JP3119975B2 - 双ドラム式連続鋳造装置のサイド堰用不定形耐火物およびサイド堰 - Google Patents

双ドラム式連続鋳造装置のサイド堰用不定形耐火物およびサイド堰

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JP3119975B2
JP3119975B2 JP05217253A JP21725393A JP3119975B2 JP 3119975 B2 JP3119975 B2 JP 3119975B2 JP 05217253 A JP05217253 A JP 05217253A JP 21725393 A JP21725393 A JP 21725393A JP 3119975 B2 JP3119975 B2 JP 3119975B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双ドラム式連続鋳造に
おいて用いられるサイド堰用の不定形耐火物およびサイ
ド堰に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から一般に知られている例えば双ド
ラム式連続鋳造装置を用いた広幅薄肉鋳片の連続鋳造に
おいては、図4に示されるように、回転する一対の冷却
ドラムRa、Rbとこのドラムの両端面に当接されるサ
イド堰Sa,Sbによって形成される移動鋳型内に、タ
ンディッシュ内から内ノズルa、外ノズルbを介して溶
湯eを供給し、移動鋳型内に所定レベルの湯溜り部pを
つくりつつ、冷却ドラムで冷却して凝固シェルを形成
し、この凝固シェルを一対の冷却ドラムの最接近部に形
成されるギャップにおいて圧接・一体化して広幅薄肉鋳
片cを得るようになっている。
【0003】このサイド堰Sa、Sbは図5に示される
ように冷却ドラムRa,Rb間の溶湯e(ハッチングを
施した部分)をシールするために必要不可欠なものであ
り、一般にはこのようなサイド堰は例えば実開昭63−
90548号に開示されているように、図6のように構
成されている。
【0004】即ち、このサイド堰1は、枠板2と底板3
とからなるサイド堰ケース4内に、断熱性耐火材5と、
この耐火材に植設されたベース部材6と、このベース部
材に内蔵されたヒ−タ8と、ベース部材に植設されたセ
ラミックスプレート7とからなっており、このセラミッ
クスプレートを、回転する冷却ドラムの両端面に直接接
触させて、移動鋳型を形成するものである。
【0005】鋳造中、このサイド堰(セラミックスプレ
ート)と回転する冷却ドラムの端面との間から溶湯が漏
れないようにする必要があり、このために、特にこのセ
ラミックスプレートは冷却ドラム端面に密着して摺動す
る必要があり、形状的には該ドラム両端面に十分に適合
する面を有し、材質的には適度の潤滑性を有することが
望ましい。
【0006】鋳造開始に際しては、このサイド堰への地
金付着を防止し、サイド堰への熱衝撃を緩和するため
に、鋳造開始前に、このサイド堰の予熱を行なうのが通
例になっており、この場合、連続鋳造操業の安定化を図
るために、サイド堰の熱変形を極力抑制するとともに、
この熱変形を再現性のあるものにする必要がある。
【0007】このサイド堰は、概念的には、図6に示す
ように、表層部にセラミックスプレート7を植設するY
字溝を有し内部にヒータ挿通孔を有するベース部材6
を、枠板2と底板3からなるサイド堰ケース4に、断熱
性耐火材5を介して配設し、その周辺部に不定形耐火物
5aを流し込み、養生、乾燥後、ベース部材6のY字溝
にこれと類似形状のセラミックスプレート7を配設し接
着剤を用いて接着し、セラミックスプレート表面を研磨
して得られるものである。
【0008】従来、このサイド堰1を形成するベース部
材6には、焼成耐火物が用いられ、特に熱変形を軽減す
るという観点から、このベース部材は、一体物にせず、
成型、焼成して得られる焼成耐火物から切り出した数枚
の分割プレート6、6a,6b,6cを組み合わせ(熱
応力吸収により変形を抑制)、機械加工と接着により得
られるのが一般的であった。このため、この数枚の分割
プレートからなるベース部材を製造する場合、かなり複
雑な工程を必要としており、製造コスト、工期等の面で
改善の要請が高くなってきている。
【0009】この従来のベース部材の製造工程の概略は
次の通りである。 (1)耐火材料をバインダ−とともに混練し、成型、乾
燥、焼成して得られる焼成耐火物を所定の寸法のプレー
ト状に切り出す。 (2)平面研磨後切断して複数分割し、この分割プレー
トを平面研磨する。 (3)分割プレートを並べてベース部材の素材とし、そ
の表面にY字型のセラミックスプレート植設溝とベース
部材外形の罫書線を描く。 (4)グラインダ−によりれぞれの分割プレートにセラ
ミックスプレート植設溝を形成する。 (5)ドリルによりそれぞれの分割プレートにヒータ挿
通孔を形成する。 (6)グラインダ−によりそれぞれの分割プレートの外
形を整える。 (7)それぞれの分割プレート側端面に接着剤を塗布
し、位置合せを行って接着する。この場合、固定具を用
い固定状態にして乾燥する。 このように、ベース部材を得るためには、かなり複雑な
工程が必要である。
【0010】従来、ここで用いるベース部材は、サイド
堰に高度の機能性を持たせるため、アルミナ質、アルミ
ナ−カーボン質の定形耐火物で形成されている。しか
し、定形耐火物の場合、高圧成型、高温焼成のため、耐
スポーリング特性において難点がある。
【0011】そして、定形耐火物として製品化するまで
の工程で、30日以上の日数を必要とし、前記したよう
に、この定形耐火物から、数枚のベース部材素材を切り
出し、ベース部材として完成させるためには、かなり複
雑な工程が必要である。このためサイド堰製造工期が長
く、サイド堰の製造コストが高くなっており、その改善
策が要請されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、双ドラム式
連続鋳造装置のサイド堰を構成するベース部材を一体成
型する場合に適性の高い不定形耐火物を提供し、この不
定形耐火物によりベース部材を一体成型して、その製造
工程を簡易化し、サイド堰の製造工期を短縮し、サイド
堰製造コストの低減が図れるサイド堰を提供するもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、ア
ルミナクリンカー:40〜80重量%,炭化ケイ素:1
0〜50重量%,カーボン原料:5〜10重量%,残部
超微粉アルミナ、シリカ微粉、分散剤としてのアルミナ
セメント:1〜3重量%からなり、熱伝導率が4kcal/
m・h・℃以上の高耐スポーリング性を有することを特
徴とする双ドラム式連続鋳造装置のサイド堰用不定形耐
火物であり、請求項2は、請求項1において、カーボン
原料を、固定炭素80重量%以上含有しかつ自己焼結性
材を5重量%以上含有するものに特定し、強度、熱伝導
率、耐スポーリング性等サイド堰において求められる特
性を、より安定的に確保できる双ドラム式連続鋳造装置
のサイド堰用不定形耐火物である。
【0014】また請求項3は、請求項1および請求項2
の不定形耐火物を、型枠により流し込み一体成型したベ
ース部材を配設したことを特徴とする双ドラム式連続鋳
造装置のサイド堰である。
【0015】
【作用】本発明の不定形耐火物は、型枠に流し込み一体
成型した場合でも、耐熱スポーリング性、熱伝導率、強
度に優れ、熱変形が少なく、特に双ドラム式連続鋳造装
置のサイド堰のベース部材等に用いて適性の高いもので
ある。したがって、ベース部材にこの不定形耐火物を用
いれば、このベース部材は型枠に流し込んで一体成型し
て得ることができ、サイド堰製造工程を簡易化し、製造
工期を短縮し、サイド堰の製造コストを低減することが
できる。このようにして得られたサイド堰は、長時間に
わたってサイド堰としての機能を安定的に維持できるも
のであり、安定した連続鋳造を可能とする。
【0016】
【実施例】以下に、本発明をサイド堰のベース部材に適
用する場合について説明する。本発明では、サイド堰の
ベース部材を不定形耐火物で一体成型するため、材質的
には、熱間強度、耐熱スポーリング性が良好で、熱変形
の小さいアルミナ−炭化ケイ素−カーボン質の耐火物を
選定する。
【0017】アルミナ源としては、安価に得られるアル
ミナクリンカー、特にアルミナ純度の高く、不純物の少
ない例えば焼結アルミナ、電融アルミナが好ましい。こ
のアルミナクリンカーの含有量は、Al2 3 換算で4
0〜80重量%であることが好ましい。40%以下では
溶湯に対する耐蝕性および熱間強度が低くなるので、好
ましくない。80%以上では耐熱スポーリング性が弱
く、また、予熱時の熱変形が大きくなるので好ましくな
い。
【0018】炭化ケイ素としては、SiC純度が90%
以上のものを10〜50重量%であることが好ましい。
10%以下では熱間強度が不足し、使用中亀裂が発生す
る懸念がある。また熱伝導率が4kcal/m・h・℃以下
になり、耐熱スポーリング性が低下するので、好ましく
ない。50%以上では焼結が進行し、緻密化することで
収縮傾向になり、耐熱スポーリング性が低下し、また熱
変形が生じ易くなり、さらに、溶湯に対する耐蝕性が著
しく低下するので好ましくない。
【0019】カーボン原料としては、ピッチ粉、黒鉛
粉、コ−クス粉等が用いられるが、揮発分が少なく、か
つ疎水性に起因する添加水分の増加のないもの、換言す
れば、組織を劣化させ強度が低下しないものが好まし
い。そして、固定炭素が80重量%以上でかつ自己焼結
性を有するもので5〜10重量%含有させることが好ま
しい。5%以下では強度が不足し、熱伝導率もが4kcal
/m・h・℃以下になり、耐熱スポーリング性が低下す
るので、好ましくない。10%以上では、添加水分量を
著しく多くしないと流し込み成型が難しいため、添加水
分量を多くする必要があり、その結果、組織が粗くなり
強度不足、熱伝導性の低下を生ずることになるので、好
ましくない。上記の耐火材は、粒子径が5mm以下(好ま
しくは0.1〜5mm)のものである。
【0020】これらの他の成分としては、耐火材粒子間
の隙間を埋め、熱伝導率を高めるため(嵩密度の向上)
粒子径1μ以下の超微粉アルミナ、シリカ微粉を単独ま
たは併用で5〜20重量%(耐火材の粒子径分布によっ
て含有量を調整する)、硬化剤としてアルミナセメント
1〜3%、その他不定形耐火物の場合に一般に用いられ
る分散剤等を添加する。。
【0021】ここで、硬化剤としてアルミナセメントを
用いるのは、粘土質のものを用いた場合に比べ、熱間強
度を高められるからで、1%以下ではこの強度発現効果
がない。しかし、3%以上になると耐火物全体としての
熱間強度を低下させることになるので好ましくない。
【0022】上記のようにして得られる本発明の不定形
耐火物を型枠に流し込み一体成型し、養生、乾燥して得
られる板状耐火物例における一般特性を、従来の焼成耐
火物例の一般特性とともに表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】本発明で得られる不定形耐火物は表1に示
すように、サイド堰、特にサイド堰のベース部材として
用いた場合に要求される耐スポーリング性、構造安定
性、溶湯に対する耐食性等を十分に具備するものであ
り、従来例の焼成耐火物に比し全く遜色がないものであ
る。そして、この従来例に比し耐スポーリング性に優
れ、この表では明らかではないが熱変形が小さいと言う
特長も有している。
【0025】(使用例)本発明の不定形耐火物を、双ド
ラム式連続鋳造装置のサイド堰におけるベース部材とし
て用いた場合について説明する。まず、図1に本発明の
不定形耐火物をベース部材とするサイド堰を示す。
【0026】このサイド堰9は、金属ケース(SS4
1)10と、この金属ケースに収容された不定形耐火物
(フュ−ズドSiO2 質)11と、この不定形耐火物に
植設されたベース部材(Al2 3 −SiC−C質)1
2と、このベース部材に冷却ドラムRa,Rbの端面と
摺動するごとく植設されたY字型のセラミックスプレー
ト(Si3 4 ーBN−AlN質)13と、上記ベース
部材に埋設されたヒータ(SiC発熱体)14を主要構
成としている。ここで用いられているベース部材12
は、前記表1のAと同様にして得られた本発明の不定形
耐火物である。
【0027】このベース部材12は、本発明の不定形耐
火物を型枠に流し込んで一体成型したものであり、図2
に示すように、この流し込み成型時にヒータ挿通孔12
aとセラミックスプレート13の植設溝12bが形成し
ている。
【0028】図3は、このベース部材12を流し込み一
体成型する場合に用いられる型枠例を示しており、この
型枠は、上型15と下型16からなり、下型16には、
多数のヒータ挿通孔12aを形成するための複数の棒状
体17が配設され、上型には、Y字型のセラミックスプ
レート13の植設溝12bを形成するY字型凸状部15
aが形成されている。
【0029】したがって、ベース部材用不定形耐火物を
流し込み孔18から型枠内に流し込み養生後、型枠を外
すことによって、ベース部材12にはY字型のセラミッ
クスプレート植設溝12bが形成され、また、乾燥して
から棒状体17を引き抜くことによって、ヒータ挿通孔
12aが形成される。
【0030】不定形耐火物の場合は、焼成れんがに比し
熱伝導率が小さく、また組織が粗いため、熱応力吸収能
に優れており、一体化物でも熱変形を生じ難い性質を有
している。本発明でこのベース部材を不定形耐火物で一
体成型する理由は、ここにもある。
【0031】本発明で用いるベース部材用不定形耐火材
としては、耐亀裂性(低弾性、低熱膨張、高強度)、容
積安定性(低熱膨張、高熱伝導)に優れていることが必
要であり、耐火材としては、前記したように、Al2
3 −SiC−C質の耐火材が適性が高く、バインダ−と
してはアルミナセメントが適性が高い。
【0032】このようにして不定形耐火物によって形成
されたベース部材を用いてサイド堰を構築する場合、ベ
ース部材形成後の工程は、従来の工程とそれ程変わらな
いが、その概要を説明する。
【0033】(1)サイド堰9の外殻となる側板10a
と底板10bからなる金属ケース10に、本発明で得ら
れたベース部材12を配設する。この金属ケース10と
ベース部材12にはヒータの挿通孔が形成されており、
ここにこの挿通孔とほぼ同径のパイプ(図示省略)を挿
通するとともに、位置固定部材(図示省略)の配設によ
り、金属ケース10とベース部材12の位置関係を固定
する。この場合、金属ケース10とベース部材12間に
は膨張代になる空隙19が形成されるようになってお
り、この空隙には可縮性を有する繊維状耐火材(例え
ば、商品名「カオウ−ル」)からなる断熱シ−ト20が
装填される。
【0034】(2)金属ケース10とベース部材12を
拘束部材と締結具(図示省略)を用いて拘束する。これ
は不定形耐火物11を周囲に流し込んだ時、ベース部材
12が浮き上がったり、位置がずれたりしないようにす
るためである。このように、金属ケースとベース部材を
拘束状態にして、その周囲に不定形耐火物11を流し込
み、12〜24時間養生後、拘束を解く。
【0035】(3)乾燥炉で350℃〜500℃程度の
温度で24〜48時間乾燥して耐火物部分の水分を除去
する。これはサイド堰の予熱時や鋳造時に残留水分の急
激な蒸発により耐火物部分が爆裂・破壊を生じないよう
にするためである。
【0036】(4)ベース部材12のY字型植設溝12
bに、これと類似形状になるセラミックスプレートを配
設し、セラミックス系の接着剤(例えば、商品名「スミ
セラム」で接着し、110〜150℃程度の温度で乾燥
する。このセラミックスプレートは、植設溝12bと類
似形状で、複数の分割片からなり、セラミックス系の接
着剤により張り付けてられY字型に形成されるものであ
る。
【0037】このセラミックスプレート13をベース部
材12に植設する場合は、植設溝12aの底面に、位置
固定用スペーサ(図示省略)を複数列配設し、接着剤を
充填し、その上にセラミックスプレート13の複数の分
割片を押し付けて張り付け、Y字型のセラミックスプレ
ートを形成後、ベース部材とセラミックスプレートとの
側面境界近傍部にセラミックス系の補強接着剤(例え
ば、商品名「KSB−1])を塗布して補強し、110
℃程度の温度で乾燥する。
【0038】(5)セラミックスプレート13の表面を
研磨装置で研磨して、その表面粗度を10S以下に仕上
げる。これは、連続鋳造開始時、冷却ドラムとの摺動抵
抗を低減し、この冷却ドラムの駆動装置における起動ト
ラブルを防止するためである。
【0039】(6)ベース部材12のヒータ挿通孔12
aからパイプを引き抜き、このヒータ挿通孔にヒータ1
4を挿通し、金属ケース10に固定する。
【0040】このように、不定形耐火物により一体成型
したベース部材を用いて得られた本発明のサイド堰(一
対)を、それぞれ、支持体(図示省略)に取り付け、そ
れぞれのサイド堰を冷却ドラムRa,Rbの両端面に当
接し、ヒータにより予熱後鋳造を開始し、幅1200m
m,厚さ5mmの広幅薄肉鋳片を30m/min の鋳造速度で
約350トン連続鋳造した。
【0041】ここで用いた本発明のサイド堰のベース部
材の成分組成と、サイド堰予熱、鋳造開始後の特性評価
結果は、表2の通りである。
【表2】
【0042】表2に示すように、本発明のサイド堰は、
予熱時、鋳造開始後ともに変形は極めて軽微であり、従
来例であるベース部材を分割、接着して形成したものに
比し、全く遜色がなく、また従来例と同様、割れの発生
も認められず、継続使用が可能な状態にあった。
【0043】これに対して、比較例においては、予熱時
可なり変形が生じ、また亀裂も発生したため、そのまま
ではサイド堰として使用できない状態であり、使用を断
念した。
【0044】以上のように、この実施例では、予熱に際
しての熱変形は軽微で、設定温度まで容易に予熱でき、
また、鋳造操業中にサイド堰に関するトラブルもなく、
長時間に亘って、サイド堰としての機能を全うし形状の
良好な鋳片を安定的に鋳造できることが確認できた。
【0045】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、サイド堰構造、材料、接着剤、製造条件
は、冷却ドラム条件(端面の材質、寸法、形状等)、サ
イド堰条件(構造、寸法、形状、材料の組み合わせ、予
熱条件等)、連続鋳造の操業条件(温度、速度、寸法
等)等に応じて、本発明の請求項の範囲内で適宜変更さ
れるものである。
【0046】例えば、この実施例では、ベース部材用不
定形耐火物を上型15と下型16によって形成される型
枠に流し込み一体成型したブロック状のベース部材12
を用いてサイド堰9を形成しているが、サイド堰を構築
するときに、金属ケース10を型枠として、これに型枠
(例えば上型15)を併用して直接的に不定形耐火物1
1、ベース部材用不定形耐火物を順次流し込み成型して
も良い。
【0047】この場合、ベース部材12の周囲に配設す
る不定形耐火物11を、金属ケース10に型枠を併用し
て流し込み成型し、ある程度養生(固化)してから、こ
の不定形耐火物を型枠の一部として機能させ、他の型枠
を併用して、ベース部材用不定形耐火物を直接流し込み
成型することができる。
【0048】また、ベース部材の周囲に配設する不定形
耐火物とベース部材用不定形耐火物を同じ耐火材にし
て、予め型枠を用いて同時に流し込み一体成型し、ブロ
ック状にして用いても良いし、金属ケースと型枠を併用
して金属ケースに直接流し込み一体成型しても良い。
【0049】
【発明の効果】本発明のサイド堰においては、金属ケー
スに配設されるベース部材を、不定形耐火物として型枠
(金属ケースの併用もあり)に流し込み一体成型して得
られるので、サイド堰の製造工期を短縮し、サイド堰製
造コストを低減できる。より具体的には前記従来例のサ
イド堰との比較で、サイドの堰製造工期を3〜5日短縮
でき、サイド堰製造コストを1/3に低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図で、(a)図は湯
溜り部側から見たサイド堰の正面説明図、(b)図は
(a)図Aa−Ab矢視側断面説明図。
【図2】本発明のブロック状に一体成型されたベース部
材例を示す説明図であり、(a)図は湯溜り部側から見
た正面説明図、(b)図は(a)図のBa−B矢視側断
面説明図。
【図3】図2に示される本発明のブロック状ベース部材
を製造する型枠構造例で、(a)図は一部断面平面説明
図、(b)図は(a)図のCa−Cb矢視側断面説明
図、(c)図は(a)図のDa−Db矢視側断面説明
図。
【図4】本発明を実施する双ドラム式の広幅薄肉鋳片の
連続鋳造装置例を示す立面説明図。
【図5】本発明を実施する双ドラム式の広幅薄肉鋳片の
連続鋳造装置例におけるサイド堰配置状態を示す説明図
で、(a)図は平面説明図、(b)図は、(a)図の正
面説明図。
【図6】従来の双ドラム式連続鋳造装置例におけるサイ
ド堰例を示し、(a)図は湯溜り部側から見た正面説明
図、(b)図は(a)図のEa−Eb矢視側断面説明
図。
【符号の説明】
(従来) 1 サイド堰) 2 枠板 3 底板 4 サイド堰ケース 5 断熱性耐火材 6 ベース部材 6a,6b,6c,6d (ベース部材)分割プレート 7 セラミックスプレート 8 ヒータ (本発明) 9 サイド堰 10 金属ケース 10a (金属ケース)側板 10b (金属ケース)底板 11 不定形耐火物 12 ベース部材 12a Y字型植設溝 12b ヒータ挿通孔 13 セラミックスプレート 14 ヒータ 15 上型 15aY字型凸状部 16 下型 17 棒状体 18 流し込み孔 19 空隙 20 断熱シ−ト a 内ノズル b 外ノズル c 鋳片 e 溶湯 M メニスカス p 湯溜り部 Ra,Rb 冷却ドラム Sa,Sb サイド堰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 康志 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 石井 章生 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 新井 貴士 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社 光製鐵所内 (72)発明者 桐原 端史 山口県光市大字島田3434番地 新日本製 鐵株式会社 光製鐵所内 (56)参考文献 特開 平4−325466(JP,A) 特開 平4−89362(JP,A) 特開 平4−160066(JP,A) 特開 平3−205367(JP,A) 特開 昭62−176647(JP,A) 特開 平7−68352(JP,A) 特開 平7−68353(JP,A) 特開 平7−60411(JP,A) 特開 平7−60410(JP,A) 特開 平6−206774(JP,A) 実開 昭63−90548(JP,U) 実開 平3−101339(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/06 330 C04B 35/66

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナクリンカー:40〜80重量
    %,炭化ケイ素:10〜50重量%,カーボン原料:5
    〜10重量%,残部超微粉アルミナ、シリカ微粉、分散
    剤としてのアルミナセメント:1〜3重量%からなり、
    熱伝導率が4kcal/m・h・℃以上の高耐スポーリング
    性を有することを特徴とする双ドラム式連続鋳造装置の
    サイド堰用不定形耐火物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、カーボン原料が、固
    定炭素80重量%以上含有しかつ自己焼結性材を5重量
    %以上含有することを特徴とする双ドラム式連続鋳造装
    置のサイド堰用不定形耐火物。
  3. 【請求項3】金属ケースに配設されるベ−ス部材が請求
    項1又は2記載の不定形耐火物で形成されていることを
    特徴とする双ドラム式連続鋳造装置のサイド堰。
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