JP3130079U - ダイヤモンドスクライバ - Google Patents

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隆義 阿部
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Abstract

【課題】そろばん玉状のダイヤモンドスクライバを中心軸等を用いることなく、支持するようにしたダイヤモンドスクライバを提供する。
【解決手段】そろばん状のダイヤモンドスクライバ1の両端の頂部2は支持体3に形成されるスリット巾に挿入される。これにより、ダイヤモンドスクライバ1は中心軸を用いることなく支持体3に固定又は枢支される。
【選択図】図2

Description

本考案は、シリコン,ガラス,セラミックス,金属酸化物,金属窒化物等の結晶もしくは多結晶体,アモルファス体等の固体状材料もしくは部材を切断等に用いられるダイヤモンドスクライバに係り、更に詳しくは、極めて簡便、かつ効果的な構造を有し、スクライバとしての機能により形成された微細切削跡の形状が極めて安定、かつマイクロクラックの少ないダイヤモンドスクライバに関する。
各種の硬質材料であるシリコンや高機能ガラス,半導体用セラミックスや金属酸化物,金属窒化物等の材料は、様々な目的に利用されている。一例として挙げるなら、産業の米とも言える半導体材料は、その多くが硬質材料であるセラミックスから造られている。
シリコンやガラス等の半導体基材の切断には、ダイヤモンドスクライバが用いられるが、その切断面はスクライバにより形成されたマイクロクラックによって、凸凹の多い形状とならざるを得ない。これはシリコンやダイヤモンド基材を切断するときに、ダイヤモンドスクライバや超硬質切削材料によって引っ掻き傷を形成して、破断処理を行って切断することによる。
破断処理によるマイクロクラックにより切断面に形成された凸凹形状は、様々な外力で基材等の割れを引き起こすなど、様々な好ましくない影響を与える可能性がある。
適当な「特許文献」は見当らないが従来図3に示すような「そろばん玉」のような形状のダイヤモンドスクライバ1Aが使用されていた。このものは図示のようにこのダイヤモンド1Aを支持体4Aに枢支するための軸5を必要とするものであった。そのため、軸5を通すための貫通孔6を形成することが必要であった。また、そろばん玉のダイヤモンドスクライバではないが、例えば、「特開平10−158022号」に開示する「カッタヘッド」には軸を介し手支持体側に保持されるカッタが示されている。
以上のように、従来のダイヤモンドスクライバ1aは軸5を通すための貫通孔6を形成する必要があり、そのためには比較的難しい孔明加工が必要となり、高価のものとなり、かつ破損し易く寿命が短い等の問題点があった。
本考案は、以上の事情に鑑みて考案されたものであり、そろばん玉状の形状からなるが、これを支持体に支持するための軸がなく、貫通孔を形成する必要がなく、比較的安価に形成され、破損もなく、長寿命のダイヤモンドスクライバを提供することを目的とする。
本考案は、以上の目的を達成するために、請求項1の考案は、シリコン等の硬質材料の切断処理等に用いられ先端部にダイヤモンド切刃部を有するダイヤモンドスクライバであって、該ダイヤモンドスクライバは、円錐状形状体を2つ組み合わせたそろばん玉の如き形状のものからなり、前記円錐状形状体にはこれを回転支持するための軸孔が形成されないことを特徴とする。
また、請求項2の考案は、2つの円錐状形状体の夫々の頂部が支持体により枢支されることを特徴とする。
本考案の請求項1のダイヤモンドスクライバによれば、このダイヤモンドスクライバは2つの円錐状形状体を組み合わせたそろばん玉のような形状からなるが、これを支持体に支持するための軸がなく、軸の通る貫通孔が形成されないものからなるため加工がやり易く、比較的安価に形成される。また、貫通孔がないため破損しにくく、高寿命の効果が上げられる。
また、本考案の請求項2のダイヤモンドスクライバによれば、このダイヤモンドスクライバは円錐状形状体の頂部を支持体により枢支するものであり、使用時における円滑回転が十分にできる効果が上げられる。
以下、本考案のダイヤモンドスクライバの実施の形態を図面を参照して詳述する。
図1(a),(b)はそろばん玉形成のダイヤモンドスクライバ1を示す。このダイヤモンドスクライバ1は図示のように2つの円錐状形状体1a,1bをその底面を接合したような状態で一体的に形成したものからなり、前記のようにそろばん玉(菱形)の形状のものからなる。被切断物の切断や加工は前記底面の接合する部分に形成されるシャープのダイヤモンド刃2を被切断物に当接して行う。
このダイヤモンドスクライバ1による被切断物の加工においてはダイヤモンドスクライバ1は回転することが望ましい。そのため従来技術では前記のようにダイヤモンドスクライバ1の中心に貫通孔を設けてここに軸を挿入し、軸の回転によってダイヤモンドスクライバ1を回転させる手段を採用していたが、この手段は前記のように大きな問題点である。
そこで、本考案は図2(a),(b)に示す手段が採用されている。図示のようにダイヤモンドスクライバ1の両端を保持する支持体3にはダイヤモンドスクライバ1の両端の頂部の挿入されるスリット4が形成される。このスリット4内に図2(b)に示すようにダイヤモンドスクライバ1の頂部2を挿入することによりダイヤモンドスクライバ1は支持体3に枢支されることが可能になる。なお、スリット4とこれに挿入されるダイヤモンドスクライバ1の頂部2の寸法によってはダイヤモンドスクライバ1の支持体3に固定される場合もあるが、両者の寸法を適宜設定することによりダイヤモンドスクライバ1を支持体3に枢支することが可能となる。
また、本実施例の構造に拘らず、そろばん玉状のダイヤモンドスクライバ1を軸を用いることなくその両端を枢支することに従来の公知技術を適用することにより容易にできるが、ここではその詳細説明は省略する。
本考案のダイヤモンドスクライバ1は以上のような構造と支持構造からなるが、以上の容易に限定するものではなく、同一技術的範疇のものが適用され、かつその形状もそろばん玉のものに限定するものではなく、その利用範囲は広い。
本考案のダイヤモンドスクライバの全体構造を示す斜視図(a)及び正面図(b)。 本考案のダイヤモンドスクライバの支持手段を示す正面図(a)及び側面図(b)。 ダイヤモンドスクライバの従来の支持構造を示す正面図。
符号の説明
1 ダイヤモンドスクライバ
1a 円錐状形状体
1b 円錐状形状体
2 頂部
3 支持体
4 スリット
5 軸
6 貫通孔

Claims (2)

  1. シリコン等の硬質材料の切断処理等に用いられ先端部にダイヤモンド切刃部を有するダイヤモンドスクライバであって、該ダイヤモンドスクライバは、円錐状形状体を2つ組み合わせたそろばん玉の如き形状のものからなり、前記円錐状形状体にはこれを回転支持するための軸孔が形成されないことを特徴とするダイヤモンドスクライバ。
  2. 2つの円錐状形状体の夫々の頂部が支持体により枢支されることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンドスクライバ。
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