JP3123411U - 金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム - Google Patents

金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム Download PDF

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Abstract

【課題】磁性体により金属対応とされたICタグの共振周波数を金属片を用いて補正し、磁性体によりずれていた共振周波数をこの使用周波数の所まで戻すことにより、使用周波数での電流を大きくできる金属片付タグおよびシステムの提供。
【解決手段】コイルに沿ったタグやセンサの一部に適当な大きさの金属箔や金属板や金属蒸着膜や印刷膜等の金属を当てることを特徴とする金属片付タグおよびシステム。
【選択図】図1

Description

本考案は金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムに関し、特に、RFIDやICタグやセンサが金属面上で用いられる場合、磁性体シートをタグやセンサと金属面との間に用い、感度の著しい劣化を抑えて使用する場合の感度の特性に係る重要な技術である。
従来のRFIDに用いられるICタグや非接触ICカードはICチップのキャパシティと結合用コイルのインダクタンスが丁度共振し、所定の周波数になるように調整してある。しかし、コイルとICをパッケージにしたり、全体をシールしたりして、このためのプラスチックシートによる誘電率の影響を受け、共振周波数が少し高くなっている場合が多い。
例えば、周波数13.56MHzの完成されたタグの共振周波数が14MHz〜14.2MHzで共振しているものが多い。このような場合でも、金属片で調整することができる。
しかるに、これらのプラスチックシートの影響を考慮して、丁度周波数f=13.56MHzに合うように作られているものも、中にはある。
しかるに、このようなタグを基本とし、金属対応にする場合、タグに約1mm厚前後の磁性体シートを貼り付け、この下の金属面と当たる所に最初からアルミ箔等の金属面をつけて金属対応タグとしている場合が多い。これは最初から金属面を当て、共振周波数が変わらないようにしている場合である。量産の場合アルミ箔等の金属面をつけていないものもある。
もともと、磁性体のない所で共振を取っているため、磁性体を貼りつけることにより、μが追加され、コイル間の結合値即ち自己インダクタンスの値が大きくなり、それによって共振周波数が11.7〜12MHz当りに下がってしまい、したがって使用周波数13.56MHzでは共振のすそになってしまうため、折角磁性体を当てても、特性の悪い所で使用することになる。またすでにコイルは形成され、ICは接続されているので、ここでは変更することができない。
金属面の影響を避けるために加えた磁性体タグやセンサにおいて、却って共振周波数をずらしてしまい、これにより、特性が劣化しているのであるから、この共振周波数をこれの使用周波数である13.56MHzに戻してやれば十分な値が得られ、使用目的に合致できることになる。
以上のことから、本考案は、このような改善をできるだけ簡単な方法で実現できる金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムを提供することを目的とするものである。
本考案は、上述の目的を達成するために、金属片タグおよびセンサシステムを次の(1)〜(10)に示すとおりのものとする。
(1)コイルに沿ったタグやセンサの一部に適当な大きさの金属箔や金属板や金属蒸着膜や印刷膜等の金属を当てることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(2)前記(1)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、タグやセンサに磁性体を当て、金属対応のタグやセンサとして構成することを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(3)前記(1)または(2)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、金属箔等の金属片をタグの上面あるいは下面に当てることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(4)前記(1)または(2)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、あらかじめタグの絶縁面に金属片が蒸着されたり、エッチングされたシートを用いることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(5)前記(1)または(2)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、あらかじめタグのコイルを印刷やエッチングするとき、コイル側と反対の面のコイルから絶縁された面側に金属片を形成することを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(6)前記(1)または(2)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、のりの付いた金属箔や金属シール等をタグに貼り付けることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(7)あらかじめタグの一部に適当な大きさの金属片や印刷を当てておき、金属面対応でないときはこれをはがし、金属面対応のときはそのまま使用することを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(8)前記(1)または(2)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、磁性体シートの片面は全面にアルミ箔等の金属箔を当て、他方の面には適当な大きさの調整用アルミ箔を当てておき、この面をタグに接着させることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(9)前記(1)または(2)記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、当該タグを使用する相手の機器の金属の一部を用いて、当該タグの一部の面に当てることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
(10)前記(1)ないし(9)のいずれか記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、当該タグを用い、センサと通信し、製品のIDや記録や管理を行うことを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
本考案により、一般的に用いられているコイル状タグやセンサが金属面の近くで用いられる時、感度が著しく低下することを避けるため、磁性体シートをタグと金属面Mとの間に挿入し、磁路を確保する目的で磁気シートをタグに当てオンメタルと称したものがある。しかるに、磁気シートを当てることにより、自己インダクタンスLが大きくなりLとなってしまい、共振周波数は下がってしまう。インダクタンスL,Lは次式で表される。
Figure 0003123411
磁性体で磁路を確保し、磁界の逃げ路を与えると同時に共振周波数のずれを同時に解決しなければ、偏頗な改善であり十分な改善とは云えない。
従って、これらの問題点を解決するために、コイルとして巻かれている巻線間にキャパシティによる側路を設け、その電流をまた巻線に戻してやることにより、特性インピーダンスを下げ、結果的にインダクタンスを小さくし、補正を行う方法により、共振周波数を高い方にずらし、この共振周波数あるいは使用する共振周波数に合せるように調整することに成功した。
金属片は、幅が広く、かつコイルに沿ってわずかしか伸びておらず、閉ループを作っていないので、電磁誘導に対しては何ら影響を与えず、従ってインダクタンスは増えず変位電流による静電結合のみが多くなり、逆にインダクタンスを見かけ上小さくできたことが当該考案を成功させる要因である。
以下、本考案を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
図1は、四角形のタグTに本考案の金属片AをコイルCに沿って当てた場合の説明図である。
薄いタグTは、コイルやICを含む薄いプラスチック膜でシールされており、従って金属片Aとは絶縁されている。金属片Aは、アルミ箔や金属蒸着膜であったり、エッチング膜であったり、印刷膜であったり、薄い金属板であったりするが、金属の特性を示すものであれば良い。
タグTは、金属面Mの上に載せられ、タグTと金属面Mとの間に磁性体シートSが挿入されている、図16に示すような形である。一般には、最初からタグTに磁性体シートが貼られているケースが多い。磁性体シートは、0.2〜1mm前後の厚みが一般的であり、比透磁率μも商品によりばらばらであるが、15〜70位のものが多い。また、フェライトを一旦砕き粉にしてゴムで練ったような可撓性のものが多く、硬い材質のシートが少ない。焼結した硬いフェライトは、比透磁率μが200〜300のものもあるが、このような材料のものは一般には少ない。磁性体の比透磁率μが小さなものは、タグTに当てても共振周波数は大きくはずれない。しかし、比透磁率μが40近くある磁性体では、インダクタンスが増え、可なり周波数が低い方にずれる。
これを補正する役目が金属片A即ち金属シートAである。タグTにはコイルCとIC(集積回路)が接続され、プラスチックでラミネートされたりシールされたりしているが、もしコイルがむき出しの場合には、プラスチックシートを挟むようにして金属シートあるいは金属膜付プラスチックシートを当て、絶縁するようにする。磁性体の厚みや比透磁率μによって周波数のずれは変わるが、磁性体の比透磁率μが40前後で厚みが約1mm弱で金属板上に置かれた状態のタグでは、共振周波数は13.56MHzから11〜12MHz程度に下がり、図1に示す角形のタグでは、空間に置かれている状態で到達距離が4.5cmであった所が、図14の従来のタグでは、2.5cmに減少し、感度が低下した。この値は、金属面に置かれ感度が零になるよりはましであるが、金属面がない自由空間の状態の到達距離4.5cmからみると低い値である。金属面が磁性体の下にある場合とない場合では、何れにしろずれた状態になっているので、大きな差は出ない。
即ち、金属面がない場合でも到達距離は2.5cmであった。この結果、磁性体によりインダクタンスが増え共振周波数がずれて、振幅が落ちることによる感度低下が一番影響している。磁性体のコアにコイルを巻いているのではないので、比透磁率μの値がそのまま数値としてのるのではなく、等価的な値を用いるようにする。
これに対し、本考案の方式により、図1に示すように、アルミホイルのような金属片をタグのコイルを覆うように約半分の部分の大きさ部分をタグの上面あるいは下面、即ちタグと磁性体との間に挟めることにより、コイルと金属片との間にコイルとは別にキャパシティによるバイパス回路が生成され、見かけ上のインダクタンスが下げられ、増えたインダクタンスを補正し、これの共振周波数に戻すことができ、更にその上、もっと高い方の周波数にずれていた共振周波数14.2〜14.4MHzも修正し、13.56MHzに矯正することができるので、自由空間における到達距離4〜4.5cmより更に到達距離を1cm伸ばすことができ、到達距離5〜5.5cmにすることができた。即ち、金属片を用いて共振周波数を調整することにより、元々ずれていたタグの共振周波数まで矯正することができ、理想的な状態にタグを動作させることができたのである。金属片が1/4程度の場合には、到達距離は3.5〜4cm程度であった。
たまたま、ラミネートされた一般の四角形タグであり、約1mmの磁性体による場合の調整であるが、金属片の大きさはコイルの約1/4〜1/2程度を覆う大きさで共振周波数を13.56MHzに近づけることができた。コイルの巻き方やラミネートフィルムの厚み材質、磁性体の厚み,材質等により、条件が多少異なってくる。金属片の効果は、センサに応用しても同様である。
図2は、円形巻線コイルによるタグをラミネートしたタグTのコイルCに金属片Aを沿わせた場合についての説明図である。
図1の場合とほぼ同じであるが、図2の場合には実際0.2mmφの銅線をコイルに巻いて、更にリードフレームにICがパッケージされたタグを使用した場合の例である。
この場合に、磁性体を図1の場合と同じように下方に当てると、同じように共振周波数が11〜12MHzまで下がる。また、それだけでなく、到達距離が自由空間の場合、3.5cmあったのが、ほぼ0〜1mmとなり、金属面に直接置かれた場合に近くなる。この場合は、図17の従来の方式の場合である。
しかるに、本考案の金属片AをコイルCの約半分位を覆い、標遊キャパシティによる側路を設けてやると、到達距離は3.5〜4.5cmになった。
金属片AをコイルCの上面に当てた方が3.5cmであり、金属片AをコイルCと磁性体Sの間に挟んだ場合の到達距離は4.5cmになった。この場合には下方に金属片を置いた方が、より効果が発揮できた。
キャパシタにより側路を設け、金属片の大きさや銅線との距離でインダクタンスの調整がうまく行われれば、上でも下でも、さして大きな違いはない。
この結果から、共振周波数をぴったり調整することにより、円形タグの場合も、自由空間にタグが置かれている場合の到達距離3.5cmよりも1cm伸びた4.5cmの到達距離を得ることができた。
金属片の大きさが1/4の場合、即ちコイルを1/4覆う場合には、図1の四角形タグの場合より効果が少なく、到達距離は、タグの下に金属片を置いた場合に2〜3mm、タグの上に金属片を置いた場合に1mm程度となり、あまり改善は得られなかった。即ち、容量の変化が充分とは云えない状態である。
四角形コイルの場合、エッチングでコイルを形成しているため、コイル間の間隙が可なり大きいため、コイル間のインダクタンス結合が元々小さく、金属片が置かれることにより、コイルから金属片に落ちる変位電流が大きく影響し、側路の標遊キャパシティを大きくすることができるため、金属片が小さくても効き易い状況になっている。
一方、0.2mmφ中の細線を円形に巻いたコイルは密着しているため、誘導電流による結合のインダクタンス効果が大きいので、金属片Aによる標遊容量の側路を設け難い状況にある。しかし乍ら、内形コイルの約半分を金属片で覆うことにより、四角形コイルの場合と同じように共振周波数を調整することができ、到達距離を伸ばすことができた。
図3は、タグのコイルCと金属片Aとの結合を、図で分り易く説明するものである。コイルCと金属片Aとの間のポテンシャルの差Vにより変位電流が流れ、これにより、キャパシティCstが分布する様子を示している。
金属片Aの端部とコイルCとの間のギャップには、ポテンシャルの差の電位(電圧)Vが発生していることが分る。ここに発生する変位電流がコイルCに流れる電流Iの側路を作っている。
図4は、コイルCに沿って、コの字形の金属片で覆っている場合を示す。結果的には、図1の四角形金属片によるものと同様な効果があり、どちらを使っても大差はない。
図5は、四角形の金属片AをコイルCの長手方向に沿って覆った場合を示す。図1の場合と同様に、効果は同じであり、どちらの方法によっても良い。
図6には、図(a),(b)のようなコの字形の金属片によってもよいし、図(c)のような対角線上に覆う鉤形の金属片によっても良い例を示してある。
図7には、更に腕の長いコの字形金属片を示す。
図8には、大きめの金属片を用いる場合を示す。タグTを囲むプラスチックが厚く、金属片Aとの結合を大きく取れない場合は、金属片Aを大きくしなければならない場合を示す。図8には、金属片の大きさを最大とした場合の形状を示している。
図8(a)には角形の場合を、図8(c)には円形の場合を示す。もし、(a)や(c)のように、ギャップgを作らない場合には、コイルCに流れる電流Iにより、金属片Aにも誘導電流が発生し、コイルCの電流Iを打ち消してしまうため、タグTは金属面上に置かれたと同じ状態になり、感度がなくなってしまう。従って、ギャップgを作っておかなければならない。
図(b)は、前述の説明にもある通り、半分の大きさの金属片Aで一般の円形タグには有効に動作する。
金属片AがタグTの上か下かで充分なキャパシティ効果が得られないときは、上下に挟んで2枚にし、容量を大きくすることができる。
図9は、図1の場合の金属片Aを磁性体タグに当てた場合の横から見た断面図を示している。
金属面Mの上に、金属箔MSをラミネートした磁性体シートSが載せられ、その上にタグTが載せられているが、この上に薄い金属片Aが半分の大きさでコイルCの上に載せられている状態になっている。後付けで共振周波数を調整する場合は、この方法による方が面倒でない。
図10は、図1の場合の金属片Aを磁性体SとタグTの間に当てた場合の横から見た断面図を示している。
図9との違いは、先にも説明したように、金属片AをタグTと磁性体シートSとの間に挟んでいる違いであり、最初から作る場合には磁性体を当てる場合に、金属片Aを付けてタグを作ればよい。
図9や図10の場合も、量で調整するのであるから、皆ほぼ同じ大きさの金属片や擬似金属片によるもので調整することができる。擬似金属片というのは、金属片と同じようなコイルに標遊容量を作り出す効果のあるものを云っている。
図11は一般のタグの共振回路の等価回路を示す。CはICチップのキャパシティで、ICによって異なるが、仮に22pF前後とする。使用周波数が13.56MHzの場合は、コイルのインダクタンスLは、
Figure 0003123411
でなくてはならない。Lが調整され、共振周波数が13.56MHzになったとしても、磁性体がタグに沿って当てられると磁性体の比透磁率μによってインダクタンスLの値が変わり、空芯の時より一般に大きな値となる。また、リード線等により、インダクタンスやキャパシタンスは追加されている。
図12には、磁性体がタグに沿わされた状態に於いてインダクタンスが変わり、Lになった場合を示す。
これにより、共振周波数は低い方にずれてしまう。この状態が共振周波数が11〜12MHzにずれた状態である。電流Iは、共振から外れるので当然小さくなり、結果、コイルに発生する磁界も小さくなる。
図13には、本考案の補正用の金属片Aが添えられた場合の等価回路を示す。
図(a)は、コイルCに沿って金属片Aに標遊容量を介して変位電流が流れている場合を示す。したがって、コイルCに流れる電流は変わるが僅かであり、この結果等価的なインダクタンスLavは先のインダクタンスLの共振条件と同じ値になり共振状態となり、大きな電流Icを流し、コイルCに強い磁界を発生させる。
図(b)には、このように本考案により新たに作り出された共振条件に合った等価なインダクタンスを示している。
先にも述べたように、コイルをラミネートしているため、僅か乍らすでに高い周波数に共振状態がずれているためにこれを補正することによる性能の向上と、磁性体の比透磁率μによる磁束の向上により自由空間の状態のタグより高い値を得ることができる。
図16には、金属片Aによる補正のない従来の磁性体を当てた角形タグの例を示す。この場合には、先にも述べたように磁性体の透磁率μによりインダクタンスLが大きくなり、共振周波数が11〜12MHzまで下がり、性能が低下してしまう。
図17には、同じく補正のない従来の磁性体を当てた巻線による円形タグの例を示す。この場合も、共振周波数がずれ、性能は良くない。
図14には、共振周波数のずれと、このずれにより電流や磁界の強さが変化する共振特性を示している。
図14(a)において、右の共振特性(イ)は、磁性体のないタグの共振特性で、ラミネートフィルム等によるキャパシティの増加の影響で、f=14.2MHz前後にずれている。この時の13.56MHzに於ける値は、14.2MHzの共振点の値より低くなっている。
つぎに磁性体により共振特性(ロ)や(ハ)が、f≒11MHzや、f≒12MHzにずれた場合で、13.56MHzの周波数では共振曲線のすそになり、電流値や磁界の値が低く、それにより到達距離も小さくなっている。
つぎに本考案の金属片Aによる補正をかけて、f=13.56MHz周波数帯に共振点を持ってきた場合には、図(b)に示すように共振点も合い、f=13.56MHzで大きな電流と磁界を得ることができる。その上、うまく調整されると、インダクタンスや調整されたキャパシタの影響により、高い電流や磁界が得られ、結果、到達距離も大きなものが得られる。
図15には、本考案の金属片付タグシステムの応用例を示す。本考案のタグTが、金属面Mに置かれた場合、センサ(SensorAnt.)とリーダライタR/Wにより読み込まれた信号により、PCと通信をし、記録を行ったり、更に機械Macを制御したりする場合を示している。
以上説明したように、本考案によれば、磁性体により金属対応とされたICタグの共振周波数を金属片を用いて補正し、磁性体によりずれていた共振周波数をこの使用周波数の所まで戻すことにより、使用周波数での電流を大きくでき、従って従来到達距離が落ちて使いづらかった金属対応ICタグを大きく改善することができた。
四角形のタグに本考案の金属片をコイルに沿って当てた場合の説明図 円形巻線コイルによるタグをラミネートしたタグのコイルに金属片を沿わせた場合についての説明図 タグのコイルと金属片との結合を説明する図 コイルに沿って、コの字形の金属片で覆っている場合を示す図 四角形の金属片をコイルの長手方向に沿って覆った場合を示す図 各種の金属片の例を示す図 腕の長いコの字形の金属片の例を示す図 大きめの金属片を用いる場合の形状を示す図 図1のタグを横から見た断面図 図1のタグを横から見た断面図であって、金属片をタグと磁性体シートとの間に挟んでいる場合を示す 一般のタグの共振回路の等価回路を示す図 磁性体がタグに沿わされた状態に於いてインダクタンスが変わり、Lになった場合を示す図 本考案の補正用の金属片が添えられた場合の等価回路を示す図 共振周波数のずれと、ずれにより電流や磁界の強さが変化する共振特性を示す図 本考案の金属片付タグシステムの応用例を示す図 金属片による補正のない従来の磁性体を当てた角形タグの例を示す図 金属片による補正のない従来の磁性体を当てた巻線による円形タグの例を示す図
符号の説明
A 金属片
C コイル
使用共振周波数
、f、f ずれた周波数
g 間隙
I 共振電流
インダクタンスがずれた場合の電流
補正後の使用周波数の共振電流
自由空間のインダクタンス
磁性体を添えたときのインダクタンス
M 金属面
MS 磁性体の下に最初から貼る金属箔
S 磁性体シート
T タグ
μ 真空中の透磁率
μ 比透磁率
μer 平均比透磁率

Claims (10)

  1. コイルに沿ったタグやセンサの一部に適当な大きさの金属箔や金属板や金属蒸着膜や印刷膜等の金属を当てることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  2. 請求項1記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、タグやセンサに磁性体を当て、金属対応のタグやセンサとして構成することを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  3. 請求項1または2記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、金属箔等の金属片をタグの上面あるいは下面に当てることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  4. 請求項1または2記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、あらかじめタグの絶縁面に金属片が蒸着されたり、エッチングされたシートを用いることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  5. 請求項1または2記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、あらかじめタグのコイルを印刷やエッチングするとき、コイル側と反対の面のコイルから絶縁された面側に金属片を形成することを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  6. 請求項1または2記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、のりの付いた金属箔や金属シール等をタグに貼り付けることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  7. あらかじめタグの一部に適当な大きさの金属片や印刷を当てておき、金属面対応でないときはこれをはがし、金属面対応のときはそのまま使用することを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  8. 請求項1または2記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、磁性体シートの片面は全面にアルミ箔等の金属箔を当て、他方の面には適当な大きさの調整用アルミ箔を当てておき、この面をタグに接着させることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  9. 請求項1または2記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、当該タグを使用する相手の機器の金属の一部を用いて、当該タグの一部の面に当てることを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
  10. 請求項1ないし9のいずれか記載の金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステムにおいて、当該タグを用い、センサと通信し、製品のIDや記録や管理を行うことを特徴とする金属片付タグおよび/またはセンサを用いたシステム。
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