JP3130624U - パネルフェンス及びパネルフェンスを用いた構築物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】隣り合う平行框1、1の夫々に長手方向に開設され互いに対向する溝条11に、長手方向に嵌込み溝20を有するスペーサ2を緊密に嵌合して両スペーサ2、2の嵌込み溝20、20を対向させ、複数枚のパネル3の両端を両スペーサ2、2の嵌込み溝20、20に嵌め込む。スペーサ2は框1の溝条11に緊密に嵌まって框1自体に保持されているから、スペーサ2を特別の治具で保持する必要はなく、スペーサの嵌込み溝20にパネル3の端部を嵌込みできる。このため、スペーサを保持するための治具の取付けや、取外しの手間は不要であり、施工時間を短縮できる。
【選択図】図1
Description
例えば、図10に示す従来例のパネルフェンス(特許文献1)は、H形鋼(6)の溝条(61)に棒状の押圧部材(7)を収容し、該溝条(61)の一方の側壁(62)と、該押圧部材(7)との間に各パネル(8)の端部を嵌め込んでいる。H形鋼(6)に螺合した押しボルト(9)を締め付けて、パネル(8)の端部を、溝条(61)の側壁(62)と押圧部材(7)によって挟圧保持している。
各パネル(8)の下端にはL形の嵌込み部(82)が、上端には横向きコ字状の受け部(81)がパネル(8)の全長に亘って夫々形成されている。
溝条(61)に押圧部材(7)を収容し、押しボルト(9)の締め付けによって、H形鋼(6)の有効溝幅をパネル(8)の厚みに対応させれば、パネルをH形鋼(6)の溝条(61)に円滑に落とし込むことができ、且つパネルの板面を揃えることができる。しかし、その様にすれば、上段パネルの嵌込み部(82)は、下段パネルの受け部(81)の上掛かり縁(81a)をかわすことができず、嵌込み部(82)と受け部(81)の係合ができなくなる。
又、H形鋼(6)に螺合した押しボルト(9)と押圧部材(7)は連結されていないから、パネル(8)の落とし込み作業中は、押圧部材(7)をH形鋼(6)の溝条(61)内の適正位置で真直ぐに支えておく必要があり、このためには特別な治具又は人手を必要とする。
又、H形鋼(6)にネジ孔(71)を開設する手間、該ネジ孔(71)に押しボルト(9)を螺合する手間、全てのパネル(8)をセットした後に押しボルト(9)を締め付ける手間を必要とし、パネルフェンスの施工時間の短縮に支障となっていた。
又、治具に代えて作業者がスペーサ(2)を框(1)から外れない様に支えておく必要もなく、少ない作業者で施工ができる。
又、スペーサ(2)の壁板(22)(22)及び蓋板(23)(24)は、框(1)の溝条(11)内に収まるから、パネルフェンスを施工する際に、外向き縁板(26)をパネルフェンスの内側とすることで、パネルフェンスの外側からの外観をシンプルにして、美観を向上できる。
又、隣り合うパネル(3)(3)の凸条(34)と凹条(35)が、嵌込み溝(20)に沿う方向に抜け勝手に嵌合しているから、パネルフェンスの施工の際は、框(1)(1)の溝条(11)(11)にセットされたスペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)にパネル(3)を順に嵌め込むだけで、凹条(35)に凸条(34)が嵌合する。この点で、特許文献1のパネルフェンスの様に、パネル嵌込み方向と直交する方向に遊びがなけば、隣り合うパネル(8)(8)の嵌込み部(82)と受け部(81)を係合できないものとは大きな違いがある。この違いによって、本願の場合、スペーサ(2)の嵌込み溝(20)の溝幅を、パネル(3)の全厚に対して遊びなく嵌込み可能な寸法とすることができ、パネルとスペーサ(2)との間にガタ付きを生じることなく、パネル(3)の端部を嵌込み溝(20)に滑らせてパネルフェンスを施工できる。
隣り合うパネルの凹条(35)に凸条(34)が嵌合すると、パネル間に隙間は完全に無くなると共に、嵌合部の強度は倍加する。
実施例のパネルフェンスは、縦向きの2本の框(1)(1)と、両框(1)(1)に開設した溝条(11)(11)に嵌まるスペーサ(2)(2)と、両スペーサ(2)(2)に形成した嵌込み溝(20)(20)に両端を嵌めて、上下方向に隣り合って配備された複数枚の横長のパネル(3)と、パネル列の上下の端部に被さった端杆(4)(4)とによって構成される。
框(1)の下端には溝条(11)の端を塞いで受板(14)が溶接固定されている。
図5に示す如く、スペーサ(2)は、框(1)の溝底(12)に当る底板(21)と、該底板(21)の両端から框(1)の溝条(11)の開口側に向かう2つの壁板(22)(22)と、両壁板(22)(22)の先端から互いに接近する方向に対向して延びる蓋板(23)(24)と、一方の蓋板(23)の内縁から底板(21)側に延びる内向き縁板(25)と、他方の蓋板(24)の内縁から該内向き縁板(25)に対して平行に外向きに延びる外向き縁板(26)を有している。
蓋板(23)(24)間が、パネル(3)の端部を嵌める嵌込み溝(20)となっている。
パネル(3)の内向き縁板(25)側の蓋板(23)の幅は、他方の蓋板(24)の幅よりも小さい。
内向き縁板(25)の幅は、外向き縁板(26)の幅よりも小さい。
パネル(3)の両壁板(22)(22)は溝条(11)に沈み込む高さである。
スペーサ(2)の底板(21)と壁板(22)(22)との隅にはスペーサ(2)の弾性変形を容易にするための傾斜部(27)(27)が形成されている。
スペーサ(2)は、上記傾斜部(27)(27)の弾性変形により、両壁板(22)(22)が框(1)の溝(11)の両側壁(13)(13)を突っ張って、容易には外れない様に嵌め込まれている。
図7に示す如く、パネル(3)は、上下両縁部にパネル(3)の板面(31)と直交して延びるリブ板(32)(33)と、上側のリブ板(32)に連続して形成された上向きコ字状の凸条(34)と、下側のリブ板(33)に連続して形成された上向きコ字状の凹条(35)を有している。凹条(35)の深さは凸条(34)の高さより大である。
隣り合うパネル(3)(3)の板面(31)(31)が揃い、リブ板(32)(33)が当接した状態で、凸条(34)は隣り合うパネルの凹条(35)に、框(1)の溝条(11)に沿う方向に抜け勝手に嵌合する。
パネル(3)の板面(31)と各リブ板(32)(33)とが成す隅には、外向きの傾斜部(36)(36)が形成されている。
上記凸条(34)と凹条(35)には夫々のリブ板(32)(33)の反対側の縁部には、内側に折り返された折返し片(34b)(35b)が設けられる。該折返し片(34b)(35b)は、金属板のエッジを隠して安全性と美観を考慮したものであるが、凹条(35)の折返し片(35b)は凸条(34)が嵌まり込む際の案内の役割及び、凸条(34)が抜け難くする役割も成す。
端杆(4)の対向する側板(41)(41)の外面間の幅寸法は、前記スペーサ(2)の嵌込み溝(20)に緊密に嵌まる様に決められている。
端杆(4)の側板(41)(41)の長手方向に沿う端縁は内向きに屈曲した案内縁(42)(42)を形成している。案内縁(42)(42)は、金属板のエッジを隠して安全性と美観を高め、更に、最下段、最上段のパネル(3)の長手方向に沿う縁部の嵌込み案内となる。
第1手順:必要本数の框(1)をパネル(3)の長さに対応する間隔で立設する。
第2手順:各框(1)の溝条(11)にスペーサ(2)をセットする。
第3手順:下側の端杆(4)を開口を上向きにして両端を対向するスペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)の下端に嵌め、框(1)の受板(14)に載せる。
第4手順:対向するスペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)の上端開口から、パネル(3)の両端を嵌め込んで、嵌込み溝(20)中をスライドさせて落とし込む。最下段のパネル(3)の下側側縁を端杆(4)に嵌める(図8参照)。必要枚数のパネル(3)を同様にして、スペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)に嵌め込み、上下に隣り合うパネル(3)(3)のリブ板(32)(33)どうしを当接し、凸条(34)と凹条(35)を嵌合させる(図7参照)。
第5手順:上側の端杆(4)を開口を下向きにして両端を対向するスペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)の上端に嵌め、最上段のパネル(3)の上縁に被せる。
必要に応じて、端杆(4)とパネル(3)をビス(40)で止める(図9参照)。
又、必要に応じて、両框(1)(1)の上端間に端杆(4)に被さる様に笠木(図示せず)を被せて、美観を向上をさせることもできる。
これによって、パネルフェンスの外側からは、内向き縁板(25)が隠れて見えず、又、框(1)の外側側壁(13)とパネル(3)の段差が小さくなるので、外観の体裁がよくなる。
スペーサ(2)に対しては、スペーサ(2)を框(1)の溝条(11)に嵌込む前に、カットしておけばよい。
これによって、隣り合うパネル(3)(3)の凸条(34)と凹条(35)の係合部は、パネルフェンスの外側からは見えず、外観の体裁がよくなる。
パネル(3)をスペーサ(2)の嵌込み溝(20)に嵌めて順に落とし込む際、隣り合うパネルが突き合わさる際の衝撃は、パネル(3)の傾斜部(36)(36)の弾性変形によって和らげられ、パネル(3)は大きなダメージを受けない。
11 溝条
2 スペーサ
20 嵌込み溝
3 パネル
4 端杆
Claims (8)
- 隣り合う平行框(1)(1)の夫々に長手方向に開設され互いに対向する溝条(11)に、長手方向に嵌込み溝(20)を有するスペーサ(2)を緊密に嵌合して両スペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)を対向させ、複数枚のパネル(3)の両端を両スペーサ(2)(2)の嵌込み溝(20)(20)に嵌めた、パネルフェンス。
- 框(1)はH形鋼(1a)であって、3本以上のH形鋼(1a)が用いられ、隣り合うH形鋼(1a)(1a)間に複数枚のパネル(3)が取り付けられている、請求項1に記載のパネルフェンス。
- スペーサ(2)は框(1)の溝条(11)に、該溝条(11)の両側壁(13)(13)を突っ張る様に嵌め込まれている、請求項1又は2に記載のパネルフェンス。
- スペーサ(2)は、框(1)の溝条(11)の溝底(12)に沿う底板(21)と、該底板(21)の両端から溝条(11)の開口側に向かう2つの壁板(22)(22)と、両壁板(22)(22)の先端から互いに接近する方向に対向して延びる蓋板(23)(24)を有し、両蓋板(23)(24)間が嵌込み溝(20)となっている、請求項1乃至3の何れかに記載のパネルフェンス。
- スペーサ(2)の両壁板(22)(22)は框(1)の溝条(11)に沈み込む高さであり、一方の蓋板(23)の内縁から底板(21)側に内向き縁板(25)が延び、他方の蓋板(24)の内縁から外向き縁板(26)が延びている、請求項4に記載のパネルフェンス。
- パネル(3)は金属板の曲げ加工によって、長手方向に沿う一方の縁部に凸条(34)、他方の縁部に凹条(35)が形成され、上下に隣り合うパネルの凸条(34)と凹条(35)が框(1)の溝条(11)に沿う方向に抜け勝手に嵌合している、請求項1乃至5の何れかに記載のパネルフェンス。
- パネル(3)は、長手方向の両端部にパネル(3)の板面と直交しパネルの長手方向に延びる帯状のリブ板(32)(33)を屈曲して形成し、該リブ板(32)(33)に連続して一方のリブ板(33)には凸条(34)、他方のリブ板(32)には凹条(35)を形成しており、凸条(34)及び凹条(35)は夫々リブ板(32)(33)と平行な板部(34a)(35a)を含んでおり、隣り合うパネル(3)(3)のリブ板(32)(33)どうしが当接した状態で、凸条(34)と凹条(35)が嵌合している、請求項6に記載のパネルフェンス。
- 請求項1乃至7の何れかのパネルフェンスを外壁に実施した立体駐車等の構築物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006010315U JP3130624U (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | パネルフェンス及びパネルフェンスを用いた構築物 |
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JP2006010315U JP3130624U (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | パネルフェンス及びパネルフェンスを用いた構築物 |
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JP3130624U true JP3130624U (ja) | 2007-04-05 |
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JP2006010315U Expired - Lifetime JP3130624U (ja) | 2006-12-20 | 2006-12-20 | パネルフェンス及びパネルフェンスを用いた構築物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018123584A (ja) * | 2017-02-01 | 2018-08-09 | 大塚鈑金工業株式会社 | パネルフェンス及びこれが備えた金属パネル |
CN114439317A (zh) * | 2022-03-19 | 2022-05-06 | 聊城市交通发展有限公司 | 一种路桥施工围挡 |
-
2006
- 2006-12-20 JP JP2006010315U patent/JP3130624U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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CN114439317B (zh) * | 2022-03-19 | 2024-01-19 | 聊城市交通发展有限公司 | 一种路桥施工围挡 |
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