JP3132659U - 骨壷 - Google Patents

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Abstract

【課題】本考案は、故人のプロフィールである紹介と写真の両方が貼付されることで、遺骨に対する気持ちが高まって、故人を偲びやすくする骨壷を提供する。
【解決手段】骨壷1の側面に故人の写真4および故人の紹介5を貼付してなる。この構成により、遺族は骨壷を見るだけで、故人の生前の姿を写真から視覚的に想起することができ、故人の紹介5から故人のプロフィールを感覚的に想起することができる。結果として、遺族は故人を長い間にわたって色あせることなく思いを偲ばせることができ、故人を敬う気持ちが高くなる。
【選択図】図1

Description

本考案は、故人の遺骨を納める骨壷であって、遺族にとって故人を偲ぶ気持ちを高めることの出来る骨壷に関するものである。
不幸にして、身内や友人などの大切な人が亡くなってしまうことは避けられない。日本においては亡くなった人は火葬され遺骨が埋葬されることが通常である。
このとき、遺骨は骨壷に納められ、お墓の内部に納められることが多い。しかしながら、遺骨を納めた骨壷を、遺族の目に留まるところにおいて、遺族が故人を偲びやすくすることも多い。このような場合には、骨壷に納められている故人の遺影などが骨壷と一緒には無いことがあったり、故人が複数の場合に骨壷が複数であると、骨壷と遺影との対応が分からなくなったりして遺族にとって不都合であることも多い。
そこで、骨壷の側面に故人の写真を貼付する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、故人の写真だけでは、故人をよく知る遺族以外は故人を把握できず、偲ぶ気持ちが十分に湧かない問題があった。また、単に1枚の写真を貼付するだけでは、故人の生前を思い出すことは難しい。遺族も年齢を重ねる毎に、故人を忘れていくことは避けられないからである。
また、骨壷には、戒名が刻印されることはあるが、刻印された戒名は故人を特定するにはやはり不十分であって、特許文献1のように写真が貼付されるだけでは、相違は少ないことに変わりはなかった。
ましてや、納骨されてしまった後に、しばらくしてから骨壷を取り出しても、故人を偲ぶことは難しいものであった。
また、貼付された写真が、湿気や光によって劣化するという問題もあった。
特開2002−291819号公報
本考案は、故人のプロフィールである紹介と写真の両方が貼付されることで、遺骨に対する気持ちが高まって、故人を偲びやすくする骨壷を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本考案は、骨壷の側面に故人の写真および故人の紹介を貼付してなる。
本考案によれば、骨壷の側面に故人の写真と氏名などの紹介があり、故人が誰であって、生前がどのようなものであったのかを思い描くことが容易くなる。この結果、故人を偲びやすくなり、遺族にとっての心の安らぎがよりいっそう生まれる。特に、名前と顔写真から故人の生前の姿が生き生きと甦り、遺族にとっては、より高い安らぎが生じることになる。
また、戒名だけでなく故人の名称、成年月日、没年月日なども紹介に含めて骨壷に記入することができ、故人を偲ぶ情報量が多く骨壷から得られる。
加えて、写真も複数貼付でき、故人の顔写真や集合写真など複数の思い出を見ることができる。また、紹介と写真が隣り合って貼付されているので視覚と感覚の両方から容易に故人を思い出すことが出来る。
また、写真に防水処理などがされていることにより、写真の劣化が防がれて、骨壷を通じて長い期間にわたって故人を偲ぶことが可能となる。
また、写真を複数貼付できるので、顔写真のみならず、故人の生前の活動を表す写真なども貼付することができ、故人を偲ぶ思いがよりいっそう鮮やかになる。
第1の考案に係る骨壷は、側面に故人の写真および故人の紹介を貼付してなることを特徴とする。
この構成により、遺族は故人の生前の顔や姿に加えて名前などを合わせて思い出すことができ、故人を容易に偲びやすくなる。
第2の考案に係る骨壷は、側面に故人の写真および故人の紹介を貼付する取り付け部を備え、紹介および写真は張替え可能であることを特徴とする。
この構成により、骨壷に故人の写真とプロフィールの両方が表記されることになる。この結果、写真からは視覚的に故人を思い出し、紹介からは故人を感覚的に思い出すことができ、故人を容易に偲ぶことができる。
第3の考案に係る骨壷では、取り付け部は、紹介を記入する記入部と写真を貼付できる貼付部を有することを特徴とする。
この構成により、紹介と写真を簡単に骨壷の側面に貼付できる。
第4の考案に係る骨壷では、貼付部は、複数の写真を貼付できる複数の貼付区画を有することを特徴とする。
この構成により、故人に関係する複数の種類の写真を貼付でき、遺族にとって、故人を思い出す材料が増える。このため、故人を思い出すことがよりいっそう深まる。
第5の考案に係る骨壷では、記入された紹介と貼付された写真の表面に防水処理が施されていることを特徴とする。
この構成により、故人の写真などが経年劣化することが防止される。
第6の考案に係る骨壷では、防水フィルムにより防水処理が施されることを特徴とする。
この構成により、簡単な構造で、防水処理が実現される。
第7の考案に係る骨壷では、写真の表面に紫外線防止処理が施されていることを特徴とする。
この構成により、湿気に加えて、日焼けなどによる写真の経年劣化まで十分に防止される。
第8の考案に係る骨壷では、紹介は、側面に印字されたものであると共に写真は紹介に隣り合って貼付されていることを特徴とする。
この構成により、視覚と感覚による故人への思いが容易に想起される。
以下、図面を用いて実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態における骨壷の斜視図である。
(全体構成)
骨壷1は、陶器や磁器などから作られた、故人の遺骨を納める壷型の容器である。
無論、骨壷1は、陶器や磁器だけでなく、木製や樹脂製であってもよく、要は遺骨を納めることができ、遺族がそばに置いておける程度の適当な大きさを有していれば良い。
骨壷1は、円筒型や角筒型の形状を有しており、破損防止や使用者にとっての便宜のため、角部が面取りされているなどが好ましい。また、遺骨を納める本体と、蓋とから構成されればよい。無論、骨壷1は、布製のカバーに入れられても良い。
大きさは、人が手で容易にもてる程度であればよく、遺骨が納められればよい適当なサイズであればよい。例えば、納骨される骨壷であれば、人の頭程度の大きさであればよく、遺族が持ち歩くのであれば手の大きさ程度であれば良い。
骨壷1は本体2と蓋3とからなる。本体2に遺骨が納められ、蓋3がされた状態で納骨されたり、仏壇に置かれたりする。
骨壷1の側面には、写真4と紹介5が貼付されている。写真4は、デジタルカメラや光学カメラで撮影されて現像、焼付けされた写真であり、側面に糊付けなどで接着される。また、骨壷1の側面に予め挿入ケースが設けられておき、この挿入ケースに写真が挿入されることでもよい。骨壷1の側面に直接貼付される場合と比べて、自由に挿入、取り出しが出来るので、側面に貼付できる写真を好きに取り替えることができる。
また、紹介5は、骨壷1の側面に、印刷、刻印、書き込みのいずれかにより記入されればよい。このとき、骨壷1の側面に直接記入されてもよいし、予め記入された用紙や樹脂ペーパーなどが骨壷1の側面に貼付されても良い。前者であれば、骨壷1に確実に紹介5の記入が可能で、後者であれば、写真4を取り替えるのと同様に、事後的に紹介5の内容を取り替えることが出来、遺族にとって使用勝手が良くなる。
(取り付け部を設けることにより写真と紹介の貼付)
また、写真4と共に、骨壷1の側面に取り付け部が設けられて、特定の素材に記入された紹介5が取り付け部に取り付けられる構造でも良い。
取り付け部は、写真4と紹介5を挿入する挿入ケースを備えておき、焼付けされた写真、記入された紹介用紙が挿入されることで、写真4と紹介5が取り付けられる。
あるいは、取り付け部は、写真4を貼付する貼付部と、紹介5を記入する記入部を備えている構成でも良い。例えば、貼付部は、写真4を挿入する挿入ケースあるいは張替え可能な接着剤が塗布された接着面を備えている。記入部は、筆記具により直接記入できる表面処理がなされている記入面を備えていたり、紹介5が記載された用紙を挿入する挿入ケースを備えていたり、紹介5が記載された用紙が張替え可能な接着剤が塗布された接着面を備えている。
このような取り付け部を備えていることで、遺族は好きなときに故人の好きな写真を貼付したり取り替えたりすることが容易にできる。また、故人の死亡後に気持ちが落ち着いてから写真4や紹介5を貼付できる。
なお、紹介5には、遺族の好みで種々の項目が記入されていれば良いが、図に示されるように例えば、氏名6、生年月日7、没年月日8、享年9、戒名10などが記入されている。もちろん、紹介5に記入される項目はこれらに限られるわけではなく、故人の好きな食べ物や趣味など、故人を思い出すのに相応しい情報を含む項目が記入されればよい。
取り付け部に、紹介5を記入する記入部が設けられ、この記入部が、紹介5が記入された用紙を取替え可能な構造を有している場合には、遺族がいろいろな項目を付け替えることができ、故人の没後の時間推移と共に、様々な紹介5を骨壷1に貼付できる。遺族にとっては、故人を偲ぶ気持ちを長い間維持することが出来ることにもなる。
例えば、没後すぐは生年月日や氏名などの項目が紹介5にふくまれており、時間が経つにつれて故人の趣味や好きだった食べ物などが紹介5に含まれることで、遺族は生前の故人に新たな思いを馳せることができるようになる。
これも、故人の紹介5が写真4と隣り合って骨壷1の側面に貼付されていることにより、故人の顔を視覚的に思い出すのと合わせて故人の思いを感覚的に思い出せるからである。
このように、骨壷1の側面に故人の写真4と故人の紹介5が隣り合って貼付されていることで、遺族は故人をその没後の長い間にわたって思い続けることができるようになる。
また、写真4を貼付する貼付部は、複数の区画に分けられていることも好適である。
(取り付け部の変形例)
複数の区画に分けられていることで、複数の写真を容易に貼付できる。
例えば、ある区画には個人の顔写真を貼付し、別の区画には故人と遺族の集合写真を貼付し、更に別の区画には故人の愛していたペットの写真を貼付するなど、故人を思い出させる種々の写真を多数貼付できる。結果として、遺族は故人の生前を思い出しつつ偲ぶことができる。
また、記入部も書き込みしやすいように複数の記入欄を備えることで、多数の情報を備えることが可能となる。この場合にも、故人を思い出すことが容易となる。
(防水処理)
次に、写真4は、貼付された表面に防水処理が施されていることも好適である。
例えば、ビニール、樹脂性のコーディングが貼付された写真4の表面に施されたり、防水フィルムが貼付された写真4の表面に張り付けられたりすることで、防水加工が実現されることが好適である。
このように、防水加工が施されることで、骨壷1に貼付された写真の経年劣化が防止される効果がある。特に、骨壷1が、納骨されたりする場合には、湿気などで写真4がいたむ場合がある。このような場合に、防水加工がされていることは、劣化防止に効果的である。
また、フィルム加工がされていることで、紫外線の防止処理がされていることも好適である。紫外線が長期間にわたって写真4に当たると、写真4はいわゆる日焼けを起こしてしまう。この日焼けにより、写真4は劣化してしまうことも多い。ラミネート加工、フィルム加工などが施されていることにより、紫外線防止効果を有し、防水加工と同じく、写真4の経年劣化を防止できる。
なお、写真4と紹介5は、骨壷1の側面に隣り合って貼付されることが、故人を思い出すのに便利である。もちろん、離れた位置に貼付されても良いが、隣り合った位置に貼付されていると、視覚と感覚および記憶の全てが同一に想起され、故人に対する思いを甦らせやすいメリットがある。
以上の様に、骨壷1の側面に故人の写真4と紹介5が合わせて貼付されることで、遺族は故人を偲びやすくなり、遺族はいつまでも故人を思い出すことが容易にできる。
本発明は、故人の遺骨を納める骨壷などの分野に好適に利用できる。
本発明の実施の形態における骨壷の斜視図
符号の説明
1 骨壷
2 本体
3 蓋
4 写真
5 紹介

Claims (8)

  1. 側面に故人の写真および故人の紹介を貼付してなることを特徴とする骨壷。
  2. 側面に故人の写真および故人の紹介を貼付する取り付け部を備え、前記紹介および前記写真は張替え可能であることを特徴とする骨壷。
  3. 前記取り付け部は、前記紹介を記入する記入部と前記写真を貼付できる貼付部を有することを特徴とする請求項2記載の骨壷。
  4. 前記貼付部は、複数の前記写真を貼付できる複数の貼付区画を有することを特徴とする請求項3記載の骨壷。
  5. 記入された前記紹介と貼付された前記写真の表面に防水処理が施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の骨壷。
  6. 防水フィルムにより前記防水処理が施されることを特徴とする請求項5記載の骨壷。
  7. 前記写真の表面に紫外線防止処理が施されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の骨壷。
  8. 前記紹介は、前記側面に印字されたものであると共に前記写真は前記紹介に隣り合って貼付されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の骨壷。
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