JP3129079B2 - 振動式圧縮機 - Google Patents

振動式圧縮機

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JP3129079B2 JP06066859A JP6685994A JP3129079B2 JP 3129079 B2 JP3129079 B2 JP 3129079B2 JP 06066859 A JP06066859 A JP 06066859A JP 6685994 A JP6685994 A JP 6685994A JP 3129079 B2 JP3129079 B2 JP 3129079B2
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piston
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周秀 藤山
直志 神阪
正雄 大野
隆造 外島
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Insulating Of Coils (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁石とコイルとの相互
作用によりピストンを往復移動させ、圧縮室内の作動流
体を圧縮して圧力波を発生させる振動式圧縮機に関し、
特にコイルの絶縁対策に係る。
【0002】
【従来の技術】一般に、振動式圧縮機は、リニアモータ
式圧縮機とも称し、コイルに交流を通電して交番磁界を
発生させ、該コイルの交番磁界と永久磁石の磁界との相
互作用によりピストンを非常に短い周期で往復移動さ
せ、作動流体としてのガスに圧力波を発生させるもので
ある。
【0003】そして、このような振動式圧縮機として
は、例えば特開平5−126042号公報に開示されて
いるように、シリンダ内に一対のピストンを配設し、シ
リンダ内における上記両ピストンに挟まれた部分に圧縮
室を形成し、該両ピストンを同期して進退させて圧縮室
の容積を変化させるようにしたものが知られている。こ
の場合、図3および図4に示すように、通常、ピストン
(a)にボビン(b)を同心円状に一体に設けると共
に、該ボビン(b)の外周面に環状凹部(c)を形成
し、該環状凹部(c)に銅線(d)を巻き付けてコイル
(e)を形成することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
振動式圧縮機の場合、鉄等の導電性金属から成るボビン
(b)とコイル(e)との間を電気的に絶縁する必要が
あることから、上記銅線(d)に絶縁用被覆材を塗布し
ている。しかし、かかる塗布工程において、絶縁用被覆
材が塗布されていないピンホールが発生することがあ
り、現在のところ、該ピンホールの発生を完全に防止す
ることはできず、最も等級の高い銅線(d)であっても
数十mに1つ程度のピンホールが存在する。このため、
該ピンホールでボビン(b)とコイル(e)とが直接接
触し、コイル(e)の絶縁不良が発生することになり、
圧縮機の信頼性が低下するという問題があった。
【0005】一方、上記コイル(e)の絶縁を確保する
手段として、ボビン材料を導電性金属から非導電性樹脂
に変更することが考えられる。しかし、上記ボビンは高
い加工精度が求められるの対して、樹脂製のボビンでは
求められる加工精度を達成できないという問題があっ
た。また、上記非導電性樹脂からは金属よりも多くのガ
ス(アウトガス)が発生するため、高純度のヘリウムガ
スを用いるスターリング冷凍機に振動式圧縮機を用いた
場合、上記アウトガスがヘリウムガスを徐々に汚染し
(コンタミネーション)、圧縮機の寿命を縮めるという
問題があった。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、コイルの絶縁に必要
な部分にだけ非導電性樹脂を使用することにより、加工
精度の低下およびコンタミネーションの発生を招くこと
なくコイルの絶縁を確実に行い、圧縮機の信頼性を向上
させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、往復移動
可能に配置されたピストン(3)と、磁石(23)と、
該磁石(23)の磁界中で作動して上記ピストン(3)
を往復移動させるコイル(25)とを備え、上記ピスト
ン(3)の往復移動により圧縮室(B)内の作動流体を
圧縮して圧力波を発生させる振動式圧縮機を前提とす
る。そして、上記コイル(25)の配設箇所の表面に、
該配設箇所と上記コイル(25)の導線(33)との間
を電気的に絶縁する非導電性樹脂から成る絶縁材(4
5)を設けた構成とする。
【0008】請求項2に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の振動式圧縮機において、上記絶縁材(4
5)の非導電性樹脂をシート状のものとする。
【0009】請求項3に係る発明が講じた解決手段は、
請求項2記載の振動式圧縮機において、上記絶縁材(4
5)の非導電性樹脂をガラスエポキシシートとする。
【0010】請求項4に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1、請求項2または請求項3記載の振動式圧縮機
において、上記ピストン(3),(3)を一対設け、該
一対のピストン(3),(3)をシリンダ(11)に対
して往復移動可能に嵌挿し、該シリンダ(11)内にお
ける上記一対のピストン(3),(3)で挟まれた空間
に上記圧縮室(B)を形成し、該圧縮室(B)を上記一
対のピストン(3),(3)で同時に圧縮して圧力波を
発生させるように構成する。さらに、上記コイル(2
5)を上記一対のピストン(3),(3)のそれぞれに
設ける一方、上記磁石(23)を、上記シリンダ(1
1)における上記各コイル(25)に対応する部位に一
対設けた構成とする。
【0011】請求項5に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1、請求項2または請求項3記載の振動式圧縮機
において、上記ピストン(3),(3)を一対設け、該
一対のピストン(3),(3)をシリンダ(11)に対
して往復移動可能に嵌挿し、該シリンダ(11)内にお
ける上記一対のピストン(3),(3)で挟まれた空間
に上記圧縮室(B)を形成し、該圧縮室(B)を上記一
対のピストン(3),(3)で同時に圧縮して圧力波を
発生させるように構成する。さらに、上記磁石(23)
を上記一対のピストン(3),(3)のそれぞれに設け
る一方、上記コイル(25)を、上記シリンダ(11)
における上記各磁石(23)に対応する部位に一対設け
た構成とする。
【0012】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
コイル(25)の配設箇所の表面に非導電性樹脂から成
る絶縁材(45)を設けているので、上記配設箇所を設
けた部材(例えばボビン)全体を非導電性樹脂で製作す
る場合よりも樹脂使用量は少なく、したがって樹脂から
発生するアウトガスも少なく、コンタミネーションは問
題にならないと共に、上記配設箇所を設けた部材を金属
製にすることができ、高い加工精度を保持することもで
きる。また、例えば導線(33)に樹脂被覆を行う従来
の場合と同じ樹脂使用量で絶縁材(45)を形成した場
合、上記配設箇所と導線(33)との間の樹脂層の厚さ
は従来よりも大きくなり、ピンホールの発生を解消し得
る。
【0013】また、請求項2に係る発明では、絶縁材
(45)の非導電性樹脂はシート状であるので、非導電
性樹脂をコイル(25)の配設箇所に敷いておけば、該
配設箇所に設けられるコイル(25)を利用して、非導
電性樹脂を上記配設箇所に保持し得る。
【0014】さらに、請求項3に係る発明によれば、非
導電性樹脂としてガラスエポキシを用いるので、優れた
機械的強度および耐熱性が得られる。
【0015】また、請求項4および請求項5に係る発明
の振動式圧縮機によれば、一対のピストン(3),
(3)で圧縮室(B)を同時に圧縮しているので、効率
よく圧縮波を発生させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明の一実施例に係る振動式圧縮機(A)
を示す。該振動式圧縮機(A)は、スターリング冷凍機
用の圧縮機に使用するものであり、該スターリング冷凍
機は、ガスの圧力波を発生する上記振動式圧縮機(A)
の他に、図示しないフリーディスプレーサ型膨脹機を備
えている。該フリーディスプレーサ型膨脹機は、冷媒ガ
スが充填された膨脹室および作動室と、該作動室の容積
変化によって往復移動して上記膨脹室の容積を変化させ
るディスプレーサとを備え、振動式圧縮機(A)から作
動室に伝播した所定周期の圧力波によりディスプレーサ
が往復移動し、膨脹室のガスを膨脹させて極低温レベル
の寒冷を発生させるようになっている。
【0017】上記振動式圧縮機(A)は対向ピストン型
であって、ステンレス鋼から成るケーシング(1)と、
該ケーシング(1)の軸線(図示せず)と同心に設けら
れた図中左右一対のピストン(3),(3)と、該一対
のピストン(3),(3)をそれぞれ互いに逆方向に往
復移動させる一対のリニアモータ(5),(5)とを備
え、該一対のリニアモータ(5),(5)によりピスト
ン(3)を往復移動させてガスに圧力波を発生させるよ
うになっている。以下、振動式圧縮機(A)の構造につ
いて詳述する。
【0018】上記ケーシング(1)は、円筒部(7)
と、該円筒部(7)の左右の端部を塞ぐ閉塞部(9),
(9)とを備えている。上記円筒部(7)内にはシリン
ダ(11)が収容されており、該シリンダ(11)は、
上記ケーシング(1)の軸線と同心に配置された外筒部
(13)と、該外筒部(13)の内側に設けられた内筒
部(15)と、該両筒部(13),(15)を連結する
連結部(17)とから構成されている。
【0019】上記シリンダ(3)およびケーシング
(1)には連通孔(19),(21)がそれぞれ設けら
れており、図示しないが、該両連通孔(19),(2
1)は配管を介して上記フリーディスプレーサ型膨脹機
の作動室に連通している。
【0020】上記一対のピストン(3),(3)は、そ
れぞれ左右両側からシリンダ(11)の内筒部(15)
内に往復移動可能に挿入され、内筒部(15)内におけ
る両ピストン(3),(3)で挟まれた空間は圧縮室
(B)となっている。該圧縮室(B)には高純度のヘリ
ウムガスが充填されている。各ピストン(3)とシリン
ダ(11)との間の隙間は非常に小さく設定されてお
り、この隙間を流体シール等によってシールすることに
よって圧縮室(B)の気密性が確保されている。上記各
リニアモータ(5)は磁石としての永久磁石(23)と
コイル(25)とを備えている。上記一対の永久磁石
(23),(23)は環状であって、それぞれ各ピスト
ン(3)に対応して上記外筒部(13)に埋め込まれて
おり、上記シリンダ(11)を継鉄として上記両筒部
(13),(15)間の環状空間(C),(C)に所定
強度の磁界を発生するようになっている。
【0021】上記コイル(25)は各ピストン(3)に
一体に設けられている。すなわち、各ピストン(3)の
端部には半径方向外側に張り出したフランジ部(27)
が設けられており、該フランジ部(27)の周縁部分に
円筒状のボビン(29)が設けられている。上記ピスト
ン(3)およびボビン(29)は金属から成る。ボビン
(29)の先端部は上記環状空間(C)内に配置され、
先端部の外周面にコイル(25)の配設箇所となってい
る凹状のコイル配設凹部(31)が設けられている。図
2に示すように、該コイル配設凹部(31)に銅線から
成る導線(33)が巻き付けられることによって、ボビ
ン(29)にコイル(25)が設けられている。また、
(35)はリード線であり、(37)は該リード線(3
5)を介して外部電源からリニアモータ(5),(5)
に通電するための端子である。
【0022】上記一対のピストン(3),(3)および
上記ケーシング(1)の左右の閉塞部(9),(9)と
の間には、ピストン(3)をケーシング(1)に懸架さ
せるためのコイルばね(39),(39)が配設されて
いる。一方、ピストン(3)の端部および閉塞部(9)
には互いに相手側に向かって突出するばね保持部(4
1),(43)がそれぞれ設けられており、上記コイル
ばね(39)の両端部分が上記両ばね保持部(41),
(43)にそれぞれ保持されている。
【0023】上記各リニアモータ(5),(5)は、永
久磁石(23)の磁界内においてコイル(25)に交番
磁界を発生させることにより、対応するピストン(3)
を互いに逆方向に同位相で往復移動させるようになって
いる。また、上記ピストン(3)、コイルばね(39)
および圧縮室(B)内のばねとして作用するガスは単一
の振動系を構成している。該振動系は、ピストン
(3)、ボビン(29)およびコイル(25)の合計質
量から成るマスと、コイルばね(39)のばね定数およ
び圧縮室(B)内のガスのばね定数によって定まる固有
振動数とを有する。そして、上記リニアモータ(5),
(5)のコイル(25)には上記振動系をその固有振動
数で振動させるような所定周波数の交流が通電され、こ
れにより、振動系に共振を起こさせて圧縮室(B)内の
ガスに所定周期の圧力波を発生させるようになってい
る。そして、上記ピストン対向形の圧縮機(A)によれ
ば、一対のピストン(3),(3)で圧縮室(B)を同
時に圧縮しているので、効率よく圧縮波を発生すること
ができる。
【0024】また、上記コイル配設凹部(31)の表面
には、図2に示すように、絶縁材(45)が設けられて
いる。該絶縁材(45)は、コイル配設凹部(31)と
コイル(25)の導線(33)との間を電気的に絶縁す
る非導電性樹脂から成る。該非導電性樹脂は非導電性樹
脂材料だけから成るものの他に、強化材料等の他材料と
複合した複合材を含むものである。本実施例の導電性樹
脂は、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させたガラスエ
ポキシシートである。ガラスエポキシは、電気絶縁性の
他に機械的強度および耐熱性に優れ、ケーシング(1)
内の加圧加熱雰囲気下でもシート形状を保持できる。ガ
ラスエポキシシートの厚さは、0.1〜0.2mmに設定
されている。厚さが0.1mm未満ではピンホールの発生
等により電気絶縁性を確保できず、0.2mmを超えると
エポキシ樹脂から発生するガス(アウトガス)によるコ
ンタミネーションが問題になってくる。上記ガラス繊維
はマット、クロス等の形態の違いを問わない。
【0025】上記コイル配設凹部(31)に絶縁材(4
5)を設ける方法について説明すると、図2に示すよう
に、上記コイル配設凹部(31)の底面(31a)およ
び図中上下の側面(31b),(31c)の3箇所にそ
れぞれ非導電性樹脂シート(47),(47),(4
7)を敷いておき、該非導電性樹脂シート(47),
(47),(47)表面に導線(33)を所定の充填率
に達するまで巻き付け、巻き付けによる押圧力で非導電
性樹脂シート(47)をコイル配設凹部(31)に保持
し、上記絶縁材(45)の設置は終了する。
【0026】このように、上記実施例によれば、コイル
配設凹部(31)の表面に非導電性樹脂から成る絶縁材
(45)を設けているので、ボビン(29)全体を非導
電性樹脂で製作する場合よりも樹脂使用量は少なく、し
たがって樹脂から発生するアウトガスはわずかで、コン
タミネーションは問題にならず、圧縮機(A)の長寿命
化を図ることができる。また、ボビン(29)自体は金
属製であるので、高い加工精度を保持できる。また、導
線(33)に樹脂被覆を行う従来の場合と同じ樹脂使用
量で絶縁材(45)を設けた場合、ボビン(29)と導
線(33)との間の樹脂層の厚さは従来よりも大きくな
り、ピンホールの発生を解消して圧縮(A)の信頼性を
向上させることができる。
【0027】さらに、非導電性樹脂シート(47)を用
いることにより、コイル(25)を利用して非導電性樹
脂シート(47)をコイル配設凹部(31)に容易に保
持することができる。しかも、非導電性樹脂としてガラ
スエポキシを用いることによって優れた機械的強度およ
び耐熱性が得られ、圧縮機(A)内の加圧加熱雰囲気下
においてシート形状を保持し得る。
【0028】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形例を包含するものである。例
えば、非導電性樹脂として、ガラスエポキシシート以外
に、ポリイミドフィルム、アラミド紙、該両絶縁材料の
複合紙、その他公知の非導電性樹脂の1種または2種以
上をシート状にしたものを用いてもよい。例えば、上記
ポリイミドフィルム、アラミド紙等をエポキシ樹脂でモ
ールドしたシートを使用してもよい。さらに、上記ガラ
ス繊維以外の強化材として、例えば炭素繊維その他の公
知の繊維強化材を使用してもよく、これらの強化材をエ
ポキシ樹脂以外の上記樹脂と複合させてもよい。
【0029】また、上記絶縁材(45)はコイル配設凹
部(31)表面に、非導電性樹脂のコーティングにより
設けられるものであってもよい。この場合、使用する非
導電性樹脂として、ポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂お
よびポリスルホン、不飽和ポリエステル、エポキシ樹
脂、ポリアミド、ポリイミドおよびシリコーン樹脂等の
公知の電気絶縁材料から1種または2種以上を選択す
る。上記例示した電気絶縁材料はいずれも電気絶縁性以
外に耐熱性に優れている。
【0030】また、本発明の振動式圧縮機は、一対のピ
ストン(3),(3)を対向させて配置した上記実施例
のタイプに限らず、1本のピストン(3)だけで圧縮室
(B)の容積を変化させるようにしたタイプであっても
よい。
【0031】また、上記実施例では、コイル(25)を
ピストン(3)に、永久磁石(23)をシリンダ(1
1)の外筒部(13)にそれぞれ設けたが、逆に、コイ
ル(25)を外筒部(13)に、永久磁石(23)をピ
ストン(3)にそれぞれ設けてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明の振
動式圧縮機によれば、コイル(25)の配設箇所の表面
に非導電性樹脂から成る絶縁材(45)を設けているの
で、上記配設箇所を設けた部材(例えばボビン)全体を
非導電性樹脂で製作する場合よりも樹脂使用量は少な
く、樹脂からのアウトガスによるコンタミネーションの
問題を引き起こすことがないことから、圧縮機の長寿命
化を図ることができると共に、上記配設箇所を設けた部
材を金属製にすることによって高い加工精度を保持する
こともできる。一方、例えば導線(33)に樹脂被覆を
行う従来の場合と樹脂使用量が同じであっても、上記配
設箇所と導線(33)との間の樹脂層の厚さが従来より
も増加し、ピンホールの発生を解消でき、圧縮機の信頼
性を向上させることができる。
【0033】さらに、請求項2に係る発明によれば、絶
縁材(45)の非導電性樹脂はシート状であるので、シ
ート状の非導電性樹脂をコイル(25)の配設箇所に敷
いておけば、コイル(25)を利用して絶縁材(45)
を上記配設箇所に容易に保持し得る。
【0034】しかも、請求項3に係る発明によれば、非
導電性樹脂としてガラスエポキシを用いるので、優れた
機械的強度および耐熱性が得られ、圧縮機内の加圧加熱
雰囲気下において絶縁材(45)の形状を保持すること
ができる。
【0035】また、請求項4および請求項5に係る発明
の振動式圧縮機によれば、一対のピストン(3),
(3)で圧縮室(B)を同時に圧縮しているので、効率
よく圧縮波を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る振動式圧縮機の縦断面
図である。
【図2】コイルの拡大断面図である。
【図3】従来のピストンおよびボビンの拡大断面図であ
る。
【図4】従来のボビン先端部の拡大断面図である。
【符号の説明】
3 ピストン 11 シリンダ 23 永久磁石(磁石) 25 コイル 31 コイル配設凹部(コイルの配設箇所) 33 導線 45 絶縁材 B 圧縮室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 外島 隆造 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平3−215158(JP,A) 特開 平5−30595(JP,A) 特開 平4−289458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/14 520 H01F 27/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復移動可能に配置されたピストン
    (3)と、磁石(23)と、該磁石(23)の磁界中で
    作動して上記ピストン(3)を往復移動させるコイル
    (25)とを備え、上記ピストン(3)の往復移動によ
    り圧縮室(B)内の作動流体を圧縮して圧力波を発生さ
    せる振動式圧縮機において、 上記コイル(25)の配設箇所の表面には、該配設箇所
    と上記コイル(25)の導線(33)との間を電気的に
    絶縁する非導電性樹脂から成る絶縁材(45)が設けら
    れていることを特徴とする振動式圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記絶縁材(45)の非導電性樹脂はシ
    ート状のものである請求項1記載の振動式圧縮機。
  3. 【請求項3】 上記絶縁材(45)の非導電性樹脂はガ
    ラスエポキシシートである請求項2記載の振動式圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 上記ピストン(3),(3)は一対設け
    られ、該一対のピストン(3),(3)はシリンダ(1
    1)に対して往復移動可能に嵌挿されており、該シリン
    ダ(11)内における上記一対のピストン(3),
    (3)で挟まれた空間に上記圧縮室(B)が形成され、
    該圧縮室(B)を上記一対のピストン(3),(3)で
    同時に圧縮して圧力波を発生させるように構成されてお
    り、 上記コイル(25)は上記一対のピストン(3),
    (3)のそれぞれに設けられている一方、上記磁石(2
    3)は、上記シリンダ(11)における上記各コイル
    (25)に対応する部位に一対設けられている請求項
    1、請求項2または請求項3記載の振動式圧縮機。
  5. 【請求項5】 上記ピストン(3),(3)は一対設け
    られ、該一対のピストン(3),(3)はシリンダ(1
    1)に対して往復移動可能に嵌挿されており、該シリン
    ダ(11)内における上記一対のピストン(3),
    (3)で挟まれた空間に上記圧縮室(B)が形成され、
    該圧縮室(B)を上記一対のピストン(3),(3)で
    同時に圧縮して圧力波を発生させるように構成されてお
    り、 上記磁石(23)は上記一対のピストン(3),(3)
    のそれぞれに設けられている一方、上記コイル(25)
    は、上記シリンダ(11)における上記各磁石(23)
    に対応する部位に一対設けられている請求項1、請求項
    2または請求項3記載の振動式圧縮機。
JP06066859A 1994-04-05 1994-04-05 振動式圧縮機 Expired - Fee Related JP3129079B2 (ja)

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