JP3122424B2 - 室内ユニット及び空気調和機 - Google Patents

室内ユニット及び空気調和機

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JP3122424B2 JP11027888A JP2788899A JP3122424B2 JP 3122424 B2 JP3122424 B2 JP 3122424B2 JP 11027888 A JP11027888 A JP 11027888A JP 2788899 A JP2788899 A JP 2788899A JP 3122424 B2 JP3122424 B2 JP 3122424B2
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房又は冷房によ
り快適な室内環境を提供する室内ユニット及び空気調和
機に係り、特に、吸引した室内気の集塵及び脱臭を共に
実施できるようにした室内ユニット及び空気調和機に用
いて好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、室内ユニット及び室外ユ
ニットの二つの大きな構成要素からなっている。これら
の各ユニットには、冷媒と室内気との間及び冷媒と室外
気との間における熱交換を行う室内熱交換器及び室外熱
交換器が備えられている。
【0003】これら室内熱交換器及び室外熱交換器は、
他に圧縮機、膨張弁等の要素を加えて冷媒回路を構成す
る要素になっている。冷媒はこの回路を物理的に循環す
ることで、熱的にも高温高圧気体、低温低圧気体、高温
高圧液体、低温低圧液体という状態変化の循環プロセス
を辿り、室内の冷暖房を実現することになる。なお、こ
の室内の冷暖房は、直接的には前記室内熱交換器内の冷
媒と室内気との熱交換により実現されることになる。
【0004】ちなみに、暖房運転時は、圧縮機で高温高
圧の気体とされた気体冷媒を室内熱交換器に送出して、
当該冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現
される。また、冷房運転時は、高温高圧の気体冷媒を室
外熱交換器に送出して室外気と熱交換させて高温高圧の
液冷媒とし、これをさらに膨張弁に通すことで低温低圧
化させて室内熱交換器に送出し、この冷媒と室内気との
間で熱交換を行うことにより実現される。
【0005】このような空気調和機においては、空調す
る室内の空気を清浄する目的で、室内ユニット内にフィ
ルタ部材が設けられたものがある。このフィルタ部材は
一般的なエアフィルタに追加して取り付けられるもので
あり、通常吸い込む空気の流れに沿って吸込口、エアフ
ィルタ、フィルタ部材、室内熱交換器の順に配置され
る。エアフィルタは網状の部材であり、吸込口から吸い
込んだ空気中の埃や粉塵等を除去する機能を有してい
る。フィルタ部材には、エアフィルタを通過した空気中
からハウスダストや煙草の煙等を吸着して除去する空気
清浄フィルタ(又は静電フィルタ)と呼ばれるものが一
般的に使用されている。このような空気清浄フィルタの
機能を集塵機能と呼んでいる。また、紫外線を当てるこ
とによって蛋白質を分解し、脱臭・抗菌機能を発揮する
光触媒フィルタと呼ばれるフィルタ部材も開発されてお
り、この光触媒フィルタを単独で室内ユニットに設置し
た空気調和機もある。この光触媒フィルタは、酸化チタ
ンを含有させた基材をハニカム形状にしたものであり、
従来は空気が通過する方向の厚みが10〜15mm程度の
ものを使用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のフィルタ部材を備えた空気調和機においては、いず
れの場合も室内熱交換器の前に設置するフィルタ部材は
一種類のみであった。従って、室内ユニットの空気清浄
機能としては当然ながら設置された一種類のフィルタ部
材が有する機能しか期待できず、よりよい室内環境を提
供するには多種の空気清浄機能を持たせて商品性をさら
に向上させた室内ユニット及び空気調和機の開発が望ま
れる。また、上述した従来の光触媒フィルタを備えた空
気調和機においては、その厚みが10〜15mmと比較的
厚いものを使用しているため、紫外線ランプの光がラン
プ側から見て後方の裏面まで有効に到達せず、せっかく
のフィルタ機能を十分に利用できないという問題があ
る。そして、光触媒フィルタが設置される室内ユニット
は、近年益々小型化される傾向にあるため、必要以上に
厚い光触媒フィルタの使用は、このような小型化を妨げ
る要因のひとつとなっている。従って、室内ユニットに
おける脱臭等の空気清浄機能と室内ユニットの小型化と
を両立させ、商品性をさらに向上させた室内ユニット及
び空気調和機の開発が望まれる。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、空気調和機による空調を行う際、脱臭・抗菌
及び集塵等多種の空気清浄を実施できるようにした室内
ユニット及び空気調和機の提供を目的としている。そし
てまた、本発明のもう一つの目的は、空気調和機による
空調を行う際、脱臭・抗菌を行う光触媒フィルタの厚み
をその性能を損なうことなく極力薄くし、室内ユニット
の小型化を可能にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため以下の手段を採用した。請求項1に記載の室
内ユニットは、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口
から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニッ
トから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換
器と、前記吸込口と前記室内熱交換器との間に配設され
たフィルタ部材と、各種電気回路素子よりなる室内ユニ
ット制御部とを備え、前記フィルタ部材が、室内ユニッ
ト幅方向に2分割されて重なり合うことなく並列に配設
された光触媒フィルタ及び空気清浄フィルタよりなり、
前記光触媒フィルタを紫外線ランプの長さにほぼ一致す
る幅方向領域に配置したことを特徴とするものである。
【0009】このような室内ユニットによれば、室内ユ
ニットの幅方向に光触媒フィルタと空気清浄フィルタと
を重なり合うことなく並列に配置し、光触媒フィルタに
よる脱臭・抗菌機能と、空気清浄フィルタによる集塵機
能とを発揮して多種の空気清浄を実施することができ
る。そして、光触媒フィルタを紫外線ランプの長さとほ
ぼ一致する幅方向の領域に配置したことで、光触媒フィ
ルタの機能を全面にわたって効率よく発揮させることが
可能になる。
【0010】請求項2に記載の空気調和機は、室外熱交
換器と、該室外熱交換器又は室内熱交換器に高温高圧の
気体冷媒を送出する圧縮機と、各種電気回路素子よりな
る室外ユニット制御部とを具備してなる室外ユニット
と、吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出
すためのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給
された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、前記
吸込口と前記室内熱交換器との間に配設されたフィルタ
部材と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部
とを具備し、前記フィルタ部材が、室内ユニット幅方向
に2分割されて重なり合うことなく並列に配設された光
触媒フィルタ及び空気清浄フィルタよりなり、前記光触
媒フィルタを紫外線ランプの長さにほぼ一致する幅方向
領域に配置してなる室内ユニットと、を備えたことを特
徴とするものである。
【0011】このような空気調和機によれば、室内ユニ
ットにおいて、室内ユニットの幅方向に光触媒フィルタ
と空気清浄フィルタとを重なり合うことなく並列に配置
し、光触媒フィルタによる脱臭・抗菌機能と、空気清浄
フィルタによる集塵機能とを発揮して多種の空気清浄を
実施することができる。そして、光触媒フィルタを紫外
線ランプの長さとほぼ一致する幅方向の領域に配置した
ことで、光触媒フィルタの機能を全面にわたって効率よ
く発揮させることが可能になる。
【0012】
【0013】
【0014】請求項3に記載の空気調和機は、前記光触
媒フィルタを室内機ユニット幅方向で電源に近い側に配
置したことを特徴とするものである。
【0015】このような空気調和機によれば、リード線
の長さを短くできるので、紫外線ランプに供給される電
源の電圧降下を抑制することが可能になる。
【0016】請求項4に記載の空気調和機は、前記光触
媒フィルタが、紫外線照射によって再生脱臭されるほぼ
ハニカム状で、その厚さを7mm以下にしたことを特徴と
するものである。
【0017】このような空気調和機によれば、脱臭・抗
菌性能を損なうことなく光触媒フィルタの厚さを極力薄
くすることができるので、これを収納し空気調和機の構
成要素となる室内ユニットの小型化が可能となる。従っ
て、空気調和機の商品性を向上させることができる。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明による室内ユニット
及び空気調和機の実施の形態について、図を参照して説
明する。図1は空気調和機の全体構成を示す説明図であ
る。空気調和機は、室内ユニット10及び室外ユニット
20から構成されている。これら室内ユニット10及び
室外ユニット20は、冷媒が導通する冷媒配管30や図
示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管3
0は2本備えられており、冷媒は、その一方において室
内ユニット10から室外ユニット20へ、また他方にお
いて室外ユニット20から室内ユニット10へと流れる
ことになる。
【0023】室内ユニット10は、ベース11と前面パ
ネル12とが一体的に構成されたものとなっている。ベ
ース11には、プレートフィンチューブ型の室内熱交換
器13、略円筒形状のクロスフローファン(ファン)1
4等の各種機器が備えられている。ベース11には、こ
の他室内ユニット10に関する種々の動作制御等を行う
ため、各種電気回路素子から構成された室内ユニット制
御部15が備えられている。室内ユニット制御部15に
は、運転状況やエラーモードを表示するための適当なイ
ンジケータ15aが備えられている。このインジケータ
15aは、前面パネル12に設けられた透視部12aに
より、外部から確認可能となっている。なお、ベース1
1の後方には、据え付け板16が備えられ、これにより
室内ユニット10を室内の壁等に設置することが可能と
なっている。
【0024】前面パネル12には、吸込グリル(吸込
口)12bが前面及び上面のそれぞれに形成されてい
る。室内の空気(室内気)は、これら吸込グリル12b
により多方向から室内ユニット10内に吸い込まれるよ
うになっている。ちなみに、吸込グリル12bの背後に
はエアフィルタ17が備えられており、吸い込まれた空
気等の粉塵を除く働きをしている。また、前面パネル1
2には、その下方に吹出口12cが形成されており、こ
こから暖められた空気あるいは冷やされた空気が吹き出
されるようになっている。なお、この空気吸込及び空気
吹出は、前記クロスフローファン14が回転することに
よって行われる。
【0025】また、この室内ユニット10には、空調す
る室内の空気を清浄するため、フィルタ部材18が配設
されている。このフィルタ部材18は、吸込口となる吸
込グリル12b及びその背後に設けられたエアフィルタ
17と室内熱交換器13との間に室内熱交換器13の一
部を覆うように設置され、エアフィルタ17を通過して
埃や粉塵等が除去された空気の一部を通すことにより、
脱臭・抗菌機能及び集塵機能を発揮するものである。
【0026】図2において、(a)は上述したフィルタ
部材18の詳細構造を示す分解斜視図、(b)は室内ユ
ニット10内におけるフィルタ部材18の概略配置を正
面から見て前面パネル12及びエアフィルタ17を取り
外して示した図であり、フィルタ部材18は、光触媒フ
ィルタ50と空気清浄フィルタ60との2種類のフィル
タにより構成されている。光触媒フィルタ50及び空気
清浄フィルタ60は、室内ユニット10の幅方向に分割
されて重なり合うことなく並列に並んでおり、一方の光
触媒フィルタ50は電源に接続する必要があることか
ら、室内ユニット制御部15が設置されている側、すな
わち図示の例では正面から見て右側(図2(b)の紙面
右側)に配設されている。
【0027】図2(a)において、フィルタ部材18の
光触媒フィルタ50及び空気清浄フィルタ60は、ベー
ス部材18aにそれぞれ着脱可能に取り付けられてい
る。ベース部材18aは、実質的に両フィルタ50,6
0のフレームとなる部材であって、矩形状の周囲を除く
ほとんどの部分が空気の通り抜けが可能なように開口し
ている。一方の光触媒フィルタ50は、酸化チタンが配
合された略ハニカム形状のものであり、後述する紫外線
ランプを点灯して紫外線を当てることによって、蛋白質
を分解して脱臭・抗菌機能を発揮することができる。こ
のため、光触媒フィルタ50の前面には、横長の紫外線
ランプ51が、所定の間隔をもって平行に配置されるよ
う、ベース部材18aの所定位置に取り付けられてい
る。また、光触媒フィルタ50は、その幅方向長さが紫
外線ランプ51とほぼ一致しており、全面にわたってほ
ぼ均等に紫外線を受けるようにしてある。すなわち、光
触媒フィルタ50の幅方向領域は紫外線ランプ51の規
格長さに合わせて定め、残る幅方向の領域に空気清浄フ
ィルタ60を配置することで、室内熱交換器13の幅方
向領域を有効にカバーするようにしてある。なお、図中
の符号52はランプ部分を除いてほぼ全面が開口する紫
外線ランプカバー、53は紫外線ランプ51に電力を供
給するリード線、54はリード線53を室内ユニット制
御部15に接続するコネクタである。
【0028】かくして、フィルタ部材18は、ベース部
材18aに光触媒フィルタ50、紫外線ランプ51、紫
外線ランプカバー52及び空気清浄フィルタ60が全て
組み付けられてユニット化され、室内ユニット10の所
定の位置に一体に着脱可能に構成されている。なお、フ
ィルタ部材18を着脱する際には、リード線53先端の
コネクタ54と室内ユニット制御部15との接続又は分
離を前もって行う必要がある。
【0029】上述した室内ユニット10は、各種の運転
操作を行う操作部として、リモートコントローラ40を
備えている。このリモートコントローラ40には各種ス
イッチ等が設けられており、空気調和機の運転操作信号
を室内ユニット制御部15の受信部(図示省略)へ向け
て送信することができる。なお、空気調和機の運転操作
は、室内ユニットの適所に設けられた図示省略のスイッ
チ類でも一部実施可能である。
【0030】室外ユニット20には、筐体20a内に室
外熱交換器20b、プロペラファン20c、圧縮機20
f、室外ユニット制御部20g等が備えられている。室
外熱交換器20bは、周囲に多数のコルゲートフィンを
備えた冷媒配管により構成されており、冷媒と室外気と
の熱交換を実現するためのものである。プロペラファン
20cは、筐体20a内に背面から前面へと抜ける空気
流を生じさせることにより新たな空気を常に筐体20a
内に取り込んで、室外熱交換器20bにおける熱交換効
率の向上を図るために設けられている。
【0031】なお、前記室外熱交換器20b及びプロペ
ラファン20cが外部と向き合う筐体20aの面には、
それぞれフィンガード20d及びファンガード20eが
設けられている。フィンガード20dは、前記コルゲー
トフィンが外部からの不意の衝撃により破損することな
どがないように設けられているものである。ファンガー
ド20eも、これと同様にプロペラファン20cを外部
衝撃から保護することを一つの目的とするとともに、外
気に含まれる粉塵等を筐体20a内に取り込ませないこ
とを目的として備えられているものである。
【0032】圧縮機20fは、低温低圧の気体冷媒を、
高温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷
媒回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担う
ものである。ちなみに冷媒回路とは、この圧縮機20f
に加えて、上記した室内熱交換器13、室外熱交換器2
0b、冷媒配管30、膨張弁、及び冷媒の流れ方向を規
定する四方弁(膨張弁及び四方弁は共に不図示)等から
概略構成され、冷媒を室内ユニット10と室外ユニット
20との間で循環させる回路である。
【0033】室外ユニット制御部20gは、前記プロペ
ラファン20c、圧縮機20f、その他室外ユニット2
0に備えられた各種機器に関する動作制御等を行うもの
で、各種電気回路素子から構成されているものである。
【0034】室外ユニット20には、上記の他、筐体2
0aを支持するとともに外部振動等の影響を回避するた
め、台座20hが備えられている。また、前記圧縮機2
0fに近い筐体20aの壁は、前記圧縮機20fのメン
テナンス等を実施するため取り外し可能なパネル20i
を備えたものとなっている。
【0035】以下では、これらの構成よりなる空気調和
機の作用について、暖房運転時及び冷房運転時のそれぞ
れの場合に分けて説明する。まず、暖房運転時には、圧
縮機20fで高温高圧の気体とされた冷媒は、冷媒配管
30を通り室内ユニット10の室内熱交換器13に送ら
れる。室内ユニット10内では、クロスフローファン1
4により吸込グリル12bから取り込まれた室内気に対
して、室内熱交換器13を通過する高温高圧の気体冷媒
から熱が与えられる。このことにより、前面パネル12
下方の吹出口12cから温風が吹き出されることにな
る。また同時に、高温高圧の気体冷媒は、前記室内熱交
換器13において凝縮液化し、高温高圧の液冷媒とな
る。
【0036】この高温高圧の液冷媒は、再び冷媒配管3
0を通って室外ユニット20における室外熱交換器20
bに送られる。室外ユニット20では、プロペラファン
20cにより筐体20a内に取り込まれた新しい室外気
から、室外熱交換器20bを通過する高温高圧の液冷媒
が熱を奪うことになる。高温高圧の液冷媒は、このこと
により蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが
再び圧縮機20fに送出され、上記過程を繰り返すこと
になる。
【0037】次に、冷房運転時には、冷媒は上記とは逆
方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機20fで
高温高圧の気体とされた冷媒が、冷媒配管30を通過し
て室外熱交換器20bに送られ、室外気に熱を与えて凝
縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷
媒は、図示しない膨張弁を通過して低温低圧の液冷媒と
なり、再び冷媒配管30を通り室内熱交換器13に送ら
れる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内気から熱を奪っ
て当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身は蒸発気化
して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機20
fに送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0038】これらの運転は、室内ユニット10内に収
められた室内ユニット制御部15及び室外ユニット20
内に収められた室外ユニット制御部20gが協調するこ
とによって制御される。
【0039】以下では、本発明の特徴的部分について説
明する。上述した室内ユニット10にはフィルタ部材1
8が設けられているが、このフィルタ部材18は、前述
したように光触媒フィルタ50と空気清浄フィルタ60
とにより構成されているため、異なる機能を有する2種
類のフィルタによる空気清浄を実施することができる。
【0040】この空気調和機において暖房又は冷房運転
を実施すると、室内ユニット10ではクロスフローファ
ン14の回転により室内の空気が吸引される。吸込グリ
ル12bから室内ユニット10に吸引された空気は、ま
ず最初にエアフィルタ17を通って埃や粉塵等が除去さ
れ、続いて一部の空気がフィルタ部材18を通過した後
室内熱交換器13へ導かれ、残りの空気は直接室内熱交
換器13へ導かれる。なお、この時点で紫外線ランプ5
1はすでに点灯されている。
【0041】フィルタ部材18を通過する空気は、室内
ユニット制御部15側、すなわち正面から見て右側の光
触媒フィルタ50を通過したものが脱臭・除菌された
後、室内熱交換器13へ導かれて冷媒と熱交換される。
また、正面から見て左側の空気清浄フィルタ60を通過
した空気が集塵された後、室内熱交換器13へ導かれて
冷媒と熱交換される。室内ユニット10に吸引される室
内の空気は、室内ユニット10を通過して加熱又は冷却
されたのち室内に吹き出され、再度吸引されて循環する
ので、空気調和機の運転を続けることにより室内の空気
は徐々に全体が脱臭・除菌及び集塵により清浄される。
従って、空調により快適な室内環境が提供されるだけで
なく、空気清浄によっても快適で良好な室内空間を提供
できるようになる。
【0042】このような空気清浄が行われるとき、光触
媒フィルタ50と空気清浄フィルタ60とが空気の流れ
方向で重なっていると、流路抵抗が大きくなってフィル
タ部材18を通過する空気量が低下することになるが、
本発明の構成では両フィルタ50,60を並列に配置し
たので、このような問題が生じることはない。
【0043】また、光触媒フィルタ50及び空気清浄フ
ィルタ60は、上述した室内ユニット10の幅方向に分
割して配置するほかにも、たとえば上下に分割して配置
したり、あるいは、幅方向に分割して配置する場合にお
いても、たとえば中央部に光触媒フィルタ50を配置
し、その両側に空気清浄フィルタ60を配置することな
どが考えられる。
【0044】しかしながら、光触媒フィルタ50及び空
気清浄フィルタ60を幅方向に分割し、光触媒フィルタ
50を電源に近い側に配置すると、リード線53の長さ
を最小限にすることができるので、コスト面で有利にな
るだけでなく、電圧降下を最小限に抑えることができる
というメリットが生じてくる。
【0045】ところで、上述した光触媒フィルタ50の
厚さ(t)は、所望の性能が確保できるのであればでき
るだけ薄くするのが好ましく、これによって光触媒フィ
ルタ50を格納する室内ユニット10が小型化できる。
そこで、以下に説明する実験を実施して、光触媒フィル
タ50の好適な厚さ(t)を検討した。
【0046】ここで使用する光触媒フィルタ50は、紫
外線照射によって再生脱臭されるハニカム状のものであ
る。この実験では、導入ガスとしてアセトアルデヒドを
使用し、10PPMに設定した初期濃度が空気調和機を
30分間運転することによってどのように変化したか
を、光触媒フィルタ50の厚さ(t)を変化させて測定
した。なお、この実験で使用した紫外線ランプ51の照
射強度は4.0mW/cm2であり、また、室内ユニッ
ト10の送風、すなわちクロスフローファン14の運転
は「弱運転」とした。
【0047】図3は、上述した実験の結果として光触媒
フィルタの厚さ(t)と脱臭効果との関係を示したもの
で、横軸が光触媒フィルタの厚さt(mm)、縦軸が3
0分経過後のアセトアルデヒド濃度(PPM)である。
この実験結果によれば、光触媒フィルタ50の厚さtが
約5〜15mmの範囲では、30分経過後のアセトアル
デヒド濃度は約7PPMとなり、ほぼ一定であることが
分かる。従って、光触媒フィルタ50を必要以上に厚く
しても、その脱臭効果はほとんど変化しないことが分か
る。これは、紫外線ランプ51から照射された紫外線が
光触媒フィルタ50の表面付近には十分到達するもの
の、後方部分にはあまり到達しないためと考えられる。
すなわち、光触媒フィルタ50の後方部分は、十分な紫
外線を受けられないため、その脱臭機能を発揮できない
状況にあるためと推測される。
【0048】そこで、本発明では、上述した実験結果を
基にして、光触媒フィルタ50の厚さ(t)を7mm以
下に限定した。これは、7mmより大きくした場合にお
いては脱臭効果の特性に変化が少ないためであり、これ
以上厚くしても脱臭・抗菌効果の向上は期待できず、ま
た、コストや室内ユニット10の小型化にも不利にな
る。なお、光触媒フィルタ50の厚さ(t)は、薄くし
すぎると十分な脱臭・抗菌効果が得られなくなると共
に、フィルタ自体にも十分な剛性を確保できないなどの
問題が生じてくるので、これらの条件を満たすよう7m
m以下の値を適宜選択すればよい。
【0049】
【発明の効果】上述した本発明の室内ユニット及び空気
調和機によれば、下記のような効果を奏する。 (1) 室内ユニットのフィルタ部材が光触媒フィルタ
及び空気清浄フィルタという異なる機能を有するものを
組み合わせて構成されているので、脱臭・抗菌及び集塵
という異なる空気清浄機能を一括して備えた室内機ユニ
ット及び空気調和機を提供できる。従って、空気清浄機
能がより一層向上し、商品性の面でも優れた空気調和機
となる。 (2) 光触媒フィルタと空気清浄フィルタとが重なる
ことなく並列に配置されているので、それぞれのフィル
タに流入する空気量が阻害されることはなく、従って、
各フィルタの性能を有効に活用することが可能になる。 (3) 紫外線ランプの点灯に電源を必要とする光触媒
フィルタを電源に近い位置、すなわち室内ユニット制御
部側に配置したので、リード線の長さを短くすることが
できる。従って、リード線が短くてすむ分コストダウン
が可能となるだけでなく、電圧降下を最小限に抑えるこ
とができるといった効果を奏する。 (4) 必要な脱臭・抗菌性能を十分に確保しても光触
媒フィルタの厚さ(t)を7mm以下と従来より薄くで
きるので、光触媒フィルタのコストダウンが可能とな
る。 (5) 光触媒フィルタを薄くすることにより、室内ユ
ニットの小型化が可能となるので、空気調和機の商品性
向上に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る室内ユニット及び空気調和機の
一実施形態を示す部分断面斜視図である。
【図2】 本発明に係るフィルタ部材の構成を示してお
り、(a)は分解斜視図、(b)は概略配置を示す正面
図である。
【図3】 光触媒フィルタの厚さ(t)と脱臭効果との
関係を示す実験結果のグラフである。
【符号の説明】
10 室内ユニット 11 ベース 12 前面パネル 12a 透視部 12b 吸込グリル(吸込口) 12c 吹出口 13 室内熱交換器 14 クロスフローファン(ファン) 15 室内ユニット制御部 16 据え付け板 17 エアフィルタ 18 フィルタ部材 20 室外ユニット 20b 室外熱交換器 20c プロペラファン(室外ファン) 20f 圧縮機 20g 室外ユニット制御部 30 冷媒配管 40 リモートコントローラ(操作部) 50 光触媒フィルタ 51 紫外線ランプ 52 紫外線ランプカバー 53 リード線 54 コネクタ 60 空気清浄フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−4011(JP,A) 特開 平10−238799(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/28 F24F 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口
    から吹き出すためのファンと、前記室内気と室外ユニッ
    トから供給された冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換
    器と、前記吸込口と前記室内熱交換器との間に配設され
    たフィルタ部材と、各種電気回路素子よりなる室内ユニ
    ット制御部とを備え、前記フィルタ部材が、室内ユニット幅方向に2分割され
    て重なり合うことなく並列に配設された光触媒フィルタ
    及び空気清浄フィルタよりなり、前記光触媒フィルタを
    紫外線ランプの長さにほぼ一致する幅方向領域に配置し
    ことを特徴とする室内ユニット。
  2. 【請求項2】 室外熱交換器と、該室外熱交換器又は室
    内熱交換器に高温高圧の気体冷媒を送出する圧縮機と、
    各種電気回路素子よりなる室外ユニット制御部とを具備
    してなる室外ユニットと、 吸込口から室内気を吸い込みかつ吹出口から吹き出すた
    めのファンと、前記室内気と室外ユニットから供給され
    た冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、前記吸込
    口と前記室内熱交換器との間に配設されたフィルタ部材
    と、各種電気回路素子よりなる室内ユニット制御部とを
    具備し、前記フィルタ部材が、室内ユニット幅方向に2
    分割されて重なり合うことなく並列に配設された光触媒
    フィルタ及び空気清浄フィルタよりなり、前記光触媒フ
    ィルタを紫外線ランプの長さにほぼ一致する幅方向領域
    に配置してなる室内ユニットと、 を備えたことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 前記光触媒フィルタを室内機ユニット幅
    方向で電源に近い側に配置したことを特徴とする請求項
    2に記載の空気調和機。
  4. 【請求項4】 前記光触媒フィルタは、紫外線照射によ
    って再生脱臭されるほぼハニカム状で、その厚さを7mm
    以下にしたことを特徴とする請求項2または3に記載の
    空気調和機。
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