JP3132814U - 円筒型真空濾過機 - Google Patents
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Abstract
【課題】濾過性能を低下させることなく原液槽内を十分に撹拌することにより、装置の連続稼働性を向上させ、装置を長寿命化させて、ランニングコストを低減させることが可能な円筒型真空濾過機を提供する。
【解決手段】円筒型真空濾過機1は、円筒本体22の外周面に濾過材23が配設され、円筒本体22の内側に負圧作用させる圧力制御手段を備えてなる濾過胴20と、濾過胴20の一部が浸漬される原液Mを内部に収容した原液槽10とを備える。円筒型真空濾過機1は、原液Mの液分を濾過胴20内方に吸引するとともに、濾過材23に原液Mの固形分を吸着させる。原液槽10は、その底部に濾過胴20に略平行に延びた羽根型撹拌機11を2つ以上備える。
【選択図】図1
Description
本考案は円筒型真空濾過機、特にそのスラリーが収容される原液槽内の構造に関するものである。
従来、例えばスラリーと称される、液体分と固形分との混合物からなる原液を、固体(以下ケーキという)と、液体(以下、濾液という)とに分離する濾過機が知られている。濾過機としては、図7に示す如く、外周面に濾過材として濾布123が張設された円筒状の濾過胴120の一部を原液槽110内のスラリーMに浸漬させて、吸引かつ回転させることによりスラリーMを吸引濾過し、濾布123を透過した濾液を軸側から取り出して濾布123の表面にケーキ層を生成させ、濾過胴120から離脱した濾布123上のケーキをスクレパー等からなる剥離機構によって削り取る回転式の真空濾過機100が公知である。
このような真空濾過機100では、原液槽110内のスラリーM中の固形分が沈降するのを防止して、スラリーM中の液体分と固形分とを均一に混合するために、原液槽110内に1つの羽型撹拌機111が配設されたものが開示されている(特許文献1)。
特許3773130号公報
しかしながら特許文献1に開示された円筒型真空濾過機は、軸体111aの軸芯に沿って外周面の四方に羽根板111cが固設された羽根型撹拌機111が一つ設けられているだけであるので、例えば石膏等のように比較的比重の大きな固形分を含むスラリーMを処理する場合に、撹拌が不十分になってしまう虞がある。撹拌が十分でない場合には、スラリーM中の固形分の沈降防止効果が低減し、スラリーMの濾過効率が低下することにより、原液槽110内に固形分が徐々に堆積して、濾過機の作動を停止してメンテナンスする必要が生じる虞があり、また原液槽110内に固形分が堆積すると上記のように軸体111aの四方に固設された羽根板111cは破損してしまう虞がある。
一方、本考案者らは、撹拌が不十分となり易いのは、図7に点線で示す如く、撹拌機111から離れた原液槽110の底面に沿った領域Aであることを実験により確認した。撹拌が不十分となり易い領域を減じるためには、例えば撹拌機111の撹拌速度すなわち軸体111aの回転速度を増加させること、羽根板111cの幅すなわち撹拌機111の直径を大きくすること等が容易に考えられる。
しかしながら本考案者らは、軸体111cの回転速度を増加させた場合には、前記撹拌が不十分となる領域Aは削減されるものの、回転速度を上げ過ぎると濾布123に形成されたケーキ層自体にも撹拌の影響が及んでケーキ層が脱落してしまう場合があること、撹拌機111の直径を大きくした場合には、羽根板111c外周面と濾布123に形成されたケーキ層との距離が近くなることにより、上記と同様にケーキ層が脱落してしまう場合があることを実験により確認した。このようにケーキ層が脱落してしまうと、装置の濾過性能が低下してしまう。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたものであり、濾過性能を低下させることなく原液槽内を十分に撹拌することにより、装置の連続稼働性を向上させ、装置を長寿命化させて、ランニングコストを低減させることが可能な円筒型真空濾過機を提供することを目的とするものである。
本考案の円筒型真空濾過機は、円筒本体の外周面に濾過材が配設され、前記円筒本体の内側に負圧を作用させる圧力制御手段を備えてなる濾過胴と、
該濾過胴の一部が浸漬される原液を内部に収容した原液槽とを備え、
前記原液の液分を前記濾過胴内方に吸引するとともに、前記濾過材に前記原液の固形分を吸着させる円筒型真空濾過機において、
前記原液槽の底部に前記濾過胴に略平行に延びた羽根型撹拌機を2つ以上備えたことを特徴とするものである。
該濾過胴の一部が浸漬される原液を内部に収容した原液槽とを備え、
前記原液の液分を前記濾過胴内方に吸引するとともに、前記濾過材に前記原液の固形分を吸着させる円筒型真空濾過機において、
前記原液槽の底部に前記濾過胴に略平行に延びた羽根型撹拌機を2つ以上備えたことを特徴とするものである。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記羽根型撹拌機が、軸体と、
該軸体の軸に沿って間隔を置いて配設された2つ以上の支持板と、
該2つ以上の支持板の間に支持された、前記軸体から半径方向に間隔を置いて設けられた複数の羽根板とを備えていることが好ましい。
該軸体の軸に沿って間隔を置いて配設された2つ以上の支持板と、
該2つ以上の支持板の間に支持された、前記軸体から半径方向に間隔を置いて設けられた複数の羽根板とを備えていることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記2つ以上の羽根型撹拌機が、前記濾過胴の中心軸から下方へ延びる面に対して対称の位置に配設されていることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記原液槽の底面が前記濾過胴の表面と平行に延びており、前記羽根型撹拌機が該底面の近傍に配設されていることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記2つ以上の羽根型撹拌機の回転方向が同方向であることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記2つ以上の羽根型撹拌機の回転速度が5〜60rpmであることが好ましく、回転速度が20〜30rpmであることがさらに好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記原液槽の底面が、前記2つ以上の羽根型撹拌機に対してそれぞれ該羽根型撹拌機の直径よりも大きな直径を有する半円状に形成されていることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記原液槽の底面が、前記半円から前記原液槽上方に向かって前記濾過胴を挟んで所定角度で延びる平坦な傾斜面を有していることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記所定角度が、60〜80度であることが好ましく、略70度であることがさらに好ましい。ここで「略70度」は、前後2度を誤差範囲として含む。
本考案の円筒型真空濾過機は、前記羽根型撹拌機の直径が、前記濾過胴の直径の1/5〜1/15倍であることが好ましい。
本考案の円筒型真空濾過機によれば、原液槽の底部に濾過胴に略平行に延びた羽根型撹拌機を2つ以上備えているので、原液槽の底部のスラリーを効果的に撹拌することができ、例えばアルミナや石膏等の比較的比重の大きく沈降速度が速い固形分を含有するスラリーを撹拌する場合であっても、スラリー中の固形分が沈降して原液槽の底部に残留するのを防止できる。これにより濾過胴の外周面すなわち濾材へ均一なスラリーを供給することができるため、沈降した固形分を除くスラリーだけを濾過してケーキを形成することで、濾過によって形成されるケーキ量が減少するのを防止することができ、濾過性能の低下を防ぐことができる。また沈降した固形分により羽根型撹拌機が過負荷となるのを防止できるので、羽根型撹拌機すなわち円筒型真空濾過機の連続稼働性を向上させ、装置を長寿命化させて、ランニングコストを低減させることができる。
以下、本考案にかかる一実施形態の円筒型真空濾過機1について図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態の円筒型真空濾過機1の主要部縦断側面図、図2は図1の羽根型撹拌機11の斜視図、図3は図1の主要部拡大図である。なお本実施形態では、便宜上、原液槽10の開口側(図1中、上側)を上方として説明する。
本実施形態の円筒真空濾過機1は、図1に示す如く、内部に例えば石膏等のスラリーMが収容された原液槽10と、下方の一部がスラリーMに浸漬される濾過胴20とを備える。濾過胴20は、中心に軸21が固着され該軸21を水平に保持した状態で回転可能に設けられた円筒本体22と、円筒本体22の外周面に張設された無端状の濾布23とを備え、円筒本体22の回転時に濾布23も同方向に移動するように構成されている。
そして図1に示す如く、濾過胴20の近傍には、濾過胴20から離脱した濾布23上に形成されているケーキ(生成方法は後述する)を削り取るためにスクレパー等で構成された剥離機構30が備えられ、剥離機構30の下方には、削り取られて落下するケーキを受容する例えばホッパー等の容器40が設けられている。なお剥離機構30によってケーキが削り取られた濾布23を洗浄するための噴射ノズル等の洗浄機構を設けてもよい。
円筒本体22の内面側には、濾布23の内側からポンプ等により負圧を作用させるための図示しない圧力空間が設けられている。
原液槽10は、図1に示す如く、その底面10aが円弧状に形成され、この底面10aが円筒本体22と平行に延びるように軸21と中心軸を略一致させて設置される。そして本考案において特徴的なのは、原液槽10の底部に濾過胴20と略平行に延びた羽根型撹拌機11を2つ以上備えていることである。こうすることにより、原液槽10の底部を効果的に撹拌することができるので、スラリーMの固形分が沈降して原液槽10の底部に残留するのを防止することができる。なお本実施形態では、羽根型撹拌機11を6つ備えるが、本考案はこれに限られるものではなく、2つ以上であれば原液槽10の大きさ等を考慮して適宜変更可能である。
羽根型撹拌機11は、図1に示す如く、原液槽10の底面10aの近傍に配設される。このとき羽根型撹拌機11は、原液槽10内を均一に撹拌するために濾過胴20の軸21の中心から下方に延びる面に対して対称(図1中、左右対称)の位置となるように配設する。
羽根型撹拌機11は、図2に示す如く、軸体11aと、軸体11aの軸に沿って間隔を置いて略平行に配設された円板状の支持板11b(本実施形態では6つ)と、支持板11bの間にそれぞれ支持された、軸体11aから半径方向に間隔を置いて設けられた複数の羽根板11c(本実施形態では4つ)とから概略構成され、羽根板11cの半径方向端面(外周面)は、支持板11bの外周面と略重なるように配置されている。そして軸体11aは図示しないモータ等によって任意の速度で回転可能に設置されている。
このように軸体11aと羽根板11cとの間に間隔を設けることにより、羽根型撹拌機11をスラリーM中で作動させたとき、羽根板11cと軸体11aとの隣接箇所でスラリーMの特に固形分が付着することにより、軸体11aを回転させるモータ等が過負荷となるのを防止することができる。
なお上記羽根型攪拌機11による攪拌時にケーキ層自体に撹拌の影響が及んでケーキ層が脱落してしまうのを防止するために、羽根板11cの外周面と濾布23に形成されるケーキ層との間をある程度離す必要があり、ケーキ層の剥離を防止し、かつ十分な攪拌効果を得るためには、図3に示す如く、羽根型攪拌機11の半径をRとしたときに、羽根型攪拌機11の外周面から濾過胴20すなわち円筒本体22の外周面までの距離D1を、D1=R〜4R、羽根型攪拌機11の外周面から原液槽10の底面10aまでの距離D2を、D2=(1/4)R〜2Rとすることが好ましい。このとき羽根型撹拌機11の直径2Rは、円筒本体22の直径の約1/5〜1/15倍とする。
次に上記のように構成された円筒型真空濾過機1の動作について説明する。先ず図示しないモータ等によって、図1に示す如く、軸21を回転させることにより、濾過胴20を回転させる。例えば本実施形態では時計回りに回転させる。そして濾過胴20の回転に伴って、円筒本体22内側の圧力空間に吸引圧を供給することにより、スラリーMに浸漬している濾布23の内側面に負圧を作用させて、スラリ−M中の液体分を濾過胴20内方に吸引するとともに、スラリーM中の固形分を濾布23に吸着させて、スラリーMを吸引濾過し、濾布23上にケーキ層を形成する。
そしてさらなる濾過胴20の回転によってケーキ層が形成された濾布23は濾過胴20から離脱し、剥離機構30が、濾布23上に形成されたケーキ層を削り取る。削り取られたケーキは下方に落下し、容器40が受容する。円筒型真空濾過機1は、濾過胴20の回転が停止されるまで上記動作を繰り返す。
ここで本考案において特徴的なのは、円筒型真空濾過機1の作動中、上述のように構成された羽根型撹拌機11が回転駆動されていることである。羽根型撹拌機11は濾布123に形成されたケーキ層自体にも撹拌の影響が及んでケーキ層が脱落してしまうのを防止し、かつスラリーMを効果的に撹拌するために、軸体11aの回転速度を、5〜60rpmとなるように制御する。特に20〜30rpmとなるように制御することが好ましい。本考案者らは、このような回転速度で軸体11aを駆動することが、最も効果的であることを実験により確認した。
そしてこのとき6つの羽根型撹拌機11の回転方向は、すべて同方向となるように制御する。ここで図4に羽根型撹拌機11の回転方向と、スラリーM中の固形分Sの堆積状態との関係図を示す。図4中、左の羽根型撹拌機11は時計回り(右回り)に回転し、真ん中と右の羽根型撹拌機11は半時計回り(左回り)に回転する。
図4の左と真ん中の羽根型撹拌機11で示すように、回転方向の異なる羽根型撹拌機11では、隣接する撹拌機11の間でのスラリーMの流れが同方向となるので、例えば下方向となる箇所においては、スラリーM中の固形分Sは下方向、すなわち原液槽10の底部に沈降してしまう。一方、図4の真ん中と右の羽根型撹拌機11で示すように、回転方向の同じ羽根型撹拌機11では、隣接する撹拌機11の間でのスラリーMの流れが異なる方向(上方向と下方向)となるので、撹拌機11によって生じる上昇流と下降流が相互に影響することによりスラリーM中の固形分Sは原液槽10の底部に沈降し難くなる。よって羽根型撹拌機11は同方向に回転駆動させる。このように円筒型真空濾過機1は動作する。
上記のような円筒型真空濾過機1によれば、原液槽10の底部のスラリーMを効果的に撹拌することができるので、スラリーM中の固形分Sが沈降して原液槽10の底部に残留するのを防止できる。これにより濾過胴20の外周面すなわち濾布23へ均一なスラリーMを供給することができるため、沈降した固形分Sを除くスラリーMだけを濾過してケーキを形成することで、濾過によって形成されるケーキ量が減少するのを防止することができ、濾過性能の低下を防ぐことができる。また沈降した固形分Sにより羽根型撹拌機11が過負荷となるのを防止できるので、羽根型撹拌機11すなわち円筒型真空濾過機1の連続稼働性を向上させ、装置を長寿命化させて、ランニングコストを低減させることができる。
次に本考案にかかる第二の実施形態の円筒型真空濾過機について説明する。なお本実施形態の円筒型真空濾過機は上述の実施形態の円筒型真空濾過機1と概略同様な構成であるため、同様の箇所については同符号で示して説明を省略し、異なる箇所についてのみ説明する。ここで図5に本実施形態の円筒型真空濾過機の原液槽の底部の主要部拡大図を示す。
本実施形態の円筒型真空濾過機は上述の実施形態の円筒型真空濾過機1とは原液槽10の構造が異なる。本実施形態の原液槽10’は底面が、図5に示す如く、羽根型撹拌機11の直径よりも大きい直径を有する半円状の凹部10b’が形成されている。この凹部10b’は、複数の羽根型撹拌機11の各々に対して形成され、それぞれ羽根型撹拌機11と凹部10b’の中心軸が同軸となるように形成される。こうすることにより、例えばスラリーMの固形分Sが原液槽10の底部に沈降した場合に、該沈降した固形分Sは、図5に示す如く、凹部10b’に入り、羽根型撹拌機11の回転によって生じる上昇流によって効果的に上昇させることができるので、原液槽10の底部、特に羽根型撹拌機11の近傍において、スラリーMの固形分Sが堆積するのを効果的に防止することができる。
なお本実施形態においても上記実施形態と同様、ケーキ層の剥離を防止し、かつ十分な攪拌効果を得るために、羽根型攪拌機11の外周面から凹部10b’の底面までの距離D2’を、D2’=(1/4)R〜2Rとすることが好ましい。
次に本考案にかかる第三の実施形態の円筒型真空濾過機1’について説明する。ここで図6に本実施形態の円筒型真空濾過機1’の主要部縦断側面図を示す。なお本実施形態の円筒型濾過機1’は、上記第二の実施形態の円筒型真空濾過機と概略同様な構成であるため、同様の箇所については同符号で示して説明を省略し、異なる箇所についてのみ説明する。
上記第二の実施形態の円筒型真空濾過機では、例えば羽根型撹拌機11を6つ備えたものである場合には6つの凹部10b’を形成する必要があるため濾過機のコストが増加してしまう。そこで本実施形態の円筒型真空濾過機1’は、図6に示す如く、羽根型撹拌機11と凹部10b’をそれぞれ2つ備え、原液槽10’の底面10a’が、凹部10b’から原液槽10a’上方に向かって濾過胴20を挟んで所定角度で延びる平坦な傾斜面を有するようにする。このとき傾斜面は上方へ向かうに連れて原液槽10’の開口が広がるように形成する。
こうすることにより、[考案が解決しようとする課題]の項で説明した、図7に点線で示す撹拌が不十分となり易い領域Aの面積が狭められるので、凹部10b’の数を削減することができ、羽根型撹拌機11の数も合わせて削減することができる。よって濾過機のコストを低減することができる。
なお、例えば石膏等のような比較的比重の大きい固形を含有するスラリーMを処理する場合には、所定角度は60〜80度の範囲とするのが好ましく、特に略70度が好ましいことを本考案者らは確認した。
このように上述の実施形態の円筒型真空濾過機によれば、原液槽10の底部に濾過胴20に略平行に延びた羽根型撹拌機11を2つ以上備えているので、原液槽10の底部のスラリーMを効果的に撹拌することができ、例えばアルミナや石膏等の比較的比重の大きく沈降速度が速い固形分を含有するスラリーMを撹拌する場合であっても、スラリーM中の固形分Sが沈降して原液槽10の底部に残留するのを防止できる。これにより濾過胴20の外周面すなわち濾布23へ均一なスラリーMを供給することができるため、沈降した固形分Sを除くスラリーMだけを濾過してケーキを形成することで、濾過によって形成されるケーキ量が減少するのを防止することができ、濾過性能の低下を防ぐことができる。また沈降した固形分Sにより羽根型撹拌機11が過負荷となるのを防止できるので、羽根型撹拌機11すなわち円筒型真空濾過機の連続稼働性を向上させ、装置を長寿命化させて、ランニングコストを低減させることができる。
なお上述した実施形態では、原液槽10に石膏等のスラリーMを収容するものとしたが、本考案はこれに限られるものではなく、別の物質のスラリーを収容してもよい。また上記の実施形態では濾過材として濾布を配設したが本考案はこれに限られるものではなく、例えば多孔板、濾過膜等、その他種々のものを適宜選択して使用できる。また上述した実施形態では、濾過胴20が軸21を備えてなるものとしたが、本考案はこれに限られるものではなく、軸21を備えずに濾過胴20を例えばローラ等によって回転させるものであってもよい。
本考案の円筒型真空濾過機は、上述の実施形態の円筒型真空濾過機に限られるものではなく、本考案の主旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能である。
1 円筒型真空濾過機
10 原液槽
11 羽根型撹拌機
11a 軸体
11b 支持板
11c 羽根板
20 濾過胴
21 軸
22 円筒本体
23 濾布(濾材)
30 剥離機構
40 容器(ポッパー)
10 原液槽
11 羽根型撹拌機
11a 軸体
11b 支持板
11c 羽根板
20 濾過胴
21 軸
22 円筒本体
23 濾布(濾材)
30 剥離機構
40 容器(ポッパー)
Claims (12)
- 円筒本体の外周面に濾過材が配設され、前記円筒本体の内側に負圧を作用させる圧力制御手段を備えてなる濾過胴と、
該濾過胴の一部が浸漬される原液を内部に収容した原液槽とを備え、
前記原液の液分を前記濾過胴内方に吸引するとともに、前記濾過材に前記原液の固形分を吸着させる円筒型真空濾過機において、
前記原液槽の底部に前記濾過胴に略平行に延びた羽根型撹拌機を2つ以上備えたことを特徴とする円筒型真空濾過機。 - 前記羽根型撹拌機が、軸体と、
該軸体の軸に沿って間隔を置いて配設された2つ以上の支持板と、
該2つ以上の支持板の間に支持された、前記軸体から半径方向に間隔を置いて設けられた複数の羽根板とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の円筒型真空濾過機。 - 前記2つ以上の羽根型撹拌機が、前記濾過胴の中心軸から下方へ延びる面に対して対称の位置に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記原液槽の底面が前記濾過胴の表面と平行に延びており、前記羽根型撹拌機が該底面の近傍に配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記2つ以上の羽根型撹拌機の回転方向が同方向であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記2つ以上の羽根型撹拌機の回転速度が5〜60rpmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記2つ以上の羽根型撹拌機の回転速度が20〜30rpmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記原液槽の底面が、前記2つ以上の羽根型撹拌機に対してそれぞれ該羽根型撹拌機の直径よりも大きな直径を有する半円状に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記原液槽の底面が、前記半円から前記原液槽上方に向かって前記濾過胴を挟んで所定角度で延びる平坦な傾斜面を有していることを特徴する請求項8に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記所定角度が、60〜80度であることを特徴とする請求項9に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記所定角度が、略70度であることを特徴とする請求項9に記載の円筒型真空濾過機。
- 前記羽根型撹拌機の直径が、前記濾過胴の直径の1/5〜1/15倍であることを特徴とする請求項1〜11に記載の円筒型真空濾過機。
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CN109372727A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-02-22 | 重庆渝能滤油机制造有限公司 | 一种过滤缓冲器及抽真空装置 |
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2007
- 2007-04-05 JP JP2007002389U patent/JP3132814U/ja not_active Expired - Lifetime
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CN109372727B (zh) * | 2018-12-24 | 2024-02-20 | 重庆渝能滤油机制造有限公司 | 一种过滤缓冲器及抽真空装置 |
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R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
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