JP3120588B2 - 車両特性変更装置 - Google Patents

車両特性変更装置

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JP3120588B2
JP3120588B2 JP04238236A JP23823692A JP3120588B2 JP 3120588 B2 JP3120588 B2 JP 3120588B2 JP 04238236 A JP04238236 A JP 04238236A JP 23823692 A JP23823692 A JP 23823692A JP 3120588 B2 JP3120588 B2 JP 3120588B2
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勇彦 田中
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両特性変更装置に係
り、特に車速及びヨーレートから車両運転者の嗜好を判
定し、各種車両特性調整手段を自動調整する車両特性変
更装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両特性を道路状況や運転者
の嗜好に合致させるための各種車両特性調整手段が車両
に設けられている。このような車両特性調整手段として
は、ステアリングの重さを調整するパワーステアリング
システムやアクセルペダルの開度に対するスロットル目
標開度を調整する電子スロットル,変速を制御する電子
制御トランスミッション,トラクションを制御するトラ
クションコントロールシステム,前輪転舵角に対する後
輪転舵角の比を可変とする4輪操舵等が知られている。
【0003】車両運転者は、これら各車両特性調整手段
のモードを設定するために運転席に設けられた各操作ス
イッチを適宜操作して、すなわち、手動により車両特性
を変更して、運転者にとって最適な走行条件を選択して
いる。
【0004】しかしながら、近年の走行嗜好の多様化や
種々技術革新に伴い、車両特性調整手段も多様化の一途
をたどり、設定すべき操作スイッチも増加しつつある。
このような状況下では、これら全ての操作スイッチを操
作することは煩雑若しくは困難であり、これらの車両特
性調整手段の持つ優れた機能を十分に発揮できないでい
るのが実状である。
【0005】そこで、例えば特開昭62−289471
号公報に開示された車両の4輪操舵装置のように、車両
前方の道路状況をナビゲーション装置から予め検知し、
この道路状況に応じて後輪の転舵角を自動的に制御する
構成が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように道
路状況のみから車両特性調整手段を自動調整する構成で
は、多様な走行嗜好、すなわち運転者の嗜好を反映して
おらず、十分な改善策には至っていない。特に、ステア
リングの重さなどは運転者の嗜好に大きな影響を受ける
パラメータであり、上記従来の装置では、ステアリング
のモード設定は依然として運転者が手動で設定せざるを
得ず、煩雑さを免れ得ないという問題を有していた。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、車両に設けられた各種車両特性調整手段を道路状
況及び運転者の嗜好に応じて自動的に設定し、車両特性
を常に最適な状態に維持できる車両特性変更装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、図1の原
理図に示すように、車両の走行を誘導するための道路情
報を予め記憶するナビゲーション装置用道路情報記憶手
段と、車両の現在位置を検出する位置検出手段とから得
られた情報を照合することにより、現在位置の前方に位
置する走行予定路の道路情報を検知し、車両が前記走行
予定路を通過する際の車両特性を前記道路情報に適合す
るように調整する車両特性変更装置において、前記道路
情報記憶手段M1が予め記憶していた道路情報と、前記
位置検出手段M2が検出した位置情報を照合し検知した
走行予定路の道路情報に基づいて、該走行予定路を走行
する際の基準車速及び基準ヨーレートを算出する基準値
算出手段M3と、前記走行予定路を実際に走行したとき
の車速及びヨーレートを測定する実測値測定手段M4
と、前記基準値算出手段M3で算出された値と、前記実
測値測定手段M4で測定された値とを比較することによ
り、車両運転者の嗜好を判定する嗜好判定手段M5と、
該嗜好判定手段M5による判定結果に基づいて、予め車
両に設けられた車両特性調整手段M71 〜M7n を制御
する制御手段M6とを有する車両特性変更装置により解
決される。
【0009】
【作用】上記構成の車両特性変更装置において、前記基
準値算出手段M3は、前記道路情報記憶手段M1が有す
る道路地図情報と、前記位置検出手段M2が検出する車
両の位置情報を基に、前記車両が走行中の道路と、走行
位置及び走行方向を特定し、走行予定路を推定する。そ
して、この走行予定路に関して、幅員やカーブの曲率、
制限速度等の情報を、前記道路情報記憶手段M3から読
み出し、そこを安全に走行するための基準車速及び基準
ヨーレートを算出する。
【0010】前記実測値測定手段M4は、前記車両が前
記走行予定路を実際に走行したときの車速及びヨーレー
トを測定し、測定値を前記嗜好判定手段M5に供給す
る。前記嗜好判定手段M5は、前記基準値算出手段M3
及び前記実測値測定手段M4から供給されたそれぞれの
値を比較することで、前記車両を運転している運転者の
嗜好を学習する。
【0011】また、前記制御手段M6は、前記嗜好判定
手段M5から供給される判定結果に基づいて、前記各車
両特性調整手段M71 〜M7n を適当に制御する。この
ため、車両特性は常に運転者の嗜好に合った状態に維持
される。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る車両特性変更装置の構成
をより一層明確にするために、好適な実施例について説
明する。
【0013】図2は本実施例装置の全体構成を表すブロ
ック図を示す。車両のフロント部及びリア部に設けられ
た2つのグローバルポジショニングシステム(GPS)
アンテナ12a,12bは、複数のGPS衛星から発信
される軌道信号及び発信時刻信号をダイバーシティ受信
する。ナビゲーションレシーバ14は、これらの信号を
復調し、異なる3つのGPS衛星までの距離を算出する
ことにより、3次元的に自車位置を検出して、ディスプ
レイコンピュータ10に出力する。
【0014】車両のルーフ内後部のリインホースメント
に設けられた地磁気センサ16は、車両に作用する地磁
気の方向を電圧に変換してディスプレイコンピュータ1
0に出力する。車速センサ18は車両に車速を検出し、
またフロント右車輪(FRW)センサ20a及びフロン
ト左車輪(FLW)センサ20bは、それぞれ右車輪及
び左車輪の回転数を9検出して出力する。また、ステア
リングセンサ22は、ステアリングの操舵角を検出して
その検出値をディスプレイコンピュータ10に供給す
る。
【0015】尚、GPSアンテナ12a,12b,ナビ
ゲーションレシーバ14,地磁気センサ16,車速セン
サ18及び車輪センサ20a,20bは、位置検出手段
M2に相当し、ディスプレイコンピュータ10は、後述
の図3に示すフローチャトに対応した処理を行うことで
基準値算出手段M3,嗜好判定手段M5,制御手段M6
を実現する。
【0016】さらに、道路情報記憶手段M1に相当する
コンパクトディスク式リードオンリメモリ(CD−RO
M)24は、GPSによるナビゲーションに必要な道路
情報を記憶しており、必要に応じてそれらの情報をディ
スプレイコンピュータ10に供給する。
【0017】また、同図中、符号28は車両重心に配置
されているヨーレートセンサを示す。このヨーレートセ
ンサ28は車体の重心位置に固定され、垂直軸回りの車
体の回転角速度を検出することによりヨーレートを検出
して、検出したヨーレートを表す検出信号を出力する。
【0018】ディスプレイコンピュータ10は、ナビゲ
ーションレシーバ14からの信号により自車位置を検知
すると共に、車速センサ18からの信号またはFRWセ
ンサ20a,FLWセンサ20bからの信号に基づいて
自車の走行距離を算出する。また、FRWセンサ20
a,FLWセンサ20b,ステアリングセンサ22から
の信号及び地磁気センサ16からの信号により自車の向
きを検出する。
【0019】そして、現在位置と目的値までの経路をデ
ィスプレイ26に表示すると共に、計算上の軌跡と地図
情報とを比較し、常に自車が道路上に存在するように修
正している。一方、各種車両特性調整手段もこのディス
プレイコンピュータ10に接続されている。尚、本実施
例装置においては、車両特性調整手段として以下のコン
ピュータが設けられている。 (1)電子制御燃料噴射装置(EFI)コンピュータ3
0 吸入空気量,エンジン回転数,冷却水温,吸気温,スロ
ットル開度,排気ガス中の酸素濃度等の入力信号に対
し、走行状態に応じた最適な燃料噴射量を演算して出力
する。 (2)電子制御トランスミッション(ECT)コンピュ
ータ32 スロットル開度,車速,冷却水温等の入力信号に対し
て、走行状態に応じた最適な変速制御を行う。 (3)エアサスペンションコンピュータ34 フロント及びリアのアブソーバ減衰力を制御し、走行条
件に応じて4輪のバネ定数,減衰力,車高等を調整す
る。 (4)4輪操舵(4WS)コンピュータ36 車速,ステアリング操舵角,操舵力等の入力信号に対
し、前輪操舵角に対する後輪操舵角の比を変化させる。 (5)トラクションコントロール(TRC)コンピュー
タ38 エンジン出力やブレーキ力の入力に対し、駆動力を変化
させる。 (6)4輪駆動(4WD)コンピュータ40 4輪への駆動力の分配を制御する。 (7)アンチロックブレーキシステム(ABS)コンピ
ュータ40 車輪の回転状況を検知し、各種路面状況に応じてブレー
キ液圧を制御する。 (8)デンシ制御式スロットルコンピュータ44 アクセルペダルの開度に対するスロットル目標開度を調
整する。 (9)パワーステアリング(PS)コンピュータ46 車速に応じてステアリングの重さを調整する。
【0020】そして、このような車両特性調整手段に予
め設定されている複数段階のモード間のしきい値を、デ
ィスプレイコンピュータ10が学習した運転者の嗜好に
応じて自動調整する構成である。
【0021】以下、図3〜図9を用いてディスプレイコ
ンピュータ10が実行する処理内容を詳細に説明する。
【0022】図3は、本実施例装置にて実行される処理
全体のフローチャートを示している。ステップ101
は、ナビゲーションレシーバ14で行われる処理で、前
述したように、GPS衛星からの信号をダイバーシティ
受信することにより自車位置を検出する。
【0023】以下、ステップ102〜107は、ディス
プレイコンピュータ10で実行される。ステップ101
で検出された自車位置検出信号は、ディスプレイコンピ
ュータ10に供給され、同様にCD−ROM24から供
給される地図情報と照合して、現在自車が走行している
であろう走行路を確定する(ステップ102)。
【0024】すなわち、GPS衛星から得られた位置情
報、及び地磁気センサ16や車速センサ18から得られ
た方位や車速から算出される位置情報と、地図情報とを
照合し、マップマッチングを行って現在位置を確定す
る。尚、確定された現在位置は、地図情報と共にディス
プレイ26上に表示される。
【0025】ここで、CD−ROM24には、地図情報
と共に地図を構成する各道路の属性に関する情報が記憶
されている。道路の属性とは、制限速度や幅員を指して
おり、制限速度を例にとると、下記の情報が記憶されて
いる。
【0026】30km/h未満・・・・1 40km/h ・・・・2 50km/h ・・・・3 60km/h ・・・・4 70km/h ・・・・5 80km/h ・・・・6 100km/h ・・・・7 未調査 ・・・・0 次に、ディスプレイコンピュータ10では、運転者の嗜
好を判定すべく走行予定路を走行する際の理想ヨーレー
ト及び安全速度を演算する(ステップ103,10
4)。尚、走行予定路は、現在走行している道路上にお
いて所定時間後に走行するであろう位置とし、例えば進
行方向100m 前方とする。
【0027】ディスプレイコンピュータ10は、内蔵す
るROM内にそれぞれ図4及び図5に示すような理想ヨ
ーレート及び安全速度を求めるためのマップを有してい
る。
【0028】ところで、ヨーレートは、車速と旋回半径
により決まる値で、車両が高速小半径で回るほど大きな
値となる。このため、本実施例装置においては、図4に
示すようなマップを用いて、走行予定路の制限速度とカ
ーブ半径Rとから理想ヨーレートを読み出している。
尚、走行予定路の制限速度及びカーブ半径Rは、CD−
ROM24から読み出して用いている。
【0029】同様に、上記ステップ104においては、
図5に示すマップから安全速度を求めている。一般に、
道路を安全に走行することのできる速度は、必ずしも制
限速度と一致しているわけではない。すなわち、制限速
度が同一の道路であっても、カーブ半径Rや幅員が違え
ば当然に安全速度が違ってくる。
【0030】このため、本実施例装置においては、CD
−ROM24から読み出した道路情報を基に、図5
(A),(B)に示すマップから、走行予定路の制限速
度とカーブ半径Rにより決まる補正安全係数K1 と、幅
員により決まる補正安全係数K2とを読み出し、“安全
速度=K1 *K2 *制限速度”を求めている。従って、
本実施例装置における安全速度は、カーブ半径Rが大き
い場合は制限速度より速く、また、道路の幅員Wが狭い
場合は制限速度より遅く設定される。
【0031】このようにして、道路情報に応じた理想ヨ
ーレートと安全速度が設定されたら、その走行予定路を
実際に車両が走行した場合の車速及びヨーレートが測定
される(ステップ105)。これらの値は、それぞれ車
速センサ18及びヨーレートセンサ28で測定されてデ
ィスプレイコンピュータ10に供給される。
【0032】そして、これらの値が測定されたら、上記
の理想ヨーレート,安全速度及び車速とヨーレートの実
測値に基づいて運転者の嗜好を表すドライビングプレジ
ャ度(DPR)を演算する(ステップ106)。DPR
は運転者の嗜好を表す指標であり、本実施例装置におい
ては“0”〜“6”までの7段階に区分される。以下、
DPRの演算方法について説明する。
【0033】DPRは、ヨーレート偏差(ヨーレート実
測値−理想ヨーレート)及び車速偏差(車速実測値−安
全速度)で判定される。すなわち、道路情報に基づいて
設定された車速及びヨーレートと、実測値との差異か
ら、運転者が速く走ろうとしいているのかゆったりと走
ろうとしているのかを判断するものである。
【0034】そこで、本実施例装置では、ヨーレート偏
差,車速偏差に対応したプレジャ係数K3 ,K4 を用い
てDPRを演算している。図6は、ヨーレート偏差,車
速偏差とプレジャ係数K3 ,K4 との関係を表すマップ
で、ディスプレイコンピュータ10内のROMに記憶さ
れている。
【0035】また、DPRは瞬間的な状態に基づいて判
断すべき値ではない。このため、本実施例においては、
1sec 毎にK3 及びK4 を求めて、瞬間的な嗜好状態を
表すドライビングプレジャ係数(DP)=K3 ×K4
算出し、これを下式に示すように100sec に渡って平
均することによりDPRを求めている。
【0036】
【数1】
【0037】そして、DPRが大きい場合は、運転者は
速く走ろうとしている(パワー走行中)と、また、DP
Rが小さい場合は、ゆったりと運転している(エコノミ
走行中)と判断して、例えば、図7に示すようにDPR
を“0”〜“6”の7段階に区分する。
【0038】このようにして、DPRが区分できたら、
その値を運転者の嗜好判定結果として上記の各車両特性
調整手段のコンピュータに送信する(ステップ10
7)。
【0039】各車両特性調整手段のコンピュータは、デ
ィスプレイコンピュータ10からDPR区分を受信し
(ステップ108)、予め用意されたモード制御のため
の制御マップをこのDPRの値に応じて変更する(ステ
ップ109)。尚、図3中、ステップ108,109は
各車両特性調整手段のコンピュータが実行する処理を示
す。
【0040】以下、本実施例装置の各車両特性調整手段
のコンピュータにおける制御マップ変更処理を、電子ス
ロットルコンピュータ44及びPSコンピュータ46を
例にとって説明する。
【0041】図8は、DPRの区分をパラメータとする
電子制御スロットルコンピュータ44の制御マップを示
す。同図において横軸はアクセルペダルの開度を表し、
縦軸はスロットル目標開度を表している。
【0042】この制御マップによれば、DPRの区分値
が増加するに従って、順次ペダル開度に対するスロット
ル目標開度は小さく設定される。すなわち、DPRの区
分値が増加するほど、その運転者はエコノミー走行型で
あり、同一ペダル開度でも目標開度がより小さく設定さ
れる。
【0043】また、図9は、同様にDPR区分をパラメ
ータとするPSコンピュータ46の制御マップを示す。
同図において横軸は車速を表し、縦軸はステアリングの
アシスト力を表している。
【0044】この制御マップによれば、DPR区分が増
加するに従って、順次車速に対するアシスト力は大きく
設定される。すなわち、DPR区分が増加するほどエコ
ノミ走行であるため全般にステアリングを軽くし、パワ
ー走行になるほどステアリングを重くして安定感を向上
させることを意味している。
【0045】尚、上記の説明においては、電子制御スロ
ットルコンピュータ44及びPSコンピュータ46でD
PR区分に応じて行われる処理について例示している
が、本実施例装置に接続されている他のコンピュータに
おいても、上記の例と同様な制御マップを設定すること
ができる。
【0046】例えば、DPR区分の増加につれて、EC
Tコンピュータ32の場合、変速が行われるエンジン回
転数を低くし、エアサスペンションコンピュータ34で
は、減衰力を弱くすればよい。
【0047】また、TRCコンピュータ38やABSコ
ンピュータ42では、DPR区分が減少するに従って、
それぞれの動作基準を高めれば、運転者による操作領域
が広がってパワー走行に適する車両となる。同様に4W
Sコンピュータ36や4WDコンピュータ40では、D
PR区分に応じて後輪操舵角のヨーレート比例分や、セ
ンタデフクラッチの油圧力を変更することで、車両特性
をパワーまたはエコノミ走行型に変えることが可能とな
る。
【0048】ところで、本実施例装置は、上記したよう
に道路の属性から走行予定路を安全に走行するための速
度として安全速度を求めている。また、図2に示すよう
に、ディスプレイコンピュータ10は、各種の車両特性
調整手段用コンピュータへ信号を供給している。
【0049】そこで、演算した安全速度と、実測された
車速とを比較して、車両が安定して走行予定路を通過す
ることができるか否かを判定し、安定に通過することが
できないと判定された場合には、それができるように各
種コンピュータを制御する処理、すなわち危険回避処理
を加えてもよい。
【0050】図10は、上記のディスプレイコンピュー
タ10が実行する危険回避処理の全体を表すフローチャ
ートを示す。尚、図10中、上記図3に示す処理のステ
ップと同一のステップには、同一の符号を付してその説
明を省略する。
【0051】走行予定路を走行する際の安全速度の演算
が終わったら(ステップ101〜104)、ステップ2
01に進み、車速センサ18を用いて現在の車速を測定
する。次いで、ステップ202では、上記の安全速度と
現在の車速との速度偏差(現在の車速−安全速度)を求
める。
【0052】速度偏差が求まったら、図11に示すテー
ブルに基づいて安定度を判定する(ステップ203)。
このテーブルは、ディスプレイコンピュータ10が内蔵
するROM内に記憶されており、車両が安定に走行でき
る限界値に相当する速度偏差と制限速度との関係を表し
ている。尚、同図においてが危険領域、が安全領域
を指している。
【0053】すなわち、本実施例装置においては、速度
偏差が制限速度の1/2を超えている場合(制限速度4
0km/h未満及び100km/h以上ではそれぞれ20km/h,
50km/h超の場合)に危険であると判定し、ステップ2
04で各種車両特性調整手段用コンピュータを安全側に
制御する。
【0054】ここでは本実施例装置に接続している各種
車両特性調整手段用コンピュータのうち特に電子制御ス
ロットルコンピュータ44の制御について説明する。す
なわち、電子制御スロットルコンピュータ44は、車両
の速度偏差が図11中の領域(危険領域)に入ると、
同一のアクセル開度に対して7割しかスロットルが開か
ないように設定されている。従って、速度偏差が危険領
域に入ると車両は減速を始め、速度偏差は安全領域側に
移行して危険が回避される。
【0055】尚、危険回避制御は上記の例に限るもので
はなく、例えば他の車両特性調整手段用コンピュータを
適宜制御したり、運転者に対して危険表示を行ったりし
てもよい。また、走行予定路を走行する際の安定度判定
は、上記の例に示す安全速度と実際の車速との偏差によ
るものの他に、カーブ半径Rと実際のステアリング切れ
角との偏差や、安全速度とスロットル開度との関係等を
用いてもよい。
【0056】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、車両に設
けられた各種車両特性調整手段が、道路状況及び運転者
の嗜好に応じて自動設定され、常に車両特性が最適な状
態に維持される。従って、本発明に係る車両特性変更装
置を備えた車両は、走行予定路の走行に適した特性に変
化しつつ、常に運転者の嗜好に合った状態に維持され、
誰にでも快適な走行性を提供できるという特長を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両特性変更装置の原理図であ
る。
【図2】本発明に係る車両特性変更装置の一実施例の構
成を表すブロック図である。
【図3】本実施例装置が実行する車両特性変更処理の一
例のフローチャートである。
【図4】本実施例装置のディスプレイコンピュータに記
憶されている理想ヨーレートとカーブ半径Rとの関係を
表すグラフである。
【図5】本実施例装置のディスプレイコンピュータに記
憶されており安全速度の演算に利用される補正安全係数
1 ,K2 を表すグラフである。
【図6】本実施例装置のディスプレイコンピュータに記
憶されておりドライビングプレジャ度の演算に利用され
るプレジャ係数K3 ,K4 を表すグラフである。
【図7】本実施例装置のドライビングプレジャ度の区分
を表す図である。
【図8】本実施例装置の電子制御スロットルコンピュー
タに記憶されている制御マップを示す図である。
【図9】本実施例装置のパワーステアリングコンピュー
タに記憶されている制御マップを示す図である。
【図10】本実施例装置のディスプレイコンピュータが
実行する危険回避処理のフローチャートである。
【図11】本実施例装置の電子制御スロットルコンピュ
ータに記憶されている安全度判定テーブルを示すグラフ
である。
【符号の説明】
M1 道路情報記憶手段 M2 位置検出手段 M3 基準値算出手段 M4 実測値測定手段 M5 嗜好判定手段 M6 制御手段 M71 〜M7n 車両特性調整手段 10 ディスプレイコンピュータ 12a,12b グローバルポジショニングシステム
(GPS)アンテナ 14 GPSナビゲーションレシーバ 16 地磁気センサ 18 車速センサ 20a,20b 車輪センサ 22 ステアリングセンサ 24 コンパクトディスク式リードオンリメモリ(CD
−ROM) 28 ヨーレートセンサ 30 電子制御燃料噴射装置(EFI)コンピュータ 32 電子制御トランスミッション(ECT)コンピュ
ータ 34 エアサスペンションコンピュータ 36 4輪操舵(4WS)コンピュータ 38 トラクションコントロール(TRC)コンピュー
タ 40 4輪駆動(4WD)コンピュータ 42 アンチロックブレーキシステム(ABS)コンピ
ュータ 44 電子制御スロットルコンピュータ 46 パワーステアリング(PS)コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B62D 137:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 B62D 6/00 F02D 29/02 G01S 5/14 G08G 1/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行を誘導するための道路情報を
    予め記憶するナビゲーション装置用道路情報記憶手段
    と、車両の現在位置を検出する位置検出手段とから得ら
    れた情報を照合することにより、現在位置の前方に位置
    する走行予定路の道路情報を検知し、車両が走行予定路
    を通過する際の車両特性を前記道路情報に適合するよう
    に調整する車両特性変更装置において、前記道路情報記憶手段が予め記憶していた道路情報と、
    前記位置検出手段が検出した位置情報を照合し検知した
    走行予定路の道路情報に基づいて、該 走行予定路を走行
    する際の基準車速及び基準ヨーレートを算出する基準値
    算出手段と、 前記走行予定路を実際に走行したときの車速及びヨーレ
    ートを測定する実測値測定手段と、 前記基準値算出手段で算出された値と、前記実測値測定
    手段で測定された値とを比較することにより、車両運転
    者の嗜好を判定する嗜好判定手段と、 該嗜好判定手段の判定結果に基づいて、予め車両に設け
    られた車両特性調整手段を制御する制御手段とを有する
    ことを特徴とする車両特性変更装置。
JP04238236A 1992-09-07 1992-09-07 車両特性変更装置 Expired - Lifetime JP3120588B2 (ja)

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