻り光の抑制に有
効な構造になっていることがわかる。
はそれぞれSMF端部とzの位置のある仮想のウェィス
ト半径を表す。またRfは反射率を意味する。レンズ先
端に形成する反射防止膜の能力と反射戻り光の変化は図
9となり、コリメータ条件αより、本発明による集束ビ
ーム結合の方βが反射防止膜の能力にかかわらず少なく
なり、本発明の第2の目的である反射戻り光の抑制に有
効な構造になっていることがわかる。
【0018】
【実施例1】ビームウェィスト距離z=2200μmを想定
し、コリメータ系(L=890μm、2R=500μm)および
集束ビーム系(L=1250μm、2R=590μm)ファイバ
端末を反射ミラーに対向し、仮想結合効率を測定した。
し、コリメータ系(L=890μm、2R=500μm)および
集束ビーム系(L=1250μm、2R=590μm)ファイバ
端末を反射ミラーに対向し、仮想結合効率を測定した。
【表1】 10個のファイバ端末平均がコリメータ系:0.49dB、集束
ビーム系:0.11dBと大幅に改善できた。しかもコリメー
タ系で計測された数値変動が極めて改善され、量産性に
適した構成であることを確認した。
ビーム系:0.11dBと大幅に改善できた。しかもコリメー
タ系で計測された数値変動が極めて改善され、量産性に
適した構成であることを確認した。
【0019】
【実施例2】実施例1に用いたファイバ端末に金属性鍔
部を設け、光線伝播経路内に両端が平行でかつ平滑な面
を有し、ファイバ端末鍔部と摺り合わせ可能な長さ4.4m
mの円筒を配置し、ファイバ端末を対向して摺り合わせ
面のXY軸調整を行い、結合効率を測定し表2の結果を
得た。
部を設け、光線伝播経路内に両端が平行でかつ平滑な面
を有し、ファイバ端末鍔部と摺り合わせ可能な長さ4.4m
mの円筒を配置し、ファイバ端末を対向して摺り合わせ
面のXY軸調整を行い、結合効率を測定し表2の結果を
得た。
【表2】
【0020】
【実施例3】実施例2において仮組立した集束ビーム系
ファイバ端末を用いたファイバ付き光学装置円筒部分に
3個の複屈折結晶板と永久磁石に内挿された1個のファ
ラデー回転子からなる無偏波光アイソレータを組み込
み、光学装置円筒部に挿入し、YAG溶接固定した。フ
ァイバ端末は予め片端に一方のファィバ端末をYAG溶
接し、対向するファイバ端末の鍔部を、円筒部分他端側
で光線を追尾しながら摺動し、XY面の最適結合位置を
探査し、YAG溶接して一体化した。
ファイバ端末を用いたファイバ付き光学装置円筒部分に
3個の複屈折結晶板と永久磁石に内挿された1個のファ
ラデー回転子からなる無偏波光アイソレータを組み込
み、光学装置円筒部に挿入し、YAG溶接固定した。フ
ァイバ端末は予め片端に一方のファィバ端末をYAG溶
接し、対向するファイバ端末の鍔部を、円筒部分他端側
で光線を追尾しながら摺動し、XY面の最適結合位置を
探査し、YAG溶接して一体化した。
【0021】
【表3】 表3は無偏波光アイソレータの光学特性であり、順方向
挿入損失LF、逆方向挿入損失LBを示す。本発明の構成
が優れた光学結合をあたえると共に量産性も改善できる
ことがわかった。なお、本実施例で用いたファイバ端末
の反射戻り光は、裸の状態で40dB、反射防止膜を形成後
に58dBとなり、ほぼ理論的に予想できる効果も認められ
た。
挿入損失LF、逆方向挿入損失LBを示す。本発明の構成
が優れた光学結合をあたえると共に量産性も改善できる
ことがわかった。なお、本実施例で用いたファイバ端末
の反射戻り光は、裸の状態で40dB、反射防止膜を形成後
に58dBとなり、ほぼ理論的に予想できる効果も認められ
た。
【0022】
【発明の効果】本発明は、SMFと同一外径の光導入部
で融着し、反対側端部の球レンズで出射光を集束する一
体構造からなり、接着方式の従来の結合系とは信頼性の
面で優れているほか、光線通路に平行界面がないので反
射減衰量がほとんどない。また一体構造であるからファ
イバ・レンズ間の光軸調整が必要なく、他の光学系へ結
合するのが容易であるため、特に光アイソレータ,光サ
ーキュレータ,光スイッチ,光合分波器等に最適であ
る。さらに曲率を調整することから光ファィバアレイ結
合部にも適用でき、広範な用途に応用できる。
で融着し、反対側端部の球レンズで出射光を集束する一
体構造からなり、接着方式の従来の結合系とは信頼性の
面で優れているほか、光線通路に平行界面がないので反
射減衰量がほとんどない。また一体構造であるからファ
イバ・レンズ間の光軸調整が必要なく、他の光学系へ結
合するのが容易であるため、特に光アイソレータ,光サ
ーキュレータ,光スイッチ,光合分波器等に最適であ
る。さらに曲率を調整することから光ファィバアレイ結
合部にも適用でき、広範な用途に応用できる。
【図1】本発明の集束ビーム光学系(a)と、従来のコリ
メータ光学系(b)との比較を示す概略図。
メータ光学系(b)との比較を示す概略図。
【図2】光ファイバ光学系の概略図。
【図3】従来の光ファイバ端末の断面図。
【図4】最大結合効率がとれる光ファイバコリメータの
計算値。
計算値。
【図5】軸ずれ△Xによる結合損失の計算値。
【図6】角度ずれ△θによる結合損失の計算値。
【図7】本発明における軸ずれ△Xによる結合損失の計
算値。
算値。
【図8】本発明における角度ずれ△θによる結合損失の
計算値。
計算値。
【図9】反射率と反射戻り損失の関係図。
1 光ファイバ 2 球レンズ 3 屈折率分布型レンズ 4 光学デバイス 5 屈折率整合剤 6 反射防止膜 7 SiO2ファイバレンズ 8 ピッグテールファイバ本線 9 先端レンズ α 従来のコリメータ方式 β 本発明の集束ビーム結合方式
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−153659(JP,A) 特開 平2−216109(JP,A) 特開 平3−107112(JP,A) 実開 昭56−47507(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/24 - 6/42
Claims (3)
- 【請求項1】 第一の光ファイバと、この光ファイバの
コア部が等価で単一屈折率をもつ同一外径の光導入部と
光集束用球レンズ部からなる第二の光ファイバが、第一
の光ファイバと光導入側で融着された構造であり、第一
の光ファイバから伝播したガウス分布光の光束が出射端
で少なくとも80μm以上に拡大する長さを有し、かつレ
ンズ曲率半径が200μm以上である微小レンズ付光ファイ
バ端末において、出射光線がコリメータ条件よりもレン
ズ側に焦点をもつ集束光線であることを特徴とした融着
一体型微小レンズ付光ファイバ端末。 - 【請求項2】 第一の光ファイバと、この光ファイバの
コア部が等価で単一屈折率をもつ同一外径の光導入部と
光集束用球レンズ部からなる第二の光ファイバが、第一
の光ファイバと光導入側で融着された構造であり、第一
の光ファイバから伝播したガウス分布光の光束が出射端
で少なくとも80μm以上に拡大する長さを有し、かつレ
ンズ曲率半径が200μm以上である微小レンズ付光ファイ
バ端末において、出射光線がコリメータ条件よりもレン
ズ側に焦点をもつ集束光線となる一対の融着一体型微小
レンズ付光ファイバ端末を互いのレンズ面を対向配置
し、光ファイバ間の光学結合を与える光学装置。 - 【請求項3】 第一の光ファイバと、この光ファイバの
コア部が等価で単一屈折率をもつ同一外径の光導入部と
光集束用球レンズ部からなる第二の光ファイバが、第一
の光ファイバと光導入側で融着された構造であり、第一
の光ファイバから伝播したガウス分布光の光束が出射端
で少なくとも80μm以上に拡大する長さを有し、かつレ
ンズ曲率半径が200μm以上である微小レンズ付光ファイ
バ端末において、出射光線がコリメータ条件よりもレン
ズ側に焦点をもつ集束光線となる一対の融着一体型微小
レンズ付光ファイバ端末を互いのレンズ面を対向し、こ
の対向レンズ間に光学機能部品を配置してなる微小レン
ズ付光ファイバ端末光学装置。
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JP04113051A JP3135979B2 (ja) | 1992-04-06 | 1992-04-06 | 微小レンズ付光ファイバ端末光学装置 |
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