JP3135191B2 - 温室用モミガラ暖房機 - Google Patents

温室用モミガラ暖房機

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JP3135191B2 JP06152972A JP15297294A JP3135191B2 JP 3135191 B2 JP3135191 B2 JP 3135191B2 JP 06152972 A JP06152972 A JP 06152972A JP 15297294 A JP15297294 A JP 15297294A JP 3135191 B2 JP3135191 B2 JP 3135191B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
【0001】この発明は、稲作農家において大量に産出
するするものの、殆ど邪魔者扱いを受けているモミガラ
を利用して、主として温室内で栽培、出荷する早出しの
高級果、例えばブドウやサクランボが、開花、結実に必
要な温度以下に低下して影響を受けてしまうことを防止
するための、長時間安定して必要最小限の暖房効果を挙
げ得る燃料源に活用できるようにした新規な構造の温室
内暖房機を提供しようとするものである。
【0002】
【従来技術】目覚ましい発展を遂げて諸外国も羨む経済
大国に伸し上がった我が国が、その黒字減らし政策の一
つとして、各種農産物の自由化方針を対外的に表明し、
それらの幾つかは既に実行に移されていて、関係する業
界に様々な波紋を投げ掛けている。農産物の自由化の
中、果実については、ミカン、サクランボに続き、この
秋からアメリカ産のリンゴの輸入も始まることが報じら
れ、サクランボのみならず、リンゴ生産においても我が
国有数の生産地である等、果樹王国山形県の果樹栽培農
家では、このリンゴを含め、安価にして大量に出回る外
国産果実に対抗できる果実をどのようにして生産すべき
かという課題を抱え、そのための有効な対策を模索し続
けている。
【0003】我が国の農産物は、長い間の保護政策と経
済大国に伸し上がる過程での人件費の高騰、更には生産
規模の零細性という弱点も加わって、諸外国の農産物価
格には到底太刀打ちできない極めて高価な価格設定を余
儀無くされている。果樹栽培農家も事情は全く他の農家
と変わるところはなく、可能な限りの規模拡大と生産の
合理化等を図って早急な価格対策を検討し始めてはいる
が、自ずとそれには限界があることを十分栽培農家自身
も承知していることから、サクランボの場合がそうであ
ったように、各種果実とも、将来的には価格に見合った
高品質、高付加価値のものを作り出す方針で、既にサク
ランボやブドウ、リンゴ等では、色々な試みがなされて
いる。
【0004】その試みの一つとして、品質管理が行き届
き、出荷時期の調整が可能となるハウスによる温室栽培
果実の生産が徐々に実践され始めている。この温室栽培
果実の生産は、風雨や害虫、病気対策等が露地ものの場
合に比べて比較的実行し易く、高品質の果実の生産が可
能となる上、生産時期を調整して、早出しあるいは遅出
し果実といったように、時期外れで希少価値のある果実
を出荷するようにして付加価値を高めることができると
いう利点を有する反面、ハウス内の環境コントロールに
予想以上の経済的負担を覚悟しなければならという危険
性も伴うことから、この面の目算を誤ると、全く経済効
果を上げ得ない悲惨な事態を招き兼ねないこととなる。
【0005】現状、このハウス内の環境コントロール、
特に暖房面については、その主流が重油を燃料とするも
のであって、確かに他の燃料に比較して安価ではあるも
のの、早出しの高級果として、例えばブドウやサクラン
ボを地元山形県で生産しようとすると、開花、結実に必
要な温度以下に低下してしまう虞のある時期から栽培管
理をしなければならず、その影響を回避するための暖房
は、その暖房面積が広大であること、特に夜間の暖房が
主体となって長時間継続した暖房となること等の理由か
ら、安価な燃料とはいえ、大量に消費してしまう結果、
その燃費は相当の負担となって栽培農家に伸し掛かるこ
とになり、実際のところ、この温室栽培による試みも、
採算割れギリギリのところで試行が続けられている段階
にあるといわなければならない。
【0006】そこで、以上のような状況を抱えながら、
ハウス栽培を続けている果実栽培農家の一人として、燃
費の改善を急務とする必要性から、安価にして大量に産
出し、稲作農家で厄介者扱いされているモミガラに着目
し、それをハウス内暖房用燃料として有効活用するため
の実験を繰り返してきた。
【0007】モミガラは、安価で豊富な素材ではあるも
のの、それ自体は積極的な燃焼性に欠けることから、所
謂家庭用等の暖房器具「モミガラストーブ」として人が
暖をとれるほどに燃焼効率を高めようとすれば、そのた
めの特殊な構造を必要とすることとなって高価なものに
つき、安価な燃料が使用できる利点も薄れてしまうこと
になる上、仮にどうにか燃焼させ得たとすると大量の灰
となって滞積して締まってしまい、そのままにしてモミ
ガラを補給しながらの燃焼が困難となって、それをを解
消する管理手間を要することになるという恨みもあっ
て、これまでのところ、このモミガラの燃料源としての
価値は殆ど認めらずじまいとなっていて、かろうじて暗
渠用の詰め物として利用される以外は、各農家毎に田畑
で時間を掛けて焼却するか、悪くすると放置処分になっ
て、環境を汚すことにもなり兼ねないものであった。
【0008】この発明では、そのモミガラを使った度重
なる実験結果から、モミガラ独自の燃焼面での特徴、即
ち、積極的な燃焼性に掛けてはいるものの、ある量をま
とめて山積み状に滞積させてその略中心部分に着火、燃
焼させ始めると、一気に燃え上がるような現象はその性
質上当然起き得ないが、多少の水分を含んだものが混じ
っていたとしても決して消えることのない、換言すれ
ば、一旦燃え出したものは多少の散水程度で簡単に消火
しきれない程に着火後の燃焼持続性に富んでいるという
特徴、および、略自然放置状態での急速な燃焼効率が上
がらないため、人が暖をとる程の温度を期待することは
できないものの、果実栽培用のハウス内の環境を、果樹
の開化、結実に支障を来すことのない温度範囲内に止め
置く程度の燃焼効率を得ることはできるという特徴を逆
に利用し、主として果実栽培用ハウス等の温室内を、長
時間安定して必要最小限の暖房効果が得られるようにし
た以下で詳述するとおりのモミガラを燃料源に活用した
新規な構造の温室用暖房機を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【発明の構成】この発明の温室用モミガラ暖房機は、基
本的に、以下に示すとおりの構成をその要旨とするもの
である。即ち、囲い板規制用立上り枠が周縁に形成さ
れ、底板裏面両側には引出し蓋からなる灰排出部の形成
された脚付き底受け部と、下端側が前記囲い板規制用立
上り枠の内側に当接、保持されて脚付き底受け部の平面
形に略合致した所定高さの筒体を形成する如くした組立
て式囲い板部と、下端側所定範囲がラッパ状の末広がり
部であって、その開放口の広がり径が、先の底受け部の
底板両側に形成された灰排出部の間に略収まる大きさに
規制して形成されると共に、略前記組立て式囲い板部と
同じ高さ位置辺りまでの外周面に無数の通孔が穿設さ
れ、それより上方の外周面適所に開閉蓋付き火種投入口
が設置されてなる排煙筒部とからなる温室用モミガラ暖
房機である。
【0010】更に詳しくは、この発明の温室用モミガラ
暖房機の構成を、底板裏面両側に引出し蓋からなる灰排
出部の形成された脚付き底受け部の、周縁に形成された
囲い板規制用立上り枠内側に添わせ、所定高さの組立て
式囲い板部を展開して立設し、その下端側が前記囲い板
規制用立上り枠の内側に当接、保持された筒体状のモミ
ガラ貯留空間を形成する一方、下端側所定範囲がラッパ
状の末広がり部であって、その開放口の広がり径が、先
の底受け部の底板両側に形成された灰排出部の間に略収
まる大きさに規制して形成されると共に、略前記組立て
式囲い板部と同じ高さ位置までの外周に無数の通孔が穿
設され、それより上方の外周面適所に開閉蓋付き火種投
入口が設置されてなる排煙筒部を、その末広がり部の開
放口が、先の底受け部の底板両側に形成された灰排出部
の間に位置する如く規制して配し、モミガラ貯留空間に
モミガラを充満させた後、前記火種投入口から火種を投
下し、排煙筒部の外周面に接触するモミガラに同通孔を
通じて着火し、モミガラ貯留空間内に堆積したモミガラ
を、排煙筒部の末広がり部部分辺りから外方に向けて徐
々に燃焼させていくことを特徴とする温室用モミガラ暖
房機として示すこともできる。
【0011】脚付き底受け部は、鉄板製、鋳物製等とい
った金属製のものの外、コンクリートや煉瓦、タイル等
を単独、あるいは適宜組み合わせたものとして形成する
ことも可能ではあるが、単価やその取り扱い性を考慮し
た場合、金属製、それも鉄板製のものとして製造するの
が最も有利であり、周縁が屈曲されるか、あるいは帯板
を熔着またはビス止めされて立設された囲い板規制用立
上り枠を有する箱型形状のもので、その平面形は特に制
限されず、円形でも楕円形その他でも勿論差し支えはな
いが、製造上等の面からは矩形状のものとするのが望ま
しく、少なくとも3本以上の脚部が裏面にバランス良く
形成され、該底受け部が、温室内地盤面から少なくとも
略10cm程度離反された状態で安定し、モミガラ燃焼後
の灰の取り出しが容易になるようにすると共に、燃焼過
程での底受け部からの放熱が地盤を通じて果樹の根にま
で伝播して根を痛めることがないようにした構造のもの
とされていなければならない。
【0012】なお、囲い板規制用立上り枠は、底受け部
周縁全周に巡らして設けるようにするだけではなく、要
所要所に立設したもの等、組み立て式囲い板部下端が底
受け部から食み出して内部に収容したモミガラを零れ出
させてしまうことのない構造のものであれば、それらで
も差し支えはない。また、底受け部裏面に配置される脚
部は、ぁらかじめ熔着されたものの外、組み立て式のも
の、あるいは単なる載置式のもの等も包含されている。
【0013】更に、この底受け部は、後述する末広がり
部の排煙筒部を支持する中央箇所を除く部分、望ましく
はその両側に引出し蓋からなる灰排出部を有する構造の
ものに形成されていなければならず、この引出し蓋をス
ライドさせるための隙間を除けば、この底受け部には、
特に従前までのもののような通気を喚起するような積極
的な通孔その他の通気孔を形成することはない。これ
は、モミガラが極通常の堆積状態で自然放置され、個々
の隙間から自然導入式に空気が供給され、モミガラ燃焼
の特徴点の一つであるジワジワと長時間安定した燃焼が
継続されるようにするために欠くことができない構成の
一つである。但し、排煙筒部の底部末広がり部部分で覆
われてしまい、モミガラに直接触れることのない底受け
部中央部適所には、モミガラへの着火効率を良くすると
共に、着火後のモミガラ燃焼時の排煙効果(上昇気流を
誘導する作用)を高める必要等から通孔あるいはスリッ
ト等通気孔部を形成するようにすることは適宜採用可能
である。
【0014】組立て式囲い板部は、前記脚付き底受け部
の囲い板規制用立上り枠の内側に沿って添設、支持さ
れ、底受け部の平面形状に沿った所定高さ(燃焼させる
時間に応じて必要となるモミガラ量に応じ、底受け部の
面積との関係で決まる。望ましくは、モミガラ投入作業
上からは地上高で2mを越えない、1.3〜1.5m程
度の高さ)の筒状体となるようにして形成されるもので
あり、随時組み立て、分解可能となる構造、例えば、折
畳み箇所を蝶番構造のものとし、始端と終端とを適宜フ
ックその他公知の手段で仮着状とするようにしたもの、
あるいは底受け部の平面形状に応じて幾つかに分割した
板体状のものを、各端部に沿ってスライド式に嵌合させ
たり、両端部に股がる添え板状の部材で接続して筒状体
を形成するようにしたもの、あるいはまた、底受け部の
平面形に応じた要所要所にパイプ材その他の支柱を立設
した上、それらを支持部として壁板状のものを立設して
筒状体とするようにしたもの等々、底受け部上に所定高
さにモミガラを堆積状にするための囲いの機能を果たし
得るもので、組み立て、分解可能のものであればどのよ
うな構造のものでも差し支えはなく、特にその構造が限
定されるものではない。
【0015】排煙筒部は、下端側がラッパ状に広がる末
広がり部、上端側が、所謂煙突に採用されるような管体
部(両者は一体構造のものでも、分離可能な構造となっ
ているものでも良い。)に形成されてなるものであり、
末広がり部開放口の広がり径は、前記した底受け部の底
板に形成された灰排出部に掛からない大きさ(換言すれ
ば、末広がり部の開放口に掛からない位置に灰排出部を
形成する)に規制して形成されるようにすると共に、略
前記組立て式囲い板部と同じ高さ位置辺りまでの外周面
(末広がり部全体と管体部の一部、あるいは末広がり部
だけで管体部を含まない場合の2形式がある)に無数の
通孔(当然、モミガラが通過してしまわない径のものに
限定された孔)が穿設され、それより上方の外周面適
所、即ち、火種を投入するのに支障を来さない高さ載置
に開閉蓋付き火種投入口が設置されてなるものとしなけ
ればならない。
【0016】なお、該排煙筒部の管体部上端側は、適宜
延長管によって温室等施設の外に誘導され、施設内に煙
が充満してしまわないようにされる。また、この温室用
モミガラ暖房機には、組立て式囲い板部の上端を閉鎖す
る上蓋を採用して、排煙筒部以外から多少なりとも煙が
洩れないようにすると共に、排煙筒部の位置および組立
て式囲い板部の拡がりを規制する機能を果たさせ、且つ
安全面の対応が確実になるようにしたものも包含される
が、使用箇所が、果樹園に設けた温室等の施設内が対象
であって、比較的それらに対する対応をしなくても済む
所であるため、場合によっては上蓋を省略したものとす
ることもでき、仮に上蓋を採用する場合でも、金網を張
ったり、パンチングメタルを使った構造で、通気性と取
扱性に有利な構造の上蓋を採用することもできる。以下
では、図面に示すこの発明を代表する構造からなる温室
用モミガラ暖房機を説明し、この発明の包含する温室用
モミガラ暖房機の構成に関わる技術的思想理解の一助と
するものである。
【0017】
【実施例】図1の中央縦断面図、および図2の分解斜視
図に示されているように、この発明を代表する温室用モ
ミガラ暖房機は、先ず、底受け部1が、略正方形状の平
鋼板からなるものとし、周囲にアングル材からなる囲い
板規制用立上り枠11を立設し、その内側左右対称配置
で灰排出口12,12が長方形に刳り抜かれ、それらの
裏面に合致させて引出し式に操作できる平鋼板製の引出
し蓋13,13がスライド枠14,14に嵌合するよう
にして組み合わされると共に、四隅裏面側に脚部15,
15,……を取着した構造のものに形成されている。
【0018】底受け部1の左右対称配置された灰排出口
12,12に挾まれた部分には、通気孔16,16,…
…が穿設され、後述する排煙筒部3の末広がり部31で
囲まれた空間に通気が喚起され、着火効率を高めると共
に、着火後においては、モミガラが燃焼過程で発生する
煙を円滑に上方に排出、誘導され易くする機能を発揮す
ることになる。引出し蓋13は、裏面長手方向に補強用
の鉄筋材が熔着され、それを引出し方向に延長させて引
出し取っ手13aを形成した構造に形成されたものとし
ている。なお、該底受け部1の平面形の大きさは、その
一辺が後述の囲い板部2の高さと略同じかそれ以上にな
るように形成され、不使用時あるいは搬送時等に折り畳
んで取り扱われる囲い板部2が、囲い板規制用立上り枠
11内に収まってしまうよう配慮された構造を採用した
ものとしている。
【0019】組立て式囲い板部2は、比較的薄い、換言
すれば上記した底受け部1よりは薄くして組み立て易く
した平鋼板製のものとし、底受け部1の平面に合わせて
筒状に組み立てることができる横幅と、所定高さ、例え
ば1.3m程度の高さのもので、それらを4枚立設した
状態で互いに当接する端部に、蝶番構造を実現できる軸
棒挿通屈曲部を形成しておき、底受け部1の囲い板規制
用立上り枠11にその下方を沿わせて組み立てる際に、
相互に軸棒を差し込んで現場組み立て方式により実現す
るようにしたものとするか、あるいは、予め相互間に軸
棒を刺し通して、4枚が折畳み可能な状態のものに形成
しておき、現場ではそれらを展開して角筒状のものとし
た上、それらの始端縁と終端縁とだけに最後に軸棒を挿
通して囲い板部2を完成するようにしたものとすること
もできる。
【0020】排煙筒部3は、前記底受け板部1の左右灰
排出孔12,12間に納まる四角錐状の末広がり部31
と、その上方にのびる管体部32とからなり、何れも鉄
板製のものとして形成し、それらを底受け板部1の所定
位置にそのラッパ状に広がる末広がり部31の開放口を
載置して配した状態において、上記した囲い板部2の高
さに略相当する部分以下の部分、実施例においては管体
部32の中途に相当していて、囲い板部2を約1.3m
程度のものとしていることから、末広がり部31の開放
口から略1.3m上方に上がった位置から下方の管体部
32の一部と末広がり部31の全体に渡って、モミガラ
の大半は通過することができない程度の径、約2mm前後
の通孔33,33,……を無数に穿設した構造のものと
している。
【0021】また、排煙筒部3の管体部32の上記した
通孔33,33,……が穿設された部分よりもやや上方
には、開閉蓋付き火種投入口34が設けられ、その開閉
蓋35を開けて、灯油等の着火促進剤を浸した布切れそ
の他の着火材が適宜投入できるようになっていると共
に、管体部32は、末広がり部31の上端に差し込み、
引き抜き自在の構成で組み立てられるものとなってい
る。なお、該排煙筒部3の管体部32は、その上端側に
延長管体部(図示せず)を設け、モミガラ燃焼過程の煙
を温室外に誘導するようにすると共に、適宜送風機(例
えば、大型の扇風機等)を要所要所に配して、該暖房機
からの熱が温室内に満遍なく行き渡るようにする等、温
室内暖房効率に有効な適宜手段が組み合わされたものと
するのが望ましい。
【0022】
【作用効果】以上のような構成からなるこの発明の温室
用モミガラ暖房機は、温室内の平面配置上、必要な個
数、効率的な配置に配されるよう、予めその設置箇所が
決められ、底受け板部1を脚部15,15,……の上に
載置した後、同囲い板規制用立上り枠11を支持部とし
て組立て式囲い板部2を組み立て、更にその内部には、
排煙筒部3を、同末広がり部31が下方となって、底受
け板部1の灰排出口12,12に挾まれた部分に載置さ
れるようにして組み込まれる一方、排煙筒部3の管体部
32の上端には、延長管体部(図示せず。)が接続され
て、その最終端が温室外に面するように組み立てられ
る。
【0023】こうして組み立てを完了したこの発明の温
室用モミガラ暖房機の、囲い板部2と排煙筒部3との貯
留空間部にモミガラを満杯状に詰め込んだ後、排煙筒部
3の開閉蓋35を開け、灯油等の着火促進剤を含浸させ
た着火材を火種投入口34から投入する。すると、着火
材は、排煙筒部3の管体部32を真下方向に下って同末
広がり部31を載置する底受け板部1上に達し、そこで
一層燃え上がり、その炎が、末広がり部31および管体
部32に予め穿設されている無数の通孔33,33,…
…の一部を通して、該排煙筒部3に接しているモミガラ
に燃え移り、モミガラが希望どおりに燃焼を開始する。
一旦モミガラに着火してしまうと、後はモミガラ特有の
燃焼特性で、着火箇所から周辺に向けてジワジワと安定
した燃焼を継続し、その燃焼熱を温室用モミガラ暖房機
の周辺に発散して温室内の適度な暖房効果を長時間に亘
って発揮することになる。
【0024】したがって、この発明の温室用モミガラ暖
房機は、極めて安価で殆ど厄介者扱いを受けてしまって
いるモミガラが、その燃焼特性の点において他の燃料源
のように急激な燃焼を期待し難いという、言わば無用の
長物化してしまっている理由の一つである固有の特徴を
逆に生かし、必要最少限の暖房効果が長時間に渡って得
られる特異な燃料源として有効活用し得ることを可能に
するものであって、燃料代がそれまでの重油に比較して
も遥かに経済的なものになる一方、装置自体も極めて簡
潔且つ合理的な構造であって、しかも組み立て、分解の
できる構造を実現し得ていることから、製造容易で安価
な装置として提供できる上、温室内での設置作業が極め
て簡単になる特徴をも有していることから、広い温室用
の暖房器具として複数個を同時に併用する場合にも、極
めて経済的で取扱性に秀れた暖房器具となり、付加価値
の高い果実生産を指向する果樹栽培農家の経済効率を高
め、経営基盤が極めて厳しくなってきている現況の打開
索の一つとして大いにその威力を発揮するものと予想さ
れる。
【0025】特に、実施例に示した構造の温室用モミガ
ラ暖房機では、上記したこの発明の特徴を最も良く発揮
するものであって、しかも、不使用時や搬送時等には、
各部を分解した上、特に組立て式囲い板部2を底受け部
1の囲い板規制用立上り枠11内に折り畳んでしまうこ
とができるという取り扱い上のより一層の利便性が考慮
された構造となっていると共に、引出し蓋13の構造に
も特徴を有し、製造が容易で頑強な構造のものとなって
いて、耐久性の面でも秀れた構造を実現し得ていて、更
に高い評価が得られるものとなっている。叙上の如く、
この発明の温室用モミガラ暖房機は、その構造の特徴か
ら、目的とする用途に適った暖房効果を期待どおりに得
ることが可能になると共に、経済的で取扱性に秀れた略
理想的な温室用の暖房器具を実現していて、果樹栽培農
家から高い評価がなされるものといえる。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明を代表する実施例に基づくものであ
る。
【図 1】この発明の温室用モミガラ暖房機の中央縦断
面図である。
【図 2】同分解斜視図である。
【符号の説明】
1 底受け板部 11 同囲い板規制用立上り枠 12 同灰排出部 13 同引出し蓋 14 同スライド枠 15 同脚部 2 囲い板部 3 排煙筒部 31 同末広がり部 32 同管体部 33 同通孔 34 同開閉蓋付き火種投入口 35 同開閉蓋

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 囲い板規制用立上り枠が周縁に形成さ
    れ、底板裏面両側には、上下方向への通気性を略無くす
    ようにした引出し蓋が出し入れ自在に組み込まれてなる
    灰排出部を形成すると共に、これら両灰排出部間の底板
    に略集中的に通気孔を形成してなる脚付き底受け部と、
    下端側が前記囲い板規制用立上り枠の内側に当接、保持
    されて脚付き底受け部の平面形に略合致した所定高さの
    筒体を形成する如くした組立て式囲い板部と、下端側所
    定範囲が裾広がりの末広がり部であって、その開放口の
    広がり径が、先の底受け部の底板両側に形成された灰排
    出部の間に略収まる大きさに規制され、空気が底板の通
    気孔を通じて末広がり部内に略集中的に供給されるよう
    に形成されると共に、略前記組立て式囲い板部と同じ高
    さ位置辺りまでの外周面に無数の通孔が穿設され、それ
    より上方の外周面適所に開閉蓋付き火種投入口が設置さ
    れてなる排煙筒部とからなる温室用モミガラ暖房機。
  2. 【請求項2】 底板裏面両側に、上下方向への通気性を
    略無くすようにした引出し蓋が出し入れ自在に組み込ま
    れてなる灰排出部を形成すると共に、これら両灰排出部
    間の底板に略集中的に通気孔を形成してなる脚付き底受
    け部の、周縁に形成された囲い板規制用立上り枠内側に
    添わせ、所定高さの組立て式囲い板部を展開して立設
    し、その下端側が前記囲い板規制用立上り枠の内側に当
    接、保持された筒体状のモミガラ貯留空間を形成する一
    方、下端側所定範囲が裾広がりの末広がり部であって、
    その開放口の広がり径が、先の底受け部の底板両側に形
    成された灰排出部の間に略収まる大きさに規制され、空
    気が底板の通気孔を通じて末広がり部内に略集中的に供
    給されるように形成されると共に、略前記組立て式囲い
    板部と同じ高さ位置までの外周に無数の通孔が穿設さ
    れ、それより上方の外周面適所に開閉蓋付き火種投入口
    が設置されてなる排煙筒部を、その末広がり部の開放口
    が、先の底受け部の底板両側に形成された灰排出部の間
    に略位置する如く規制され、空気が底板の通気孔を通じ
    て末広がり部内に略集中的に供給されるように配し、モ
    ミガラ貯留空間にモミガラを充満させた後、前記火種投
    入口から火種を投下し、排煙筒部の外周面に接触するモ
    ミガラに同通孔を通じて着火し、モミガラ貯留空間内に
    堆積したモミガラを、底板通気孔を通じて略集中的に末
    広がり部内に供給される空気が、一部排煙筒部の末広が
    り部、または末広がり部および排煙筒部に形成された無
    数の通孔からモミガラ貯留空間内に適度に導入されるよ
    うにして、排煙筒部の末広がり部部分辺りから外方に向
    けて徐々に燃焼させ、長時間に渡る暖房効果が得られる
    ようにしたことを特徴とする温室用モミガラ暖房機。
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