JP3133280B2 - 鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料の添着装置並びにペースト状燃料の添着方法 - Google Patents

鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料の添着装置並びにペースト状燃料の添着方法

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JP3133280B2
JP3133280B2 JP09213053A JP21305397A JP3133280B2 JP 3133280 B2 JP3133280 B2 JP 3133280B2 JP 09213053 A JP09213053 A JP 09213053A JP 21305397 A JP21305397 A JP 21305397A JP 3133280 B2 JP3133280 B2 JP 3133280B2
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哲郎 西田
稔 手塚
克弘 門田
五男 中西
隆一 余保
英二 河野
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大鉄工業株式会社
近畿油化株式会社
新高化学工業株式会社
株式会社籠保
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道線路工事にお
けるレールの新設や交換作業或いは既存レールの設定替
えにおける連続した長尺レール、いわゆるロングレール
を枕木に対して締着固定するための作業に付随して、そ
のレールを加熱して熱膨張による長さの設定を行うため
の装置並びに方法、更に詳しくはレールにペースト状燃
料を添着した後、点火してレールを加熱する方法におい
て、レールにペースト状燃料を添着するために用いられ
るペースト状燃料の添着装置並びにペースト状燃料の添
着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道路線におけるレールの老巧化や破損
等によってレールの新設や交換を行うに際し、或いは既
存レールの設定替えに際し、レールは四季を通じて温度
の変化に対応してたえず伸縮しているため、レールを膨
張させて交換作業或いは設定替えを行わなければならな
い。しかし、最近ではレールが長尺化され、一本の長さ
が700 〜1000mと非常に長くなっている。従って、この
長いレールを構成するために、生産された定尺のレール
を順次溶接して接続したものを用いている。このような
長尺のレールを交換して敷設するに際し、そのレールを
道床上の枕木に対する固定作業時、当然のことながらレ
ール全体にわたり加熱して固定する作業を行うことにな
り、長さが長くなる程、その全長にわたって加熱する作
業が要求されていた。
【0003】従来は、このレールを加熱するには、作業
者が1名で加熱できる範囲を定めてバーナー等を用い、
レールを加熱する作業を行っている。従ってレールが長
くなると一度に数十名の作業者が一斉にレールを加熱す
ることになり、大変困難な作業になっている。しかも、
列車が運行しない時間帯にこの作業を行わねばならない
ので、その際監督者の指示にしたがい能率よく行う必要
があった。また、バーナーによる加熱であるから、レー
ルの全長にわたって均等に加熱することが困難で、しか
も一挙に加熱できないので燃料の使用量も多くなり、作
業効率のみならず補助資材の無駄も避けられなかった。
【0004】従って、これらの問題点を解決するため
に、本出願人等は、研究を重ね、特公平6−89522
号にて開示した鉄道軌条の接続加熱用燃料の添着装置を
開発した。即ち、こうして開発された装置は、鉄道の2
本のレール上を走行する車輪を有する車体に、走行用の
内燃機関、ペースト状燃料を充填するためのタンク、こ
のタンク内のペースト状燃料を送り出すためのポンプ、
このポンプと配管することにより、ペースト状燃料を鉄
道レールに添着するためのノズルを搭載したものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本出願人等が開発した
鉄道におけるレール加熱装置を用いれば、搭載したポン
プにて吐出ノズルからペースト状燃料を一定量づつ抽出
され、レールのコーナー部に添着するのであるが、走行
用に設けられた内燃機関にて車体を移動させ、或いは作
業者が走行台車を押して移動させる必要があるため、車
体の走行速度によって、レールへのペースト状燃料の添
着量が変化することとなり、一定量のペースト状燃料を
連続してレールに添着することが困難であるといった問
題点があった。
【0006】そこで、本発明は、走行台車の走行速度に
よって影響を受けることなく、一定量のペースト状燃料
を連続してレールに添着することが可能である鉄道のレ
ール加熱に用いられるペースト状燃料の添着装置並びに
ペースト状燃料の添着方法を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前述の課題解
決のために鋭意研究を行った結果、鉄道レール上を走行
するための車輪を有する車体上に、ペースト状燃料を充
填するためのタンクと、ペースト状燃料を抽出するため
のポンプと、該ポンプと接続してペースト状燃料を鉄道
レールに添着するためのノズルと、前記車輪を回転させ
るための車輪駆動部と、前記ポンプを作動させるための
ポンプ駆動部とを搭載した鉄道のレール加熱に用いられ
るペースト状燃料の添着装置であって、車体の移動量に
対応してポンプの抽出量を調整しうる制御手段を設け、
この制御手段にて、レール上を走行しながらレールに添
着される単位長さ当たりのペースト状燃料の添着量を一
定量としたことを特徴とする鉄道のレール加熱に用いら
れるペースト状燃料の添着装置を開発し、本発明を提供
するものである。
【0008】また、具体的には、車体の車輪の回転数に
対応する制御手段を設け、前記車輪駆動部とポンプ駆動
部を、エンジン等を用いて1つの駆動部で共用し、この
駆動部と、走行用の車輪及びポンプを連動させたものを
用いられる方が好ましい。
【0009】更に、制御手段として、エンジン等を用い
た駆動部と、逆転機付き無段変速機を連動させ、該逆転
機付き無段変速機の出力を、一方は減速機を介して車輪
と連動させ、他方は無段変速機を介してペースト状燃料
抽出用のポンプと連動させた構造を採用し、走行用の車
輪とポンプを連動させる方がより好ましい。
【0010】同様に、本発明者は前述の課題解決のため
に鋭意研究を行った結果、移動量に対応して制御するこ
とにより、レールに一定量のペースト状燃料を添着する
ことを特徴とする鉄道のレール加熱に用いられるペース
ト状燃料の添着方法をも開発し、本発明を提供するもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料
の添着装置を具体化した実施の形態について説明する。
鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料の添着装
置A(以下、単に添着装置Aと称する。)は、図1及び
図3に示すように、鉄道における1本のレール上を走行
可能な車輪1を、車体2の前後に設けるとともに、レー
ルを両側から挟持して保持するための一対のクランプ機
構3,3を、これらの車輪1,1の前後に設けることに
より、添着装置全体が1本のレール上を走行自在として
おり、車体2上には、主として、エンジンを用いた駆動
部4と、ペースト状燃料を充填するためのタンク5と、
ペースト状燃料を抽出するためのポンプ6と、該ポンプ
6と接続してペースト状燃料をレールに添着するための
ノズル7を搭載したものである。更に、車体2上には、
制御手段8として、逆転機付き無段変速機9、減速機1
0、無段変速機11が搭載され、チェーン12aやベルト12
bを介して、エンジンである駆動部4の動力を、車輪
1,1やポンプ6に伝達する構造とし、車体2の前後に
は杆体を離間して並行配設した把持部13を設け、車体2
の後方には、それぞれのクランプ機構3,3を操作する
ための操作部14,14を設けている。
【0012】次に、図1及び図2に基づいて、添着装置
Aに搭載された具体的な機器について説明する。図中、
4は、エンジン或いは電気モーター等を用いた駆動部で
あり、9は、逆転機付き無段変速機(HST)であり、
逆転機付きのものを選定することにより、装置全体の前
進及び後進を可能としており、11は、車輪1の回転速度
を調整するためのギヤー減速機である。また、無段変速
機10は、ポンプ6の吐出量を調整するためのものであ
り、フリーホイール15を内蔵することにより、装置Aが
前進する場合のみポンプ6を作動させ、装置Aが後進す
る場合は、ポンプ6が停止するように設定することが可
能となる。
【0013】更に、エンジンを用いた駆動部4と、走行
用の車輪1,1及びポンプ6を連動させ、駆動部4と連
動された車体2の車輪1の回転数と、ポンプ6の抽出量
を対応させることにより、走行しながらノズル7からレ
ールに添着されるペースト状燃料の添着量を、レールの
単位長さ当たりの添着量を一定量とすることができる制
御手段8について説明する。
【0014】制御手段8としては、図2に示すように、
エンジンを用いた駆動部4のプーリー4aと、逆転機付
き無段変速機9のプーリー9aに、無端式のベルト12b
を巻回し、逆転機付き無段変速機9の出力側の一方のギ
ア9bと、減速機11の入力側のギア11aに、無端式のチ
ェーン12aを巻回し、減速機11の出力側のギア11bと、
前後に配した一対の車輪1,1を無端式のチェーン12a
で巻回したものである。車輪1の構造は、特に図示して
いないが、例えば、車輪の両側から突出させた軸体を軸
受で支持し、その軸体の途中に設けたギアに、チェーン
を巻回することにより、回動自在としたものである。更
に、逆転機付き無段変速機9の出力側の他方のギア9c
と、無段変速機10の入力側のギア10aを、無端式のチェ
ーン12aで巻回し、無段変速機10の出力側のギア10b
と、ポンプ6のギア6aに、無端式のチェーン12aを巻
回し、駆動部4の動力を、走行用の車輪1,1とポンプ
6に、同時に伝達する構造としている。このように図例
の制御手段8によれば、駆動部4と、逆転機付き無段変
速機9と、無段変速機10と、減速機11とを、それぞれチ
ェーン12aやベルト12bにて、直結しているだけである
ので、全てメカ的な構造となり、メンテナンスが容易と
なる。尚、図例の制御手段8では、チェーン12aやベル
ト12bを介して、それぞれの機器と直結しているが、ギ
ア同士を直結したものであってもよい。
【0015】次に、タンク5は、ペースト状燃料を充填
するためのものであり、図1に示すように、円筒状のタ
ンク本体5aの下部を縮径させたものであり、ポンプ6
の吸込側と接続するとともに、ポンプ6の吐出部と、レ
ールの両側に配したノズル7と接続している。ここで、
加熱の対象となるレール16は、ウエブ16aを介してフラ
ンジ16b上に頭部16cが支持されたものであり、ノズル
7は、例えばビニールチューブが用いられており、フラ
ンジ16bとウエブ16aの両コーナー部17,17に向けて設
置されている。ここで、ポンプ6は、ペースト状燃料を
一定量づつ抽出することが可能な定量ポンプ、具体的に
は、ロータリーポンプの中でも、特に定量性の確実なポ
ンプを使用している。
【0016】更に、上述した添着装置Aは、車輪1,1
の前後に一対のクランプ機構3,3が設けられているの
で、1つのレール16上であっても、装置が落下すること
なく前後にスムーズに走行することができ、それぞれの
操作部14,14を操作することにより、クランプ機構3の
締結及び開放を行うことができる。
【0017】クランプ機構3は、図4及び図5に示すよ
うに、固定部材18と、一対のクランプ部材19,19と、枢
着ピン20、回動ピン21とで構成され、固定部材18に対し
て、それぞれのクランプ部材19のクランプ22がレール16
の側方に広がるように開閉自在に取り付けられたもので
ある。
【0018】固定部材18は、離間して並行配設した一対
の固定板23,23をボルト24aとナット24bで螺合固定し
たものであり、固定板23の中央部には縦方向にガイド孔
25を穿設しており、サポート片26にて車体2と固定され
ている。
【0019】クランプ部材19は、2個のクランプ22と、
取付杆27と、2枚の作動板28,28とで構成されている。
そして、クランプ22は、図5に示すように、円錐台形状
のものを、軸心方向に分割された上部クランプ22aと下
部クランプ22bとで構成され、下部クランプ22bの下部
に、係止部29を外方に突出させて周設することにより、
その間に段部30を形成している。上部クランプ22a及び
下部クランプ22bの軸心方向に穿設した貫通孔内にベア
リング32等を介在させて、基端部に頭部33aを有し且つ
先端部に螺子部33bを設けた基軸33を下方から挿入し
て、螺子部33bにナット34を螺合することにより、基軸
33に対してクランプ22を回動自在に取り付けることがで
きるのである。こうして、クランプ22の基軸33の先端部
を、板状の取付杆27の前後において下面から上面に貫通
させて突出させ、基軸33の螺子部33bにナット34を螺合
して組み立てる。更に、図5に示すように、下面から螺
軸35を下設した連結部材36の両側面に、作動板28の下部
を当接させて溶接することにより、一対の作動板28,28
を離間して並行配設したものの螺軸35を、取付杆27の略
中央部に埋設したブッシュ37内に挿入して螺軸35の先端
部を突出させ、ナット34を螺合して組み立てている。こ
うして、これらの作動板28,28と取付杆27を組み立てる
ことにより、作動板28に対して取付杆27を多少左右に回
動可能とし、レール16とレール16の繋ぎ目の溶接部を乗
り越えるために、動きに余裕を持たせているのである。
尚、上述したクランプ22は、円錐台形状の下部に、係止
部29を外方に突出させて周設することにより、その間に
段部30を形成しているが、クランプ本体の形状は、円柱
形状であってもよく(これらの形状を、略円柱部材と称
する。)、或いは、クランプ本体の形状は、これらの形
状に限定されるものではなく、任意の形状であってもよ
く、このクランプ本体表面に、外方に向けて突出させた
係止部29を設けて段部30を形成したものであればよい。
【0020】ここで、作動板28は、図5に示すように、
内側が外方に突出するように略くの字に形成した板体を
用い、該内側の角部に回動孔38を穿設し、該回動孔38の
上方に外方に向けて略くの字形状に折曲する案内孔39を
穿設したものである。
【0021】そして、図5に示すように、固定部材18に
おける固定板23と固定板23の側方から、クランプ部材19
の作動板28,28を挿入して、それぞれの作動板28,28を
それぞれ重ね合わせた状態で、固定板23のガイド孔25か
ら、作動板28の回動孔38内に回動ピン21を挿入して貫通
させて回動自在に枢着し、更に、中央部における作動板
28と作動板28の間に、先端部に通孔40aを有する板状の
連動板40を上方から挿入し、固定板23のガイド孔25か
ら、作動板28の案内孔39及び連動板40の通孔40a内に枢
着ピン20を挿入して貫通させて連動可能に枢着したもの
である。
【0022】通常は、クランプ機構3は、図6の実線に
て示すように、クランプ22の重さにより、左右のクラン
プ部材19,19のクランプ22,22は下がって、クランプ22
がレール16の頭部16cの側面に当接して閉じた状態とな
り、連動板40を下方に押し下げると、枢着ピン20が、く
の字形状に穿設された案内孔39内を上方から下方に移動
することにより、枢着ピン20を中心に、作動板28,28が
側方に向けて回転し、図8に示すように、枢着ピン20が
案内孔39の下端で係止され、レール16に対してクランプ
22が解除された状態となる。
【0023】また、図6に示すように、クランプ機構3
は、左右のクランプ部材19のクランプ22が、レール16の
頭部16cの側面に当接した状態から、連動板40を上方に
持ち上げると、枢着ピン20が、くの字形状に穿設された
案内孔39の上端に係合された状態で持ち上げられるの
で、図7に示すように、クランプ22の段部30が、レール
16の頭部16cの角部16dに係合し、首吊り状態となり、
レール16に対して強固に挟持固定されるのである。
【0024】次に、前方のクランプ機構3を操作する操
作部14aについて説明する。前方の操作部14aは、図4
に示すように、基端にハンドル41を有する螺軸体42と、
車体2に対して前後に摺動可能なケース43と、第1杆体
44と、第2杆体45と、第3杆体46と、第1杆体44と第2
杆体45を繋ぐ中間板47と、第2杆体45と第3杆体46を繋
ぐ中間板47と、第3杆体46先端に設けられた連動板40と
で構成されている。更に、第1杆体44にコイルバネ48を
外嵌して、第1杆体44先端に設けた係止板49と、ケース
43の側板43aの間に、コイルバネ48を介在させた状態
で、ケース43の両側板43a,43a内に位置させることに
より、ケース43内の保持部材50に螺合した螺軸体42に設
けたハンドル41を回動させることにより、車体2に対し
てケース43を前後に摺動させ、これによって第1杆体44
を前後に押引し、第2杆体45を回転させ、第3杆体46の
先端の連動板40を上下に作動させることができる。そし
て、ケース43を後方に移動させた状態では、係止板49と
側板43aの間に位置させたコイルバネ48を圧縮し、第3
杆体46の先端に設けた連動板40を上方に持ち上げた状態
で弾性附勢し、コイルバネ48の弾性附勢力に反して連動
板40を下方に多少移動可能としたものである。
【0025】更に、後方のクランプ機構3を操作する操
作部14bについて説明する。後方の操作部14bは、基本
的には、上述した前方の操作部14aと同じ構造である
が、図4に示すように、第1杆体44と、第2杆体45と、
第3杆体46と、第4杆体51と、第1杆体44と第2杆体45
を繋ぐ中間板47と、第2杆体45と第3杆体46を繋ぐ中間
板47と、第3杆体46と第4杆体51を繋ぐ中間板47と、第
4杆体51先端に設けられた連動板40とで構成され、ハン
ドル41を回動させることにより、第1杆体44を前後に移
動させ、第2杆体45を前後に移動させ、第3杆体46を回
転させ、第4杆体51を上下動させることにより、連動板
40を上下可能としたものである。
【0026】そして、本実施の形態の添着装置Aを用い
ることにより、図8に示すように、クランプ機構3,3
のクランプ22,22を開放した状態で、1本のレール16上
に添着装置Aの車輪1,1を載せ、操作部14,14のハン
ドル41,41を回転させて、連動板40を上方に持ち上げる
と、回動ピン21を中心に、クランプ22,22の自重にてク
ランプ22,22が閉じる方向に回動するとともに、枢着ピ
ン20が固定板23のガイド孔25内を上方に移動し、図7に
示すように、クランプ22がレール16の頭部16cの側面に
当接した状態となり、更に操作部14a,14bのハンドル
41,41を回転させて連動板40を上方に持ち上げると、図
8に示すように、クランプ22の段部30が、レール16の頭
部16cの角部16dに係合し、首吊り状態となり、レール
16に対して強固に挟持固定され、1本のレール16上を走
行可能な状態となる。
【0027】次に、図1に示すように、無段変速機10の
切り換えレバー52を操作して、ペースト状燃料の吐出量
を0〜350g/mの間で調整した後、把持部13を持っ
た状態でスイッチに操作して駆動部4であるエンジンを
作動させると、逆転機付き無段変速機9を介して、減速
機11及び無段変速機10を同時に回転させ、減速機11と連
動させた前後の車輪1,1を回転させることによりレー
ル16上を前方に走行するとともに、無段変速機10と連動
させたポンプ6を回転させて、レール16のフランジ16b
とウエブ16aの段部30に、ノズル7からペースト状燃料
を吐出して添着することができる。このように添着装置
Aによれば、制御手段8を用いて、駆動部4であるエン
ジンの回転を、逆転機付き無段変速機9を介して、減速
機11及び無段変速機10に伝達しているため、車体2を移
動させる車輪1の回転数に対応させて、ポンプ6の吐出
量を一定にすることができるので、レールの単位長さ当
たりの添着量を一定量にすることができる。従って、作
業を途中で中止したり、或いは添着装置Aを走行速度を
変えざるおえない時でも、レールの単位長さ当たりの添
着量を一定量にすることができるため、レール16の加熱
温度を常に一定温度に保持することができる。しかも、
車輪1,1の駆動部と、ポンプ6の駆動部を、1つの駆
動部4で共用することによって、装置の構造が簡単とな
り、コスト的にも安価なものに仕上げることができる。
【0028】また、レール16上を後進するように切り変
えると、エンジンが回転し、逆転機を有する無段変速機
9が逆転し、減速機11を介して車輪1,1を逆方向に回
転させてレール16上を後方に走行するとともに、同時に
無段変速機10を逆方向に回転させるのであるが、無段変
速機10に内蔵されたフリーホイール15の働きにより、ポ
ンプ6は停止してペースト状燃料はノズル7から吐出さ
れないのである。
【0029】更に、本実施の形態の添着装置Aによれ
ば、クランプ部材19のクランプ22がレール16の両側から
挟持して、クランプ22の段部30が、レール16の頭部16c
の角部16dに係合し、首吊り状態となり、レール16に対
して強固に挟持固定された状態で、1本のレール16上を
走行することとなるので、脱線することなく、安全に走
行することが可能となる。しかも、クランプ部材19のク
ランプ22を締結した状態にあっては、連動板40を上方に
持ち上げた状態で弾性附勢し、コイルバネ48の弾性附勢
力に反して連動板40を下方に多少移動可能とし、その
上、作動板28,28に対して、両側にクランプ22を有する
取付杆27を多少左右に回動可能としているため、ロング
レールにおけるレール16とレール16の繋ぎ目である溶接
部を通過する場合であっても、脱線したりすることがな
い。
【0030】また、ノズル7には、安価なビニールチュ
ーブを用いているので、汚れたり、詰まったりすれば、
新しいビニールチューブに交換すればよいのである。
【0031】尚、制御手段8としては、上述した添着装
置Aに搭載されたものに限らず、例えば、車輪を回転さ
せるための車輪駆動部と、ポンプを作動させるためのポ
ンプ駆動部を、車体2に搭載し、これらの車輪駆動部と
ポンプ駆動部を、無段変速機等を介して連結したもので
あってもよく、又は、シーケンサーやコンピューターと
接続し、レール上を走行しながらレールに添着される単
位長さ当たりのペースト状燃料の添着量を、一定量だけ
添着されるようにしたものであってもよい。また、上述
した添着装置Aは、クランプ機構3にて1本の鉄道レー
ル16上を走行するモノレール方式のものを開示している
が、特に限定されるものではなく、レール16の上面及び
両側面の3面からローラーを当接させて保持する通常の
モノレール方式を採用してもよく、或いはモノレール方
式に限定されず、鉄道の並行配設された2本のレール16
上を走行する2ウェイ方式のものであってもよい。ま
た、上述した添着装置Aでは、車体2を移動させる車輪
1の回転数に対応させて、ポンプ6の抽出量を調整しう
る制御手段8を設けているが、これは具体例の一例に過
ぎないのであり、車体2の移動量を検知できれば、機械
的に、或いは電気的な他の手段を採用することができ
る。例えば、他の機械的な手段としては、車輪1,1の
駆動部4の動力軸の回転から車体2の移動量を検知した
り、又は車体2の移動量を専用に検知するためのコロや
車輪を有する機械装置等を設けて車体2の移動量を検知
するものであってもよい。更に、電気的に移動量を感知
する手段としては、パルス等で車体2の移動量を検知し
たり、その他電気装置等で移動量を感知する専用の電気
装置を設けて車体2の移動量を検知するものであっても
よい。
【0032】また、上述した添着装置Aによれば、レー
ル16の片面に或いは両面にペースト状燃料を添着するこ
とができるが、例えば、装置Aが走行するレール16の一
方の側方に、敷設する前のレール16を並行配設し、図9
に示すように、Y字状に延びる二股形状のノズル7を用
いることにより、添着装置Aが走行するレール16にペー
スト状燃料を添着するとともに、このレール16の側方に
配設されたレール16にも、同時に、ペースト状燃料を添
着することができる。そして、添着されたペースト状燃
料に点火して、レール16を加熱した後、既存のレールと
交換することが可能となる。
【0033】
【発明の効果】以上の記載より明らかなように、次に記
載する作用及び効果を奏する。請求項1の鉄道のレール
加熱に用いられるペースト状燃料の添着装置によれば、
車体の移動量に対応してポンプの抽出量を調整しうる制
御手段を設けているため、レールの単位長さ当たりの添
着量を一定量にすることができる。従って、作業を途中
で中止したり、或いは添着装置を走行速度を変えざるお
えない時でも、レールの単位長さ当たりの添着量を一定
量にすることができるため、レールの加熱温度を常に一
定温度に保持することができる。請求項4のペースト状
燃料の添着方法においても同様である。
【0034】請求項2の鉄道のレール加熱に用いられる
ペースト状燃料の添着装置によれば、車体の車輪の回転
数に対応して制御手段にてポンプの抽出量を調整するこ
とができ、更に車輪の駆動部と、ポンプの駆動部を、1
つの駆動部で共用することによって、装置の構造が簡単
となり、コスト的にも安価なものに仕上げることができ
る。
【0035】請求項3の鉄道のレール加熱に用いられる
ペースト状燃料の添着装置によれば、例えば、無段変速
機の切り換えレバーを操作して、ペースト状燃料の吐出
量を調整した後、スイッチに操作して駆動部であるエン
ジン等を作動させると、逆転機付き無段変速機を介し
て、減速機及び無段変速機を同時に回転させ、減速機と
連動させた前後の車輪を回転させることによりレール上
を前方に走行するとともに、無段変速機と連動させたポ
ンプを回転させて、レール表面にノズルからペースト状
燃料を吐出して添着することができる。また、請求項3
の添着装置によれば、駆動部と、逆転機付き無段変速機
と、無段変速機と、減速機とを、直接に、或いはチェー
ンやベルトを介して直結した構造であるため、シーケン
サーやコンピューター等を用いる場合に比べて、全てメ
カ的な構造となり、メンテナンス及び操作が容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃
料の添着装置の概略を示す正面図
【図2】 ペースト状燃料の添着装置の原理を示す平面
【図3】 ペースト状燃料の添着装置におけるクランプ
機構を示す正面図
【図4】 クランプ機構の分解斜視図
【図5】 クランプ部材の説明断面図
【図6】 クランプ機構の自然状態を示す説明断面図
【図7】 クランプ機構の締結状態を示す説明断面図
【図8】 クランプ機構の開放状態を示す説明断面図
【図9】 他のペースト状燃料の添着方法を示す説明断
面図
【符号の説明】 A 鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料の添
着装置 1 車輪 2 車体 3 クランプ機構 4 駆動
部 5 タンク 6 ポン
プ 7 ノズル 8 制御
手段 9 逆転機付き無段変速機 10 無段
変速機 11 減速機 13 把持部 14 操作
部 15 フリーホイール 16 レー
ル 17 コーナー部 18 固定
部材 19 クランプ部材 20 枢着
ピン 21 回動ピン 22 クラ
ンプ 23 固定板 25 ガイド孔 26 サポ
ート片 27 取付杆 28 作動
板 29 係止部 30 段部 31 貫通孔 32 ベア
リング 33 基軸 34 ナッ
ト 35 螺軸 36 連結
部材 37 ブッシュ 38 回動
孔 39 案内孔 40 連動
板 41 ハンドル 42 螺軸
体 43 ケース 44 第1
杆体 45 第2杆体 46 第3
杆体 47 中間板 48 コイ
ルバネ 49 係止板 50 保持
部材 51 第4杆体 52 取り
換えレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 391029244 株式会社中道兄弟商会 大阪府大阪市北区大淀北1丁目1−14 (72)発明者 西田 哲郎 大阪市淀川区宮原4丁目4番44号 大鉄 工業株式会社内 (72)発明者 手塚 稔 大阪市淀川区宮原4丁目4番44号 大鉄 工業株式会社内 (72)発明者 門田 克弘 大阪市北区天神橋3丁目1−41 近畿ビ ル 近畿油化株式会社内 (72)発明者 中西 五男 大阪市淀川区新高1丁目8−10 新高化 学工業株式会社内 (72)発明者 余保 隆一 大阪市西区南堀江3丁目3番15号 株式 会社 籠保内 (72)発明者 河野 英二 大阪市北区大淀北1丁目1−14 株式会 社 中道兄弟商会内 (56)参考文献 特開 平4−34103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 31/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道レール上を走行するための車輪を有
    する車体上に、ペースト状燃料を充填するためのタンク
    と、ペースト状燃料を抽出するためのポンプと、該ポン
    プと接続してペースト状燃料を鉄道レールに添着するた
    めのノズルと、前記車輪を回転させるための車輪駆動部
    と、前記ポンプを作動させるためのポンプ駆動部とを搭
    載した鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料の
    添着装置であって、 車体の移動量に対応してポンプの抽出量を調整しうる制
    御手段を設け、この制御手段にて、レール上を走行しな
    がらレールに添着される単位長さ当たりのペースト状燃
    料の添着量を一定量としたことを特徴とする鉄道のレー
    ル加熱に用いられるペースト状燃料の添着装置。
  2. 【請求項2】 車体の車輪の回転数に対応する制御手段
    を設け、前記車輪駆動部とポンプ駆動部を、エンジン等
    を用いて1つの駆動部で共用し、この駆動部と、走行用
    の車輪及びポンプを連動させた請求項1記載の鉄道のレ
    ール加熱に用いられるペースト状燃料の添着装置。
  3. 【請求項3】 制御手段として、エンジン等を用いた駆
    動部と、逆転機付き無段変速機を連動させ、該逆転機付
    き無段変速機の出力を、一方は減速機を介して車輪と連
    動させ、他方は無段変速機を介してペースト状燃料抽出
    用のポンプと連動させた構造を採用し、走行用の車輪と
    ポンプを連動させた請求項2記載の鉄道のレール加熱に
    用いられるペースト状燃料の添着装置。
  4. 【請求項4】 移動量に対応して制御することにより、
    レールに一定量のペースト状燃料を添着することを特徴
    とする鉄道のレール加熱に用いられるペースト状燃料の
    添着方法。
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