JP3120924B2 - 車載用ナビゲーション装置 - Google Patents

車載用ナビゲーション装置

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JP3120924B2
JP3120924B2 JP14119393A JP14119393A JP3120924B2 JP 3120924 B2 JP3120924 B2 JP 3120924B2 JP 14119393 A JP14119393 A JP 14119393A JP 14119393 A JP14119393 A JP 14119393A JP 3120924 B2 JP3120924 B2 JP 3120924B2
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correlation evaluation
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一浩 横内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの車両の現
在位置を表示する車載用ナビゲーション装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両が道路上を走行することを前
提とした車載用ナビゲーション装置として、距離センサ
と方位センサ、およびこれら両センサからの出力信号に
必要な処理を施す処理装置とを具備し、車両の走行に伴
って生じる走行距離の変化量、および走行方位変化量を
積算しながら車両現在位置データを得る推測航法(DeadR
eckoning)に基づいて得られた車両現在位置データと、
予めメモリに格納されている道路データとを比較し、車
両現在位置データの道路からのずれ量を累積誤差として
算出し、前記車両現在位置データに対して累積誤差分の
補正を行なって、車両現在信号データを道路データに一
致させるようにしたマップマッチング方式が提案されて
いる。
【0003】また、その他に、衛星から得られた車両絶
対位置を上記マップマッチング方式に導入したハイブリ
ッド航法も提案されている。これは衛星からの信号を受
信するためのグローバル・ポジショニング・システム(G
roval Positioning System、以下GPSという)受信機
等を新たに具備し、車両の走行に伴って衛星からの信号
を受信しながら車両絶対位置データを得る衛星航法に基
づいて得られた車両絶対位置データと、マップマッチン
グ方式により得られた車両現在位置データと比較して車
両現在位置データの車両絶対位置からのずれ量を算出
し、そのずれ量に基づいて車両現在位置データの補正を
行うものである。
【0004】ここで、図28は例えば特開昭63−14
8115号公報に示された、前記マップマッチング方式
による従来の車載用ナビゲーション装置を示すブロック
図である。図において、1は車両の走行距離を検出する
車両走行距離検出部、2は車両の走行方位を検出する車
両走行方位検出部であり、3は所定範囲の道路データを
記憶する道路データ記憶部である。4は車両走行距離検
出部1からの車両走行距離検出部信号、車両走行方位検
出部2からの車両走行方位検出信号、および道路データ
記憶部3に格納されている道路データと、後述する相関
評価関数値評価部の出力する評価データを入力として、
当該車両の車両推定位置を算出する車両推定位置算出部
である。5は道路データ記憶部3に格納されている道路
データと、この車両推定位置算出部4から出力される車
両推定位置データを入力として相関評価関数値の演算を
行う相関評価関数値算出部であり、6はこの相関評価関
数値演算部5の出力する相関評価関数値の大小関係を評
価して、評価データを車両推定位置算出部4にフィード
バックするとともに、当該車両の現在位置を出力する相
関評価関数値評価部である。
【0005】次に動作について説明する。このように構
成された車載用ナビゲーション装置では、車両推定位置
算出部4が所定のタイミング毎に、車両走行距離検出部
1および車両走行方位検出部2の検出データより得られ
た走行距離と走行方位の変化量を積算し、その積算デー
タに基づいて定まる当該車両の車両推定位置、および前
記積算データと道路データ記憶部3に格納されている道
路データの誤差に基づいて定まる車両推定位置を中心と
する所定誤差範囲内に位置する全ての道路上に対応させ
て、前記車両推定位置を当該車両の現在位置として登録
する。相関評価関数値演算部5は登録された車両推定位
置の各道路に対する相関評価関数値を算出し、相関評価
関数値評価部6はその中から道路に対する誤差が最も小
さいことを示す相関評価関数値を選択し、選択された相
関評価関数値に対応する車両推定位置を当該車両の現在
位置として出力する。
【0006】また、図29は例えば特開平3−1385
14号公報に示された、前記ハイブリッド航法による従
来の車載用ナビゲーション装置を示すブロック図であ
り、相当部分には図28と同一符号を付してその説明を
省略する。図において、7は人工衛星からの信号を受信
して当該車両の絶対位置を検出する車両絶対位置検出部
であり、8は車両走行距離検出部1からの車両走行距離
検出部信号、車両走行方位検出部2からの車両走行方位
検出信号、車両絶対位置検出部7からの車両絶対位置検
出信号、および道路データ記憶部3に格納されている道
路データを入力として、当該車両の車両推定位置を算出
する車両推定位置算出部である。9は相関評価関数値演
算部5が道路データ記憶部3に格納されている道路デー
タと、車両推定位置算出部8から出力される車両推定位
置データを入力として算出した評価関数値の大小関係を
評価して、当該車両の現在位置を出力する表示部であ
る。
【0007】次に動作について説明する。このように構
成された車載用ナビゲーション装置では、車両推定位置
算出部8が所定のタイミング毎に、車両走行距離検出部
1および車両走行方位検出部2の検出データより得られ
た走行距離と走行方位の変化量を算出し、その積算デー
タと衛星からの信号を受信した車両絶対位置検出部7か
らの車両絶対位置検出で信号とに基づいて定まる当該車
両の車両推定位置、および前記積算データと当該車両の
車両絶対位置と道路データ記憶部3に格納されている道
路データの誤差に基づいて定まる車両推定位置を中心と
する所定誤差範囲内に位置する全ての道路上に対応させ
て、前記車両推定位置を当該車両の現在位置として登録
する。相関評価関数値演算部5は登録された車両推定位
置の各道路に対する相関評価関数値を算出し、表示部9
はその中から道路に対する誤差が最も小さいことを示す
相関評価関数値を選択し、選択された相関評価関数値に
対応する車両推定位置を当該車両の現在位置として出力
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のマップマッチン
グ方式による車載用ナビゲーション装置は以上のように
構成されているので、道路交通網が複雑な場合にでも、
道路上を走行している状態として正確に車両現在位置の
表示を行なうことができるが、一時的に正しくない車両
推定位置を車両現在位置として出力してしまうことがあ
り、そのような場合、その正しくない出力により、車両
現在位置の表示が頻繁に入れ替わったり、経路誘導時な
ど車両使用者が誘導された経路に従い走行するとき、上
記出力により車両使用者が本来正しくない車両現在位置
を正しいものと誤って認識してしまうと、車両使用者は
誘導された経路に従って走行することが不可能となり、
目的地まで到達することができないという問題点があっ
た。
【0009】また、ハイブリッド航法による従来の車載
用ナビゲーション装置も以上のように構成されているの
で、道路データにない新しい道路等を走行するときで
も、正確に車両現在位置の表示をすることができるが、
衛星航法として、例えばGPSのセレクティブ・アベイ
ラビリティ(Selective Availability、以下SAとい
う) 等により車両絶対位置に誤差が生じ、一時的に正し
くない車両推定位置を車両現在位置として出力すること
があり、そのような場合、その正しくない出力により、
経路誘導時など車両使用者が誘導された経路に従って走
行するとき、上記出力により車両使用者が本来正しくな
い車両現在位置を正しいものと誤認すると、車両使用者
は誘導された経路に従い走行することが不可能となり、
目的地まで到達することができないという問題点があっ
た。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、請求項1および3に記載の発明
は、経路誘導時において、より正確な車両現在位置を検
出して車両使用者に示すことができる車載用ナビゲーシ
ョン装置を得ることを目的とする。
【0011】また、請求項2および4に記載の発明は、
車両現在位置の表示が頻繁に入れ替わることのない車載
用ナビゲーション装置を得ることを目的とする。
【0012】また、請求項5に記載の発明は、どうして
も車両現在位置が確定できない場合に、車両使用者に車
両現在位置が確定できない旨を示すことができる車載用
ナビゲーション装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る車載用ナビゲーション装置は、マップマッチング方
式の車載用ナビゲーション装置に、車両が誘導される道
路データを記憶する誘導経路データ記憶部、車両の積算
データ位置に対する所定誤差範囲内の誘導経路上の車両
位置の相関評価関数値に重み付けの演算を行う相関評価
関数値重み付け演算部、および、重み付けされた各相関
評価関数値の大小関係を評価する相関評価関数値評価部
によって、最も大きいと判定された相関評価関数値に対
応した道路上車両位置の表示を制御する表示制御部を付
加したものである。
【0014】また、請求項2に記載の発明に係る車載用
ナビゲーション装置は、マップマッチング方式の車載用
ナビゲーション装置に、相関評価関数値の大小関係を評
価する相関評価関数値評価部の評価によって、最も大き
いと判定された相関評価関数値に対応した道路上車両位
置の表示を制御する表示制御部と、表示の対象となった
道路上車両位置に対応する相関評価関数値に重み付けの
演算を行い、それを車両推定位置算出部にフィードバッ
クする相関評価関数値重み付け演算部を付加したもので
ある。
【0015】また、請求項3に記載の発明に係る車載用
ナビゲーション装置は、ハイブリッド航法の車載用ナビ
ゲーション装置の車両推定位置算出部に、車両絶対位置
に最も近い積算データ位置を選択してそれを車両絶対位
置によって修正し、修正された積算データ位置から求め
た所定誤差範囲内の道路データ上に対応させて道路上車
両位置を求める機能を持たせ、車両が誘導される道路デ
ータを記憶する誘導経路データ記憶部、車両の前記積算
データ位置に対する所定誤差範囲内の誘導経路上の車両
位置の相関評価関数値に重み付けの演算を行う相関評価
関数値重み付け演算部、および、重み付けされた各相関
評価関数値の大小関係を評価する相関評価関数値評価部
によって、最も大きいと判定された相関評価関数値に対
応した道路上車両位置の表示を制御する表示制御部を付
加したものである。
【0016】また、請求項4に記載の発明に係る車載用
ナビゲーション装置は、ハイブリッド航法の車載用ナビ
ゲーション装置の車両推定位置算出部に、車両絶対位置
に最も近い積算データ位置を選択してそれを車両絶対位
置によって修正し、修正された積算データ位置から求め
た所定誤差範囲内の道路データ上に対応させて道路上車
両位置を求める機能を持たせ、相関評価関数値の大小関
係を評価する相関評価関数値評価部の評価によって、最
も大きいと判定された相関評価関数値に対応した道路上
車両位置の表示を制御する表示制御部と、表示の対象と
なった道路上車両位置に対応する相関評価関数値に重み
付けの演算を行い、それを車両推定位置算出部にフィー
ドバックする相関評価関数値重み付け演算部を付加した
ものである。
【0017】また、請求項5に記載の発明に係る車載用
ナビゲーション装置は、相関評価関数値評価部の評価に
よって最も大きいと判定された相関評価関数値を、あら
かじめ定められた規定値と比較して、該当する道路上車
両位置の表示の形態を変更するか否かの決定を行う表示
判定部を設けたものである。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明における車載用ナビゲー
ション装置は、所定タイミング毎に車両走行距離、およ
び車両方位変化量を得て積算した車両積算データに基づ
いて定まる自己の車両推定位置、および車両積算データ
と道路地図の誤差に基づいて定まる車両推定位置の誤差
量を得るとともに、経路誘導の対象となった所定ユニッ
トごとの道路において、車両推定位置を中心とする誤差
量の範囲内に位置する所定ユニットごとの道路を登録
し、かつ前記誤差量の範囲内に位置する全ての道路上に
対応させて上記車両推定位置を自己位置として登録し、
登録された車両推定位置の各道路に対する相関評価関数
値を算出し、登録された前記所定ユニットごとの道路上
の自己位置の相関評価関数値に重み付け演算し、前記演
算後、最も大きい相関評価関数値に対応する車両推定位
置を車両現在位置として出力する。
【0019】また、請求項2に記載の発明における車載
用ナビゲーション装置は、所定タイミング毎に車両走行
距離、および車両方位変化量を得て積算した車両積算デ
ータに基づいて定まる自己の車両推定位置、および車両
積算データと道路地図の誤差に基づいて定まる車両推定
位置の誤差量を得るとともに、前記誤差量の範囲内に位
置する全ての道路上に対応させて上記車両推定位置を自
己位置として登録し、登録された車両推定位置の各道路
に対する相関評価関数値を算出し、最も大きい相関評価
関数値に対応する車両推定位置を車両現在位置として出
力し、かつ前記車両現在位置となる車両推定位置の相関
評価関数値に重み付けの演算をする。
【0020】また、請求項3に記載の発明における車載
用ナビゲーション装置は、所定タイミング毎に車両走行
距離、および車両方位変化量を得て積算した車両積算デ
ータと、車両外部からの信号を受信して検出された車両
絶対位置とから定まる自己の車両推定位置、および車両
積算データと道路地図の誤差と車両絶対位置の誤差とに
基づいて定まる車両推定位置の誤差量を得るとともに、
経路誘導の対象となった所定ユニットごとの道路におい
て、車両推定位置を中心とする誤差量の範囲内に位置す
る所定ユニットごとの道路を登録し、かつ前記誤差量の
範囲内に位置する全ての道路上に対応させて上記車両推
定位置を自己位置として登録し、登録された車両推定位
置の各道路に対する相関評価関数値を算出し、登録され
た前記所定ユニットごとの道路上の自己位置の相関評価
関数値に重み付け演算し、前記演算後、最も大きい相関
評価関数値に対応する車両推定位置を車両現在位置とし
て出力する。
【0021】また、請求項4に記載の発明における車載
用ナビゲーション装置は、所定タイミング毎に車両走行
距離、および車両方位変化量を得て積算した車両積算デ
ータと、車両外部からの信号を受信して検出された車両
絶対位置とから定まる自己の車両推定位置、および車両
積算データと道路地図の誤差と車両絶対位置の誤差とに
基づいて定まる車両推定位置の誤差量を得るとともに、
前記誤差量の範囲内に位置する全ての道路上に対応させ
て上記車両推定位置を自己位置として登録し、登録され
た車両推定位置の各道路に対する相関評価関数値を算出
し、最も大きい相関評価関数値に対応する車両推定位置
を車両現在位置として出力し、かつ前記車両現在位置と
なる車両推定位置の相関評価関数値に重み付け演算する
ものである。
【0022】また、請求項5に記載の発明における車載
用ナビゲーション装置は、所定タイミング毎に車両走行
距離、および車両方位変化量を得て積算した車両積算デ
ータに基づいて定まる自己の車両推定位置、および車両
積算データと道路地図の誤差に基づいて定まる車両推定
位置の誤差量を得るとともに、前記誤差量の範囲内に位
置する全ての道路上に対応させて上記車両推定位置を自
己位置として登録し、登録された車両推定位置の各道路
に対する相関評価関数値を算出し、最も大きい相関評価
関数値に対応する車両推定位置を車両現在位置として出
力し、かつ前記車両現在位置となる車両推定位置の相関
評価関数値が所定値以下となった場合は、車両現在位置
を表わす表示の形態を変更するものである。
【0023】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1は請求項1に記載した発明の一実施例の機能
構成を示すブロック図である。図において、1は図28
に同一符号を付したものと同等の車両走行距離検出部で
あり、従来より公知のものが使用可能で、例えば、車輪
の回転を検出する光電スイッチを有し、光電スイッチか
らの出力パルス信号の数をカウンタによりカウントする
ことで車輪の回転数を得て、カウンタから出力するカウ
ントデータに対して、乗算器により車輪の外周を示す所
定の定数を乗算することにより単位時間あたりの走行距
離を算出する構成のもの、さらにはドップラシフト等に
基づいて車両の走行速度を算出し、それを積分すること
により走行距離を算出する構成のものなどがある。2は
図28に同一符号を付したものと同等の車両走行方位検
出部であり、例えば、地磁気の水平分力を検出すること
により、単位時間あたりの回転角度データを出力する地
磁気センサや、ジャイロ等が使用可能である。3は図2
8に同一符号を付したものと同等の道路データ記憶部で
あり、所定範囲にわたる道路地図データ(道路の方向、
および分岐部間の距離等を示す点と線との組み合わせデ
ータ)が予め格納されているもので、例えばコンパクト
ディスクによる読取専用メモリ(以下CD−ROMとい
う)や、半導体メモリ、カセットテープ等が使用可能で
ある。
【0024】また、4は車両走行距離検出部1からの車
両走行距離検出信号、車両走行方位検出部2からの車両
走行方位検出信号、道路データ記憶部3に格納されてい
る道路データ、および後述する相関評価関数値評価部6
からの評価データを入力として車両推定位置としての道
路上車両位置を算出する、図28に同一符号を付したも
のに相当する車両推定位置算出部である。さらに詳しく
説明すると、この車両推定位置算出部4は車両走行距離
検出部1から出力される距離データΔd、および車両走
行方位検出部2から出力される回転角度データΔθに基
づいて、上記距離の東西方向成分Δx=Δd× cosΔ
θ、および南北方向成分Δy=Δd× sinΔθを算出
し、それまでの位置データ(Pn-1 x,Pn-1 y )に対し
て上記各成分Δx、Δyを加算することにより現在の位
置データ(Pn x,Pn y)を算出するとともに、それまで
の位置データが有している可能性がある限界誤差(距離
誤差、回転角度誤差、および道路地図の誤差を含む)に
対して上記距離データに対応する限界誤差の増加分を加
算することにより、現在の位置データが有している可能
性がある限界誤差を算出するものである。また、上記距
離データΔd、および回転角度誤差Δθに基づいてカー
ブ(分岐を含む)を検出し、上記道路データ記憶部3か
ら読み出した道路データのうち、上記位置データ(Pn
x,Pn y)を中心とする限界誤差の範囲内に存在する道路
上の位置を車両推定位置として図示を省略した記憶部に
登録しておくようにしている。
【0025】5は道路データ記憶部3に格納されている
道路データと、車両推定位置算出部4から出力される道
路上車両位置を入力として相関評価関数値を算出する、
図28に同一符号を付したものに相当する相関評価関数
値演算部で、車両推定位置算出部4において登録された
全ての道路上の車両推定位置の動きと、道路データ記憶
部3の道路との類似性を算出するものである。さらに詳
細に説明すると、この相関評価関数値は車両の走行に伴
って変化するものであり、例えば、前回の相関評価関数
値をri.j とし、今回の演算により得られた相関評価関
数値をΔrj とすれば、新たな相関評価関数値ri.j
i+1,j =A×ri.j +B×Δrj として得られること
になる。ただし、jは登録した車両推定位置を示す係数
であり、A=B=0.5とすれば単純平均となる。具体
的には、道路に対する誤差が最も少ない道路に対応する
車両推定位置の相関評価関数値が最も大きなものとな
る。
【0026】10は新たに付加された誘導経路データ記
憶部であり、経路誘導時等の必要なときに、所定範囲に
わたる誘導経路データが格納されているものである。さ
らに詳細に説明すると、例えば車両使用者の目的地まで
の経路探索要求に対し、当該目的地までの自動経路探索
の結果得られる前記誘導経路データであり、また、車両
使用者がマニュアルにより誘導経路を入力した結果得ら
れる前記誘導経路データであってもよい。11も同様
に、新たに付加された相関評価関数値重み付け演算部で
あり、上記相関評価関数値演算部5から得られた相関評
価関数値に対して、上記誘導経路データ記憶部10に登
録されている全ての誘導経路上の車両推定位置に対応す
る相関評価関数値に重み付け演算するものである。具体
的には、前記重み付けの演算は所定タイミング毎に誘導
経路上の車両推定位置に対応する相関評価関数値に重み
α(α>1)を乗算する演算を行なうものである。
【0027】また、6は図28に同一符号を付したもの
に相当する相関評価関数値評価部であり、上記相関評価
関数値重み付け演算部11から得られた各相関評価関数
値の大小関係を評価して、最も大きい相関評価関数値に
対応する車両推定位置を実際の位置として保存し、他の
車両推定位置の登録を抹消するものである。なお、その
評価データは車両推定位置算出部4にフィードバックさ
れる。12は新たに付加された表示制御部であり、上記
相関評価関数値評価部6による評価の結果最も大きいと
判定された相関評価関数値に対応する車両推定位置を車
両現在位置として出力し、その車両現在位置の表示の制
御を行うものである。
【0028】図2は上記車載用ナビゲーション装置のハ
ードウェア構成を示すブロック図である。図において、
21は車両の走行距離を検出する車両走行距離検出部1
として機能する距離センサであり、22は車両の走行方
位を検出する車両走行方位検出部2として機能する方位
センサである。23は道路データが格納されている道路
データ記憶部として機能するCD−ROMであり、24
は車両使用者の指示が入力されるハードスイッチ、25
は走行地域の地図データと当該地図データ上の車両の現
在位置や誘導経路などが表示される液晶ディスプレイ
(以下LCDという)モニタである。26はこの車載用
ナビゲーション装置の全体制御を行う中央演算処理部
(以下CPUという)であり、27はこのCPU26に
接続された読み書き自在な随時書き替えメモリ(以下R
AMという)、28は同じくこのCPU26に接続され
た書き込みの不能な読み取り専用メモリ(以下ROMと
いう)である。ここで、誘導経路データ記憶部10には
このRAM27が用いられ、車両推定位置算出部4、相
関評価関数値演算部5、相関評価関数値重み付け演算部
11、および相関評価関数値評価部6は、ROM28に
あらかじめ格納されている該当プログラムをCPU26
で実行することによって実現される。29はLCDモニ
タ25に地図などを表示するのに必要なデータが格納さ
れた描画メモリであり、30はCPU26からの命令に
従って、当該命令を満たすためのデータをこの描画メモ
リ29から読み込み、LCDモニタ25に宛てて送出し
てその表示制御を行う描画表示コントローラである。表
示制御部12はこの描画メモリ29と描画表示コントロ
ーラ30にて構成されている。31は距離センサ21、
方位センサ22、CD−ROM23、ハードスイッチ2
4およびLCDモニタ25と、CPU26および描画表
示コントローラ30の間のインタフェース(以下I/F
という)をはかるI/F回路である。
【0029】図3は当該車載用ナビゲーション装置にお
ける入出力装置を示す正面図で、図中、24はハードス
イッチ、25はLCDモニタであり、この入出力装置は
これらが一体に構成されたものである。また、ハードス
イッチ24内において、41はナビゲーションを表示す
るモード選択のためのスイッチ、42は目的地までの経
路を探索し誘導するなどの機能を選択するためのナビゲ
ーションのメニュースイッチ、43はLCDモニタ25
の画面に表示されている車両位置を上下左右に移動させ
るためのカーソルキー、44はLCDモニタ25の画面
に表示されている地図の縮尺を小縮尺に変更するための
広域スイッチ、45は同じく大縮尺に変更するための詳
細スイッチ、45は車両現在位置や目的地等を設定する
ためのセットスイッチである。
【0030】次に動作について説明する。ここで、図4
はLCDモニタ25に画面表示された道路交通網の一部
を示す説明図であり、道路L0 、L11、L12、L13につ
いて示されているように、道路L0 からL11を通って走
行している状態を示している。なお、肉太の破線K0
破線K11は誘導経路を示し、P0 、P1 、P11、P12
13、Pn1、P12、P22、P32、Pn2、P13、P23、P
33、Pn3は車両推定位置を示している。なお、この車両
推定位置Pijに見られる下付け文字ijのiは相関評価
関数更新回数を表わし、jは車両推定位置の登録番号を
表わす。ただし、P0 およびP1 においては上記下付け
文字iのみを表示する。なお、Eは車両誤差範囲量を示
し、r0 、r11、r21、r31、r12、r22、r32
13、r23、r33は相関評価関数値更新時点における各
道路上の車両推定位置に対応する相関評価関数値を示
す。これらrk1に見られる下付け文字k1は上記下付け
文字ijに対応するものである。そして黒色の三角印
は、表示されている車両推定位置を示し、白い△印は登
録された車両推定位置を示す。また、図5は図4に肉太
の破線で示された誘導経路K0 から誘導経路K11にした
がって車両が走行した場合における、重み付け演算後の
相関評価関数値の変化を示す説明図であり、t0
1 、t2 、t3 、・・・tn が相関評価関数値更新時
点として示されている。なお、tp に見られる下付け文
字pは上記下付け文字iに相当している。
【0031】図6は当該車載用ナビゲーション装置の動
作の流れを示すフローチャートであり、以下それに従っ
てその動作を説明する。先ず、道路L0 を走行している
状態においては、分岐aを通って道路L11に侵入したと
判別されるまでの間(回転角データが所定値以上になる
までの間)、相関評価関数値r0 のみが大きく、他の相
関評価関数値r11、r12、r13は小さい。即ち、分岐a
を通過するまでの間は回転角データが小さいので、他の
道路の影響を全く考慮する必要がなく、道路L0 におけ
る走行距離のみを問題にすればよいのであるから、車両
推定位置算出部4において算出された車両積算データ位
置を上記道路L0 の上の車両推定位置P0 (X0 ,Y
0 )となるように補正すればよいことになる。また、車
両推定位置P0 は誘導経路K0 上にあることから、所定
タイミングごとにおいて相関評価関数値r0 に対し重み
αをかける演算を行う。そして、補正された位置データ
に基づいてLCDモニタ25上に道路地図とともに上記
位置の表示を行うことにより、車両の現在位置を確認す
ることができる。
【0032】次に、分岐aを通って道路L11に進入した
場合には、ステップST1で車両走行距離Δdを、ステ
ップST2で車両走行方位Δθを求め、ステップST3
において、この車両走行距離Δdと車両走行方位Δθと
から車両積算データ位置P1=(X0 ,Y0 )+(Δd
cosΔθ,Δd sinΔθ)を求める。次にステップST
4において、前記車両積算データ位置に対して所定誤差
範囲量Eを求め、ステップST5で、その所定誤差範囲
量E内に道路があるかどうかを調べる。その結果、道路
が存在すればステップST6で各道路L0 ,・・・,L
n を求め、ステップST7で道路データと前記各道路に
ついて前回所定タイミング時の重み付け演算後の相関評
価関数値を入力として相関評価関数値演算部5によりそ
れぞれ相関評価関数値を算出する。次にステップST8
において、上記誤差範囲量E内に誘導経路K0 ,・・
・,Kn があるかどうかを調べ(第6図ステップ4
8)、誘導経路が存在すればステップST9にて各誘導
経路を求める。次に、ステップST10で、前記各誘導
経路上にある車両推定位置に対応する相関評価関数値に
ついて相関評価関数値重み付け演算部11により前記相
関評価関数値に重み付け演算を行う。最後にステップS
T11において相関評価関数値評価部6により、前記重
み付け演算後の各相関評価関数値r11、r12、r13(図
5の相関評価関数値更新時点t0 からt1 参照)に基づ
いてその大小関係を評価し、最も高い相関評価関数値に
対応する車両推定位置P12を表示制御部12に送って車
両現在位置として表示する。
【0033】ここで、次の所定タイミング(図5の相関
評価関数値更新時点t1 からt2 参照)においては、最
も高い相関評価関数値に対応する車両推定位置はP21
なり、P21を車両現在位置として表示する。即ち、誘導
経路上の車両推定位置に対応する相関評価関数値に対し
重み付け演算を行う。さらに詳細に説明すると、図4に
おいては、分岐aを通過した当初において相関評価関数
値r12、の方が相関評価関数値r11よりも大きくなって
いるが、これは車両走行方位検出部2による誤差に起因
するものである(但し、一般的には道路L11の上の車両
推定位置の相関評価関数値r11が最も大きくなる)。し
かし、道路L11は誘導経路K11であり、道路L11の上の
車両推定位置P11に対応する相関評価関数値r11につい
ては、相関評価関数値重み付け演算を行うため、次の所
定タイミングにおける相関評価関数値r21は大きくな
る。また、他の相関評価関数値については、誘導経路上
の車両推定位置ではないため殆ど変化しないのであるか
ら、相対的に大きくなった相関評価関数値r21に基づい
て、道路L11の上の車両推定位置を車両現在位置として
判別し、道路地図とともにLCDモニタ25上に表示さ
せることができる。即ち、相関評価関数値更新時点t0
までは道路L0 の上に対応させて車両現在位置の表示を
行わせ、相関評価関数値更新時点t0 からt1 に到達す
るまでは道路L12の上に対応させて車両現在位置の表示
を行わせ、相関評価関数値更新時点t1以降は道路L11
つまり誘導経路K11の上に対応させて車両現在位置の表
示を行わせることができる。なお、図5においては、相
関評価関数値に最大値(例えば1.0)を設定してい
る。したがって、その後は、上記道路L11の上の表示位
置を基準として再び同様の処理を行うことにより、車両
の走行に伴って順次正確な車両現在位置の表示を行わせ
ることができる。
【0034】このように、上記一連の評価動作を実行す
ることによって、誘導経路上の車両推定位置が表示され
やすくなり、車両使用者に対して、より正確な車両現在
位置を示すことができる。
【0035】実施例2.次に、この発明の実施例2を図
について説明する。図7は請求項2に記載した発明の一
実施例の機能構成を示すブロック図で、相当部分には図
1と同一符号を付してその説明を省略する。図におい
て、13は図1に符号11を付したものに対応する相関
評価関数値重み付け演算部であり、相関評価関数値評価
部6による評価の結果、表示制御部12による表示の対
象となった車両推定位置に対応する相関評価関数値に重
み付けの演算を行うものである。具体的には、前記重み
付けの演算は所定タイミング毎に表示された車両推定位
置に対応する相関評価関数値に対して、重みβ(β>
1)を乗算する演算を行うものである。
【0036】図8は上記車載用ナビゲーション装置のハ
ードウェア構成を示すブロック図であり、各部分には図
2の対応部分と同一の符号を付してその説明を省略す
る。この場合、ROM28には上記相関評価関数値重み
付け演算部13のためのプログラムがあらかじめ格納さ
れており、CPU26はそれを実行することによって当
該相関評価関数値重み付け演算部13の機能を実現す
る。なお、当該車載用ナビゲーション装置は誘導経路デ
ータ記憶部10を備えていないため、RAM27も省か
れている。また、図9は当該車載用ナビゲーション装置
における入出力装置を示す正面図で、この場合も、各部
に図3の対応部分と同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0037】次に動作について説明する。ここで、図1
0はLCDモニタ25に画面表示された道路交通網の一
部を示す説明図であり、道路L0 、L11、L12、L13
ついて示されているように、道路L0 からL12を通って
走行している状態を示している。また、P0 、P1 、P
11、P12、P13、Pn1、P12、P22、P32、Pn2
13、P23、P33、Pn3は車両推定位置を示しており、
この車両推定位置Pijに見られる下付け文字ijのiは
相関評価関数更新回数を表わし、jは車両推定位置の登
録番号を表わす。ただし、P0 およびP1 においては上
記下付け文字iのみを表示する。なお、Eは車両誤差範
囲量誤差を示し、r0 、r11、r21、r31、r12
22、r32、r13、r23、r33は相関評価関数値更新時
点における各道路上の車両推定位置に対応する相関評価
関数値を示す。これらrk1に見られる下付け文字k1は
上記下付け文字ijに対応するものである。そして、黒
色の三角印は、表示されている車両推定位置を示し、白
い△印は登録された車両推定位置を示す。また、図11
は道路L0 から道路L11にしたがって車両が走行した場
合における、表示された車両推定位置に対応する相関評
価関数値に重み付け演算後の相関評価関数値の変化を示
す説明図であり、t0 、t1 、t2 、t3 、・・・、t
n が相関評価関数値更新時点として示されている。な
お、tp に見られる下付け文字pは上記下付け文字iに
相当している。
【0038】図12は当該車載用ナビゲーション装置の
動作の流れを示すフローチャートであり、以下それに従
って動作を説明する。先ず、道路L0 を走行している状
態においては、分岐aを通って道路L12に侵入したと判
別されるまでの間(回転角データが所定値以上になるま
での間)、相関評価関数値r0 のみが大きく、他の相関
評価関数値r11、r12、r13は小さい。即ち、分岐aを
通過するまでの間は回転角データが小さいので、他の道
路の影響を全く考慮する必要がなく、道路L0における
走行距離のみを問題にすればよいのであるから、車両推
定位置算出部4において算出された車両積算データ位置
を上記道路L0 の上の車両推定位置P0(X0 ,Y0
となるように補正すればよいことになる。また、車両推
定位置P0 は表示されている車両推定位置であることか
ら、所定タイミングごとにおいて相関評価関数値r0
対し重みβをかける演算を行う。そして、補正された位
置データに基づいてLCDモニタ25上に道路地図とと
もに上記位置の表示を行うことにより、車両の現在位置
を確認することができる。
【0039】次に、分岐aを通って道路L12に進入した
場合には実施例1の場合と同様に、ステップST21で
求めた車両走行距離Δdと、ステップST22で求めた
車両走行方位Δθとから、ステップST23において車
両積算データ位置P1 =(X0 ,Y0 )+(Δd cosΔ
θ,Δd sinΔθ)を求め、その車両積算データ位置に
対して所定誤差範囲量EをステップST24で求める。
次にこの所定誤差範囲量E内に道路があるかどうかをス
テップST25で調べ、道路が存在すればステップST
26で各道路L0 ,・・・,Ln を求める。次に、ステ
ップST27でその各道路について、道路データと前回
の重み付け演算後の相関評価関数値とを入力として相関
評価関数値演算部5によりそれぞれ相関評価関数値を算
出する。次に、ステップST28において相関評価関数
値評価部6により、前記相関評価関数値r11、r12、r
13(図11の相関評価関数値更新時点t0 からt1
照)に基づいてその大小関係を評価し、最も高い相関評
価関数値に対応する車両推定位置P12を表示制御部12
に送って車両現在位置として表示する。なお、この表示
制御部12に送られた、車両推定位置P12に対応する相
関評価関数値は相関評価関数重み付け演算部13にも送
られ、ステップST29において重み付けの演算が行わ
れ、車両推定位置算出部4にフィードバックされる。
【0040】ここで、次の所定タイミング(図11の相
関評価関数値更新時点t1 からt2参照)においては、
最も高い相関評価関数値に対応する車両推定位置はP22
となるが、前回表示された車両推定位置P12に対応する
相関評価関数値r12に比べ、今回の表示された車両推定
位置P22に対応する相関評価関数値r22は大きくなって
いる。即ち、表示された車両推定位置に対応する相関評
価関数値に対し重み付け演算を行い、他の表示されてい
ない車両推定位置に対応する相関評価関数値は殆ど変化
しないのであるから、前回の所定タイミング時よりもさ
らに相対的に大きくなった相関評価関数値r22に基づい
て、道路L12上の車両推定位置を車両現在位置として判
別し、道路地図とともにLCDモニタ25上に表示させ
ることができる。なお、図11においては、相関評価関
数値に最大値(例えば1.0)を設定している。したが
って、その後は、上記道路L12上の表示されている車両
推定位置を基準として再び同様の処理を行うことによ
り、車両の走行に伴って車両現在位置の表示が頻繁に入
れ替わることを防ぐことができる。
【0041】このように、上記一連の評価動作を実行す
ることによって、一度表示した車両推定位置が表示しや
すくなり、車両現在位置の表示が頻繁に入れ替わること
を防止することもできて、車両使用者に対して、より正
確な車両現在位置を示すことができる。
【0042】実施例3.次に、この発明の実施例3を図
について説明する。図13は請求項3に記載した発明の
一実施例の機能構成を示すブロック図で、相当部分には
図1と同一符号を付してその説明を省略する。図におい
て、7は図28に同一符号を付した従来のものと同等の
車両絶対位置検出部で、外部からの信号を受信して当該
車両の接待位置を検出するものであり、例えば、人工衛
星によるGPSを利用したものがある。このGPSセン
サは、少なくとも3個の衛星からの信号をGPS受信機
で受信することによって車両現在位置を確定するもので
ある。
【0043】また、14は車両走行距離検出部1、車両
走行方位検出部2、車両絶対位置検出部7より出力され
る、車両走行距離検出信号、車両走行方位検出信号、車
両絶対位置検出信号、および道路データ記憶部3に格納
されている道路データと、相関評価関数値評価部6より
フィードバックされる評価データを入力として、車両推
定位置としての道路上車両位置を算出する、図1にて符
号4を付したものに対応する車両推定位置算出部であ
る。さらに詳しく説明すると、車両走行距離検出部1か
ら出力される距離データ、および車両走行方位検出部2
から出力される回転角度データに基づいて、上記距離の
東西方向成分、および南北方向成分を算出し、それまで
の複数の位置データに対してそれぞれ上記各成分を加算
して複数の車両積算データ位置を算出し、これら複数の
車両積算データ位置の中から車両絶対位置検出部7から
出力される車両絶対位置に最も近い車両積算データ位置
を選択することにより現在の位置データを算出するとと
もに、それまでの位置データが有している可能性がある
限界誤差(SA等による車両絶対位置の誤差、距離誤
差、回転角度誤差、および道路地図の誤差を含む)に対
して上記距離データに対応する限界誤差の増加分を加算
することにより現在の位置データが有している可能性が
ある限界誤差を算出するものである。また、上記距離デ
ータ、および回転角度誤差に基づいてカーブ(分岐を含
む)を検出し、上記道路データ記憶部3から読出した地
図データのうち、上記位置データを中心とする限界誤差
の範囲内に存在する道路上の位置を車両推定位置として
図示しない記憶部に登録しておくようにしている。
【0044】15は図1に符号10を付したものに対応
する誘導経路データ記憶部であり、経路誘導時等の必要
なときに、SA等による車両絶対位置の誤差を含めた所
定範囲にわたる誘導経路データが格納されているもので
ある。さらに詳細に説明すると、例えば車両使用者の目
的地までの経路探索要求に対し、当該目的地までの自動
経路探索の結果得られる前記誘導経路データであり、ま
た、車両使用者がマニュアルにより誘導経路を入力した
結果得られる前記誘導経路データであってもよい。16
も同様に図1に符号11を付したものに相当する相関評
価関数値重み付け演算部であり、その重み付け演算は、
所定タイミング毎に誘導経路上の車両推定位置に対応す
る相関評価関数値に重みγ(γ>1)を乗算する演算を
行なうものである。
【0045】図14は上記車載用ナビゲーション装置の
ハードウェア構成を示すブロック図であり、各部には図
2の対応部分と同一の符号を付してその説明を省略す
る。図において、32は当該車両の絶対位置を検出する
絶対位置検出部7として機能するGPSセンサであり、
33は衛星からの信号を受信する当該GPSセンサ32
のアンテナである。なお、ROM28にはあらかじめ、
上記車両推定位置算出部14および相関評価関数値重み
付け演算部16のためのプログラムが格納されており、
CPU26はそれを実行することによってそれらの機能
を実現する。
【0046】次に動作について説明する。図15は当該
車載用ナビゲーション装置の動作の流れを示すフローチ
ャートであり、以下このフローチャートに従って、図4
および図5に示した例について説明する。まず、道路L
0 を走行している状態においては、分岐aを通って道路
11に侵入したと判定されるまでの間(回転角データが
所定値以上になるまでの間)、相関評価関数値r0 のみ
が大きく、他の相関評価関数値r11、r12、r13は小さ
い。即ち、分岐aを通過するまでの間は回転角データが
小さいので、他の道路の影響を全く考慮する必要がな
く、道路L0 における走行距離のみを問題にすればよい
のであるから、車両推定位置算出部14において算出さ
れた車両積算データ位置を上記道路L0 の上の車両推定
位置P0 (X0 ,Y0 )となるように補正すればよいこ
とになる。また、車両推定位置P0は誘導経路K0 上に
あることから、所定タイミングごとにおいて相関評価関
数値r0 に対し重みγをかける演算を行う。そして、補
正された位置データに基づいてLCDモニタ25上に道
路地図とともに上記位置の表示を行うことにより、車両
の現在位置を確認することができる。
【0047】次に、分岐aを通って道路L11に進入した
場合には、ステップST31で車両走行距離Δdを、ス
テップST32で車両走行方位Δθを求め、ステップS
T33で車両絶対位置を求める。次にステップST34
にて、前記車両走行距離Δdと車両走行方位Δθとから
過去の各車両推定位置(X0 ,Y0 )に対し、車両積算
データ位置P1 =(X0 ,Y0 )+(Δd cosΔθ,Δ
d sinΔθ)を求め、その車両積算データ位置について
前記車両絶対位置に最も近い車両積算データ位置をステ
ップST35で選択する。次はステップST36にて、
その選択された車両積算データ位置を車両絶対位置によ
り修正し、ステップST37で修正後の車両積算データ
位置P1 に対して所定誤差範囲量Eを求める。次に、ス
テップST38において、その所定誤差範囲量E内に道
路があるかどうかを調べ、道路が存在すればステップS
T39で各道路L0 ,・・・,Ln を求める。次に、ス
テップST40にて道路データと前記各道路について、
前回の所定タイミング時の重み付け演算後の相関評価関
数値を入力として相関評価関数値演算部15によりそれ
ぞれ相関評価関数値を算出する。次にステップST41
において、上記誤差範囲量E内に誘導経路K0 ,・・
・,Kn があるかどうかを調べ、誘導経路が存在すれば
ステップST42で各誘導経路を求める。次に、ステッ
プST43において、その各誘導経路上にある車両推定
位置に対応する相関評価関数値について、相関評価関数
値重み付け演算部16により前記相関評価関数値に重み
付けの演算を行う。そして、ステップST44にて相関
評価関数値評価部6により、前記重み付け演算後の各相
関評価関数値r11、r12、r13(図5の相関評価関数値
更新時点t0 からt1 参照)に基づいてその大小関係を
評価し、最も高い相関評価関数値に対応する車両推定位
置P12を表示制御部12に送って車両現在位置として表
示する。
【0048】ここで、次の所定タイミング(図5の相関
評価関数値更新時点t1 からt2 参照)においては、最
も高い相関評価関数値に対応する車両推定位置はP21
なり、P21を車両現在位置として表示する。即ち、誘導
経路上の車両推定位置に対応する相関評価関数値に対し
重み付け演算を行う。さらに詳細に説明すると、図4に
おいては、分岐aを通過した当初において相関評価関数
値r12、の方が相関評価関数値r11よりも大きくなって
いるが、これは車両走行方位検出部2による誤差に起因
するものである(但し、一般的には道路L11の上の車両
推定位置の相関評価関数値r11が最も大きくなる)。し
かし、道路L11は誘導経路K11であり、道路L11の上の
車両推定位置P11に対応する相関評価関数値r11につい
ては、相関評価関数値重み付け演算を行うため、次の所
定タイミングにおける相関評価関数値r21は大きくな
る。また、他の相関評価関数値については、誘導経路上
の車両推定位置ではないため殆ど変化しないのであるか
ら、相対的に大きくなった相関評価関数値r21に基づい
て、道路L11の上の車両推定位置を車両現在位置として
判別し、道路地図とともにLCDモニタ25上に表示さ
せることができる。即ち、相関評価関数値更新時点t0
までは道路L0 の上に対応させて車両現在位置の表示を
行わせ、相関評価関数値更新時点t0 からt1 に到達す
るまでは道路L12の上に対応させて車両現在位置の表示
を行わせ、相関評価関数値更新時点t1以降は道路L11
つまり誘導経路K11の上に対応させて車両現在位置の表
示を行わせることができる。なお、図5においては、相
関評価関数値に最大値(例えば1.0)を設定してい
る。したがって、その後は、上記道路L11の上の表示位
置を基準として再び同様の処理を行うことにより、車両
の走行に伴って順次正確な車両現在位置の表示を行わせ
ることができる。
【0049】このように、上記一連の評価動作を実行す
れば実施例1の場合と同様に、誘導経路上の車両推定位
置が表示されやすくなり、車両使用者に対して、より正
確な車両現在位置を示すことができる。
【0050】実施例4.次に、この発明の実施例4を図
について説明する。図16は請求項4に記載した発明の
一実施例の機能構成を示すブロック図で、相当部分には
図13と同一符号を付してその説明を省略する。図にお
いて、17は図13に符号16を付したものに対応する
相関評価関数値重み付け演算部であり、相関評価関数値
評価部6による評価の結果、表示制御部12による表示
の対象となった車両推定位置に対応する相関評価関数値
に重み付けの演算を行うものである。具体的には、前記
重み付けの演算は所定タイミング毎に表示された車両推
定位置に対応する相関評価関数値に対して、重みδ(δ
>1)を乗算する演算を行うものである。
【0051】図17は上記車載用ナビゲーション装置の
ハードウェア構成を示すブロック図で、各部には図14
の対応部分と同一の符号を付してその説明を省略する。
この場合、ROM28には上記相関評価関数値重み付け
演算部17のためのプログラムがあらかじめ格納されて
おり、CPU26はそれを実行することによってその機
能を実現する。なお、当該車載用ナビゲーション装置は
誘導経路データ記憶部15を備えていないため、RAM
27も省かれている。
【0052】次に動作について説明する。図18は当該
車載用ナビゲーション装置の動作の流れを示すフローチ
ャートであり、以下このフローチャートに従って、図1
0および図11に示した例について説明する。まず、道
路L0 を走行している状態においては、分岐aを通って
道路L12に侵入したと判別されるまでの間(回転角デー
タが所定値以上になるまでの間)、相関評価関数値r0
のみが大きく、他の相関評価関数値r11、r12、r13
小さい。即ち、分岐aを通過するまでの間は回転角デー
タが小さいので、他の道路の影響を全く考慮する必要が
なく、道路L0における走行距離のみを問題にすればよ
いのであるから、車両推定位置算出部14において算出
された車両積算データ位置を上記道路L0 の上の車両推
定位置P0 (X0 、Y0 )となるように補正すればよい
ことになる。また、車両推定位置P0 は表示されている
車両推定位置であることから、所定タイミングごとにお
いて相関評価関数値r0 に対し重みδをかける演算を行
う。そして、補正された位置データに基づいてLCDモ
ニタ25上に道路地図と共に上記位置の表示を行うこと
により、車両の現在位置を確認することができる。
【0053】次に、分岐aを通って道路L12に進入した
場合には、実施例3の場合と同様にステップST51で
車両走行距離Δd、ステップST52で車両走行方位Δ
θ、ステップST53で車両絶対位置を求め、ステップ
ST54にて、その車両走行距離Δdと、車両走行方位
Δθとから過去の車両推定位置に対し、車両積算データ
位置P1 =(X0 ,Y0 )+(Δd cosΔθ,Δd sin
Δθ)を求める。次にそれら複数の車両積算データ位置
について前記車両絶対位置に最も近い車両積算データ位
置をステップST55で選択し、ステップST56にて
その選択された車両積算データ位置を車両絶対位置によ
り修正する。次にステップST57で修正後の車両積算
データ位置P1 に対して所定誤差範囲量Eを求め、ステ
ップST58にてその所定誤差範囲量E内に道路がある
かどうかを調べる。その結果、道路が存在すればステッ
プST59で各道路L0 ,・・・,Ln を求め、ステッ
プST60にて前記各道路について、道路データと前回
の重み付け演算後の相関評価関数値とを入力として相関
評価関数値演算部5によりそれぞれ相関評価関数値を算
出する。次に、ステップST61において相関評価関数
値評価部6により、前記相関評価関数値r11、r12、r
13(図11の相関評価関数値更新時点t0 からt1
照)に基づいてその大小関係を評価し、最も高い相関評
価関数値に対応する車両推定位置P12を表示制御部12
に送って車両現在位置として表示する。なお、この表示
制御部12に送られた、車両推定位置P12に対応する相
関評価関数値は実施例2の場合と同様に、相関評価関数
値重み付け演算部17に送られて、ステップST62で
重み付け演算が行われた後、車両推定位置算出部14に
フィードバックされる。
【0054】さらに、次の所定タイミング図11の相関
評価関数値更新時点t1 からt2 参照)においては、最
も高い相関評価関数値に対応する車両推定位置はP22
なるが、前回表示された車両推定位置P12に対応する相
関評価関数値r12に比べ、今回の表示された車両推定位
置P22に対応する相関評価関数値r22は大きくなってい
る。即ち、表示された車両推定位置に対応する相関評価
関数値に対し重み付け演算を行い、他の表示されていな
い車両推定位置に対応する相関評価関数値は殆ど変化し
ないのであるから、前回の所定タイミング時よりもさら
に相対的に大きくなった相関評価関数値r22に基づい
て、道路L12上の車両推定位置を車両現在位置として判
別し、道路地図とともにLCDモニタ25上に表示させ
ることができる。なお、図11においては、相関評価関
数値に最大値(例えば1.0)を設定している。したが
って、その後は、上記道路L12上の表示されている車両
推定位置を基準として再び同様の処理を行うことによ
り、車両の走行に伴って表示されている車両推定位置を
表示しやすくすることができる。
【0055】このように、上記一連の評価動作を実行す
れば実施例2の場合と同様に、一度表示した車両推定位
置が表示しやすくなり、車両現在位置の表示が頻繁に入
れ替わることを防止することもできて、車両使用者に対
して、より正確な車両現在位置を示すことができる。
【0056】実施例5.次に、この発明の実施例5を図
について説明する。図19は請求項5に記載した発明の
一実施例の機能構成を示すブロック図で、相当部分には
図7と同一符号を付してその説明を省略する。図におい
て、18は相関評価関数値評価部6の評価によって最も
大きいと判定された相関評価関数値を、あらかじめ定め
られた規定値と比較して、該当する道路上車両位置の表
示の形態を変更するか否かの決定を行う表示判定部であ
る。具体的には、上記相関評価関数値評価部6から得た
最も大きい相関評価関数値が所定値c以下かどうかを調
べ、前記最も大きい相関評価関数値が所定値c以下なら
ば、車両現在位置の表示の形を変更して(第22図、車
両位置Q)最も大きい相関評価関数値に対応する車両推
定位置を車両現在位置として表示し、上記最も大きい相
関評価関数値が所定値cよりも大きければ、車両現在位
置の表示の形を変更せずに(第9図、車両位置P)最も
大きい相関評価関数値に対応する車両推定位置を車両現
在位置として表示するものである。
【0057】なお、この実施例による車載用ナビゲーシ
ョン装置のハードウェア構成は、実施例2の場合と同様
に図8で示され、上記表示判定部18はその描画メモリ
29と描画表示コントローラ30とによって形成され
る。
【0058】次に動作について説明する。ここで、図2
0はLCDモニタ25に画面表示された道路交通網の一
部を示す説明図であり、道路L0 、L11、L12、L13
ついて示されているように、道路L0 からL12を通って
走行している状態を示している。また、P0 、P1 、P
11、P12、P13は車両推定位置を示し、この車両推定位
置Pijに見られる下付け文字ijのiは相関評価関数更
新回数を表わし、jは車両推定位置の登録番号を表わ
す。ただし、P0 およびP1 においては上記下付け文字
iのみを表示する。なお、Eは車両誤差範囲量誤差を示
し、r0 、r11、r12、r13、は相関評価関数値更新時
点における各道路上の車両推定位置に対応する相関評価
関数値を示す。これらrk1に見られる下付け文字k1は
上記下付け文字ijに対応するものである。そして、黒
色の三角印は、表示されている車両推定位置を示し、白
い△印は登録された車両推定位置を示す。また、図21
は道路L0 から道路L12にしたがって車両が走行した場
合における、表示された車両推定位置に対応する相関評
価関数値の変化を示す説明図であり、t0 、t1 が相関
評価関数値更新時点として示されている。なお、tp
見られる下付け文字pは上記下付け文字iに相当してい
る。
【0059】図22は当該車載用ナビゲーション装置の
動作の流れを示すフローチャート、図23はその変更表
示の一例を示す説明図である。以下、それらによってそ
の動作を説明する。先ず、道路L0 を走行している状態
においては、分岐aを通って道路L2 に侵入したと判別
されるまでの間(回転角データが所定値以上になるまで
の間)、相関評価関数値r0 のみが大きく、他の相関評
価関数値r11、r12、r13は小さい。即ち、分岐aを通
過するまでの間は回転角データが小さいので、他の道路
の影響を全く考慮する必要がなく、道路L0 における走
行距離のみを問題にすればよいのであるから、車両推定
位置算出部4において算出された車両積算データ位置を
上記道路L0 の上の車両推定位置P0 (X0 ,Y0 )と
なるように補正すればよいことになる。そして、補正さ
れた位置データに基づいてLCDモニタ25上に道路地
図とともに上記位置の表示を行うことにより、車両の現
在位置を確認することができる。
【0060】次に、分岐aを通って道路L12に進入した
場合には、ステップST71で求めた車両走行距離Δd
と、ステップST72で求めた車両走行方位Δθ(第2
3図ステップ42)とから、ステップST73において
車両積算データ位置P1 =(X0 ,Y0 )+(Δd cos
Δθ,Δd sinΔθ)を求め、その車両積算データ位置
に対して所定誤差範囲量EをステップST74で求め
る。次にST75にてこの所定誤差範囲量E内に道路が
あるかどうかを調べ、道路が存在すればステップST7
6で各道路L0 ,・・・,Ln を求める。次に、ステッ
プST77でその各道路について、道路データと前回の
相関評価関数値とを入力として相関評価関数値演算部5
によりそれぞれ相関評価関数値を算出する。この相関評
価関数値r11、r12、r13(図21の相関評価関数値更
新時点t0 からt1 参照)は、その大小関係が相関評価
関数値評価部6で評価され、ステップST78におい
て、その最も高い相関評価関数値が所定値c以下かどう
かが表示判定部で調べられる。その結果、最も高い相関
評価関数値が所定値c以下ならば、ステップST79に
おいて車両現在位置(図20のP12参照)の表示の形を
変更して、前記最も高い相関評価関数値に対応する車両
推定位置P12を車両現在位置として表示する。その変更
表示の例を図23に符号Qを付して示す。この場合、表
示の形は三角から自動車の形状に変更される。一方、最
も高い相関評価関数値が所定値cよりも大きければ、ス
テップST80にて車両現在位置の表示の形を変更せず
に、前記最も高い相関評価関数値に対応する車両推定位
置を表示する。
【0061】なお、図21においては、相関評価関数値
に最大値(例えば1.0)を設定している。したがっ
て、相関評価関数値が所定値c以下ならば、車両現在位
置の表示の形を変更して該当する車両推定位置を表示
し、車両使用者に車両現在位置が確定できていないこと
を示す。また、この実施例5は、実施例1あるいは実施
例2と組み合わせることもできる。
【0062】このように、上記一連の評価動作を実行す
ることにより、最も大きな相関評価関数値が所定値以下
である場合には、車両現在位置が確定していないことを
表示することが可能となり、車両使用者に対して、より
正確な車両現在位置を示すことができる。
【0063】実施例6.なお、上記実施例5では、最も
大きな相関評価関数値が所定値c以下であった場合、表
示判定部18は車両現在位置の表示を、その形状を変更
して表示するものについて述べたが、その色を変更して
表示するようにしてもよく、上記実施例5と同様の効果
を奏する。図24はそのような実施例の動作の流れを示
すフローチャートであり、図25はその変更表示の一例
を示す説明図である。
【0064】図24に同一のステップ番号を付して示す
ように、ステップST71からステップST78までは
実施例5の場合と全く同様にして処理が進行する。ステ
ップST78にて最も高い相関評価関数値が所定値cよ
り小さいと判定された場合には、ステップST81にお
いて、車両現在位置の表示の色を変更して、前記最も高
い相関評価関数値に対応する車両推定位置P12を車両現
在位置として表示する。その変更表示の例を図25に符
号Qを付して示す。この場合、例えば、本来赤の三角で
表示される車両現在位置が、青の三角で表示される。一
方、最も高い相関評価関数値が所定値cよりも大きい場
合には、ステップST82にて車両現在位置の表示を色
を変更せすに前記最も高い相関評価関数値に対応する車
両推定位置を、そのまま赤の三角で表示する。したがっ
て、相関評価関数値が規定値c以下の場合には、車両現
在位置の表示の色が変更されて該当する車両推定位置の
表示が行われるため、車両現在位置が確定していないこ
とを車両使用者が容易に認識できる。なお、この場合
も、実施例1あるいは実施例2と組合せることが可能で
ある。
【0065】実施例7.なお、上記実施例5および実施
例6では、最も大きな相関評価関数値が所定値c以下で
あった場合、表示判定部18は車両現在位置の表示を、
その形状あるいは色を変更して表示するものについて述
べたが、その大きさを変更して表示するようにしてもよ
く、上記各実施例と同様の効果を奏する。図26はその
ような実施例の動作の流れを示すフローチャートであ
り、図27はその変更表示の一例を示す説明図である。
【0066】図26に同一のステップ番号を付して示す
ように、ステップST71からステップST78までは
実施例5の場合と全く同様にして処理が進行する。ステ
ップST78にて最も高い相関評価関数値が所定値cよ
り小さいと判定された場合には、ステップST83にお
いて、車両現在位置の表示の大きさを変更して、前記最
も高い相関評価関数値に対応する車両推定位置P12を車
両現在位置として表示する。その変更表示の例を図27
に符号Qを付して示す。この場合、車両現在位置を示す
三角が大きく表示される。一方、最も高い相関評価関数
値が所定値cよりも大きい場合には、ステップST84
にて車両現在位置の表示を大きさを変更せずに前記最も
高い相関評価関数値に対応する車両推定位置を表示す
る。したがって、相関評価関数値が規定値c以下の場合
には、車両現在位置の表示の大きさが変更されて該当す
る車両推定位置の表示が行われるため、車両現在位置が
確定していないことを車両使用者が容易に認識できる。
なお、この場合も、実施例1あるいは実施例2と組合わ
せることが可能である。
【0067】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、マップマッチング方式の車載用ナビゲーション
装置にて、誘導経路上の車両位置の相関評価関数値に重
み付けの演算を行い、その重み付けされた各相関評価関
数値中の最も大きい相関評価関数値に対応した道路上車
両位置を表示するように構成したので、実際の走行パタ
ーンに対する道路の類似性によらず、経路誘導時には正
確な車両推定位置を車両現在位置として出力することが
でき、車両位置の精度、および確度を著しく向上させる
ことができる効果がある。
【0068】また、請求項2に記載の発明によれば、マ
ップマッチング方式の車載用ナビゲーション装置にて、
表示の対象となった道路上車両位置に対応する相関評価
関数値に重み付け演算を行って車両推定位置算出部にフ
ィードバックするように構成したので、表示された車両
推定位置が頻繁に入れ替わるのを防止できる効果があ
る。
【0069】また、請求項3に記載の発明によれば、ハ
イブリッド航法による車載用ナビゲーション装置にて、
誘導経路上の車両位置の相関評価関数値に重み付けの演
算を行い、その重み付けされた各相関評価関数値中の最
も大きい相関評価関数値に対応した道路上車両位置を表
示するように構成したので、実際の走行パターンに対す
る道路の類似性によらず、経路誘導時には正確な車両推
定位置を車両現在位置として出力することができ、車両
位置の精度、および確度を著しく向上させることができ
る効果がある。
【0070】また、請求項4に記載の発明によれば、ハ
イブリッド航法による車載用ナビゲーション装置にて、
表示の対象となった道路上車両位置に対応する相関評価
関数値に重み付け演算を行って車両推定位置算出部にフ
ィードバックするように構成したので、表示された車両
推定位置が頻繁に入れ替わるのを防止できる効果があ
る。
【0071】また、請求項5に記載の発明によれば、表
示対象の車両推定位置に対応する相関評価関数値が所定
値以下の場合に、該当する車両現在位置の表示の形態を
変更するように構成したので、車両現在位置が確定して
いないことを車両使用者に示すことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による車載用ナビゲーショ
ン装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施例のハードウェア構成を示すブロック
図である。
【図3】上記実施例における入出力装置を示す正面図で
ある。
【図4】上記実施例における道路交通網の一部を示す説
明図である。
【図5】上記道路交通網に対応する重み付け演算後の相
関評価関数値の変化を示す説明図である。
【図6】上記実施例の動作の流れを示すフローチャート
である。
【図7】この発明の実施例2による車載用ナビゲーショ
ン装置の機能構成を示すブロック図である。
【図8】上記実施例のハードウェア構成を示すブロック
図である。
【図9】上記実施例における入出力装置を示す正面図で
ある。
【図10】上記実施例における道路交通網の一部を示す
説明図である。
【図11】上記道路交通網に対応する重み付け演算後の
相関評価関数値の変化を示す説明図である。
【図12】上記実施例の動作の流れを示すフローチャー
トである。
【図13】この発明の実施例3による車載用ナビゲーシ
ョン装置の機能構成を示すブロック図である。
【図14】上記実施例のハードウェア構成を示すブロッ
ク図である。
【図15】上記実施例の動作の流れを示すフローチャー
トである。
【図16】この発明の実施例4による車載用ナビゲーシ
ョン装置の機能構成を示すブロック図である。
【図17】上記実施例のハードウェア構成を示すブロッ
ク図である。
【図18】上記実施例の動作の流れを示すフローチャー
トである。
【図19】この発明の実施例5による車載用ナビゲーシ
ョン装置の機能構成を示すブロック図である。
【図20】上記実施例における道路交通網の一部を示す
説明図である。
【図21】上記道路交通網に対応する重み付け演算後の
相関評価関数値の変化を示す説明図である。
【図22】上記実施例の動作の流れを示すフローチャー
トである。
【図23】上記実施例における変更表示の一例を示す説
明図である。
【図24】この発明の実施例6による車載用ナビゲーシ
ョン装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図25】上記実施例における変更表示の一例を示す説
明図である。
【図26】この発明の実施例7による車載用ナビゲーシ
ョン装置の動作の流れを示すフローチャートである。
【図27】上記実施例における変更表示の一例を示す説
明図である。
【図28】マップマッチング方式による従来の車載用ナ
ビゲーション装置の機能構成を示すブロック図である。
【図29】ハイブリッド航法による従来の車載用ナビゲ
ーション装置の機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 車両走行距離検出部 2 車両走行方位検出部 3 道路データ記憶部 4 車両推定位置算出部 5 相関評価関数値演算部 6 相関評価関数値評価部 7 車両絶対位置検出部 10 誘導経路データ記憶部 11 相関評価関数値重み付け演算部 12 表示制御部 13 相関評価関数値重み付け演算部 14 車両推定位置算出部 15 誘導経路データ記憶部 16 相関評価関数値重み付け演算部 17 相関評価関数値重み付け演算部 18 表示判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 久嗣 三田市三輪二丁目3番33号 三菱電機株 式会社 三田製作所内 (56)参考文献 特開 昭64−53112(JP,A) 特開 昭58−121500(JP,A) 特開 平4−345190(JP,A) 特開 平3−138514(JP,A) 特開 昭63−66414(JP,A) 特開 昭63−5212(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行距離を検出する車両走行距離
    検出部と、前記車両の走行方位を検出する車両走行方位
    検出部と、前記車両が走行する所定範囲の道路データを
    記憶する道路データ記憶部と、前記車両の走行距離およ
    び走行方位の変化量を積算して求めたデータより前記車
    両の積算データ位置を演算し、その積算データ位置を所
    定範囲内の前記道路データ上に対応させて道路上車両位
    置を求める車両推定位置算出部と、前記道路上車両位置
    の相関評価関数値を演算する相関評価関数値演算部と、
    前記車両が誘導される誘導経路の道路データを記憶する
    誘導経路データ記憶部と、前記車両の前記積算データ位
    置に対する所定誤差範囲内の誘導経路上の車両位置の前
    記相関評価関数値に重み付けを行う相関評価関数値重み
    付け演算部と、重み付けされた前記各相関評価関数値の
    大小関係を評価する相関評価関数値評価部と、前記相関
    評価関数値評価部の評価により、最も大きいと判定され
    た相関評価関数値に対応した前記道路上車両位置の表示
    を制御する表示制御部とを備えた車載用ナビゲーション
    装置。
  2. 【請求項2】 車両の走行距離を検出する車両走行距離
    検出部と、前記車両の走行方位を検出する車両走行方位
    検出部と、前記車両が走行する所定範囲の道路データを
    記憶する道路データ記憶部と、前記車両の走行距離およ
    び走行方位の変化量を積算して求めたデータより前記車
    両の積算データ位置を演算し、その積算データ位置を所
    定範囲内の前記道路データ上に対応させて道路上車両位
    置を求める車両推定位置算出部と、前記道路上車両位置
    の相関評価関数値を演算する相関評価関数値演算部と、
    算出された前記相関評価関数値の大小関係を評価する相
    関評価関数値評価部と、前記相関評価関数値評価部の評
    価により、最も大きいと判定された相関評価関数値に対
    応した前記道路上車両位置の表示を制御する表示制御部
    と、前記表示の対象となった前記道路上車両位置に対応
    する前記相関評価関数値に重み付けを行い、それを前記
    車両推定位置算出部にフィードバックする相関評価関数
    値重み付け演算部とを備えた車載用ナビゲーション装
    置。
  3. 【請求項3】 車両の走行距離を検出する車両走行距離
    検出部と、前記車両の走行方位を検出する車両走行方位
    検出部と、前記車両の外部からの信号を受信して当該車
    両の車両絶対位置を検出する車両絶対位置検出部と、前
    記車両が走行する所定範囲の道路データを記憶する道路
    データ記憶部と、前記車両の走行距離および走行方位の
    変化量を積算して求めたデータより前記車両の積算デー
    タ位置を演算し、前記車両絶対位置に最も近い前記積算
    データ位置を選択してそれを前記車両絶対位置にて修正
    し、修正された前記積算データ位置から所定誤差範囲を
    求め、その所定誤差範囲内の前記道路データ上に対応さ
    せて道路上車両位置を求める車両推定位置算出部と、前
    記道路上車両位置の相関評価関数値を演算する相関評価
    関数値演算部と、前記車両が誘導される誘導経路の道路
    データを記憶する誘導経路データ記憶部と、前記車両の
    前記積算データ位置に対する所定誤差範囲内の誘導経路
    上の車両位置の前記相関評価関数値に重み付けを行う相
    関評価関数値重み付け演算部と、重み付けされた前記各
    相関評価関数値の大小関係を評価し、評価データを前記
    車両推定位置算出部にフィードバックする相関評価関数
    値評価部と、前記相関評価関数値評価部の評価により、
    最も大きいと判定された相関評価関数値に対応した前記
    道路上車両位置の表示を制御する表示制御部とを備えた
    車載用ナビゲーション装置。
  4. 【請求項4】 車両の走行距離を検出する車両走行距離
    検出部と、前記車両の走行方位を検出する車両走行方位
    検出部と、前記車両の外部からの信号を受信して当該車
    両の車両絶対位置を検出する車両絶対位置検出部と、前
    記車両が走行する所定範囲の道路データを記憶する道路
    データ記憶部と、前記車両の走行距離および走行方位の
    変化量を積算して求めたデータより前記車両の積算デー
    タ位置を演算し、前記車両絶対位置に最も近い前記積算
    データ位置を選択してそれを前記車両絶対位置にて修正
    し、修正された前記積算データ位置から所定誤差範囲を
    求め、その所定誤差範囲内の前記道路データ上に対応さ
    せて道路上車両位置を求める車両推定位置算出部と、前
    記道路上車両位置の相関評価関数値を演算する相関評価
    関数値演算部と、算出された前記相関評価関数値の大小
    関係を評価する相関評価関数値評価部と、前記相関評価
    関数値評価部の評価により、最も大きいと判定された相
    関評価関数値に対応した前記道路上車両位置の表示を制
    御する表示制御部と、前記表示の対象となった前記道路
    上車両位置に対応する前記相関評価関数値に重み付けを
    行い、それを前記車両推定位置算出部にフィードバック
    する相関評価関数値重み付け演算部とを備えた車載用ナ
    ビゲーション装置。
  5. 【請求項5】関評価関数値評価部の評価によって最
    も大きいと判定された相関評価関数値を、あらかじめ定
    められた規定値と比較して、該当する道路上車両位置の
    表示の形態を変更するか否かの決定を行う表示判定部と
    を備えた請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記
    載の車載用ナビゲーション装置。
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