JP3134427B2 - 細胞凝集活性化剤 - Google Patents
細胞凝集活性化剤Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェニルボロン酸基を
有するビニル単量体の共重合体からなる細胞凝集活性化
剤に関する。
有するビニル単量体の共重合体からなる細胞凝集活性化
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内で免疫をつかさどる細胞であるリ
ンパ球は、凝集することによって活性化され、結果とし
て肥満細胞からのヒスタミンの遊離、顆粒球におけるO
2 - の産生を誘発することが出来る。リンパ球を凝集さ
せることによって活性化剤として働く物質としては、コ
ンカナバリンA(レクチンと細胞生物学、1985年発行、
講談社)、アメリカヤマゴボウレクチン(人工臓器、19
巻、949-952 (1990 年) 、等のレクチンが公知である
が、これらは細胞毒性を有していることが問題である。
ンパ球は、凝集することによって活性化され、結果とし
て肥満細胞からのヒスタミンの遊離、顆粒球におけるO
2 - の産生を誘発することが出来る。リンパ球を凝集さ
せることによって活性化剤として働く物質としては、コ
ンカナバリンA(レクチンと細胞生物学、1985年発行、
講談社)、アメリカヤマゴボウレクチン(人工臓器、19
巻、949-952 (1990 年) 、等のレクチンが公知である
が、これらは細胞毒性を有していることが問題である。
【0003】また、リンパ球の活性化剤としてはインタ
ーロイキン2(人工臓器、19巻、1252-1256 (1990 年))
が知られているが、血中半減期が短いことと、副作用を
有することが問題である。細胞凝集能を有する物質とし
てボロン酸誘導体を用いる方法、例えばN,N’−ビス
−3(ジヒドロキシボリルベンゼン)アジパミド(BIOC
HEMICALAND BIO-PHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS ;
Vol.96, p157-162, 1980)を用いた赤血球の凝集等が示
されているが、この場合、ボロン酸と細胞の結合力が低
いため凝集作用を呈する条件が限定されている欠点を有
している(ここではpH=8.5 で実験されており生理的
pH(=7.4)で赤血球を凝集させることは困難である)
。
ーロイキン2(人工臓器、19巻、1252-1256 (1990 年))
が知られているが、血中半減期が短いことと、副作用を
有することが問題である。細胞凝集能を有する物質とし
てボロン酸誘導体を用いる方法、例えばN,N’−ビス
−3(ジヒドロキシボリルベンゼン)アジパミド(BIOC
HEMICALAND BIO-PHYSICAL RESEARCH COMMUNICATIONS ;
Vol.96, p157-162, 1980)を用いた赤血球の凝集等が示
されているが、この場合、ボロン酸と細胞の結合力が低
いため凝集作用を呈する条件が限定されている欠点を有
している(ここではpH=8.5 で実験されており生理的
pH(=7.4)で赤血球を凝集させることは困難である)
。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は生理的
条件下(pH=7.4)で細胞凝集、および細胞活性化作用
を有する物質を提供することである。
条件下(pH=7.4)で細胞凝集、および細胞活性化作用
を有する物質を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェニルボロ
ン酸基を有するビニル単量体を含む単量体混合物を共重
合させてなる高分子を構成成分とする細胞凝集活性化剤
である。また、本発明は、フェニルボロン酸基を有する
ビニル単量体と、単独重合体が水溶性であるビニル単量
体および/または単独重合体が疎水性であるビニル単量
体とを含む単量体混合物を共重合させてなる高分子を構
成成分とする細胞凝集活性化剤である。
ン酸基を有するビニル単量体を含む単量体混合物を共重
合させてなる高分子を構成成分とする細胞凝集活性化剤
である。また、本発明は、フェニルボロン酸基を有する
ビニル単量体と、単独重合体が水溶性であるビニル単量
体および/または単独重合体が疎水性であるビニル単量
体とを含む単量体混合物を共重合させてなる高分子を構
成成分とする細胞凝集活性化剤である。
【0006】本発明において用いられるフェニルボロン
酸基を有するビニル単量体としては例えば(2,3また
は4−)アクリルアミドフェニルボロン酸、メタクリル
アミドフェニルボロン酸、ヒドロキシボリルスチレン等
が挙げられ、これらは一種ないし二種以上の混合系で使
用できる。本発明において用いられる単独重合体が水溶
性であるビニル単量体としては、例えば、(メタ)アク
リルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メ
タ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メ
タ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルラクトン、
(メタ)アクリル酸モノグリセロール、メチルビニルエ
ーテル、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは一種な
いし二種以上の混合系で使用することが出来る。
酸基を有するビニル単量体としては例えば(2,3また
は4−)アクリルアミドフェニルボロン酸、メタクリル
アミドフェニルボロン酸、ヒドロキシボリルスチレン等
が挙げられ、これらは一種ないし二種以上の混合系で使
用できる。本発明において用いられる単独重合体が水溶
性であるビニル単量体としては、例えば、(メタ)アク
リルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メ
タ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メ
タ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルラクトン、
(メタ)アクリル酸モノグリセロール、メチルビニルエ
ーテル、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは一種な
いし二種以上の混合系で使用することが出来る。
【0007】単独重合体が疎水性であるビニル単量体の
うち、単官能単量体としては、例えば、スチレン、メチ
ルスチレン、クロルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ビニルピバレート、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、エチルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、イソブチレン、アクリロニトリル等の一種ないし二
種以上の混合単量体が挙げられる。
うち、単官能単量体としては、例えば、スチレン、メチ
ルスチレン、クロルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ビニルピバレート、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、エチルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、イソブチレン、アクリロニトリル等の一種ないし二
種以上の混合単量体が挙げられる。
【0008】単独単量体が疎水性であるビニル単量体の
うち多官能単量体としては例えば、アリル(メタ)アク
リレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリ
ルフタレート、ジビニルベンゼン、メチレンビス(アク
リルアミド)等も使用することが出来、この場合、得ら
れる重合体は架橋型になる。
うち多官能単量体としては例えば、アリル(メタ)アク
リレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリ
ルフタレート、ジビニルベンゼン、メチレンビス(アク
リルアミド)等も使用することが出来、この場合、得ら
れる重合体は架橋型になる。
【0009】フェニルボロン酸基を有するビニル単量体
は、共重合する総単量体に対して、99.9〜0.01モル%の
範囲である。0.01モル%未満では細胞に対する結合力が
著しく低くなり、99.9モル%を越えると親水性が低下す
るので好ましくない。単独重合体が水溶性であるビニル
単量体は、共重合する総単量体に対して99.9〜0.01モル
%の範囲である。99.9モル%を越えると細胞に対する結
合力が著しく低くなり、0.01モル%未満では親水性が低
下するので好ましくない。
は、共重合する総単量体に対して、99.9〜0.01モル%の
範囲である。0.01モル%未満では細胞に対する結合力が
著しく低くなり、99.9モル%を越えると親水性が低下す
るので好ましくない。単独重合体が水溶性であるビニル
単量体は、共重合する総単量体に対して99.9〜0.01モル
%の範囲である。99.9モル%を越えると細胞に対する結
合力が著しく低くなり、0.01モル%未満では親水性が低
下するので好ましくない。
【0010】単独重合体が疎水性であるビニル単量体の
うち単官能単量体は、共重合する総単量体に対して20モ
ル%以下で使用することが好ましい。共重合可能なビニ
ル単量体のうち多官能単量体は、共重合する総単量体に
対して30モル%以下で使用することが好ましい。本発明
の細胞凝集活性化剤は、前記ビニル単量体を共重合させ
ることにより得られるが、この場合には一般的なラジカ
ル重合法によって実施され、例えば溶液重合、塊状重
合、乳化重合、懸濁重合などの公知の技術によって行う
ことが出来る。
うち単官能単量体は、共重合する総単量体に対して20モ
ル%以下で使用することが好ましい。共重合可能なビニ
ル単量体のうち多官能単量体は、共重合する総単量体に
対して30モル%以下で使用することが好ましい。本発明
の細胞凝集活性化剤は、前記ビニル単量体を共重合させ
ることにより得られるが、この場合には一般的なラジカ
ル重合法によって実施され、例えば溶液重合、塊状重
合、乳化重合、懸濁重合などの公知の技術によって行う
ことが出来る。
【0011】重合開始剤としては、例えば、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウロイル、ジイソプロピルペルオキシ
ジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−
ブチルペルオキシジイソブチレート、アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパ
ン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草
酸)、2,2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イ
ミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩酸塩、2,2’
−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチルアミド
二水和物、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、過硫酸塩、亜硫酸水素塩系を用いること
が出来る。重合開始剤の使用量としては全単量体100 重
量部に対して0.01〜10重量部、更に好ましくは0.1 〜5
重量部である。
ゾイル、過酸化ラウロイル、ジイソプロピルペルオキシ
ジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−
ブチルペルオキシジイソブチレート、アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパ
ン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草
酸)、2,2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イ
ミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩酸塩、2,2’
−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロ
パン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチルアミド
二水和物、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、過硫酸塩、亜硫酸水素塩系を用いること
が出来る。重合開始剤の使用量としては全単量体100 重
量部に対して0.01〜10重量部、更に好ましくは0.1 〜5
重量部である。
【0012】上記共重合の条件としては必要に応じて重
合系を不活性ガス例えば、窒素、二酸化炭素、ヘリウム
で置換ないし雰囲気下にし、重合温度0〜100 ℃の範囲
で、重合時間としては0.1 〜72時間程度である。重合に
より得られる本発明の共重合体(直鎖状)の分子量は、
重合温度、開始剤使用量等によって調整可能であり、数
平均分子量300 〜1,000,000 の範囲のものが好ましく、
さらには3,000 〜100,000 の範囲が好ましい。
合系を不活性ガス例えば、窒素、二酸化炭素、ヘリウム
で置換ないし雰囲気下にし、重合温度0〜100 ℃の範囲
で、重合時間としては0.1 〜72時間程度である。重合に
より得られる本発明の共重合体(直鎖状)の分子量は、
重合温度、開始剤使用量等によって調整可能であり、数
平均分子量300 〜1,000,000 の範囲のものが好ましく、
さらには3,000 〜100,000 の範囲が好ましい。
【0013】リンパ球が存在する生理食塩水に本発明の
細胞凝集活性剤を加え攪拌することで、リンパ球を細胞
凝集させることができる。また、リンパ球が浮遊した生
理食塩水に本発明の細胞凝集活性剤を加えて培養するこ
とによって、リンパ球を活性化させ、リンパ球の増殖を
促進させることができる。
細胞凝集活性剤を加え攪拌することで、リンパ球を細胞
凝集させることができる。また、リンパ球が浮遊した生
理食塩水に本発明の細胞凝集活性剤を加えて培養するこ
とによって、リンパ球を活性化させ、リンパ球の増殖を
促進させることができる。
【0014】
【発明の効果】本発明の細胞凝集活性化剤は、生理的条
件下(pH=7.4)で細胞凝集剤、ないし細胞活性化剤と
して用いることが出来る。さらに、これらの性能を利用
し、肥満細胞からのヒスタミンの遊離、顆粒球における
O2 - 産生を行わせ、免疫療法に用いることが可能であ
る。
件下(pH=7.4)で細胞凝集剤、ないし細胞活性化剤と
して用いることが出来る。さらに、これらの性能を利用
し、肥満細胞からのヒスタミンの遊離、顆粒球における
O2 - 産生を行わせ、免疫療法に用いることが可能であ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を参考例、実施例に基づき説明
する。 参考例1 82.16mmolのアクリルアミド、0.83mmo
lの3−アクリルアミドフェニボロン酸および6.0m
molの過硫酸アンモニウムを、120mlの水に溶解
し、脱気後、試験管に封入した。40℃で1時間重合さ
せメタノールにて再沈させた結果、収率46%で共重合
体を得た。この共重合体は水溶性であり、244nmに
フェニル基に由来する吸光ピークを、また、アミド基に
由来する1600〜1800cm−1のIRピークを確
認した。また元素分析により、C=47.39、H=
7.42、N=18.36、B=0.0435(重量
%)であり、光散乱法により重量平均分子量が3.16
×105であることが判明した。
する。 参考例1 82.16mmolのアクリルアミド、0.83mmo
lの3−アクリルアミドフェニボロン酸および6.0m
molの過硫酸アンモニウムを、120mlの水に溶解
し、脱気後、試験管に封入した。40℃で1時間重合さ
せメタノールにて再沈させた結果、収率46%で共重合
体を得た。この共重合体は水溶性であり、244nmに
フェニル基に由来する吸光ピークを、また、アミド基に
由来する1600〜1800cm−1のIRピークを確
認した。また元素分析により、C=47.39、H=
7.42、N=18.36、B=0.0435(重量
%)であり、光散乱法により重量平均分子量が3.16
×105であることが判明した。
【0016】参考例2 単量体にアクリルアミド83mmolを用いた以外は、参考例
1と全く同様に重合、処理を行いアクリルアミド単独重
合体を得た。 実施例1 細胞凝集剤としての評価:マウスの脾臓より採取したリ
ンパ球(2×107cells) に2mlの参考例1で得た共重合
体のリン酸緩衝生理食塩水溶液(1μg/ml) 、または参
考例2で得たアクリルアミド単独重合体のリン酸緩衝生
理食塩水溶液(1μg/ml) 、またはコンカナバリンAの
リン酸緩衝生理食塩水溶液(20μg/ml) を加え攪拌し
た。この時の細胞凝集に由来する濁度の上昇を500nm の
吸光度を測定することによって行い、細胞凝集剤として
の評価を行った。その結果を図1に示す。
1と全く同様に重合、処理を行いアクリルアミド単独重
合体を得た。 実施例1 細胞凝集剤としての評価:マウスの脾臓より採取したリ
ンパ球(2×107cells) に2mlの参考例1で得た共重合
体のリン酸緩衝生理食塩水溶液(1μg/ml) 、または参
考例2で得たアクリルアミド単独重合体のリン酸緩衝生
理食塩水溶液(1μg/ml) 、またはコンカナバリンAの
リン酸緩衝生理食塩水溶液(20μg/ml) を加え攪拌し
た。この時の細胞凝集に由来する濁度の上昇を500nm の
吸光度を測定することによって行い、細胞凝集剤として
の評価を行った。その結果を図1に示す。
【0017】実施例2 細胞活性化剤としての評価:マウスの脾臓より採取した
リンパ球をリン酸緩衝生理食塩水に浮遊させ(2×107c
ells/ml)、このリンパ球浮遊液 200μl を細胞培養用の
96穴ウエルに注入した。次に、20μl の各種濃度の参考
例1で得た共重合体のリン酸緩衝生理食塩水溶液または
参考例2で得たアクリルアミド単独重合体のリン酸緩衝
生理食塩水溶液を、このリンパ球浮遊液に添加した。5
%CO2 で37℃にて45時間培養後、20μl のトリチウム
−チミジン溶液(10nmol/ml(740 KBq/ml))を添加し、更
に3時間、上述の条件下で培養した。細胞を濾過乾燥
後、10mlの有機シンチレーター(6g/l の2,5−Diph
enyloxazole 、0.4g/lの1,4−Bis [2−(5−phen
yloxazolyl) ]benzene のトルエン溶液)を加え、液体
シンチレーションカウンターにてDNA合成に用いられ
細胞内に取り込まれた(細胞増殖に由来する)トリチウ
ム−チミジン量を測定した。その結果を図2に示す。
リンパ球をリン酸緩衝生理食塩水に浮遊させ(2×107c
ells/ml)、このリンパ球浮遊液 200μl を細胞培養用の
96穴ウエルに注入した。次に、20μl の各種濃度の参考
例1で得た共重合体のリン酸緩衝生理食塩水溶液または
参考例2で得たアクリルアミド単独重合体のリン酸緩衝
生理食塩水溶液を、このリンパ球浮遊液に添加した。5
%CO2 で37℃にて45時間培養後、20μl のトリチウム
−チミジン溶液(10nmol/ml(740 KBq/ml))を添加し、更
に3時間、上述の条件下で培養した。細胞を濾過乾燥
後、10mlの有機シンチレーター(6g/l の2,5−Diph
enyloxazole 、0.4g/lの1,4−Bis [2−(5−phen
yloxazolyl) ]benzene のトルエン溶液)を加え、液体
シンチレーションカウンターにてDNA合成に用いられ
細胞内に取り込まれた(細胞増殖に由来する)トリチウ
ム−チミジン量を測定した。その結果を図2に示す。
【0018】参考例3 4.8ml のソルビタンセスキオレエートを含む960ml のト
ルエン:クロロホルム=37:11(体積比)を窒素下で2
時間以上攪拌した。7.1 ×10-3モルのメタクリルアミド
フェニルボロン酸、1.6 ×10-1モルのアクリルアミド及
び9.4 ×10-3モルのN,N’−メチレンビス(アクリル
アミド)を144ml の水に溶解し、0.8mlのアンモニウム
パーオキソジスルフェート(0.6 g/ml)をこれに加えた。
この溶液を上述の有機層に滴下し、窒素雰囲気下、72℃
で攪拌し、1時間重合を行った。界面活性剤をポリマー
ビーズから取り除くために、トルエン、エタノール及び
水による洗浄を行い、凍結乾燥後、15.0gのビーズが得
られた。
ルエン:クロロホルム=37:11(体積比)を窒素下で2
時間以上攪拌した。7.1 ×10-3モルのメタクリルアミド
フェニルボロン酸、1.6 ×10-1モルのアクリルアミド及
び9.4 ×10-3モルのN,N’−メチレンビス(アクリル
アミド)を144ml の水に溶解し、0.8mlのアンモニウム
パーオキソジスルフェート(0.6 g/ml)をこれに加えた。
この溶液を上述の有機層に滴下し、窒素雰囲気下、72℃
で攪拌し、1時間重合を行った。界面活性剤をポリマー
ビーズから取り除くために、トルエン、エタノール及び
水による洗浄を行い、凍結乾燥後、15.0gのビーズが得
られた。
【0019】このハイドロゲル・ビーズは、顕微鏡観察
によって100〜400μmの直径を有していることが
観察された。また、pH滴定、プラズマ発光分析によっ
て4.1×10−4モル/gのボロン元素がビーズ中に
存在することが確認された。ビーズ重量とモノマー総重
量の比較によって重合体の収率は100%であった。 参考例4 単量体に3−アクリルアミドフェニルボロン酸83mm
olを用いた以外は、参考例1と同様に処理を行いアク
リルアミドフェニルボロン酸の単独重合体を得た。この
重合体は、244nmにフェニル基に由来する吸光ピー
クを、またアミド基に由来する1600〜1800cm
−1のIRピークを確認した。また元素分析によりC=
55.80、H=5.01、N=7.52、B=5.4
2(重量%)であり、光散乱法により重量平均分子量が
52,000であることが判明した。
によって100〜400μmの直径を有していることが
観察された。また、pH滴定、プラズマ発光分析によっ
て4.1×10−4モル/gのボロン元素がビーズ中に
存在することが確認された。ビーズ重量とモノマー総重
量の比較によって重合体の収率は100%であった。 参考例4 単量体に3−アクリルアミドフェニルボロン酸83mm
olを用いた以外は、参考例1と同様に処理を行いアク
リルアミドフェニルボロン酸の単独重合体を得た。この
重合体は、244nmにフェニル基に由来する吸光ピー
クを、またアミド基に由来する1600〜1800cm
−1のIRピークを確認した。また元素分析によりC=
55.80、H=5.01、N=7.52、B=5.4
2(重量%)であり、光散乱法により重量平均分子量が
52,000であることが判明した。
【0020】参考例5 メタクリルアミドフェニルボロン酸を除いた以外は、参
考例3と全く同様に重合処理を行いアクリルアミドビー
ズを得た。 実施例3 参考例3で得られたビーズ、参考例4で得られた高分
子、または、比較例としてボロン酸基を含まない参考例
5で得られたアクリルアミドビーズを膨潤後、液体クロ
マトグラフィー用カラムに充填した。次に、マウスの脾
臓より採取したリンバ球をリン酸緩衝生理食塩水に浮遊
させ、上述のカラムを通して1時間循環接触刺激した
後、細胞培養用の96穴ウエルに注入した(4×106cells
/200μl)。5%CO2 で37℃にて45時間培養後、20μl
のトリチウム−チミジン溶液(10nmol/ml (740KBq/ml))
を添加し、更に3時間、上述の条件下で培養した。細胞
を濾過乾燥後、10mlの有機シンチレーター(6g/lの2,
5−Diphenyloxazole 、0.4g/lの1,4−Bis [2−
(5−phenyloxazolyl)benzeneのトルエン溶液)を加
え、液体シンチレーションカウンターにてDNA合成に
用いられた(細胞増殖に由来する)トリチウム−チミジ
ン量を測定した。その結果を表1に示す。
考例3と全く同様に重合処理を行いアクリルアミドビー
ズを得た。 実施例3 参考例3で得られたビーズ、参考例4で得られた高分
子、または、比較例としてボロン酸基を含まない参考例
5で得られたアクリルアミドビーズを膨潤後、液体クロ
マトグラフィー用カラムに充填した。次に、マウスの脾
臓より採取したリンバ球をリン酸緩衝生理食塩水に浮遊
させ、上述のカラムを通して1時間循環接触刺激した
後、細胞培養用の96穴ウエルに注入した(4×106cells
/200μl)。5%CO2 で37℃にて45時間培養後、20μl
のトリチウム−チミジン溶液(10nmol/ml (740KBq/ml))
を添加し、更に3時間、上述の条件下で培養した。細胞
を濾過乾燥後、10mlの有機シンチレーター(6g/lの2,
5−Diphenyloxazole 、0.4g/lの1,4−Bis [2−
(5−phenyloxazolyl)benzeneのトルエン溶液)を加
え、液体シンチレーションカウンターにてDNA合成に
用いられた(細胞増殖に由来する)トリチウム−チミジ
ン量を測定した。その結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 表1の結果から本発明の細胞凝集活性化剤は、リンパ
球を活性化させ増殖を促進させることがわかった。
球を活性化させ増殖を促進させることがわかった。
【図1】 細胞凝集による濁度変化(ΔT%)と時間
(分)の関係を示すグラフであり、■は参考例1の共重
合体、□はアクリルアミド・ホモポリマー(比較例)、
△はコンカナバリンA(比較例)である。
(分)の関係を示すグラフであり、■は参考例1の共重
合体、□はアクリルアミド・ホモポリマー(比較例)、
△はコンカナバリンA(比較例)である。
【図2】 細胞増殖に由来するトリチウム・チミジンの
細胞内への取り込み量(DPM) と重合体濃度(重量%)と
の関係を示すグラフであり、●は参考例1の共重合体、
○はアクリルアミド・ホモポリマー(比較例)である。
細胞内への取り込み量(DPM) と重合体濃度(重量%)と
の関係を示すグラフであり、●は参考例1の共重合体、
○はアクリルアミド・ホモポリマー(比較例)である。
フロントページの続き (56)参考文献 欧州特許出願公開424168(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/80 A61P 37/04 A61P 43/00 CA(STN) EMBASE(STN) MEDLINE(STN)
Claims (6)
- 【請求項1】 フェニルボロン酸基を有するビニル単量
体を含む単量体混合物を共重合させてなる高分子を構成
成分とする細胞凝集活性化剤。 - 【請求項2】 フェニルボロン酸基を有するビニル単量
体と、単独重合体が水溶性であるビニル単量体とを含む
単量体混合物を共重合させてなる高分子を構成成分とす
る細胞凝集活性化剤。 - 【請求項3】 単独重合体が水溶性であるビニル単量体
が、アクリルアミドである請求項2記載の細胞凝集活性
化剤。 - 【請求項4】 フェニルボロン酸基を有するビニル単量
体と、単独重合体が疎水性であるビニル単量体とを含む
単量体混合物を共重合させてなる高分子を構成成分とす
る細胞凝集活性化剤。 - 【請求項5】 フィニルボロン酸基を有するビニル単量
体と、単独重合体が水溶性であるビニル単量体と、単独
重合体が疎水性であるビニル単量体とを含む単量体混合
物を共重合させてなる高分子を構成成分とする細胞凝集
活性剤。 - 【請求項6】 単独重合体が疎水性であるビニル単量体
が、多官能単量体である請求項4又は5に記載の細胞凝
集活性化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03318669A JP3134427B2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 細胞凝集活性化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03318669A JP3134427B2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 細胞凝集活性化剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05124970A JPH05124970A (ja) | 1993-05-21 |
JP3134427B2 true JP3134427B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=18101713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03318669A Expired - Fee Related JP3134427B2 (ja) | 1991-11-07 | 1991-11-07 | 細胞凝集活性化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134427B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2817968B1 (fr) * | 2000-12-07 | 2003-03-21 | Bio Merieux | Dispositif de capture d'une molecule cible |
-
1991
- 1991-11-07 JP JP03318669A patent/JP3134427B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05124970A (ja) | 1993-05-21 |
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