JP3126287B2 - コネクタへのシールド電線接続方法及びコネクタの構造 - Google Patents

コネクタへのシールド電線接続方法及びコネクタの構造

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JP3126287B2 JP07066321A JP6632195A JP3126287B2 JP 3126287 B2 JP3126287 B2 JP 3126287B2 JP 07066321 A JP07066321 A JP 07066321A JP 6632195 A JP6632195 A JP 6632195A JP 3126287 B2 JP3126287 B2 JP 3126287B2
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悟己 増田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コネクタへのシールド
電線接続方法およびコネクタの構造、特に電磁シールド
機能を有するコネクタへのシールド電線接続方法とコネ
クタ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁シールド機能を有するコネク
タ(以下、コネクタと略記する)には樹脂製ハウジング
の外側を金属ケースで覆ったものや、樹脂製ハウジング
の外側に金属メッキを施した構成が用いられていた。し
かし、外側の金属ケースや金属メッキが外部環境に露出
されているため、錆の発生や腐食発生の問題があった。
このため、コネクタの樹脂製ハウジングの内部に、金属
シールド函を一体成形などで埋め込んだ埋込型シールド
コネクタが知られている。
【0003】図17に、このような構造を有する従来の
埋込型シールドコネクタの断面図を示す。図中、合成樹
脂などから成るハウジング102は、その内部に金属製
のシールド函103を埋め込み、シールド函103はそ
の一部分だけを、例えばハウジング102後部において
露出部103Aとしてハウジング102内部に露出させ
ている。したがってシールド函103の大部分はハウジ
ング102の樹脂層中に埋め込まれている。一方、端子
105はシールド電線106の導線107を加締などに
て圧着し、シールド電線106の編組シールド部108
は特別に製作した導電性の接続部材110の環状圧着部
120と当接する。この結果接続部材110は編組シー
ルド部108と電気的に接続されている。
【0004】シールド電線106を把持した端子105
が、ハウジング102の後方から挿入され、端子105
がハウジング102内部に嵌合したとき、接続部材11
0後端の接触部109がハウジング102のシールド函
103の露出部103Aと接触する。この結果、接続部
材110を介して編組シールド部108と露出部103
Aとが電気的に接続され、電磁シールド壁が構成される
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成のシールドコネクタによれば、シールド電線1
06の直径に合わせて導電性の接続部材110を特別に
製作しなければならず、シールド電線106の種類が多
い場合などにそのコストが大きくなるという問題があっ
た。また、接続部材110の接触部109を加締て、シ
ールド電線106を挿通させた防水栓113に接続部材
110を圧着した際、この圧着により防水栓110を損
傷させたり、あるいは圧着の仕方によって露出部103
Aとの接触面を減少させて、接続信頼性の低下を招い
た。さらに、接続部材110を編組シールド部108に
嵌着させる作業が容易ではなく、編組シールド部108
を損傷させるといった欠点があった。
【0006】本発明はこのような欠点や難点を解決する
ためになされたもので、その目的は作業性に優れた電磁
シールドコネクタへのシールド電線接続方法と、低製造
コストで安価なコネクタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るコネクタへのシールド電線接続方法
は、内蔵する中空円筒状の導電性シェルの内部に端子を
収容し、このシェルの後尾部が開放露出されたハウジン
グと、内側に螺溝を有し、シールド電線のシールド網を
嵌通させる電線固定部を前部に有し、該電線固定部に電
気的に一体構成され、該電線固定部よりも直径の大なシ
ェル接触部を後部に有するシールド接触子とを用いて、
前記シールド接触子後方から、前記シールド網の先端が
折り返しされた前記シールド電線を差し込み、該シール
ド網を前記電線固定部に嵌通させて嵌着固定したのち、
シールド電線先端に端子を取付け、該端子付きシールド
電線を前記シェルの後方から挿通して、前記シェルの後
尾部に前記シールド接触子の前記シェル接触部を当接さ
せた状態で、該シールド電線を前記ハウジングに固定す
る構成としたことを特徴とする。
【0008】また、本発明に係るコネクタは、内蔵する
中空円筒状の導電性シェルの内部に端子を収容し、この
シェルの後尾部が開放露出されたハウジングと、内側に
螺溝を有し、シールド電線のシールド網を嵌通させた電
線固定部を前部に有するとともに、該電線固定部に電気
的に一体構成され、前記シェルの後尾部と当接されるシ
ェル接触部を後部に有するシールド接触子とを備えたこ
とを特徴とする。さらに、本発明に係るコネクタは、中
空円筒状の導電性のシェルを内蔵し、このシェルの内部
に端子収容室を設け、このシェルの後尾部を開放露出し
たハウジングと、内側に螺溝を有し、シールド電線のシ
ールド網を嵌通させる巻きバネ状の電線固定部を前部に
有し、該電線固定部に電気的に一体構成され、該電線固
定部よりも直径の大な巻きバネ状のシェル接触部を後部
に有するシールド接触子とを備えたことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係るコネクタへのシールド
電線接続方法は、内蔵する中空円筒状の導電性シェルの
内部に端子を収容し、このシェルの後尾部が開放露出さ
れたハウジングと、内側に小径の螺溝を有し、シールド
電線の外皮先端より露出した絶縁体上の位置で重ね合わ
せして折り返しされたシールド網の部分を嵌通させる電
線固定部を前部に有し、該電線固定部に電気的に一体構
成され、内側に該電線固定部よりも大径の螺溝を有し、
前記シールド電線の外皮まで達して折り返しされた前記
シールド網の部分を嵌通させるシェル接触部を後部に有
するシールド接触子とを用いて、前記シールド接触子後
方から、前記シールド網が折り返しされた前記シールド
電線を差し込み、該シールド網を前記電線固定部および
前記シェル接触部に嵌通させて嵌着固定したのち、シー
ルド電線先端に端子を取付け、該端子付きシールド電線
を前記シェルの後方から挿通して、前記シェル後尾部に
前記シールド接触子のシェル接触部を当接させた状態
で、該シールド電線を前記ハウジングに固定することを
特徴とする。
【0010】さらに、本発明に係るコネクタは、内蔵す
る中空円筒状の導電性シェルの内部に端子を収容し、こ
のシェルの後尾部が開放露出されたハウジングと、内側
に小径の螺溝を有し、シールド電線の外皮先端より露出
した絶縁体上の位置で重ね合わせして折り返しされたシ
ールド網の部分を嵌通させる電線固定部を前部に有する
とともに、該電線固定部に電気的に一体構成され、内側
に該電線固定部よりも大径の螺溝を有し、前記シールド
電線の外皮まで達して折り返しされる前記シールド網の
部分を嵌通させ、前記シェルの後尾部と当接されるシェ
ル接触部を後部に有するシールド接触子とを備えたこと
を特徴とする。
【0011】
【作用】シールド接触子後方から、シールド網の先端が
折り返しされたシールド電線が差し込まれることで、シ
ールド網が電線固定部に嵌通され、さらに捩じ込みや押
し込み作業によってシールド網が螺溝部分に嵌着固定さ
れる。こののち、シールド電線先端に端子が取付けら
れ、ハウジング内の中空円筒状のシェルの開放露出され
た後尾部後方から挿通されて、この後尾部にシールド接
触子のシェル接触部が当接される。この状態で、端子付
きシールド電線がハウジングに固定される。
【0012】また、シールド接触子の前部を構成する巻
きバネ状の電線固定部にシールド電線のシールド網が嵌
通されて、捩込まれ、あるいは押し込まれると、バネ状
の電線固定部内側の螺溝がシールド網にくいこむ。これ
によって、電気的接続状態を良好にさせ、さらにシール
ド網を含むシールド電線の、シールド接触子からの抜脱
が防止される。シールド接触子の後部を構成する巻きバ
ネ状のシェル接触部が、ハウジングに配設された、中空
円筒状の導電性のシェルの開放露出した後尾部に当接さ
れると、巻きバネ状のシェル接触部が圧縮される。この
反作用で巻きバネ状のシェル接触部がシェル後尾部に強
く押圧され、よって電気的に良好な接続状態が維持され
る。また、シールド接触子後方から、シールド網の先端
が折り返しされたシールド電線が差し込まれることで、
シールド網が電線固定部およびシェル接触部に嵌通さ
れ、さらに捩じ込みや押し込み作業によってシールド網
が電線固定部およびシェル接触部の螺溝部分にそれぞれ
嵌着固定される。こののち、シールド電線先端に端子が
取付けられ、ハウジング内の中空円筒状のシェルの開放
露出された後尾部後方から挿通されて、この後尾部にシ
ールド接触子のシェル接触部が当接される。この状態
で、端子付きシールド電線がハウジングに固定される。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付の図面に基づい
て説明する。なお説明の便宜上、最初に本発明のコネク
タ構造の実施例につき説明し、そののちに本発明の接続
方法を説明する。図1は、本発明のコネクタの一実施例
の全体縦断面図である。同図において、本発明のコネク
タSはハウジング7内に配設された金属製のシェル6お
よび、このシェル6に当接する金属製のシールド接触子
4を備えて構成される。
【0014】ここで、シェル6ならびにシールド接触子
4は、導電性を備えた構成であれば、金属製に限定され
るものではない。例えば、金属メッキ等を施した樹脂製
でもよく、あるいはそれ自体が導電性を有する導電性樹
脂なども適用可能である。また、同図においてコネクタ
Sは雌型端子を収容するものであるが、本発明のコネク
タSは雄型端子を収容するものであってもよい。
【0015】先ず、シールド接触子4の構成を、図2に
基づき説明する。図2において、巻きバネ(シールド接
触子)4は、その前部の巻きバネ状の電線固定部4a、
後部の巻きバネ状のシェル接触部4bを一体に構成して
成る。巻きバネ(シールド接触子)4は弾性を有し、そ
の内側に螺溝15を構成している。この電線固定部4a
に、シールド電線1を嵌着させる。
【0016】図3および図4に、シールド電線の加工状
態を説明する斜視図を示す。シールド電線1は、導線1
2を覆う絶縁体3の外側にシールド網2が被せられ、さ
らにこれを外皮13がカバーしている。このシールド電
線1の先端部の外皮13を、図3に示すように除去し、
露出したシールド網2を図4のように後方に折り返す。
【0017】図5は、シールド接触子をシールド電線に
嵌め込む状態を説明する斜視図である。同図において、
シールド電線1の先端部の、後方に折り返されたシール
ド網2の寸法すなわち径をAとする。ここで、シールド
接触子4の巻きバネ状の電線固定部4aの寸法Bを、前
記シールド網2の寸法Aよりも若干小さくする。この状
態で、図5のようにシールド接触子4をシールド電線1
の先端から嵌め、電線固定部4aにシールド網2を嵌挿
させる。
【0018】シールド網2は前記のように電線固定部4
aよりも若干大きいから、シールド接触子4を捩込むよ
うにしてシールド網2を嵌挿させる。このとき、シール
ド網2は軸中心方向に圧縮され、またこれと同時に電線
固定部4aが径方向に若干拡張されて、この結果電線固
定部4aにシールド電線1が嵌着固定される。前記にお
いて、シールド接触子4を捩込むかわりに、強く押し込
むことによって、シールド網2を嵌着固定させてもよ
い。
【0019】この固定された状態が図2に示す斜視図で
ある。このように、シールド接触子4の前部を構成する
巻きバネ状の電線固定部4aにシールド電線1のシール
ド網2を嵌通して、捩込み、あるいは押し込むと、バネ
状の電線固定部4a内側の螺溝15がシールド網2にく
いこむ。これによって、電気的接続状態が良好になり、
さらにシールド網2を含むシールド電線1を堅固に固定
して、シールド接触子4からの抜脱を防止する。
【0020】このように、本発明の電磁シールドコネク
タ構造によれば、シールド電線のシールド網の接続のた
めのシールド接触子を、巻きバネによって構成するの
で、従来の接続部材の取付けに比して、取付け作業は極
めて容易になる。さらに本発明のシールド接触子は、そ
の製造に特殊な金型等を要しないから、部品コスト低減
が可能になる。
【0021】つぎにシェル6の構成を、図6に基づき説
明する。シェル6は導電性の中空円筒状で、樹脂製のハ
ウジング7内部のシェル収容部8に収容される。このと
き、シェル6の内周あるいは外周に、係止爪6aを設け
てハウジング7に係止する構成とすることもできる。ハ
ウジング7は、シェル6の内部に端子収容室11を備え
る。中空円筒状のシェル6は、ハウジング7内を先端近
傍から後端途中まで伸びており、その後尾部6bを開放
露出して構成される。
【0022】このように、シェル6はその後尾部6bを
開放露出しているから、前記巻きバネ4の後部を構成す
るシェル接触部4bが、ハウジング7内に嵌挿され、こ
の後尾部6bに当接すると、巻きバネ状のシェル接触部
4bが圧縮される。この反作用でシェル後尾部6bがシ
ェル接触部4bを強く押圧する。この結果、シェル接触
部4bとシェル6の良好な電気的接続状態が維持される
ものである。なお、シェル6を収容したハウジング7は
部分的に二重の隔壁構造に設けられ、不図示の相手側コ
ネクタが嵌挿された際、コネクタ同士を水密状態に結合
させるパッキング16が相手側コネクタと内嵌する隔壁
7a部分に嵌着されている。
【0023】つぎに上記の構成のコネクタへ、シールド
電線を嵌合接続する方法の実施例を、図1、図7および
図8に基づき説明する。本発明に係るコネクタへのシー
ルド電線接続方法は、前記のような、内蔵する中空円筒
状の導電性シェル6の内部に端子10を収容し、このシ
ェルの後尾部6bが開放露出されたハウジング7と、内
側に螺溝15を有し、シールド電線1のシールド網2を
嵌通させる電線固定部4aを前部に有し、該電線固定部
4aに電気的に一体構成され、該電線固定部4aよりも
直径の大なシェル接触部4bを後部に有するシールド接
触子4とを用いる。
【0024】まず前記のように、シールド接触子4後方
から、シールド網2の先端が折り返しされたシールド電
線1を差し込み、このシールド網2を電線固定部4aに
嵌通させ、捩込むか、あるいは押し込む。この際に、シ
ールド網2が螺溝15部分で嵌着固定される。このよう
にしてシールド接触子4が固定されたシールド電線1の
先端に、端子10を取付ける。
【0025】この端子付きシールド電線1を、ハウジン
グ7内に配設された中空円筒状のシェル6の開放露出さ
れた後尾部6bの後方からシェル6に入れ、シェル6先
端方向に挿通する。端子付きシールド電線1がシェル6
内を進行すると、やがてシールド接触子4のシェル接触
部4bがシェル後尾部6bに当接する。このシールド接
触子4のシェル接触部4bとシェル後尾部6bの当接状
態を維持したままで、シールド電線1に挿通したゴム栓
9をハウジング7に押し込み、固定する。
【0026】ここで、シェル接触部4bの外径がシェル
6の内径に合致するものであれば、シェル接触部4bを
シェル6の内径に堅く挿入した状態で当接させることが
できる。このような当接状態を、図1に示す。
【0027】あるいは、シェル接触部4bの外径がシェ
ル6の外径より大きい構成であれば、シェル接触部4b
をシェル後尾部6bの後端面に強く押しつけて当接状態
を実現させることができる。このような当接状態を、図
7に示す。このとき、シェル接触部4bは十分な圧着力
をもって、シェルの後尾部6bを押圧するから、シール
ド接触子4とシェル6は電気的に良好な接続状態とな
る。この結果、シールド網2からシールド接触子4を経
て、シェル6の先端に至る連続したシールド壁を形成す
ることができる。
【0028】また、本発明に係るコネクタへのシールド
電線接続方法では、用いるシールド接触子として、前記
のような巻きバネ4に限ることなく、図9および図10
に示すようなナット5を用いることも可能である。図9
に示すナット5では、ナット5の前面がシェル6の後端
面に当接する。また図10に示すナット5では、ナット
5の後部に取付けられたフランジ16の外周に近い前面
が、シェル6の後端面に当接する。また上記において、
ナット5のねじ孔が、前記螺溝15として作用する。
【0029】前記において、本発明の接続方法が適用さ
れるコネクタとして雌型端子を収容するものを示した
が、本発明の接続方法が適用されるコネクタは雄型端子
を収容するものであってもよい。上記のような、本発明
の接続方法を適用したそれぞれ雌型端子と雄型端子を収
容した一対のコネクタを結合させると、両コネクタのハ
ウジングに内蔵されたシェルの先端が対峙して、両方の
内部を電磁的にシールドする効果を発揮する。これによ
って、一対のコネクタの結合時に、完全に閉じた電磁シ
ールド構成が実現されるものである。さらに、ハウジン
グ7は後端部がシールド電線1を挿通させたゴム栓9に
よって気密状態に封止され、また相手側コネクタとの間
がパッキング16により水密に設けられているので、防
水性も充分に確保される。
【0030】次に、本発明に係るコネクタ構造の他の実
施例について説明する。なお、この実施例では、コネク
タ構造が先の図1に示したものと同等品が適用されるの
で説明は省略することにし、ここでは、シールド接触子
の構成とシールド電線の加工が先の実施例と異なるの
で、これらについてのみ説明するものとする。図11
は、シールド接触子を破断して示す斜視図で、シールド
電線を差し込む前の状態を示し、図12はシールド電線
を差し込んだ状態を示している。また、図13はシール
ド接触子を電線固定部側から見た斜視図である。シール
ド接触子20は、その前部の電線固定部20a、後部の
シェル接触部20bを一体に構成して成る。電線固定部
20aはナット形状に設けられ、内側に小径の螺溝15
aを構成している。一方、シェル接触部20bは電線固
定部20aより外形の大きい円形に形成され、その内側
に、電線固定部20aより僅かに大径の螺溝15bを構
成している。螺溝15aと螺溝15bは連通し、かつ同
軸に構成されている。
【0031】シールド電線1は、外皮13を除去して露
出したシールド網2を外皮13先端より前方の絶縁体3
上の位置で重ね合わせして後方に折り返しされる部分2
aと、さらに外皮13上まで達して後方に折り返しされ
る部分2bとを設けて加工さける。ここで、シールド接
触子20の電線固定部20aに設けた螺溝15aの径
は、前記シールド網2の部分2aにおける外径寸法より
も若干小さく、また、シェル接触部20bに設けた螺溝
15bの径は、前記シールド網2の部分2bにおける外
径寸法よりも若干小さくなっている。この状態で、図1
2のようにシールド接触子20をシールド電線1の先端
から嵌め、電線固定部20aおよびシェル接触部20b
にシールド網2を嵌挿させる。
【0032】シールド網2の部分2aおよび部分2b
は、前記のようにそれぞれ電線固定部20aおよびシェ
ル接触部20bよりも若干大きいから、シールド接触子
20を捩込むようにしてシールド網2を嵌挿させる。こ
のとき、シールド網2は軸中心方向に圧縮され、部分2
aおよび部分2bが螺溝15aおよび螺溝15bにそれ
ぞれ嵌着固定される。前記において、シールド接触子2
0を捩込む際にナット状の電線固定部20aをスパナ等
を用いて行うことができる。
【0033】このように、シールド接触子20の前部を
構成する電線固定部20aにシールド電線1の重ね折り
したシールド網2の部分2aを挿通して、捩込み、さら
にシールド電線1の外皮13上に折り返しされたシール
ド網2の部分2bをシールド接触子20の後部を構成す
るシェル接触部20bに捩込むと、シールド接触子20
の各部内側に構成した螺溝15a、15bがそれぞれ対
象部位のシールド網2にくいこむ。これによって、電気
的接続状態が良好になり、さらにシールド電線1の配索
時に作用する引っ張りに対してもシールド電線1を堅固
に固定して、シールド接触子20からの抜脱を防止す
る。
【0034】前記構成により、シールド接触子20が固
定されたシールド電線1は、先端に端子1(図1参照)
を取付けた後、先の実施例と同様に構成したハウジング
内に嵌挿されると、シェル接触部20bがシェル後尾部
内に圧入される。この結果、シェル接触部20bとシェ
ルの良好な電気的接続が確保される。
【0035】図14は、シールド接触子20の変更例を
示す。この変更例では、シールド接触子20は、電線固
定部20aおよびシェル接触部20bが外周面を均一面
として一体に構成して成る。そして、それぞれの内側に
小径の螺溝15aおよびこれより僅かに大径の螺溝15
bが構成されている。なお、その他の部分の構成、およ
びシールド電線1の加工は、先の図11〜図13に示し
たものと同等であり、同一符号を付して説明は省略す
る。
【0036】つぎに上記の構成のシールド接触子を嵌め
たシールド電線を、コネクタへ嵌合接続する方法を、図
15に基づき説明する。なお、図15では、雄雌コネク
タが嵌合された状態を示したものであるが、両コネクタ
は略同一に構成されているので、一方の雄型コネクタS
1を対象に説明をする。本発明に係るコネクタへのシー
ルド電線接続方法は、内蔵された中空円筒状の導電性シ
ェル6の内部に、シールド電線1が接続された雌型の端
子10を収容し、このシェル6の後尾部6bが開放露出
された雄型のハウジング7と、内側に径が異なる螺溝1
5a、15bを有し、シールド電線1のシールド網2の
部分2aを嵌挿させる電線固定部20aを前部に有し、
外周面が均一面に形成されて一体化した、シールド電線
1のシールド網2の部分2aを嵌挿させるシェル接触部
20bを後部に有するシールド接触子20Aとを用い
る。
【0037】まず前記のように、シールド接触子20A
後方から、シールド網2の重ね折り返しされたシールド
電線1を差し込み、このシールド網2の部分2aを電線
固定部20aに、シールド網2の部分2bをシェル接触
部20bに捩込む。この際、シールド網2が螺溝15
a、15b部分で嵌着固定される。このようにしてシー
ルド接触子20Aが固定されたシールド電線1の先端
に、端子10を取付ける。
【0038】この端子付きシールド電線1を、ハウジン
グ7内に配設された中空円筒状のシェル6の開放露出さ
れた後尾部6bの後方からシェル6に入れ、シェル6先
端方向に挿通する。端子付きシールド電線1がシェル6
内を進行すると、やがて端子10が係止爪6aに係合す
るとともに、シールド接触子20Aの電線固定部20a
およびシェル接触部20bがシェル後尾部6b内に密接
状態で挿入される。このシールド接触子20Aとシェル
後尾部6bとの密接状態を維持したままで、シールド電
線1に挿通したゴム栓9をハウジング7に押し込み、リ
ヤホルダ14を係合して固定する。なお、シェル6を収
容したハウジング7は部分的に二重の隔壁構造に設けら
れ、相手側コネクタが嵌挿された際、コネクタ同士を水
密状態に結合させるパッキング16が相手側コネクタと
内嵌する隔壁7a部分に嵌着されている。
【0039】また、本発明に係るコネクタへのシールド
電線接続方法では、用いるシールド接触子として、図1
6に示すような、図2および図5に類似した巻きバネ構
造のものを用いることも可能である。図16に示す巻き
バネ(シールド接触子)30では、シールド電線1のシ
ールド網2の部分2aに嵌着する、巻きバネ状の小径部
301と、シールド電線1のシールド網2の部分2bに
嵌着する、同じく巻きバネ状の中径部302と、同じく
巻きバネ状のシェル接触部30bを一体に構成して成
る。小径部301および中径部302は電線固定部30
aを構成する。
【0040】巻きバネ(シールド接触子)30は弾性を
有し、電線固定部30aの内側に構成した螺溝をシール
ド網2のそれぞれの部位2a、2bに嵌着させ、シェル
接触部30bをシェル後尾部の後端面あるいはシェル内
に堅く挿入した状態で当接させる。この結果、巻きバネ
30はシールド電線1を堅固に固定してシールド電線1
の抜脱を防止するとともに、不図示のシェルとの良好な
電気的接続状態が達成される。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るコネ
クタへのシールド電線接続方法は、シールド接触子の前
部を構成する電線固定部にシールド電線のシールド網を
嵌通して捩込み、あるいは強く押し込み、端子を取付け
てハウジングのシェルに嵌挿するという簡単な作業だけ
で、良好な電気的接続状態と堅固な固定状態を実現でき
るものであるから、取付け作業を極めて容易とすること
ができる。
【0042】また、本発明に係るコネクタは、バネ状の
電線固定部を備えたシールド接触子の内側の螺溝がシー
ルド網にくいこむものであるから、電気的接続状態を良
好にできるばかりか、さらにシールド網を含むシールド
電線の、シールド接触子からの抜脱を防止することがで
きる。
【0043】また、シェル接触部がシェル後尾部に当接
されると、弾性を有する巻きバネ状のシェル接触部が圧
縮され、この反作用でシェル接触部がシェル後尾部を強
く押圧するから、シェル接触部とシェルの良好な電気的
接続状態を維持することが可能になる。しかも、シール
ド接触子は巻きバネによって構成するので、製造に特殊
な金型等を要しないから、部品コスト低減も可能にな
る。よって低製造コストで安価なコネクタ提供すること
ができるという、産業上顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコネクタの一実施例の全体断面図であ
る。
【図2】図1中のシールド接触子とシールド電線の斜視
図である。
【図3】シールド電線の加工状態を説明する斜視図であ
る。
【図4】シールド電線の加工状態を説明する斜視図であ
る。
【図5】シールド接触子をシールド電線に嵌め込む状態
を説明する斜視図である。
【図6】ハウジングの一実施例の断面図である。
【図7】本発明のコネクタの別の実施例の部分断面上面
図である。
【図8】図7のコネクタの正面図である。
【図9】シールド接触子の別の実施例の斜視図である。
【図10】シールド接触子のさらに別の実施例の斜視図
である。
【図11】本発明の他の実施例によるシールド接触子の
シールド電線への嵌め込む前状態を説明する要部破断斜
視図である。
【図12】シールド接触子のシールド電線への嵌め込み
状態での要部破断斜視図である。
【図13】図11のシールド接触子の状態を前方側から
見た斜視図である。
【図14】シールド接触子のさらに別の実施例の斜視図
である。
【図15】図14のシールド接触子を適用したコネクタ
の断面図である。
【図16】シールド接触子のさらに別の実施例の斜視図
である。
【図17】従来のシールドコネクタの断面図である。
【符号の説明】
S コネクタ(電磁シールドコネクタ) 1 シールド電線 2 シールド網 2a、2b 部分 3 絶縁体 4、20、20A、30 シールド接触子 4a、20a、30a 電線固定部 4b、20b、30b シェル接触部 6 シェル 6a 係止爪 6b シェル後尾部 7 ハウジング 8 シェル収容部 9 ゴム栓 11 端子収容室 13 外皮 15、15a、15b 螺溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 智 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (72)発明者 松本 光弘 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−89476(JP,A) 特開 平4−230974(JP,A) 特開 平4−229575(JP,A) 特開 平4−282579(JP,A) 特開 平6−203919(JP,A) 特開 平7−320816(JP,A) 実開 昭60−174086(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/56 - 13/72 H01R 24/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内蔵する中空円筒状の導電性シェルの内
    部に端子を収容し、このシェルの後尾部が開放露出され
    たハウジングと、内側に螺溝を有し、シールド電線のシ
    ールド網を嵌通させる電線固定部を前部に有し、該電線
    固定部に電気的に一体構成され、該電線固定部よりも直
    径の大なシェル接触部を後部に有するシールド接触子と
    を用いて、前記シールド接触子後方から、前記シールド
    網の先端が折り返しされた前記シールド電線を差し込
    み、該シールド網を前記電線固定部に嵌通させて嵌着固
    定したのち、シールド電線先端に端子を取付け、該端子
    付きシールド電線を前記シェルの後方から挿通して、前
    記シェル後尾部に前記シールド接触子のシェル接触部を
    当接させた状態で、該シールド電線を前記ハウジングに
    固定することを特徴とするコネクタへのシールド電線接
    続方法。
  2. 【請求項2】 内蔵する中空円筒状の導電性シェルの内
    部に端子を収容し、このシェルの後尾部が開放露出され
    たハウジングと、内側に螺溝を有し、シールド電線のシ
    ールド網を嵌通させた電線固定部を前部に有するととも
    に、該電線固定部に電気的に一体構成され、前記シェル
    の後尾部と当接されるシェル接触部を後部に有するシー
    ルド接触子とを備えたことを特徴とするコネクタの構
    造。
  3. 【請求項3】 中空円筒状の導電性シェルを内蔵し、こ
    のシェルの内部に端子収容室を設け、このシェルの後尾
    部を開放露出したハウジングと、内側に螺溝を有し、シ
    ールド電線のシールド網を嵌通させる巻きバネ状の電線
    固定部を前部に有し、該電線固定部に電気的に一体構成
    され、該電線固定部よりも直径の大な巻きバネ状のシェ
    ル接触部を後部に有するシールド接触子とを備えたこと
    を特徴とするコネクタの構造。
  4. 【請求項4】 内蔵する中空円筒状の導電性シェルの内
    部に端子を収容し、このシェルの後尾部が開放露出され
    たハウジングと、内側に小径の螺溝を有し、シールド電
    線の外皮先端より露出した絶縁体上の位置で重ね合わせ
    して折り返しされたシールド網の部分を嵌通させる電線
    固定部を前部に有し、該電線固定部に電気的に一体構成
    され、内側に該電線固定部よりも大径の螺溝を有し、前
    記シールド電線の外皮まで達して折り返しされた前記シ
    ールド網の部分を嵌通させるシェル接触部を後部に有す
    るシールド接触子とを用いて、前記シールド接触子後方
    から、前記シールド網が折り返しされた前記シールド電
    線を差し込み、該シールド網を前記電線固定部および前
    記シェル接触部に嵌通させて嵌着固定したのち、シール
    ド電線先端に端子を取付け、該端子付きシールド電線を
    前記シェルの後方から挿通して、前記シェル後尾部に前
    記シールド接触子のシェル接触部を当接させた状態で、
    該シールド電線を前記ハウジングに固定することを特徴
    とするコネクタへのシールド電線接続方法。
  5. 【請求項5】 内蔵する中空円筒状の導電性シェルの内
    部に端子を収容し、このシェルの後尾部が開放露出され
    たハウジングと、内側に小径の螺溝を有し、シールド電
    線の外皮先端より露出した絶縁体上の位置で重ね合わせ
    して折り返しされたシールド網の部分を嵌通させる電線
    固定部を前部に有するとともに、該電線固定部に電気的
    に一体構成され、内側に該電線固定部よりも大径の螺溝
    を有し、前記シールド電線の外皮まで達して折り返しさ
    れる前記シールド網の部分を嵌通させ、前記シェルの後
    尾部と当接されるシェル接触部を後部に有するシールド
    接触子とを備えたことを特徴とするコネクタの構造。
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