JP3123908U - 現代の音楽をcd普及以前の時代の音質で鑑賞する方式 - Google Patents

現代の音楽をcd普及以前の時代の音質で鑑賞する方式 Download PDF

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Abstract

【課題】 音楽においてのアナログ愛好者への助役
【解決手段】ステレオの音源にトレモロと僅かなフランジャー、付加的にディストーションのエフェクトを加える回路を設ける。トレモロ効果を与える周波数帯域を若干低い帯域に絞ることで、音楽を聴く際ボーカルなどの耳につきやすい帯域の音はそのままに、リズム、特にビートが含まれている部分に人間の歌のビブラートに似た、機械的でないゆらぎを再生機器側で演出する。また、フランジャー効果によりアナログ時代のワウ・フラッターに近い音の微かなゆらぎも演出することができる。

Description

オーディオ分野に関する
最新の音楽は音のコンプレッサー(圧縮機能)多用と、様々なデジタル領域での製作過程、そしてデジタルメディアとしての製品仕様により、音の一つ一つが均一化された表情を持つ聞こえ方をするものが多い。
なし
音楽鑑賞をアナログライクに、耳へと受け入れたい人たちへの助役
ステレオの音源にトレモロと、ほんの僅かなフランジャーまたはフェイザーのエフェクトを加える回路を加える。
中高年層の音楽離れが顕著であり、その世代の耳に合わせた音を手軽に提供できることと、またCDや打ち込みサウンドを好まない若い世代の音楽愛好者たちへ生理的に受け入れられる音を提示できる。そして、音楽の再生用機器においても、使用者が自らのセンスで音を作り出すといった「楽器」に近い使い方を出来るということは、今まで存在していなかった価値感と魅力を提示することが出来る。
アンプやCDプレーヤーなどの音楽リスニング機内に、もしくはステレオのインプットとアウトプットを持つ単独機に、トレモロとフランジャー、さらにディストーションのエフェクト回路を設ける。
トレモロ、つまり周期的な音量変化を与えるエフェクターを、全帯域にかけるのではなく低音部のみにかかるような設定とする。中高音の音量変化に人間は敏感に察知しやすい特性を持ち、中高音は音の表情をかなりの割合で決める効果がある。それに比べ、ベース、バスドラムがメインになる200〜300Hzにあたる低音部は、音楽の進行上大切なものではあるが、それは曲が進行する上での時間指標とでも言えるべきものであって、そこには音の表情というものが、中高音と比べると格段に少ない。故に、音楽を単純な音量ではなくて、音が持つ「表情」として受け取るリスナーは、低音の音量変化に対してリスニング中に敏感になることは考えにくいことと言える。
低音のトレモロエフェクトが生み出す効果として、均一化された雰囲気を持った音楽の単調さを排除できる。例えば、ボーカルやストリングス、ハイハットといった中高音の楽器は一見いつもと同じ音量で聞こえていても、そのボーカル、ストリングスの音に含まれた少しの低音域の音色を含め、ベース、バスドラムの音に、いわゆる「うねり」的要素を少しだけ与えることによって、最新流行の音楽が表情をそのままに、しかしそこにキチキチとした硬質になり過ぎない、音楽の揺らぎを無意識的に感じることが出来る。分かりやすく言うのなら、1,1,1,1、、、と進んでいくバスドラムの音量が1、0.97、1.02、0.99と変化していくわけである。これはまさしく音楽のアナログ時代、そして生演奏が持っていたあの「不確実」性の世界である。このことは、音楽鑑賞者にとってリスニング中に、スタンプのようないつまでも同じ連続を余儀なくされることから開放できることを意味している。音楽にシステマチックさを求めない人の好みは、こちらの方にある。
そして、音に僅かな分量でフランジャー、つまり音を時間進行中にかすかに高低させる効果を付けることによって、アナログ時代に存在していたスタジオマルチレコーダーが持っていたワウ・フラッター、つまりレコーディングテープが回転する際の僅かなスピードの揺れも再現できる。さらに、アナログレコードというものはプレーヤーのワウ・フラッターに足して、中心孔のごく僅かな位置の誤差によって、レコード針が一周するごとに耳では判断できない音のピッチずれが起こっていて、それが音楽に微量のコーラス的要素を与えていたと思える。そのあたりも、このフランジャー効果により再現できる。
アナログディスクでは、レベルのピークがある音に対して若干の歪み音が発生していた。その部分は必ずしも聴感上好都合なものでなかった場合もあるが、しかしディストーションエフェクトが、ロックミュージックなどで迎合されているように、その歪み感は音楽のエキサイター的なライブ感を強調させるものでもある。その発生音は1KHzから2KHzあたりに分布していると思われるが、そのあたりの帯域で原音にディストーションエフェクトを少々加えることで、さらにアナログレコードの雰囲気を忠実に再現できることが可能である。
加えて言うなら、音のディスクから発生するステレオの音源にこういった、LならLチャンネルごと微妙なエフェクトをかませることによって、出てくる個々の音に共通のクセを与えられる。そのことで、聴く人間に対して音楽の均整感を強調することが出来る。
図1の操作部1が、低音にトレモロ効果を与える周期を調整するものである。聞く音楽や好みに合わせた調整を可能にさせることで、操ることの楽しさを提供できる。反対に、手軽な使用感の提示のためにこれらの操作部をオンオフのエフェクト選択スイッチのみにすることも出来る。その例を、図2で示している。図1における2は変化を与える周波数位置の調整用、3の操作部は、そのトレモロ効果の変化量とでも言うべき「深さ」調整用である。
図1の4はフランジャー効果の周期調整、5はその深さを調整する操作部である。6はディストーション量の調節つまみである。
これによって、CD時代になって音楽から遠ざかっていた人たちや、若い世代の、CDを聞かずアナログレコードだけを追い求めている愛好者たちの嗜好に合わせた新しい提示をすることが出来る。そのことから、音楽に絡んだ様々な産業の活性化が可能になる。
図1はこの機能を持ったものを、単独製品として具現化させたものである。1から3が0012項で述べたトレモロ効果をつける調整部、4,5が0013項で述べたフランジャー調整部、6がディストーション調節つまみ、そして7がトレモロエフェクトスイッチ、8がフランジャースイッチ、9がディストーションスイッチ、10が液晶表示部、11が入出力端子、12が本体電源スイッチである。また、図2は使用者の調整機能を省略し、操作部を簡素化させた場合の製品例である。図1で示したスイッチ位置の番号が、そのまま図2において対応している。

Claims (1)

  1. 本体もしくはAV機器内でデジタルまたはアナログエフェクトを用いて、音楽鑑賞時のアナログレコード風な味付けを付ける方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011215363A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Yamaha Corp 音響処理装置
JP2016212285A (ja) * 2015-05-11 2016-12-15 良明 森田 音声処理装置および音声処理方法

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