JP3135770U - 精液採取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品点数を1点のみに削減したシンプルな構造によって、陰茎に対して精液の採取に好適な多元的な刺激を与えて、精液採取効率を高めることができるとともに、廉価に供給し得て経済的効果を発揮できる精液採取装置を提供する。
【解決手段】 精液採取装置1は、長手方向の両端部に開口部4,5を設けたゲル状の弾性軟体からなる筒状の装置本体2と、各開口部4,5を連通させるスパイラル形の陰茎挿入路3とを備え、該陰茎挿入路3の内面は、長手方向直交断面形状が略正三角形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体6a〜6nそれぞれの各辺によって、半円形で外側に膨出して連続する凹面7に形成し、始端の環状体6aと終端の環状体6nの両者は、それ以外の各環状体6b〜6n−1を介して300゜の相対回転角を有して互いに対向している
【選択図】 図1
【解決手段】 精液採取装置1は、長手方向の両端部に開口部4,5を設けたゲル状の弾性軟体からなる筒状の装置本体2と、各開口部4,5を連通させるスパイラル形の陰茎挿入路3とを備え、該陰茎挿入路3の内面は、長手方向直交断面形状が略正三角形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体6a〜6nそれぞれの各辺によって、半円形で外側に膨出して連続する凹面7に形成し、始端の環状体6aと終端の環状体6nの両者は、それ以外の各環状体6b〜6n−1を介して300゜の相対回転角を有して互いに対向している
【選択図】 図1
Description
本考案は、精液採取装置に係り、たとえば、人工受精前段の適合諸検査や人工受精そのもの、あるいは睾丸疾病などの病理検査の一環に提供される精液の採取に好適な精液採取装置に関するものである。
人工受精前段でなされる精液量、単位容積当たりの精子数、精子の運動性と運動持続性、頸管分泌物との適合性などの適合諸検査や、これらの検査をクリアした精液による人工受精、あるいは睾丸疾病などの病理検査の一環に提供する精液採取のための精液採取装置として、たとえば特許文献1に記載のものが提案されている。
前記特許文献1に記載の技術は、長手方向一端部が開口した筒状の容器本体と、該容器本体の開口部に着脱して開閉するキャップとからなる容器と、前記容器本体に収容され、長手方向一端部の挿入口から内部にのびる挿入空所を有したゲル状樹脂製のコア部材と、該コア部材と前記筒状の容器本体内壁との間に介在するスポンジ層と、を備えた精液採取装置であって、前記筒状の容器本体は、長手方向中間部適所に他の部位よりも変形が容易な変形容易箇所を備えているものである。
前記構成の精液採取装置によれば、筒状の容器本体の長手方向中間部適所に他の部位よりも変形が容易な変形容易箇所を備えていることにより、陰茎摺擦のための操作中にコア部材内部の陰茎に加わる圧力、その方向を任意に変化させることができ、その結果、陰茎に対する刺激が多様化されて採取目的を達成できるとされている。
ところで、人工受精前段の適合諸検査や人工受精そのもの、あるいは睾丸疾病などの病理検査の一環に提供される精液の採取には、若干の精神的な緊張を伴う。そのため、陰茎に対して通常よりもやや強めの精液の採取に好適な刺激を与えることで、精液採取効率を高めることが必要であるといえる。
ところが、前記特許文献1に記載の精液採取装置では、変形容易箇所の変形による陰茎に加わる圧力、その方向の任意の変化などを無視すると、摺擦操作中の陰茎に対する刺激は、容器本体を陰茎長手方向に進退させる第1の操作によって得られる第1の刺激と、前記第1の操作に並行して容器本体を陰茎長手方向まわりの正逆方向に回動させる第2の操作によって得られる第2の刺激とを複合したな二元的刺激に制約されるので、陰茎に対して精液の採取に好適な刺激を与えて、精液採取効率を高めることが期待できない。
また、前記特許文献1に記載の精液採取装置は、筒状の容器本体と、該容器本体の開口部に着脱して開閉するキャップと、挿入空所を有したゲル状樹脂製のコア部材と、該コア部材と前記筒状の容器本体内壁との間に介在するスポンジ層などの少なくとも4部品を必要するので、部品点数が多く、構造が複雑である。したがって、各部品の製造および製造された各部品による精液採取装置組立に手間がかかるので、廉価に供給する経済的効果が期待できない。
本考案は、このような問題を解決するものであって、その目的とするところは、部品点数を1点のみに削減したシンプルな構造によって、陰茎に対して精液の採取に好適な多元的な刺激を与えて、精液採取効率を高めることができるとともに、廉価に供給し得て経済的効果を発揮できる精液採取装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本考案に係る精液採取装置は、長手方向の両端部に開口部を設けた筒状の装置本体と、前記各開口部を連通させる陰茎挿入路とを備えた精液採取装置において、
前記筒状の装置本体は、ゲル状の弾性軟体からなり、前記陰茎挿入路は、スパイラル形であることを特徴としている。
前記筒状の装置本体は、ゲル状の弾性軟体からなり、前記陰茎挿入路は、スパイラル形であることを特徴としている。
これによれば、部品点数を筒状の装置本体の1点のみに削減したシンプルな構造の精液採取装置を実現できる。また、筒状の装置本体を構成するゲル状の弾性軟体独自の物理的特性によって、陰茎に対して精液の採取に好適な過不足のない刺激を与えることができるとともに、陰茎摺擦操作中における筒状の装置本体への握力や撓曲力などを加減することで、陰茎に加わる圧力やその方向を任意に変化させて、陰茎に対する刺激の多様化を図れる。
一方、摺擦操作中の陰茎に対する刺激は、筒状の装置本体を陰茎長手方向に進退させる第1の操作によって得られる第1の刺激と、第1の操作によってスパイラル形の陰茎挿入路内面が陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激とを複合した二元的な刺激が同時に与えられる。しかも、筒状の装置本体を陰茎長手方向まわりの正逆方向に回動させる第2の操作を加えることによって、陰茎に対して精液の採取に好適な多元的な刺激を与えて、精液採取効率を著しく高めることができる。
前記スパイラル形の陰茎挿入路は、始端から終端までの長手方向まわりの回転角を210゜〜420゜の範囲に設定したことを特徴としている。始端から終端までの長手方向まわりの回転角が420゜を超えると、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激が過剰になり、始端から終端までの長手方向まわりの回転角が210゜未満であると、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激が希薄になる。このように、第2の刺激が過剰になったり希薄になると、精液採取効率が低下するので、スパイラル形の陰茎挿入路の始端から終端までの回転角を210゜〜420゜の範囲に設定することが望ましく、その結果、精液採取効率を高めることができる。
前記筒状の装置本体の長手方向直交断面形状は、正方形であることを特徴としている。これによると、正方形の各辺を適当な長さ(たとえば50mmまたはその付近)に設定することで、筒状の装置本体の把持が容易になって、陰茎摺擦操作の安定性を高めることができる。なお、各コーナ部分を面取りすることで把持が一層容易になる。
前記筒状の装置本体の長手方向直交断面形状は、円形であることを特徴としている。これによると、円の外径を適当な値(たとえば54mmまたはその付近)に設定することで、筒状の装置本体の把持が容易になって、陰茎摺擦操作の安定性を高めることができる。
前記各開口部および陰茎挿入路の長手方向直交断面形状は、陰茎の長手方向直交最小断面積よりも小さい面積の正三角形または略正三角形であることを特徴としている。
陰茎挿入路には、陰茎挿入による弾性拡開後に弾性拡開量に略比例する弾性復元力が発生して陰茎に刺激を与える。陰茎挿入路の長手方向直交断面形状が正三角形または略正三角形であると、陰茎挿入により各辺にはその中央部で最も大きく中央部から頂点にかけて漸減する弾性拡開が生じ、これにより、各辺の中央部で最も大きく中央部から頂点にかけて漸減する弾性復元力が発生して陰茎に略密着することで刺激を与えることになる。すなわち、陰茎周方向の刺激は、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されることになり、これが精液採取効率を高めるように作用する。また、各開口部および陰茎挿入路の長手方向直交断面形状を同じ形状の正三角形または略正三角形にすることで、筒状の装置本体の成形が容易になる。
前記各開口部および陰茎挿入路の長手方向直交断面形状は、陰茎の長手方向直交最小幅よりも少なくとも短辺の長さが小さい長方形または略長方形であることを特徴としている。
陰茎挿入路の長手方向直交断面形状が長方形または略長方形であると、陰茎挿入により2つの長辺にはその中央部で最も大きく中央部から短辺との交点にかけて漸減する弾性拡開が生じ、これにより、各長辺の中央部で最も大きく中央部から短辺との交点にかけて漸減する弾性復元力が発生するとともに、2つの短辺には小さい弾性拡開に伴う小さい弾性復元力が発生して陰茎に略密着することで刺激を与えることになる。すなわち、陰茎周方向の刺激は、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されることになり、これが精液採取効率を高めるように作用する。また、各開口部および陰茎挿入路の長手方向直交断面形状を同じ形状の長方形または略長方形にすることで、筒状の装置本体の成形が容易になる。
前記陰茎挿入路の内面は、長手方向直交断面形状が正三角形,略正三角形、または長方形,略長方形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体それぞれの各辺によって、長手方向断面を半円形で外側に膨出して連続する凹面、または半円形で内側に膨出して連続する凸面に形成されており、
前記多数の環状体の始端の環状体と終端の環状体の両者は、これらの間に位置して長手方向まわりに均等な回転角で進角回転して回転角を順次増大させる前記両者以外の各環状体を介して210゜〜420゜範囲の相対回転角を有して互いに対向していることを特徴としている。
前記多数の環状体の始端の環状体と終端の環状体の両者は、これらの間に位置して長手方向まわりに均等な回転角で進角回転して回転角を順次増大させる前記両者以外の各環状体を介して210゜〜420゜範囲の相対回転角を有して互いに対向していることを特徴としている。
このように、陰茎挿入路の内面の長手方向断面が半円形で外側に膨出して連続する凹面または半円形で内側に膨出して連続する凸面であると、ソフトな摺擦を実現できるので、前記第1の操作によって得られる第1の刺激および第2の刺激が過剰になるのを抑制できる。また、長手方向直交断面形状が正三角形,略正三角形、または長方形,略長方形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体それぞれの各辺によって、前記凹面または凸面が形成されていることによって、陰茎周方向の刺激は、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されるとともに、前記多数の環状体の始端の環状体と終端の環状体の両者は、これらの間に位置して長手方向まわりに均等な回転角で進角回転して回転角を順次増大させる前記両者以外の各環状体を介して210゜〜420゜範囲の相対回転角を有して互いに対向していることで、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激の過剰あるいは希薄が抑制されて、精液採取効率を高めることができる。
本考案によれば、部品点数をゲル状の弾性軟体からなる筒状の装置本体の1点に削減したシンプルな構造によって、陰茎に対して精液の採取に好適な多元的な刺激を与えて、精液採取効率を高めることができるとともに、廉価に供給する経済的効果を発揮できる。
以下、本考案の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本考案の第1実施形態を示す正面図、図2は図1の平面図、図3は図1の左側面図、図4は図1の右側面図である。
図1は本考案の第1実施形態を示す正面図、図2は図1の平面図、図3は図1の左側面図、図4は図1の右側面図である。
図1〜図4において、精液採取装置1は、ゲル状のポリプロピレン、ゲル状のエラストマー、ゲル状のシリコン樹脂などのゲル状の弾性軟体からなる筒状の装置本体2と、陰茎挿入路3とを備え、筒状の装置本体2の長手方向直交断面形状は正方形に設定されている。
前記筒状の装置本体2の長手方向の両端部には、陰茎の長手方向直交最小断面積(詳しくは、勃起した陰茎の長手方向直交最小断面積)よりも小さい面積で、3つの頂点近傍を円弧状に面取りした略正三角形からなる開口部4,5が設けられ、各開口部4,5は、陰茎長に基づく各開口部4,5間の対向距離(詳しくは、勃起した陰茎長に基づく各開口部4,5間の対向距離)に基づく長手方向(軸方向)の寸法を有するスパイラル形の陰茎挿入路3を介して互いに連通している。
前記スパイラル形の陰茎挿入路3は、図3,図4で示すように、3つの頂点近傍を円弧状に面取りした長手方向直交断面形状が略正三角形のもので、図1,図2のように、長手方向で互いに隣接する多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nそれぞれの各辺(3つの辺)によって、図5に示すように、長手方向断面が半円形で外側に膨出して連続する凹面7に形成されている。また、図1,図2,図5に示す多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nにおいて、右側に位置している環状体6aに対して、その左側に隣接する環状体6b(以下は、環状体6bに対して環状体6c、環状体6cに対して環状体6d……環状体6n−1に対して環状体6n)は、図6に示すように、開口部5から開口部4を見た場合に、小さい回転角α=約6゜で長手方向まわりに反時計方向に進角回転している。すなわち、図1,図2,図5に示す多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nにおける始端の環状体6aと終端の環状体6nは、これらの間に位置して前記回転角α=約6゜で長手方向まわりに均等に進角回転して回転角を順次増大させる各環状体6b,6c……6n−1を介して、図7に示すように、β=300゜の相対回転角を有して互いに対向している。
前記構成の精液採取装置1では、各開口部4,5のいずれかからスパイラル形の陰茎挿入路3に陰茎を挿入し、筒状の装置本体2を把持して陰茎摺擦操を行うことによって、部品点数を筒状の装置本体2の1点のみに削減したシンプルな構造の精液採取装置1によって精液を採取できる。
筒状の装置本体2は、ゲル状のポリプロピレン、ゲル状のエラストマー、ゲル状のシリコン樹脂などのゲル状の弾性軟体によって構成されているので、ゲル状の弾性軟体独自の物理的特性によって、陰茎に対して精液の採取に好適な過不足のない刺激を与えることができるとともに、陰茎摺擦操作中における筒状の装置本体2への握力や撓曲力などを加減することで、陰茎に加わる圧力やその方向を任意に変化させて、陰茎に対する刺激の多様化を図れる。したがって、精液採取効率が向上する。
長手方向直交断面形状が正方形である筒状の装置本体2であれば、各辺の長さを50mm前後に設定することで、筒状の装置本体2の把持が容易になって、陰茎摺擦操作の安定性を高めることができる。なお、各コーナ部分を面取りすることで把持が一層容易になる。筒状の装置本体2の長手方向直交断面形状は、円形であってもよい。この場合、円の外径を54mm前後に設定することで、筒状の装置本体2の把持が容易になって、陰茎摺擦操作の安定性を高めることができる。
スパイラル形の陰茎挿入路3には、陰茎挿入による弾性拡開後に弾性拡開量に略比例する弾性復元力が発生して陰茎に刺激を与える。陰茎挿入路3の長手方向直交断面形状が正三角形または略正三角形であると、陰茎挿入により3つの辺にはその中央部で最も大きく中央部から頂点にかけて漸減する弾性拡開が生じ、これにより、各辺の中央部で最も大きく中央部から頂点にかけて漸減する弾性復元力が発生して陰茎に略密着することで刺激を与えることになる。すなわち、陰茎周方向の刺激は、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されることになり、これが精液採取効率を高めるように作用する。
一方、摺擦操作中の陰茎に対する刺激は、筒状の装置本体2を陰茎長手方向に進退させる第1の操作によって得られる第1の刺激と、第1の操作によってスパイラル形の陰茎挿入路3の凹面7が陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激とを複合した二元的な刺激が同時に与えられる。しかも、筒状の装置本体2を陰茎長手方向まわりの正逆方向に回動させる第2の操作を加えることによって、陰茎に対して精液の採取に好適な多元的な刺激を与えて、精液採取効率を著しく高めることができる。
スパイラル形の陰茎挿入路3の内面の長手方向断面が半円形で外側に膨出して連続する凹面7であると、ソフトな摺擦を実現できるので、前記第1の操作によって得られる第1の刺激および第2の刺激が過剰になるのを抑制できる。
また、長手方向直交断面形状が正三角形または略正三角形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nそれぞれの各辺(3つの辺)によって前記凹面7が形成されていることにより、陰茎周方向の刺激は、前述の理由により、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されるとともに、始端の環状体6aと終端の環状体6nは、それ以外の各環状体6b,6c……6n−1を介してβ=300゜の相対回転角を有して互いに対向しているので、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激の過剰あるいは希薄が抑制されて、精液採取効率を高めることができる。なお、本実施形態において、始端の環状体6aと終端の環状体6nの相対回転角βが420゜を超えると、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激が過剰になり、始端から終端までの長手方向まわりの回転角が240゜未満であると、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激が希薄になる。このように、第2の刺激が過剰になったり希薄になると、精液採取効率が低下するので、スパイラル形の陰茎挿入路の始端から終端までの回転角を240゜〜420゜の範囲、望ましくは300゜付近に設定することが推奨される。
前記第1実施形態の精液採取装置1によれば、部品点数をゲル状の弾性軟体からなる筒状の装置本体2の1点に削減したシンプルな構造によって、陰茎に対して精液の採取に好適な多元的な刺激を与えて、精液採取効率を高めることができるとともに、廉価に供給する経済的効果を発揮できる。
つぎに、本考案の第2実施形態について説明する。図8は第2実施形態を示す正面図、図9は図8の平面図、図10は図8の左側面図、図11は図8の右側面図である。なお、図1〜図7で説明した第1実施形態と同一部分には、同一符号を付して、重複する構造および作用の説明は省略する。
図8〜図11に示す第2実施形態が図1〜図7で説明した第1実施形態と異なる構造は、各開口部4,5の形状およびスパイラル形の陰茎挿入路3の長手方向直交断面形状を陰茎の長手方向直交最小幅(詳しくは、勃起した陰茎の長手方向直交最小幅)よりも少なくとも短辺の長さが小さく、4つのコーナ部近傍を円弧状に面取りした略長方形にしている点である。なお、長手方向直交断面形状が円形の筒状の装置本体2を示しているが、長手方向直交断面形状が正方形の筒状の装置本体2であってもよい。また、各開口部4,5および多数の環状体6a,6b,6c……6nは、4つのコーナ部を直角にした長方形であってもよい。
前記スパイラル形の陰茎挿入路3の内面は、図10,図11で示すように、4つのコーナ部近傍を円弧状に面取りした長手方向直交断面形状が略長方形のもので、図8,図9のように、長手方向で互いに隣接する多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nそれぞれの各辺(4つの辺)によって、図5に示すように、長手方向断面が半円形で外側に膨出して連続する凹面7に形成されている。また、図5,図8,図9に示す多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nにおいて、右側に位置している環状体6aに対して、その左側に隣接する環状体6b(以下は、環状体6bに対して環状体6c、環状体6cに対して環状体6d……環状体6n−1に対して環状体6n)は、図12に示すように、開口部5から開口部4を見た場合に、小さい回転角α=約6゜で長手方向まわりに反時計方向に進角回転している。すなわち、図5,図8,図9に示す多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nにおける始端の環状体6aと終端の環状体6nは、これらの間に位置して前記回転角α=約6゜で長手方向まわりに均等に進角回転して回転角を順次増大させる各環状体6b,6c……6n−1を介して、図13に示すように、β=270゜の相対回転角を有して互いに対向している。
陰茎挿入路3の長手方向直交断面形状が長方形または略長方形であると、陰茎挿入により2つの長辺にはその中央部で最も大きく中央部から短辺との交点にかけて漸減する弾性拡開が生じ、これにより、各長辺の中央部で最も大きく中央部から短辺との交点にかけて漸減する弾性復元力が発生するとともに、2つの短辺には小さい弾性拡開に伴う小さい弾性復元力が発生して陰茎に略密着することで刺激を与えることになる。すなわち、陰茎周方向の刺激は、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されることになり、これが精液採取効率を高めるように作用する。
また、長手方向直交断面形状が長方形または略長方形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体6a,6b,6c……6n−1,6nそれぞれの各辺(4つの辺)によって図5に示す凹面7が形成されていることにより、陰茎周方向の刺激は、前述の理由により、一様で単純なものではなく、多様で変則的なものに変換されるとともに、始端の環状体6aと終端の環状体6nは、それ以外の各環状体6b,6c……6n−1を介してβ=270゜の相対回転角を有して互いに対向しているので、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激の過剰あるいは希薄が抑制されて、精液採取効率を高めることができる。なお、本実施形態において、始端の環状体6aと終端の環状体6nの相対回転角βが360゜を超えると、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激が過剰になり、始端から終端までの長手方向まわりの回転角が210゜未満であると、前記第1の操作による陰茎長手方向まわりの正逆方向に反復摺擦する第2の刺激が希薄になる。このように、第2の刺激が過剰になったり希薄になると、精液採取効率が低下するので、スパイラル形の陰茎挿入路の始端から終端までの回転角を360゜〜210゜の範囲、望ましくは270゜付近に設定することが推奨される。
前記各実施では、スパイラル形の陰茎挿入路3の内面を、図5に示すように、半円形で外側に膨出して連続する凹面7で形成しているが、図14に示すように、略半円形で内側に膨出して連続する凸面8であってもよい。
1 精液採取装置
2 筒状の装置本体
3 スパイラル形の陰茎挿入路
4 開口部
5 開口部
6a〜6n 略正三角形または長方形の環状体
7 凹面
8 凸面
α 回転角
β 相対回転角
2 筒状の装置本体
3 スパイラル形の陰茎挿入路
4 開口部
5 開口部
6a〜6n 略正三角形または長方形の環状体
7 凹面
8 凸面
α 回転角
β 相対回転角
Claims (7)
- 長手方向の両端部に開口部を設けた筒状の装置本体と、前記各開口部を連通させる陰茎挿入路とを備えた精液採取装置において、
前記筒状の装置本体は、ゲル状の弾性軟体からなり、前記陰茎挿入路は、スパイラル形であることを特徴とする精液採取装置。 - 請求項1に記載の精液採取装置において、
前記スパイラル形の陰茎挿入路は、始端から終端までの長手方向まわりの回転角を210゜〜420゜の範囲に設定したことを特徴とする精液採取装置。 - 請求項1に記載の精液採取装置において、
前記筒状の装置本体の長手方向直交断面形状は、正方形であることを特徴とする精液採取装置。 - 請求項1に記載の精液採取装置において、
前記筒状の装置本体の長手方向直交断面形状は、円形であることを特徴とする精液採取装置。 - 請求項1に記載の精液採取装置において、
前記各開口部および陰茎挿入路の長手方向直交断面形状は、陰茎の長手方向直交最小断面積よりも小さい面積の正三角形または略正三角形であることを特徴とする精液採取装置。 - 請求項1に記載の精液採取装置において、
前記各開口部および陰茎挿入路の長手方向直交断面形状は、陰茎の長手方向直交最小幅よりも少なくとも短辺の長さが小さい長方形または略長方形であることを特徴とする精液採取装置。 - 請求項1,請求項2,請求項5または請求項6に記載の精液採取装置において、
前記陰茎挿入路の内面は、長手方向直交断面形状が正三角形,略正三角形、または長方形,略長方形からなり、かつ長手方向で互いに隣接する多数の環状体それぞれの各辺によって、長手方向断面を半円形で外側に膨出して連続する凹面、または半円形で内側に膨出して連続する凸面に形成されており、
前記多数の環状体の始端の環状体と終端の環状体の両者は、これらの間に位置して長手方向まわりに均等な回転角で進角回転して回転角を順次増大させる前記両者以外の各環状体を介して210゜〜420゜範囲の相対回転角を有して互いに対向していることを特徴とする精液採取装置。
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JP2010119475A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-06-03 | Toseisha:Kk | 射精補助具 |
JP2010119476A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-06-03 | Toseisha:Kk | 射精補助具 |
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2007
- 2007-07-17 JP JP2007005472U patent/JP3135770U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2010119475A (ja) * | 2008-11-18 | 2010-06-03 | Toseisha:Kk | 射精補助具 |
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