JP3127089B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JP3127089B2
JP3127089B2 JP06325867A JP32586794A JP3127089B2 JP 3127089 B2 JP3127089 B2 JP 3127089B2 JP 06325867 A JP06325867 A JP 06325867A JP 32586794 A JP32586794 A JP 32586794A JP 3127089 B2 JP3127089 B2 JP 3127089B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理装置及び画像
処理方法に関し、特に繰り返しパターンをもつ対象物体
を撮像した画像において、画像上の繰り返しパターンの
一つ一つのセルの位置を正確に求めるLSIや液晶パネ
ルの配線欠陥検査における画像処理などに利用される画
像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIや液晶パネルなどの繰り返しパタ
ーンのある物体において、配線などの欠陥検査を画像処
理で行なうためには、対象物体をCCDなどの撮像装置
で撮像した対象画像上におけるパターン配置の正確な位
置を知る必要がある。
【0003】従来の技術による第1の方法として、あら
かじめ繰り返しパターンの一つのセルの参照画像を格納
しておき、参照画像と同じ倍率で撮像された対象画像
と、参照画像の各ピクセルの輝度を比較して、その累積
誤差の最も小さい場所を基準としセルの位置を求める方
法がある。
【0004】上述したセルの位置を求める方法を図14
のフローチャートに沿って詳細に説明する。
【0005】まず、ステップS200lにおいて、対象
画像上で参照画像と比較する対象画像の領域の位置を示
す座標(P,Q)をそれぞれ0に初期化する。ステップ
S2002において、対象画像における横の座標値がP
の位置において、参照画像と比較するだけの幅があるか
否かチェックを行う。もし、ステップS2002におい
てYESと判断された場合は、ステップS2003にお
いて、対象画像における縦の座標値がQの位置におい
て、参照画像と比較するだけの幅があるかチェックを行
なう。もし、ステップS2003において、YESと判
断された場合は、ステップS2004において、対象画
像において座標(P,Q)を起点とする参照画像に対応
する大きさの領域と、参照画像の輝度の誤差E(P,
Q)を0に初期化し、ステップS2005において、繰
り返しを制御する変数iとjをそれぞれ1に初期化す
る。そして、ステップS2006において、iが参照画
像の横の幅の範囲にあるか否かチェックする。もし、ス
テップS2006において、YESと判断された場合
は、ステップS2007において、jが参照画像の縦の
幅の範囲にあるか否かチェックする。もし、ステップS
2007において、YESと判断された場合は、ステッ
プS2008において、参照画像の座標(i,j)にお
けるピクセルと、対象画像の座標(P+i,Q+j)に
おけるピクセルの輝度の差分をとり、その絶対値をE
(P,Q)に加える。次に、ステップS2009におい
て、jに1を加え、ステップS2007を実行する。ス
テップS2007において、jが参照画像の縦の幅の範
囲にあるか否かチェックをし、NOと判断された場合に
は、ステップS2010において、jを初期化して1に
し、ステップS2011において、iに1を加え、ステ
ップS2006へ戻る。
【0006】また、上述のステップS2006におい
て、iが参照画像の横の幅の範囲にないと判断された場
合は、ステップS2012において、Qに1を加え、ス
テップS2003へ戻る。
【0007】また、上述のステップS2003におい
て、対象画像における縦の座標値がQの位置において、
参照画像と比較するだけの幅がないと判断された場合
は、ステップS2013において、Qを0に初期化し、
ステップS20l4において、Pに1を加え、ステップ
S2002へ戻る。上述のステップS2002におい
て、対象画像における横の座標値がPの位置において、
参照画像と比較するだけの幅があるかチェックをし、N
Oと切断された場合は、ステップS2015において、
E(P,Q)が最も小さい(P,Q)を見つけ出し、ス
テップS2016において、求めた(P,Q)から参照
画像の大きさの整数倍を加えて、対象画像における繰り
返しパターンの一つ一つのセルの位置を求め、このプロ
グラムを終了する。
【0008】以上のような方法により誤差が最も小さい
位置、あるいは類似度が最も大きい位置がわかると、そ
れが対象画像の中のある一つのセルの位置となる。対象
画像における一つ一つのセルの大きさは同じであると考
えて、その縦と横の大きさがわかっているので、求めた
位置からその参照画像の大きさの整数倍を加えれば対象
画像のすべてのセルの位置を求めることができる。
【0009】従来の技術による第2の方法として、予め
対象物体の隅などにアライメントマークをつけておき、
特開昭64−84108号公報などに開示されている方
法を用いてアライメントマークを検出し、アライメント
マークからの相対的な位置によって、各セルの位置を求
める方法がある。
【0010】従来の技術による第3の方法として、特開
平5−l97122号公報に開示されているように、対
象画像のX軸及びY軸の投射ヒストグラムを求め、その
ヒストグラムからエッジを抽出して、そのエッジの特徴
から画像上のセルの位置を求める方法がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術による第1の方法において、LSIや液晶
パネルの製造工程でインラインの配線欠陥検査を行なう
場合、セルの位置を求めた後に行なわれる処理時間を考
慮に入れると、パターン配置の正確な位置を調べるのに
はあまりにも時間がかかり過ぎる。たとえば、液晶パネ
ルの製造工程では、パネル1枚の大きさが500mm×
500mm、分解能5μm、一枚当たりおよそ1分で配
線欠陥検査を行なわなくてはならない。この場合、10
00×1000ピクセルのエリアセンサを20個並列に
動作させて検査を行なった場合でも、分解能5μmでの
エリアセンサ1回当たりの撮像で5mm×5mm×20
の領域の撮像しか行なうことができないので、パネル全
体を撮像するのに500回必要となる。このため、パネ
ル1枚を1分で検査するためには、1回の検査をl20
msecで行なう必要がある。
【0012】従来の技術の第1の方法では、対象画像の
大きさ、すなわちエリアセンサのサイズが1000×1
000ピクセル、参照画像の大きさが100×100ピ
クセルで、ピクセル同士の1回の比較が計算機のCPU
で1サイクルかかるとすると、1回の参照画像との比較
で100×100サイクルかかることになり、それがお
およそ(1000−100)×(1000−100)回
繰り返されるので、全体として100×100×(10
00−100)×(1000−100)サイクルかかる
ことになる。計算機のCPUの1サイクルが10nse
cとすれば、全体として約81secかかることにな
る。これでは、インラインの配線欠陥検査を行なうこと
ができない。
【0013】また、対象物体の繰り返しパターンのセル
の大きさが、参照画像又は対象画像上において正確に整
数倍で表現されている場合は少ないので、対象画像の中
にある一つのセルの位置から、参照画像の大きさの整数
倍を加えると、決定されたセルの位置から遠い位置のセ
ルの場合(整数倍の数が大きいところ)、位置がずれて
しまい正しい位置を特定できなくなる。すなわち、繰り
返しパターンの一つのセルを画像中の縦と横のピクセル
数が整数で表せない場合が多いので、決定されたセルの
位置から遠い位置にあるセルに対しては、決定されたセ
ルの位置から、参照画像の大きさを整数倍するので、正
しい位置を特定できない。
【0014】上述した従来の技術による第2の方法で
は、高倍率で撮像を行なった場合、アライメントマーク
を一諸に撮像できない箇所が生じる。そのような箇所に
おいては、対象物体又は撮像装置を移動させるステージ
の移動距離によってセルの位置を求めるので、上述の第
1の方法と同じ問題が生ずるとともに、対象物体又は撮
像装置を機械的に移動させることによって振動などで誤
差が生じ、対象物体を撮像した画像上では、正確にセル
の位置を把握することはできない。
【0015】上述した従来の技術による第3の方法で
は、対象画像の大きさが1000×1000ピクセルの
場合、X軸又はY軸の投射ヒストグラムを求めるのに1
ピクセルあたり計算機のCPUで10サイクルかかると
すると、一つの軸の投射ヒストグラムを求めるのにはお
よそ1000×1000×10サイクルかかるので、2
つの軸の投射ヒストグラムでは、2×1000×100
0×10サイクルとなる。計算機のCPUの1サイクル
が10nsecとすれば、全体として約200msec
かかることになり、上記液晶パネルの欠陥検査をインラ
インで行なうことはできない。
【0016】さらに、この方法ではヒストグラムからエ
ッジを求めてセルの位置を決めているが、セルの構造が
複雑な場合は、ヒストグラムからエッジのラインをきれ
いに抽出することは難しいので、セルの位置を正確に求
めるのは困難である。
【0017】本発明は、上記のような課題を解消するた
めになされたもので、対象画像の繰り返しパターンのセ
ルの位置を高速かつ正確に求めることができる画像処理
装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前述の
目的は、繰り返しパターンを持つ対象物体を撮像した対
象画像と前記繰り返しパターンの一つのセルを撮像した
参照画像とから前記対象画像上にある前記繰り返しパタ
ーンのセルの位置を求める画像処理装置であって、前記
対象画像及び前記参照画像の画像データを格納する画像
データ格納手段と、格納された前記参照画像の各行及び
各列の輝度ヒストグラムと、前記対象画像の前記参照画
像に対応する大きさの領域の各行及び各列の輝度ヒスト
グラムを求める輝度ヒストグラム生成手段と、前記輝
度ヒストグラム生成手段によって予め求められた前記参
照画像の各行及び各列の輝度ヒストグラムを格納する第
1のヒストグラムデータ格納手段と、前記対象画像の
記参照画像に対応する大きさの領域の各行又は各列の輝
度ヒストグラムと前記参照画像の各行又は各列の輝度ヒ
ストグラムとを比較して誤差データを求めるヒストグラ
ム比較手段と、求められた誤差データを格納する誤差デ
ータ格納手段と、格納された誤差データから対象画像中
で最も誤差が小さくなる位置を求める最小誤差データ抽
出手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の画
像処理装置によって達成される。
【0019】本発明によれば、前述の目的は、前記対象
画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行又は
各列の求められた輝度ヒストグラムを格納する第2の輝
度ヒストグラムデータ格納手段を更に備えることを特徴
とする請求項2に記載の画像処理装置によって達成され
る。
【0020】本発明によれば、前述の目的は、前記ヒス
トグラム比較手段は、前記対象画像の所定位置から行又
は列の一方向のピクセル数が前記参照画像の前記一方向
のピクセル数×2−1以上、かつ他方向のピクセル数が
前記参照画像の前記他方向のピクセル数である大きさの
領域について誤差データを求め、前記最小誤差データ
出手段は該領域中で最も誤差が小さくなる位置を求める
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置によっ
て達成される。
【0021】本発明によれば、前述の目的は、前記ヒス
トグラム比較手段は、前記対象画像の前記参照画像に対
応する大きさの領域の各列の輝度ヒストグラムと前記参
照画像の各列の輝度ヒストグラムとを前記対象画像内の
領域の右端から左端まで1列ずつ比較して誤差データを
求めることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置
によって達成される。
【0022】本発明によれば、前述の目的は、前記ヒス
トグラム比較手段は、前記対象画像の前記参照画像に対
応する大きさの領域の各行の輝度ヒストグラムと前記参
照画像の各行の輝度ヒストグラムとを前記対象画像内の
領域の下端から上端まで1行ずつ比較して誤差データを
求めることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置
によって達成される。
【0023】本発明によれば、前述の目的は、繰り返し
パターンを持つ対象物体を撮像した対象画像と前記繰り
返しパターンの一つのセルを撮像した参照画像とから前
記対象画像上にある前記繰り返しパターンのセルの位置
を求める画像処理方法であって、前記対象画像及び前記
参照画像の画像データを格納し、格納された前記参照画
像の各行及び各列の輝度ヒストグラムと、前記対象画像
の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行及び各列
の輝度ヒストグラムとを求めて格納し、前記対象画像の
前記参照画像に対応する大きさの領域の各行又は各列の
輝度ヒストグラムと前記格納された参照画像の各行又は
各列の輝度ヒストグラムとを比較して誤差データを求
め、求められた誤差データを格納し、格納された誤差デ
ータから対象画像中で最も誤差が小さくなる位置を前記
繰り返しパターンのセルの位置として求めることを特徴
とする請求項6に記載の画像処理方法によって達成され
る。
【0024】
【0025】本発明によれば、前述の目的は、前記対象
画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行又は
各列の輝度ヒストグラムと前記参照画像の各行又は各列
の輝度ヒストグラムとを比較する際に、前記対象画像の
所定位置から行又は列の一方向のピクセル数が前記参照
画像の前記一方向のピクセル数×2−1以上、かつ他方
向のピクセル数が前記参照画像の前記他方向のピクセル
数である大きさの領域について誤差データを求め、該領
域中で最も誤差が小さくなる位置を前記繰り返しパター
ンのセルの位置として求めることを特徴とする請求項
に記載の画像処理方法によって達成される。
【0026】本発明によれば、前述の目的は、前記対象
画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行又は
各列の輝度ヒストグラムと前記参照画像の各行又は各列
の輝度ヒストグラムとを比較する際に、前記対象画像
所定の位置から行又は列の一方向のピクセル数が前記参
照画像の前記一方向のピクセル数×2−1以上、かつ他
方向のピクセル数が前記参照画像の前記他方向のピクセ
ル数である大きさの領域を2つ選択し、選択したそれぞ
れの領域について、行又は列の一方向のセルの位置を求
めて前記一方向に収まっているセルの数を求め、前記一
方向のピクセル数を前記一方向に収まっているセル数で
割ることによってセルの一方向の大きさを求め、前記求
めたセルの位置から前記セルの一方向の大きさを整数倍
して前記繰り返しパターンの各セルの位置を求めること
を特徴とする請求項8に記載の画像処理方法によって達
成される。
【0027】本発明によれば、前述の目的は、前記対象
画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各列の輝
度ヒストグラムと前記参照画像の各列の輝度ヒストグラ
ムとを比較する際に、前記対象画像内の領域の右端から
左端まで1列ずつ比較して誤差データを求めることを特
徴とする請求項に記載の画像処理方法によって達成さ
れる。
【0028】本発明によれば、前述の目的は、前記対象
画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行の輝
度ヒストグラムと前記参照画像の各行の輝度ヒストグラ
ムとを比較する際に、前記対象画像内の領域の下端から
上端まで1行ずつ比較して誤差データを求めることを特
徴とする請求項10に記載の画像処理方法によって達成
される。
【0029】本発明によれば、前述の目的は、前記誤差
データの代わりに類似度データを求めて格納し、格納さ
れた類似度データから最も類似度が大きくなる位置を前
記繰り返しパターンのセルの位置として求めることを特
徴とする請求項11に記載の画像処理方法によって達成
される。
【0030】
【作用】請求項1に記載の画像処理装置においては、画
像データが画像データ格納手段に格納され、輝度ヒスト
グラム生成手段により格納された参照画像の各行及び各
列に関する輝度ヒストグラムと、対象画像の参照画像に
対応する大きさの領域の各行及び各列に関する輝度ヒス
トグラムが求められ、第1のヒストグラムデータ格納
手段により予め求められた参照画像の各行及び各列の輝
度ヒストグラムが格納され、ヒストグラム比較手段によ
り対象画像の参照画像に対応する大きさの領域の各行及
び各列の輝度ヒストグラムと参照画像の各行又は各列の
輝度ヒストグラムとが比較されて誤差データが求めら
れ、誤差データ格納手段により比較したヒストグラムの
誤差データが格納され、最小誤差データ抽出手段により
誤差データから対象画像中で最も誤差が小さくなる位置
が求められる。参照画像の各行又は各列の輝度ヒストグ
ラムデータが比較される前に予め求められて格納され、
参照画像と対象画像の参照画像に対応する大きさの領域
比較が各行又は各列毎にヒストグラムデータによって
行われることにより、繰り返しパターンのセルの位置を
短時間で求めることが可能となる。
【0031】請求項2に記載の画像処理装置において
、第2の輝度ヒストグラムデータ格納手段に対象画像
の参照画像に対応する大きさの領域の各行又は各列の
められた輝度ヒストグラムが格納される。ヒストグラム
比較手段で比較される前に対象画像の参照画像に対応す
大きさの領域の各行又は各列の輝度ヒストグラムデー
タが求められて格納されていることにより、繰り返しパ
ターンのセルの位置を更に短時間で求めることが可能と
なる。
【0032】請求項3に記載の画像処理装置において
は、ヒストグラム比較手段により対象画像の所定位置か
ら行又は列の一方向のピクセル数が参照画像の一方向の
ピクセル数×2−1以上、かつ他方向のピクセル数が参
照画像の他方向のピクセル数である大きさの領域につい
て誤差データが求められ、最小誤差データ抽出手段によ
り該領域中で最も誤差が小さくなる位置が求められる。
誤差データを求める領域が対象画像に比べて小さくされ
たことにより、繰り返しパターンのセルの位置をより短
時間で求めることが可能となる。
【0033】請求項4に記載の画像処理装置において
は、ヒストグラム比較手段により対象画像の参照画像に
対応する大きさの領域の各列の輝度ヒストグラムと参
画像の各列の輝度ヒストグラムとが対象画像の領域の右
端から左端まで1列ずつ比較されて誤差データが求めら
れる。
【0034】請求項5に記載の画像処理装置において
は、ヒストグラム比較手段により対象画像の参照画像に
対応する大きさの領域の各行の輝度ヒストグラムと参
画像の各行の輝度ヒストグラムとが対象画像の領域の下
端から上端まで1行ずつ比較されて誤差データが求めら
れる。
【0035】請求項6に記載の画像処理方法において
は、画像データが格納され、格納された参照画像の各行
及び各列に関する輝度ヒストグラムと、対象画像の参照
画像に対応する大きさの領域の各行及び各列の輝度ヒス
トグラムとが求められて格納され、対象画像の参照画像
に対応する大きさの領域の各行又は各列の輝度ヒストグ
ラムと格納された参照画像の各行又は各列の輝度ヒスト
グラムとが比較されて誤差データが求められ、比較した
ヒストグラムの誤差データが格納され、誤差データから
対象画像中で最も誤差が小さくなる位置が繰り返しパタ
ーンのセルの位置として求める。参照画像の各行又は各
列の輝度ヒストグラムデータが比較される前に予め求め
られて格納され、参照画像と対象画像の参照画像に対応
する大きさの領域の比較が各行又は各列毎にヒストグラ
ムデータによって行われることにより、繰り返しパター
ンのセルの位置を短時間で求めることが可能となる。
【0036】
【0037】請求項に記載の画像処理方法において
は、対象画像の参照画像に対応する大きさの領域の各行
又は各列の輝度ヒストグラムと参照画像の各行又は各列
の輝度ヒストグラムとが比較される際に、対象画像の所
定位置から行又は列の一方向のピクセル数が参照画像
方向のピクセル数×2−1以上、かつ他方向のピクセ
ル数が参照画像の他方向のピクセル数である大きさの領
域について誤差データが求められ、該領域中で最も誤差
が小さくなる位置が繰り返しパターンのセルの位置とし
て求められる。誤差データを求める領域が対象画像に比
べて小さくされたことにより、繰り返しパターンのセル
の位置をより短時間で求めることが可能となる。
【0038】請求項8に記載の画像処理方法において
は、対象画像の参照画像に対応する大きさの領域の各行
又は各列の輝度ヒストグラムと参照画像の各行又は各列
の輝度ヒストグラムとが比較される際に、対象画像の所
定の位置から行又は列の一方向のピクセル数が参照画像
の一方向のピクセル数×2−1以上、かつ他方向のピク
セル数が参照画像の他方向のピクセル数である大きさの
領域が2つ選択され、選択されたそれぞれの領域につい
て、行又は列の一方向のセルの位置が求められて一方向
にいくつのセルが収まっているかが求められ、一方向の
ピクセル数を一方向に収まっているセル数で割ることに
よってセルの一方向の大きさが求められ、求められたセ
ルの位置からセルの一方向の大きさが整数倍されて繰り
返しパターンの各セルの位置が求められる。2つ領域を
使用してセルの行及び列方向の大きさと領域内の行及び
列方向のセル数が求められることにより、対象画像内の
各セル位置を短時間で正確に求めることが可能となる。
【0039】請求項に記載の画像処理方法において
は、対象画像の参照画像に対応する大きさの領域の各列
の輝度ヒストグラムと参照画像の各列の輝度ヒストグラ
ムとが対象画像内の領域の右端から左端まで1列ずつ比
較されて誤差データが求められる。
【0040】請求項10に記載の画像処理方法において
は、対象画像の参照画像に対応する大きさの領域の各行
の輝度ヒストグラムと参照画像の各行の輝度ヒストグラ
ムとが対象画像内の領域の下端から上端まで1行ずつ比
較されて誤差データが求められる。
【0041】請求項11に記載の画像処理方法において
は、誤差データの代わりに類似度データが求められて格
納され、格納された類似度データから最も類似度が大き
くなる位置が繰り返しパターンのセルの位置として求め
られる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の画像処理装置及び画像処理方
法の実施例について説明する。
【0043】本発明の画像処理装置の第1の実施例は、
図1に示すように、CCDなどの撮像装置に取り込まれ
た画像を格納する画像データ格納手段101を有してお
り、画像データ格納手段101には、画像データ格納手
段101に格納された画像から各列及び各行の輝度ヒス
トグラムを生成する輝度ヒストグラム生成手段104が
接続されている。そして、輝度ヒストグラム生成手段1
04には、輝度ヒストグラム生成手段104で作られた
参照画像の各列及び各行の輝度ヒストグラムデータを格
納する第1のヒストグラムデータ格納手段102と、第
1のヒストグラムデータ格納手段102に格納されてい
る参照画像の各列又は各行の輝度ヒストグラムデータ
と、輝度ヒストグラム生成手段104により求められた
画像データ格納手段101に格納されている対象画像の
各列又は各行の輝度ヒストグラムデータとを比較して誤
差を求める第1のヒストグラム比較手段105とが接続
されている。更に、第1のヒストグラム比較手段105
には、第1のヒストグラム比較手段105により求めら
れられた誤差を格納する誤差データ格納手段103が接
続されており、誤差データ格納手段103には、誤差デ
ータ格納手段103に格納された誤差データから最も誤
差の小さいものが求められる最小誤差データ抽出手段1
06が接続されている。
【0044】本実施例では、以下のような第1の方法に
よって対象画像の繰り返しパターンの各セルの位置が求
められる。
【0045】対象画像の左又は右の端から参照画像に対
応する大きさの領域が選ばれ、各列の輝度ヒストグラム
が求められ、求められた各列の輝度ヒストグラムと参照
画像の各列の輝度ヒストグラムとが比較されて誤差が求
められる。上述動作が対抗する端まで1ピクセルずつ移
動しながら行なわれ、誤差が最も小さいデータに対応す
る位置が対象画像の繰り返しパターンの一つのセルの横
の位置とされる。同様に、対象画像の上又は下の端から
参照画像に対応する大きさの領域が選ばれ、各行の輝度
ヒストグラムが求められ、求められた各行の輝度ヒスト
グラムと参照画像の各行の輝度ヒストグラムとが比較さ
れて誤差が求められる。上述の動作が対抗する端まで1
ピクセルずつ移動されながら行なわれ、誤差が最も小さ
いデータに対応する位置が対象画像の繰り返しパターン
の一つのセルの縦の位置とされ、求めた縦及び横の位置
が繰り返しパターンのセルの位置とされ、その位置から
セルの大きさの整数倍が加えられることによって、対象
画像の繰り返しパターンの各セルの位置が求められる。
【0046】すなわち、輝度ヒストグラム生成手段10
4により、図13に示すように、参照画像の各列及び各
行の輝度ヒストグラムが求められ、求められた輝度ヒス
トグラムが第1のヒストグラムデータ格納手段102に
格納され、対象画像の左端のある一つの位置、例えば左
上の隅から、参照画像に対応する大きさ、すなわち繰り
返しパターンの一つのセルの大きさの領域(図10
(a)参照)が選ばれ、各列の輝度ヒストグラムが求め
られる。求められた輝度ヒストグラムと、第1のヒスト
グラムデータ格納手段102に格納されている参照画像
の各列の輝度ヒストグラムが比較され、その誤差が求め
られて誤差データ格納手段103に格納される。そし
て、対象画像の1ピクセル右の位置、例えば左上の隅よ
り1ピクセル右の位置から、同じように参照画像の大き
さの領域(図10(b)参照)が選ばれ、各列の輝度ヒ
ストグラムが求められる。求められた各列の輝度ヒスト
グラムと、第1のヒストグラムデータ格納手段102に
格納されている参照画像の各列のヒストグラムが比較さ
れ、その誤差が求められて誤差データ格納手段103に
格納される。以上の処理が対抗する隅まで繰り返され、
誤差データ格納手段に格納された誤差データのうち、最
も誤差の小さいデータに対応する位置が繰り返しパター
ンの横方向の位置とされる。図11の点線で示した領域
1101に検査した全領域が示され、太い実線で示され
た領域1103に最も誤差の小さい位置が示される。
【0047】同様に対象画像の上端のある一つの位置、
例えば左上の隅から、参照画像の大きさの領域(図10
(a)参照)が選ばれ、各行の輝度ヒストグラムが求め
られる。求められた輝度ヒストグラムと、第1のヒスト
グラムデータ格納手段102に格納されている参照画像
の各行の輝度ヒストグラムとが比較され、その誤差が求
められて誤差データ格納手段103に格納される。そし
て、対象画像の1ピクセル下の位置、例えば左上の隅よ
り1ピクセル下の位置から、同じように参照画像の大き
さの領域(図10(c)参照)が選ばれ、各行の輝度ヒ
ストグラムが求められる。求められた各行の輝度ヒスト
グラムと、第1のヒストグラムデータ格納手段102に
格納されている参照画像の各行の輝度ヒストグラムとが
比較され、その誤差が求められて誤差データ格納手段1
03に格納される。以上の処理が対抗する側の隅まで繰
り返され、誤差データ格納手段103に格納された誤差
データのうち、最も誤差の小さい位置が繰り返しパター
ンの縦方向の位置とされる。図11の点線で示した領域
1102に検査した全領域が示され、太い実線で示され
た領域1104に最も誤差の小さい位置が示される。
【0048】以上の方法によって求めた縦方向と横方向
の位置から、図11に示すように、縦方向の位置を通る
水平線1107と横方向の位置を通る垂直線1106と
の交点が繰り返しパターンの一つのセルの位置1105
とされ、求められた位置からセルの大きさの整数倍が加
えられることによって、対象画像の繰り返しパターンの
各セルの位置が決定される。
【0049】次に、本実施例で使用する第1の方法を図
4a及び図4bのフローチャートに沿って説明する。
【0050】まず、ステップS1022において、参照
画像の各列及び各行の輝度ヒストグラムが求められ、メ
モリに格納される。そして、ステップS1001におい
て、対象画像の横方向の座標値Pが0に初期化される。
ステップS1002において、対象画像の横方向の座標
値Pから参照画像の大きさの領域が選択できるか否かチ
ェックが行なわれる。もし、ステップS1002におい
てYESと判断された場合は、ステップS1003にお
いて、対象画像の横方向の座標値Pにおける誤差E1
(P)が初期化されて0にされる。更に、ステップS1
004において、繰り返しを制御する変数iが初期化さ
れて1にされ、ステップS1005において、iが参照
画像の横の幅の範囲にあるか否かチェックされる。も
し、ステップS1005において、YESと判断された
場合は、ステップS1006において、対象画像のP+
i列において参照画像の縦の幅分のピクセルが選ばれ、
選ばれたピクセルの輝度ヒストグラムが求められ、ステ
ップS1007において、参照画像のi列の輝度ヒスト
グラムと、対象画像のP+i列の輝度ヒストグラムの誤
差が求められ、その絶対値がE1(P)に加えられる。
次に、ステップS1008において、iに1が加えら
れ、ステップS1005が実行される。
【0051】ステップS1005において、iが参照画
像の横の幅の範囲にあるか否かチェックされ、NOと判
断された場合は、ステップS1009において、Pに1
が加えられ、ステップS1002が実行される。ステッ
プS1002において、対象画像の横方向の座標値Pか
ら参照画像の大きさの領域が選択できるか否かチェック
され、NOと判断された場合は、ステップS1010に
おいて、E1(P)が最も小くなるPが見つけ出されて
ステップS1011が実行される。次に、ステップS1
011において、対象画像の縦方向の座標値Qが0に初
期化される。ステップS1012において、対象画像の
縦方向の座標値Qから参照画像の大きさの領域が選択で
きるか否かチェックが行なわれる。もし、ステップS1
012においてYESと判断された場合は、ステップS
1013において、対象画像の縦方向の座標値Qにおけ
る誤差E2(Q)が0に初期化される。そして、ステッ
プS1014において、繰り返し変数jが1に初期化さ
れ、ステップS1015において、jが参照画像の縦の
幅の範囲にあるか否かチェックされる。もし、ステップ
S1015において、YESと判断された場合は、ステ
ップS1016において、対象画像のQ+j行において
参照画像の横の幅分のピクセルが選ばれ、輝度ヒストグ
ラムが求められ、ステップS1017において、参照画
像のj行の輝度ヒストグラムと、対象画像のQ+j行の
輝度ヒストグラムの誤差が求められ、その絶対値がE2
(Q)に加えられる。次に、ステップS1018におい
て、jに1が加えられ、ステップS0015が実行され
る。
【0052】ステップS1015において、jが参照画
像の縦の幅の範囲にあるか否かチェックされ、NOと判
断された場合は、ステップS1019において、Qに1
が加えられ、ステップS1012が実行される。ステッ
プS1012において、対象画像の縦方向の座標値Qか
ら参照画像の大きさの領域が選択できるか否かチェック
され、NOと判断された場合は、ステップS1020に
おいて、E2(Q)が最も小さくなるQが見つけ出さ
れ、ステップS1021において、求められた(P,
Q)から参照画像の大きさの整数倍が加えられて、対象
画像の繰り返しパターンの一つ一つのセルの位置が求め
られ、このプログラムが終了される。
【0053】以上の処理により、対象画像における繰り
返しパターンのセルの位置を知ることができる。
【0054】なお、誤差を類似度に置き換え、類似度の
最も大きくなる位置を繰り返しパターンのセルの位置と
することもできる。また、横方向の位置を求めるに際
し、左の隅から1ピクセルずつ右の隅に向かって処理を
進めたり、縦方向の位置を求めるに際し、下の隅から1
ピクセルずつ上の隅に向かって処理することも可能であ
る。さらに、横と縦の求める順番が逆でも可能である。
【0055】本実施例での処理時間は、たとえば、対象
画像の大きさが1000×1000ピクセル、参照画像
の大きさが100×100ピクセルで、一つのピクセル
の輝度ヒストグラムの値を求めるのに計算機のCPUで
10サイクル、一つの横又は縦の誤差を求めるの1サイ
クルかかるとすると、横方向の輝度ヒストグラムを求め
るのに100×10サイクル、1回の参照画像との比較
に100×(100×10+1)サイクルとなり、対象
画像の横方向の比較全体では(1000−100)×1
00×(100×10+1)サイクルとなる。同様に、
縦方向の輝度ヒストグラムを求めるのに100×10サ
イクル、1回の参照画像との比較に100×(100×
10+1)サイクルとなり、対象画像の横方向の比較全
体では(1000−100)×100×(100×10
+1)サイクルとなる。よって、全体ではおおよそ
((1000−100)×100×(100×10+
1))+((1000−100)×100×(100×
10+1))サイクルとなる。計算機のCPUの1サイ
クルが10nsecとすれば、約1.8secかかるこ
ととなる。これは、従来の技術による第1の方法に比べ
て約1/45の時間で繰り返しパターン画像の一つのセ
ルの位置を求めることができる。
【0056】次に、本発明の画像処理装置の第2の実施
例を図を参照しながら説明する。なお、図1と同一の構
成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0057】本実施例の表示装置は、図2に示すよう
に、輝度ヒストグラム生成手段104により画像データ
格納手段101に格納されている対象画像の各列及び各
行の輝度ヒストグラムデータを格納する第2のヒストグ
ラムデータ格納手段201を具備している。第1のヒス
トグラム比較手段105は、第1のヒストグラムデータ
格納手段102に格納された参照画像の各列又は各行の
輝度ヒストグラムデータと、第2のヒストグラムデータ
格納手段201に格納された対象画像の各列又は各行の
輝度ヒストグラムデータとが比較され、誤差が求められ
るように構成されている。
【0058】本実施例では、以下のような第2の方法に
よって対象画像の繰り返しパターンの各セルの位置が求
められる。
【0059】対象画像における参照画像の大きさの領域
から、各列又は各行の輝度ヒストグラムを求めるとき、
各列又は各行の輝度ヒストグラムが第2のヒストグラム
データ格納手段201に格納される。すなわち、輝度ヒ
ストグラム生成手段104により、図12に示すような
参照画像の各列およ各行の輝度ヒストグラムが求めら
れ、求められた各列およ各行の輝度ヒストグラムが第1
のヒストグラムデータ格納手段102に格納され、対象
画像の左端の所定位置、例えば左上の隅から参照画像の
大きさ、すなわち繰り返しパターンの一つのセルの大き
さの領域(図10(a)参照)が選ばれ、各列の輝度ヒ
ストグラムが求められ、求められた輝度ヒストグラムが
第2のヒストグラムデータ格納手段201に格納され
る。第2のヒストグラムデータ格納手段201に格納さ
れた対象画像における参照画像の大きさ分の各列の輝度
ヒストグラムと、第1のヒストグラムデータ格納手段1
02に格納された参照画像の各列の輝度ヒストグラムが
比較され、その誤差が求められて誤差データ格納手段1
03に格納される。そして、対象画像において選んだ領
域の右隣の列、例えば左上の隅から参照画像の列の大き
さ+1の列における参照画像の縦の大きさ分の領域(図
10(d)参照)が選ばれ、輝度ヒストグラムが求めら
れ、求められた輝度ヒストグラムが第2のヒストグラム
データ格納手段201に格納される。第2のヒストグラ
ムデータ格納手段201に格納された前段階よりも1ピ
クセル右の位置における各列の輝度ヒストグラムと、第
1のヒストグラムデータ格納手段102に格納された参
照画像の各列の輝度ヒストグラムとが比較され、その誤
差が求められて誤差データ格納手段に格納される。以上
の処理が対抗する側の隅まで繰り返され、誤差データ格
納手段103に格納された誤差データのうち、最も誤差
の小さい位置が繰り返しパターンの横方向の位置とされ
る。図11の点線で示された領域1101に検査した全
領域が示され、太い実線で示した領域1103に最も誤
差の小さい位置が示される。
【0060】同様に対象画像の上端の所定位置、例えば
左上の隅から、参照画像の大きさの領域(図10(a)
参照)が選ばれ、各行の輝度ヒストグラムが求められ、
求められた各行の輝度ヒストグラムが第2のヒストグラ
ムデータ格納手段201に格納される。第2のヒストグ
ラムデータ格納手段201に格納された対象画像におけ
る参照画像の大きさ分の各行の輝度ヒストグラムと、第
1のヒストグラムデータ格納手段102に格納された参
照画像の各行の輝度ヒストグラムとが比較され、その誤
差が求められて誤差データ格納手段103に格納され
る。そして、対象画像において選んだ領域のすぐ下の
行、例えば左上の隅から参照画像の行の大きさ+1の行
における参照画像の横の大きさ分の領域(図10(e)
参照)が選ばれ、輝度ヒストグラムが求められ、求めら
れた輝度ヒストグラムが第2のヒストグラムデータ格納
手段201に格納される。第2のヒストグラムデータ格
納手段201に格納された前段階よりも1ピクセル下の
位置における各行の輝度ヒストグラムと、第1のヒスト
グラムデータ格納手段102に格納された参照画像の各
行の輝度ヒストグラムとが比較され、その誤差が求めら
れて誤差データ格納手段103に格納される。以上の処
理が対抗する側の隅まで繰り返され、誤差データ格納手
段103に格納された誤差データのうち、最も誤差の小
さい位置が繰り返しパターンの縦方向の位置とされる。
図11の点線で示した領域1102に検査した全領域が
示され、太い実線で示した領域1104に最も誤差の小
さい位置が示される。
【0061】以上の方法によって求められた縦方向と横
方向の位置から、図11に示すように、縦方向の位置を
通る水平線1107と横方向の位置を通る垂直線110
6の交点が繰り返しパターンの一つのセルの位置110
5とされ、求められた位置からセルの大きさの整数倍を
加えることによって、対象画像の繰り返しパターンの各
セルの位置が決定される。
【0062】次に、本実施例で使用する第2の方法を図
5a及び図5bのフローチャートに沿って説明する。な
お、図4a又は図4bに記載されたステップと同一のス
テップには同一符号を付して説明を省略する。
【0063】ステップS1005において、iが参照画
像の横の幅の範囲にあるか否かチェックされ、YESと
判断された場合は、ステップS1101において、対象
画像におけるP+i列の輝度ヒストグラムがすでに計算
され、メモリに格納されているか否かチェックされる。
ステップS1101において、YESと判断された場合
は、ステップS1007が実行される。ステップS11
01において、NOと判断された場合は、ステップS1
102が実行され対象画像におけるP+i列から参照画
像の縦の大きさ分の画素が選ばれ、輝度ヒストグラムが
求められ、ステップS1007が実行される。
【0064】同様に、ステップS1015において、i
が参照画像の横の幅の範囲にあるか否かチェックされ、
YESと判断された場合は、ステップS1103におい
て、対象画像におけるP+j行の輝度ヒストグラムがす
でに計算され、メモリに格納されているか否かチェック
される。ステップS1103において、YESと判断さ
れた場合は、ステップS1017が実行される。ステッ
プS1103において、NOと判断された場合は、ステ
ップS1104が実行され対象画像におけるP+j行か
ら参照画像の横の大きさ分の画素が選ばれ、輝度ヒスト
グラムが求められ、ステップS1017が実行される。
【0065】以上の手続きにより、対象画像における繰
り返しパターンのセルの位置を知ることができる。
【0066】ここで、誤差を類似度に置き換え、類似度
の最も大きくなる位置を繰り返しパターンのセルの位置
とすることもできる。また、横方向の位置が求められる
に際し、左の隅から1ピクセルずつ右の隅に向かって処
理を進めたり、縦方向の位置が求められるに際し、下の
隅から1ピクセルずつ上の隅に向かって処理することも
可能である。さらに、横と縦の求める順番が逆でも可能
である。
【0067】また、繰り返しパターンのセルの位置を求
めるために、必要となる対象画像における各列及び各行
の輝度ヒストグラムを予めすべて求めておき、第2のヒ
ストグラムデータ格納手段201に格納しておくことも
可能である。ただし、必要となった時に対象画像の各列
又は各行の輝度ヒストグラムを求める方法の場合には、
第2のヒストグラムデータ格納手段201には参照画像
の大きさの各行又は各列の輝度ヒストグラムが格納でき
る領域があれば十分であるが、この場合には、必要とな
る対象画像における各列およ各行の輝度ヒストグラムを
格納できる領域が必要となる。一般には、後者の方が輝
度ヒストグラムを格納する領域をより多く必要とする。
しかし、参照画像の各列又は各行の輝度ヒストグラムと
比較を行なう前に、必要となる対象画像の各列又は各行
の輝度ヒストグラムを一括して求めることになるので、
処理がより単純化される。
【0068】本実施例での処理時間は、例えば、対象画
像の大きさが1000×1000ピクセル、参照画像の
大きさが100×100ピクセルで、一つのピクセルの
輝度ヒストグラムの値を求めるのに計算機のCPUで1
0サイクル、一つの横又は縦の誤差を求めるの1サイク
ルかかるとすると、横方向の輝度ヒストグラムが求めら
れるのに(1000−100)×100×10サイクル
となり、横方向においてヒストグラムの比較をするのに
(1000−100)×100×サイクルとなる。ま
た、縦方向の輝度ヒストグラムを求めるのに(1000
−100)×100×10サイクルとなり、縦方向にお
いてヒストグラムの比較をするのに(1000−100
×100×サイクルとなる。よって全体としては((1
000−100)×(100×10+100))+(1
000−100)×(100×10+100))サイク
ルとなる。計算機のCPUのサイクルが10nsecと
すれば、約19.8msecかかることになる。これ
は、従来の技術による第1の方法に比べて約1/409
1の時間で繰り返しパターン画像の一つのセルの位置を
求めることができ、従来の技術による第3の方法に比べ
て約1/10の時間で繰り返しパターン画像の一つのセ
ルの位置を求めることができる。
【0069】本実施例では、以下のような第3の方法に
よって対象画像の繰り返しパターンの各セルの位置が求
められる。
【0070】本実施例では、対象画像上の任意の位置か
ら、横方向の大きさを(参照画像の一つの縦のピクセル
数×2)−1以上、縦方向の大きさを参照画像の一つの
横のピクセル数とする領域が選ばれて、繰り返しパター
ンの一つのセルの横方向の位置が求められ、同様に対象
画像の任意の位置から、横方向の大きさを参照画像の一
つの縦のピクセル数、縦方向の大きさを(参照画像の一
つの横のピクセル数×2)−1以上とする領域が選ばれ
て、繰り返しパターンの一つのセルの縦方向の位置が求
められ、求められた縦の位置を通る水平の線と、求めら
れた横の位置を通る垂直の線の交点が繰り返しパターン
の一つのセルの位置とされる。
【0071】図12の点線で示した領域1201は図8
の対象画像の左上の隅から、横方向に参照画像の大きさ
の2倍の大きさ、縦方向に参照画像の大きさの領域を選
んだ例を示し、点線で示した領域1202は図8の対象
画像の左上の隅から、縦方向に参照画像の大きさの2倍
の大きさ、横方向に参照画像の大きさの領域を選んだ例
を示す。また、点線で示した1206は求められた縦方
向の位置を通る水平線を示し、点線で示した1208は
求められた横方向の位置を通る垂直線を示し、太い実線
で示した領域1205は、これらの線の交点を位置とす
る繰り返しパターンのセルを示す。
【0072】ここで、繰り返しパターンのセルの横方向
の位置を求めるのに、横方向の領域の大きさを(参照画
像の横の大きさ×2)−1以上としたのは、それだけの
大きさがあれば繰り返しパターンのセルの横方向の位置
が最低一つはその中に存在するからである。また、縦方
向の大きさを参照画像の大きさとしたのは、繰り返しパ
ターンなので輝度ヒストグラムを求める際には、参照画
像の大きさ分あれば十分だからである。また、繰り返し
パターンのセルの縦方向の位置を求めるのに、縦方向の
領域の大きさを(参照画像の縦の大きさ×2)−1以上
としたのは、それだけの大きさがあれぽ繰り返しパター
ンのセルの縦方向の位置が最低一つはその中に存在する
からである。また、横方向の大きさを参照画像の横の大
きさとしたのは、繰り返しパターンなので輝度ヒストグ
ラムが求められる際には、参照画像の大きさ分あれぱ十
分だからである。
【0073】次に、本実施例で使用する第3の方法を図
6a及び図6bのフローチャートに沿って説明する。な
お、図4a〜図5bのいずれかに記載されたステップと
同一のステップには同一符号を付して説明を省略する。
【0074】ステップS1201において、対象画像の
横方向の座標値Pが参照画像の横の幅より小さいか否か
チェックされ、YESと判断された場合は、ステップS
1003が実行される。ステップS1201において、
NOと判断された場合は、ステップS1010が実行さ
れる。ステップS1202において、対象画像の縦方向
の座標値Qが参照画像の縦の幅より小さいか否かチェッ
クされ、YESと判断された場合は、ステップS101
3が実行される。ステップS1202において、NOと
判断された場合は、ステップS1020が実行される。
以上の手続きにより、対象画像における繰り返しパター
ンのセルの位置を知ることができる。
【0075】例えば、対象画像の大きさが1000×1
000ピクセル、参照画像の大きさが100×100ピ
クセルで、一つのピクセルの輝度ヒストグラムの値を求
めるのに計算機のCPUで10サイクル、一つの横又は
縦の誤差を求めるの1サイクルかかるとすると、全体で
はおおよそ、((100×2−100)×(100×1
0+100))+((100×2−100)×(100
×10+100))サイクルとなる。計算機のCPUの
1サイクルが10nsecとすると、約2.2msec
かかるかかることになる。これは、従来の技術による第
1の方法に比べて約1/38600の時間で繰り返しパ
ターン画像の一つのセルの位置を求めることができ、従
来の技術による第3の方法に比べて約1/90.9の時
間で繰り返しパターン画像の一つのセルの位置を求める
ことができる。
【0076】本実施例では、以下のような第4の方法に
よって対象画像の繰り返しパターンの各セルの位置が求
められる。
【0077】本実施例では、繰り返しパターンのセルの
横の位置が求められる際に、対象画像から2箇所領域が
選ばれ、選ばれたそれぞれの領域について上述の第3の
方法を適用して、それぞれの領域でセルの横の位置が求
められる。そして、以下の式(1)によって横にいくつ
のセルの数が収まっているかが計算され、
【0078】
【数1】
【0079】以下の式(2)によって、対象画像上で示
されるセルの横の大きさが計算される。
【0080】
【数2】
【0081】ただし、領域を選ぶ際に、第3の方法を適
用して2箇所のセルの横の位置が求められた時に、必ず
横方向にセルが一つ以上収まっていなけれぱならない。
【0082】同様に繰り返しパターンの縦の位置が求め
られる際に、対象画像から2箇所領域が選ばれ、選ばれ
たそれぞれの領域について第3の方法が適用されて、そ
れぞれの領域でセルの縦の位置が求められる。そして、
以下の式(3)によって縦にいくつのセルの数が収まっ
ているか計算される。
【0083】
【数3】
【0084】更に、以下の式(4)によって、対象画像
上で示されるセルの縦の大きさが計算される。
【0085】
【数4】
【0086】ただし、領域を選ぶ際に、第3の方法を適
用して2箇所のセルの縦の位置が求められた時に、必ず
縦方向にセルが一つ以上収まっていなければならない。
【0087】図12の点線で示した領域1201は図8
の対象画像の左上の隅から、点線で示した領域1203
は図8の対象画像の右下の隅から、横方向の大きさに参
照画像の横方向の大きさの2倍、縦方向の大きさに参照
面像の縦方向の大きさの領域を選んだ例を示す。また、
点線で示した領域1202は図8の対象画像の左上の隅
から、点線で示した領域1204は図8の対象画像の右
下の隅から、縦方向の大きさに参照画像の縦方向の大き
さの2倍、横方向の大きさに参照画像の横方向の大きさ
の領域を選んだ例を示す。
【0088】点線で示した1206は領域1202から
求められた縦方向の位置を通る水平線を示し、点線で示
した1208は領域1201から求められた横方向の位
置を通る垂直線を示し、太い実線で示した領域1205
は、これらの線の交点を位置とする繰り返しパターンの
セルを示す。点線で示した1207は領域1203から
求められた縦方向の位置を通る水平線を示し、点線で示
した1209は領域1204から求められた横方向の位
置を通る垂直絡を示す。
【0089】点線1205と点線1208の交点と点線
1207と点線1209の交点を通る矩形領域には縦方
向に2つかつ横方向に6つのセルが収まっている。
【0090】以上の方法により、セルの縦及び横の大き
さが求められ、対象画像上で求められたセルの位置か
ら、求められたセルの縦及び横の大きさの整数倍を加え
て繰り返しパターンのセルの位置が決定される。
【0091】次に、本実施例で使用する第4の方法を図
7a及び図7bのフローチャートに沿って説明する。な
お、図4a〜図6bのいずれかに記載されたステップと
同一のステップには同一符号を付して説明を省略する。
【0092】まず、ステップS1301において、対象
画像の左上の隅から横の大きさが参照画像の横の大きさ
の2倍、縦の大きさが参照画像の大きさの領域が選択さ
れ、上述の第3の方法と同じ処理を用いて、選択した領
域からセルの横の位置が求められる。ステップS130
2において、対象画像の横の大きさが参照画像の横の大
きさの3倍より大きいか否かチェックが行なわれる。ス
テップS1302において、YESと判断された場合は
ステップS1303が実行され、NOと判断された場合
はステップS1307が実行される。ステップS130
3において、対象画像の右下の隅から横の大きさが参照
画像の横の大きさの2倍、縦の大きさが参照画像の大き
さの領域が選択され、上述の第3の方法と同じ処理を用
いて、選択した領域からセルの横の位置が求められ、ス
テップS1304が実行される。ステップS1304に
おいて、上述した式(1)により、ステップS1301
とステップS1303で求められたセルの横の位置の間
に、横方向にセルがいくつ収まっているか調べられ、ス
テップS1305が実行される。
【0093】ステップS1305において、上述した式
(2)により、ステップS1301とステップS130
3で求められたセルの位置の間の横のピクセル数を、ス
テップS1304において求められたセルの数で割り、
セルの横の大きさが求められ、ステップS1306が実
行される。
【0094】ステップS1306において、ステップS
1301又はステップS1302で求められたセルの横
の位置に、ステップS1305において求められたセル
の横の大きさの整数倍が加えられることによって、対象
画像上における繰り返しパターンの一つ一つのセルの横
の位置が求められ、ステップS1308が実行される。
ステップS1307において、ステップS1301で求
められたセルの横の位置から、参照画像の横の大きさの
整数倍が加えられることによって対象画像上における繰
り返しパターンの一つ一つのセルの横の位置が求めら
れ、ステップS1308が実行される。ステップS13
08において、対象画像の左上の隅から縦の大きさが参
照画像の縦の大きさの2倍、横の大きさが参照画像の大
きさの領域が選択され、上述の第3の方法を適用して、
選択した領域からセルの縦の位置が求められる。
【0095】ステップS1309において、対象画像の
縦の大きさが参照画像の縦の大きさの2倍より大きいか
否かチェックが行なわれる。ステップS1309におい
て、YESと判断された場合はステップS1310が実
行され、NOと判断された場合はステップS1314が
実行される。ステップS1310において、対象画像の
右下の隅から縦の大きさが参照画像の縦の大きさの2
倍、横の大きさが参照画像の大きさの領域が選択され、
上述の第3の方法と同じ処理を用いて、選択した領域か
らセルの縦の位置が求められ、ステップS1311が実
行される。ステップS1311において、式(3)によ
り、ステップS1308とステップS1310で求めら
れたセルの縦の位置の間に、縦方向にセルがいくつ収ま
っているか調べられ、ステップS1312が実行され
る。ステップS1312において、式(4)により、ス
テップS1308とステップS1310で求められたセ
ルの位置の間の縦のピクセル数が、ステップS1311
において求められたセルの数で割られて、セルの縦の大
きさが求められ、ステップS1313が実行される。ス
テップS1313において、ステップS1308又はス
テップS1310で求められたセルの縦の位置から、ス
テップS1312において求められたセルの縦の大きさ
の整数倍が加えられることによって、対象画像上におけ
る繰り返しパターンの一つ一つのセルの縦の位置が求め
られ、プログラムが終了される。ステップS1314に
おいて、ステップS1308で求められたセルの縦の位
置から、参照画像の縦の大きさの整数倍が加えられるこ
とによって対象画像上における繰り返しパターンの一つ
一つのセルの縦の位置が求められ、プログラムが終了さ
れる。
【0096】以上の手続きにより、対象画像における繰
り返しパターンの一つ一つのセルの位置を求めることが
できる。
【0097】ここで、ステップS1302において、対
象画像の横の大きさが参照画像の横の大きさの3倍より
大きいか否かチェックを行なっているのは、対象画像の
左上及び右下の2箇所から領域を選んでセルの横方向の
位置が求められた時に、対象画像の横の大きさが参照画
像の横の大きさの3倍より大きければ、求められた2つ
の横方向のセルの位置の間に、必ず横方向に一つはセル
が収まっているからである。ステップS1309におい
て、対象画像の縦の大きさが、参照画像の縦の大きさの
3倍より大きいか否かチェックを行なっているのも、同
様である。
【0098】以上のように、本発明の画像処理装置の第
4の方法によれば、対象画像上で繰り返しパターンの一
つのセルの平均の大きさが求められ、求められたセルの
平均の大きさの整数倍を加えて繰り返しパターンのセル
の位置が求められているので、従来の技術による第1の
方法及び第2の方法に比べ、より正確に繰り返しパター
ンの一つ一つのセルの位置を求めることができる。ま
た、セルの大きさが求められるために第3の方法を2回
適用することになるが、上記と同じ条件においても約
4.4msecで計算できることになり、液晶パネルの
製造工程においてインラインでも配線欠陥を行なうこと
が可能である。
【0099】以下、第1の実施例及び第2の実施例にお
いて、誤差を求める手段について説明する。
【0100】誤差を求める手段の例を以下の式(5)で
示す。ここでは、繰り返しパターンのセルの横の位置が
求められる際の誤差が求められる式を示すが、縦の位置
が求められる際の誤差が求められる式もこれと同様であ
る。
【0101】
【数5】
【0102】ここで、E(p)は、位置pにおける誤差
を示す。mは、輝度ヒストグラムの輝度の階調の数を示
す。nは、参照画像の横の大きさを示す。y(i,j) は、
参照画像の横の位置iにおける輝度の階調がj番目の輝
度ヒストグラムの値を示す。x(i+p,j) は、対象画像の
横の位置p+iにおける輝度の階調がj番目の輝度ヒス
トグラムの値を示す。
【0103】次に、本発明の画像処理装置の第3の実施
例を図を参照しながら説明する。なお、図1と同一構成
部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0104】本実施例の表示装置は、図3に示すよう
に、第1のヒストグラムデータ格納手段102に格納さ
れている参照画像の各列又は各行の輝度ヒストグラムデ
ータと、輝度ヒストグラム生成手段104により画像デ
ータ格納手段101に格納されている対象画像の各列又
は各行の輝度ヒストグラムデータとを比較して類似度を
求める第2のヒストグラム比較手段301を具備してお
り、第2のヒストグラム比較手段301には、第2のヒ
ストグラム比較手段301により求められられた類似度
を格納する類似度データ格納手段302が接続されてい
る。類似度データ格納手段302には、類似度データ格
納手段302に格納された類似度データから最も類似度
の大きいものを求める最大類似度データ抽出手段303
が接続されている。
【0105】類似度が求められる式の例を以下の式
(6)〜(8)で示す。ここでは、繰り返しパターンの
セルの横の位置が求められる際の誤差が求められる式を
示すが、縦の位置が求められる際の誤差を求める式もこ
れと同様である。
【0106】
【数6】
【0107】
【数7】
【0108】
【数8】
【0109】ここで、S(p)はある位置pにおける類
似度を示す。mは輝度ヒストグラムの輝度の階調の数を
示す。nは参照画像の横の大きさを示す。y(i,j) は参
照画像の横の位置iにおける輝度の階調がj番目の輝度
ヒストグラムの値を示す。x (i+p,j)は対象画像の横の
位置p+iにおける輝度の階調がj番目の輝度ヒストグ
ラムの値を示す。
【0110】
【発明の効果】請求項1に記載の画像処理装置によれ
ば、参照画像と対象画像の参照画像に対応する大きさの
領域の比較が各行又は各列毎にヒストグラムデータによ
って行われることにより、繰り返しパターンのセルの位
置を短時間で求めることが可能となる。
【0111】請求項2に記載の画像処理装置によれば、
比較される前に対象画像の参照画像に対応する大きさの
領域の各行又は各列の輝度ヒストグラムデータが求めら
れて格納されていることにより、繰り返しパターンのセ
ルの位置を更に短時間で求めることが可能となる。
【0112】請求項3に記載の画像処理装置によれば、
誤差データを求める領域が対象画像に比べて小さくされ
たことにより、繰り返しパターンのセルの位置をより短
時間で求めることが可能となる。
【0113】請求項6に記載の画像処理方法によれば、
参照画像と対象画像の参照画像に対応する大きさの領域
の比較が各行又は各列毎にヒストグラムデータによって
行われることにより、繰り返しパターンのセルの位置を
短時間で求めることが可能となる。
【0114】
【0115】請求項に記載の画像処理方法によれば、
誤差データを求める領域が対象画像に比べて小さくされ
たことにより、繰り返しパターンのセルの位置をより短
時間で求めることが可能となる。
【0116】請求項に記載の画像処理方法によれば、
2つの領域を使用してセルの行及び列方向の大きさと領
域内の行及び列方向のセル数が求められることにより、
対象画像内の各セル位置を短時間で正確に求めることが
可能となる。
【0117】以上述べたように、本発明の画像処理装置
及び画像処理方法によれば、対象画像の繰り返しパター
ンのセルの位置を高速に求めることができ、LSIやL
CDの製造工程において配線欠陥の検査を行なう上で、
製造ラインのインラインで処理をするのに十分な速度で
行なうことができる。
【0118】また、対象画像の繰り返しパターンのセル
の位置をより正確に求められることができ、LSIやL
CDの製造工程において配線欠陥の検査を行なう際に、
より正確に配線欠陥を見つけ出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置の第1の実施例の構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明の画像処理装置の第2の実施例の構成を
示すブロック図である。
【図3】本発明の画像処理装置の第3の実施例の構成を
示すブロック図である。
【図4a】第1の方法を示すフローチャートの一部であ
る。
【図4b】第1の方法を示すフローチャートの他の部分
である。
【図5a】第2の方法を示すフローチャートの一部であ
る。
【図5b】第2の方法を示すフローチャートの他の部分
である。
【図6a】第3の方法を示すフローチャートの一部であ
る。
【図6b】第3の方法を示すフローチャートの他の部分
である。
【図7a】第4の方法を示すフローチャートの一部であ
る。
【図7b】第4の方法を示すフローチャートの他の部分
である。
【図8】対象画像の例を示す図である。
【図9】参照画像の例を示す図である。
【図10】図8の対象画像から所定領域を選択した状態
を示す図である。
【図11】第1の方法又は第2の方法を図8の対象画像
に適用した例を示す図である。
【図12】第3の方法又は第4の方法を図8の対象画像
に適用した例を示す図である。
【図13】図9の各列及び各行のヒストグラムを示す図
である。
【図14】従来の技術の第1の方法によるセル位置を求
めるフローチャートである。
【符号の説明】
101 画像データ格納手段 102 第1のヒストグラムデータ格納手段 103 誤差データ格納手段 104 輝度ヒストグラム生成手段 105 第1のヒストグラム比較手段 106 最小誤差データ抽出手段 201 第2のヒストグラムデータ格納手段 301 第2のヒストグラム比較手段 302 類似度データ格納手段 303 最大類似度データ抽出手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 G01N 21/88 G06T 1/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返しパターンを持つ対象物体を撮像
    した対象画像と前記繰り返しパターンの一つのセルを撮
    像した参照画像とから前記対象画像上にある前記繰り返
    しパターンのセルの位置を求める画像処理装置であっ
    て、前記対象画像及び前記参照画像の画像データを格納
    する画像データ格納手段と、格納された前記参照画像の
    各行及び各列の輝度ヒストグラムと、前記対象画像の前
    記参照画像に対応する大きさの領域の各行及び各列の輝
    度ヒストグラムとを求める輝度ヒストグラム生成手段
    と、前記輝度ヒストグラム生成手段によって予め求めら
    れた前記参照画像の各行及び各列の輝度ヒストグラムを
    格納する第1のヒストグラムデータ格納手段と、前記対
    象画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行又
    は各列の輝度ヒストグラムと前記参照画像の各行又は各
    列の輝度ヒストグラムとを比較して誤差データを求める
    ヒストグラム比較手段と、求められた誤差データを格納
    する誤差データ格納手段と、格納された誤差データから
    対象画像中で最も誤差が小さくなる位置を求める最小誤
    差データ抽出手段とを備えることを特徴とする画像処理
    装置。
  2. 【請求項2】 前記対象画像の前記参照画像に対応する
    大きさの領域の各行又は各列の求められた輝度ヒストグ
    ラムを格納する第2の輝度ヒストグラムデータ格納手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒストグラム比較手段は、前記対象
    画像の所定位置から行又は列の一方向のピクセル数が前
    記参照画像の前記一方向のピクセル数×2−1以上、か
    つ他方向のピクセル数が前記参照画像の前記他方向のピ
    クセル数である大きさの領域について誤差データを求
    め、前記最小誤差データ抽出手段は該領域中で最も誤差
    が小さくなる位置を求めることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒストグラム比較手段は、前記対象
    画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各列の輝
    度ヒストグラムと前記参照画像の各列の輝度ヒストグラ
    ムとを前記対象画像内の領域の右端から左端まで1列ず
    つ比較して誤差データを求めることを特徴とする請求項
    1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記ヒストグラム比較手段は、前記対象
    画像の前記参照画像に対応する大きさの領域の各行の輝
    度ヒストグラムと前記参照画像の各行の輝度ヒストグラ
    ムとを前記対象画像内の領域の下端から上端まで1行ず
    つ比較して誤差データを求めることを特徴とする請求項
    1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 繰り返しパターンを持つ対象物体を撮像
    した対象画像と前記繰り返しパターンの一つのセルを撮
    像した参照画像とから前記対象画像上にある前記繰り返
    しパターンのセルの位置を求める画像処理方法であっ
    て、前記対象画像及び前記参照画像の画像データを格納
    し、格納された前記参照画像の各行及び各列の輝度ヒス
    トグラムと、前記対象画像の前記参照画像に対応する大
    きさの領域の各行及び各列の輝度ヒストグラムとを求め
    て格納し、前記対象画像の前記参照画像に対応する大き
    さの領域の各行又は各列の輝度ヒストグラムと前記格納
    された参照画像の各行又は各列の輝度ヒストグラムとを
    比較して誤差データを求め、求められた誤差データを格
    納し、格納された誤差データから対象画像中で最も誤差
    が小さくなる位置を前記繰り返しパターンのセルの位置
    として求めることを特徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記対象画像の前記参照画像に対応する
    大きさの領域の各行又は各列の輝度ヒストグラムと前記
    参照画像の各行又は各列の輝度ヒストグラムとを比較す
    る際に、前記対象画像の所定位置から行又は列の一方向
    のピクセル数が前記参照画像の前記一方向のピクセル数
    ×2−1以上、かつ他方向のピクセル数が前記参照画像
    の前記他方向のピクセル数である大きさの領域について
    誤差データを求め、該領域中で最も誤差が小さくなる位
    置を前記繰り返しパターンのセルの位置として求めるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記対象画像の前記参照画像に対応する
    大きさの領域の各行又は各列の輝度ヒストグラムと前記
    参照画像の各行又は各列の輝度ヒストグラムとを比較す
    る際に、前記対象画像の所定の位置から行又は列の一方
    向のピクセル数が前記参照画像の前記一方向のピクセル
    数×2−1以上、かつ他方向のピクセル数が前記参照画
    像の前記他方向のピクセル数である大きさの領域を2つ
    選択し、選択したそれぞれの領域について、行又は列の
    一方向のセルの位置を求めて前記一方向に収まっている
    セルの数を求め、前記一方向のピクセル数を前記一方向
    に収まっているセル数で割ることによってセルの一方向
    の大きさを求め、前記求めたセルの位置から前記セルの
    一方向の大きさを整数倍して前記繰り返しパターンの各
    セルの位置を求めることを特徴とする請求項7に記載の
    画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記対象画像の前記参照画像に対応する
    大きさの領域の各列の輝度ヒストグラムと前記参照画像
    の各列の輝度ヒストグラムとを比較する際に、前記対象
    画像内の領域の右端から左端まで1列ずつ比較して誤差
    データを求めることを特徴とする請求項6から8のいず
    れか1項に記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記対象画像の前記参照画像に対応す
    る大きさの領域の各行の輝度ヒストグラムと前記参照画
    像の各行の輝度ヒストグラムとを比較する際に、前記対
    象画像内の領域の下端から上端まで1行ずつ比較して誤
    差データを求めることを特徴とする請求項6から8のい
    ずれか1項に記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記誤差データの代わりに類似度デー
    タを求めて格納し、格納された類似度データから最も類
    似度が大きくなる位置を前記繰り返しパターンのセルの
    位置として求めることを特徴とする請求項6から10の
    いずれか1項に記載の画像処理方法。
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