JP3131332B2 - 黒液回収ボイラ火炉 - Google Patents

黒液回収ボイラ火炉

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JP3131332B2 JP05061977A JP6197793A JP3131332B2 JP 3131332 B2 JP3131332 B2 JP 3131332B2 JP 05061977 A JP05061977 A JP 05061977A JP 6197793 A JP6197793 A JP 6197793A JP 3131332 B2 JP3131332 B2 JP 3131332B2
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信一郎 勝村
隆 富井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパルプ製造時に発生する
黒色の廃液(黒液と言う)を燃料とする黒液回収ボイラ
に係わり、特にボイラ火炉の炉底コーナ部に発生する熱
応力を低減するのに好適なシール構造を有する黒液回収
ボイラ火炉に関する。
【0002】
【従来の技術】クラフトパルプは、木材チップを薬液で
蒸解して木材中の繊維素(パルプ)を分離することによ
り製造されるが、この過程において黒液と称する黒色の
廃液が多量に生ずる。この黒液は、通常15〜18%の
可燃性の固形分を含有し、乾燥した固形物の発熱量は3
400〜3600kcal/kg程度である。この黒液
を燃焼させるボイラ火炉の形式として、例えばトムリン
ソン式ボイラがある。このトムリンソン式ボイラ火炉の
構造の一例を、図4に示す。図において、ボイラ火炉1
は、過熱器2、蒸発水管3および節炭器4などにより構
成されるボイラ火炉1の耐圧部本体と、黒液噴霧器5
(オシレータ)および燃焼用空気としての1次、2次、
3次空気導入部6、7、8等によって構成されている。
黒液噴霧器5は、黒液を粗粒状に噴霧し、噴霧された黒
液はボイラ火炉1を横断して対向する壁面に付着し、ボ
イラ火炉1内の放射熱によって乾燥される。壁面で黒液
が乾燥される際に、黒液内部には多数の気泡が発生し、
乾燥した多孔質の固形分(チャー)は、順次壁面より剥
がれて炉底に落下し、チャーベッド9を形成する。チャ
ーベッド9を形成した固形分は、このボイラ火炉の炉底
において燃焼される。1次空気導入部6からの空気は、
炉底近傍の前後壁および両側壁パネルに設けた1次空気
流入ダクトから供給される。チャーベッド9の燃焼によ
りスメルトと称する溶融塩が生じ、スメルトスパウト1
0を経て炉外に排出され、チャーベッド9内の還元作用
によってNaなどを含有する有用な物質(薬品)として
回収される。上記のボイラ火炉において、図5に示すご
とく、前壁パネル11から後壁パネル12に向かって下
り勾配(θ)のある炉底パネル18に形成されるチャー
ベッド9は、4辺を裾野とする台形状となり、還元反応
により得られるNa2Sを主成分とする溶融塩は、主に
その裾野となる側壁パネル13と炉底パネル18のコー
ナ部に沿って前壁パネル側11から後壁パネル側12に
流れるが、この溶融塩の流れ14は850〜900℃の
高温であり、この高温の溶融塩が炉底パネル18と側壁
パネル13のコーナ部に直接接触して流れる。ここで、
従来のボイラ火炉コーナ部の構造を図6および図7に示
す。チューブ(伝熱管)15とメンブレンバー16によ
りメンブレンパネル状に構成された側壁パネル17に、
鋳鋼製のフィラーブロック(伝熱管の合間シール用部
材)19が溶接され、このフィラーブロック19と炉底
パネル18が、火炉の外側から炉底パネル18側の炉底
パネル18のチューブ15と丸鋼状のシールロッド20
を介してシール溶接されている。このボイラ火炉1の炉
底パネル18のコーナ部に高温の溶融塩が直接接触しな
がら流れることになり大きな熱応力が発生しやすい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したごとく、従来
の黒液回収ボイラ火炉の炉底パネルのコーナ部に設けら
れた側壁パネルの伝熱管の合間シール用部材(フィラー
ブロック)は、このフィラーブロック19が直接高温の
溶融塩に接触するため、内部に水、蒸気が流れる低温の
側壁パネル17との間に温度差が生じ大きな熱応力が発
生する。この熱応力により、フィラーブロック19と側
壁パネル17の溶接部に割れが生じ易いという問題があ
った。また、シールロッド20によって、側壁パネル1
7と炉底チューブ15を強固に接続しているため、炉底
パネル18のチューブ15は、火炉内側との熱伸び差に
よる熱応力が発生する。この熱応力によって、火炉内側
の炉底のチューブ15の表面に象の皮状の割れが発生す
る問題があった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消し、黒液回収ボイラ火炉の炉底パネルのコー
ナ部のシール構造において、高温の溶融塩と接触しても
熱応力の発生が少なく、かつ炉底の伝熱管の表面割れの
発生を抑制するのに好適な構造の黒液回収ボイラ火炉を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、例えば図1、2に示すごとく、フィン付き
伝熱管のフィンを溶接してメンブレン壁(パネル)構造
とした黒液回収ボイラ火炉における炉底パネルと側壁パ
ネルのコーナ部のシール構造において、上記側壁パネル
の伝熱管(チューブ)の合間を閉塞(シール)するフィ
ラープレートを溶接等により接合し、さらに側壁パネル
側から炉底パネルを構成する少なくとも2本目のチュー
ブにフラットバーを接合し、上記フィラープレートとフ
ラットバーとの間をL形のシールプレートで接合支持す
る構造とするものである。
【0006】
【作用】本発明の黒液回収ボイラ火炉においては、フィ
ラープレート(伝熱管の合間シール用プレート)を火炉
の外側に設けることにより、火炉内の高温の溶融塩が直
接フィラープレートに接触するのを防止して熱応力の発
生を防ぐと共に、側壁パネルと炉底パネルをL形シール
プレートで溶接により接続保持してある程度のフレキシ
ビリティを持たせながら、高温の溶融塩の流れをシール
することにより、火炉コーナ部の炉底パネルのチューブ
に発生する熱応力を低減することができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。図1および2に、本発明の黒液
回収ボイラ火炉の炉底コーナ部のシール構造の一例を示
す。図において、フィン付き伝熱管のフィンを溶接した
メンブレン壁(パネル)で構成される火炉下部の両サイ
ドの炉底パネル18と側壁パネル17のコーナ部のシー
ル構造において、チューブ(伝熱管)15とメンブレン
バー 16で、メンブレンパネル状に構成される側壁パ
ネル17のボイラ火炉1の外側に、プレートをコの字形
に曲げたフィラープレート(伝熱管の合間シール用プレ
ート)21を溶接する。また、上記と同様にメンブレン
パネル状に構成される炉底パネル18の側壁パネル17
側から2本目のチューブ15に、フラットバー 22を
溶接し、側壁パネル17に溶接したフィラープレート2
1と、炉底パネル18に溶接したフラットバー22を、
L形シールプレート23で接続し、その上部の隙間部に
不定形耐火材24を充填する。ボイラ火炉1の炉底部に
形成されるチャーベッドは、四方を裾野とする台形状で
あり、還元反応により得られるNa2Sを主成分とする
溶融塩は、チャーベッドの裾野である図2に示す側壁パ
ネル17と炉底パネル18のコーナ部に沿って、図5に
示す前壁パネル11側から後壁パネル12側に流れる
が、この溶融塩の温度は約850〜900℃である。そ
して、この高温の溶融塩は運転するにつれて図1に示す
側壁パネル17と炉底パネル18の隙間に充填されてい
る不定形耐火材24の一部を流出し、一部は不定形耐火
材24上に堆積し置換された形で落ち着く。ここで、高
温の溶融塩に接触するのは、伝熱管15の内部に水と水
蒸気が流れるメンブレンパネルのみであるため、過大な
熱応力が発生することはない。また、側壁パネル17と
炉底パネル18を接続する部材はL形シールプレート2
3であるが、このL形シールプレート23はある程度の
ブレキシビリティを持つと共に、L形シールプレート2
3は、直接側壁パネル17と炉底パネル18に溶接する
構造ではなく、側壁パネル17に対してはフィラープレ
ート21を介し、炉底パネル18に対しては側壁パネル
17側から2本目のチューブ15に溶接したフラットバ
ー22を介して溶接する構造とすることにより拘束力を
弱めて弾力性を与え、発生する熱応力を最小としてい
る。また、耐圧部とラグの溶接を工場で行い、現地では
非圧部の溶接加工のみとすることにより、耐圧部の溶接
品質の保証を確保し応力集中等の問題を排除することが
できる。また、図3に示すように、メンブレンパネルに
スタッド25を設け、不定形耐火材24で全面をカバー
する場合においても、図1と同様のシール構造を採用す
ることにより、側壁パネルと炉底パネルのコーナ部にお
ける熱応力の発生を著しく低減することが可能となる。
【0008】
【発明の効果】本発明の黒液回収ボイラの火炉下部の側
壁パネルと炉底パネルのコーナ部の接続構造において、
側壁パネルの伝熱管の合間をシールするフィラープレー
トと、側壁パネル側から炉底パネルを構成する少なくと
も2本目の伝熱管にフラットバーを接合し、上記フィラ
ープレートとフラットバーとの間をL形のシールプレー
トで接合支持する構造とすることにより熱応力の発生を
著しく低減することができ、黒液回収ボイラ火炉の長期
安定運転を継続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で例示した側壁パネルと炉底パ
ネルのコーナ部のシール構造を示す模式図。
【図2】本発明の実施例で例示した側壁パネルと炉底パ
ネルのコーナ部のシール構造を示す模式図。
【図3】本発明の実施例で例示した側壁パネルと炉底パ
ネルのコーナ部の他のシール構造を示す模式図。
【図4】従来の黒液回収ボイラ火炉の全体の構成を示す
模式図。
【図5】従来の黒液回収ボイラ火炉の炉底に形成される
チャーベットの状態を示す模式図。
【図6】従来の側壁パネルと炉底パネルのコーナ部のシ
ール構造を示す模式図。
【図7】従来の側壁パネルと炉底パネルのコーナ部のシ
ール構造を示す模式図。
【符号の説明】
1…ボイラ火炉 2…過熱器 3…蒸発水管 4…節炭器 5…黒液噴霧器 6…1次空気導入部 7…2次空気導入部 8…3次空気導入部 9…チャーベッド 10…スメルトスパウト 11…前壁パネル 12…後壁パネル 13…側壁パネル 14…溶融塩の流れ 15…チューブ(伝熱管) 16…メンブレンバー 17…側壁パネル 18…炉底パネル 19…フィラーブロック(伝熱管の合間シール用ブロッ
ク) 20…シールロッド 21…フィラープレート(伝熱管の合間シール用プレー
ト) 22…フラットバー 23…L形シールプレート 24…不定形耐火材 25…スタッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−148102(JP,A) 特開 昭49−56467(JP,A) 特公 昭30−5067(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 11/12 - 11/14 F23G 7/04 601 F23M 5/00 - 5/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メンブレンパネル構造で構成される黒液回
    収ボイラ火炉の炉底パネルと側壁パネルのコーナ部のシ
    ール構造において、上記側壁パネルの伝熱管の合間をシ
    ールするフィラープレートと、上記コーナ部の側壁パネ
    ル側から炉底パネルを構成する少なくとも2本目の伝熱
    管にフラットバーを設け、上記フィラープレートと上記
    フラットバーとの間をL形のシールプレートにより接合
    支持する構造としたことを特徴とする黒液回収ボイラ火
    炉。
  2. 【請求項2】請求項1において、炉底パネルの側壁パネ
    ル側の伝熱管と、L形プレートと、フィラープレートお
    よび側壁パネルの伝熱管との間に生じる間隙部に、不定
    形耐火材を充填してなることを特徴とする黒液回収ボイ
    ラ火炉。
  3. 【請求項3】請求項1記載の黒液回収ボイラ火炉におい
    て、炉底パネルの全面および側壁パネルの溶融塩と接触
    する部分を不定形耐火材で被覆してなることを特徴とす
    る黒液回収ボイラ火炉。
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