JP3134406B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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- JP3134406B2 JP3134406B2 JP03264361A JP26436191A JP3134406B2 JP 3134406 B2 JP3134406 B2 JP 3134406B2 JP 03264361 A JP03264361 A JP 03264361A JP 26436191 A JP26436191 A JP 26436191A JP 3134406 B2 JP3134406 B2 JP 3134406B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、特に
半導体装置におけるLOCOS型のフィールド酸化膜と
U溝分離領域とからなる素子分離領域に関する。
半導体装置におけるLOCOS型のフィールド酸化膜と
U溝分離領域とからなる素子分離領域に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン基板を用いる半導体装置のLS
I化は、複数のトランジスタの間に素子分離領域を設け
ることにより実現した。半導体装置に用いられる素子分
離領域としては、P−N接合分離領域,LOCOS型の
フィールド酸化膜に代表されるフィールド絶縁膜,U溝
分離領域等がある。P−N接合分離領域およびU溝分離
領域は、バイポーラトランジンスタのコレクタ領域のよ
うに深いP−N接合を有する素子に対する素子分離領域
となる。一方、フィールド絶縁膜は、シリコン基板表面
に形成された素子とシリコン基板上に設けられた配線と
の間,およびMOSトランジスタのソース・ドレイン領
域のような浅いP−N接合を有する素子に対する素子分
離領域となる。
I化は、複数のトランジスタの間に素子分離領域を設け
ることにより実現した。半導体装置に用いられる素子分
離領域としては、P−N接合分離領域,LOCOS型の
フィールド酸化膜に代表されるフィールド絶縁膜,U溝
分離領域等がある。P−N接合分離領域およびU溝分離
領域は、バイポーラトランジンスタのコレクタ領域のよ
うに深いP−N接合を有する素子に対する素子分離領域
となる。一方、フィールド絶縁膜は、シリコン基板表面
に形成された素子とシリコン基板上に設けられた配線と
の間,およびMOSトランジスタのソース・ドレイン領
域のような浅いP−N接合を有する素子に対する素子分
離領域となる。
【0003】MOSトランジスタからなる半導体装置の
素子分離領域にはフィールド絶縁膜が用いられ、バイポ
ーラトランジスタからなる半導体装置の素子分離領域に
はP−N接合分離領域およびU溝分離領域のどちらか一
方とフィールド絶縁膜とが併用されてきた。素子の微細
化に伴ない、自己整合技術の重視および素子分離領域自
体の微細化という観点から、MOSトランジスタからな
る半導体装置ではLOCOS型のフィールド酸化膜が主
流となり、バイポーラトランジスタからなる半導体装置
ではLOCOS型のフィールド酸化膜とU溝分離領域と
の併用が主流となってきた。
素子分離領域にはフィールド絶縁膜が用いられ、バイポ
ーラトランジスタからなる半導体装置の素子分離領域に
はP−N接合分離領域およびU溝分離領域のどちらか一
方とフィールド絶縁膜とが併用されてきた。素子の微細
化に伴ない、自己整合技術の重視および素子分離領域自
体の微細化という観点から、MOSトランジスタからな
る半導体装置ではLOCOS型のフィールド酸化膜が主
流となり、バイポーラトランジスタからなる半導体装置
ではLOCOS型のフィールド酸化膜とU溝分離領域と
の併用が主流となってきた。
【0004】MOSトランジスタからなる半導体装置に
おいては、主役の座はPチャネルMOSトランジスタか
らNチャネルMOSトランジスタ,さらにはCMOSト
ランジスタへと変遷してきた。CMOSトランジスタか
らなる半導体装置では、当初NウェルあるいはPウェル
のどちらか一方を採用していたが、最近ではNウェル並
びにPウェルを採用する至っている。このため、MOS
トランジスタからなる半導体装置でも、深いP−N接合
を有するNウェル,Pウェルに対する素子分離領域が必
要となり、加えてラッチアップ対策からもU溝分離領域
の採用が検討されだした。更に、CMOSトランジスタ
とバイポーラトランジスタとから構成されるBiCMO
Sトランジスタが脚光を浴ており、LOCOS型のフィ
ールド酸化膜とU溝分離領域とから構成された素子分離
領域の重要性は大きくなっている。
おいては、主役の座はPチャネルMOSトランジスタか
らNチャネルMOSトランジスタ,さらにはCMOSト
ランジスタへと変遷してきた。CMOSトランジスタか
らなる半導体装置では、当初NウェルあるいはPウェル
のどちらか一方を採用していたが、最近ではNウェル並
びにPウェルを採用する至っている。このため、MOS
トランジスタからなる半導体装置でも、深いP−N接合
を有するNウェル,Pウェルに対する素子分離領域が必
要となり、加えてラッチアップ対策からもU溝分離領域
の採用が検討されだした。更に、CMOSトランジスタ
とバイポーラトランジスタとから構成されるBiCMO
Sトランジスタが脚光を浴ており、LOCOS型のフィ
ールド酸化膜とU溝分離領域とから構成された素子分離
領域の重要性は大きくなっている。
【0005】LOCOS型のフィールド酸化膜とU溝分
離領域とからなる従来の素子分離領域の構造を説明す
る。このような素子分離領域は、シリコン基板表面に設
けられたLOCOS法により形成されたフィールド酸化
膜と、フィールド酸化膜を貫通してシリコン基板中に至
るU溝と、U溝の底面におけるシリコン基板に設けられ
たチャネルストッパと、U溝表面のシリコン基板を覆う
絶縁膜と、U溝内に設けられた埋設物と、U溝の上端を
塞ぐ絶縁膜とから構成される。この埋設物には、一般に
多結晶シリコン膜が用いられている。この場合、U溝の
上端を塞ぐ絶縁膜はこの多結晶シリコン膜の熱酸化によ
り形成され、これはフィールド酸化膜と連結することに
なる。これらの2つの酸化膜が連結されることにより、
素子分離領域表面の平坦性はある程度(後述する)確保
される。U溝表面のシリコン基板を覆う絶縁膜は、例え
ばシリコン基板の表面を熱酸化したシリコン酸化膜から
なる。チャネルストッパは、U溝をエッチングにより形
成した後、U溝の底面におけるシリコン基板の導電型と
同じ不純物をイオン注入することにより形成される。
離領域とからなる従来の素子分離領域の構造を説明す
る。このような素子分離領域は、シリコン基板表面に設
けられたLOCOS法により形成されたフィールド酸化
膜と、フィールド酸化膜を貫通してシリコン基板中に至
るU溝と、U溝の底面におけるシリコン基板に設けられ
たチャネルストッパと、U溝表面のシリコン基板を覆う
絶縁膜と、U溝内に設けられた埋設物と、U溝の上端を
塞ぐ絶縁膜とから構成される。この埋設物には、一般に
多結晶シリコン膜が用いられている。この場合、U溝の
上端を塞ぐ絶縁膜はこの多結晶シリコン膜の熱酸化によ
り形成され、これはフィールド酸化膜と連結することに
なる。これらの2つの酸化膜が連結されることにより、
素子分離領域表面の平坦性はある程度(後述する)確保
される。U溝表面のシリコン基板を覆う絶縁膜は、例え
ばシリコン基板の表面を熱酸化したシリコン酸化膜から
なる。チャネルストッパは、U溝をエッチングにより形
成した後、U溝の底面におけるシリコン基板の導電型と
同じ不純物をイオン注入することにより形成される。
【0006】このような素子分離領域の代表的な製造方
法は、2通りある。NPNバイポーラトタンジスタ用の
素子分離領域を例にして、これら2つの代表的な製造方
法を説明する。
法は、2通りある。NPNバイポーラトタンジスタ用の
素子分離領域を例にして、これら2つの代表的な製造方
法を説明する。
【0007】第1の方法は、以下の工程からなる。P型
シリコン基体表面にN+ 型埋め込み層を形成し、N+ 型
埋め込み層を含むP型シリコン基体表面に、N型エピタ
キシャル層を形成する。エピタキシャル層表面に、LO
COS型のフィールド酸化膜を形成する。フィールド酸
化膜とN型エピタキシャル層とN+ 型埋め込み層とを貫
通するU溝を、エッチングにより形成する。U溝に露出
したN型エピタキシャル層,N+ 型埋め込み層,並びに
P型シリコン基体の表面を覆うシリコン酸化膜を、熱酸
化により形成する。U溝の底面のP型シリコン基体表面
に、ボロンのイオン注入によりP型のチャネルストッパ
を形成する。全面に、CVD法によりノンドープ多結晶
シリコン膜を堆積する。多結晶シリコン膜に対するエッ
チバックにより、U溝内にのみ多結晶シリコン膜を残
す。この多結晶シリコン膜の上面に、熱酸化によりシリ
コン酸化膜を形成する。このシリコン酸化膜により、U
溝の上端は塞がれる。
シリコン基体表面にN+ 型埋め込み層を形成し、N+ 型
埋め込み層を含むP型シリコン基体表面に、N型エピタ
キシャル層を形成する。エピタキシャル層表面に、LO
COS型のフィールド酸化膜を形成する。フィールド酸
化膜とN型エピタキシャル層とN+ 型埋め込み層とを貫
通するU溝を、エッチングにより形成する。U溝に露出
したN型エピタキシャル層,N+ 型埋め込み層,並びに
P型シリコン基体の表面を覆うシリコン酸化膜を、熱酸
化により形成する。U溝の底面のP型シリコン基体表面
に、ボロンのイオン注入によりP型のチャネルストッパ
を形成する。全面に、CVD法によりノンドープ多結晶
シリコン膜を堆積する。多結晶シリコン膜に対するエッ
チバックにより、U溝内にのみ多結晶シリコン膜を残
す。この多結晶シリコン膜の上面に、熱酸化によりシリ
コン酸化膜を形成する。このシリコン酸化膜により、U
溝の上端は塞がれる。
【0008】第2の方法は、以下の工程からなる。P型
シリコン基体表面にN+ 型埋め込み層を形成し、N+ 型
埋め込み層を含むP型シリコン基体表面に、N型エピタ
キシャル層を形成する。エピタキシャル層表面に、エッ
チングマスク用のシリコン酸化膜を、CVD法により形
成する。U溝を形成する領域のみこのシリコン酸化膜を
除去する。このシリコン酸化膜をマスクとして、N型エ
ピタキシャル層,N+ 型埋め込み層,およびP型シリコ
ン基体を順次エッチングし、U溝を形成する。U溝の底
面のP型シリコン基体表面に、ボロンのイオン注入によ
りP型のチャネルストッパを形成する。エッチングマス
ク用のシリコン酸化膜を除去する。U溝に露出したN+
型埋め込み層とP型シリコン基体との表面,およびU溝
に露出したN型エピタキシャル層を含むN型エピタキシ
ャル層の表面に、熱酸化によるシリコン酸化膜を形成す
る。全面に、CVD法により、ノンドープ多結晶シリコ
ン膜を堆積する。これをエッチバックし、U溝内にのみ
多結晶シリコン膜を残す。全面にパッド酸化膜,シリコ
ン窒化膜を形成する。フィールド酸化膜を形成する領域
のシリコン窒化膜を除去する。LOCOS法により、N
型エピタキシャル層表面にはフィールド酸化膜が形成さ
れ、U溝の上端には多結晶シリコン膜表面の熱酸化によ
るシリコン酸化膜が形成される。残されたシリコン窒化
膜,パッド酸化膜を除去する。
シリコン基体表面にN+ 型埋め込み層を形成し、N+ 型
埋め込み層を含むP型シリコン基体表面に、N型エピタ
キシャル層を形成する。エピタキシャル層表面に、エッ
チングマスク用のシリコン酸化膜を、CVD法により形
成する。U溝を形成する領域のみこのシリコン酸化膜を
除去する。このシリコン酸化膜をマスクとして、N型エ
ピタキシャル層,N+ 型埋め込み層,およびP型シリコ
ン基体を順次エッチングし、U溝を形成する。U溝の底
面のP型シリコン基体表面に、ボロンのイオン注入によ
りP型のチャネルストッパを形成する。エッチングマス
ク用のシリコン酸化膜を除去する。U溝に露出したN+
型埋め込み層とP型シリコン基体との表面,およびU溝
に露出したN型エピタキシャル層を含むN型エピタキシ
ャル層の表面に、熱酸化によるシリコン酸化膜を形成す
る。全面に、CVD法により、ノンドープ多結晶シリコ
ン膜を堆積する。これをエッチバックし、U溝内にのみ
多結晶シリコン膜を残す。全面にパッド酸化膜,シリコ
ン窒化膜を形成する。フィールド酸化膜を形成する領域
のシリコン窒化膜を除去する。LOCOS法により、N
型エピタキシャル層表面にはフィールド酸化膜が形成さ
れ、U溝の上端には多結晶シリコン膜表面の熱酸化によ
るシリコン酸化膜が形成される。残されたシリコン窒化
膜,パッド酸化膜を除去する。
【0009】第1の方法では、U溝の上端を塞ぐシリコ
ン酸化膜(U溝に埋め込まれた多結晶シリコン膜の上面
の熱酸化による)の上面とフィールド酸化膜の上面とが
一致しにくく、これらの連結点で段差が形成される。第
2の方法では、U溝の上端を塞ぐシリコン酸化膜とフィ
ールド酸化膜との連結点で窪みが形成される。すなわ
ち、2つの方法ともこの連結点において完全な平坦性を
得ることは困難となる。この場合、連結点上に形成され
る配線の断線が発生しやすくなる。
ン酸化膜(U溝に埋め込まれた多結晶シリコン膜の上面
の熱酸化による)の上面とフィールド酸化膜の上面とが
一致しにくく、これらの連結点で段差が形成される。第
2の方法では、U溝の上端を塞ぐシリコン酸化膜とフィ
ールド酸化膜との連結点で窪みが形成される。すなわ
ち、2つの方法ともこの連結点において完全な平坦性を
得ることは困難となる。この場合、連結点上に形成され
る配線の断線が発生しやすくなる。
【0010】この問題を解決する第3の方法が、ワイ.
シー.シモン ユー等(Y.−C.Simon Yu
et al.)により、ジャーナル オブ エレクトロ
ケミカル ソサイティー,137巻,第6号,1942
−1950ページ,1990年(J.Electroc
hem.Soc.,Vol.137,No.6,pp1
942−1950,1990)に提案された。この提案
を、図12を参照して説明する。
シー.シモン ユー等(Y.−C.Simon Yu
et al.)により、ジャーナル オブ エレクトロ
ケミカル ソサイティー,137巻,第6号,1942
−1950ページ,1990年(J.Electroc
hem.Soc.,Vol.137,No.6,pp1
942−1950,1990)に提案された。この提案
を、図12を参照して説明する。
【0011】P型シリコン基体201a表面に、N+ 型
埋め込み層202を形成する。N+ 型埋め込み層202
を含むP型シリコン基体201a表面に、N型エピタキ
シャル層203を形成する。エピタキシャル層203表
面に、パッド酸化膜207,およびシリコン窒化膜20
8aを形成する。U溝を形成する領域のシリコン窒化膜
208a,パッド酸化膜207を順次エッチング除去
し、さらにこの領域のN型エピタキシャル層203,N
+ 型埋め込み層202,およびP型シリコン基体201
aを順次エッチングし、U溝212を形成する。これら
一連のエッチングにおいて、パッド酸化膜207はアン
ダーカットされる。P型シリコン基体201aのU溝2
12の底面にあたる部分に、ボロンのイオン注入により
P型のチャネルストッパ214を形成する。U溝212
に露出したN型エピタキシャル層203,N+ 型埋め込
み層202,並びにP型シリコン基体201aの部分
に、熱酸化によるシリコン酸化膜213を形成する。こ
のシリコン酸化膜213は、U溝212の上端近傍にお
いて、パッド酸化膜207と連結する。全面に、CVD
法によりノンドープ多結晶シリコン膜を堆積する。これ
をエッチバックし、U溝内にのみ多結晶シリコン膜25
2を残す〔図12(a)〕。シリコン窒化膜208aを
マスクにしたLOCOS法により、多結晶シリコン膜2
52の上面にフィールド酸化膜210aを形成する〔図
12(b)〕。フィールド酸化膜210aに隣接する所
定領域のシリコン窒化膜208aをエッチング除去して
シリコン窒化膜208bを残す〔図12(c)〕。シリ
コン窒化膜208bをマスクにしたLOCOS法によ
り、N型エピタキシャル層表面も含めた領域にフィール
ド酸化膜210bを形成する〔図12(d)〕。このフ
ィールド酸化膜210bはフィールド酸化膜210aを
内包することになり、U溝212上でのフィールド酸化
膜210bの表面には、段差,窪み等は形成されない。
この結果、ほぼ完全な平坦性を有する素子分離領域が得
られる。
埋め込み層202を形成する。N+ 型埋め込み層202
を含むP型シリコン基体201a表面に、N型エピタキ
シャル層203を形成する。エピタキシャル層203表
面に、パッド酸化膜207,およびシリコン窒化膜20
8aを形成する。U溝を形成する領域のシリコン窒化膜
208a,パッド酸化膜207を順次エッチング除去
し、さらにこの領域のN型エピタキシャル層203,N
+ 型埋め込み層202,およびP型シリコン基体201
aを順次エッチングし、U溝212を形成する。これら
一連のエッチングにおいて、パッド酸化膜207はアン
ダーカットされる。P型シリコン基体201aのU溝2
12の底面にあたる部分に、ボロンのイオン注入により
P型のチャネルストッパ214を形成する。U溝212
に露出したN型エピタキシャル層203,N+ 型埋め込
み層202,並びにP型シリコン基体201aの部分
に、熱酸化によるシリコン酸化膜213を形成する。こ
のシリコン酸化膜213は、U溝212の上端近傍にお
いて、パッド酸化膜207と連結する。全面に、CVD
法によりノンドープ多結晶シリコン膜を堆積する。これ
をエッチバックし、U溝内にのみ多結晶シリコン膜25
2を残す〔図12(a)〕。シリコン窒化膜208aを
マスクにしたLOCOS法により、多結晶シリコン膜2
52の上面にフィールド酸化膜210aを形成する〔図
12(b)〕。フィールド酸化膜210aに隣接する所
定領域のシリコン窒化膜208aをエッチング除去して
シリコン窒化膜208bを残す〔図12(c)〕。シリ
コン窒化膜208bをマスクにしたLOCOS法によ
り、N型エピタキシャル層表面も含めた領域にフィール
ド酸化膜210bを形成する〔図12(d)〕。このフ
ィールド酸化膜210bはフィールド酸化膜210aを
内包することになり、U溝212上でのフィールド酸化
膜210bの表面には、段差,窪み等は形成されない。
この結果、ほぼ完全な平坦性を有する素子分離領域が得
られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】LOCOS型のフィー
ルド酸化膜と多結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分離
領域とからなる従来の素子分離領域は、上述したよう
に、両分離領域の連結部を含めて、素子分離領域表面の
平坦性は確保される。しかしながら、フィールド絶縁膜
の構造,形成方法とは無関係に、多結晶シリコン膜が埋
め込まれたU溝分離領域には、別の大きな欠点がある。
これはU溝に埋め込まれた多結晶シリコン膜の上面を熱
酸化し、U溝の上端にシリコン酸化膜を形成する点にあ
る。この熱酸化の際に、1.5倍程度の体積膨張が起
り、これによりU溝の周辺のシリコン結晶に応力が加わ
って結晶欠陥が形成され、この結晶欠陥に起因するリー
ク電流が発生する。さらに、U溝を介して隣接する領域
(これらの領域はU溝によって分割されたものである)
の間の寄生容量は、U溝内に埋め込まれた多結晶シリコ
ン膜の存在により、小さくならない。この多結晶シリコ
ン膜はノンドープであるが、これに導電型不純物がドー
プされると、寄生容量は更に増大する。
ルド酸化膜と多結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分離
領域とからなる従来の素子分離領域は、上述したよう
に、両分離領域の連結部を含めて、素子分離領域表面の
平坦性は確保される。しかしながら、フィールド絶縁膜
の構造,形成方法とは無関係に、多結晶シリコン膜が埋
め込まれたU溝分離領域には、別の大きな欠点がある。
これはU溝に埋め込まれた多結晶シリコン膜の上面を熱
酸化し、U溝の上端にシリコン酸化膜を形成する点にあ
る。この熱酸化の際に、1.5倍程度の体積膨張が起
り、これによりU溝の周辺のシリコン結晶に応力が加わ
って結晶欠陥が形成され、この結晶欠陥に起因するリー
ク電流が発生する。さらに、U溝を介して隣接する領域
(これらの領域はU溝によって分割されたものである)
の間の寄生容量は、U溝内に埋め込まれた多結晶シリコ
ン膜の存在により、小さくならない。この多結晶シリコ
ン膜はノンドープであるが、これに導電型不純物がドー
プされると、寄生容量は更に増大する。
【0013】エム.スギヤマ等(M.Sugiyama
et al.)によって、特にU溝分離領域における
体積膨張に起因するリーク電流の増大に対する解決方法
が、「1989 シンポジューム オン ヴイ.エル.
エス.アイ テクノロジィーダイジェスト ペーパー
ズ」の59−60ページ(1989 Symposiu
mon VLSI Technology Diges
t papers,pp59−60)に提案された。
(この提案における素子分離領域には、LOCOS型の
フィールド酸化膜は用いていない。U溝分離領域を形成
した後、シリコン基板表面にCVD法によるフィールド
絶縁膜を形成している。)ここでのU溝には、BPSG
膜が埋め込まれている。以下に図13を参照して、この
BPSG膜が埋め込まれたU溝分離領域の形成方法の概
要を説明する。
et al.)によって、特にU溝分離領域における
体積膨張に起因するリーク電流の増大に対する解決方法
が、「1989 シンポジューム オン ヴイ.エル.
エス.アイ テクノロジィーダイジェスト ペーパー
ズ」の59−60ページ(1989 Symposiu
mon VLSI Technology Diges
t papers,pp59−60)に提案された。
(この提案における素子分離領域には、LOCOS型の
フィールド酸化膜は用いていない。U溝分離領域を形成
した後、シリコン基板表面にCVD法によるフィールド
絶縁膜を形成している。)ここでのU溝には、BPSG
膜が埋め込まれている。以下に図13を参照して、この
BPSG膜が埋め込まれたU溝分離領域の形成方法の概
要を説明する。
【0014】シリコン基板201の所定箇所をエッチン
グしてU溝212を形成する。U溝212に露出したシ
リコン基板201部分を含めて、熱酸化によりシリコン
基板201表面にシリコン酸化膜241を形成する。シ
リコン酸化膜241表面にシリコン窒化膜242を堆積
する。全面に、CVD法によるBPSG膜215aを堆
積する〔図13(a)〕。熱処理を行ない、表面が平坦
化されたBPSG膜215bを形成する〔図13
(b)〕。BPSG膜215bのエッチバックを行な
い、BPSG膜215cのみをU溝212内に残す。こ
のとき、BPSG膜215cの上面とU溝212の上端
とを概略一致させる〔図13(c)〕。ここで、シリコ
ン酸化膜241はシリコン窒化膜242の密着性を得る
ためである。シリコン窒化膜242はBPSG膜215
bのエッチバックの際にシリコン基板201を保護する
ためである。また、シリコン酸化膜241,シリコン窒
化膜242はBPSG膜215aを熱処理する際に、B
PSG膜215aからシリコン基板201へのボロン,
燐の拡散を防ぐためである。この形成方法はBPSG膜
の熱流動性を利用したものである。
グしてU溝212を形成する。U溝212に露出したシ
リコン基板201部分を含めて、熱酸化によりシリコン
基板201表面にシリコン酸化膜241を形成する。シ
リコン酸化膜241表面にシリコン窒化膜242を堆積
する。全面に、CVD法によるBPSG膜215aを堆
積する〔図13(a)〕。熱処理を行ない、表面が平坦
化されたBPSG膜215bを形成する〔図13
(b)〕。BPSG膜215bのエッチバックを行な
い、BPSG膜215cのみをU溝212内に残す。こ
のとき、BPSG膜215cの上面とU溝212の上端
とを概略一致させる〔図13(c)〕。ここで、シリコ
ン酸化膜241はシリコン窒化膜242の密着性を得る
ためである。シリコン窒化膜242はBPSG膜215
bのエッチバックの際にシリコン基板201を保護する
ためである。また、シリコン酸化膜241,シリコン窒
化膜242はBPSG膜215aを熱処理する際に、B
PSG膜215aからシリコン基板201へのボロン,
燐の拡散を防ぐためである。この形成方法はBPSG膜
の熱流動性を利用したものである。
【0015】エム.スギヤマ等はBPSG膜が埋め込ま
れたこのU溝分離領域を用いてバイポーラトランジスタ
を形成し、エミッタとコレクタとの間のリーク電流を測
定した。多結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分離領域
によるバイポーラトランジスタに比べて、このリーク電
流は大幅に改善された。エム.スギヤマ等は着目してい
ないが、この構造の採用により、寄生容量の増加を抑制
できる。しかしながら、この提案の素子分離領域は、半
導体素子の微細化には不向きである。例えばバイポーラ
トランジスタを形成するとき、コレクタプラグ領域を形
成するためのフィールド絶縁膜の開口とベース領域並び
にエミッタ領域を形成するためのフィールド絶縁膜の開
口とを別々に行なうことになり、自己整合技術が利用で
きず、フォトリソグラフィ工程が増加し、フォトマスク
のアライメントマージンが増加することになる。MOS
トランジスタを含む半導体装置の場合には、これらの問
題がさらに致命的になる。
れたこのU溝分離領域を用いてバイポーラトランジスタ
を形成し、エミッタとコレクタとの間のリーク電流を測
定した。多結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分離領域
によるバイポーラトランジスタに比べて、このリーク電
流は大幅に改善された。エム.スギヤマ等は着目してい
ないが、この構造の採用により、寄生容量の増加を抑制
できる。しかしながら、この提案の素子分離領域は、半
導体素子の微細化には不向きである。例えばバイポーラ
トランジスタを形成するとき、コレクタプラグ領域を形
成するためのフィールド絶縁膜の開口とベース領域並び
にエミッタ領域を形成するためのフィールド絶縁膜の開
口とを別々に行なうことになり、自己整合技術が利用で
きず、フォトリソグラフィ工程が増加し、フォトマスク
のアライメントマージンが増加することになる。MOS
トランジスタを含む半導体装置の場合には、これらの問
題がさらに致命的になる。
【0016】また、この提案によるU溝分離領域とLO
COS型のフィールド酸化膜との単なる組み合せも困難
である。図14を参照して、この点について説明する。
COS型のフィールド酸化膜との単なる組み合せも困難
である。図14を参照して、この点について説明する。
【0017】シリコン基板201表面にパッド酸化膜2
07,シリコン窒化膜(図示せず)を形成する。フィル
ド酸化膜を形成する領域のシリコン窒化膜をエッチング
除去する。LOCOS法によりフィールド酸化膜210
を形成する。U溝を形成する領域のフィールド酸化膜2
10,シリコン基板201を順次エッチング除去し、U
溝212を形成する。熱酸化により、U溝212に露出
したシリコン基板201部分にシリコン酸化膜214を
形成する。全面に、CVD法によりBPSG膜を堆積す
る。熱処理を行ない、BPSG膜の表面を平坦化する。
次にBPSG膜のエッチバックを行なう。BPSG膜2
15cのみをU溝212内に残す。このとき、BPSG
膜215cの上面を概略U溝212の上端と一致させる
と、パッド酸化膜207上にもBPSG膜215dが残
留することになる〔図14(a)〕。パッド酸化膜20
7上のBPSG膜215dを完全に除去するまでエッチ
バックを行なうと、BPSG膜215eの上面はU溝2
12の上端より低くなる〔図14(b)〕。この場合、
BPSG膜215eの上面を覆う絶縁膜を形成してもフ
ィールド酸化膜210とBPSG膜215eとにより形
成された段差は残存し、U溝分離領域上を通過する配線
に断線が生じやすくなる。
07,シリコン窒化膜(図示せず)を形成する。フィル
ド酸化膜を形成する領域のシリコン窒化膜をエッチング
除去する。LOCOS法によりフィールド酸化膜210
を形成する。U溝を形成する領域のフィールド酸化膜2
10,シリコン基板201を順次エッチング除去し、U
溝212を形成する。熱酸化により、U溝212に露出
したシリコン基板201部分にシリコン酸化膜214を
形成する。全面に、CVD法によりBPSG膜を堆積す
る。熱処理を行ない、BPSG膜の表面を平坦化する。
次にBPSG膜のエッチバックを行なう。BPSG膜2
15cのみをU溝212内に残す。このとき、BPSG
膜215cの上面を概略U溝212の上端と一致させる
と、パッド酸化膜207上にもBPSG膜215dが残
留することになる〔図14(a)〕。パッド酸化膜20
7上のBPSG膜215dを完全に除去するまでエッチ
バックを行なうと、BPSG膜215eの上面はU溝2
12の上端より低くなる〔図14(b)〕。この場合、
BPSG膜215eの上面を覆う絶縁膜を形成してもフ
ィールド酸化膜210とBPSG膜215eとにより形
成された段差は残存し、U溝分離領域上を通過する配線
に断線が生じやすくなる。
【0018】本発明の目的は、上記のエム.スギヤマ等
の提案を基礎にして、BPSG膜等の熱流動性を有する
絶縁膜が埋め込まれてなるU溝分離領域とLOCOS型
のフィールド酸化膜との組み合せを可能にした素子分離
領域を提供することにある。
の提案を基礎にして、BPSG膜等の熱流動性を有する
絶縁膜が埋め込まれてなるU溝分離領域とLOCOS型
のフィールド酸化膜との組み合せを可能にした素子分離
領域を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
シリコン基板の表面に形成されたLOCOS型のフィー
ルド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を貫通してその底
面が少なくとも前記シリコン基板に達するように設けら
れたU溝と、前記シリコン基板の前記底面に露出した部
分に設けられたチャネルストッパと、前記シリコン基板
の前記U溝に露出した部分に設けられた絶縁膜からなる
第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれた第2の膜と、
からなる素子分離領域を有する半導体装置において、
前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸化によるシリコ
ン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流動性を有して前
記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなることと、その上面
が前記フィールド酸化膜の上面と概略一致し、その底面
が前記第2の膜の上面と接続して前記U溝内部に埋め込
まれた非熱流動性を有する膜からなる第3の膜と、前記
U溝の上端において前記第3の膜の上面と接続し、前記
U溝の上端を覆う絶縁膜からなる第4の膜と、をさらに
備え、前記第2の膜の上面が前記フィールド酸化膜の上
面と前記フィールド酸化膜の底面との間に位置している
ことを特徴とする。好ましくは前記第3の膜がCVD法
によるシリコン酸化膜,あるいはCVD法によるノンド
ープ多結晶シリコン膜である。他の本願発明の半導体装
置は、シリコン基板の表面に形成されたLOCOS型の
フィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を貫通して
その底面が少なくとも前記シリコン基板に達するように
設けられたU溝と、前記シリコン基板の前記底面に露出
した部分に設けられたチャネルストッパと、前記シリコ
ン基板の前記U溝に露出した部分に設けられた絶縁膜か
らなる第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれた第2の
膜と、からなる素子分離領域を有する半導体装置におい
て、 前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸化による
シリコン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流動性を有
して前記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなることと、そ
の上面が前記フィールド酸化膜の上面と概略一致し、そ
の底面が前記第2の膜の上面と接続して前記U溝内部に
埋め込まれたノンドープ多結晶シリコン膜からなる第3
の膜と、前記U溝の上端において前記第3の膜の上面と
接続し、前記U溝の上端を覆う絶縁膜からなる第4の膜
と、前記U溝に露出した前記フィールド酸化膜の部分並
びに前記第1の膜の表面を覆うCVD法によるシリコン
窒化膜からなる第5の膜をさらに備えている。さらにそ
の他の本願発明の半導体装置は、 シリコン基板の表面
に形成されたLOCOS型のフィールド酸化膜と、前記
フィールド酸化膜を貫通してその底面が少なくとも前記
シリコン基板に達するように設けられたU溝と、前記シ
リコン基板の前記底面に露出した部分に設けられたチャ
ネルストッパと、前記シリコン基板の前記U溝に露出し
た部分に設けられた絶縁膜からなる第1の膜と、前記U
溝内部に埋め込まれた第2の膜と、からなる素子分離領
域を有する半導体装置において、 前記第1の膜が前記
U溝露出部分の熱酸化によるシリコン酸化膜からなり、
前記第2の膜が熱流動性を有して前記U溝に埋め込まれ
た絶縁膜からなることと、その上面が前記フィールド酸
化膜の上面と概略一致し、その底面が前記第2の膜の上
面と接続して前記U溝内部に埋め込まれたノンドープ多
結晶シリコン膜からなる第3の膜と、前記U溝の上端に
おいて前記第3の膜の上面と接続し、前記U溝の上端を
覆う絶縁膜からなる第4の膜と、前記第2の膜の上面を
覆い,かつ前記第2の膜がない部分において前記U溝の
表面を覆うCVD法によるシリコン窒化膜からなる第6
の膜をさらに備えている。
シリコン基板の表面に形成されたLOCOS型のフィー
ルド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を貫通してその底
面が少なくとも前記シリコン基板に達するように設けら
れたU溝と、前記シリコン基板の前記底面に露出した部
分に設けられたチャネルストッパと、前記シリコン基板
の前記U溝に露出した部分に設けられた絶縁膜からなる
第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれた第2の膜と、
からなる素子分離領域を有する半導体装置において、
前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸化によるシリコ
ン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流動性を有して前
記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなることと、その上面
が前記フィールド酸化膜の上面と概略一致し、その底面
が前記第2の膜の上面と接続して前記U溝内部に埋め込
まれた非熱流動性を有する膜からなる第3の膜と、前記
U溝の上端において前記第3の膜の上面と接続し、前記
U溝の上端を覆う絶縁膜からなる第4の膜と、をさらに
備え、前記第2の膜の上面が前記フィールド酸化膜の上
面と前記フィールド酸化膜の底面との間に位置している
ことを特徴とする。好ましくは前記第3の膜がCVD法
によるシリコン酸化膜,あるいはCVD法によるノンド
ープ多結晶シリコン膜である。他の本願発明の半導体装
置は、シリコン基板の表面に形成されたLOCOS型の
フィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を貫通して
その底面が少なくとも前記シリコン基板に達するように
設けられたU溝と、前記シリコン基板の前記底面に露出
した部分に設けられたチャネルストッパと、前記シリコ
ン基板の前記U溝に露出した部分に設けられた絶縁膜か
らなる第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれた第2の
膜と、からなる素子分離領域を有する半導体装置におい
て、 前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸化による
シリコン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流動性を有
して前記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなることと、そ
の上面が前記フィールド酸化膜の上面と概略一致し、そ
の底面が前記第2の膜の上面と接続して前記U溝内部に
埋め込まれたノンドープ多結晶シリコン膜からなる第3
の膜と、前記U溝の上端において前記第3の膜の上面と
接続し、前記U溝の上端を覆う絶縁膜からなる第4の膜
と、前記U溝に露出した前記フィールド酸化膜の部分並
びに前記第1の膜の表面を覆うCVD法によるシリコン
窒化膜からなる第5の膜をさらに備えている。さらにそ
の他の本願発明の半導体装置は、 シリコン基板の表面
に形成されたLOCOS型のフィールド酸化膜と、前記
フィールド酸化膜を貫通してその底面が少なくとも前記
シリコン基板に達するように設けられたU溝と、前記シ
リコン基板の前記底面に露出した部分に設けられたチャ
ネルストッパと、前記シリコン基板の前記U溝に露出し
た部分に設けられた絶縁膜からなる第1の膜と、前記U
溝内部に埋め込まれた第2の膜と、からなる素子分離領
域を有する半導体装置において、 前記第1の膜が前記
U溝露出部分の熱酸化によるシリコン酸化膜からなり、
前記第2の膜が熱流動性を有して前記U溝に埋め込まれ
た絶縁膜からなることと、その上面が前記フィールド酸
化膜の上面と概略一致し、その底面が前記第2の膜の上
面と接続して前記U溝内部に埋め込まれたノンドープ多
結晶シリコン膜からなる第3の膜と、前記U溝の上端に
おいて前記第3の膜の上面と接続し、前記U溝の上端を
覆う絶縁膜からなる第4の膜と、前記第2の膜の上面を
覆い,かつ前記第2の膜がない部分において前記U溝の
表面を覆うCVD法によるシリコン窒化膜からなる第6
の膜をさらに備えている。
【0020】好ましくは、第2の膜がPSG膜,あるい
はBPSG膜である。好ましくは、第4の膜がCVD法
によるシリコン窒化膜,あるいは高温CVD法によるシ
リコン酸化膜である。
はBPSG膜である。好ましくは、第4の膜がCVD法
によるシリコン窒化膜,あるいは高温CVD法によるシ
リコン酸化膜である。
【0021】シリコン基板は、好ましくは一導電型シリ
コン基体並びに逆導電型ウェルから構成されている。こ
のとき、好ましくは、U溝は逆導電型ウェルの側面を貫
通してかつU溝の底面は逆導電型ウェルの底面より低い
位置にある。
コン基体並びに逆導電型ウェルから構成されている。こ
のとき、好ましくは、U溝は逆導電型ウェルの側面を貫
通してかつU溝の底面は逆導電型ウェルの底面より低い
位置にある。
【0022】あるいは、シリコン基板は、好ましくは一
導電型シリコン基体並びに逆導電型ウェル並びに一導電
型ウェルから構成されている。このとき、好ましくは、
U溝は逆導電型ウェルおよび一導電型の側面を貫通し、
かつ、U溝の底面は逆導電型ウェルおよび一導電型の底
面より低い位置にある。
導電型シリコン基体並びに逆導電型ウェル並びに一導電
型ウェルから構成されている。このとき、好ましくは、
U溝は逆導電型ウェルおよび一導電型の側面を貫通し、
かつ、U溝の底面は逆導電型ウェルおよび一導電型の底
面より低い位置にある。
【0023】あるいは、シリコン基板は、好ましくは一
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに逆
導電型エピタキシャル層から構成されている。このと
き、好ましくは、U溝は逆導電型埋め込み層を貫通して
いる。
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに逆
導電型エピタキシャル層から構成されている。このと
き、好ましくは、U溝は逆導電型埋め込み層を貫通して
いる。
【0024】あるいは、シリコン基板は、好ましくは一
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一
導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシャル層から
構成されている。このとき、好ましくは、U溝は逆導電
型埋め込み層および一導電型埋め込み層を貫通してい
る。
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一
導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシャル層から
構成されている。このとき、好ましくは、U溝は逆導電
型埋め込み層および一導電型埋め込み層を貫通してい
る。
【0025】あるいは、シリコン基板は、好ましくは一
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一
導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシャル層並び
に一導電型埋め込み層に接続しかつこの上の逆導電型エ
ピタキシャル層に設けられた一導電型ウェルから構成さ
れている。このとき、好ましくは、U溝は一導電型ウェ
ルの側面を貫通し、かつ、逆導電型埋め込み層および一
導電型埋め込み層を貫通している。
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一
導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシャル層並び
に一導電型埋め込み層に接続しかつこの上の逆導電型エ
ピタキシャル層に設けられた一導電型ウェルから構成さ
れている。このとき、好ましくは、U溝は一導電型ウェ
ルの側面を貫通し、かつ、逆導電型埋め込み層および一
導電型埋め込み層を貫通している。
【0026】あるいは、シリコン基板は、好ましくは一
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一
導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシャル層並び
に一導電型埋め込み層に接続しかつこの上の逆導電型エ
ピタキシャル層の上に設けられた一導電型ウェル並びに
逆導電型埋め込み層の一部において逆導電型埋め込み層
に接続しかつこの上の逆導電型エピタキシャル層のに設
けられた逆導電型ウェルから構成されている。このと
き、好ましくは、U溝は一導電型ウェルおよび逆導電型
ウェルの側面を貫通し、かつ、逆導電型埋め込み層およ
び一導電型埋め込み層を貫通している。
導電型シリコン基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一
導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシャル層並び
に一導電型埋め込み層に接続しかつこの上の逆導電型エ
ピタキシャル層の上に設けられた一導電型ウェル並びに
逆導電型埋め込み層の一部において逆導電型埋め込み層
に接続しかつこの上の逆導電型エピタキシャル層のに設
けられた逆導電型ウェルから構成されている。このと
き、好ましくは、U溝は一導電型ウェルおよび逆導電型
ウェルの側面を貫通し、かつ、逆導電型埋め込み層およ
び一導電型埋め込み層を貫通している。
【0027】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
る。
【0028】本発明の第1の実施例の構成を説明するた
めの略平面図,および略断面図をそれぞれ示す図1
(a),および(b)を参照すると、本発明の半導体装
置は、P型シリコン基体101とP型シリコン基体10
1の表面に形成されたN+ 型埋め込み層102とN+ 型
埋め込み層102を含むP型シリコン基体101の表面
上に形成されたN型エピタキシャル層103とからなる
シリコン基板において、LOCOS型のフィールド酸化
膜110とU溝分離領域とからなる素子分離領域を有し
ている。
めの略平面図,および略断面図をそれぞれ示す図1
(a),および(b)を参照すると、本発明の半導体装
置は、P型シリコン基体101とP型シリコン基体10
1の表面に形成されたN+ 型埋め込み層102とN+ 型
埋め込み層102を含むP型シリコン基体101の表面
上に形成されたN型エピタキシャル層103とからなる
シリコン基板において、LOCOS型のフィールド酸化
膜110とU溝分離領域とからなる素子分離領域を有し
ている。
【0029】LOCOS型のフィールド酸化膜110は
N型エピタキシャル層103の表面に選択的に形成され
ており、フィールド酸化膜110が形成されていない部
分のN型エピタキシャル層103の表面にはパッド酸化
膜107a,107b,107c等が形成されている。
P型シリコン基体101の不純物濃度は1×1015〜1
×1016cm-3である。N+ 型埋め込み層102の不純
物濃度は1×1020〜1×1021cm-3である。N型エ
ピタキシャル層103の不純物濃度は1×1015〜1×
1017cm-3であり、これの膜厚は0.5〜2.0μm
である。フィールド酸化膜110の膜厚は400〜80
0nmである。
N型エピタキシャル層103の表面に選択的に形成され
ており、フィールド酸化膜110が形成されていない部
分のN型エピタキシャル層103の表面にはパッド酸化
膜107a,107b,107c等が形成されている。
P型シリコン基体101の不純物濃度は1×1015〜1
×1016cm-3である。N+ 型埋め込み層102の不純
物濃度は1×1020〜1×1021cm-3である。N型エ
ピタキシャル層103の不純物濃度は1×1015〜1×
1017cm-3であり、これの膜厚は0.5〜2.0μm
である。フィールド酸化膜110の膜厚は400〜80
0nmである。
【0030】U溝分離領域は、U溝112,第1の膜で
あるところの熱酸化により形成されたシリコン酸化膜1
13,P型のチャネルストッパ114,第2の膜である
ところのCVD法により形成されたBPSG膜115
c,第3の膜であるところのCVD法により形成された
シリコン酸化膜116c,および第4の膜であるところ
のCVD法により形成されたシリコン窒化膜117から
構成される。
あるところの熱酸化により形成されたシリコン酸化膜1
13,P型のチャネルストッパ114,第2の膜である
ところのCVD法により形成されたBPSG膜115
c,第3の膜であるところのCVD法により形成された
シリコン酸化膜116c,および第4の膜であるところ
のCVD法により形成されたシリコン窒化膜117から
構成される。
【0031】U溝112はフィールド酸化膜110,N
型エピタキシャル層103,およびN型エピタキシャル
層103を貫通し、その底面はP型シリコン基体101
中に形成されており、その幅は0.6〜1.2μm,深
さは3〜6μmである。
型エピタキシャル層103,およびN型エピタキシャル
層103を貫通し、その底面はP型シリコン基体101
中に形成されており、その幅は0.6〜1.2μm,深
さは3〜6μmである。
【0032】第1の膜であるシリコン酸化膜はU溝11
2に露出したシリコン基板(N型エピタキシャル層10
3,N+ 型埋め込み層102,およびP型シリコン基体
101)の表面を熱酸化することにより形成される。シ
リコン酸化膜113の膜厚は20〜200nmである。
このシリコン酸化膜は、BPSG膜を堆積した後の各種
の熱処理においてBPSG膜からのボロン,燐がシリコ
ン基板中に拡散されるのを防ぐためのものであり、その
ことから20nm以上の膜厚が必要になる。この膜厚が
200nmより厚くなると、体積膨張による応力の発生
が顕著になるので好ましくない。
2に露出したシリコン基板(N型エピタキシャル層10
3,N+ 型埋め込み層102,およびP型シリコン基体
101)の表面を熱酸化することにより形成される。シ
リコン酸化膜113の膜厚は20〜200nmである。
このシリコン酸化膜は、BPSG膜を堆積した後の各種
の熱処理においてBPSG膜からのボロン,燐がシリコ
ン基板中に拡散されるのを防ぐためのものであり、その
ことから20nm以上の膜厚が必要になる。この膜厚が
200nmより厚くなると、体積膨張による応力の発生
が顕著になるので好ましくない。
【0033】第2の膜であるBPSG膜115cの底面
と側面とは直接にシリコン酸化膜113と接触してい
る。これの上面はフィールド酸化膜110の上面と底面
との間に位置していることが好ましい。この場合には、
後工程で加えられる各種の熱処理に際して、U溝112
と接するシリコン基板表面に、熱膨張率の不連続性に起
因する応力を与えることが避けられるため、よりリーク
電流の低減ができる。BPSG膜115cの燐,および
ボロンの濃度は3〜7mol%,7〜15mol%であ
る。BPSG膜115cは800〜950℃程度で熱流
動性が得られる。第2の膜としてはBPSG膜の他にP
SG膜でもよい。
と側面とは直接にシリコン酸化膜113と接触してい
る。これの上面はフィールド酸化膜110の上面と底面
との間に位置していることが好ましい。この場合には、
後工程で加えられる各種の熱処理に際して、U溝112
と接するシリコン基板表面に、熱膨張率の不連続性に起
因する応力を与えることが避けられるため、よりリーク
電流の低減ができる。BPSG膜115cの燐,および
ボロンの濃度は3〜7mol%,7〜15mol%であ
る。BPSG膜115cは800〜950℃程度で熱流
動性が得られる。第2の膜としてはBPSG膜の他にP
SG膜でもよい。
【0034】第3の膜であるところのシリコン酸化膜1
16aの底面は直接にBPSG膜115cの上面と接触
しており、これの側面はU溝112に露出したフィール
ド酸化膜110の表面と直接に接触しており、これの上
面は概略U溝112の上端(フィールド酸化膜110の
上面)と一致している。このシリコン酸化膜116aの
存在により、フィールド酸化膜110の上面とU溝分離
領域の上端との連続した平坦性が得られる。このシリコ
ン酸化膜116aは、後工程で加えられる各種の熱処理
の際のBPSG膜115cからの燐,ボロンのアウトデ
ィヒュージョンを防止し、後工程で加えられる各種のエ
ッチングの際にBPSG膜115cに対する保護膜とし
て働く。シリコン酸化膜116aは熱流動性を有さない
ため、後工程で加えられる各種の熱処理の際に、BPS
G膜115cの流失を防ぐことができる。
16aの底面は直接にBPSG膜115cの上面と接触
しており、これの側面はU溝112に露出したフィール
ド酸化膜110の表面と直接に接触しており、これの上
面は概略U溝112の上端(フィールド酸化膜110の
上面)と一致している。このシリコン酸化膜116aの
存在により、フィールド酸化膜110の上面とU溝分離
領域の上端との連続した平坦性が得られる。このシリコ
ン酸化膜116aは、後工程で加えられる各種の熱処理
の際のBPSG膜115cからの燐,ボロンのアウトデ
ィヒュージョンを防止し、後工程で加えられる各種のエ
ッチングの際にBPSG膜115cに対する保護膜とし
て働く。シリコン酸化膜116aは熱流動性を有さない
ため、後工程で加えられる各種の熱処理の際に、BPS
G膜115cの流失を防ぐことができる。
【0035】第4の膜であるシリコン窒化膜117の膜
厚は50〜200nmである。このシリコン窒化膜11
7は、後工程で加えられる各種のエッチング工程,イオ
ン注入工程に際し、第3の膜であるシリコン酸化膜11
6aを保護する。なお、このシリコン窒化膜117は、
この段階では鋭い段部を有しているが、後工程で加えら
れる各種の成膜工程,エッチバック工程により、実質的
にはこの段部がなだらかになる。
厚は50〜200nmである。このシリコン窒化膜11
7は、後工程で加えられる各種のエッチング工程,イオ
ン注入工程に際し、第3の膜であるシリコン酸化膜11
6aを保護する。なお、このシリコン窒化膜117は、
この段階では鋭い段部を有しているが、後工程で加えら
れる各種の成膜工程,エッチバック工程により、実質的
にはこの段部がなだらかになる。
【0036】詳細は後述するが、本実施例でのU溝分離
領域の形成の際の主なる加熱工程は、熱流動性を有する
BPSG膜に加えられる工程である。このため、体積膨
張は発生せず、これによる応力起因のリーク電流の発生
はない。また、U溝におけるシリコン基板の領域に埋め
込まれた膜が絶縁膜であることから、寄生容量の増大要
因は除去される。素子分離領域上の平坦性,および半導
体素子の微細化の可能性については、本実施例の適用例
の項で詳述する。
領域の形成の際の主なる加熱工程は、熱流動性を有する
BPSG膜に加えられる工程である。このため、体積膨
張は発生せず、これによる応力起因のリーク電流の発生
はない。また、U溝におけるシリコン基板の領域に埋め
込まれた膜が絶縁膜であることから、寄生容量の増大要
因は除去される。素子分離領域上の平坦性,および半導
体素子の微細化の可能性については、本実施例の適用例
の項で詳述する。
【0037】次に、上述の第1の実施例の半導体装置の
製造方法を示す図2,および図3を併せて参照すると、
まず、P型シリコン基体101の表面に、N+ 型埋め込
み層102が形成される。本実施例ではP型シリコン基
体101の表面の全面にN+ 型埋め込み層102が形成
されるが、このN+ 型埋め込み層102は島状に形成さ
れることもある。(本実施例はバイポーラトランジスタ
からなる半導体装置用である。)N+ 型埋め込み層10
2の表面上に、N型エピタキシャル層103が形成され
る。N型エピタキシャル層103の表面を熱酸化してパ
ッド酸化膜が形成され、パッド酸化膜上にCVD法によ
るシリコン窒化膜(図示せず)が形成される。このシリ
コン窒化膜はLOCOS法のマスクに用いる。フィール
ド酸化膜を形成する領域のシリコン窒化膜をエッチング
除去し、LOCOS法によるフィールド酸化膜110が
形成される。このシリコン窒化膜をエッチング除去す
る。パッド酸化膜107a,107b等が残される。全
面に、CVD法により、膜厚100〜200nmのシリ
コン窒化膜111が堆積される〔図2(a)〕。
製造方法を示す図2,および図3を併せて参照すると、
まず、P型シリコン基体101の表面に、N+ 型埋め込
み層102が形成される。本実施例ではP型シリコン基
体101の表面の全面にN+ 型埋め込み層102が形成
されるが、このN+ 型埋め込み層102は島状に形成さ
れることもある。(本実施例はバイポーラトランジスタ
からなる半導体装置用である。)N+ 型埋め込み層10
2の表面上に、N型エピタキシャル層103が形成され
る。N型エピタキシャル層103の表面を熱酸化してパ
ッド酸化膜が形成され、パッド酸化膜上にCVD法によ
るシリコン窒化膜(図示せず)が形成される。このシリ
コン窒化膜はLOCOS法のマスクに用いる。フィール
ド酸化膜を形成する領域のシリコン窒化膜をエッチング
除去し、LOCOS法によるフィールド酸化膜110が
形成される。このシリコン窒化膜をエッチング除去す
る。パッド酸化膜107a,107b等が残される。全
面に、CVD法により、膜厚100〜200nmのシリ
コン窒化膜111が堆積される〔図2(a)〕。
【0038】次に、U溝を形成する領域に開口部を有す
るフォトレジスト膜(図示せず)が形成される。このフ
ォトレジスト膜をマスクにして、まず、CHF3 +
O3 ,あるいはCF4 +O2 を用いたRIE法により、
シリコン窒化膜111とフィールド酸化膜110とがエ
ッチングされる。続いて、再びこのフォトレジスト膜を
マスクにして、CCl4 +BCl3 を用いたRIE法に
より、N型エピタキシャル層103,N+ 型埋め込み層
102,P型シリコン基体101が順次エッチングされ
る。これら一連のエッチングにより、U溝112が形成
される。このフォトレジスト膜を除去した後、熱酸化に
より、U溝112に露出したN型エピタキシャル層10
3,N+ 型埋め込み層102,およびP型シリコン基体
101の部分に第1の膜であるシリコン酸化膜113が
形成される。30〜50keVのエネルギー,1×10
13〜1×1014cm-2のドーズ量でBF2 のイオン注入
が行なわれ、P型のチャネルストッパ114が形成され
る〔図2(b)〕。
るフォトレジスト膜(図示せず)が形成される。このフ
ォトレジスト膜をマスクにして、まず、CHF3 +
O3 ,あるいはCF4 +O2 を用いたRIE法により、
シリコン窒化膜111とフィールド酸化膜110とがエ
ッチングされる。続いて、再びこのフォトレジスト膜を
マスクにして、CCl4 +BCl3 を用いたRIE法に
より、N型エピタキシャル層103,N+ 型埋め込み層
102,P型シリコン基体101が順次エッチングされ
る。これら一連のエッチングにより、U溝112が形成
される。このフォトレジスト膜を除去した後、熱酸化に
より、U溝112に露出したN型エピタキシャル層10
3,N+ 型埋め込み層102,およびP型シリコン基体
101の部分に第1の膜であるシリコン酸化膜113が
形成される。30〜50keVのエネルギー,1×10
13〜1×1014cm-2のドーズ量でBF2 のイオン注入
が行なわれ、P型のチャネルストッパ114が形成され
る〔図2(b)〕。
【0039】次に、温度700〜800℃,0.8〜
1.5Torrの条件でのLPCVD法により、全面
に、膜厚1〜2μmのBPSG膜115aが堆積され
る。このとき、U溝内には、空洞153が形成されるこ
とがある〔図2(c)〕。
1.5Torrの条件でのLPCVD法により、全面
に、膜厚1〜2μmのBPSG膜115aが堆積され
る。このとき、U溝内には、空洞153が形成されるこ
とがある〔図2(c)〕。
【0040】次に、800〜950℃の窒素雰囲気で熱
処理することにより、BPSG膜115aが流動化し、
表面が平坦化されたBPSG膜115bが得られる。こ
のとき、空洞153は消滅する〔図2(d)〕。またこ
の熱処理に際しては、BPSG膜の有する熱流動性によ
り、応力の発生は低く抑えられる。この段階で、フィー
ルド酸化膜の膜厚が例えば500nmの場合、フィール
ド酸化膜110上とパッド酸化膜107上とでのBPS
G膜115bの膜厚の差は、270nmである。
処理することにより、BPSG膜115aが流動化し、
表面が平坦化されたBPSG膜115bが得られる。こ
のとき、空洞153は消滅する〔図2(d)〕。またこ
の熱処理に際しては、BPSG膜の有する熱流動性によ
り、応力の発生は低く抑えられる。この段階で、フィー
ルド酸化膜の膜厚が例えば500nmの場合、フィール
ド酸化膜110上とパッド酸化膜107上とでのBPS
G膜115bの膜厚の差は、270nmである。
【0041】次に、BPSG膜115bがエッチバック
され、U溝112にのみ、埋め込まれた状態のBPSG
膜115cが残される〔図3(a)〕。このエッチバッ
クは、バッファードHFによるウェットエッチング,も
しくはCF4+O2 を用いたRIE法(200W,0.
35Torr)により行なう。このとき、シリコン窒化
膜111は、このエッチバックのストッパとして働き、
フィールド酸化膜110,およびパッド酸化膜107b
等に対する保護膜となる。フィールド酸化膜の膜厚が例
えば500nmの場合、BPSG膜115cの上面はフ
ィールド酸化膜110の底面より200nm程度まで高
くすることが可能であるが、フィールド酸化膜110の
底面より低くても大きな支障はない。
され、U溝112にのみ、埋め込まれた状態のBPSG
膜115cが残される〔図3(a)〕。このエッチバッ
クは、バッファードHFによるウェットエッチング,も
しくはCF4+O2 を用いたRIE法(200W,0.
35Torr)により行なう。このとき、シリコン窒化
膜111は、このエッチバックのストッパとして働き、
フィールド酸化膜110,およびパッド酸化膜107b
等に対する保護膜となる。フィールド酸化膜の膜厚が例
えば500nmの場合、BPSG膜115cの上面はフ
ィールド酸化膜110の底面より200nm程度まで高
くすることが可能であるが、フィールド酸化膜110の
底面より低くても大きな支障はない。
【0042】次に、全面に、CVD法により、シリコン
酸化膜116が堆積される〔図3(b)〕。シリコン酸
化膜116の膜厚は、U溝112の幅の1/2以上であ
ることが好ましい。例えば、U溝112の幅が1.0μ
mの場合、シリコン酸化膜116の膜厚は0.5μm以
上である。なお、シリコン酸化膜116の代りに、シリ
コン窒化膜を用いることも考えられる。しかし、シリコ
ン窒化膜は、0.5μm程度以上の膜厚になると加熱工
程によりクラックが発生しやすくなるため、不適当であ
る。
酸化膜116が堆積される〔図3(b)〕。シリコン酸
化膜116の膜厚は、U溝112の幅の1/2以上であ
ることが好ましい。例えば、U溝112の幅が1.0μ
mの場合、シリコン酸化膜116の膜厚は0.5μm以
上である。なお、シリコン酸化膜116の代りに、シリ
コン窒化膜を用いることも考えられる。しかし、シリコ
ン窒化膜は、0.5μm程度以上の膜厚になると加熱工
程によりクラックが発生しやすくなるため、不適当であ
る。
【0043】次に、シリコン酸化膜116がエッチバッ
クされ、その上面がフィールド酸化膜の上面と概略一致
するシリコン酸化膜116aがU溝112に埋め込まれ
る。この工程でも、シリコン窒化膜111はこのエッチ
バックとして働き、フィールド酸化膜110,およびパ
ッド酸化膜107b等に対する保護膜となる。シリコン
窒化膜111がウェットエッチング(例えば熱燐酸)に
より除去される〔図3(c)〕。
クされ、その上面がフィールド酸化膜の上面と概略一致
するシリコン酸化膜116aがU溝112に埋め込まれ
る。この工程でも、シリコン窒化膜111はこのエッチ
バックとして働き、フィールド酸化膜110,およびパ
ッド酸化膜107b等に対する保護膜となる。シリコン
窒化膜111がウェットエッチング(例えば熱燐酸)に
より除去される〔図3(c)〕。
【0044】次に、CVD法により、全面に膜厚50〜
200nmのシリコン窒化膜が堆積される。このシリコ
ン窒化膜をエッチング加工して、シリコン窒化膜117
が形成される〔図1(a),(b)〕。なお、第4の膜
としてシリコン窒化膜117の代りに高温CVD法によ
り形成したシリコン酸化膜を用いてもよい。ただしこの
場合には、このシリコン酸化膜の膜厚は200nm以上
必要である。
200nmのシリコン窒化膜が堆積される。このシリコ
ン窒化膜をエッチング加工して、シリコン窒化膜117
が形成される〔図1(a),(b)〕。なお、第4の膜
としてシリコン窒化膜117の代りに高温CVD法によ
り形成したシリコン酸化膜を用いてもよい。ただしこの
場合には、このシリコン酸化膜の膜厚は200nm以上
必要である。
【0045】次に、本実施例の効果を説明する。本実施
例の素子分離領域を用いて、バイポーラトランジスタを
形成した。図1(a),(b)において、N+ 型コレク
タプラグ領域はパッド酸化膜107cの位置のN型エピ
タキシャル層103に形成され、P型ベース領域,P+
型グラフトベース領域,およびN+ 型エミッタ領域はパ
ッド酸化膜107bの位置のN型エピタキシャル層10
3に形成される。エミッタ領域は1×5μm2 ,hFE=
100,U溝112の周囲長は50μmである。測定の
必要から、パッド酸化膜107aの位置のN型エピタキ
シャル層103にもN+ 型拡散層を形成してある。従来
の構造の素子分離領域との比較のため、図1(a),
(b)におけるBPSG膜115c,シリコン酸化膜1
16a,およびシリコン窒化膜117のみが多結晶シリ
コン膜およびシリコン酸化膜(これらは図12(b)に
おける多結晶シリコン膜252,フィールド酸化膜21
0aに相当する)に置換された構造の素子分離領域を形
成し、上記と同一のバイポーラトランジスタを作成し
た。
例の素子分離領域を用いて、バイポーラトランジスタを
形成した。図1(a),(b)において、N+ 型コレク
タプラグ領域はパッド酸化膜107cの位置のN型エピ
タキシャル層103に形成され、P型ベース領域,P+
型グラフトベース領域,およびN+ 型エミッタ領域はパ
ッド酸化膜107bの位置のN型エピタキシャル層10
3に形成される。エミッタ領域は1×5μm2 ,hFE=
100,U溝112の周囲長は50μmである。測定の
必要から、パッド酸化膜107aの位置のN型エピタキ
シャル層103にもN+ 型拡散層を形成してある。従来
の構造の素子分離領域との比較のため、図1(a),
(b)におけるBPSG膜115c,シリコン酸化膜1
16a,およびシリコン窒化膜117のみが多結晶シリ
コン膜およびシリコン酸化膜(これらは図12(b)に
おける多結晶シリコン膜252,フィールド酸化膜21
0aに相当する)に置換された構造の素子分離領域を形
成し、上記と同一のバイポーラトランジスタを作成し
た。
【0046】図4は、U溝の幅を変数としたとき、U溝
分離領域により分断されたコレクタ領域間の寄生容量を
示すグラフである。具体的には、上述のバイポーラトラ
ンジスタにおいて、N+ 型コレクタプラグ領域(パッド
酸化膜107cの位置)とN+ 型拡散層(パッド酸化膜
107aの位置)との間の容量を測定した。同図におい
て、線A1は本実施例の測定結果であり、線B1は従来
構造での測定結果である。これより、本実施例は従来構
造に比較して、寄生容量が大幅に低減されたことが明か
となる。なお、線B1が示すように、従来構造では、U
溝の幅が増加すると寄生容量は増加する。U溝の幅の増
加は埋め込まれた多結晶シリコン膜の影響が支配的にな
るためと考えられる。
分離領域により分断されたコレクタ領域間の寄生容量を
示すグラフである。具体的には、上述のバイポーラトラ
ンジスタにおいて、N+ 型コレクタプラグ領域(パッド
酸化膜107cの位置)とN+ 型拡散層(パッド酸化膜
107aの位置)との間の容量を測定した。同図におい
て、線A1は本実施例の測定結果であり、線B1は従来
構造での測定結果である。これより、本実施例は従来構
造に比較して、寄生容量が大幅に低減されたことが明か
となる。なお、線B1が示すように、従来構造では、U
溝の幅が増加すると寄生容量は増加する。U溝の幅の増
加は埋め込まれた多結晶シリコン膜の影響が支配的にな
るためと考えられる。
【0047】図5は、N+ 型コレクタプラグ領域にプラ
スの電圧を印加することにより測定したコレクタ領域と
P型シリコン基体101との間のリーク電流を示すグラ
フである。同図において、線A2は本実施例の測定結果
であり、線B2は従来構造での測定結果である。これよ
り、本実施例は従来構造に比較して、リーク電流が大幅
に低減されたことが明かとなる。なお、線A2における
11V近辺での急激なリーク電流の増加は、N+ 型埋め
込み層102とP型シリコン基体101との間の接合耐
圧破壊に対応する。従来構造において発生する接合耐圧
より低い印加電圧でのリーク電流の増加は、多結晶シリ
コン膜の熱酸化により生じた結晶欠陥がN+ 型埋め込み
層にまで達することを示している。U溝分離領域とベー
ス領域等の浅いP−N接合からなる拡散層とU溝分離領
域との間隔に関しても、この体積膨張に起因する結晶欠
陥の配慮が必要がある。図示は省略するが、従来構造で
はこの間隔として2.5μm以上必要であったが、本実
施例では1.0μmまでは正常であることが確認されて
いる。この点からも、本実施例の素子分離領域は半導体
素子の微細化(素子分離領域の微細化)に適しているこ
とが明かになる。
スの電圧を印加することにより測定したコレクタ領域と
P型シリコン基体101との間のリーク電流を示すグラ
フである。同図において、線A2は本実施例の測定結果
であり、線B2は従来構造での測定結果である。これよ
り、本実施例は従来構造に比較して、リーク電流が大幅
に低減されたことが明かとなる。なお、線A2における
11V近辺での急激なリーク電流の増加は、N+ 型埋め
込み層102とP型シリコン基体101との間の接合耐
圧破壊に対応する。従来構造において発生する接合耐圧
より低い印加電圧でのリーク電流の増加は、多結晶シリ
コン膜の熱酸化により生じた結晶欠陥がN+ 型埋め込み
層にまで達することを示している。U溝分離領域とベー
ス領域等の浅いP−N接合からなる拡散層とU溝分離領
域との間隔に関しても、この体積膨張に起因する結晶欠
陥の配慮が必要がある。図示は省略するが、従来構造で
はこの間隔として2.5μm以上必要であったが、本実
施例では1.0μmまでは正常であることが確認されて
いる。この点からも、本実施例の素子分離領域は半導体
素子の微細化(素子分離領域の微細化)に適しているこ
とが明かになる。
【0048】上記第1の実施例の適用例を、その製造方
法に沿って説明するための工程順の略断面図である図
6,図7,および図8を参照すると、本適用例における
BiCMOSトランジスタは以下のように形成される。
法に沿って説明するための工程順の略断面図である図
6,図7,および図8を参照すると、本適用例における
BiCMOSトランジスタは以下のように形成される。
【0049】まず、P型シリコン基体101の表面に、
N+ 型埋め込み層102a,102b,およびP+ 型埋
め込み層104がそれぞれ選択的に島状に形成される。
P+ 型埋め込み層104の不純物濃度は1×1018〜5
×1018cm-3である。N+ 型埋め込み層102a,1
02b,およびP+ 型埋め込み層104の表面を含めた
P型シリコン基体101の表面に、N型エピタキシャル
層103が形成される。N型エピタキシャル層103の
表面からN+ 型埋め込み層102bに達するNウェル1
05が、100〜150keVのエネルギー,5×10
12〜1×1013cm-2のドーズ量の燐のイオン注入によ
り形成される。これと前後して、N型エピタキシャル層
103の表面からP+ 型埋め込み層104に達するPウ
ェル106が、100〜150keVのエネルギー,5
×1012〜1×1013cm-2のドーズ量のボロンのイオ
ン注入により形成される。Nウェル105,およびPウ
ェル106の表面を含めたN型エピタキシャル層103
の表面が熱酸化され、パッド酸化膜107が形成され
る。パッド酸化膜107の表面に、CVD法によるシリ
コン窒化膜108が堆積される。フィールド酸化膜を形
成する領域に開口部を有するフォトレジスト膜151が
シリコン窒化膜108の表面に形成される〔図6
(a)〕。
N+ 型埋め込み層102a,102b,およびP+ 型埋
め込み層104がそれぞれ選択的に島状に形成される。
P+ 型埋め込み層104の不純物濃度は1×1018〜5
×1018cm-3である。N+ 型埋め込み層102a,1
02b,およびP+ 型埋め込み層104の表面を含めた
P型シリコン基体101の表面に、N型エピタキシャル
層103が形成される。N型エピタキシャル層103の
表面からN+ 型埋め込み層102bに達するNウェル1
05が、100〜150keVのエネルギー,5×10
12〜1×1013cm-2のドーズ量の燐のイオン注入によ
り形成される。これと前後して、N型エピタキシャル層
103の表面からP+ 型埋め込み層104に達するPウ
ェル106が、100〜150keVのエネルギー,5
×1012〜1×1013cm-2のドーズ量のボロンのイオ
ン注入により形成される。Nウェル105,およびPウ
ェル106の表面を含めたN型エピタキシャル層103
の表面が熱酸化され、パッド酸化膜107が形成され
る。パッド酸化膜107の表面に、CVD法によるシリ
コン窒化膜108が堆積される。フィールド酸化膜を形
成する領域に開口部を有するフォトレジスト膜151が
シリコン窒化膜108の表面に形成される〔図6
(a)〕。
【0050】次に、フォトレジスト膜151をマスクに
して、シリコン窒化膜108のエッチングを行なう。さ
らにPウェル106を囲む領域に開口部を有するフォト
レジスト膜(図示せず)を、フォトレジスト膜151に
重ねて形成する。このフォトレジスト膜とフォトレジス
ト膜151とをマスクとして、150keV程度のエネ
ルギー,1×1013cm-2程度のドーズ量のボロンのイ
オン注入により、P型のチャネルストッパ109を形成
する。このフォトレジスト膜とフォトレジスト膜151
とを除去した後、LOCOS法によりフィールド酸化膜
110が形成される。この段階で、パッド酸化膜107
b,107c,107d,107e等がそれぞれ島状に
取残される〔図6(b)〕。
して、シリコン窒化膜108のエッチングを行なう。さ
らにPウェル106を囲む領域に開口部を有するフォト
レジスト膜(図示せず)を、フォトレジスト膜151に
重ねて形成する。このフォトレジスト膜とフォトレジス
ト膜151とをマスクとして、150keV程度のエネ
ルギー,1×1013cm-2程度のドーズ量のボロンのイ
オン注入により、P型のチャネルストッパ109を形成
する。このフォトレジスト膜とフォトレジスト膜151
とを除去した後、LOCOS法によりフィールド酸化膜
110が形成される。この段階で、パッド酸化膜107
b,107c,107d,107e等がそれぞれ島状に
取残される〔図6(b)〕。
【0051】次に、シリコン窒化膜108がエッチング
除去される。この後、前述の方法により、U溝112が
形成され、U溝112,シリコン酸化膜113,P型の
チャネルストッパ114,BPSG膜115c,シリコ
ン酸化膜116a,およびシリコン窒化膜117からな
るU溝分離領域が形成される〔図6(c)〕。このU溝
分離領域により、N型エピタキシャル層103,Nウェ
ル105,およびPウェル106がそれぞれ分離される
ことになる。
除去される。この後、前述の方法により、U溝112が
形成され、U溝112,シリコン酸化膜113,P型の
チャネルストッパ114,BPSG膜115c,シリコ
ン酸化膜116a,およびシリコン窒化膜117からな
るU溝分離領域が形成される〔図6(c)〕。このU溝
分離領域により、N型エピタキシャル層103,Nウェ
ル105,およびPウェル106がそれぞれ分離される
ことになる。
【0052】次に、パッド酸化膜107b,107c,
107d,107e等のパッド酸化膜がエッチング除去
され、それらが存在した場所に、熱酸化により膜厚8〜
15nmのゲート酸化膜118が形成される。パッド酸
化膜107cが存在した場所に、70keV程度のエネ
ルギー,1×1016〜3×1016cm-2のドーズ量の燐
のイオン注入が行なわれ、N型エピタキシャル層103
の表面からN+ 型埋め込み層102aに達するN+ 型コ
レクタプラグ領域119が形成される。N+ 型コレクタ
プラグ領域119上のゲート酸化膜118のみを除去し
た後、全面にN+ 型多結晶シリコン膜,およびタングス
テンシリサイド膜が堆積される。タングステンシリサイ
ド膜,およびN+ 型多結晶シリコン膜が順次エッチング
加工され、N+ 型多結晶シリコン膜120aとタングス
テンシリサイド膜121aとからなるゲート電極122
a,N+ 型多結晶シリコン膜120bとタングステンシ
リサイド膜121bとからなるゲート電極122b,お
よびN+ 型多結晶シリコン膜120cとタングステンシ
リサイド膜121cとからなるコレクタ引き出し電極1
23が形成される〔図7(a)〕。
107d,107e等のパッド酸化膜がエッチング除去
され、それらが存在した場所に、熱酸化により膜厚8〜
15nmのゲート酸化膜118が形成される。パッド酸
化膜107cが存在した場所に、70keV程度のエネ
ルギー,1×1016〜3×1016cm-2のドーズ量の燐
のイオン注入が行なわれ、N型エピタキシャル層103
の表面からN+ 型埋め込み層102aに達するN+ 型コ
レクタプラグ領域119が形成される。N+ 型コレクタ
プラグ領域119上のゲート酸化膜118のみを除去し
た後、全面にN+ 型多結晶シリコン膜,およびタングス
テンシリサイド膜が堆積される。タングステンシリサイ
ド膜,およびN+ 型多結晶シリコン膜が順次エッチング
加工され、N+ 型多結晶シリコン膜120aとタングス
テンシリサイド膜121aとからなるゲート電極122
a,N+ 型多結晶シリコン膜120bとタングステンシ
リサイド膜121bとからなるゲート電極122b,お
よびN+ 型多結晶シリコン膜120cとタングステンシ
リサイド膜121cとからなるコレクタ引き出し電極1
23が形成される〔図7(a)〕。
【0053】次に、15〜40keVのエネルギー,1
×1013〜5×1013cm-2の燐のイオン注入をゲート
電極122bをマスクにしてPウェル106に行ない、
N- 型ソース・ドレイン領域124を形成する。これと
前後して、15〜40keVのエネルギー,1×1013
〜5×1013cm-2のボロンのイオン注入をゲート電極
122aをマスクにしてNウェル105に行ない、P-
型ソース・ドレイン領域125aを形成する。さらに、
10〜30keVのエネルギー,1×1013〜5×10
13cm-2のボロンのイオン注入をN型エピタキシャル層
103に行ない、P型ベース領域125bを形成する。
全面に、CVD法による膜厚100〜300nmのシリ
コン酸化膜126が堆積される〔図7(b)〕。
×1013〜5×1013cm-2の燐のイオン注入をゲート
電極122bをマスクにしてPウェル106に行ない、
N- 型ソース・ドレイン領域124を形成する。これと
前後して、15〜40keVのエネルギー,1×1013
〜5×1013cm-2のボロンのイオン注入をゲート電極
122aをマスクにしてNウェル105に行ない、P-
型ソース・ドレイン領域125aを形成する。さらに、
10〜30keVのエネルギー,1×1013〜5×10
13cm-2のボロンのイオン注入をN型エピタキシャル層
103に行ない、P型ベース領域125bを形成する。
全面に、CVD法による膜厚100〜300nmのシリ
コン酸化膜126が堆積される〔図7(b)〕。
【0054】次に、シリコン酸化膜126のエッチバッ
クを行ない、ゲート電極122a,122b,およびコ
レクタ引き出し電極123の側面にスペーサ126aを
形成する。このとき、ゲート電極122a,122b,
およびスペーサ126aの直下にのみゲート酸化膜11
8が残り、他の部分でのゲート酸化膜118はエッチン
グ除去される。さらに、シリコン窒化膜117も多少エ
ッチングされ、膜厚が減少するとともに段部が削られた
形状のシリコン窒化膜117aが得られる〔図7
(c)〕。この形状のため、層間絶縁膜等を介してシリ
コン窒化膜117a上に配線が形成されても、この部分
での配線の断線の危惧はない。
クを行ない、ゲート電極122a,122b,およびコ
レクタ引き出し電極123の側面にスペーサ126aを
形成する。このとき、ゲート電極122a,122b,
およびスペーサ126aの直下にのみゲート酸化膜11
8が残り、他の部分でのゲート酸化膜118はエッチン
グ除去される。さらに、シリコン窒化膜117も多少エ
ッチングされ、膜厚が減少するとともに段部が削られた
形状のシリコン窒化膜117aが得られる〔図7
(c)〕。この形状のため、層間絶縁膜等を介してシリ
コン窒化膜117a上に配線が形成されても、この部分
での配線の断線の危惧はない。
【0055】次に、全面に、CVD法による膜厚20n
m程度のシリコン酸化膜127が堆積される。なお、図
面の煩雑さを避けるため(このシリコン酸化膜127は
薄いことからも)、シリコン面に堆積された部分のみ図
示してある。このシリコン酸化膜126は、高ドーズ量
のイオン注入の際に、シリコン基板の表面に生じる結晶
性の乱れ,ダメージの発生等を防ぐためである。Pウェ
ル106を囲む領域に開口部を有するフォトレジスト膜
(図示せず)が形成された後、30〜70keVのエネ
ルギー,1×1015〜5×1015cm-2のドーズ量の砒
素のイオン注入によりN+ 型ソース・ドレイン領域12
4が形成され、NチャネルMOSトランジスタの作成が
終了する。このフォトレジスト膜を除去した後、P+ 型
グラフトベース領域を形成する領域,並びにNウェル1
05を囲む領域に開口部を有する別のフォトレジスト膜
(図示せず)が形成された後、30〜70keVのエネ
ルギー,1×1015〜5×1015cm-2のドーズ量のB
F2 のイオン注入が行なわれ、P+ 型グラフトベース領
域125b,並びにP+ 型ソース・ドレイン領域125
aが形成される。このイオン注入によりPチャネルMO
Sトランジスタの作成が終了する〔図8(a)〕。
m程度のシリコン酸化膜127が堆積される。なお、図
面の煩雑さを避けるため(このシリコン酸化膜127は
薄いことからも)、シリコン面に堆積された部分のみ図
示してある。このシリコン酸化膜126は、高ドーズ量
のイオン注入の際に、シリコン基板の表面に生じる結晶
性の乱れ,ダメージの発生等を防ぐためである。Pウェ
ル106を囲む領域に開口部を有するフォトレジスト膜
(図示せず)が形成された後、30〜70keVのエネ
ルギー,1×1015〜5×1015cm-2のドーズ量の砒
素のイオン注入によりN+ 型ソース・ドレイン領域12
4が形成され、NチャネルMOSトランジスタの作成が
終了する。このフォトレジスト膜を除去した後、P+ 型
グラフトベース領域を形成する領域,並びにNウェル1
05を囲む領域に開口部を有する別のフォトレジスト膜
(図示せず)が形成された後、30〜70keVのエネ
ルギー,1×1015〜5×1015cm-2のドーズ量のB
F2 のイオン注入が行なわれ、P+ 型グラフトベース領
域125b,並びにP+ 型ソース・ドレイン領域125
aが形成される。このイオン注入によりPチャネルMO
Sトランジスタの作成が終了する〔図8(a)〕。
【0056】次に、上記のフォトレジスト膜を除去した
後、全面にCVD法による膜厚200nm程度のシリコ
ン酸化膜130が堆積される。N+ 型エミッタ領域とな
る領域のシリコン酸化膜130,127がエッチング除
去され、砒素が添加されたN+ 型の多結晶シリコン膜が
全面に形成される。このN+ 型の多結晶シリコン膜がエ
ッチング加工されてポリシリエミッタ電極131が形成
される。窒素雰囲気での熱処理を行なうことにより、ポ
リシリエミッタ電極131から砒素がP型ベース領域1
25bに拡散され、N+ 型エミッタ領域132が形成さ
れる〔図8(b)〕。これにより、縦型のNPNバイポ
ーラトランジスタの作成が終了し、BiCMOSトラン
ジスタの作成が終了する。
後、全面にCVD法による膜厚200nm程度のシリコ
ン酸化膜130が堆積される。N+ 型エミッタ領域とな
る領域のシリコン酸化膜130,127がエッチング除
去され、砒素が添加されたN+ 型の多結晶シリコン膜が
全面に形成される。このN+ 型の多結晶シリコン膜がエ
ッチング加工されてポリシリエミッタ電極131が形成
される。窒素雰囲気での熱処理を行なうことにより、ポ
リシリエミッタ電極131から砒素がP型ベース領域1
25bに拡散され、N+ 型エミッタ領域132が形成さ
れる〔図8(b)〕。これにより、縦型のNPNバイポ
ーラトランジスタの作成が終了し、BiCMOSトラン
ジスタの作成が終了する。
【0057】本発明の第2の実施例をその製造方法に沿
って説明するための略断面図である図9を参照すると、
本実施例は、まず、図2(b)に示した工程までは第1
の実施例と同じに形成する。次に、U溝112並びにシ
リコン窒化膜111の表面に、CVD法により膜厚20
〜100nmのシリコン窒化膜142を形成する〔図9
(a)〕。次に、第1の実施例と同じ方法(図2
(c),(d),および図3(a)参照)により、U溝
112内にBPSG膜115cを形成する〔図9
(b)〕。次に、全面に、CVD法によるノンドープ多
結晶シリコン膜154が堆積される。このノンドープ多
結晶シリコン膜154の膜厚はU溝112の幅の1/2
以上であることが好ましい〔図9(c)〕。次に、SF
6 によるドライエッチにより、このノンドープ多結晶シ
リコン膜154がエッチバックされ、U溝112内にノ
ンドープ多結晶シリコン膜154aが埋め込まれる。シ
リコン窒化膜142,111が例えばウェトエッチによ
り除去される。続いて、第1の実施例と同様に(図1参
照)、シリコン窒化膜117aが形成され、本実施例の
素子分離領域が得られる〔図9(c)〕。本実施例は、
リーク電流等において、第1の実施例と同様の効果が得
られる。
って説明するための略断面図である図9を参照すると、
本実施例は、まず、図2(b)に示した工程までは第1
の実施例と同じに形成する。次に、U溝112並びにシ
リコン窒化膜111の表面に、CVD法により膜厚20
〜100nmのシリコン窒化膜142を形成する〔図9
(a)〕。次に、第1の実施例と同じ方法(図2
(c),(d),および図3(a)参照)により、U溝
112内にBPSG膜115cを形成する〔図9
(b)〕。次に、全面に、CVD法によるノンドープ多
結晶シリコン膜154が堆積される。このノンドープ多
結晶シリコン膜154の膜厚はU溝112の幅の1/2
以上であることが好ましい〔図9(c)〕。次に、SF
6 によるドライエッチにより、このノンドープ多結晶シ
リコン膜154がエッチバックされ、U溝112内にノ
ンドープ多結晶シリコン膜154aが埋め込まれる。シ
リコン窒化膜142,111が例えばウェトエッチによ
り除去される。続いて、第1の実施例と同様に(図1参
照)、シリコン窒化膜117aが形成され、本実施例の
素子分離領域が得られる〔図9(c)〕。本実施例は、
リーク電流等において、第1の実施例と同様の効果が得
られる。
【0058】図10を参照して、本実施例に使用したS
F6 によるドライエッチの説明を行なう。同図は、SF
6 の流量に対するノンドープ多結晶シリコン膜,および
シリコン窒化膜のエッチングレイトを示すグラフであ
る。このエッチングは、窒素ガスの流量が50scc
m,250W,250mTorrの条件下で行なわれ
る。同図から明かなように、ノンドープ多結晶シリコン
膜のエッチングレイトは、シリコン窒化膜のエッチング
レイトの20〜30倍ある。このことから、上記のエッ
チバックは精度良く行なえる。このエッチバックの精度
は、第1の実施例におけるシリコン酸化膜116aの加
工精度より高い。本実施例において、ノンドープ多結晶
シリコン膜154aを用いた理由の1つは、この加工性
にある。
F6 によるドライエッチの説明を行なう。同図は、SF
6 の流量に対するノンドープ多結晶シリコン膜,および
シリコン窒化膜のエッチングレイトを示すグラフであ
る。このエッチングは、窒素ガスの流量が50scc
m,250W,250mTorrの条件下で行なわれ
る。同図から明かなように、ノンドープ多結晶シリコン
膜のエッチングレイトは、シリコン窒化膜のエッチング
レイトの20〜30倍ある。このことから、上記のエッ
チバックは精度良く行なえる。このエッチバックの精度
は、第1の実施例におけるシリコン酸化膜116aの加
工精度より高い。本実施例において、ノンドープ多結晶
シリコン膜154aを用いた理由の1つは、この加工性
にある。
【0059】本実施例において、不純物をドープした多
結晶シリコン膜ではなくノンドープ多結晶シリコン膜1
54aを用いた理由は、埋め込まれた多結晶シリコン膜
に不純物が添加されているとこれがフローティング配線
となり、これを避けるためである。シリコン窒化膜14
2は、後工程における熱酸化等において、H2 ,O2 等
がフィールド酸化膜110を通過してノンドープ多結晶
シリコン膜154aに侵入し、これを酸化するのを防ぐ
ためである。
結晶シリコン膜ではなくノンドープ多結晶シリコン膜1
54aを用いた理由は、埋め込まれた多結晶シリコン膜
に不純物が添加されているとこれがフローティング配線
となり、これを避けるためである。シリコン窒化膜14
2は、後工程における熱酸化等において、H2 ,O2 等
がフィールド酸化膜110を通過してノンドープ多結晶
シリコン膜154aに侵入し、これを酸化するのを防ぐ
ためである。
【0060】本発明の第3の実施例をその製造方法に沿
って説明するための略断面図である図11を参照する
と、本実施例は、まず、図3(a)に示した工程までは
第1の実施例と同じに形成する。次に、BPSG膜11
5cの上面を含むU溝112の表面並びにシリコン窒化
膜111の表面に、CVD法により膜厚20〜100n
mのシリコン窒化膜143を形成する〔図11
(a)〕。次に、全面に、CVD法によるノンドープ多
結晶シリコン膜154が堆積される。このノンドープ多
結晶シリコン膜154の膜厚はU溝112の幅の1/2
以上であることが好ましい〔図11(b)〕。次に、第
2の実施例と同様に、SF6 によるドライエッチによ
り、このノンドープ多結晶シリコン膜154がエッチバ
ックされ、U溝112内にノンドープ多結晶シリコン膜
154aが埋め込まれる。シリコン窒化膜143,11
1が例えばウェトエッチにより除去される。続いて、第
1の実施例と同様に(図1参照)、シリコン窒化膜11
7aが形成され、本実施例の素子分離領域が得られる
〔図11(c)〕。本実施例は、リーク電流等におい
て、第1,第2の実施例と同様の効果が得られる。
って説明するための略断面図である図11を参照する
と、本実施例は、まず、図3(a)に示した工程までは
第1の実施例と同じに形成する。次に、BPSG膜11
5cの上面を含むU溝112の表面並びにシリコン窒化
膜111の表面に、CVD法により膜厚20〜100n
mのシリコン窒化膜143を形成する〔図11
(a)〕。次に、全面に、CVD法によるノンドープ多
結晶シリコン膜154が堆積される。このノンドープ多
結晶シリコン膜154の膜厚はU溝112の幅の1/2
以上であることが好ましい〔図11(b)〕。次に、第
2の実施例と同様に、SF6 によるドライエッチによ
り、このノンドープ多結晶シリコン膜154がエッチバ
ックされ、U溝112内にノンドープ多結晶シリコン膜
154aが埋め込まれる。シリコン窒化膜143,11
1が例えばウェトエッチにより除去される。続いて、第
1の実施例と同様に(図1参照)、シリコン窒化膜11
7aが形成され、本実施例の素子分離領域が得られる
〔図11(c)〕。本実施例は、リーク電流等におい
て、第1,第2の実施例と同様の効果が得られる。
【0061】本実施例において、シリコン窒化膜143
を用いることにより、BPSG膜115cからノンドー
プ多結晶シリコン膜154aへの不純物の拡散を完全に
防ぐことができる。
を用いることにより、BPSG膜115cからノンドー
プ多結晶シリコン膜154aへの不純物の拡散を完全に
防ぐことができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
は、LOCOS型のフィールド酸化膜とU溝分離領域と
からなる素子分離領域を有するため、半導体素子の微細
化が容易になる。また、本発明の半導体装置は、熱酸化
によるシリコン酸化膜からなる第1の膜により、第2の
膜からシリコン基板への導電型不純物の拡散が防げる。
第2の膜が熱流動性を有することにより、平坦化のため
の熱処理に際しての応力の発生は緩和され、U溝近傍の
シリコン基板における結晶欠陥を発生が抑制される。こ
のため、従来の多結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分
離領域に比べて、リーク電流の発生は低減される。ま
た、本発明の半導体装置は、第2の膜として絶縁膜を用
いることにより、従来の多結晶シリコン膜が埋め込まれ
たU溝分離領域に比べて、U溝分離領域を介して隣接す
る領域(これらの領域はU溝によって分割されたもので
ある)の間の寄生容量が低減される。さらに、本発明の
半導体装置は、第2の膜の上に第3の膜を設けることに
より、U溝分離領域の上面が概略フィールド酸化膜の上
面と一致して素子分離領域の表面が平坦化される。さら
に第3の膜の存在により、第2の膜からのアウトディヒ
ュージョンが防止され、かつ、後工程による各種のエッ
チングに際して第2の膜の保護膜となる。さらにまた、
本発明の半導体装置は、第4の膜が後工程による各種の
エッチング,拡散に対して第3の膜を保護する。第4の
膜は形成時点において段部が鋭いが、後工程のエッチン
グ,層間絶縁膜等の堆積により、実質的にこの段部はな
だらかになり、これの上部に設けられる配線の断線は発
生しない。
は、LOCOS型のフィールド酸化膜とU溝分離領域と
からなる素子分離領域を有するため、半導体素子の微細
化が容易になる。また、本発明の半導体装置は、熱酸化
によるシリコン酸化膜からなる第1の膜により、第2の
膜からシリコン基板への導電型不純物の拡散が防げる。
第2の膜が熱流動性を有することにより、平坦化のため
の熱処理に際しての応力の発生は緩和され、U溝近傍の
シリコン基板における結晶欠陥を発生が抑制される。こ
のため、従来の多結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分
離領域に比べて、リーク電流の発生は低減される。ま
た、本発明の半導体装置は、第2の膜として絶縁膜を用
いることにより、従来の多結晶シリコン膜が埋め込まれ
たU溝分離領域に比べて、U溝分離領域を介して隣接す
る領域(これらの領域はU溝によって分割されたもので
ある)の間の寄生容量が低減される。さらに、本発明の
半導体装置は、第2の膜の上に第3の膜を設けることに
より、U溝分離領域の上面が概略フィールド酸化膜の上
面と一致して素子分離領域の表面が平坦化される。さら
に第3の膜の存在により、第2の膜からのアウトディヒ
ュージョンが防止され、かつ、後工程による各種のエッ
チングに際して第2の膜の保護膜となる。さらにまた、
本発明の半導体装置は、第4の膜が後工程による各種の
エッチング,拡散に対して第3の膜を保護する。第4の
膜は形成時点において段部が鋭いが、後工程のエッチン
グ,層間絶縁膜等の堆積により、実質的にこの段部はな
だらかになり、これの上部に設けられる配線の断線は発
生しない。
【図1】分図(a)は本発明の第1の実施例を説明する
ための略平面図、分図(b)は分図(a)のXY線での
略断面図である。
ための略平面図、分図(b)は分図(a)のXY線での
略断面図である。
【図2】上記第1の実施例の半導体装置の製造方法を説
明するための工程順の略断面図である。
明するための工程順の略断面図である。
【図3】上記第1の実施例の半導体装置の製造方法を説
明するための工程順の略断面図である。
明するための工程順の略断面図である。
【図4】上記第1の実施例の効果を説明するための図で
あり、U溝の幅に対する寄生容量の変化を示すグラフで
ある。
あり、U溝の幅に対する寄生容量の変化を示すグラフで
ある。
【図5】上記第1の実施例の効果を説明するための図で
あり、印加電圧に対するリーク電流の変化を示すグラフ
である。
あり、印加電圧に対するリーク電流の変化を示すグラフ
である。
【図6】上記第1の実施例の適用列を説明するための図
であり、BiCMOSトランジスタからなる半導体装置
を製造方法に沿って説明するための工程順の略断面図で
ある。
であり、BiCMOSトランジスタからなる半導体装置
を製造方法に沿って説明するための工程順の略断面図で
ある。
【図7】上記第1の実施例の適用列を説明するための図
であり、BiCMOSトランジスタからなる半導体装置
を製造方法に沿って説明するための工程順の略断面図で
ある。
であり、BiCMOSトランジスタからなる半導体装置
を製造方法に沿って説明するための工程順の略断面図で
ある。
【図8】上記第1の実施例の適用列を説明するための図
であり、BiCMOSトランジスタからなる半導体装置
を製造方法に沿って説明するための工程順の略断面図で
ある。
であり、BiCMOSトランジスタからなる半導体装置
を製造方法に沿って説明するための工程順の略断面図で
ある。
【図9】本発明の第2の実施例を製造方法に沿って説明
するための工程順の断面図である。
するための工程順の断面図である。
【図10】上記第2の実施例の製造に用するエッチング
を説明するための図であり、エッチングガスであるSF
6 の流量とエッチングレイトとの関係を示すグラフであ
る。
を説明するための図であり、エッチングガスであるSF
6 の流量とエッチングレイトとの関係を示すグラフであ
る。
【図11】本発明の第3の実施例を製造方法に沿って説
明するための工程順の断面図である。
明するための工程順の断面図である。
【図12】従来のLOCOS型のフィールド酸化膜と多
結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分離領域とからなる
半導体装置の素子分離領域を形成方法に沿って説明する
ための工程順の略断面図である。
結晶シリコン膜が埋め込まれたU溝分離領域とからなる
半導体装置の素子分離領域を形成方法に沿って説明する
ための工程順の略断面図である。
【図13】従来のBPSG膜が埋め込まれたU溝分離領
域を含む半導体装置の素子分離領域の形成方法を説明す
るための工程順の略断面図である。
域を含む半導体装置の素子分離領域の形成方法を説明す
るための工程順の略断面図である。
【図14】LOCOS型のフィールド酸化膜と従来のB
PSG膜が埋め込まれたU溝分離領域とを組み合せたと
きの問題点を説明するための略断面図である。
PSG膜が埋め込まれたU溝分離領域とを組み合せたと
きの問題点を説明するための略断面図である。
101,201a P型シリコン基体 102,102a,102b,202 N+ 型埋め込
み層 103,203 N型エピタキシャル層 104 P+ 型埋め込み層 105 Nウェル 106 Pウェル 107,107a,107b,107c,107d,1
07e,207 パッド酸化膜 108,111,117,142,143,241,2
42 シリコン窒化膜 109,114,214 チャネルストッパ 110,210,210a,210b フィールド酸
化膜 112,212 U溝 113,116,116a,126,127,130,
213 シリコン酸化膜 115a,115b,115c,215a,215b,
215c,215d,215e BPSG膜 118 ゲート酸化膜 119 N+ 型コレクタトプラグ領域 120a,120b,120c N+ 型多結晶シリコ
ン膜 121a,121b,121c タングステンシリサ
イド膜 122a,122b ゲート電極 123 コレクタ引き出し電極 124 N- 型ソース・ドレイン領域 125a P- 型ソース・ドレイン領域 125b P型ベース領域 126a スペーサ 128 N+ 型ソース・ドレイン領域 129a P+ 型ソース・ドレイン領域 129b P+ 型グラフトベース領域 131 ポリシリエミッタ電極 132 N+ 型エミッタ領域 151 フォトレジスト膜 152,154,154a ノンドープ多結晶シリコ
ン膜 153 空洞 201 シリコン基板
み層 103,203 N型エピタキシャル層 104 P+ 型埋め込み層 105 Nウェル 106 Pウェル 107,107a,107b,107c,107d,1
07e,207 パッド酸化膜 108,111,117,142,143,241,2
42 シリコン窒化膜 109,114,214 チャネルストッパ 110,210,210a,210b フィールド酸
化膜 112,212 U溝 113,116,116a,126,127,130,
213 シリコン酸化膜 115a,115b,115c,215a,215b,
215c,215d,215e BPSG膜 118 ゲート酸化膜 119 N+ 型コレクタトプラグ領域 120a,120b,120c N+ 型多結晶シリコ
ン膜 121a,121b,121c タングステンシリサ
イド膜 122a,122b ゲート電極 123 コレクタ引き出し電極 124 N- 型ソース・ドレイン領域 125a P- 型ソース・ドレイン領域 125b P型ベース領域 126a スペーサ 128 N+ 型ソース・ドレイン領域 129a P+ 型ソース・ドレイン領域 129b P+ 型グラフトベース領域 131 ポリシリエミッタ電極 132 N+ 型エミッタ領域 151 フォトレジスト膜 152,154,154a ノンドープ多結晶シリコ
ン膜 153 空洞 201 シリコン基板
Claims (12)
- 【請求項1】 シリコン基板の表面に形成されたLOC
OS型のフィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を
貫通してその底面が少なくとも前記シリコン基板に達す
るように設けられたU溝と、前記シリコン基板の前記底
面に露出した部分に設けられたチャネルストッパと、前
記シリコン基板の前記U溝に露出した部分に設けられた
絶縁膜からなる第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれ
た第2の膜と、からなる素子分離領域を有する半導体装
置において、 前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸
化によるシリコン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流
動性を有して前記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなるこ
とと、その上面が前記フィールド酸化膜の上面と概略一
致し、その底面が前記第2の膜の上面と接続して前記U
溝内部に埋め込まれた非熱流動性を有する膜からなる第
3の膜と、前記U溝の上端において前記第3の膜の上面
と接続し、前記U溝の上端を覆う絶縁膜からなる第4の
膜と、をさらに備え、前記第2の膜の上面が前記フィー
ルド酸化膜の上面と前記フィールド酸化膜の底面との間
に位置していることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 前記第3の膜がCVD法によるシリコン
酸化膜,あるいはCVD法によるノンドープ多結晶シリ
コン膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装
置。 - 【請求項3】 シリコン基板の表面に形成されたLOC
OS型のフィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を
貫通してその底面が少なくとも前記シリコン基板に達す
るように設けられたU溝と、前記シリコン基板の前記底
面に露出した部分に設けられたチャネルストッパと、前
記シリコン基板の前記U溝に露出した部分に設けられた
絶縁膜からなる第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれ
た第2の膜と、からなる素子分離領域を有する半導体装
置において、 前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸
化によるシリコン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流
動性を有して前記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなるこ
とと、その上面が前記フィールド酸化膜の上面と概略一
致し、その底面が前記第2の膜の上面と接続して前記U
溝内部に埋め込まれたノンドープ多結晶シリコン膜から
なる第3の膜と、前記U溝の上端において前記第3の膜
の上面と接続し、前記U溝の上端を覆う絶縁膜からなる
第4の膜と、前記U溝に露出した前記フィールド酸化膜
の部分並びに前記第1の膜の表面を覆うCVD法による
シリコン窒化膜からなる第5の膜をさらに備えることを
特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】 シリコン基板の表面に形成されたLOC
OS型のフィールド酸化膜と、前記フィールド酸化膜を
貫通してその底面が少なくとも前記シリコン基板に達す
るように設けられたU溝と、前記シリコン基板の前記底
面に露出した部分に設けられたチャネルストッパと、前
記シリコン基板の前記U溝に露出した部分に設けられた
絶縁膜からなる第1の膜と、前記U溝内部に埋め込まれ
た第2の膜と、からなる素子分離領域を有する半導体装
置において、 前記第1の膜が前記U溝露出部分の熱酸
化によるシリコン酸化膜からなり、前記第2の膜が熱流
動性を有して前記U溝に埋め込まれた絶縁膜からなるこ
とと、その上面が前記フィールド酸化膜の上面と概略一
致し、その底面が前記第2の膜の上面と接続して前記U
溝内部に埋め込まれたノンドープ多結晶シリコン膜から
なる第3の膜と、前記U溝の上端において前記第3の膜
の上面と接続し、前記U溝の上端を覆う絶縁膜からなる
第4の膜と、前記第2の膜の上面を覆い,かつ前記第2
の膜がない部分において前記U溝の表面を覆うCVD法
によるシリコン窒化膜からなる第6の膜をさらに備える
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】 前記第2の膜がPSG膜,あるいはBP
SG膜であることを特徴とする請求項1、請求項2、請
求項3、あるいは請求項4記載の半導体装置。 - 【請求項6】 前記第4の膜がCVD法によるシリコン
窒化膜,あるいは高温CVD法によるシリコン酸化膜で
あることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,
請求項4、あるいは請求項5記載の半導体装置。 - 【請求項7】 前記シリコン基板が一導電型シリコン基
体並びに逆導電型ウェルから構成され、前記U溝が前記
逆導電型ウェルの側面を貫通し、かつ、前記U溝の底面
が前記逆導電型ウェルの底面より低い位置にあるあるこ
とを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項
4,請求項5,あるいは請求項6記載の半導体装置。 - 【請求項8】 前記シリコン基板が一導電型シリコン基
体並びに逆導電型ウェル並びに一導電型ウェルから構成
され、前記U溝が前記逆導電型ウェルおよび前記一導電
型の側面を貫通し、かつ、前記U溝の底面が前記逆導電
型ウェルおよび前記一導電型の底面より低い位置にある
ことを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求
項4,請求項5,あるいは請求項6記載の半導体装置。 - 【請求項9】 前記シリコン基板が一導電型シリコン基
体並びに逆導電型埋め込み層並びに逆導電型エピタキシ
ャル層から構成され、前記U溝が前記逆導電型埋め込み
層を貫通していることを特徴とする請求項1,請求項
2,請求項3,請求項4,請求項5,あるいは請求項6
記載の半導体装置。 - 【請求項10】 前記シリコン基板が一導電型シリコン
基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一導電型埋め込み
層並びに逆導電型エピタキシャル層から構成され、前記
U溝は前記逆導電型埋め込み層および前記一導電型埋め
込み層を貫通していることを特徴とする請求項1,請求
項2,請求項3,請求項4,請求項5,あるいは請求項
6記載の半導体装置。 - 【請求項11】 前記シリコン基板が一導電型シリコン
基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一導電型埋め込み
層並びに逆導電型エピタキシャル層並びに前記一導電型
埋め込み層に接続しかつ前記一導電型埋め込み層の上の
前記逆導電型エピタキシャル層に設けられた一導電型ウ
ェルから構成され、前記U溝が前記一導電型ウェルの側
面,前記逆導電型埋め込み層,および前記一導電型埋め
込み層を貫通していることを特徴とする請求項1,請求
項2,請求項3,請求項4,請求項5,あるいは請求項
6記載の半導体装置。 - 【請求項12】 前記シリコン基板が一導電型シリコン
基体並びに逆導電型埋め込み層並びに一導電型埋め込み
層並びに逆導電型エピタキシャル層並びに前記一導電型
埋め込み層に接続しかつ前記一導電型埋め込み層の上の
前記逆導電型エピタキシャル層の上に設けられた一導電
型ウェル並びに前記逆導電型埋め込み層の一部において
前記逆導電型埋め込み層に接続しかつ前記逆導電型埋め
込み層の上の前記逆導電型エピタキシャル層のに設けら
れた逆導電型ウェルから構成され、前記U溝が前記一導
電型ウェルおよび前記逆導電型ウェルの側面を貫通しか
つ前記逆導電型埋め込み層および前記一導電型埋め込み
層を貫通していることを特徴とする請求項1,請求項
2,請求項3,請求項4,請求項5,あるいは請求項6
記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
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JP28473390 | 1990-10-22 | ||
JP03264361A JP3134406B2 (ja) | 1990-10-22 | 1991-10-14 | 半導体装置 |
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ID=26546480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03264361A Expired - Fee Related JP3134406B2 (ja) | 1990-10-22 | 1991-10-14 | 半導体装置 |
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-
1991
- 1991-10-14 JP JP03264361A patent/JP3134406B2/ja not_active Expired - Fee Related
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