JP3132553B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3132553B2
JP3132553B2 JP09062450A JP6245097A JP3132553B2 JP 3132553 B2 JP3132553 B2 JP 3132553B2 JP 09062450 A JP09062450 A JP 09062450A JP 6245097 A JP6245097 A JP 6245097A JP 3132553 B2 JP3132553 B2 JP 3132553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源に基づいて互
いに直列に接続された第1及び第2のコンデンサを充電
することができるスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】コンピュ
ータ、医療機器、情報通信機器等のための無停電電源装
置として図1及び図2に示す装置が知られている。図1
に示す装置においては、第1及び第2のコンデンサC1
、C2 の直列回路と第1及び第2のインバータ用スイ
ッチQ1、Q2 の直列回路とが並列に接続され、第1及
び第2のコンデンサC1 、C2 の相互接続点と第1及び
第2のインバータ用スイッチQ1 、Q2 の相互接続点と
の間にリアクトル(チョークコイル)Lf2とコンデンサ
Cf2とから成るフィルタLPF2 を介して交流負荷1が
接続されている。商用交流電源に基づいて第1及び第2
のコンデンサC1 、C2 及びこれに並列に接続された第
1及び第2の蓄電池B1 、B2 を充電し且つ負荷1に電
力を供給するために、図1の回路では交流電源2とコン
デンサC1 、C2 との間に入力フィルタLPF1 とチョ
ークコイルから成る昇圧用リアクトルL1 と第1及び第
2の昇圧用スイッチSa 、Sb と第1及び第2のダイオ
ードDa 、Db が設けられている。なお、入力フィルタ
LPF1 は比較的小さいインダクタンス値のリアクトル
Lf1と小容量の高周波コンデンサCf1とから成る。
【0003】図1の装置で交流電源2の電圧Vs の正の
半サイクルの期間には、第2の昇圧用スイッチSb がオ
ン・オフ制御され、第1の昇圧用スイッチSa はオフに
保たれる。この結果、第2の昇圧用スイッチSb のオン
期間には2−Lf1−L1 −Sb −C2 の閉回路に電流が
流れ、昇圧用リアクトルL1 にエネルギーが蓄積され
る。この後の第2の昇圧用スイッチSb のオフ期間には
2−Lf1−L1 −Da −C1 及びB1 の閉回路に電流が
流れ、電源2の電圧と昇圧用リアクトルL1 の電圧との
和でコンデンサC1 及び蓄電池B1 が昇圧充電される。
電源2の電圧Vsの負の半サイクルの期間には第1の昇
圧用スイッチSa がオン・オフ制御され、第2の昇圧用
スイッチSb はオフに保たれる。第1の昇圧用スイッチ
Sa のオン期間には、2−C1 −Sa −L1 −Lf1の閉
回路に電流が流れ、リアクトルL1にエネルギーが蓄積
される。この後の第1の昇圧用スイッチSa のオフ期間
には、L1 −Lf1−2−C2 及びB2 −Db の閉回路に
電流が流れ、電源2の電圧Vs とリアクトルL1 の電圧
との和でコンデンサC2 及び蓄電池B2 が昇圧充電され
る。第1及び第2のインバータ用スイッチQ1 、Q2 は
交互にオン・オフ制御され、C1 −Q1 −Lf2−1の閉
回路とC2 −1−Lf2−Q2 の閉回路とに交互に電流が
流れる。
【0004】図1の装置においては、第1及び第2の昇
圧用スイッチSa 、Sb の直列回路が第1及び第2のコ
ンデンサC1 、C2 の直列回路及び第1及び第2の蓄電
池B1 、B2 の直列回路に対して直接に並列接続されて
いるので、第1及び第2の昇圧用スイッチSa 、Sb と
しての半導体スイッチ(トランジスタ)がストレージ作
用等で同時にオンになると短絡回路が形成され、過大な
電流が流れるおそれがある。また、蓄電池B1 、B2 は
コンデンサC1 、C2 と同一の電圧に充電されるので、
コンデンサC1 、C2 を比較的高い電圧に充電する場合
には、蓄電池B1 、B2 を高耐圧しなければならず、コ
スト高になった。
【0005】図2の別の従来の装置は蓄電池Bを低耐圧
化したものであり、蓄電池Bが第1及び第2のコンデン
サC1 、C2 の直列回路に対して双方向チョッパ回路3
を介して接続されている点を除いて図1と同一に構成さ
れている。双方向チョッパ回路3は、2つのスイッチS
c 、Sd と2つのダイオードDc 、Dd と1つのリアク
トルL2 とから成る。スイッチSc は交流電源2から電
圧Vs が発生している期間にオン・オフ制御され、スイ
ッチSd は交流電源2が停電の期間にオン・オフ制御さ
れる。
【0006】交流電源電圧Vs が発生している期間にお
いてスイッチSc がオンになると、C2 −C1 −Sc −
L2 −Bの閉回路又は2−Lf1−L1 −Da −Sc −L
2 −B−C2 の閉回路で電流が流れ、蓄電池Bが降圧充
電される。この後のスイッチSc のオフ期間にはL2 −
B−Dd の閉回路でリアクトルL2 のエネルギーの放出
が行われる。交流電源2が停電した時にはスイッチSd
がオン・オフ制御される。スイッチSd がオンの期間に
はB−L2 −Sb の閉回路に電流が流れ、リアクトルL
2 にエネルギーが蓄積される。この後のスイッチSd の
オフ期間にはB−L2 −Dc −C1 −C2 の閉回路に電
流が流れ、蓄電池Bの電圧とリアクトルL2 の電圧との
和の電圧でコンデンサC1 、C2 が充電される。
【0007】図2の従来の装置は、蓄電池Bを降圧充電
するので、蓄電池Bとして低耐圧のものを使用すること
ができるという長所を有する反面、図1の装置に比べて
スイッチの数が多くなためにコスト高になるという欠点
を有する。また、図2の装置においても図1と同様にス
イッチSa 、Sb が同時にオンになり、短絡電流が流れ
るおそれがある。
【0008】そこで、本願の第1の目的は、スイッチに
よる短絡回路の形成を防ぐことができるスイッチング電
源装置を提供することにある。本願の第2の目的は、蓄
電池を低耐圧化することができる回路を少ないスイッチ
で構成することにある。本願の第3の目的は、波形改善
及び力率改善を容易且つ確実に達成することができるス
イッチング電源装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の目的
を達成するための発明は、交流電源の一端に接続された
リアクトルと、前記リアクトルの出力側端子と前記交流
電源の他端との間に接続された第1のスイッチと、直流
電源として機能させるための第1及び第2のコンデンサ
の直列回路と、前記リアクトルの出力側端子と前記第1
及び第2のコンデンサの直列回路の一端との間に接続さ
れた逆流阻止用の第1のダイオードと、前記第1及び第
2のコンデンサの相互接続点と前記交流電源の他端とを
接続する接続手段と、前記リアクトルの出力側端子にそ
の一端が接続され且つ前記交流電源に対して前記第1の
ダイオードと逆の方向性を有している第2のダイオード
と、前記第1及び第2のコンデンサの直列回路の他端と
前記第2のダイオードの他端との間に接続され且つ前記
第2のコンデンサに充電電流を流すことを許す方向性を
有している第3のダイオードと、前記第2及び第3のダ
イオードの相互接続点と前記交流電源の他端との間に接
続された第2のスイッチと、前記交流電源から第1の方
向の電圧が発生している期間に前記交流電源の電圧の周
期よりも十分に短い周期で前記第1のスイッチをオン・
オフ制御し、前記第1の方向と反対の第2の方向の電圧
が前記交流電源から発生している期間に前記交流電源の
電圧の周期よりも十分に短い周期で前記第2のスイッチ
をオン・オフ制御するスイッチ制御回路と、前記交流電
源の一端と前記リアクトルの入力側端子との間に接続さ
れた第1の電源切換用スイッチと、前記第1の電源切換
用スイッチと前記リアクトルとの間にその一端が接続さ
れた第2の電源切換用スイッチと、前記第2の電源切換
用スイッチの他端と前記第3のダイオードとの間に接続
された蓄電池と、前記交流電源から正常に電圧が発生し
ている時には前記第1の電源切換用スイッチをオンに制
御すると共に前記第2の電源切換用スイッチをオフに制
御し、前記交流電源の停電時には前記第1の電源切換用
スイッチをオフに制御すると共に前記第2の電源切換用
スイッチをオンに制御する電源切換制御回路と、前記交
流電源の停電時において、前記第1のコンデンサを前記
蓄電池で充電する時に前記第2のスイッチをオン状態に
制御すると同時に前記第1のスイッチをオン・オフ制御
し、前記第2のコンデンサを前記蓄電池で充電する時に
前記第1のスイッチを オン状態に制御する同時に前記第
2のスイッチをオン・オフ制御する停電時スイッチ制御
手段とを備えたスイッチング電源装置に係わるものであ
る。また、請求項及びに示すように蓄電池の充電回
路を設けることが望ましい。また、請求項に示すよう
に第1及び第2のコンデンサの出力側にインバータ用ス
イッチを接続することができる。また、上記第1、第2
及び第3の目的を達成するために請求項に示すように
スイッチ制御回路を形成すること及び請求項に示すよ
うに入力フィルタを設けることが望ましい。
【0010】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明によれば第1及
び第2のスイッチが互いに並列に接続されるために同時
にオン状態になっても短絡回路が形成されない。従っ
て、第1及び第2のスイッチの過電流を防ぐことができ
る。また、蓄電池に伴なって無停電電源装置を提供する
ことができる。請求項の発明によれば蓄電池の電圧低
下を補うことができる。請求項の発明によれば、蓄電
池の降圧充電を簡単な回路で達成することができる。請
求項の発明によれば交流出力電圧を容易に得ることが
できる。請求項の発明によれば力率改善及び波形改善
を良好に達成できる。請求項の発明によれば、入力電
流の波形の高周波成分を除去することができる。
【0011】
【実施例】次に、図3〜図17を参照して本発明の実施
例に係わるスイッチング電源装置から成る無停電電源装
置を説明する。但し、図3において図1及び図2と実質
的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略
する。図3の装置においても図1と同様に、負荷1に交
流電力を供給するために第1及び第2のコンデンサC1
、C2 の直列回路と第1及び第2のインバータ用スイ
ッチQ1 、Q2 の直列回路とが並列に接続され、第1及
び第2のコンデンサC1、C2 の相互接続点と第1及び
第2のインバータ用スイッチQ1 、Q2 の相互接続点と
の間に出力高周波フィルタLPF2 を介して交流出力回
路としての負荷1が接続されている。また、入力段には
交流電源2と入力高周波フィルタLPF1とが設けられ
ている。入力フィルタLPF1 は電源電圧Vs の基本波
(50Hz)を通過させることができるローパスフィルタ
であり、出力フィルタLPF2 はインバータの出力電圧
の基本波を通過させることができるローパスフィルタで
ある。
【0012】図3の回路においても昇圧回路を構成する
ために昇圧用リアクトルL1 とトランジスタから成る第
1及び第2のスイッチS1 、S2 が設けられ、第1及び
第2のスイッチS1 、S2 は互いに並列的に接続されて
いる。また、無停電電源回路を構成するために蓄電池B
と第1及び第2の電源切換用スイッチSwa、Swbが設け
られている。また、蓄電池充電回路を形成するためのチ
ョッパ用スイッチS3、リアクトルL2 が設けられてい
る。また、各種の回路を選択的に形成するために第1〜
第8のダイオードD1 〜D8 が設けられている。
【0013】第1の電源切換用スイッチSwaは入力フィ
ルタLPF1 の出力側ラインに直列に接続されている。
第2の電源切換用スイッチSwbは第1の電源切換用スイ
ッチSwaの出力側ラインから分岐されたラインに接続さ
れている。第1及び第2の電源切換用スイッチSwa、S
wbの相互接続点と第1のコンデンサC1 の一端との間の
ラインに昇圧用リアクトルL1 とダイオードD1 とが順
次に直列接続されている。蓄電池Bの一端は第2の電源
切換用スイッチSwbを介して昇圧用リアクトルL1 の入
力端に接続され、蓄電池Bの他端は第3のダイオードD
3 を介して第1及び第2のコンデンサC1 、C2 の直列
回路の他端に接続されている。第2のダイオードD2 の
アノードは第3のダイオードD3 のカソードに接続さ
れ、第2のダイオードD2 のカソードは第1のダイオー
ドD1 のアノードに接続されている。第1のスイッチS
1 の一端(コレクタ)は逆流阻止用の第4のダイオード
D4を介して昇圧用リアクトルL1 の出力側端子に接続
され、この他端(エミッタ)は電源2の他端に接続され
ている。第2のスイッチS2 の一端(エミッタ)は逆流
阻止用の第5のダイオードD5 を介して第2及び第3の
ダイオードD2 、D3の相互接続点に接続され、この他
端(コレクタ)は電源2の他端に接続されている。第8
のダイオードD8 は蓄電池Bの他端と第1及び第2のコ
ンデンサC1 、C2 の相互接続点との間に接続手段とし
ての接続ライン3を介して接続されている。第1及び第
2のコンデンサC1 、C2 の相互接続点はライン3によ
って電源2の他端にも接続され、且つ出力フィルタLP
F2 及び負荷1の下端にも接続され、更に第1及び第2
のスイッチS1 、S2 の下端にも接続されている。
【0014】蓄電池Bの充電回路を形成するために、第
1及び第2のコンデンサC1 、C2の直列回路の一端と
蓄電池Bの一端との間に逆流阻止用の第6のダイオード
D6とトランジスタから成るチョッパ用スイッチS3 と
平滑用リアクトルL2 とが順次に接続されている。ま
た、平滑用リアクトルL2 と蓄電池Bの直列回路に対し
て並列に転流用即ち平滑用の第7のダイオードD7 が接
続されている。
【0015】各種の制御を実行するために、昇圧用リア
クトルL1 を通って流れる電流を検出するための電流検
出器4が昇圧用リアクトルL1 の入力段に設けられてい
る。また、出力電圧を検出するために出力フィルタLP
F2 の出力端子にライン5、6が接続されている。ま
た、第1及び第2のコンデンサC1 、C2 の電圧を検出
するために第1のコンデンサC1 の一端と第1及び第2
のコンデンサC1 、C2の相互接続点と第2のコンデン
サC2 の下端とにライン7、8、9が接続されている。
また、交流入力電圧を検出するために入力フィルタLP
F1 の出力端子にライン10、11が接続されている。
また、蓄電池Bの電圧を検出するために蓄電池Bの両端
にライン12、13が接続されている。また、制御可能
な電子スイッチ又は電磁スイッチ等から成る第1及び第
2の電源切換用スイッチSwa、Swbの制御端子にライン
14、15が接続されている。なお、第1及び第2のイ
ンバータ用スイッチQ1 、Q2 、昇圧制御用の第1及び
第2のスイッチS1 、S2 及びチョッパ用スイッチS3
の制御端子(ベース)に対する接続の図示は省略されて
いる。
【0016】図4は図3のスイッチQ1 、Q2 、S1 、
S2 、S3 、Swa、Swbを制御するための制御回路を示
す。出力電圧検出回路16はライン5、6によって出力
フィルタLPF2 の出力端子に接続され、出力電圧を検
出する。電源電圧検出回路17はライン10、11によ
って入力フィルタLPF1 の出力端子に接続されてお
り、入力正弦波電圧を検出する。停電検出回路18は電
源電圧検出回路17に接続されており、電源電圧の有無
又は高低によって電源2の停電を検出し、正常時(非停
電時)に低レベル(第1のレベル)の出力、停電時に高
レベル(第2のレベル)の電圧出力を発生する。基準正
弦波電圧発生器19は、電源電圧検出回路17と停電検
出回路18とに接続され、正常時には電源電圧に同期し
て基準正弦波電圧を発生し、停電時には内蔵した正弦波
発生手段によって基準正弦波電圧を発生する。インバー
タ制御回路20は、図1のインバータ用スイッチQ1 、
Q2を制御するための信号を形成する。このインバータ
制御回路20は出力電圧検出回路16及び基準正弦波電
圧発生器19に接続されており、周知の方法によってイ
ンバータ用スイッチQ1 、Q2 の制御信号を形成する。
インバータ制御回路20の出力端子は第1のインバータ
用スイッチQ1 の制御端子に接続されると共にNOT回
路21を介して第2のインバータ用スイッチQ2 の制御
端子に接続される。第1及び第2のインバータ用スイッ
チQ1 の制御信号は図6(G)及び(H)に示されてい
る。
【0017】図4においてDC電圧及びC1 、C2 電圧
アンバランス検出回路22は、コンデンサC1 、C2 の
電圧検出ライン7、8、9に接続され、第1及び第2の
コンデンサC1 、C2 の電圧の合計値を示す信号をDC
電圧制御器23に送り、第1及び第2のコンデンサC1
、C2 のアンバランスを示す信号を電圧アンバランス
調整回路24に送る。DC電圧制御器23はDC電圧検
出値と基準値との誤差信号を形成して電流制御器25に
送る。電流制御器25は、正常時に電流検出ライン4a
から得られた電流検出波形をライン26から供給された
基準正弦波に追従させるようなスイッチ制御パルスを形
成してS1 、S2 選択回路27に送る。S1 、S2 選択
回路27はライン28及び停電検出信号ライン29の信
号に基づいて電流制御器25の出力パルスの供給先及び
制御形態を変えるように構成されている。S1 、S2 選
択回路27の出力ライン30、31は図3の第1及び第
2のスイッチS1 、S2 の制御端子に接続される。
【0018】コンパレータ32は交流電源2の電圧Vs
の正の半波か否かを検出するものであって、一方の入力
端子が電源電圧検出回路17に接続され、他方の入力端
子がグランドに接続されている。従って、コンパレータ
32から正の半波の期間に高レベル出力が得られ、負の
半波の期間に低レベル出力が得られる。コンパレータ3
2の出力は第1の切換制御スイッチCS1 の接点aを介
してS1 、S2 選択回路27に接続されている。この第
1の切換制御スイッチCS1 の接点bは電圧アンバラン
ス調整回路24に接続されている。第2の切換制御スイ
ッチCS2 の接点aは電源電圧検出回路17に接続さ
れ、接点bは係数回路33に接続され、共通出力端子は
電流制御器25に接続されている。係数回路33は一定
係数Kを発生する。第1及び第2の切換制御スイッチC
S1 、CS2 の制御端子は停電検出回路18に接続され
ている。従って、正常時には各スイッチCS1 、CS2
の接点aがオンになり、停電時に接点bがオンになる。
【0019】停電検出回路18の出力端子はNOT回路
34及びライン14を介して第1の電源切換スイッチS
waの制御端子に接続され、またNOT回路34を介さな
いでライン15によって第2の電源切換スイッチSwbの
制御端子に接続されている。
【0020】充電制御器35は、停電検出回路18に接
続され、またライン12、13によって図1の蓄電池B
の両端に接続され、また図1のチョッパ用スイッチS3
のベースに接続されている。この充電制御器35は電源
正常時に蓄電池Bを一定電圧に充電するように降圧チョ
ッパ用スイッチS3 をオン・オフ制御し、停電時にチョ
ッパ用スイッチS3 をオフにするように構成されてい
る。蓄電池Bは電源正常時にDCリンクコンデンサC1
、C2 の電圧で充電される。
【0021】図5は図4のDC電圧及びC1 、C2 電圧
アンバランス検出回路22、DC電圧制御器23、電圧
アンバランス調整回路24、電流制御器25、及びS1
、S2 選択回路27を詳しく示すものである。DC電
圧及びC1 、C2 電圧アンバランス検出回路22は、ラ
イン7、9によって図3の第1及び第2のコンデンサC
1 、C2 の直列回路の両端に接続されたDC電圧検出回
路40と、ライン7、8によって図3の第1のコンデン
サC1 に接続されたC1 電圧検出回路41と、DC電圧
検出回路40及びC1 電圧検出回路41に接続されたア
ナログのアンバランス演算回路42とから成る。アンバ
ランス演算回路42はDC電圧検出回路40から得られ
たDC電圧VdcとC1 電圧検出回路41から得られたC
1 電圧Vc1とに基づいてVc1−(Vdc/2)を求め、こ
れをアンバランス電圧Vabとして出力する。
【0022】DC電圧制御器23は、基準電圧源43と
誤差増幅器44とから成る。誤差増幅器44の一方の入
力端子はDC電圧検出回路40に接続され、他方の入力
端子は基準電圧源43に接続されているので、誤差増幅
器44からDC電圧Vdcと基準電圧との差に対応する誤
差信号が得られる。
【0023】電圧アンバランス調整回路24は、オペア
ンプ45及び抵抗46、47を含むヒステリシスコンパ
レータである。オペアンプ45の一方の入力端子はアン
バランス演算回路42に接続されている。抵抗46はオ
ペアンプ45の出力端子と他方の入力端子との間に接続
され、抵抗47は他方の入力端子とグランドとの間に接
続されている。電圧アンバランス調整回路24を構成す
るヒステリシスコンパレータの一般にアッパー・トリッ
プ・ポイントと呼ばれている上限レベルUTPとローア
ー・トリップ・ポイントと呼ばれている下限レベルLT
Pは図7(A)に示すようにアンバランス検出電圧Vab
の0Vの上と下に設定されている。アンバランス検出電
圧Vabが右上りの傾きを有してt1 、t3 で上限レベル
UTPを横切るとオペアンプ45の出力は低レベルに転
換し、アンバランス検出電圧Vabが右下りの傾きを有し
て下限レベルLTPを横切るとオペアンプ45の出力は
高レベルに転換し、図7(B)の出力波形が得られる。
従って、電圧バランス調整回路24はアンバランス電圧
Vabを高レベルと低レベルのデイジタル信号(2値信
号)に変換して出力する。
【0024】電流制御器25は乗算器48と電流絶対値
検出回路49と誤差増幅器50と三角波発生器51と電
圧比較器52とから成り、交流電源2を流れる電流を正
弦波に近似させ且つ力率を改善すると共にコンデンサC
1 、C2 の電圧Vdcを一定にするための制御パルスを形
成する回路である。従って、電流制御器25をPWMパ
ルス形成回路と呼ぶこともできる。電源正常時には、乗
算器48の一方の入力端子はライン26とスイッチCS
2 を介して図4の電源電圧検出回路17に接続され、他
方の入力端子は電圧制御器23に接続されている。ライ
ン26には電源電圧に同期した基準正弦波の絶対値が得
られ、電圧制御器23からは直流電圧が発生するので、
乗算器48はコンデンサC1 、C2 の電圧Vdcを定電圧
制御するように補正された正弦波の絶対値が出力され
る。この乗算器48の出力は電流を制御するための電流
指令値として使用される。電流絶対値検出回路49はラ
イン4aを介して図3の電流検出器4に接続されてお
り、交流入力電流の絶対値を出力する。誤差増幅器50
の一方の入力端子は電流絶対値検出回路49に接続さ
れ、他方の入力端子は電流指令値を与える乗算器48に
接続されているので、誤差増幅器50からは電流の絶対
値と補正された基準正弦波の絶対値(電流指令値)との
差に対応した出力が得られる。即ち、誤差増幅器50か
らは入力電流を正弦波に追従させると共に直流電圧Vdc
を一定にするための誤差信号が得られる。三角波発生回
路51は電源2の電圧の周波数(例えば50Hz)よりも
十分に高い周波数(例えば20kHz )で三角波電圧を発
生するものである。電圧比較器52の一方の入力端子は
誤差増幅器50に接続され、他方の入力端子は三角波発
生回路51に接続されているので、比較器52は三角波
と誤差信号との比較出力を発生する。この比較出力はP
WM(パルス幅変調)パルスであって、図3のスイッチ
S1 、S2 のオン・オフに使用される。なお、停電時に
はライン4a、26に直流の検出信号が入力し、これに
基づいてPWMパルスが形成される。
【0025】S1 、S2 選択回路27は、第1及び第2
のNOT回路53、54と、第1及び第2のANDゲー
ト55、56と、第1及び第2のORゲート57、58
と、第1及び第2の選択スイッチ59、60とから成
る。第1のANDゲート55の一方の入力端子は交流電
源正常時にスイッチCS1 の接点aを介して図4のコン
パレータ32に接続され、交流電源停電時にスイッチC
S1 の接点bを介して電圧アンバランス調整回路24に
接続される。第1のANDゲート55の他方の入力端子
は電流制御器25に接続されている。第2のANDゲー
トの一方の入力端子はNOT回路53を介してスイッチ
CS1 の出力端子に接続され、他方の入力端子は電流制
御器25に接続されている。第1のORゲート57の一
方の入力端子は第2のNOT回路54を介してスイッチ
CS1 の出力端子に接続され、他方の入力端子は電流制
御器25に接続されている。第2のORゲート58の一
方の入力端子はスイッチCS1 の出力端子に接続され、
他方の入力端子は電流制御器52に接続されている。第
1の選択スイッチ59の一方の接点aは第1のANDゲ
ート55に接続され、他方の接点bは第1のORゲート
57に接続され、出力端子はライン30によって図3の
スイッチS1 の制御端子に接続されている。第2の選択
スイッチ60の一方の接点aは第2のANDゲート56
に接続され、他方の接点bは第2のORゲート58に接
続され、出力端子はライン31によって図3のスイッチ
S2 の制御端子に接続されている。第1及び第2の選択
スイッチ59、60の制御端子はライン29によって図
4の停電検出回路18に接続されている。従って、第1
及び第2の選択スイッチ59、60の一方の接点aは交
流電源正常時にオンになり、他方の接点bは交流電源停
電時にオンになる。
【0026】次に、図6及び図8〜図17を参照して図
3〜図5に示した無停電電源装置の動作を説明する。図
6は電源正常時と停電時の各部の動作を示す波形図であ
る。図8〜図17は図3の回路における各モードの電流
経路を示す。図8〜図17において実質的に動作してい
る回路は実線で示され、実質的に非動作の回路は破線で
示されている。なお、以下の説明において電流経路は参
照符号のみで示す。
【0027】図6のt0 〜t2 区間は電源2の正常時を
示し、t2 〜t4 区間は停電時を示す。正常時には停電
検出回路18の出力が低レベルであり、スイッチCS1
及びCS2 の接点aがそれぞれオンになり、また第1の
電源切換スイッチSwaがオンになる。また、停電時には
停電検出回路18の出力が高レベルになり、スイッチC
S1 、CS2 の接点bがオンになり、また第2の電源切
換スイッチSwbがオンになる。
【0028】
【正常時動作モード】正常時動作モードは、図8に示す
第1モードと、図9に示す第2モードと、図10に示す
第3モードと、図11に示す第4モードとを有する。正
常時第1及び第2のモードは図6のt0 〜t1 期間即ち
電源電圧Vs の正の半サイクルの期間に生じる。図6の
t0 〜t1 期間では図4のコンパレータ32が正の半波
を検出して高レベル出力をスイッチCS1 とライン28
を介してS1 、S2 選択回路27に与えている。正常時
には図5のスイッチ59、60の接点aがオンであるの
で、図6のt0 〜t1 の正の半波期間には第1のAND
ゲート55の出力が図6(D)に示すように第1のスイ
ッチS1 に供給される。図6のt1 〜t2 の負の半波の
期間には図4のコンパレータ32の出力が低レベルにな
るので、第1のANDゲート55はPWMパルスを阻止
し、コンパレータ32の出力がNOT回路53で反転さ
れて入力する第2のANDゲート56がPWMパルスを
通過させる。これによりPWMパルスが第2の選択スイ
ッチ60の接点aを介して第2のスイッチS2 に図6
(E)に示すように供給される。正常時第1モードにお
いては、図8に示すように第1のスイッチS1 がオンに
なり、2−Lf1−Swa−L1 −D4 −S1 の閉回路に電
流が流れ、昇圧用リアクトルL1 にエネルギーが蓄積さ
れる。正常時第2モードにおいては、第1のスイッチS
1 がオフになるので、図9に示す2−Lf1−Swa−L1
−D1 −C1 の閉回路が形成され、電源2とリアクトル
L1 の蓄積エネルギーの放出とによって第1のコンデン
サC1 が昇圧充電される。正常時第3及び第4モード
は、図6のt1 〜t2 に示す電源電圧Vs の負の半サイ
クルの期間に生じる。この期間には図4のコンパレータ
32の出力が低レベルになるので、図5の第2のAND
ゲート56をPWMパルスが通過し、これが第2の選択
スイッチ60の接点aを介して第2のスイッチS2 に供
給され、第2のスイッチS2 は図6(E)に示すように
オン・オフする。正常時第3モードにおいては、第2の
スイッチS2 がオンになるので、図10に示すように2
−S2−D5 −D2 −L1 −Swa−Lf1の閉回路が形成
され、昇圧用リアクトルL1 に第1モードと逆向きにエ
ネルギーが蓄積される。正常時第4モードにおいては第
2のスイッチS2 がオフになるので、図11に示すよう
に2−C2 −D3 −D2−L1 −Swa−Lf1の閉回路が
形成され、電源2と昇圧用リアクトルL1 のエネルギー
の放出とによって第2のコンデンサC2 の充電電流が流
れ、第2のコンデンサC2 が昇圧充電される。第1及び
第2のスイッチS1 、S2 は電流制御器25で作成され
たPWMパルスで制御されるので、電源2の電流は電源
電圧Vs と実質的に同相の正弦波となり、力率がほぼ1
になる。また、第1及び第2のコンデンサC1 、C2 の
電圧Vdcがほぼ一定に制御される。
【0029】
【停電時モード】停電検出回路18で停電が検出される
と、図6(B)(C)に示すように第1の電源切換スイ
ッチSwaはオフ、第2の電源切換スイッチSwbはオンに
なる。また、図4のスイッチCS1 及びCS2 の接点b
がオンになり、また図5の第1及び第2の選択スイッチ
59、60の接点bがオンになる。従って、停電時には
図5において電圧アンバランス調整回路24の出力がS
1 、S2 選択回路27のORゲート57、58の入力と
なり、ORゲート57、58の出力が第1及び第2の選
択スイッチ59、60の接点bを介して第1及び第2の
スイッチS1 、S2に供給される。電圧アンバランス調
整回路24の出力は図7(B)に示すように変化するの
で、この出力が高レベルか低レベルかによって第1及び
第2のスイッチS1 、S2 のオン・オフが変化する。図
6のt2 〜t3 区間及びt3 〜t4 区間は図7のt2 〜
t3 区間及びt3 〜t4 区間に対応している。従って、
アンバランス検出電圧Vabが下限レベルLTPを右下り
に横切ってから上限レベルUTPを右上りに横切るまで
の区間t2 〜t3 には電圧アンバランス調整回路24か
ら高レベル出力が発生するので、第2のORゲート58
の出力はt2 〜t3 区間で常に高レベルになり、第2の
スイッチS2 は図6(E)に示すようにt2 〜t3 区間
で連続的にオンになる。t2 〜t3 区間において第1の
ORゲート57にはNOT回路54から低レベルの信号
が入力するので、電流制御器25から得られたPWMパ
ルスが第1のORゲート57を通過して第1のスイッチ
S1 に図6(D)に示すように供給される。また、図7
に示すようにアンバランス検出電圧Vabが上限レベルU
TPを右上りの傾きで横切ってから右下りの傾きで下限
レベルLTPを横切るまでのt3 〜t4 区間には電圧ア
ンバランス調整回路24から低レベル出力が得られる。
このため、図5の第2のNOT回路54の出力は常に高
レベルとなり、第1のORゲート57の出力も常に高レ
ベルとなり、第1のスイッチS1 は図6(D)のt3 〜
t4 区間に示すように連続的にオン状態になる。また、
t3 〜t4 区間では第2のORゲート58の一方の入力
が常に低レベルとなるので、電流制御器25から得られ
たPWMパルスが第2のORゲート58を通過して第2
のスイッチS2 に供給され、図6(E)のt3 〜t4 に
示すように第2のスイッチS2 がオン・オフする。な
お、停電時にはスイッチCS1 、CS2 の接点bがオン
になるので、S1 、S2 選択回路27にはスイッチCS
1 の接点bを介して電圧アンバランス調整回路24の出
力が入力し、また、電流制御器25にはスイッチCS2
の接点bを介して係数回路33の一定係数(一定電圧
値)Kが入力する。従って、図5の乗算器48の出力及
び電流絶対値検出回路49の出力は平坦な電圧信号とな
る。
【0030】停電時には、図6(D)(E)から明らか
なように第1及び第2のスイッチS1 、S2 の両方が同
時にオンになる第1モードと、第2のスイッチS2 のみ
がオンになる第2モードと、第1のスイッチS1 のみが
オンになる第3モードとがある。停電時第1及び第2モ
ードは図6のt2 〜t3 区間に生じ、停電時第1及び第
3モードは図6のt3 〜t4 区間に生じる。停電時第1
モードにおいては第1及び第2のスイッチS1 、S2 が
オンになるので、図12に示すようにB−Swb−L1 −
D4 −S1 −S2 −D5 の閉回路が形成され、昇圧用リ
アクトルL1 にエネルギーが蓄積される。停電時第1モ
ードに続いて停電時第2モードとなると、第2のスイッ
チS2 がオンになるため図13に示すようにB−Swb−
L1 −D1 −C1 −S2 −D5 の閉回路が形成され、蓄
電池Bと昇圧用リアクトルL1 のエネルギーの放出に基
づいて第1のコンデンサC1 が充電され、この電圧が上
昇する。図6のt3 〜t4 区間において第1及び第2の
スイッチS1 、S2 が同時にオンになる第1モードの後
に第3モードの区間になると、第1のスイッチS1 のみ
がオンになり、図14に示すようにB−Swb−L1 −D
4 −S1 −C2 −D3 の閉回路が形成され、第1及び第
2のスイッチS1 、S2 がオンになった第1モードで蓄
積されたリアクトルL1 のエネルギーの放出と蓄電池B
とによって第2のコンデンサC2 が充電され、この電圧
Vc2が上昇する。なお、第1及び第2のスイッチS1 、
S2 を同時にオフにしてリアクトルL1に蓄積されたエ
ネルギーによって第1及び第2のコンデンサC1 、C2
を同時に充電させる回路を形成するモードを設けること
もできるが、第1及び第2のコンデンサC1 、C2 の電
圧バランス上好ましくないので、このモードは使用しな
い。上述のように停電時においても、蓄電池Bの電圧を
リアクトルL1 を使用して昇圧し且つ一定直流電圧Vdc
を得るので、正常時と同様に第1及び第2のコンデンサ
C1 、C2 に基づいて第1及び第2のインバータ用スイ
ッチQ1 、Q2 を含むインバータ回路を駆動し、負荷1
に対する電力供給を継続することができる。バックアッ
プ用蓄電池Bの電圧は正常時の昇圧回路を兼用して昇圧
され、第1及び第2のコンデンサC1 、C2 に供給され
る。従って、比較的低コストの耐圧の低い蓄電池Bを使
用して比較的高い直流電圧Vdcを容易に得ることができ
る。ハーフブリッジインバータ回路を構成する第1及び
第2のインバータ用スイッチQ1 、Q2 のオン・オフは
図6(G)(H)に示すような周知のPWMパルスによ
って行う。図3の回路において第1及び第2のコンデン
サC1 、C2 の充電制御を選択して行うこともできる。
即ち、第1及び第2のコンデンサC1 、C2 の電圧を互
いに異なる値にすることができる。第1のコンデンサC
1 はインバータ出力の正の半波を供給し、第2のコンデ
ンサC2 は負の半波を供給するので、負荷1が正の半波
と負の半波で異なる電圧値を要求する場合には、これに
対応することができる。
【0031】
【充電モード】電源正常時にバックアップ用蓄電池Bの
電圧を一定に保つための充電回路は、降圧チョッパ用ス
イッチS3 のオン・オフによって行う。図4の充電制御
器35は、停電検出回路18が停電を検出していないこ
とに応答して、ライン12、13で検出した蓄電池電圧
Vb を一定値に制御するための制御信号を作り、これに
よってチョッパ用スイッチS3 をオン・オフ制御する。
なお、充電制御器35は、周知の技術によって構成する
ことが可能であり、例えば、蓄電池電圧と基準電圧とが
入力する誤差増幅器と、三角波発生回路と、三角波発生
回路の三角波と誤差増幅器の出力とを比較するコンパレ
ータとで形成し、コンパレータから得られたPWMパル
スをチョッパ用スイッチS3 の制御端子に送る。
【0032】蓄電池Bは第1、第2及び第3モードによ
って充電される。充電第1モード時には図15に示すよ
うにチョッパ用スイッチS3 がオンになり、C1 −D6
−S3 −L2 −B−D8 の閉回路が形成され、リアクト
ルL2 を介して蓄電池Bが降圧充電される。充電時第2
モードは図11に示す正常時第4モードにおいてチョッ
パ用スイッチS3 がオンした時に生じる。この充電時第
2モードにはC1 −D6 −S3 −L2 −B−D2 −L1
−Swa−Lf1−2−C1 の閉回路が形成され、蓄電池B
は降圧充電される。充電時第3モードは、図17に示す
ようにチョッパ用スイッチS3 のオフ期間に生じる。こ
の時には、充電時第1又は第2モードでリアクトルL2
に蓄積されたエネルギーがL2 −B−D7 の閉回路で放
出され、これによる蓄電池Bの充電電流が流れる。な
お、蓄電池Bの充電を電源電圧Vs の正の半サイクルの
期間において第1のスイッチS1 がオンしている期間の
みに限定して行うように構成すると、ダイオードD8 を
省略することが可能になる。
【0033】以上説明したように本実施例は次の効果を
有する。 (イ) 第1及び第2のスイッチS1 、S2 を第1及び
第2のコンデンサC1、C2 の昇圧充電に使用すると共
に停電時における蓄電池Bによる第1及び第2のコンデ
ンサC1 、C2 の昇圧充電にも使用し、更に力率改善に
使用するので、少ないスイッチによって正常時動作、停
電時動作、及び力率改善が可能になる。 (ロ) 蓄電池Bは降圧充電されるので、蓄電池Bを低
コストの低耐圧蓄電池とすることができる。 (ハ) 第1及び第2のスイッチS1 、S2 は互いに並
列に接続されているので、両方が同時にオン状態になっ
て短絡回路が形成されることはなく、信頼性が向上す
る。 (ニ) 第1及び第2のコンデンサC1 、C2 の電圧の
バランスを調整することができ、バランスを良くするこ
とができるのみなく、必要に応じて第1及び第2のコン
デンサC1 、C2 の充電電圧を互いに異なる値に調整す
ることもできる。
【0034】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) スイッチS1 、S2 、Q1 、Q2 、S3 を電界
効果トランジスタ(FET)等の半導体スイッチとする
ことができる。 (2) スイッチSwa、Swb、CS1 、CS2 、59、
60を半導体スイッチ等の電子スイッチに置き換えるこ
とができる。 (3) 図4及び図5に示す回路の一部又は全部をディ
ジタル回路に置き換えることができる。ディジタル回路
で図4及び図5に示す回路を構成する時にはDSP(デ
ィジタル信号プロセッサ)又はマイコン又はマイクロプ
ロセッサ等を使用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の無停電電源装置を示す回路図である。
【図2】別の従来の無停電電源装置を示す回路図であ
る。
【図3】本発明の実施例の無停電電源装置を制御回路部
を省いて示す回路図である。
【図4】図3の無停電電源装置の制御回路部を示すブロ
ック図である。
【図5】図4の一部を詳しく示す回路図である。
【図6】図3の電源電圧と各スイッチの状態を示す波形
図である。
【図7】図4及び図5の電圧アンバランス調整回路の各
部の状態を示す波形図である。
【図8】図3の回路の正常時第1モードを示す回路図で
ある。
【図9】図3の回路の正常時第2モードを示す回路図で
ある。
【図10】図3の回路の正常時第3モードを示す回路図
である。
【図11】図3の回路の正常時第4モードを示す回路図
である。
【図12】図3の回路の停電時第1モードを示す回路図
である。
【図13】図3の回路の停電時第2モードを示す回路図
である。
【図14】図3の回路の停電時第3モードを示す回路図
である。
【図15】図3の回路の充電時第1モードを示す回路図
である。
【図16】図3の回路の充電時第2モードを示す回路図
である。
【図17】図3の回路の充電時第3モードを示す回路図
である。
【符号の説明】
S1 、S2 第1及び第2のスイッチ C1 、C2 第1及び第2のコンデンサ L1 昇圧用リアクトル B 蓄電池
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/155 H02J 9/06 504 H02M 7/5387

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源の一端に接続されたリアクトル
    と、 前記リアクトルの出力側端子と前記交流電源の他端との
    間に接続された第1のスイッチと、 直流電源として機能させるための第1及び第2のコンデ
    ンサの直列回路と、 前記リアクトルの出力側端子と前記第1及び第2のコン
    デンサの直列回路の一端との間に接続された逆流阻止用
    の第1のダイオードと、 前記第1及び第2のコンデンサの相互接続点と前記交流
    電源の他端とを接続する接続手段と、 前記リアクトルの出力側端子にその一端が接続され且つ
    前記交流電源に対して前記第1のダイオードと逆の方向
    性を有している第2のダイオードと、 前記第1及び第2のコンデンサの直列回路の他端と前記
    第2のダイオードの他端との間に接続され且つ前記第2
    のコンデンサに充電電流を流すことを許す方向性を有し
    ている第3のダイオードと、 前記第2及び第3のダイオードの相互接続点と前記交流
    電源の他端との間に接続された第2のスイッチと、 前記交流電源から第1の方向の電圧が発生している期間
    に前記交流電源の電圧の周期よりも十分に短い周期で前
    記第1のスイッチをオン・オフ制御し、前記第1の方向
    と反対の第2の方向の電圧が前記交流電源から発生して
    いる期間に前記交流電源の電圧の周期よりも十分に短い
    周期で前記第2のスイッチをオン・オフ制御するスイッ
    チ制御回路と 前記交流電源の一端と前記リアクトルの入力側端子との
    間に接続された第1の電源切換用スイッチと、 前記第1の電源切換用スイッチと前記リアクトルとの間
    にその一端が接続された第2の電源切換用スイッチと、 前記第2の電源切換用スイッチの他端と前記第3のダイ
    オードとの間に接続された蓄電池と、 前記交流電源から正常に電圧が発生している時には前記
    第1の電源切換用スイッチをオンに制御すると共に前記
    第2の電源切換用スイッチをオフに制御し、前 記交流電
    源の停電時には前記第1の電源切換用スイッチをオフに
    制御すると共に前記第2の電源切換用スイッチをオンに
    制御する電源切換制御回路と、 前記交流電源の停電時において、前記第1のコンデンサ
    を前記蓄電池で充電する時に前記第2のスイッチをオン
    状態に制御すると同時に前記第1のスイッチをオン・オ
    フ制御し、前記第2のコンデンサを前記蓄電池で充電す
    る時に前記第1のスイッチをオン状態に制御する同時に
    前記第2のスイッチをオン・オフ制御する停電時スイッ
    チ制御手段とを備えていることを特徴とする スイッチン
    グ電源装置。
  2. 【請求項2】 更に、前記第1及び第2のコンデンサの
    いずれか一方又は両方の電圧によって前記蓄電池を充電
    する充電回路を有していることを特徴とする請求項
    載のスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記充電回路は、 前記第1及び第2のコンデンサの直列回路の一端に接続
    されたチョッパ用スイッチと、 前記チョッパ用スイッチと前記蓄電池の前記第2の電源
    切換用スイッチ側の端子との間に接続された平滑用リア
    クトルと、 前記平滑用リアクトルと前記蓄電池の直列回路に対して
    並列に接続された平滑用ダイオードとから成る降圧充電
    回路であることを特徴とする請求項記載のスイッチン
    グ電源装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記第1及び第2のコンデンサの
    直列回路に対して並列に接続された第1及び第2のイン
    バータ用スイッチの直列回路と、 前記第1及び第2のコンデンサの相互接続点と前記第1
    及び第2のインバータ用スイッチの相互接続点との間に
    接続された交流出力回路とを備えていることを特徴とす
    る請求項1又は2又は3記載のスイッチング電源装置。
  5. 【請求項5】 前記交流電源から電圧が発生している時
    に前記第1及び第2のスイッチをオン・オフ制御するた
    めの前記スイッチ制御回路が、 前記リアクトルを通って流れる電流を検出する電流検出
    手段と、 前記交流電源の電圧を検出する電源電圧検出回路と、 前記第1及び第2のコンデンサの直列回路の電圧又はこ
    の電圧に対応した値を有する前記直列接続回路の出力側
    の電圧を検出する出力電圧検出手段と、 前記電源電圧検出回路から得られた基準波形電圧と前記
    出力電圧検出手段から得られた電圧とを乗算する乗算手
    段と、 前記電流検出手段から得られた電流検出信号と前記乗算
    手段から得られた信号との差に対応する出力を得るため
    の誤差信号形成手段と、 前記交流電源の電圧の周期よりも十分に短い周期で三角
    波電圧を発生する三角波発生手段と、 前記誤差信号形成手段の出力と前記三角波電圧とを比較
    してPWMパルスを形成し、前記第1及び第2のスイッ
    チに供給する比較手段とを備えていることを特徴とする
    請求項1又は2又は3又は4記載のスイッチング電源装
    置。
  6. 【請求項6】 更に、前記交流電源に接続された入力フ
    ィルタを有することを特徴とする請求項1又は2又は3
    又は4又は5記載のスイッチング電源装置。
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