JP3121094U - エアコン室外機取付用消音フード - Google Patents

Abstract

【課題】
店舗などの営業用エアコン室外機１は、吹出し口３を道路側に向けて設置されているものが多く、この吹出し口から直接に放出している熱気を遮断すると共に騒音を低減する。
【解決手段】
室外機の吹出し口３に対面する垂直正面板５と、この上下に連接する傾斜上面板６及び傾斜底面板７の内面に夫々吸音材Ｆが貼着されると共に各面板の両側部にウイング片５Ａ，６Ａ・・・７Ｂが突設され、両側面には通気多孔板１５，１６を固定して前記ウイング片を側面側に折り曲げて構成され、上面板及び底面板に連設した取付フランジ１０，１１を室外機の前面板２に取付け固定する。
【選択図】 図１

Description

この考案は、エアコン室外機などの正面又は側面に開口された排気吹出し口に取付ける消音フードに関する。

エアコン室外機は、ファンの風きり音とコンプレッサーの回転音を同時に発生するので大きな騒音源となる。 この騒音を低減させるため、室外機の３面を防音パネルで囲む消音装置が提案されている（特許文献１）が、この消音装置は屋上などに設置した比較的大型の室外機を対象とするもので騒音防止の他、排気熱風のショートサーキットの防止を目的とするものであって建物の外壁面に隣接して設置する室外機には利用できない。

最近のエアコン室外機は、小型化されているが発生騒音は低減されてなく、店舗などの室外機の多くは吹出し口を道路側に向けて設置されて、熱気や騒音を直接放出している。
これを抑制するためのフードも提案されているが、大型の割りには消音効果が小さくて不十分である。

特許第3389109号公報

本案は、既設の室外機にも簡単に取付けられ、軽量で廉価な騒音消音フードを提供するものである。

本案消音フードは、室外機の吹出し口に対面する垂直正面板と、この上下に連接する傾斜上面板及び傾斜底面板の内面に夫々吸音材が貼着され、各面板の両側部にウイング片が突設されると共に両側面に通気多孔板を固定して前記ウイング片を側面側に折り曲げて構成され、前記上面板及び底面板に連設した取付フランジを室外機の前面板に取付け固定するものである。
また、傾斜上面板と傾斜底面板に連接した各取付フランジとの間にほぼ水平な縁部を連設し、更に、傾斜底面板又は傾斜底面板に連接する縁部に水抜き孔を貫設してなるものである。 上面板と底面板の正面板に対する傾斜角及びウイング片の折曲げ角は、３０°〜６０°であって４５°とするのが製作上、都合がよい他、強度その他の性能も優れている。
吸音材は、板厚１０ｍｍ〜２５ｍｍの合成樹脂発泡板又はガラスウールなどの市販品である。

本案において垂直正面板、傾斜上面板及び傾斜底面板と取付フランジは、１枚の板材から打ち抜いて形成されるものであるから製作が容易で組立ても簡単にできる。
また、全体の重量が軽量で既設の室外機にも簡単に取付けることができる。
更に、水抜き孔によってフード内に雨水が滞留する恐れがない上、正面板によって通行人の安全が図れる。

図中、１は室外機、２は、吹出し口３が開口している前面板である。 ４は本案消音フードであって、５は垂直正面板、６は傾斜上面板、７は傾斜底面板、8，9は縁部、10，11は取付けフランジである。
上記各面板の両側部にはウイング片５Ａ，５Ｂ、６Ａ，６Ｂ、及び７Ａ、７Ｂが連接して突設されている。 而して、フランジ10、11及び各ウイング片を含む各板部は一枚の板材（厚さ０.８ｍｍ〜１.０ｍｍ）を打抜いて形成され、前記各面板と縁部の内面には吸音材Ｆを貼着する。
12、13はフランジに穿孔された取付孔、14は吸音材Ｆを貫通して設けた複数の水抜き孔である。
各面板５，6，7と夫々のウイング片は、所定の角度で折曲げ加工されると共に両側面部に多孔板15、16がネジ止めされて本案フードが完成する。
多孔板は、開口率７０％程度のものがよく、吸音材は、厚さ10ｍｍ〜25ｍｍの市販品で充分な効果が得られる。

本案品は、各面板内面に貼付された吸音材Ｆによって吹出し口から出る風切音やコンピレッサーの回転音を吸音する他、両側板に向けて所定角度（30°〜60°）で折り曲げられたウイング片が吹出し案内と放散音抑制板を兼ねるので外部への放散音を効果的に低減できる。
また、本案品は軽量であるから特別の支持手段を要せずに直接、室外機の前面板に固定でき、防雪フードや防護ネットの機能を併有する。

吸音材Ｆとして厚さ２０ｍｍの「カームフレックス（商品名）」を使用し、正面板の面積５４０ｍｍ×３２．５ｍｍ、各傾斜面板６，７の傾斜角及びウイング片（長さ５０ｍｍ）の折曲げ角を夫々４５°とすると共に正面板までの深さを２５０ｍｍとした消音フード４を製作した。
この消音フードを雑音レベル８０ｄＢの室外機に取付け、図６のような無響室（９００ｍｍ×１８００ｍｍ）Ｍ内に収容してＡ点（正面板からの距離２５０ｍｍ，地上高さ１３００ｍｍ）における騒音値を測定したところ７４.２ｄＢであって、約６ｄＢの消音効果が得られた。
また、吸音材を板厚２５ｍｍの「ガラスウール板」に替えて同様に実験したところ約４.５ｄＢの減衰であった。

取付け状態の全体斜視図 本案消音フードの斜視図 消音フードの縦断側面図 同横断平面図 板部の内面展開図 消音効果測定実験の平面図

符号の説明

４ 消音フード
５ 垂直正面板
６ 傾斜上面板
７ 傾斜底面板
Ｆ 吸音材
５Ａ、５Ｂ、６Ａ，６Ｂ、７Ａ、７Ｂ 折り曲げウイング
８、９ 縁部
１０、１１ 取付けフランジ
１４ 水抜き孔

Claims (3)

1. 室外機の吹出し口に対面する垂直正面板と、この上下に連接する傾斜上面板及び傾斜底面板の内面に夫々吸音材が貼着されると共に前記各面板の両側部に側面方向に折り曲げられたウイング片と前記上面板及び底面板に連設した取付フランジと、両側面を覆う通気多孔板からなる消音フード。
2. 傾斜上面板と傾斜底面板が縁部を介して夫々の取付フランジに連接する請求項１記載の消音フード。
3. 傾斜底面板又は傾斜底面板に連接する縁部に水抜き孔が貫設されてなる請求項１又は２記載の消音フード。

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