JP3134629U - モップ束体 - Google Patents

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Abstract

【課題】清掃に適する保水能力、抗張性並びに復元力を備え、清掃の作業負担を軽減可能にするモップ束体を提供する。
【解決手段】合成樹脂製の発泡体からなる細長い帯状体1aを重ね合わせ、両者を長手方向に沿って中央部で線状に縫着して一体にして紐状体1を形成する。この紐状体1の複数本を紐状体保持帯体2の左右に沿って並整列させると共に、この紐状体1を左右一定の長さに調節する。この並整列された紐状体1の相対向する側を紐状体保持帯体2に縫着などの固着手段で固定する。この紐状体保持帯体2を紐状体挟持具2に装填する。
【選択図】図1

Description

本考案は、床面などの清掃に利用する清掃用具のモップ束体に係り、特に操作柄に装着して行われるモップ清掃具を構成する紐状体の給排水性を高めると共に抗張性、復元力を備えたモップ束体に関する。
従来から、操作柄の先端に取り付けられたモップ体に、水分を吸収させて、床面に押し当てることにより清掃を行えるようにしたモップ清掃用具が広く利用されている。また、このモップ体としては、一般に、吸水性が高い木綿製の原糸を撚り合わせた複数本の撚糸を整列させたものが用いられている。しかし、床面を拭くなどの掃除作業をした場合に、木綿糸の撚糸同士の絡みなどによって、床面との摩擦に不均一が生じ、効率よい清掃が出なかったり、摩擦によって、その撚糸の撚りが次第に解けて、原糸が分離、破断し易くなっていた。また、撚糸同士の絡みて、吸水・絞りが均一に行われなかったりしていた。
これに対し、複数の撚糸どうしを、熱融着糸を中心に撚り合わせて、熱融着するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、撚糸どうしの結着によって撚り戻しによる前記のような原糸の分離、破断を回避することができる。
特開平7−11536号公報
しかしながら、前記のような撚糸を用いるものにあっては、操作柄の先端に取り付けられたモップ体を水に浸漬し、扱きながら水洗いし、さらに水切りを行った後、再び床面に載せて水拭きを行う場合に、多量の水が原糸および撚糸間に保持されて、モップ束体の重量が大きくなる。このため、操作柄の操作が重くなり、清掃作業者の作業負担が大きくなるという不都合があった。
また、木綿繊維を撚り合わせた撚糸は、抗張性に乏しく、かつ復元力がほとんど無く。このため前記撚糸が、水分を吸収したとき互いに絡まると、モップ体の一部が床面の拭き掃除に関与しなくなる場があり、例えば1回拭きでは拭き残しが生じるという問題があった。
本考案は、前記のような従来の問題点を解決するものであり、モップ束体を構成する複数の帯状体自体に軽量で耐久性がある素材を用いることで、清掃作業者の作業負担を軽減可能にするとともに、帯紐状体にある程度の抗張力と復元力を維持させながら清掃に適する保水能力をも維持可能にすることで、モップ束体を構成する紐状体の給排水能力を高めると共に絡まりを防止し、拭き残しをなくし、床面等の全体を清掃に関与させることができ、所期のクリーンな清掃作業を実施することができるモップ束体を得ることを目的とする。
前記目的達成のために、本考案にかかるモップ束体は、多数本の紐状体を操作柄の下端に設けられた紐状体挟持具に着脱自在に挟持して使用されるモップ束体であって、
合成樹脂製の発泡体からなる細長い帯状体を重ね合わせ、両者を長手方向に沿って中央部で線状に縫着して一体にし、吸水性、抗張性、復元性に富む紐状体を形成し、該紐状体の複数本を紐状体保持帯体の左右に沿って並整列させ、該左右に並整列された紐状体を左右一定の長さに調節すると共に並整列された前記紐状体の相対向する側を前記紐状体保持帯体に縫着などの固着手段で固定し、前記紐状体保持帯体を前記紐状体挟持具に装填させて挟持することを特徴とする。
この構成により、モップ束体を構成する紐状体は、中央部で線状に縫着して一体にしているので、縫合部を中心として断面X字状の形態を構成するので、発泡体の持つ吸水性と抗張性で、紐状体自体が吸水すると抗張すると共に所定の吸水性を維持して所定量の水を保持する。このため、モップ束体の重量が水を含むことによって必要以上に重くなることを回避することができ、操作柄の操作による床面の払拭作業を軽快かつ容易に行える。また、紐状体を絞ると、気泡から水分が流出して、軽くなり、持ち運びに便利である。
更に、紐状体は、合成樹脂製の発泡体からなる細長い帯状体を重ね合わせて構成されるので、発泡体の持つ抗張性と共に、復元力が発揮され、紐状体同士が絡まることが無い。
また、本考案にかかるモップ束体の紐状体は、PVAを素材とした細長い発泡体で、帯状体に構成したことを特徴とする。
これにより、紐状体を構成する帯状体自体が持つ多数の微小孔により総重量を少なくすることができるとともに、過剰な吸水または保持を回避して、保水量を適正化することができる。
本考案によれば、モップ束体を構成する複数本の紐状体自体を、発泡体で構成することで、軽量化し、かつ耐久性を持たせることにより、清掃作業者の作業負担を軽減可能にする。また、紐状体を合成樹脂製の発泡体で構成することで、清掃に適する保水能力を維持すると共に、吸水すると発泡体の持つ抗張性で、紐状体相互が絡まることが無く、かつ復元性も高く、清掃作業を的確かつ効率よく実施することができるという効果が得られる。
以下に、本考案の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は本考案の実施の形態によるモップ束体を構成する紐状体の斜視図、図2はモップ束体の平面図、図3はモップ束体の使用直前の形態を示す斜視図、図4はモップ束体を操作柄に装着する状態の斜視図、図5はモップ束体を操作柄に紐状体挟持具で固定する状態の斜視図である。
本実施の形態によるモップ束体Aは、図1,2に示すように、合成樹脂製の発泡体で構成される細長い帯状体1aを重ね合せて一体化した紐状体1と、この紐状体1を左右に並整列した様態で保持する紐状体保持帯体2とから構成される。紐状体1は、合成樹脂製発泡体シートを細長く帯状に裁断して帯状体1aを形成する。この細い帯状体1aを2枚用意し重ね合わせ、長手方向に沿って略中心に強靭性のある縫合糸3を用いて略直線状に縫合されて一体化したものである。この縫合した複数本の紐状体1,1…の一端部を、紐状体保持帯体2の幅方向の両端部に整列するように縫合したものである。紐状体1の長さ(a)は、例えば25〜30cm長が好ましい。
紐状体1を構成する帯状体1aは、ポリビフェニールアルコール(PVA)を素材とした発泡体で、細長い帯状に造られる。この帯状体1aは、多数の微小気泡によって、軽量で適量の吸水性を持つ微小孔が形成されている。さらに、発泡体は、吸水することで抗張性を有し、弾力性に富み、復元力が強いので、多数本が並整列されていても、紐状体1,1…同士が絡むおそれが無い。
そして、紐状体1は前述のように、2枚の帯状体1a,1aが中心部にて縫合されているため、紐状体1の接合断面がX字状をなし、表面積が4方向と広く発揮されるので、各紐状体1,1間での水の保持と絞り出しが効率よく行える。従って、過剰な水の保持によるモップ束体Aの無用な重量増加を軽減することができる。また、紐状体1は、縫合によって断面がX字状を形成するので、素材の持つ抗張性と、弾力性を備えた復元力が付与されている。これにより、隣り合う紐状体1どうしの絡み合いを抑えることができる。
紐状体保持帯体2は、図2,3に示すように、複数本の紐状体1,1,1…を左右に沿って並整列させる。この左右に並整列された紐状体1,1,1…を左右一定の長さ(b)すなわち紐状体教示具の巾に調節する。例えば通常24cm程度の長さとされる。また、並整列された紐状体1,1,1…の一端すなわち相対向する側を縫着などの固着手段で固定する。この紐状体保持帯体2は、水切りの良い強靭性の高い布製の布帛で形成されている。特に材質は限定されない。
紐状体保持帯体2の幅方向の左右両側部には、図2に示すように、所定幅に亘って前記紐状体1の一端部が並配列され、上面から他の布帛が被覆するように重ね合わされ、強靭性の高い縫合糸4,4によって紐状体保持帯体2の左右長手方向に縫合される。このとき左右の紐状体1,1…は左右一定の長さに調節されている。
そして、このように構成されたモップ束体Aは、図4に示すように、操作柄5端の支持台6上取り付けられている紐状体挟持具7に装着され、清掃に用いられる。このモップ束体Aの支持台6上への取り付けは、例えば次のようにして実施される。
まず、図4に示すように、操作柄5を逆さに立てた状態で、この操作柄5端の支持台6上に、前記のように紐状体1を縫合した紐状体保持帯体2を載せる。このとき、紐状体1が支持台6上に乗り上げないように左右に振り分け、端部を下方へ垂下させる。
次に、図5に示すように、コ字状の紐状体挟持具7を支持台6上の紐状体保持帯体2に臨ませるように位置させ、この紐状体保持帯体2上に載せる。さらに、このように紐状体保持帯体2に載せた状態の紐状体挟持具7を、矢印B方向に強く指で押し当てる。
これにより、紐状体挟持具7の両端の垂直片に形成された係止爪8が、この垂直片が撓み変形することによって、支持台6の両端に設けられた係止溝(図示しない)にカチッと嵌まり込む。つまり、紐状体挟持具7のワンタッチ操作によって、モップ束体Aをモップ支持台6上に堅固に固定することができる。
このように、モップ束体Aを支持台6上に保持させた状態では、そのモップ束体Aを水桶などの洗浄槽内の水に浸漬し、洗浄しながらしごいて、水を絞った上で、床の上に載せる。これにより、操作柄5の操作による清掃作業を軽快、迅速に行うことができる。また、このモップ束体Aの洗浄直後においては、紐状体1は自身の抗張力により、一部が支持台6の上に乗り上げるようなことはない。床などの拭き取り作業に、紐状体1の一部が関与しなくなるという従来の不都合も解消できる。
この場合において、モップ束体Aは、これを水に浸漬した際に、表面に付着した塵埃を水の中に洗い落とすことができるとともに、紐状体1自体の所定量の吸水性によって汚れをふき取る必要量の水を確保する。しかし、各紐状体1は前述のような構成および性質によって、これらの間に余分な水を保持することはない。つまり、紐状体1自体によって吸水された分以外の水は、紐状体1の表面を伝って洗浄水槽内に滴下する。
従って、モップ束体Aが水分を過剰に含むことによる重量の過大化を回避でき、操作柄5によるモップ拭き取り作業を軽快かつ迅速に行うことができる。
このように、本実施の形態では、多数の紐状体1を所定の幅方向および厚み方向に重ねて形成し、操作柄5の下端に着脱自在に取り付けて使用するモップ束体Aであり、紐状体1を、細い紐状体1aを2枚重ねて幅方向の略中心に沿って縫合されたものから構成し、この縫合した複数本の紐状体1の一端部を、紐状体保持帯体2の幅方向の両端部に整列するように縫合している。
この結果、モップ洗浄の際には、紐状体1自体に適当な吸水性を維持させて所定量の水を保持させ、過剰な水の保持を抑えることができる。また、紐状体1自体が軽量であることと合わせて、水を含むモップ束体Aの重量が必要以上に大きくなることを回避でき、操作柄5の操作による床面の払拭作業を軽快かつ容易に行うことができる。
本考案のモップ束体は、モップ束体を構成する複数の紐状体自体に軽量で耐久性がある素材を用いることで、清掃作業者の作業負担を軽減可能にするとともに、清掃に適する保水能力を維持して、所期のクリーンな清掃作業を実施することができるという効果を有し、床面などの平坦面の清掃に利用するモップ束体等として有用である。
本考案の実施の形態によるモップ束体の紐状体を示す斜視図である。 図1に示すモップ束体の平面図である。 図1に示すモップ束体の操作柄に対する装着直前の斜視図である。 図1に示すモップ束体を操作柄に装着する状態の斜視図である。 図1に示すモップ束体を操作柄に紐状体挟持具で固定する状態の斜視図である。
符号の説明
A…モップ束体、1…紐状体、1a…細い帯状体、2…紐状体保持帯体、3,4…縫合糸、5…操作柄、6…支持台、7…紐状体挟持具

Claims (2)

  1. 多数本の紐状体を操作柄の下端に設けられた紐状体挟持具に着脱自在に挟持して使用されるモップ束体であって、
    合成樹脂製の発泡体からなる細長い帯状体を重ね合わせ、両者を長手方向に沿って中央部で線状に縫着して一体にし、吸水性、抗張性、復元性に富む紐状体を形成し、該紐状体の複数本を幅広の紐状体保持帯体の左右に並整列させ、該左右に並整列された前記紐状体を左右一定の長さに調節すると共に該並整列された前記帯状体の相対向する側を前記紐状体保持帯体に縫着などの固着手段で固定し、前記紐状体保持帯体を前記紐状体挟持具に装填させて挟持することを特徴とするモップ束体。
  2. 前記紐状体が、吸水性、抗張性、復元性に富むPVAを素材とした帯状の発泡体て構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモップ束体。
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