JP3126164U - 合奏補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】音楽的知識を一切有さないような者が集まった場でも、簡単にまた楽しく合奏を行えるようにし、合奏による快楽や癒し効果を多くの者達で共有できるようにする。
【解決手段】音階の異なる各楽音を個別に奏でることのできる複数の楽器5の各楽器奏者6に対し、メロディ13の進行に合わせて連なる和音14を必要の都度提示するのに用いる指揮標2を有しており、この指揮標2には各和音14の組み立てに必要とされる複数の楽音を個別に表示した複数の楽器指示面11が設けられている。
【選択図】図1

Description

本考案は、音階の異なる各楽音(「ド」「レ」「ミ」の類)を個別に奏でることのできる複数の楽器により合奏する場合に、その合奏を補助するうえで好適に採用可能となる合奏補助具に関する。
音楽はメロディ(旋律)、ハーモニー(和声)、リズム(節奏)の3要素で構成されるが、メトロノーム等で補完できるリズムを除けば生の(アコースティック的な)合奏をするに際してメロディやハーモニーを奏でるには高度な音楽的知識や技量が必須不可欠となる。
しかしながら音楽は聴く楽しさもさることながら、演奏、殊に合奏をすることによって快楽や癒し効果を得ることができ、レクリエーションやリラクゼーション、或いはリハビリ等の様々な分野で役立つこともよく知られたところである。ただ、音楽的知識を持たない者の集まりにおいてピアノなどの技量を要する楽器を用いた合奏をするといったことは略不可能と言わざるを得ない。
ところで、音楽的知識を持たない者にとって音楽の難しさは、楽器を演奏する技量の他、楽譜の難解さにもある。従来、音楽初心者を対象として演奏中における和音記号(「I」「II」「III」「VI」の類)の理解を補助するため、それらを円形や三角形等の簡易図形に置き換える工夫も一部試されてきた(例えば、特許文献1等参照)。この方法において、演奏者はメロディラインの書かれた五線譜とこれに添えられた簡易図形(和音記号に代用されたもの)とを対応させ、所定のタイミングで、簡易図形の意味する和音を演奏すればよいものとされていた。
特開2003−330453号公報
従来の提案に係る和音記号の簡易図形化において、これを実施する対象の「音楽初心者」というのは、音楽的知識を多少は有している者を指しており、楽譜そのものを普段見慣れていない程の音楽の門外漢等にとっては、この種の工夫も実際の合奏を補助するには何ら役立たなかった。
なぜなら、音楽の門外漢等にとって、メロディの進行に合わせて簡易図形としての和音記号の判別が仮にできたとしても、その和音記号がどの和音に相当するかを瞬時に判断することは容易ではないからである。
また和音記号に相当する和音を判断できたところで、その和音を実際に奏でること(言うまでもなく「和音を奏でる」とは複数の楽音(「ド」「レ」「ミ」の類)を同時に発生させることである)自体、決して容易ではないのである。
もとより、すべての和音(楽音の組合せ)を理解して記憶し、それを瞬時に楽器で奏でるなどということは、音楽の門外漢には到底不可能なのである。
本考案は上記事情に鑑みてなされたものであって、音楽的知識を一切有さないような者や和音を奏でる技量を備えない者、楽譜そのものを普段見慣れていない程の音楽の門外漢などが集まったような場でも、簡単に、また楽しく、その者たちによって合奏を行えるようにし、もって合奏による快楽や癒し効果を多くの者達で共有できるようにした合奏補助具を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本考案は次の手段を講じた。
即ち、本考案に係る合奏補助具は、音階の異なる各楽音を個別に奏でることのできる複数の楽器の各楽器奏者に対し、メロディの進行に合わせて連なる和音を必要の都度提示するのに用いる指揮標を有しており、この指揮標は、各和音ごとに対応する複数の進行カードを有しており、それぞれの進行カードには、各和音の組み立てに必要とされる複数の楽音を個別に表示した複数の楽器指示面が設けられている。
なお、進行カードは、紙製、プラスチック板製、木板製、金属板製、織布や不織布を含む布帛製とするなど、その材質は何ら限定されない。
なお、本考案に係る合奏補助具を使用するに際し、一人一人の楽器奏者は「音階の異なる各楽音を個別に奏でることのできる楽器」を別々に担当することを基本とする。「音階の異なる各楽音を個別に奏でることのできる楽器」とは「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」という音階のうち、「ド」を奏でたり、「レ」を奏でたり、といった具合に一つ一つの楽音を奏でることができるものを言う。
例えばハンドベルを構成する一つ一つのベルのようなものである。本考案に係る合奏補助具の実施では、この楽器(上の例ではベルに相当)を複数用いるということ(上の例ではハンドベルというセットもので用いるということ)である。
ここにおいて一つの楽器が一つの楽音のみを奏でるということは限定されるものではなく、2音以上奏でられるもの(例えばピアノやオルガン等)を用いて、そのうち特定の1音だけを担当させるようにしたり、場合によっては2音以上を担当させるようにしたりすることは可能である。また、楽音としてフラット(又はシャープ)に相当する半音を設定することもできる。
指揮標の各進行カードに設けられた楽器指示面は、楽音(例えば「ド」という楽音)を表示したものであり、それぞれの進行カードには、この楽器指示面が一つの和音を組み立てるに必要な数だけ設けられているということである。例えば「ド」「ミ」「ソ」の組合せである三和音の場合、各進行カードには、この3音の楽音が表示されていることになる。
楽器指示面による表示の方法としては特に限定されるものではなく、要は、楽器奏者にとって理解しやすいものであればよい。例えば「ド」「ミ」「ソ」という文字表示であったり、「ド」「ミ」「ソ」を表す音階色、数字、記号、図形、絵など何でも良い。
上記したように、本考案に係る合奏補助具では、指揮者がメロディの進行に合わせて指揮標(各進行カード)を各楽器奏者へと提示する(例えば小節の最初に各進行カードを提示するということを各小節ごとに繰り返す)ことで、各楽器奏者は自分の担当する楽器で楽音を奏でるべきタイミングを把握することができる。
このようにして、指揮標(各進行カード)により各楽器奏者に所定タイミングで所定の楽音を奏でさせる(勿論、必要でない楽音の楽器奏者には楽音を奏でさせない)結果、メロディの中の適切なタイミングで必要とされる和音を発生できることになるから、これをメロディの進行に合わせて続けてゆくことで、その全体として曲の合奏ができることになる。
その結果、音楽的知識を一切有さないような者や和音を奏でる技量を備えない者、楽譜そのものを普段見慣れていない程の音楽の門外漢などが集まったような場でも、簡単に、また楽しく、その者たちによって合奏を行えるようになる。従って、合奏による快楽や癒し効果を多くの者達で共有できるようになる。
楽器として、ハンドベルのベルを用いるような場合であれば、机が無くても座ったまま合奏ができるものであり、高齢者や幼児などにも手軽に合奏が楽しめる、まさに画期的なものであると言える。
各進行カードの楽器指示面において、上記したように「ド」「ミ」「ソ」を表す音階色とする(カラー表示面とする)場合、その音階色を各楽器ごとに割り当てればよい。
例えば楽器をハンドベルのベルとする場合であれば、「ド」のベルを赤色とし、各進行カードの楽器指示面も赤色のカラー表示面とする。このようにすることで、楽器奏者は、自分が担当する楽器を奏でるタイミングを一層把握しやすくなる。
各進行カードには、提示順に沿った提示番号を付しておくのが好適である。このようにすれば、指揮者はメロディの進行に伴い、提示番号にしたがいつつ昇順(又は降順)に各進行カードを提示してゆけばよいので、指揮者としても指揮標の提示順が容易に理解でき、また提示間違いを生じ難くなるので頗る便利である。
各進行カードには、指揮者が演目曲の拍数をカウントするのに用いる拍子符が、演目曲の拍数の数に対応して付されたものとするのが好適である。言うまでもなく、演目曲が例えば4拍子ならば拍子符は4つ設け、演目曲が6拍子ならば拍子符は6つ設ける。なお、拍子符は進行カードの裏面に付しておけばよい。また拍子符は数字が最も判りやすいと思われるが、文字、符号、記号、図形、絵などでも良い。
このような拍子符を採用することで、指揮者は進行カードを提示してゆくタイミングが何拍あるのかを容易に理解でき、タイミングを取りやすくなる。場合によっては、音楽的知識を有しない者や演目曲を知らない者でも指揮者が勤まる。
本考案に係る合奏補助具は、上記指揮標に加えてハーモニー進行表をも有したものとするのが好適である。
このハーモニー進行表は、演目曲のメロディと共に、このメロディに沿った和音の連なりを判りやすく表示したもので、指揮標の楽器指示面と同様に、楽音を文字、色、数字、記号、図形、絵などで表示したものとすればよい。
勿論、指揮者側に音楽的知識が有る場合にはコードネーム(「C」「F」「G」の類)や和音記号(「I」「II」「III」「VI」の類)でもよく、要は、メロディ中の所定タイミングで奏でる和音を指揮者が容易に理解できればよいのである。
このようなハーモニー進行表を用いれば、音楽的知識を有しない者や演目曲を知らない者でも指揮者が勤まる。
本考案に係る合奏補助具は、上記指揮標に加えて前振り標をも有したものとするのが好適である。
この前振り標は、各楽器奏者が演目曲の演奏開始タイミングをカウントするのに用いるもので、カラ符が演目曲の拍数に対応して付されている。言うまでもなく、演目曲が例えば4拍子ならばカラ符は4つ設け、演目曲が6拍子ならばカラ符は6つ設ける。なお、カラ符は数字が最も判りやすいと思われるが、文字、符号、記号、図形、絵などでも良い。
このような前振り標を用いることで、各楽器奏者は演目曲の演奏開始タイミングを簡単に把握できることになり、また全楽器奏者において演奏開始タイミングを簡単に揃えられるという利点がある。
本考案に係る合奏補助具を用いれば、音楽的知識を一切有さないような者や和音を奏でる技量を備えない者、楽譜そのものを普段見慣れていない程の音楽の門外漢などが集まったような場でも、簡単に、また楽しく、その者たちによって合奏を行え、もって合奏による快楽や癒し効果を多くの者達で共有できるようになる。
以下、本考案の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は本考案に係る合奏補助具1の一実施形態を示している。この合奏補助具1は指揮標2を有しており、また好ましくはハーモニー進行表3をも有して構成されるものであって、この合奏補助具1により、音階の異なる各楽音を個別に奏でることのできる複数の楽器5を用いて、簡単に合奏を楽しむことができる。
例えば、合奏の一例を示した図2から明らかなように、複数の楽器5を担当するそれぞれの楽器奏者6に向けて、指揮者7がハーモニー進行表3を参考にしつつ指揮標2を楽器奏者6に提示し、この指揮標2を見た各楽器奏者6が、所定の指示にしたがって担当する楽器5を奏でるというものである。
指揮標2は複数の進行カード10を有しており、それぞれの進行カード10には複数の楽器指示面11が設けられている。指揮標2を構成する進行カード10の数は、合奏の演目曲において必要とされる和音14の数(指揮者7が楽器奏者6に指示を出す回数)に対応させてある。また各進行カード10に設けられる楽器指示面11の数は、その進行カード10で指示する和音14の組み立てに必要とされる楽音の数に対応させてある。
進行カード10の材質や大きさ、形状などは特に限定されるものではないが、本実施形態では短冊状をした紙製のカードとし、片手で簡単に取り扱いができる程度の大きさ(短辺7cm長辺16cm)とした。また楽器指示面11は直径4cmの円形表示とした。
ハーモニー進行表3は、演目曲のメロディ13に沿った和音14の連なりをメロディ13と共に判りやすく表示したものである。このハーモニー進行表3には、例えば演目曲の譜面などを使用することができる。
ここで演目曲が童謡の「春が来た(作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一)」である場合を
例に説明する。図3はこの演目曲のハーモニー進行表3を示したものであって、五線譜15にメロディ13が書き込まれ、このメロディ13に沿って和音14が添えられている。この演目曲は全八小節から成り、各小節ごとに各一音づつ、和音14が割り振られている。
すなわち、この演目曲は同種及び異種を合わせて計8つの和音14を必要としていることになり、指揮者7は楽器奏者6に対して合計8回の指示を出すことになる。それ故、指揮標2は和音14の合計数と同じ計8枚の進行カード10が必要とされることになる。
これら各進行カード10には、指揮者7が楽器奏者6に提示する提示順に沿った提示番号16(図2にのみ示した)が付されている。
この提示番号16は指揮者7から見やすくするため、楽器指示面11が設けられた面の裏面、即ち、楽器奏者6へ提示するのとは反対側の面に付するのが好適となる。この提示番号16と同じ番号を、ハーモニー進行表3の各小節にも付しておくと判りやすい(図3参照)。
上記ハーモニー進行表3において各和音14はコードネームとして表示されている。すなわち、
第一、第二小節の歌詞『はるがきた』に対応する和音14は[C]コード、
第三小節の歌詞『どこにき』に対応する和音14は[F]コード、
第四小節の歌詞『た』に対応する和音14は[G]コード、
第五小節の歌詞『やまにきた』に対応する和音14は[C]コード、
第六小節の歌詞『さとにきた』に対応する和音14は[F]コード、
第七小節の歌詞『のにもき』に対応する和音14は[C]コード、
第八小節の歌詞『た』に対応する和音14は[C]コード、
となっており、この演目曲では[C][F][G]の三種類のコードを使っていることがわかる。
図4に示すように[C]コードは「ド」「ミ」「ソ」の三つの楽音で組み立てた三和音であり、[F]コードは「ファ」「ラ」「ド」の三つの楽音で組み立てた三和音であり、[G]コードは「ソ」「シ」「レ」の三つの楽音で組み立てた三和音であることは周知である。
そのため、上記した8枚の各進行カード10には、それぞれ和音14に必要な楽音数に対応して3つの楽器指示面11が必要とされることになる。例えば第一、第二、第五、第七、第八の各小節では[C]コードの和音14を用いるため、これらの各小節で指揮者7が楽器奏者6に提示する進行カード10は、「ド」「ミ」「ソ」を表す3つの楽器指示面11が設けられていることになる。
上記したように第一、第二、第五、第七、第八の五つの小節で同じ和音14([C]コード)を用いており、また第三、第六の二つの小節で同じ和音14([F]コード)を用いているため、当然に指揮標2の中には楽器指示面11が全く同じとなる進行カード10が複数枚、存在することになるが、メロディ13の進行に沿って付される提示番号16(他の進行カード10との配列)は各進行カード10ごとに異なるため、楽器指示面11が全く同じとなる進行カード10でも小節の合計数分を準備するのがよい。
なお、例えば全十小節の演目曲であれば進行カード10は10枚必要とされ、使用される和音14が四和音であれば各進行カード10には4つの楽器指示面11が必要とされる、といった具合になる。
このような指揮標2において楽器奏者6へ各進行カード10を提示すれば、楽器奏者6は、その進行カード10の楽器指示面11から、自分の担当する楽器5を奏でるべきか否かを理解することができる。
ただ、楽器指示面11が「ド」「ミ」「ソ」といった文字表示のままでは自分の担当する楽器5の音階をまず把握し、確実に記憶し、そのうえで楽器指示面11が指し示す音階と自分の担当する楽器5の音階とを一致するか否かを判別するという作業が、常に必要になり、このためには神経を研ぎ澄ませておかなければならない。そこで楽器指示面11をカラー表示面とし、楽器5についてもこれと同じ配色にすることが好適となる。
例えば、図5に示すように「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」の8つの楽音に「赤色」「橙色」「黄色」「緑色」「青色」「紺色」「紫色」「赤色」をそれぞれ割り当てるとおくと、[C]コードの和音14を用いる第一、第二、第五、第七、第八の各小節に対しては、進行カード10の楽器指示面11を「ド」「ミ」「ソ」に対応させて「赤色」「黄色」「青色」のカラー表示にすることができる(図4参照)。
[F]コードや[G]コードも同様であり、[F]コードの「ファ」「ラ」「ド」はそれぞれ「緑色」「紺色」「赤色」となり、[G]コードの「ソ」「シ」「レ」はそれぞれ「青色」「紫色」「橙色」となる。
一方、楽器5としてプッシュロッド付きベルを用いる場合、図1に示すように「ド」を奏でる楽器5(5A)のベル5aを赤色に着色するか又は赤色のシールを貼付し、以下同様に、「レ」を奏でる楽器5(5B)のベル5aは橙色、「ミ」を奏でる楽器5(5C)のベル5aは黄色、「ファ」を奏でる楽器5(5D)のベル5aは緑色、「ソ」を奏でる楽器5(5E)のベル5aは青色、「ラ」を奏でる楽器5(5F)のベル5aは紺色、「シ」を奏でる楽器5(5G)のベル5aは紫色と言った具合に、各楽器5を色分けする。
なお、合奏では高い方の「ド」と低い方の「ド」とは違和感なく協調できるため、高い方の「ド」を奏でる楽器5(5H)のベル5aも、低い方の「ド」を奏でる楽器5(5A)のベル5aと同じ赤色とすればよい。勿論、これらは別の色としてもよい。
参考までに述べると、このプッシュロッド付きベルは図6に示すように、ベル5aの上部に突き出たプッシュロッド5bの先端5cを押し下げ操作することで、ベル5aの内部に組み込まれたクラッパー5dがベル5aを内側から叩き、所定の楽音を奏でるというもので、奏でる楽音が1オクターブ分(「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」の8音階)セットされた全体として、ハンドベル5Xを構成している。
以上詳説したところから明らかなように、本考案に係る合奏補助具1を採用すれば、図2に示したように指揮者7がメロディ13の進行に合わせて所定の指揮標2(進行カード10)を各楽器5の奏者6へと提示する(小節の最初に進行カード10を提示するということを各小節ごとに繰り返す)ことで、各楽器5の奏者6は自分の担当する楽器5で楽音を奏でるべきタイミングを簡単且つ確実に把握することができる。
このようにして指揮標2により各楽器奏者6に所定タイミングで所定の楽音を奏でさせる(勿論、必要でない楽音の楽器奏者6には楽音を奏でさせない)結果、メロディ13の中の適切なタイミングで必要とされる和音14を発生できることになるから、これをメロディ13に合わせて続けてゆくことで、その全体として曲の合奏ができることになる。
その結果、音楽的知識を一切有さないような者や和音14を奏でる技量を備えない者、楽譜そのものを普段見慣れていない程の音楽の門外漢などが集まったような場でも、簡単に、また楽しく、その者たちによって合奏を行えるようになる。従って、合奏による快楽や癒し効果を多くの者達で共有できるようになる。
指揮者7に関しても、メロディ13の進行に伴って提示番号16にしたがいつつ昇順(又は降順)に各進行カード10を提示してゆけばよいので、指揮標2の提示順が容易に理解でき、また提示間違いを生じ難くなるので頗る便利である。ハーモニー進行表3を併用することで、進行カード10の提示が一層、簡単で間違いのないものとできる利点がある。
なお、図2に示すように、指揮者7が一方の手で楽器奏者6に提示する進行カード10を持って高くかざすようにし、他方の手には、次回以降に楽器奏者6に提示する進行カード10を持って低い位置で待機させるような仕草をすれば、楽器奏者6は次の進行カード10を脇見して、次に奏でるべき楽音を知ることができ、心の準備ができるので、より円滑な合奏ができるものとなる。
上記した指揮標2において、各進行カード10には提示番号16と共に、その進行カード10に対応する歌詞を付しておいてもよい。例えば、演目曲が上記した「春がきた」の場合で言えば、第一小節に対応する進行カード10では、そのカード表面が[C]コードを意味する「ド」「ミ」「ソ」の楽器指示面11(即ち「赤色」「黄色」「青色」のカラー表示面)であり、カード裏面が1番の提示番号16であるところ、この提示番号16に添えて『はるがきた』の歌詞を併記するといった具合である。
このようにすることで、指揮者7は進行カード10を提示するタイミングを一層把握し易くなる。ただし、このようにカード裏面に『はるがきた』といった歌詞を記載したとしても、指揮者7自身がこの演目曲を知らないときには十分な効果を期待できない場合がある。
そこで図7に示すように、歌詞の代わりに、演目曲の拍数を示す拍子符20を付しておくことができる。図例では拍子符20が数字である場合であって、演目曲が例えば4拍子であれば拍子符20は1,2,3,4という4つの数字の並びとなり、また演目曲が例えば6拍子であれば拍子符20は1,2,3,4,5,6という6つの数字の並びとなる。なお、拍子符20は文字、符号、記号、図形、絵などでも良い。
このように拍子符20を採用することで、指揮者7は進行カード10を提示してゆくタイミングが何拍あるのかを容易に理解でき、進行カード10の提示タイミングを取りやすくなる。なお、この拍子符20を採用する場合、ハーモニー進行表3を不要化できるという利点もある。
ところで、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば本考案に係る合奏補助具1は、指揮標2に加え、図8に示すような前振り標25をも有したものとすることができる。
この前振り標25は、各楽器奏者6が演目曲の演奏開始タイミングをカウントするのに用いるもので、カラ符26が演目曲の拍数に対応して付されている。図例ではカラ符26が数字である場合であって、演目曲が例えば4拍子であればカラ符26は1,2,3,4という4つの数字の並びとなり、また演目曲が例えば6拍子であればカラ符26は1,2,3,4,5,6という6つの数字の並びとなる。このカラ符26についても、上記した進行カード10の拍子符20の場合と同様に、数字以外に文字、符号、記号、図形、絵などとすることができる。
このような前振り標25を用いることで、各楽器奏者6は演目曲の演奏開始タイミングを簡単に把握できることになり、また全楽器奏者6において演奏開始タイミングを簡単に揃えられるという利点がある。
この前振り標25は、演目曲の前奏に合わせて複数枚の前奏カード27を編成させるものとするのが好適であり、この場合、各前奏カード27の裏面などに対して、上記した指揮標2の進行カード10に提示番号16を付した場合と同様に、提示する番号を付しておけばよい。
楽器5には、一般のハンドベルを構成するベル(プッシュロッド付きでなく振り動作で音を出すもの)を採用することもできる。また木琴や鉄琴の音板をバラバラにしてそれぞれを別の楽器奏者6に担当させる(楽器5とさせる)ということもできる。
水を入れたコップを、それぞれ水量が異なるように複数準備し、各コップを叩いたりコップのふちを指でこすったりして音を出す遊びがあるが、このようなコップも一種の楽器5として採用できる。
音階を異ならせたブザーや電子音楽器なども楽器5として採用することができる。
その他、楽器5はピアノやオルガン等のように2音以上奏でられるものを用いることもできる。この場合、複数台のピアノを準備して個々のピアノの発生音を特定させる(「ド」の音だけを出すピアノや「レ」の音だけを出すピアノといった具合にする)ような方法(各ピアノに色看板を付けたり色シールを貼付したりする)や、1台のピアノにおいて各鍵盤ごとに楽器奏者6を担当させる方法(各鍵盤に色シールなどを貼付しておけばよい)を採用することもできる。
楽器5が奏でる楽音として、フラット(又はシャープ)に相当する半音を設定することもできる。なお、一人の楽器奏者6が2音以上を担当するようなことにして、遊技性を高度化させることも可能である。
このように使用する楽器5として、その種類や発生音、発生音数、楽器数(楽器奏者6の数)などは何ら限定されるものではない。
指揮標2の楽器指示面11として採用する表示方法は、カラー表示面としての色分けに限定されず、文字、数字、記号、図形、絵などとしてもよい。なおハーモニー進行表3も同様に、色分けをはじめ、文字、数字、記号、図形、絵などによる表示とすればよいことになる。コードネームや和音記号を採用してもよい。
指揮標2の進行カード10は紙製とすることに限定されず、プラスチック板製、木板製、金属板製、織布や不織布を含む布帛製とするなど、その材質は何ら限定されない。進行カード10をプラスチック板製とする場合の一例としてOHPシートを挙げることができる。この場合、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)によって楽器指示面11を拡大投影させ、多くの楽器奏者6、或いは離れた場所にいる楽器奏者6に対して指示を出せるようになる
本考案に係る合奏補助具の一実施形態を示した斜視図である。 合奏補助具を用いた合奏の様子を示した斜視図である。 ハーモニー進行表を示した平面図である。 和音を進行カードに楽器表示面として表示する説明図である。 音階を色分けする一例を示した説明図である。 楽器として採用可能なプッシュロッド付きベルを示した側面図である。 進行カードのカード裏面に拍子符を付した実施形態の説明図(進行カードの裏面図)である。 前振り標の平面図である。
符号の説明
1 合奏補助具
2 指揮標
3 ハーモニー進行表
5 楽器
6 楽器奏者
11 楽器指示面
10 進行カード
13 メロディ
14 和音
16 提示番号
20 拍子符
25 前振り標
26 カラ符
27 前奏カード


Claims (7)

  1. 音階の異なる各楽音を個別に奏でることのできる複数の楽器(5)の各楽器奏者(6)に対し、メロディ(13)の進行に合わせて連なる和音(14)を必要の都度提示するのに用いる指揮標(2)を有しており、
    この指揮標(2)には各和音(14)の組み立てに必要とされる複数の楽音を個別に表示した複数の楽器指示面(11)が設けられている
    ことを特徴とする合奏補助具。
  2. 前記指揮標(2)の楽器指示面(11)は、各楽器(5)ごとに割り当てた音階色に対応させて配色したカラー表示面とされていることを特徴とする請求項1記載の合奏補助具。
  3. 前記指揮標(2)は、各和音(14)ごとに対応する複数の進行カード(10)の組み合わせとして編成されていることを特徴とする請求項2記載の合奏補助具。
  4. 前記進行カード(10)には、その提示順に沿った提示番号(16)が付されていることを特徴とする請求項3記載の合奏補助具。
  5. 前記進行カード(10)には、指揮者(7)が演目曲の拍数をカウントするのに用いる拍子符(20)が、演目曲の拍数の数に対応して付されていることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の合奏補助具。
  6. 前記指揮標(2)とは別にハーモニー進行表(3)を有しており、このハーモニー進行表(3)には、演目曲のメロディ(13)と共にこのメロディ(13)に沿った和音(14)の連なりが表示されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の合奏補助具。
  7. 前記指揮標(2)とは別に前振り標(25)を有しており、この前振り標(25)には、各楽器奏者(6)が演目曲の演奏開始タイミングをカウントするのに用いるカラ符(26)が演目曲の拍数に対応して付されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の合奏補助具。
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