JP3121019U - 鍋蓋収納ラック - Google Patents

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【課題】システムキッチンにおけるシンク下のスライド式引き出し、あるいは、開き戸の中に、直径が大小様々で、かつ、厚さの異なる種々の形状の鍋蓋を整頓して立掛け、しかも、後で欲しい鍋蓋を取り出し易く収納することができるように工夫した鍋蓋収納ラックを提供することを目的としている。
【解決手段】下貫板が所定の間隔を隔てて相対向して設けられ、かつ、前記下貫板を跨って複数の仕切板が立設された鍋蓋収納ラックであって、前記複数の仕切板の上辺部にV字状の溝を設けることを特徴とする鍋蓋収納ラックである。
【選択図】図1

Description

この考案は、各種サイズの鍋蓋を収納するラックに関する。詳しくは、システムキッチンにおけるシンク下のスライド式引き出し、あるいは、開き戸の中に、直径が大小様々で、かつ、厚さの異なる種々の形状の鍋蓋を立てて整頓し、しかも、後で取り出し易く収納することができるように工夫した鍋蓋収納ラックに関する。
食事した後、茶碗や皿等と一緒に料理に使った鍋を洗う。その際、システムキッチンの所定の場所に置いた水切り篭の中に茶碗や皿等と一緒に鍋蓋を重ねて水切りする。その後、水切り篭の周辺に置いた鍋蓋収納ラックに鍋蓋を並べようとすると、狭いシステムキッチンの周辺がさらに狭くなり鍋蓋収納ラックが邪魔になる。また、壁に備えたラックに鍋蓋を吊り下げたりするが、壁はしゃもじ、おたま等の長尺ものを掛けるために使いたい。システムキッチンの周辺は、一時的に物を置くために、少しでもスペースを確保しておきたいものである。このような理由から、鍋蓋収納場所を他に求める必要がある。
ところで、従来の上記の鍋蓋収納ラックとして、本立ての様な型式のものが先に提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種の鍋蓋収納ラックでは、鍋蓋を立てて外周縁を底板に載置し、仕切り枠の間に凭せ掛ける使い方をする。この鍋蓋収納ラックは、全体の骨格が針金製であり、鍋蓋の外周縁を支える箇所が細過ぎるので、大きい鍋蓋を仕切り枠に凭せ掛けると鍋蓋の据わりが悪い。即ち、収納した円盤状の鍋蓋が、鍋蓋収納ラックから転げ出易く整頓ができない。
一方、最近のシステムキッチンは、シンク下の開き戸の中に広いスペースがあり、あるいは、シンク下にスライド式の引き出しを備えるものが多い。そして、この引き出しは深く、通常は約25cm程度の深さとかなりのスペースを有する。そのため、この引き出しの中に、大小の鍋、落し蓋、サナ、ボール、フライパン等の調理器を上方から無造作に詰め込みがちであり、後で、欲しいものを取り出す際には、これらを上下にひっくり返しながら取り出すので、折角収納した筈の調理器の整理がつかなくなる。
また、従来の鍋蓋収納ラックでは、ラックの底に鍋蓋の外周縁を載せる使い方をするので、手前に大きい鍋蓋が並ぶと奥の小さい鍋蓋は大きい鍋蓋の中に沈んでしまって、後で取り出し難い。
実開平3−55043号公報
以上の通りであって、特許文献1に代表されるように、従来の鍋蓋収納ラックには、まとめると、次のような問題点がある。
即ち、従来の鍋蓋収納ラックの問題点の第一は、全体の骨格が針金製なので、鍋蓋を支える箇所が細過ぎて大きい鍋蓋をスタンド材に凭せ掛けると、円盤状の鍋蓋の据わりが悪く外へ転げ出易く整頓ができない。
第二に、従来の鍋蓋収納ラックは、仕切り枠の底に鍋蓋の外周縁を載せる使い方をするので、手前に大きい鍋蓋がくると奥の小さい鍋蓋は大きい鍋蓋の中に沈んでしまって必要な鍋蓋を取り出し難く、使い勝手が悪い。
そこで、本考案の鍋蓋収納ラックは、このような従来の抱える問題点を解決するためになされたもので、システッムキッチンにおけるシンク下のスライド式引き出し、あるいは、開き戸の中に、直径が大小様々で、かつ、厚さの異なる種々の形状の鍋蓋を整頓して立掛け、しかも、後で欲しい鍋蓋を取り出し易く収納することができるように工夫した鍋蓋収納ラックを提供することを目的としている。
そこで、本考案者は、本立ての形状に着目し、この仕切りの間に鍋蓋を立てて並べると大小の鍋蓋が整然と、しかも後で取り出し易く収納できるということを確認できた。本考案の鍋蓋収納ラックは、かかる知見を基に具現化したもので、請求項1の考案は、下貫板が所定の間隔を隔てて相対向して設けられ、かつ、前記下貫板を跨って複数の仕切板が立設された鍋蓋収納ラックであって、前記複数の仕切板の周辺部に溝を設けることを特徴とする鍋蓋収納ラックである。
また、請求項2の考案は、請求項1の考案の上記特徴に加えて、前記溝はV字状の溝であり、このV字状の溝を前記複数の仕切板の上辺部に設け、かつ、前記V字状の溝における溝底部の、前記下貫板からの高さが、前記複数の仕切板の手前から奥へ向けて、順次傾斜してなることを特徴とする鍋蓋収納ラックである。
また、請求項3の考案は、請求項1の考案の上記特徴に加えて、前記溝はV字状の溝であり、このV字状の溝を前記複数の仕切板の上辺部および側辺部に設け、かつ、これらのV字状の溝における溝底部の、前記下貫板からの高さが、前記複数の仕切板の手前から奥へ向けて、順次傾斜してなることを特徴とする鍋蓋収納ラックである。
システムキッチンにおけるシンク下の引き出し、あるいは、開き戸の中に鍋蓋収納ラックを置き、この中に鍋蓋を収納するものであって、システムキッチンの周辺の狭いスペースを効率よく使って鍋蓋を整然と整頓することができる。この際、鍋蓋を複数の仕切板に立てて掛けるので、本立てに本を片付ける感覚で鍋蓋を整理することができる。しかも、仕切板の溝に鍋蓋のつまみを挿入して立掛けるので外れることがなく、安定して鍋蓋を整頓することができる。また、鍋蓋を直径の大小の順に立てて収納するので、後で、鍋蓋の外周縁を欲しい鍋蓋を取り出し易い等の効果を奏するものである。
本考案の実施の形態を、添付図面に示した本考案の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
先ず、本考案の実施例1について、図1、2を参照しながら説明する。図1は、本考案の実施例に係る鍋蓋収納ラックの斜視図である。図2は、同上、鍋蓋収納ラックに鍋蓋を立掛けた状態の断面図である。
図1に示すように、鍋蓋収納ラック10は、下方に下貫板1、1が所定の間隔を隔てて平行に設けられる。そして、これらの下貫板1、1を跨るように、複数の仕切板2が下貫板1、1に対して直立して設けられる。また、複数の仕切板2は、所定の間隔をおいて、この斜視図における手前から奥へ向かって並ぶ。また、各々の仕切板2の周辺部の中、上辺部には略中央に溝3が下向きに設けられ、上方に向かってV字状に開く。同様に、仕切板2の底辺部にも溝4が設けられている。この溝4は、各々の仕切板2の底辺部に設けられ、手前から奥へ向かってトンネル状に断続的に形成される。
上辺部の溝3のV字形の底は溝底部31を形成し、溝の両側は側部32、32が上方へ向かってV字状に開く。本図1における手前から奥に向かって仕切板2の高さが順次高くなり、これに合わせて溝3の、溝底部31から下貫板1、1の上面11までの高さも、順次奥に向かって高くなるように傾斜して設けられる。また、隣接する仕切板2間の内法間隔は、手前から奥に向かって同じ寸法とは限らず、必要に応じて、間隔を広め、あるいは、間隔を狭める。
以上のように鍋蓋収納ラックが構成され、次に作用について説明する。
図2に、鍋蓋収納ラックに鍋蓋を立掛けた状態を断面図として示す。ここで、この図における左側を鍋蓋収納ラックの手前、右側を奥と称する。鍋蓋のつまみTが細くなった部位であるつまみ軸dを、手前の仕切板2の上方から溝3へ挿入する。溝3の形状は、下方へV字状に狭まるので、つまみ軸dの大きさに応じて溝3の適宜深さ位置につまみTが止まる。次に鍋蓋を複数の仕切板2に立掛ける態様を説明する。手前から奥に向かって、隣接する仕切板2、2間に形成される複数の仕切りに、鍋蓋N1、N2、N3、N4およびN5を立掛けることにする。仕切板2の溝3の溝底部31から下貫板1、1の上面11までの高さが鍋蓋の立掛け高さであり、この高さは鍋蓋の直径の半分より充分大きいので、鍋蓋N1と下貫板1、1との間に間隙Gが確保される。即ち、鍋蓋N1は、溝3に立掛けられて浮いた状態になる。他の鍋蓋N2、N4、N5についても同様に、溝3の溝底部31から下貫板1の上面11までの高さが手前から奥へ向かって順次高くなっているので、鍋蓋の直径が大きくなっても各々の鍋蓋と下貫板1、1との間に間隙Gが確保され、鍋蓋は、溝3に立掛けられて浮いた状態になる。つまみTの細いつまみ軸dは、溝3の窪みに確実に挿入されるので鍋蓋は外れることがなく、鍋蓋は整然と整頓される。そして、手前から奥まで、各々の鍋蓋の直径小から大まで重なることなく立掛けられるので、しかる後、鍋蓋の外周縁を摘んで取り出し易い。
ここで、溝3はV字状で、溝底部31から上方へV字状に開くので、鍋蓋のつまみ軸dの寸法のある程度の範囲において対応できる。
隣接する仕切板2、2間の各間隔を等間隔ではなく、例えば、間隔を広くしておくと、隣接する仕切板の間に鍋蓋を複数個例えば2個立掛けることができる。即ち、図2の奥側の仕切りでは、鍋蓋N4のつまみTを溝3に挿入して手前の仕切板2に立掛け、鍋蓋N5のつまみTを奥の仕切板2に立掛けることができるので、より整頓できる。また、例えば、手前から2番目の仕切りでは、鍋蓋N2の他、つまみの無い落し蓋N3を下貫板1、1の上に載置する様な使い方もできる。
溝3の溝底部31の高さが複数の仕切板2の手前から奥へ向って、傾斜して順次高くなるので、鍋蓋の直径の小から大まで溝3に立掛けることができる。手前の仕切板2の溝底部31の高さ位置が低いので、次の奥の仕切板2における溝3の位置を見ながら次の鍋蓋を立掛け易い。
鍋蓋収納ラックの下貫板1、1の間は所定の間隔を有して開放され、また、仕切板2、2の間において、上方、側方は勿論、下方の溝4も各々の仕切板2の手前から奥へ向かってトンネル状に開放されているので、通気性がよい。従って、水切りの悪い鍋蓋を立掛けても自然乾燥できる。
また、鍋蓋収納ラックの下貫板1、1の間は所定の間隔を有するので、落し蓋N3等のつまみの無い鍋蓋の外周縁を、下貫板1、1を跨がらせ仕切板2に立掛けることもできる。
以上、鍋蓋掛け高さは手前から奥へ向かって高くなることで説明したが、同じ直径の鍋蓋を立掛けるためには同じ高さであっても構わない。また、溝3の形状はV字状になることで説明したが、仕切板の上辺部から溝底部31まで平行な溝であってもよく、つまみ軸dの近似太さに対応できる。
本考案の実施例2について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施例2に係る鍋蓋収納ラックの斜視図である。
本実施例の実施例1との主たる相違点は、溝を仕切板2の側辺部から中央へ向けて設けたところにある。以下、実施例1と相違する箇所について主に説明する。
最近のシステムキッチンでは、シンク下の観音開き等の開き戸の中は縦、横、高さとも比較的広いスペースがある。そこで、この開き戸の中に鍋蓋収納ラックを置き、側方から鍋蓋を立掛けることができれば便利である。図3に示すように、溝3‘を仕切板2の側辺部から中央へ向かって設ける。そして、側部32‘、32’を傾斜させる。即ち、側辺部の手前を高く、中央部の溝底部31’へ向かって低くするとともに、横に倒したV字状に、手前が開き溝底部31’へ細くなった溝3‘を形成する。他の仕切板についても、同様に溝3‘を設ける。また、実施例1と同様に、本図3における手前から奥に向かって仕切板2の高さが高くなり、これに合わせて溝3‘の、溝底部31‘から下貫板1、1の上面11までの高さも、順次高くなるように傾斜して設けられる。
通常、シンク下の開き戸の中には、無造作に鍋、フライパン等と一緒に鍋蓋等平らな調理器を上方から重ねて収納しがちなので、後で、欲しい鍋蓋を取り出すのが面倒である。本実施例では、仕切板2に鍋蓋のつまみ軸dを側方から挿入することができるように、側辺部に溝3‘を設ける。溝3’は、仕切板2の中央の溝底部31’へ向かって低く傾斜して形成されているので、一度、溝3‘へつまみTを挿入すると、鍋蓋が溝3’から外れて落ちることがない。
本実施例2では、溝3‘を仕切板2の側辺部から中央部へ向かって設けることを、便宜上図3を参照して説明した。ところで、この図3においては、仕切板2の溝3‘の他に上辺部に溝3を示した。仕切板2の上辺部と側辺部の2箇所に溝3、3‘を設けることにより、上方あるいは側方のどちらからでも鍋蓋を立掛けることができるので便利である。しかしながら、必ずしも仕切板2の上辺部と側辺部の2箇所に溝を設ける必要はなく、溝3‘を単独で側辺部に設けることでも構わない。
ここで、図3の鍋蓋収納ラックの使い方についてまとめる。仕切板2の溝3および溝3‘の双方に、同時に鍋蓋を立掛けることはない。1個の鍋蓋収納ラックを使って二つの使い方ができる。使い方の1は、実施例1のような使い方であって、シンク下の引き出しの中に鍋蓋収納ラックを置き、上辺部の溝3を使って仕切板2の上方から鍋蓋を立掛ける。使い方の2は、実施例2のような使い方であって、システムキッチンにおける開き戸の中に鍋蓋収納ラックを置き、側辺部の溝3‘を使って仕切板2の側方から鍋蓋を立掛ける。
以上、本考案の実施例1、2で説明した鍋蓋収納ラックの代表的な寸法について説明する。家庭で使用する円盤状の鍋蓋のサイズは一般に、直径が15〜22センチメートル程度であり、厚みは2.5〜3.5センチメートルである。従って、実施例1における仕切板2の溝底部31の高さは、例えば最小約8センチメートルにすれば鍋蓋の外周縁と下貫板との間に空隙Gを確保することができる。また、本考案の実施例1、2で説明した鍋蓋収納ラックの隣接する仕切板間の内法間隔は、例えば約4センチメートルにすれば全ての鍋蓋を立掛け収納することができる。場合によっては、仕切板同士の間隔の間に、複数の鍋蓋を立掛けることができるように、間隔を少し広めればよい。
本考案の鍋蓋収納ラックを構成する仕切板、下貫板の材質としては樹脂が好ましい。例えば、ポリスチレン、スチロール、ポリエチレン、ポリプロピレンあるいはEVA等の樹脂がよい。特に、ポリスチレンあるいはスチロールを使用することにより、透明の鍋蓋収納ラックが得られる。その結果、透明の仕切板に鍋蓋を立掛ける際に、隣同士の鍋蓋のつまみ軸の位置を確認でき、また、後で取り出す際に鍋蓋同士の重なり具合を確認できるので、鍋蓋の溝への挿入あるいは取り出しの際好都合である。
なお、本考案の鍋蓋収納ラックの使途は、本や書類等を整頓する為に本立ての様に使ってもよい。樹脂の他に、木材や、必要に応じて合成板等から作られるものでも勿論よい。
本考案の実施例1に係る鍋蓋収納ラックの斜視図である。 同上、鍋蓋収納ラックに鍋蓋を立掛けた状態の断面図である。 本考案の実施例2に係る鍋蓋収納ラックの斜視図である。
符号の説明
1 下貫板
11 上面
2 仕切板
3、3‘ 溝
31、31‘ 溝底部
32、32‘ 側部
4 溝
10 鍋蓋収納ラック
d つまみ軸
G 間隙
N1、N2、N3、N4 鍋蓋
T つまみ

Claims (3)

  1. 下貫板が所定の間隔を隔てて相対向して設けられ、
    かつ、前記下貫板を跨って複数の仕切板が立設された鍋蓋収納ラックであって、
    前記複数の仕切板の周辺部に溝を設けることを特徴とする鍋蓋収納ラック。
  2. 前記溝はV字状の溝であり、このV字状の溝を前記複数の仕切板の上辺部に設け、
    かつ、前記V字状の溝における溝底部の、前記下貫板からの高さが、前記複数の仕切板の手前から奥へ向けて、順次傾斜してなることを特徴とする請求項1記載の鍋蓋収納ラック。
  3. 前記溝はV字状の溝であり、このV字状の溝を前記複数の仕切板の上辺部および側辺部に設け、
    かつ、これらのV字状の溝における溝底部の、前記下貫板からの高さが、前記複数の仕切板の手前から奥へ向けて、順次傾斜してなることを特徴とする請求項1記載の鍋蓋収納ラック。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012085845A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Lec Inc キッチンラック
JP2016154587A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 Toto株式会社 鍋蓋収納具、及び、鍋蓋収納具を備えたフロアキャビネット
WO2018003208A1 (ja) * 2016-06-27 2018-01-04 サクラ精機株式会社 蓋スタンド

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