JP3119545B2 - Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除去方法およびNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法 - Google Patents
Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除去方法およびNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類製品の耐食性、
表面保護等の目的に有用な電気ニッケルめっきにおける
Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中
の不純物金属イオンの除去方法に関するものである。
表面保護等の目的に有用な電気ニッケルめっきにおける
Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中
の不純物金属イオンの除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気ニッケルめっき浴は不純物に敏感
で、特にバレル式の光沢めっき浴は、微量の不純物が混
入しても光沢低下、密着不良、つきまわり不良、硬く脆
いめっき等の不良現象を引き起こす。不純物は、めっき
浴中に浮遊またはめっき槽の底に存在している微小固形
物質と、めっき浴中に溶解している溶解不純物とからな
る。溶解不純物はさらに無機不純物と有機不純物に分け
られるが、ここで解決しようとする不純物は溶解性の金
属不純物である。この溶解性金属不純物に対しては従来
から次の様な除去方法が採られてきた。 1)めっき浴のpHを上げ、エアー攪拌により不純物を
金属水酸化物の沈殿物として分離除去する方法。 2)波形鉄板を陰極として低い電流密度で空電解を行
い、不純物金属イオンを陰極に析出させて除去する方
法。 以上の1)、2)の方法を用いても一部の遷移金属は除
去できるが、希土類金属は殆ど取り除くことが困難であ
った。
で、特にバレル式の光沢めっき浴は、微量の不純物が混
入しても光沢低下、密着不良、つきまわり不良、硬く脆
いめっき等の不良現象を引き起こす。不純物は、めっき
浴中に浮遊またはめっき槽の底に存在している微小固形
物質と、めっき浴中に溶解している溶解不純物とからな
る。溶解不純物はさらに無機不純物と有機不純物に分け
られるが、ここで解決しようとする不純物は溶解性の金
属不純物である。この溶解性金属不純物に対しては従来
から次の様な除去方法が採られてきた。 1)めっき浴のpHを上げ、エアー攪拌により不純物を
金属水酸化物の沈殿物として分離除去する方法。 2)波形鉄板を陰極として低い電流密度で空電解を行
い、不純物金属イオンを陰極に析出させて除去する方
法。 以上の1)、2)の方法を用いても一部の遷移金属は除
去できるが、希土類金属は殆ど取り除くことが困難であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Nd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき液中のニッケル
損失を抑え、希土類金属を効率よく分離除去し、同時に
鉄、亜鉛等の遷移金属や鉛をも分離除去できるNd−F
e−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物
金属イオンの除去方法を提供しようとするものである。
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき液中のニッケル
損失を抑え、希土類金属を効率よく分離除去し、同時に
鉄、亜鉛等の遷移金属や鉛をも分離除去できるNd−F
e−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物
金属イオンの除去方法を提供しようとするものである。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決するために、希土類金属の精製や分離に利用され
るリン酸アルキルエステルに注目し、これをNd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴に応用し、反
応条件を詳細に検討して本発明に到達したもので、その
要旨とするところは、Nd−Fe−B系永久磁石表面処
理用の電気めっき浴にリン酸アルキルエステルを添加し
てめっき浴中の不純物金属イオンである希土類金属イオ
ン、遷移金属イオンおよび鉛イオンと反応させ、生成し
たゲル状イオン会合体をめっき浴から分離除去すること
を特徴とする不純物金属イオンの除去方法であって、該
電気めっき浴が電気ニッケルめっき浴であるNd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金
属イオンの除去方法にあり、および前記の不純物金属イ
オン除去後に、Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の
電気めっき浴中に残存する未反応リン酸アルキルエステ
ルを活性炭で吸着除去することを特徴とするNd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法に
ある。
を解決するために、希土類金属の精製や分離に利用され
るリン酸アルキルエステルに注目し、これをNd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴に応用し、反
応条件を詳細に検討して本発明に到達したもので、その
要旨とするところは、Nd−Fe−B系永久磁石表面処
理用の電気めっき浴にリン酸アルキルエステルを添加し
てめっき浴中の不純物金属イオンである希土類金属イオ
ン、遷移金属イオンおよび鉛イオンと反応させ、生成し
たゲル状イオン会合体をめっき浴から分離除去すること
を特徴とする不純物金属イオンの除去方法であって、該
電気めっき浴が電気ニッケルめっき浴であるNd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金
属イオンの除去方法にあり、および前記の不純物金属イ
オン除去後に、Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の
電気めっき浴中に残存する未反応リン酸アルキルエステ
ルを活性炭で吸着除去することを特徴とするNd−Fe
−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法に
ある。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。Nd−F
e−B系永久磁石表面処理用の表面処理に用いられる電
気ニッケルめっきでは、前処理の付着水やめっき浴での
磁石自身の微量の溶解により、めっき浴中にFeやNd
が蓄積される。Nd等の希土類金属の蓄積が大きくなる
と、層間剥離と呼ばれるめっき膜間で起こる密着不良が
発生する。表1にNiめっき膜の層間剥離の発生率とめ
っき液のpHおよびめっき液中のNd濃度との関係を実
測して示した。表1から明らかなようにめっき液のpH
が高く、Nd濃度が高い程Niめっき膜の層間剥離が起
こり易いことが判る。
e−B系永久磁石表面処理用の表面処理に用いられる電
気ニッケルめっきでは、前処理の付着水やめっき浴での
磁石自身の微量の溶解により、めっき浴中にFeやNd
が蓄積される。Nd等の希土類金属の蓄積が大きくなる
と、層間剥離と呼ばれるめっき膜間で起こる密着不良が
発生する。表1にNiめっき膜の層間剥離の発生率とめ
っき液のpHおよびめっき液中のNd濃度との関係を実
測して示した。表1から明らかなようにめっき液のpH
が高く、Nd濃度が高い程Niめっき膜の層間剥離が起
こり易いことが判る。
【0006】
【表1】
【0007】図1にリン酸アルキルエステルであるジ
(2−エチルヘキシル)リン酸、図2に2−エチルヘキ
シルリン酸モノ−2−エチルヘキシルエステルのNi,
Nd,Fe,Zn,Pb各金属のラフィネート(抽残液
=めっき液)のpHによる抽出率(%)の変化を示す。 抽出条件は、各リン酸アルキルエステル濃度・・・1モ
ル/リットル、希釈剤・・・ケロシン、各金属水溶液濃
度・・・0.1モル/リットルである。 これらの図から強酸性側でNiの損失が少なく、Ndそ
の他の金属の抽出率が高いことが判る。
(2−エチルヘキシル)リン酸、図2に2−エチルヘキ
シルリン酸モノ−2−エチルヘキシルエステルのNi,
Nd,Fe,Zn,Pb各金属のラフィネート(抽残液
=めっき液)のpHによる抽出率(%)の変化を示す。 抽出条件は、各リン酸アルキルエステル濃度・・・1モ
ル/リットル、希釈剤・・・ケロシン、各金属水溶液濃
度・・・0.1モル/リットルである。 これらの図から強酸性側でNiの損失が少なく、Ndそ
の他の金属の抽出率が高いことが判る。
【0008】本発明は、上記の基礎データから具体化さ
れた方法で、不純物金属イオンである希土類元素Ce、
Nd、Pr、Sm等、遷移金属Fe、Zn、さらにPb
等の蓄積したNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電
気ニッケルめっき浴に、リン酸アルキルエステルを少量
添加することにより不純物金属イオンのイオン会合体が
ゲル状に生成するので、この反応物を濾別すれば、Nd
−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴(以
下、単にめっき浴という)を再生することができる。本
発明で使用されるリン酸アルキルエステルは、一般式で
表すと化1式に示す中性リン酸アルキルエステル
(a)、3種類の酸性リン酸アルキルエステル(b)、
(c)、(d)となり、具体的には中性リン酸アルキル
エステルとしては、リン酸トリブチル、酸性リン酸アル
キルエステル、(b)型としてジ(2−エチルヘキシ
ル)リン酸、同(c)型として2−エチルヘキシルリン
酸モノ−2−エチルヘキシルエステル、(d)型として
2水素2−エチルヘキシルリン酸が挙げられる。リン酸
アルキルエステルは原液のまま使用し、添加量は不純物
金属イオン濃度の1〜3倍当量、好ましくは1〜2倍当
量が良い。1倍当量未満では未反応不純物金属イオンが
残り、3倍当量を越えると未反応リン酸アルキルエステ
ルの除去に要する経費が増大するので好ましくない。
れた方法で、不純物金属イオンである希土類元素Ce、
Nd、Pr、Sm等、遷移金属Fe、Zn、さらにPb
等の蓄積したNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電
気ニッケルめっき浴に、リン酸アルキルエステルを少量
添加することにより不純物金属イオンのイオン会合体が
ゲル状に生成するので、この反応物を濾別すれば、Nd
−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴(以
下、単にめっき浴という)を再生することができる。本
発明で使用されるリン酸アルキルエステルは、一般式で
表すと化1式に示す中性リン酸アルキルエステル
(a)、3種類の酸性リン酸アルキルエステル(b)、
(c)、(d)となり、具体的には中性リン酸アルキル
エステルとしては、リン酸トリブチル、酸性リン酸アル
キルエステル、(b)型としてジ(2−エチルヘキシ
ル)リン酸、同(c)型として2−エチルヘキシルリン
酸モノ−2−エチルヘキシルエステル、(d)型として
2水素2−エチルヘキシルリン酸が挙げられる。リン酸
アルキルエステルは原液のまま使用し、添加量は不純物
金属イオン濃度の1〜3倍当量、好ましくは1〜2倍当
量が良い。1倍当量未満では未反応不純物金属イオンが
残り、3倍当量を越えると未反応リン酸アルキルエステ
ルの除去に要する経費が増大するので好ましくない。
【0009】
【化1】
【0010】更に、本発明の方法で不純物金属イオン除
去後めっき浴中に残存する微量の未反応リン酸アルキル
エステルは活性炭、特にはヤシ殻活性炭で容易に吸着除
去できることを見出し、めっき液のリサイクルシステム
を完成した。活性炭の使用量はリン酸アルキルエステル
100重量部当り10〜30重量部が良い。吸着装置
はバッチ式では攪拌槽(ミキサー)、連続式では充填塔
が好適に使用される。
去後めっき浴中に残存する微量の未反応リン酸アルキル
エステルは活性炭、特にはヤシ殻活性炭で容易に吸着除
去できることを見出し、めっき液のリサイクルシステム
を完成した。活性炭の使用量はリン酸アルキルエステル
100重量部当り10〜30重量部が良い。吸着装置
はバッチ式では攪拌槽(ミキサー)、連続式では充填塔
が好適に使用される。
【0011】従って、本発明の処理工程は、図3に示し
たように、反応装置は通常の攪拌反応槽1で良く、不純
物金属イオンの蓄積したNd−Fe−B系永久磁石表面
処理用の電気めっき液4にリン酸アルキルエステルを添
加して攪拌混合し、反応完了後は液面に浮遊するゲル状
反応生成物5をすくい取るかフィルターで除去し、濾液
(めっき浴)は微量の未反応リン酸アルキルエステルを
含むので活性炭処理槽2に移送し、やし殻活性炭6を添
加して吸着させ、再度濾過器3で濾過して再生Nd−F
e−B系永久磁石表面処理用の電気めっき液7としてめ
っき槽に循環供給することができる。また、希土類金
属、その他不純物金属を含有するゲル状会合体からこれ
らを除去する所謂逆抽出剤は塩酸水溶液を用いればよ
く、塩酸濃度はリン酸アルキルエステルの種類によって
異なり、ジ(2−エチルヘキシル)リン酸では4モル/
リットル以上、2−エチルヘキシルリン酸モノ−2−エ
チルヘキシルエステルでは1モル/リットル以上が好ま
しい。塩酸側に移行した金属イオンはそのまま廃棄する
か、中和、晶出等の化学的処理により回収することがで
きる。本発明によれば、溶媒抽出法で使用するような特
別な抽出装置を使用せずにゲル状反応物を容易にめっき
液から分離することができる。
たように、反応装置は通常の攪拌反応槽1で良く、不純
物金属イオンの蓄積したNd−Fe−B系永久磁石表面
処理用の電気めっき液4にリン酸アルキルエステルを添
加して攪拌混合し、反応完了後は液面に浮遊するゲル状
反応生成物5をすくい取るかフィルターで除去し、濾液
(めっき浴)は微量の未反応リン酸アルキルエステルを
含むので活性炭処理槽2に移送し、やし殻活性炭6を添
加して吸着させ、再度濾過器3で濾過して再生Nd−F
e−B系永久磁石表面処理用の電気めっき液7としてめ
っき槽に循環供給することができる。また、希土類金
属、その他不純物金属を含有するゲル状会合体からこれ
らを除去する所謂逆抽出剤は塩酸水溶液を用いればよ
く、塩酸濃度はリン酸アルキルエステルの種類によって
異なり、ジ(2−エチルヘキシル)リン酸では4モル/
リットル以上、2−エチルヘキシルリン酸モノ−2−エ
チルヘキシルエステルでは1モル/リットル以上が好ま
しい。塩酸側に移行した金属イオンはそのまま廃棄する
か、中和、晶出等の化学的処理により回収することがで
きる。本発明によれば、溶媒抽出法で使用するような特
別な抽出装置を使用せずにゲル状反応物を容易にめっき
液から分離することができる。
【0012】本発明が適応される不純物である希土類金
属は、Yを含むLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、
Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよ
びLuであり、めっき金属はNiである。また希土類金
属及びめっき金属共存下に反応除去可能な金属はFe、
Zn等の遷移金属およびPbである。めっき浴は電気ニ
ッケルめっき浴に適用される。
属は、Yを含むLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、
Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybおよ
びLuであり、めっき金属はNiである。また希土類金
属及びめっき金属共存下に反応除去可能な金属はFe、
Zn等の遷移金属およびPbである。めっき浴は電気ニ
ッケルめっき浴に適用される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施態様を実施例を挙げて具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (実施例) Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気ニッケルめ
っき浴のNd除去について説明する。本実施例に使用し
ためっき浴の不純物金属イオンの除去装置を図3に示
す。 A)除去条件:めっき浴中の不純物と濃度;Nd=8
00mg/リットル、Fe=100mg/リットル。 Ni=81g/リットル。めっき浴液量 400リット
ル。 リン酸アルキルエステル:ジ(2−エチルヘキシル)
リン酸、一般物性;分子量322.4、比重(20/2
0℃)0.977、純度95.0%以上、使用量;4.
6リットル。 活性炭:ヤシ殻活性炭添加量=800g。 処理後のめっき浴:めっき浴中の不純物と濃度;Nd
=10mg/リットル、Fe=10mg/リットル、N
i=80.5g/リットル、Ni損失率=0.6%、希
土類金属除去率=98.7%、遷移金属除去率=90
%。
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (実施例) Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気ニッケルめ
っき浴のNd除去について説明する。本実施例に使用し
ためっき浴の不純物金属イオンの除去装置を図3に示
す。 A)除去条件:めっき浴中の不純物と濃度;Nd=8
00mg/リットル、Fe=100mg/リットル。 Ni=81g/リットル。めっき浴液量 400リット
ル。 リン酸アルキルエステル:ジ(2−エチルヘキシル)
リン酸、一般物性;分子量322.4、比重(20/2
0℃)0.977、純度95.0%以上、使用量;4.
6リットル。 活性炭:ヤシ殻活性炭添加量=800g。 処理後のめっき浴:めっき浴中の不純物と濃度;Nd
=10mg/リットル、Fe=10mg/リットル、N
i=80.5g/リットル、Ni損失率=0.6%、希
土類金属除去率=98.7%、遷移金属除去率=90
%。
【0014】(操作手順) 1)攪拌槽にめっき液を400リットル入れる。2)ジ
(2−エチルヘキシル)リン酸を4.6リットル添加
し、3)ゲル状のイオン会合体が生成するまで攪拌す
る。4)約1時間静置する。5)静置後、めっき液面に
浮遊したゲル状物を金網ですくい取るか、濾別する。
6)めっき液を活性炭処理槽に移し、ヤシ殻粉末活性炭
を800g添加し、めっき液を約1時間攪拌する。7)
次いで約1時間静置する。8)めっき液を濾過し活性炭
を除去する。9)処理後のめっき液をめっき槽に戻し、
ニッケル塩を補充する。
(2−エチルヘキシル)リン酸を4.6リットル添加
し、3)ゲル状のイオン会合体が生成するまで攪拌す
る。4)約1時間静置する。5)静置後、めっき液面に
浮遊したゲル状物を金網ですくい取るか、濾別する。
6)めっき液を活性炭処理槽に移し、ヤシ殻粉末活性炭
を800g添加し、めっき液を約1時間攪拌する。7)
次いで約1時間静置する。8)めっき液を濾過し活性炭
を除去する。9)処理後のめっき液をめっき槽に戻し、
ニッケル塩を補充する。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、Nd−Fe−B系永久
磁石表面処理用の電気ニッケルめっき浴中の不純物金属
イオンをニッケル損失を1%以下に抑えて、希土類金属
及び鉄を90%以上除去することができ、さらに亜鉛、
鉛も同時に除去可能で、産業上その利用価値は極めて高
い。また、不純物金属イオン除去後、Nd−Fe−B系
永久磁石表面処理用の電気めっき浴中に残存する微量の
未反応リン酸アルキルエステルを活性炭で吸着除去する
ことにより、Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電
気めっき液は再生され、Nd−Fe−B系永久磁石表面
処理用の電気めっき液の循環使用を可能とした。
磁石表面処理用の電気ニッケルめっき浴中の不純物金属
イオンをニッケル損失を1%以下に抑えて、希土類金属
及び鉄を90%以上除去することができ、さらに亜鉛、
鉛も同時に除去可能で、産業上その利用価値は極めて高
い。また、不純物金属イオン除去後、Nd−Fe−B系
永久磁石表面処理用の電気めっき浴中に残存する微量の
未反応リン酸アルキルエステルを活性炭で吸着除去する
ことにより、Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電
気めっき液は再生され、Nd−Fe−B系永久磁石表面
処理用の電気めっき液の循環使用を可能とした。
【図1】 リン酸アルキルエステルにジ(2−エチルヘ
キシル)リン酸を用いた場合のNi、Nd、Fe、Z
n、Pb各金属のラフィネート(抽残液=めっき液)の
pHによる抽出率(%)の変化を示す図面である。
キシル)リン酸を用いた場合のNi、Nd、Fe、Z
n、Pb各金属のラフィネート(抽残液=めっき液)の
pHによる抽出率(%)の変化を示す図面である。
【図2】 リン酸アルキルエステルに2−エチルヘキシ
ルリン酸モノ−2−エチルヘキシルエステルを用いた場
合のNi、Nd、Fe、Zn、Pb各金属のラフィネー
ト(抽残液=めっき液)のpHによる抽出率(%)の変
化を示す図面である。
ルリン酸モノ−2−エチルヘキシルエステルを用いた場
合のNi、Nd、Fe、Zn、Pb各金属のラフィネー
ト(抽残液=めっき液)のpHによる抽出率(%)の変
化を示す図面である。
【図3】 本発明に使用されるNd−Fe−B系永久磁
石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除
去装置の工程図である。
石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除
去装置の工程図である。
1 攪拌反応槽 2 活性炭処理槽 3 濾過器 4 めっき液 5 ゲル状反応生成物 6 活性炭 7 再生めっき液 8 廃活性炭
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−84400(JP,A) 特開 昭63−206312(JP,A) 特開 昭54−93672(JP,A) 特開 平1−108119(JP,A) 特開 昭53−22191(JP,A) 特開 昭53−85793(JP,A) 特公 昭56−8110(JP,B2)
Claims (3)
- 【請求項1】 Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の
電気めっき浴にリン酸アルキルエステルを添加してめっ
き浴中の不純物金属イオンである希土類金属イオン、遷
移金属イオンおよび鉛イオンと反応させ、生成したゲル
状イオン会合体をめっき浴から分離除去することを特徴
とするNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっ
き浴中の不純物金属イオンの除去方法。 - 【請求項2】 Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の
電気めっき浴が電気ニッケルめっき浴である請求項1に
記載のNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっ
き浴の不純物金属イオンの除去方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載のNd−Fe−B系永久
磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの
除去方法により不純物金属イオン除去後、Nd−Fe−
B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中に残存する未
反応リン酸アルキルエステルを活性炭で吸着除去するこ
とを特徴とするNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の
電気めっき浴の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05181193A JP3119545B2 (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除去方法およびNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05181193A JP3119545B2 (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除去方法およびNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0734300A JPH0734300A (ja) | 1995-02-03 |
JP3119545B2 true JP3119545B2 (ja) | 2000-12-25 |
Family
ID=16096482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05181193A Expired - Fee Related JP3119545B2 (ja) | 1993-07-22 | 1993-07-22 | Nd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴中の不純物金属イオンの除去方法およびNd−Fe−B系永久磁石表面処理用の電気めっき浴の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3119545B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2929924A1 (en) | 2014-04-07 | 2015-10-14 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Method and apparatus for extracting and removing rare earth metal ions from plating solution |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2013047340A1 (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-04 | 日立金属株式会社 | 電気ニッケルめっき液中の希土類不純物の除去方法 |
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