JP3129694B2 - 間仕切りパネルのハンガーレール - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、間仕切りパネル
のハンガーレールに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】間仕切りパネルは、天井面等に配設され
るハンガーレール内に多数のランナーが移動可能に支持
され、その各ランナーから吊下ボルトを介して多数枚の
パネルが吊下支持される。前記ハンガーレールはアルミ
型材で形成される。そして、各ランナーをハンガーレー
ル内で移動させることにより、各パネルの引き出し操作
あるいは畳み込み操作が可能となっている。

【０００３】上記のような間仕切りパネルでは、ランナ
ーの保守管理を行う際に、ランナーをハンガーレールか
ら取り出すための取り出し口が設けられている。ランナ
ーをハンガーレールの下方へ抜き出すために、ハンガー
レールの下方に開口する取り出し口を設けた間仕切りパ
ネルでは、ハンガーレールの最先端にその取り出し口が
設けられる。

【０００４】そして、通常時には取り出し口の直前にス
トッパが取着されて、ランナーの取り出し口までの移動
が阻止される。また、保守管理作業時にはストッパが取
り外され、ランナーが取り出し口まで移動されて、その
取り出し口から取り出される。

【０００５】また、ハンガーレールの一部を、その前後
のハンガーレールから切り離して取り出し可能とするこ
とにより、ランナーの取り出し口を形成するようにした
間仕切りパネルもある。

【０００６】このような間仕切りパネルでは、通常時に
は前後のハンガーレールから切り離し可能とした取り出
しレールとその前後のハンガーレールとを固定用ブラケ
ットでその両側から締め付けることにより、取り出しレ
ールがその前後のハンガーレールに対し固定され、その
ハンガーレール内をランナーが案内される。

【０００７】また、保守管理作業時には固定用ブラケッ
トによる取り出しレールの締め付けが解除され、取り出
しレールがハンガーレールの下方へ取り外されて、取り
出し口が形成される。そして、その取り出し口からラン
ナーが取り出される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ハンガーレールの最先
端に取り出し口を設けた間仕切りパネルでは、最後尾の
パネルのランナーを取り外す際には、先行するパネルの
ランナーをすべて取り外す必要があるため、ランナーの
保守点検が煩雑となるという問題点がある。

【０００９】また、取り出しレールをハンガーレールの
下方へ取り外して取り出し口を形成する間仕切りパネル
では、取り出しレールを下方へ取り出し可能とするた
め、固定用ブラケットで両側から締め付け固定されてい
るだけである。従って、取り出しレールの強度が不十分
であるため、その取り出しレールをパネルの荷重が常時
作用する位置に設けることはできない。従って、取り出
しレールを所望の位置に設けることができないという問
題点がある。

【００１０】この発明の目的は、ハンガーレールからラ
ンナーを取り出すための取り出し口を所望位置に形成可
能とし、かつ取り出し口を形成するための取り出しレー
ルの強度を十分に確保し得る間仕切りパネルのハンガー
レールを提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１では、ハンガー
レール内にランナーを移動可能に支持し、前記ランナー
からパネルを吊下支持して、前記ハンガーレールに沿っ
てパネルを移動可能とした間仕切りパネルにおいて、前
記ハンガーレールには、ランナーをハンガーレールから
取り出すための取り出し口を形成するための取り出しレ
ールを介在させ、前記取り出しレールは前記ハンガーレ
ールに固定されるブラケットで下方から支持し、前記取
り出しレールをハンガーレール及びブラケットから上方
へ取り外して、前記取り出し口を形成可能とした。

【００１２】請求項２では、前記ハンガーレール及び取
り出しレールをアルミ押し出し型材で形成し、前記ブラ
ケットを鉄板を折り曲げて形成した。請求項３では、前
記ブラケットの側面にはネジ孔を設け、前記ネジ孔に螺
入するボルトの先端を前記ハンガーレール及び取り出し
レールの側面に形成された係止溝に圧着して、前記ブラ
ケットとハンガーレール及び取り出しレールとを固定し
た。

【００１３】請求項４では、前記ブラケットには、前記
取り出しレールを上方へ取り出すための取り出し口を設
けた。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した一実
施の形態を図面に従って説明する。図３に示すように、
天井面１内において下地（図示しない）に溶接固定され
るハンガーレール２はアルミ押し出し型材で形成され、
そのハンガーレール２内にはランナー３が転動可能に支
持されている。

【００１５】前記ランナー３は、２つの転動輪４ａ，４
ｂの中心部に吊下ボルト５が挿通固定され、その吊下ボ
ルト５の下端にはパネル６が吊下支持されている。前記
転動輪４ａ，４ｂには、ベアリングが内蔵され、そのベ
アリングにより吊下ボルト５に対し回転可能に支持され
る。

【００１６】図２に示すように、前記ハンガーレール２
には前記ランナー３の保守管理を行う際に、ランナー３
をハンガーレール２の上方に取り出すための取り出し口
を形成するための取り出しレール７と、その取り出しレ
ール７をその前後のハンガーレール２に連なる状態で固
定するブラケット８とが備えられている。

【００１７】前記取り出しレール７は、前記ハンガーレ
ール２に対し、見切り部９の下半分を除去した以外は同
一の断面形状であり、前記ランナー３を取り出すために
十分な長さで形成される。

【００１８】また、図１に示すように、取り出しレール
７の見切り部９の除去部分には、一方のハンガーレール
２の見切り部９の下半分部分が延長されて、取り出しレ
ール７の見切り部９の下縁に当接するようになってい
る。

【００１９】図１に示すように、前記ブラケット８は、
鉄板で下方を開口した溝型に形成され、その両側下端部
は、内側へ折り曲げられ、さらに上方へ折り曲げられ
て、支持部１０が形成される。

【００２０】前記支持部１０は、前記ハンガーレール２
及び取り出しレール７の見切り部９の両側において、下
方へ突出する係止片１１を支持することにより、取り出
しレール７及びハンガーレール２を支持可能となってい
る。

【００２１】前記ブラケット８の両側面下部には、その
全長にわたって複数のネジ孔１２が形成され、そのネジ
孔１２に螺入されるボルト１３の先端は、ハンガーレー
ル２及び取り出しレール７の側面下部に形成される係止
溝１４に圧着されるようになっている。

【００２２】前記ブラケット８の上部には、前記取り出
しレール７を上方へ取り出し可能な大きさで取り出し口
１５ａが形成され、その取り出し口１５ａの前後上面が
取り出し口１５ａに干渉しないように下地に溶接固定さ
れる。

【００２３】さて、このように構成されたハンガーレー
ルでは、通常時にはハンガーレー２間にブラケット８を
介して取り出しレール７が支持され、ハンガーレール２
及び取り出しレール７内をランナー３が移動する。従っ
て、ハンガーレール２に沿ってパネル６の移動操作が可
能である。

【００２４】ランナー３の保守管理を行う際には、図２
に示すように、取り出しレール７を固定しているボルト
１３を取り外し、取り出しレール７をブラケット８の取
り出し口から上方へ取り出す。すると、ハンガーレール
２には取り出しレール７を除いた部分に取り出し口１５
ｂが形成される。

【００２５】上記のように構成された間仕切りパネルの
ハンガーレールでは、次に示す作用効果を得ることがで
きる。 （１）通常時にはブラケット８を介してハンガーレール
２間に取り出しレール７を支持することができるので、
ハンガーレール２及び取り出しレール７内でランナー３
を移動させることができる。 （２）ランナー３の保守管理作業時には、取り出しレー
ル７をハンガーレール２の上方へ取り外すことにより、
ハンガーレール２に取り出し口１５ａ，１５ｂが生成さ
れ、その取り出し口１５ａ，１５ｂからランナー３を取
り出すことができる。 （３）取り出しレール７は、係止片１１がブラケット８
の支持部１０で下方から支持されるので、パネル６の荷
重に対し、その前後のハンガーレール２と同様に十分な
強度を確保することができる。 （４）ブラケットの側方からネジ孔１２に螺入されるボ
ルト１３の先端を係止溝１４に圧着することにより、ハ
ンガーレール２及び取り出しレール７を確実に固定する
ことができる。 （５）取り出しレール７の強度を十分に確保することが
できるので、取り出しレール７をハンガーレール２の任
意の所望位置に設けることができる。

【００２６】なお、上記ランナーは次のような構成とす
ることもできる。 ・上記支持部１０及び係止片１１は、取り出しレール７
を下方から支持し得る形状であれば、上記形状に限定さ
れるものではない。

【００２７】上記実施の形態から把握できる前記請求項
以外の技術思想を、以下にその効果とともに述べる。 （１）前記ブラケットには、該ブラケットの下縁部を溝
型に上方へ折り曲げて支持部を形成し、該支持部で取り
出しレールの係止片を下方から支持した。支持部で取り
出しレールの係止片を下方から支持して、パネルの荷重
に対する取り出しレールの強度を十分に確保することが
できる。

【００２８】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明はハンガ
ーレールからランナーを取り出すための取り出し口を所
望位置に形成可能とし、かつ取り出し口を形成するため
の取り出しレールの強度を十分に確保し得る間仕切りパ
ネルのハンガーレールを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 一実施の形態のハンガーレールを示す分解斜
視図である。

【図２】 取り出しレール及びランナーを外した状態を
示す斜視図である。

【図３】 ランナーを支持したハンガーレールを示す断
面図である。

【符号の説明】

２ ハンガーレール ３ ランナー ６ パネル ７ 取り出しレール ８ ブラケット １５ａ，１５ｂ 取り出し口

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンガーレール内にランナーを移動可能
   に支持し、前記ランナーからパネルを吊下支持して、前
   記ハンガーレールに沿ってパネルを移動可能とした間仕
   切りパネルにおいて、 前記ハンガーレールには、前記ランナーをハンガーレー
   ルから取り出すための取り出し口を形成するための取り
   出しレールを介在させ、前記取り出しレールは前記ハン
   ガーレールに固定されるブラケットで下方から支持し、
   前記取り出しレールをハンガーレール及びブラケットか
   ら上方へ取り外して、前記取り出し口を形成可能とした
   ことを特徴とする間仕切りパネルのハンガーレール。
2. 【請求項２】 前記ハンガーレール及び取り出しレール
   をアルミ押し出し型材で形成し、前記ブラケットを鉄板
   を折り曲げて形成したことを特徴とする請求項１記載の
   間仕切りパネルのハンガーレール。
3. 【請求項３】 前記ブラケットの側面にはネジ孔を設
   け、前記ネジ孔に螺入するボルトの先端を前記ハンガー
   レール及び取り出しレールの側面に形成された係止溝に
   圧着して、前記ブラケットとハンガーレール及び取り出
   しレールとを固定したことを特徴とする請求項２記載の
   間仕切りパネルのハンガーレール。
4. 【請求項４】 前記ブラケットには、前記取り出しレー
   ルを上方へ取り出すための取り出し口を設けたことを特
   徴とする請求項２乃至３のいずれかに記載の間仕切りパ
   ネルのハンガーレール。