JP3118839B2 - 位置合わせ方法、投影露光方法、位置合わせ装置、投影露光装置 - Google Patents

位置合わせ方法、投影露光方法、位置合わせ装置、投影露光装置

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JP3118839B2
JP3118839B2 JP02403695A JP40369590A JP3118839B2 JP 3118839 B2 JP3118839 B2 JP 3118839B2 JP 02403695 A JP02403695 A JP 02403695A JP 40369590 A JP40369590 A JP 40369590A JP 3118839 B2 JP3118839 B2 JP 3118839B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体メモリ、液晶用
大型基板等の高密度集積回路チップの製造に用いられる
投影露光装置に関し、特に露光すべき原画パターンが描
画されたマスクを装置にアライメントする装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の投影露光装置では、原画
パターンを有するマスク(レチクルとも言う)とパター
ン露光される感光基板とを投影光学系を挟んで所定の位
置関係に精密に相対位置決めしている。この場合の相対
位置決めとは、例えば一括投影方式ではマスクの中心と
感光基板(ウェハ、プレート等)の中心とを整合するこ
とであり、ステップアンドリピート方式では、マスクの
中心と感光基板上にすでに形成された複数のチップパタ
ーン領域の夫々の中心との相対位置関係を精密に規定す
る(対応付ける)ことである。
【0003】すなわち、投影露光装置においては、投影
光学系によって結像された原画パターン像と、基板上に
形成されたパターンとをいかに精密に重合わせるかが極
めて重要な問題となっている。同時に、いかに高速に重
合わせ作業が完了するかも大きな問題となっている。こ
のような装置上の要求から、まず第1に考えなければな
らないことは、マスク(レチクル)を装置に対して高精
度に位置合わせ(アライメント)することである。
【0004】従来のマスクのアライメントとしては、例
えば、次にようなものが知られている。 特開昭56−134737号公報 特開昭59−74625号公報 特開昭61−121437号公報 特開昭63−81818号公報 上記の従来例は、ステップアンドリピート方式のウェ
ハステージ上に基準マークを設け、この基準マークとマ
スクのマークとを投影光学系を介して同時に検出するこ
とで、マスクの装置に対する位置ずれを補正するもので
ある。
【0005】また上記の従来例は、ウェハステージ上
に微小スリット形の光電センサーを設け、マスクマーク
の投影像を、この光電センサーで走査するようにウェハ
ステージを移動させ、マークの投影像を検出したときの
ウェハステージ位置を制御することで、マスクの位置合
わせを行なうものである。また上記の従来例は、マス
クの3ヵ所にマスク単体の専用のアライメントマークを
設け、このマークを3つのアライメント顕微鏡(対物レ
ンズ)を介して基準となる固定スリット上に拡大結像さ
せ、顕微鏡の光路中に設けられた振動ミラーによってマ
ーク拡大像を固定スリットに対して微小振動させ、固定
スリットを透過した光量を光電検出して同期検波するこ
とによって3ヶ所のマークの夫々を顕微鏡に対して位置
合わせするものである。
【0006】さらに上記の従来例は、ウェハステージ
上に微小スリット形の発光マークを設け、この発光マー
クを投影光学系を介してマスク側に結像させ、ウェハス
テージの走査によってマスク上のマークを光電検出する
ものである。また、近年エキシマレーザを用いた投影露
光装置が実用化されたが、エキシマレーザ光源の発振周
波数は100〜500Hzと比較的低いのが現状であ
る。このようなエキシマレーザの露光装置におけるマス
クアライメントの一例として、特開昭64−1010
5号公報に開示されたような方式が知られている。この
従来例では、ウェハステージ上にエキシマレーザで発光
するスリット状マークが設けられ、上記の従来例と同
様の構成によって、マスクマークを検出している。ただ
し、発光マークの発光は、ウェハステージの位置計測用
のレーザ干渉計からの計測パルス(アップダウンパル
ス)を、エキシマレーザ光源のトリガパルスとして印加
することで行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来のいくつか
のマスク位置合わせ方式のうち、の同期検波方式では
検出出力であるSカーブ信号がリニアになる範囲が極め
て狭い。このため、Sカーブ信号のリニア領域内にマー
クを入れるまで、マスクステージを予備的に遅い速度で
移動させていかなければならない。
【0008】すなわち、機械的なプリアライメントの後
にマスクをマスクステージに載置させただけでは、同期
検波のSカーブ信号のリニア領域に常にマークが位置す
るという保証はなく、マスク(マスクステージ)のサー
チ動作が必要となる。また、上記、の従来方式で
は、いずれもマスクマークを検出するためにウェハステ
ージの走査が伴うことになる。
【0009】さらに上記の従来方式でも、ウェハステ
ージ上の基準位置マークを投影光学系の投影視野内に位
置決めした後でなければ、マスクマークの検出、及びア
ライメントができなかった。このように、従来のマスク
アライメント方式では、いずれもマスクステージのサー
チ移動やウェハステージの走査、又は移動を必然的に伴
っていた。
【0010】このため、一枚のウェハを露光するのに複
数枚のマスクを順次交換しなければならないような露光
シーケンスを組む場合には、時間的な効率が低くなると
いった問題点が生じる。特に、マスクアライメントのた
めにウェハステージを走査、又は移動させる方式では、
本来のウェハステージの動作、すなわちウェハアライメ
ント、ウェハローディング等のための移動が、マスクア
ライメントの間はできないことになり、装置上のスルー
プットの低下につながる。
【0011】また、マスクマークを照明する光が投影光
学系を介してウェハステージにまで達するような場合に
は、照明光がウェハを感光させないように、ウェハステ
ージを一時的に退避させなければならず、これもスルー
プット低下の一因になることは明らかである。また、上
記のエキシマレーザの露光装置では、レーザ光源の発
振周波数の応答性よりも低い周波数でレーザ干渉計から
の計測パルスが発生するように、ウェハステージの移動
速度を低くしなければならず、このことは必然的にマス
クマークの検出に時間がかかることを意味する。
【0012】さらに、マスクマーク検出時には発光マー
クを一回走査するたびに数百パルス以上のトリガがレー
ザ発振に必要になるため、エキシマレーザ光源のガス寿
命(本来の露光に必要なガス寿命)を短くすることにな
る。本発明は、以上のような従来の技術の問題点を解決
し、装置全体としてのスループットを低下させることな
く高精度にマスクを位置合わせすることが可能な投影露
光装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、マスク上(1)に形成された位置合わせ用のマーク
(9)を光電検出することによって、所定の基準位置か
らの該マークのずれを検出してマスクを位置合わせする
位置合わせ方法に、該所定の基準位置の像(10の像)
をイメージセンサ(25)で受光して第1撮像信号を出
力する第1工程(S106,S108)と、該第1撮像
信号に基づき、該イメージセンサ上での該所定の基準位
置(PXc)を決定し記憶する第2工程(S112)
と、該第1、第2工程後に、該マスクに形成されたマー
クの像(9の像)を該イメージセンサで受光して第2撮
像信号を出力する第3工程(S106,S108)と、
該第2工程で記憶した該基準位置と、該第2撮像信号に
基づき求められた該マークの像の該イメージセンサ上で
の位置(PXm)との差(ΔP)を演算して、該マーク
の該基準位置からの位置ずれ量を算出する第4工程(S
118)とをもうけることとした。また請求項6に記載
の発明では、位置合わせ用のマーク(9)を備えたマス
ク(1)を位置合わせする位置合わせ装置に、該マーク
を検出するための照明光を射出する光源(30)と、該
照明光を、該マークを含む該マスク上の局所領域に照射
する照明光学系(11,21−23)と、該マークから
の反射光もしくは透過光を入射して該マークの像を形成
する結像光学系(21−24)と、該結像光学系を介し
た該マークの像を受光するイメージセンサ(25)と、
該イメージセンサからの撮像信号を解析して該マークの
像の位置情報を検出するマーク位置検出回路(50)
と、該イメージセンサが該マークの像を受光するよりも
前に、該イメージセンサ上の特定の位置情報(PXc)
を表す値を記憶する記憶回路(60)と、該マーク位置
検出回路で検出された該マーク像の位置情報(PXm)
と、該記憶回路に記憶された特定位置情報との差(Δ
P)を演算し、該マークの前記特定位置からの位置ずれ
量を算出する演算回路(50)とを構成した。また請求
項10に記載の発明では、感光基板(4)が載置される
ステージ(5)とマスク(1)との相対位置関係を検出
するアライメント検出系(11、21−25、30、5
0)を用いた位置合わせ方法であって、該アライメント
検出系は、エキシマレーザ光源(30)からのレーザ光
を使用し、且つ投影光学系(3)を介して、該感光基板
が載置されるステージと該マスクとの相対位置関係を検
出し、該エキシマレーザ光源からのレーザ光の波長特性
をモニターし、該モニターの結果、該レーザ光の絶対波
長値のずれを表すディスエーブルが出力されると、該ア
ライメント検出系を使った検出処理を停止することとし
た。
【0014】
【作用】請求項1に係る位置合わせ方法は、イメージセ
ンサ上での所定の基準位置を決定し記憶し、かかるイメ
ージセンサにより基板のマークの像を受光して撮像信号
を出力するため、イメージセンサ上のマークの位置が基
準画素からのずれとして求まる。請求項2に係る位置合
わせ方法は、読み出しに同期して1画素1パルスの制御
パルスを出力するので、記憶される所定の基準位置及び
マークの像位置の撮像信号から、容易に対応付けること
ができる。請求項3に係る位置合わせ方法は、特にエキ
シマレーザ光を使用した位置合わせに適用されるもの
で、該エキシマレーザ光の発光用のトリガ信号と、前記
イメージセンサの読み出し信号とを同期させることで、
格段に少ないパルス数によって位置検出が可能となる。
請求項4に係る位置合わせ方法は、イメージセンサ上の
基準位置を、基板ステージ上の基準マーク(10)に照
射してその反射光又は透過光を使用して求めている。そ
のため、基準マークを使う他の作業(例えばアライメン
ト光学系のベースライン量の測定)にも活用することが
できる。請求項5に係る位置合わせ方法は、基準マーク
の座標系をも入力するので基板を装置に対してアライメ
ントできる。
【0015】請求項6に係る位置合わせ装置は、イメー
ジセンサがマークの像を受光するよりも前に、イメージ
センサ上の特定の位置情報を表す値を記憶する記憶回路
と、マーク像の位置情報と記憶回路に記憶された特定位
置情報との差を演算し、マークの特定位置からの位置ず
れ量を算出する演算回路とを有するため、イメージセン
サ上でのマークの位置を イメージセンサ上の基準画素
からのずれとして求めることができる。請求項10に係
る発明では、エキシマレーザ光源からのレーザ光の波長
特性をモニターし、レーザ光の絶対波長値のずれを表す
ディスエーブルが出力されると、アライメント検出処理
を停止することができる。
【0016】
【実 施 例】図1は本発明の実施例である投影露光装
置の構成を示す。ここではレチクル(マスクと同義)1
の装置に対する相対位置の計測は、予めウェハステージ
5に対する位置が求められているマーク位置検出光学系
(アライメント系)22〜24に対する相対位置を一次
元イメージセンサ(アレイセンサ)25で求めることに
よって行われる。
【0017】本露光装置においては、所定の露光すべき
回路パターンと位置決め用のレチクルマーク9とを有す
るレチクル1が、レチクルステージ2に取り付けられ、
両側テレセントリック(片側テレセントリックでも良
い)な投影レンズ3を介してウェハステージ5と対向す
る。レチクル1は、レチクルステージ2上で駆動モータ
14によりX方向、Y方向に二次元移動可能であり、こ
の移動量はレーザ干渉計15により計測される。レチク
ルステージ2の移動は、後述するレチクル1の位置決め
に用いられる。レチクルステージ2の移動幅は数ミリメ
ートル以下で、干渉計15はレチクルステージ2に固定
されたミラー6の基準ミラー(不図示)からの距離変化
を検出分解能0.01μm程度で検出する。
【0018】実際には、干渉計(レーザ光波干渉式測長
器)15とミラー6とは、X方向、Y方向、回転θ方向
の位置をそれぞれ独立に検出するため3組設置されてい
るが、ここでは説明を簡単にするために図示を一部省略
してある。また駆動モータ14も各方向に対して計3個
設置されているが、同様に図示を一部省略してある。ウ
ェハステージ5は、レチクル1の投影レンズ3に関する
結像面に沿って駆動モータ17により自由に二次元移動
可能である。ウェハステージ5の露光装置本体に対する
位置座標は、ウェハステージ5に固定されたミラー7の
移動量をレーザ干渉計16により計測し、所定の基準点
からの距離として算出される。実際には、干渉計(レー
ザ光波干渉式測長器)16とミラー7とは、X方向、Y
方向の位置を独立に検出するため2組設置されている
が、ここでは説明を簡単にするために図示を一部省略し
てある。また駆動モータ17も各方向に対応して計2組
設置されているが、同様に図示を一部省略してある。露
光用照明光学系は光源(水銀ランプ、あるいはエキシマ
レーザ)30,入力レンズ群31(エキシマレーザの場
合はズームエキスパンダ)、オプチカルインテグレータ
(フライアイレンズ)32,ミラー33,35,リレー
レンズ34,メインコンデンサーレンズ36、及びレチ
クルブラインド37等より構成される。光源30から射
出された露光波長域の照明光は入力レンズ群31,オプ
チカルインテグレータ32,メインコンデンサレンズ3
6等によりレチクル1の照射面上で均一な強度分布を持
つように調整されてビームスプリッタ21を透過してレ
チクル1の所定領域を照明する。ビームスプリッタ21
は露光用照明光の波長に対して90%の透過率と10%
の反射率を持つ。
【0019】レチクル1の位置検出用光学系への照明光
は、光源30からの照明光を移動可能な全反射ミラー1
1、又は一部反射するミラー11を介して導かれる。位
置検出用光学系(アライメント系)は、シャッタ12,
ビームスプリッタ23,対物レンズ22,結像光学系2
4,一次元イメージセンサ25により構成される。この
位置検出を行う場合、光源30から射出された照明光を
ミラー11で反射させ計測光として用いる。この計測光
はシャッタ12をオープンさせた後、ビームスプリッタ
23,対物レンズ22,ビームスプリッタ21を経てレ
チクル1のレチクルマーク9を含む局所領域内を照明す
る。レチクルマーク9から反射した光は再びビームスプ
リッタ21,対物レンズ22を通って結像光学系24に
よってイメージセンサ25上にレチクルマーク9の拡大
像を結像させる。図1に示したマーク位置検出光学系は
レチクルマーク9がレチクル1上の適当な範囲内にあれ
ばモータ等の駆動系26によって位置変更が可能であ
り、イメージセンサ25上に結像できる。また、位置セ
ンサによってマーク位置検出光学系の光軸(正確には検
出中心)がモニタされており、さらに、その位置センサ
の原点が予めウェハステージ5のレーザ干渉計16で規
定される座標系上での位置として求められている。
【0020】さて、レチクルマーク9と投影レンズ3と
の間にはシャッタ13が設けられ、レチクルマーク9を
照明した計測光が投影レンズ3を介してウェハステージ
5上のウェハ4を感光させるのを防いでいる。このシャ
ッタ13は送光用シャッタ12をオープンにする前にク
ローズしてウェハ4の感光を防止する。このシャッタ1
3はレチクルマーク9を通った計測光だけを遮光すれば
よいので小型にでき、高速で駆動できる。このことによ
りウェハステージ5上のウェハ4を退避させることなく
高速でレチクル交換、レチクルアライメントが可能とな
る。
【0021】図2は、図1中に示した制御系47の構成
を具体的に示したブロック図である。一次元イメージセ
ンサ25は、1画素毎のサイズが予め定められていて、
コントローラ40によって各画素毎の光電信号がシリア
ルに読み出される。このイメージセンサ25は、例えば
1024画素で構成され、読み出された画素毎の光電信
号は、AGC回路41を介してアナログ−デジタル変換
器(ADC)42に入力する。ADC42は、画素毎の
光電信号の大きさをデジタル値に変換して、RAM43
は画素順に変換されたデジタル値を記憶する。コントロ
ーラ40はADC42とカウンタ(CNT)44に、イ
メージセンサ25の読み出しに同期して1画素1パルス
の制御パルスを出力する。ADC42はこの制御パルス
に応答して1画素毎に信号レベルをデジタル値に変換
し、CNT44はこの制御パルスを計数してRAM43
のアドレス値を発生する。
【0022】CPU(中央処理部)50はRAM43内
のデジタル波形情報を解析して、レチクルマーク9、基
準マーク10、又はウェハ4上のアライメントマーク等
の位置を検出する。さらにCPU50は、駆動系26へ
の制御信号の出力と、駆動系26によって移動するマー
ク位置検出用光学系の対物レンズ22の位置を検出する
エンコーダ等の位置センサ52からの情報の入力とを行
う。またCPU50は、駆動系53を介してシャッター
13のモータ54の駆動を制御する。ここでは、シャッ
ター13を4枚の羽根を持つロータリーシャッターとし
た。
【0023】さて、メモリ60は、イメージセンサ25
で検出されるレチクルマーク9の位置を検出するため
に、イメージセンサ25上のどの画素位置を基準とする
かを表す値(小数を含む)を記憶する。この基準値は、
基準マーク10を使ってマーク位置検出光学系のキャリ
ブレーションを行うとき等に更新される。メモリ61
は、基準マーク10を使ったマーク位置検出光学系のキ
ャリブレーション時に、ウェハステージ5の位置やレチ
クルステージ2の位置を干渉計15,16から読み取っ
て記憶する。この記憶値は、イメージセンサ25の基準
画素位置(小数を含む)をウェハステージ5の座標系に
対応付けるために使われる。ところでシャッター13
は、図3(a)に示すように、レチクル1と対向する面
側が4枚の羽根のうち2枚の羽根13Aは低反射率と
し、他の2枚の羽根13Bは高反射率としておく。この
ように、羽根13A,13Bの反射率を変えておくと、
レチクルマーク9の反射率の変化(50%〜10%)に
対応して切り替えることによって、マーク9の検出コン
トラストを最良のものにできる。さらにシャッター13
には切り欠き部(透過部)13Cが羽根と交互に設けら
れ、レチクルマーク9を透過した計測光を、投影レンズ
3を介してウェハステージ5へ導くことができる。尚、
シャッター13は図3(b)に示すようにスライドシャ
ッター方式にしても同様の効果が得られる。
【0024】次に本実施例の投影露光装置を用いたレチ
クル1の位置計測およびレチクル1のアライメントを説
明する。第4図(a)は、レチクル1の転写領域(回路
パターン領域)PEの周囲の透明部分の3ヶ所に設定さ
れたレチクルマーク9の配置を示す。レチクルマーク9
は、X,Y方向に伸びたバーマークを組み合わせた反射
性の十字マークであり、9A,9B,9Cと3ヵ所に設
定されている。従って、図1中のマーク位置検出光学系
も、各マークに対応して3ヶ所に配置されている。
【0025】さて、レチクル1をレチクルステージ2上
にプリアライメントして載置した後、レチクルマーク9
A,9B,9Cの位置検出、及びレチクルアライメント
が開始される。このときマーク位置検出光学系の倍率
(レチクル1からイメージセンサ25までの倍率)は、
第4図(b)に示すように、プリアライメントした位置
でレチクルマーク9A,9B,9Cの全てが各々のマー
ク位置検出光学系のイメージセンサ上に結像するように
しておく。
【0026】ここで、3つのマーク位置検出光学系の各
イメージセンサ25を25A,25B,25Cとする
と、イメージセンサ25Aはレチクルマーク9Aのうち
X方向に伸びたバーマーク部をY方向に計測するように
配置され、イメージセンサ25Bはレチクルマーク9B
のうちY方向に伸びたバーマーク部をX方向に計測する
ように配置され、そしてイメージセンサ25Cはレチク
ルマーク9CのうちX方向に伸びたバーマーク部をY方
向に計測するように配置される。即ち、イメージセンサ
25A,25Cの画素配列はY方向に定められ、イメー
ジセンサ25Bの画素配列はX方向に定められる。
【0027】次に、シャッタ13をクローズした状態か
らシャッタ12をオープンした後、シャッタ13を背景
としてレチクルマーク9A,9B,9Cの夫々を照明す
る。この際、シャッタ13はレチクルマークのクロム層
の反射率が低い場合は高反射率の羽根13Bが選択さ
れ、レチクルマークのクロム層の反射率が高い場合は低
反射率の羽根13Aが選択されてレチクルマークの下に
くるように制御される。図5(a)は、低反射率のレチ
クルマーク9がレチクル1の透明部分に形成されている
場合を示し、このときレチクルマーク9の周辺領域の下
方には高反射率の羽根13Bが位置するため、イメージ
センサ25から出力されるシリアルな画素信号は図5
(c)のようにマーク9の部分でボトムとなるような波
形になる。図5(b)は、高反射率のレチクルマーク9
がレチクル1の透明部分に形成されている場合を示し、
このときレチクルマーク9の周辺領域の下方には低反射
率の羽根13Aが位置するため、イメージセンサ25か
ら出力されるシリアルな画素信号は図5(d)のように
マーク9の部分でピークとなるような波形になる。以下
の説明においては、図5(c)の波形を処理することに
ついてのみ考えるが、図5(d)の波形であっても全く
同様の処理でよい。
【0028】次に図6、図7を参照して、CPU50に
よる波形処理の様子を説明する。図6は、レチクルマー
クのアライメント時と基準マーク10を使ったキャリブ
レーション時とのシーケンスを1つのフローチャートで
表したものである。先ず、図6のステップ100におい
て、CPU50はイメージセンサ25の基準画素を決定
するキャリブレーション動作か否かを判断する。通常、
レチクル1がレチクルステージ2にプリアライメント状
態で載置された後、駆動系26によって対物レンズ22
がレチクルマーク9を観察できるような位置にセットさ
れる。但し、ステップ100でキャリブレーションを行
うときは、レチクルマーク9がイメージセンサ25の検
出エリア(直線)から退避するようにレチクルステージ
2をシフトさせておく。次にCPU50は、ステップ1
02でウェハステージ5を移動させて、基準マーク10
が対物レンズ22の検出範囲内に入るように位置決めす
る。そしてCPU50はステップ104で、そのときの
ウェハステージ5の座標値を干渉計16から読み取って
メモリ61内に記憶する。このとき、同時にレチクルス
テージ2の座標値と回転量の値とを干渉計15から読み
取ってメモリ61内に記憶する。
【0029】次にCPU50はステップ106におい
て、イメージセンサ25からの一次元画素信号の波形デ
ータをRAM43に読み込むように制御する。この場
合、RAM43内には基準マーク10に対応した波形デ
ータが記憶される。そしてCPU50はステップ108
で、RAM43内の波形データを解析して、基準マーク
10の中心を表す波形データ上での画素位置を実数値
(小数を含む)として求める。この波形解析には、いく
つかのアルゴリズムが考えられるが、最も簡単で精度の
高い方法は、ボトム(又はピーク)状の波形部分を所定
のスライスレベルで2値化した波形部分の立上がりと立
下がりとの画素位置の中点を求める方法である。また、
ボトム(ピーク)波形部分の走査方向に関する対称性が
良好であるときは、微分法によって求まる零クロス点を
見つける方法、積分法を使って波形の重心点を見つける
方法等も適用できる。
【0030】さて、CPU50はステップ110におい
て、ステップ108で処理したマークが基準マーク10
か否かを判断する。ここでは、基準マーク10を検出し
たから、CPU50はステップ112を実行し、ステッ
プ108で求めたマーク中心の画素位置を基準画素位置
(実数値)PXC として、メモリ60に記憶する。CP
U50は、以上のキャリブレーション動作のとき、他の
2ヶ所のマーク位置検出光学系の各イメージセンサ25
に対して、ステップ102〜112を繰り返し実行し、
3つのイメージセンサ25の夫々について基準画素位置
PXC と、ウェハステージ5の座標値等を夫々メモリ6
0,61に記憶していく。尚、3つのマーク位置検出光
学系の各対物レンズ22の位置は、位置センサ52によ
って検出され、その値もメモリ60に記憶される。この
値はマーク位置検出光学系を動かすときの基準となるも
のである。
【0031】以上の動作によってキャリブレーション動
作が終了するが、この動作は、レチクルマーク9の配置
が異なる別のレチクルを装着しない限り、原則として再
度実行する必要はない。従って、レチクルマークの配置
が変わらない複数レチクルを交換しながら1日中、多数
枚のウェハを露光処理している間は、1枚目のレチクル
の装着時にのみキャリブレーションを行えば十分であ
り、以後のレチクルのアライメント時にはキャリブレー
ションは不要である。
【0032】次に、実際のレチクルマーク9を検出する
が、キャリブレーション動作時のレチクルに対しては、
退避していた位置を元に戻して、レチクルマーク9を各
イメージセンサ25の検出範囲内に入れる。このとき、
どれくらいレチクルステージ2を戻すかは、メモリ61
内に記憶されたレチクルステージの座標値から容易に求
められる。CPU50は、再び図6のシーケンスを実行
するが、このときはキャリブレーション動作ではないの
で、ステップ100,106,108の順に実行する。
ステップ106でRAM43内には、例えば図7のよう
な波形データが記憶される。図7で横軸はイメージセン
サ25の画素位置(PX1 〜PXn )を表し、縦軸は各
画素の信号レベルを表す。レチクルマーク9に対応した
ボトム波形は画素位置PXm に表れ、CPU50はステ
ップ108でその画素位置PXm を実数値として正確に
求める。
【0033】次にCPU50は、ステップ110からス
テップ114へ実行を移し、メモリ60,61の記憶内
容(基準画素位置PXc ,キャリブレーション時のウェ
ハステージの座標値等)を読み出し、次のステップ11
6で位置センサ52の検出値を読み込む。位置センサ5
2の検出値がキャリブレーション時に記憶した値と一致
していれば、その検出値は以降の演算では使われない。
【0034】次にCPU50はステップ118で、3ヶ
所のレチクルマーク9の各中心画素位置PXm の基準画
素位置PXc からのずれ量ΔPを算出し、そのずれ量Δ
Pに対応したレチクルマーク9のX方向、又はY方向の
位置ずれ量(μm)を求める。このときの状態を図8に
示す。図8において、PXCY,PXCθ,PXCXは
3つのイメージセンサ25上の夫々で定められた基準画
素位置(実数値)を表す。この基準画素位置は、基準マ
ーク10をウェハステージ5の移動座標系上で精密に位
置決めして定めたため、ウェハステージ5の座標系XY
の各座標軸と平行な軸上にのっている。ここでは、Y方
向の位置PXCY,PXCθを通る直線をX座標軸と
し、X方向の位置PXCXを通る直線をY座標軸とし、
両軸の交点O1 の近傍を投影レンズ3の光軸が通るもの
とする。
【0035】さて、レチクルマーク9AのX方向に伸び
たバーマーク9Ayは、イメージセンサ25上で画素位
置(実数値)PXmaとして検出され、基準画素位置PX
CYとのY方向のずれ量ΔPyは変換定数をkとして次
式により求められる。 ΔPy=k(PXCY−PXma) ……(1) 同様に、レチクルマーク9CのX方向に伸びたバーマー
ク9Cyは、イメージセンサ25上で画素位置(実数
値)PXmcとして検出され、基準画素位置PXCθとの
Y方向のずれ量ΔPθは次式によって求められる。
【0036】 ΔPθ=k(PXCθ−PXmc) ……(2) さらに、レチクルマーク9BのY方向に伸びたバーマー
ク9Bxは画素位置(実数値)PXmbとして検出され、
X方向のずれ量ΔPxは次式によって求められる。 ΔPx=k(PXCX−PXmb) ……(3) 尚、図8中の原点O2 はレチクル1のパターン領域の中
心と一致しているものとする。ここでCPU50が求め
るものは、レチクル1の座標系XYに対する回転量Δθ
と、X,Y方向の平行ずれ量である。回転量Δθは、バ
ーマーク9Ay,9CyのX方向のスパンをLx とする
と、次式によって求まる。
【0037】 Δθ=sin-1{(ΔPy−ΔPθ)/Lx } ……(4) ただし、Δθが極めて小さな量(1°以下)になるのが
一般的であるから、式(4)は近似によって次式で求め
てもよい。 Δθ≒(ΔPy−ΔPθ)/Lx ……(5) さらに、原点O2 の交点O1 に対する平行ずれ量ΔX,
ΔYは夫々次式によって求まる。
【0038】 ΔY=(ΔPy+ΔPθ)/2 ……(6) ΔX≒ΔPx−Δθ/2 ……(7) 以上、式(5),(6),(7)が補正すべきレチクル
ステージ2の回転量とシフト量であり、CPU50はレ
チクルステージ2の駆動モータ14を干渉計15の計測
値を頼りにサーボ制御することによって、一度にレチク
ルステージ2の位置補正を行う。尚、レチクルステージ
2の回転駆動は、レチクル中心O2 近傍が極力回転中心
になるように制御される。
【0039】また、より高速なシーケンスを採用するこ
ともできる。それは、レチクルステージ2の位置決め
(レチクルアライメント)は、回転量Δθのみの補正に
とどめ、原点O1 と交点O2 の平行ずれ量ΔX,ΔYの
補正は、ウェハ露光時にウェハステージ5のステッピン
グ位置で補正するのである。この場合、レチクルステー
ジ2のΔθの回転補正後、3ヶ所のバーマーク9Ay,
9Bx,9Cyについて、図6のステップ106,10
8,114,118を実行して、X,Y方向の平行ずれ
量ΔX,ΔYを再計測しておくとよい。
【0040】もし、このとき、イメージセンサ25の分
解能が足りない場合は前記シーケンスを粗調としてレチ
クル1のラフアライメントを行った後、位置検出光学系
の光学倍率をより高い倍率に切り換えてイメージセンサ
25のマーク像に対する検出分解能を高いものにしてか
ら、同じようなシーケンスでファインアライメントを行
えばよい。
【0041】以上の手順によりレチクル1の装置に対す
る位置合わせが完了する。また、この位置合わせ終了後
の各レチクルマーク9A,9B,9Cの位置を再度検出
し、その検出結果に対応するウェハステージ5の位置座
標値から、レチクル1上の回路パターン領域PEの投影
像の中心(原点O2 )の位置がウェハステージ5の座標
系X,Y上での値として求められ記憶される。さらに、
レチクルマーク9A,9Cの座標値から、レチクル1の
残留ローテーション(回転量)誤差が検出される。ま
た、マーク位置検出光学系(11、22、23、24、
25、30)、あるいは投影レンズ3の周囲に別設した
不図示のオフ・アクシス・アライメント系等により測定
したウェハステージ5上の基準マーク10とウェハ4上
のアライメントマークとの距離に基づいて、回路パター
ン領域PEの投影像とウェハ上の被転写領域(ショット
領域)とを重合わせるために必要なウェハステージ5の
移動量が算出される。図1中の制御系47(又は図2中
のCPU50)は、この移動量に従って駆動モータ17
によりウェハステージ5の位置調整を行う。これによ
り、ウェハ4とレチクル1の相対位置決め動作(アライ
メント)が行われる。
【0042】また、レチクル位置検出光学系の倍率切り
換えが困難な場合には、レチクル位置検出光学系の倍率
をファインアライメントに必要な倍率としておき、該光
学系の対物レンズ22等をモータ等の駆動系26で3軸
同時に駆動して、レチクルマーク9A,9B,9Cを見
つけ、そのときの該光学系の位置座標の変化、即ち位置
センサ52の検出値を考慮して、イメージセンサ25上
のマーク中心画素位置をウェハステージ5側の座標位置
に変換すれば同じことができる。
【0043】また、本実施例と同じ構成で、レチクルマ
ーク9の形状を、例えば図9(a)のような透明窓状の
マークにしてもよい。この場合、ウェハにも図9(b)
のようなマルチバーマークを投影倍率比で作れば、シャ
ッタ13の透過部13Cがレチクルマーク9の窓部の下
にくるように制御することによって、ウェハ4とレチク
ル1のダイ・バイ・ダイアライメントも可能となる。そ
の際のイメージセンサからの波形を図10に示す。装置
に対するレチクルのアライメント時のイメージセンサ2
5の出力で、レチクルマーク9の反射率が低い場合を図
10(a)、高い場合を図10(b)に示す。さらに、
本実施例の構成で基準マーク10の一部に図9(b)に
示すウェハマークと同じマルチバーマークを入れておく
と、レチクルの装置に対するアライメントの際に、シャ
ッタ13の透過部13Cがレチクルマーク9の下にくる
ように制御し、投影光学系3を介してレチクルマーク9
の結像面に、基準マーク10としてのマルチバーマーク
がくるようにウェハステージ5を動かすことによって、
ショット中心とアライメント光学系の光軸との相対距離
(所謂ベースライン)の計測をレチクルアライメントと
同時に計測できる利点がある。
【0044】ところで、光源30としてエキシマレーザ
を使った露光装置においても、図1,図2,図6の構成
がそのまま適用できるが、エキシマレーザの場合はパル
ス発光なので、イメージセンサ25の画像検出、信号読
み出しとパルス発光とを同期させる必要がある。そのた
めに、図2に示すようにイメージセンサ25のコントロ
ーラ40は、エキシマレーザへパルス発光のためのトリ
ガ信号(パルス)を出力するように構成されるととも
に、そのトリガ信号に応じて画像蓄積時間や信号読み出
しのタイミングを制御するようにする。蓄積型のイメー
ジセンサを使用した場合は、エキシマレーザの複数パル
スの発光で得られるマーク像の画像信号を読み出すこと
ができる。もちろん蓄積型でない場合は、各トリガ信号
の出力の度に読み出しを行って、RAM43に波形デー
タを記憶していく。何れの場合も、エキシマレーザの発
振トリガはコントローラ40側から制御することが望ま
しく、マーク像の検出時に何パルスの発光(最低1回)
が必要かに応じて、適宜発振トリガとそのタイミングが
制御される。従って、従来の方式に比べて格段に少ない
パルス数によってマーク位置検出が可能となる。またエ
キシマレーザは通常、エタロン、グレーティング、又は
プリズム等の波長選択素子を用いてバンド幅の狭帯化や
絶対波長の安定化を行っている。このためエキシマレー
ザの内部には、狭帯化されたレーザが所定の絶対波長値
に入っているか否かを検出する波長モニターが設けられ
ている。そこで、波長モニターによって絶対波長値がわ
ずか(例えば0.003nm程度)にずれているとの検
知結果(ディスエーブル状態)を出力している場合は、
そのときに投影レンズ3を介してイメージセンサ25で
検出される基準マーク10、又はウェハ4上のマークの
像に対応した画像信号は使わないようにする。
【0045】即ち、絶対波長値が狂っているときは、波
長選択素子による修正動作が働くが、1パルスの発光の
みでは修正動作が完了していないことがあり、そのため
投影レンズ3での色収差による各種結像誤差が無視でき
ない状態にあるからである。従って、コントローラ40
からエキシマレーザにマーク像検出のためのトリガ要求
を出したとき、エキシマレーザ側の波長モニターがディ
スエーブル(波長修正中)を出力していれば、そのディ
スエーブルが解除されるまで待つようにする。ただし、
レチクルマーク9のみをイメージセンサ25で検出する
場合は、投影レンズ3を介した像検出ではないので、こ
のような中心波長の絶対値のわずかなシフトとは無関係
に、直ちにエキシマレーザのトリガ発振をかけることが
できる。さらにエキシマレーザによっては、内部のレー
ザ媒体(フロン,He,Kr等のガス)を少しずつ交換
していく部分ガス交換(PGI)や、レーザ媒体そのも
のを全部交換することが行われる。このうち部分ガス交
換の場合は、十分にトリガ発振が可能であるが、波長モ
ニターがディスエーブル状態を検知することもある。そ
のため部分ガス交換のタイミングであっても、投影レン
ズ3を介してマーク像をイメージセンサ25で検出する
際は、先の絶対波長制御と同様のシーケンスが可能とな
る。
【0046】ところで、マーク位置検出光学系の対物レ
ンズ22の移動位置は、位置センサ52によって常にモ
ニターされているから、この対物レンズ22を介してレ
チクルマーク9と別設されたTTRアライメント用のレ
チクルマーク(ステップマーク)とウェハ4上のショッ
ト領域毎のマークとを同時に検出するために任意の位置
に動かすことができる。
【0047】また、図1に示したマーク位置検出光学系
の照明系(11,30)はレチクル1の上方から、対物
レンズ22を介して照明光を落射照明しているが、照明
系はレチクル1のマーク9の下方に設けて、マーク9の
透過光を上方の対物レンズ22で検出しても同様の効果
が得られる。さらに、光源30はパターン露光用とレチ
クルマーク検出用に共用したが、夫々別の光源にしても
よい。その場合は、露光用光源からの照明光波長とマー
ク検出用光源からの照明光波長とをほぼ等しくすれば、
TTRアライメント、及びキャリブレーション動作は上
記実施例と全く同様に実行可能である。ただし、レチク
ルマーク9のみのアライメント時には、マーク検出用光
源からの照明光波長を露光用照明光と異ならせてウェハ
4に対して非感光性に切り替えるようにすればよい。そ
の場合、ウェハへの不要な感光を防止する意味でのシャ
ッタ13はことさら設ける必要はないが、イメージセン
サ25からの画像信号のコントラストを最適化するため
に設けた異なる反射率の複数の羽根(13A,13B)
と同等の機能を持った部材は設けておくことが望まし
い。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マスク、
又はレチクルの装置に対するアライメントがウェハ等の
基板ステージと無関係に高速、高精度に実行できるの
で、露光準備時間等が短縮されて装置の稼働効率が向上
する。このことはASICなど、一枚のウェハ露光に対
して複数枚のレチクルを使用する場合など特に有効であ
る。また投影光学系とマスクマークとの間に、反射特性
の異なる可動遮光部材を設けることによって、反射率の
異なるマスクマークに対してもコントラストのよい像が
得られ、その遮光部材を開放することによって基板とマ
スクのアライメント、あるいはアライメント光学系のベ
ースライン量の測定などもできる。
【0049】さらにエキシマレーザ等のパルス光を光源
とする露光装置では、パルス光源の発光周波数の制限を
受けず、計測に費やす発光回数も格段に少なくて済み、
光源のガス寿命が伸びるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影露光装置の構成を示
す模式図である。
【図2】図1の装置の信号処理回路と制御回路の一部の
構成を示すブロック図である。
【図3】(a),(b)レチクルの装置に対するアライ
メント時にウェハの感光防止、及びレチクルマーク像の
コントラストを最適化するシャッタの構成を示す図であ
る。
【図4】(a),(b)レチクルマークの配置及びレチ
クルプリアライメント時のイメージセンサとの関係を表
す図である。
【図5】(a),(b),(c),(d)レチクルマー
クの反射率の高い場合と低い場合のレチクルマーク像
と、イメージセンサの出力波形を表す図である。
【図6】本発明の実施例におけるシーケンスを説明する
フローチャート図である。
【図7】レチクルマーク検出時のイメージセンサの出力
波形を模式的に表した図である。
【図8】3ヶ所のマーク位置検出光学系(イメージセン
サ)によって検出されるレチクルマークの配置を説明す
る図である。
【図9】(a),(b)図1の構成でレチクルとウェハ
のアライメント、及びベースライン量の計測を行う場合
のレチクルマーク及びウェハマークの例を示す図であ
る。
【図10】(a),(b)図9のマークを用いた場合の
イメージセンサ出力波形を示し、レチクルマークの反射
率の低い場合と高い場合の例を示す図である。
【主要部分の符号の説明】
1 レチクル 2 レチクルステージ 3 投影レンズ 4 ウェハ 5 ウェハステージ 9 レチクルマーク 10 基準マーク 12,13 シャッタ 14,17 駆動モータ 22 対物レンズ 25 イメージセンサ 50 CPU 60,61 メモリ

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上に形成された位置合わせ用のマ
    ークを光電検出することによって、所定の基準位置から
    の前記マークのずれを検出して前記マスクを位置合わせ
    する位置合わせ方法において、 前記所定の基準位置の像をイメージセンサで受光して第
    1撮像信号を出力する第1工程と、 前記第1撮像信号に基づき、前記イメージセンサ上での
    前記所定の基準位置を決定し記憶する第2工程と、 前記第1、第2工程後に、前記マスク上に形成されたマ
    ークの像を前記イメージセンサで受光して第2撮像信号
    を出力する第3工程と、 前記第2工程で記憶した前記基準位置と、前記第2撮像
    信号に基づき求められた前記マークの像の前記イメージ
    センサ上での位置との差を演算して、前記マークの前記
    基準位置からの位置ずれ量を算出する第4工程とを備え
    たことを特徴とする位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記イメージセンサの読み出しに同期し
    て1画素1パルスの制御信号を出力し、該制御信号によ
    って前記撮像信号を記憶することを特徴とする請求項1
    に記載の位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】 前記光はエキシマレーザ光であり、該エ
    キシマレーザ光の発光用のトリガ信号と、前記イメージ
    センサの読み出し信号とを同期させることを特徴とする
    請求項1に記載の位置合わせ方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の基準位置は、基準マークを照
    射して得られる反射光又は透過光を前記イメージセンサ
    で受光することにより決定されることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の位置合わせ方
    法。
  5. 【請求項5】 干渉計により前記基準マークの座標値を
    計測し記憶する工程を更に有することを特徴とする請求
    項4に記載の位置合わせ方法。
  6. 【請求項6】 位置合わせ用のマークを備えたマスクを
    位置合わせする位置合わせ装置において、 前記マークを検出するための照明光を射出する光源と、 前記照明光を、前記マークを含む前記マスク上の局所領
    域に照射する照明光学系と、 前記マークからの反射光もしくは透過光を入射して前記
    マークの像を形成する結像光学系と、 前記結像光学系を介した前記マークの像を受光するイメ
    ージセンサと、 前記イメージセンサからの撮像信号を解析して前記マー
    クの像の位置情報を検出するマーク位置検出回路と、 前記イメージセンサが前記マークの像を受光するよりも
    前に、前記イメージセンサ上の特定の位置情報を表す値
    を記憶する記憶回路と、 前記マーク位置検出回路で検出された前記マーク像の位
    置情報と、前記記憶回路に記憶された特定位置情報との
    差を演算し、前記マークの前記特定位置からの位置ずれ
    量を算出する演算回路と、を備えたことを特徴とする位
    置合わせ装置。
  7. 【請求項7】 前記記憶回路は、基板を保持するステー
    ジ上の基準マークを撮像して得られた撮像信号に基づき
    求められた前記特定の位置情報を記憶することを特徴と
    する請求項6に記載の位置合わせ装置。
  8. 【請求項8】 前記基準マークが撮像された時の前記ス
    テージの座標位置情報を測定する干渉計を更に有するこ
    とを特徴とする請求項7に記載の位置合わせ装置。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至請求項8のいずれか1項に
    記載の位置合わせ装置を有し、該位置合わせ装置により
    位置合わせされたマスク上のパターンを、投影光学系を
    介して基板上に転写することを特徴とする投影露光装
    置。
  10. 【請求項10】 感光基板が載置されるステージとマス
    クとの相対位置関係を検出するアライメント検出系を用
    いた位置合わせ方法であって、 前記アライメント検出系は、エキシマレーザ光源からの
    レーザ光を使用し、且つ投影光学系を介して、前記感光
    基板が載置されるステージと前記マスクとの相対位置関
    係を検出し、 前記エキシマレーザ光源からのレーザ光の波長特性をモ
    ニターし、 前記モニターの結果、前記レーザ光の絶対波長値のずれ
    を表すディスエーブルが出力されると、前記アライメン
    ト検出系を使った検出処理を停止することを特徴とする
    位置合わせ方法。
  11. 【請求項11】 前記ディスエーブルが解除されるま
    で、前記アライメント検出系を用いた検出処理を停止す
    ることを特徴とする位置合わせ方法。
  12. 【請求項12】 前記投影光学系を介さずに前記レーザ
    光を使用して前記マスク上のマークを検出する場合に
    は、前記波長特性とは無関係に検出処理を行うことを特
    徴とする請求項10または請求項11に記載の位置合わ
    せ方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項5または請求項1
    0乃至請求項12のいずれか1項に記載の位置合わせ方
    法により位置合わせされた前記マスク上に形成されたパ
    ターンを、投影光学系を介して感光基板上に投影するこ
    とを特徴とする投影露光方法。
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