JP3122562U - 抗菌器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 設置や取り外しが簡単で、殺菌や抗菌効果があり、ヌメリや悪臭を防止し、しかも安価に作れる抗菌器具を提供する。
【解決手段】 水に接触又は水中に投入する抗菌器具であって、内部に中空部を有する本体の表面の一部又は全部に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆した。また、湯水中に投入した場合に、浴槽等の底部に沈下するようにするため、前記本体の表面部と内部の中空部を貫通する貫通孔を設けた。また、浴槽の側面や底部に固定できるようにするため、前記本体に係止具を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 水に接触又は水中に投入する抗菌器具であって、内部に中空部を有する本体の表面の一部又は全部に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆した。また、湯水中に投入した場合に、浴槽等の底部に沈下するようにするため、前記本体の表面部と内部の中空部を貫通する貫通孔を設けた。また、浴槽の側面や底部に固定できるようにするため、前記本体に係止具を設けた。
【選択図】 図1
Description
本考案は、台所の流しの排水口に設置してカビや悪臭を減少させたり、浴槽内に設置して浴槽水の殺菌や悪臭等の発生を抑制する抗菌器具に関するものである。
台所の排水口をはじめとして、住宅の水周り部分の排水口には様々なカビが発生し、それに伴いヌメリや悪臭が発生する。また、入浴には、通常、水道水が使用されているが、水道水は塩素系殺菌剤による殺菌作用があるものの活性化はされていない。従って、浴槽等に湯あかや汚れが付着し易くなると共に、前記塩素系殺菌剤は持続性がないため入浴後の残り湯には様々な雑菌が含まれている。そのため、これら排水口からの排水や残り湯を、そのままの状態で廃棄すると自然環境保護の観点から好ましくない。
台所の流しの排水口のカビ発生を抑制するものとしては、排水口の中に載置できる形状およびサイズの銅板の全部の面に銀コーティング層を施し、表面から裏面へと貫通するよう複数個の通水孔を開けたものを、カビ悪臭減少板として構成し、これを排水口の中に設置すると、銅イオンや銀イオンが排水中に溶け込み、殺菌効果,抗菌効果を発揮し、カビの発生を軽減するカビ悪臭減少板が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、浴槽水の殺菌処理に有効で悪臭・ヌメリ等の発生を抑制するものとしては、容器本体に蓋体を着脱可能とした容器を設け、該容器本体及び蓋体に、又は前記蓋体若しくは容器本体の何れかに浴槽水を通す多数個の透孔を形成し、前記容器内に銀メッキ繊維からなる抗菌部材を設けた浴槽用殺菌器具が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
実用新案登録第3106425号公報
特開平10−296271号公報
しかしながら、特許文献1に示すカビ悪臭減少板は、排水口の底に嵌め込まれて設置されているので、長期間にわたり掃除されない傾向にある。このため、前記カビ悪臭減少板
の表面や通水孔に、台所ゴミが付着或いは通水孔を閉塞させ、その結果として殺菌効果や抗菌効果を減少させるという問題点があった。
の表面や通水孔に、台所ゴミが付着或いは通水孔を閉塞させ、その結果として殺菌効果や抗菌効果を減少させるという問題点があった。
また、特許文献2に示す浴槽用殺菌器具は、容器本体内部に抗菌部材を内装したものである。しかしながら、銀イオンや光触媒等は水に直接接触させることにより効果を発揮するものであり、このような複雑な構造にすると殺菌や抗菌効果を低下させるだけでなく、製造コストが高くなるという問題点があった。
本考案は、上記課題を解決するためになされたもので、設置や取り外しが簡単で、殺菌や抗菌効果があり、ヌメリや悪臭を防止し、しかも安価に作れる抗菌器具を提供することを目的としている。請求項1では、水に接触又は水中に投入する抗菌器具であって、内部に中空部を有する本体の表面の一部又は全部に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆したことを特徴とする抗菌器具としている。
また、請求項2では、湯水中に投入した場合に、浴槽等の底部に沈下するようにするため、前記本体の表面部と内部の中空部を貫通する貫通孔が設けられている。また、請求項3では、浴槽の側面や底部に固定できるようにするため、前記本体に係止具が設けられている。
請求項1に示す抗菌器具は、内部に中空部を有する本体の表面の一部又は全部に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆しているので、台所の排水口に設置すれば排水の殺菌又は抗菌、ヌメリや悪臭を防止し、浴槽に投入すれば湯水の殺菌又は抗菌、ヌメリや悪臭を防止することができる。これにより湯水を浄化することが可能となる。また、抗菌器具は手で簡単に投入及び取り出しができるため、本体の表面を常に洗浄することができる。
請求項2に示す抗菌器具は、本体の表面全部を湯水と接触させるために、前記本体の表面部と内部の中空部を貫通する貫通孔が設けられている。これにより、本体を湯水中に投入すると浴槽等の底部に沈下するので、本体の表面に被覆された銀及び/又は光触媒機能を有する酸化チタンの全部が湯水と接触して、湯水の殺菌又は抗菌等を効果的に行うことができる。
請求項3に示す抗菌器具は、前記本体が浴槽内で浮遊したり底部で転がることを防止するために、浴槽の側面や底部に固定できるようにする係止具を設けている。これにより入浴者は、抗菌器具の動きを気にすることなく入浴することができる。
以下本考案の実施形態について図面を参照して説明するが、本考案はこれらに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することが可能である。また、以下の説明において同一部材は同一符号を付与している。図1は本考案の第一実施形態を示す斜視図であり、図2は図1の断面図である。図1及び図2において、本体1は空気又は湯水と常時接触するので酸化し難い材料が望ましい。例えば、ステンレス鋼、銅或いはアルミニウム等を用いて成型されるが、最も好ましくはアルミニウム又はアルミニウム合金である。アルミニウムは無害無臭で衛生的であり、万一何らかの化学作用で金属が溶出したり化合物を作ったとしても重金属のように人体を害することが無いからである。前記本体1は、適宜な厚みを有する半球片Aと半球片Bとよりなり、該半球片Aと半球片Bの円周部を当接して、嵌合、螺合、接着或いは溶接にて球状に形成している。前記半球片Aと半球片Bの表面(凸面側)には、複数個の平面部2又は凹面部3が形成されており、この平面部2又は凹面部3には、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物5が被覆されている。前記混合物5は、銀と光触媒機能を有する酸化チタンに、水とバインダーを加えて混合したものであり、刷毛又はスプレー等で塗布する。前記銀又は光触媒機能を有する酸化チタンは以下のような特徴を有している。なお、前記本体1の表面全体に混合物5を被覆してもよく、前記本体1を、中実(内部に中空部がない)の球状に一体成型してもよい。
銀にプラスの電荷を持たせると銀イオンになる。銀イオンは各種バクテリアの細胞に強く吸着し、バクテリアの細胞酵素をブロッキングして死滅させる。銀より発生する銀イオンのレジオネラ菌、大腸菌や黄色ブドウ状球菌等に対する殺菌・抗菌作用については公知のとおりである。例えば、銀イオンはレジオネラ属菌に対して殺菌作用が強く、蒸留水に混入させたレジオネラ属菌に対しても微量で短時間の作用で殺菌効果を示す。銀イオンの殺菌効果により、発生する有機物は減少するので水が澄んだ状態になる。また、銀イオンは塩素系薬品のような機械の腐食、塩素系薬品特有の皮膚への刺激感や薬品臭の問題、環境汚染の問題などは無いので、レジオネラ属菌対策には特に有効な手段となる。
光触媒機能を有する酸化チタンとしては、紫外線で活性化する酸化チタン光触媒、可視光線に応答する酸化チタン光触媒、或いは無光で応答する酸化チタン触媒が相次いで開発されており、消臭、殺菌、汚染物質の酸化分解除去など、環境改善の用途に用いることが試みられている。紫外線または可視光に応答する酸化チタン光触媒は主として粉体として供給されることから、酸化チタン微粉末を含んだゾルを吹きかけて焼付けして酸化チタン層を形成させるか、適当なバインダーと共に対象物に施工されている。また、無光タイプの酸化チタン触媒は液状で供給され、浸漬またはスプレー法によって対象物に塗布されている。
本考案による抗菌器具は、銀イオン又は光触媒機能を有する酸化チタンを、刷毛又はスプレーガン等で本体表面に塗布することにより、銀イオン又は光触媒機能で排水口や浴槽の湯水の殺菌、抗菌作用、ヌメリ、水垢、悪臭等の防止をすることができる。更に、銀イオン及び光触媒機能を有する酸化チタンの混合物を塗布すれば、銀イオン及び酸化チタンの相乗効果で、より効果的な殺菌、抗菌作用、ヌメリ、水垢、悪臭等の防止をすることができる。なお、浴槽に設置する抗菌器具には、紫外線で活性化する酸化チタン光触媒、可視光線に応答する酸化チタン光触媒、或いは無光で応答する酸化チタン触媒のいずれを用いてもよいが、台所の排水口に設置する抗菌器具は、光が届かない場合が多いので、無光で応答する酸化チタン触媒を用いることが望ましい。
図3は本考案の第二実施形態を示す断面図である。図3(a)において、複数の貫通孔4は本体1の表面に設けられた平面部2又は凹面部3の中心部分に、前記表面から中空部6に貫通して設けられている。また、図3(b)において、複数の貫通孔4は本体1の平面部2又は凹面部3以外の表面に設けられている。これらにより、抗菌器具を浴槽に投入すると、湯水が貫通孔4を通じて中空部6に浸入するので、前記抗菌器具を浴槽の底部に沈下させることができる。
図4は本考案の第三実施形態の正面図を示したものである。図4において、本体1の表面の適宜位置に吸盤7を取り付けている。これにより、抗菌器具を浴槽の内側面や底面の所望位置に固定することができる。なお、吸盤7だけでなく、チェーン、フック、紐など、本体を浴槽内に係止できるものであれば、係止具として用いることができる。
図5及び図6は、他の実施形態を示した正面図である。図5において、球体の本体1の表面(凸面側)には、互いに交差し本体1の円周を巻回する凹面の帯状体11を設け、該凹面の帯状体11に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆したものである。また、図6は球体の本体1の表面(凸面側)に本体1の円周を巻回する凹面の帯状体11を設け、該凹面の帯状体11に銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆したものである。なお、本体1に帯状の凹面部11を設けたこと以外については、前記第一実施形態と同様である。また、凹面の帯状体11に変えて、凸面の帯状体12とすることもできる。
図7は他の実施形態を示した正面図である。図7において、本体1は前記第一実施形態と同様に、空気又は湯水と常時接触するので酸化し難い材料が適している。例えば、ステンレス鋼、銅又はアルミニウム等を用いて成型されるが、最も好ましくはアルミニウム又はアルミニウム合金である。アルミニウムの性質については、段落番号0012で述べたとおりである。前記本体1aは、適宜な厚みを有する円筒胴10と、該円筒胴10の両端に設けられた半球片Aと半球片Bとよりなり、該半球片Aと半球片Bは円筒胴10に当接して、嵌合、螺合、接着或いは溶接で中空体に形成されている。前記円筒胴10の表面(凸面側)には、複数個の凹面の帯状体11が円筒胴10を巻回するように設けられており、この凹面の帯状体11の表面に銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物5を被覆している。前記混合物5は、酸化チタンと銀に水とバインダーを加えて混合したものであり、刷毛又はスプレー等で塗布する。なお、円筒部10、半球片A又は半球片Bの適宜な位置に、表面(凸面側)から中空部6に貫通する貫通孔4を複数個設けてもよい。また、円筒部10、半球片A又は半球片Bの適宜な位置に、吸盤7等の係止具を設けてもよい。
図8は他の実施形態を示した正面図である。図8において、前記円筒胴10の表面(凸面側)には、複数個の凸面の帯状体12が円筒胴10を巻回するように設けられており、この凸面の帯状体12の表面に銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆している。なお、複数個の凹面の帯状体11に代えて複数個の凸面の帯状体12とした以外については、段落番号0019に記載したものと同様である。
以上詳述したように本考案の抗菌器具は、アルミニウムを素材とした本体の表面の一部又は全部に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆したものであるから、銀イオンと光触媒機能の作用により水が殺菌又は抗菌されるので、台所の排水口に使用すれば排水を浄化できる。また、浴槽に使用すれば残り湯が浄化、殺菌されることは上述したとおりである。従って、この抗菌器具を洗濯槽に利用すれば洗浄力が向上し、トイレの受水タンクに使用すれば、便器の洗浄力が向上すると共に殺菌効果も生じるので衛生的である。
1 本体
1a 本体
A 半球片
B 半球片
2 平面部
3 凹面部
4 貫通孔
5 銀又は光触媒或いはこれらの混合物
6 中空部
7 吸盤
10 円筒胴
11 凹面の帯状体
12 凸面の帯状体
1a 本体
A 半球片
B 半球片
2 平面部
3 凹面部
4 貫通孔
5 銀又は光触媒或いはこれらの混合物
6 中空部
7 吸盤
10 円筒胴
11 凹面の帯状体
12 凸面の帯状体
Claims (3)
- 水に接触又は水中に投入する抗菌器具であって、内部に中空部を有する本体の表面の一部又は全部に、銀又は光触媒機能を有する酸化チタン或いはこれらの混合物を被覆したことを特徴とする抗菌器具。
- 前記本体の表面部と内部の中空部を貫通する貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の抗菌器具。
- 前記本体には、係止具が設けられていることを特徴とする請求項1〜2いずれかに記載の抗菌器具。
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JP2006002563U JP3122562U (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 抗菌器具 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008136532A1 (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-13 | Masaru Akakura | 水槽内の水質改良方法とそのための水質改良器 |
JP2021142515A (ja) * | 2020-03-13 | 2021-09-24 | 株式会社宮本製作所 | 洗浄装置および洗浄方法 |
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2006
- 2006-04-06 JP JP2006002563U patent/JP3122562U/ja not_active Expired - Fee Related
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