JP3131845B2 - 慢性心不全治療剤 - Google Patents

慢性心不全治療剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は6−(4−アセチルアミ
ノフェニル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3(2
H)−ピリダジノン(以下「化合物A」という)又はそ
の塩を有効成分として含有する慢性心不全治療剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】心不全とは、心臓のポンプ機能低下によ
り、組織代謝に必要な血液が十分に供給されなくなった
状態をいう。心不全により心室の駆出能力が低下する
と、一方では心拍出量が減少し、他方では駆出されない
で心室内に残る血液が増すため、心室容積は増大(心拡
大)し、また拡張期に心房からの流入が阻害され静脈系
のうっ血が起こる。これに種々の代償機構の活動が加わ
り、心不全の病像は形成されている。心拍出量は、前負
荷、後負荷、心筋収縮性、心拍数等によって規定される
が、心不全はこれらの障害に伴って生じるので、心不全
治療剤として、これらの障害を取り除く作用を有するい
くつかの薬剤が、開発され、使用されてきている。
【0003】一方、本発明において用いられる化合物A
は、血圧降下作用(特開昭47−11829号公報参
照)、陽性変力作用(ジャーナル・オブ・メディシナル
・ケミストリー、29巻、1832頁、1986年、参
照)、ホスホジエステラーゼ阻害作用(ジャーナル・オ
ブ・メディシナル・ケミストリー、33巻、1735
頁、1990年、参照)を示すことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】心不全は出現の仕方に
より急性心不全と慢性心不全にわけることができ、この
うち急性心不全は心臓収縮機能の急激な障害であるの
で、この治療には心筋収縮力を増強する薬剤が主に用い
られ、一方、慢性心不全は心臓収縮機能が徐々に低下し
循環不全を呈するようになるので、この治療には上記心
拍出量を規定する要因すべてを改善するような薬剤が望
ましい。
【0005】かかる心不全の治療において、例えば、前
負荷及び/又は後負荷を軽減させるためにはニトログリ
セリン、プラゾシン、ヒドララジン等の静脈及び/又は
動脈の血管拡張剤が使用され、また、心筋収縮性を増強
するためにはジギタリス、ミルリノン、デノパミン等の
強心剤が、特に急性心不全治療剤として使用されている
が、これらの薬剤は、作用時間が短い、中毒を起こしや
すい、耐性が出現する、心筋に過度の負担をかけるなど
何等かの問題があり、且つ、前記種々の要因すべてを改
善する作用を併せ持っているわけではないので、慢性心
不全治療剤としては未だ満足のいくものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、化合物A
の薬理作用について鋭意研究を重ねた結果、化合物A
は、非常に優れた心筋収縮力増強作用を示すにもかかわ
らず心筋酸素消費量を増加させないこと、また、優れた
末梢血管拡張作用を示し後負荷を軽減させるのみならず
静脈還流量をも減少させるので前負荷軽減作用も併有し
ていること、を見出した。従って、本発明によれば化合
物A又はその塩を有効成分として含有する慢性心不全治
療剤が提供される。
【0007】化合物Aは、例えば前記特開昭47 - 11
829号公報の実施例9に記載の方法に従って製造する
ことができる。
【0008】また、化合物Aの塩としては、薬理学的に
許容される酸との塩が好ましく、例えば、塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸等の無機酸;コハク酸、マレイン酸、フマ
ル酸、酒石酸等の有機酸との塩を挙げることができる。
【0009】本発明の化合物Aは、経口投与、非経口投
与又は局所投与に適した種々の形態に製剤することがで
きる。例えば、本発明の化合物Aは、この種薬剤に通常
使用される無毒性の賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、
防腐剤、等張化剤、安定化剤、分散剤、酸化防止剤、着
色剤、香味剤、緩衝剤等の添加物を使用して製剤するこ
とができる。
【0010】かかる薬剤は、その用途に応じて、固体形
態(例えば錠剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、顆粒
剤、散剤、細粒剤、丸剤、トローチ錠など)、半固体形
態(例えば坐剤、軟膏など)及び液体形態(注射剤、、
乳剤、懸濁液、ローション、スプレーなど)のいずれか
の製剤形態に調製することができる。しかして、使用し
得る無毒性の上記添加物としては、例えばでん粉、ゼラ
チン、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトース、炭酸マグネ
シウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース又はその塩、ア
ラビアゴム、ポリエチレングリコール、p−ヒドロキシ
安息香酸アルキルエステル、シロップ、エタノール、プ
ロピレングリコール、ワセリン、カーボワックス、グリ
セリン、塩化ナトリウム、亜硫酸ソーダ、リン酸ナトリ
ウム、クエン酸等が挙げられる。該薬剤はまた、治療学
的に有用な他の薬剤を含有することもできる。
【0011】該薬剤中における本発明の化合物Aの含有
量はその剤形に応じて異なるが、一般に固体及び半固体
形態の場合には0.1〜100重量%の濃度で、そして
液体形態の場合には0.01〜10重量%の濃度で化合
物Aを含有していることが望ましい。
【0012】本発明の化合物Aの投与量は、対象とする
人間をはじめとする温血動物の種類、投与経路、症状の
軽重、医者の診断等により広範に変えることができる
が、一般に1日当たり、0.001〜0.2mg/kg
程度とすることができる。しかし、上記の如く患者の症
状の軽重、医者の診断に応じて上記範囲の下限よりも少
ない量又は上限よりも多い量を投与することはもちろん
可能である。上記投与量は1日1回又は数回に分けて投
与することができる。
【0013】化合物Aは、前述したように、慢性心不全
治療剤として望ましい種々の薬理作用を併有している。
その薬理作用の実験例を以下に示す。
【0014】実験例1心筋酸素消費量に対する作用 体重10〜22kgの雌雄雑イヌをペントバルビタール
ナトリウム30mg/kg,i.v.で麻酔後、気管チ
ューブを挿入し、人工呼吸下に実験を行った。人工呼吸
には100%酸素ガスあるいは混合ガス(95%酸素+
5%二酸化炭素)を適宜添加し、動脈血の酸素分圧及び
pHを調整した。血液凝固阻止のためヘパリンナトリウ
ム500U/kg,i.v.を投与した。左心室内圧及
びその一次微分値は左総頸動脈を介して左心室内にカテ
ーテル先端型圧力センサー(MPC−500、ミラー社
製)を挿入して測定した。これらの測定値及び後述の冠
静脈洞からの流出血流量はポリグラフ(RM−6008
M、日本光電社製)に記録した。
【0015】胸部正中切開後、右心耳よりモラビッツの
カニューレを冠静脈洞まで挿入する。冠静脈洞からの流
出血液は、観血型電磁血流プローブを経由させた後上大
静脈に還した。この血流プローブを電磁血流計(MFV
−3100、日本光電社製)に接続して冠静脈洞からの
流出血流量(CSOF)を測定した。この回路中で冠静
脈洞血を右総頸動脈より動脈血をそれぞれ採取し、血液
ガス分析装置で酸素分圧、二酸化炭素分圧、pH及びヘ
モグロビン値を測定して、血中酸素濃度を算出した。心
筋酸素消費量(MVO2)はCSOFに動脈血と冠静脈
洞血の酸素濃度較差(A−VDO2)を乗じて心筋重量
100g当たりの値で表した。薬物は0.1N塩酸とエ
タノールの等量混合液に溶解し、適宜希釈して用いた。
左心室内圧最大上昇速度(LV dP/dt max)
が中等度(約50%を目安にした)増加する用量でのM
VO2に対する作用を調べる目的で投与量として、化合
物Aは10μg/kg、対照化合物であるミルリノンは
30μg/kgを採用した。薬物は右大腿静脈に挿入し
たカテーテルより投与し、投与後30分間測定した。
【0016】本実験の結果、化合物A(10μg/k
g,i.v.)及びミルリノン(30μg/kg,i.
v.)は共に、投与1分後にLV dP/dt max
を最大に増加させ、その増加の程度は共に約35%と同
等であった。このとき、化合物Aは心筋酸素消費量にほ
とんど影響を及ぼさなかったが、ミルリノンは心筋酸素
消費量を16%増加させた。
【0017】実験例2ホスホジエステラーゼ阻害作用 イヌ左心室心筋15gを150mlの氷冷バッファーA
(0.25M 蔗糖、10mM トリス塩酸、5mM
塩化マグネシウム、0.2mM EGTA、100nM
ロイペプチン、100nM ペプスタチンA、100
nM PMSF、5mM 2−メルカプトエタノール、
pH8.0)中でホモジナイズした。ホモジネートを5
0,000xg、30分の遠心後、その上清を4重ガー
ゼで濾過し、5lのバッファーB(70mM 酢酸ナト
リウム、100nM ロイペプチン、100nM ペプ
スタチンA、100nM PMSF、5mM 2−メル
カプトエタノール、pH6.5)に対し5時間の透析を
行った後、バッファーBで平衡化したDEAE−セルロ
ースカラム(ワットマン社製、DE−52)にチャージ
した。未吸着タンパクをバッファーB300mlで除去
した後、酢酸ナトリウムバッファー70−1000mM
のリニアグラジエント(総量400ml)を行い、ホス
ホジエステラーゼ(PDE)を溶出させた。各フラクシ
ョンはcAMP及びcGMPを基質としてPDE活性を
測定し、PDE I、II、III、IVに相当する画
分を各々集め、1mg/mlとなるようウシ血清アルブ
ミンを加え、−70℃に保存した。
【0018】PDE活性は、反応時濃度40mM トリ
ス塩酸(pH8.0)、5mM 塩化マグネシウム、1
mM EGTA、4mM 2−メルカプトエタノールを
含む反応液を用い、基質([3H]−cAMP)濃度を
1μMとして測定した。反応は30℃、30分間で行
い、酵素液を反応液に添加することにより開始し、沸騰
水中に90秒間浸すことにより反応を停止させた。基質
分解量が全基質の10%以下となるように酵素量を設定
した。反応生成物である[3H]−5′−AMPは、
5′−ヌクレオチダーゼ(クロタラス アトロックス、
シグマ社製、V−7000)0.1mg/100μlと
のインキュベーションにより、[3H]−アデノシンに
変換し、陽イオン交換樹脂(バイオラッド社製、AG5
0−X4、1ml)のカラムクロマトグラフィーにより
未反応基質と分離後、3Mアンモニア水3mlにて溶出
させ、シンチレーションカクテルを加えて放射活性を測
定した。薬物はすべてジメチルスルホキシド(DMS
O)に溶解して用いた。反応液中のDMSO最終濃度は
2%とした。IC50値は濃度阻害曲線よりコンピュータ
ーで算出した。なお、本実験での酵素の分離条件ではP
DE III、PDE IVが互いにコンタミネートす
るため、PDE III測定の際にはロリプラムをPD
E IVの際にはcGMPを各々30μMの濃度で添加
して夾雑酵素の活性を阻害して測定を行った。
【0019】本実験の結果、化合物AはPDE III
を特異的に阻害し、その効力は対照化合物であるミルリ
ノンの1.7倍であった。
【0020】実験例3モルモット心房標本での陽性変力作用と陽性変時作用 体重300〜650gのハートレー系雄性モルモットの
頭部を強打放血致死せしめた後、心臓を摘出し左右心房
を単離した。各々の心房を95%酸素+5%二酸化酸素
の混合ガスを通気し、32℃に保温したクレブス−ヘン
セライト溶液を満たしたマグヌス管内に懸垂し、発生張
力をFDピックアップを介して等尺性に測定記録した。
静止張力は左心房1.0g、右心房0.5gとし、左心
房は白金電極に装着し、1Hz、lmsec、閾値の2
倍の電圧で刺激して駆動した。1時間静置して標本が安
定した後、薬物を累積的に適用し、左心房標本では発生
張力の変化を、右心房標本では拍動頻度の変化を測定記
録した。薬物は0.2%ツイーン80−生理食塩溶液に
懸濁して使用した。各薬物群について収縮力を30%増
加させる濃度(EC30)及びEC30での拍動数の増加率
を求め、それぞれ陽性変力作用及び陽性変時作用の指標
とした。
【0021】本実験の結果、化合物Aの陽性変力作用は
対照化合物であるミルリノンの7.8倍、一方、化合物
Aの陽性変時作用(心拍数の増加率)はミルリノンの
0.21倍の効力であった。
【0022】実験例4麻酔イヌにおける心収縮力増強作用 体重10〜17kgの雌雄雑イヌをペントバルビタール
ナトリウム30mg/kg,i.v.で麻酔後、気管チ
ューブを挿入し、人工呼吸下にて実験を行った。血圧は
右大腿動脈に挿入したカテーテルを圧トランスデューサ
ー(TNF−R、日本光電社製)に接続して測定し、ま
た得られた血圧脈波を瞬時心拍計(AT−601G、日
本光電社製)に導き心拍数を測定した。左心室内圧は左
総頸動脈よりカテーテル先端型圧力センサー(MPC−
500、ミラー社製)を左心室内に挿入して、さらにこ
の出力を微分アンプ(EQ−600G、日本光電社製)
で微分し、左心室内圧一次微分値(LV dP/dt)
を求め、その最大値(LVdP/dt max)を心収
縮性の指標として使用した。薬物は0.1N塩酸とエタ
ノールの等量混合液に各々10mg/mlの濃度で溶解
し、生理食塩液で希釈した。各薬物群の効果は薬物投与
前値に対する薬物投与後の変化率(%)で表した。
【0023】本実験の結果、化合物Aの心収縮増強作用
は対照化合物であるミルリノンの約3倍強力であった。
【0024】実験例5プロプラノロール誘発心不全改善作用 体重7 〜22kgの雌雄雑イヌをペントバルビタール
ナトリウム30mg/kg,i.v.で麻酔後、気管チ
ューブを挿入し、人工呼吸下にて実験を行った。右総頸
静脈を介して肺動脈内に熱希釈カテーテル(SP510
5、スペクトラメッド社製)を挿入して心拍出量(熱希
釈法)を、左総頸動脈を介して左心室内にカテーテル先
端型圧力センサー(MPC−500、ミラー社製)を挿
入して左心室内圧及びその一次微分値を、そして右大腿
動脈に血圧測定用のカテーテルを挿入して全身血圧及び
心拍数を測定した。各パラメーターが安定した後、ミヤ
ケ等の方法(ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ファー
マコロジー、47巻、273頁、1988年)に準じて
心不全を作成した。即ち、プロプラノロール(PRO)
を4mg/kg,i.v.投与5分後からさらにPRO
の0.13mg/kg/minを静脈内持続注入した。
被験薬物あるいは対照群には溶媒(後述)をPRO持続
注入開始30分後から、10分間隔で累積的に3用量を
静脈内に投与し、最大用量投与後40分間観察した。薬
物は0.1N塩酸とエタノールの等量混合液に溶解し、
適宜希釈して用いた。心不全改善効果はLV dP/d
t max及び心拍出量の増加を指標とし、プロプラノ
ロール心不全状態からの増加率(%)で表した。
【0025】本実験の結果、化合物Aの心不全改善効果
はLV dP/dt maxの増加を指標とした場合、
対照化合物であるミルリノンの約4倍強力であり、心拍
出量の増加を指標とした場合、ミルリノンの10倍以上
強力であった。
【0026】実験例6静脈系に対する作用 体重8〜14kgの雌雄雑イヌをペントバルビタールナ
トリウム30mg/kg,i.v.で麻酔後、気管チュ
ーブを挿入し、人工呼吸下に実験を行った。胸部正中切
開後、肺動脈、上大静脈及び下大静脈を注意深く剥離
し、各血管に非観血型電磁血流プローブを装着し電磁血
流計(MF−27、MFV−1200及びMFV−31
00、日本光電社製)に接続して各血管の血流量を測定
した。血圧は右大腿動脈に挿入したカテーテルを圧トラ
ンスデューサー(TNF−R、日本光電社製)に接続し
て測定した。これらの測定値はポリグラフ(RM−60
08M、日本光電社製)に記録した。静脈還流量として
上大静脈血流量と下大静脈血流量の合計した値を用い
た。薬物は右大腿静脈に挿入したカテーテルより注入し
た。なお、化合物A及び対照化合物であるミルリノンは
0.1N塩酸とエタノールの等量混合液に溶解して用い
た。
【0027】本実験の結果、化合物Aは3〜100μg
/kg,i.v.で用量依存的に静脈還流量を減少させ
たが、一方、ミルリノンは静脈還流量を減少させなかっ
た。
【0028】実験例7マウスにおける急性毒性 CD−1(ICR)系雌雄マウス1群5匹を用い、化合
物Aをi.p.投与して14日後の死亡率を求め、LD
50値を算出した。薬物は40%ポリエチレングリコール
#400に溶解して使用した。本実験の結果、化合物A
のLD50値は雌、雄共に420〜550mg/kgであ
った。
【0029】
【実施例】化合物Aを含有する製剤の例を示すと次のと
おりである。
【0030】実施例1 1mg錠 化合物A 1.0 澱 粉 8.0 乳 糖 67.0 カルボキシメチルセルロースカルシウム 2.5 タルク 1.0 ステアリン酸マグネシウム 0.5 80.0mg 2mg錠 化合物A 2.0 澱 粉 12.7 乳 糖 81.3 カルボキシメチルセルロースカルシウム 2.5 タルク 1.0 ステアリン酸マグネシウム 0.5 100.0mg
【0031】化合物Aの結晶を70ミクロン以下の粒
度に粉砕し、それに澱粉、乳糖及びカルボキシメチルセ
ルロースカルシウムを加えてよく混合する。10%の澱
粉のりを上記混合粉体に加えて攪拌混合し、顆粒を製造
する。乾燥後粒径1000ミクロン前後に整粒し、これ
にタルク及びステアリン酸マグネシウムを混合し、打錠
する。
【0032】
【発明の効果】化合物Aは、強力な心収縮力増強作用及
び心不全改善作用を示すにもかかわらず心筋酸素消費量
を増加させない。その上静脈還流量減少作用及び末梢血
管拡張作用をも有しており、心臓に対する前負荷及び後
負荷を軽減させる。従って、化合物Aは慢性心不全治療
剤として非常に優れたものであるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−141563(JP,A) European Journal of Medicinal Chemi stry;vol.25(No.9)p 765−774(1990) JOurnal of Medici nal Chemistry;vol. 33(No.6)p1735−1741(1990) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/50 C07D 237/04 CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 6−(4−アセチルアミノフェニル)−
    4,5−ジヒドロ−5−メチル−3(2H)−ピリダジ
    ノン又はその塩を有効成分として含有する慢性心不全治
    療剤。
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