JP3118838U - 深部結紮器 - Google Patents
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Abstract
【課題】内視鏡補助下小切開手術法による手術において、結紮の際に糸を引掛けやすく、糸離れもよい糸掛部を有し、先端に糸を絡めて結紮を確実にすることができ、さらに、体内深部で血管等を結紮するのに最適な長さと重さを有する結紮器を提供する。
【解決手段】細い棒状の軸部12の先端部分に糸掛部15が設けられ、軸部12の略中央から基端域に滑り止め用把持部17が設けられる。先端部分は、糸掛部15がヘラ状に潰され、先端に向かうに従って切欠幅が広くなるように口を開いたU字型に切欠される。全長は例えば約30cmで、重さは約50gである。
【選択図】図2
【解決手段】細い棒状の軸部12の先端部分に糸掛部15が設けられ、軸部12の略中央から基端域に滑り止め用把持部17が設けられる。先端部分は、糸掛部15がヘラ状に潰され、先端に向かうに従って切欠幅が広くなるように口を開いたU字型に切欠される。全長は例えば約30cmで、重さは約50gである。
【選択図】図2
Description
本考案は、深部結紮器に関し、特に詳しくは、体内深部の血管や組織を結紮する(糸で結ぶ)際に使用する深部結紮器に関するものである。
従来より、医療の分野における外科手術としては、皮膚を大きく切開してから病巣を切除する開腹手術が主流であった。開腹手術は腹部を大きく切開するので、手術の際に十分な視野を確保することが可能であり、また、各種手術器具を使用するための十分なスペースを確保することができる。
また、近年では、皮膚を切開せずに病巣を手術することを可能とした腹腔鏡手術が知られている。腹腔鏡手術とは腹壁に小さな穴を数カ所あけ、そこから内視鏡や手術器具を挿入して手術をする手術法であり、開腹手術と比較して手術の跡がほとんど残らず、また手術による患者の負担を軽減することができるため、各分野において行なわれている。
しかしながら、腹腔鏡手術は安全性、迅速性、繊細性、コストなど重要な問題を犠牲にしている面があり、指という優れたセンサー兼操作器具を無用にしている。このため、実際は、患者に与える負担を余計に増大させてしまうことがあるのが現状である。そこで、内視鏡補助下小切開手術法が開発された。
内視鏡補助下小切開手術法とは、皮膚を数横指切開し、この切開創から内視鏡、手術器具、指などを体内の深部病巣に挿入して行なう手術法である。すなわち、従来の開腹手術のように皮膚を切開するが、この切開サイズを数横指に留めて患者の負担を軽減するとともに、上記の問題点を回復し、腹腔鏡手術よりも手術器具の操作性等を向上させた手術法である。この内視鏡補助下小切開手術法による手術は近年積極的に行われ、腎臓、前立腺、膀胱の悪性腫瘍手術に非常に有効な手術法であることが実証されている。
一方、手術の際には、血管や神経等の体内組織を結紮する必要が生じる場合がある。通常の切開手術の場合には十分な作業スペースが確保されるので、手指で結紮することが可能であるが、腹腔鏡手術の場合には、腹壁に空けた小さな穴から結紮専用の器具である結紮器を体内に挿入して作業を行なう。この腹腔鏡手術用結紮器としてはオリンパス製のノットドライバー等が知られている。
ノットドライバーは図1に示すように、先端に逆Ω状の切欠部を有する細長い棒状の結紮器であり、先端の切欠部に糸を引掛けて操作し体内で血管等を結紮する。このノットドライバーは腹腔鏡手術用結紮器であるが、内視鏡補助下小切開手術において体内深部での結紮を行う際にも利用することが可能である。
なお、内視鏡下手術において体内深部の組織を結紮する際の補助具として、ノットプッシャーと呼ばれる器具が提案され使用されている(特開平7-79982 号等)。ノットプッシャーとは、体内深部の組織を結紮する際に、体腔外で作られた結び目を目的部位まで押し込むための器具である。すなわち、鉗子等の器具により体内深部の結紮対象に糸を掛けた後、体腔外に導出された糸の両端を用いて結び目を作り、その結び目を体腔内に送り込んで締め込むことにより結紮を行なう体外結紮法において用いられるものであり、種々の形状のものが提案されている。
ところで、上述のノットドライバーは、先端の切欠部の形状が逆Ω状であるため、先端に行くほど間隔が狭くなり、糸を引掛ける際に糸が切欠部に入りにくく、また、糸離れが悪いという問題点があった。また、先端に糸を絡めて結紮を確実にすることは困難であった。さらに、本来腹腔鏡手術用に開発されたものであるため、全長が長すぎて内視鏡補助下小切開手術には使い難く、さらに、重すぎるという問題点があった。
本考案は、上記事情に鑑み、内視鏡補助下小切開手術法による手術において体内深部で血管等を結紮するのに最適な長さと重さを有し、また、結紮する際に糸を引掛けやすく、糸離れもよく、先端に糸を絡めることができる深部結紮器を提供することを目的とするものである。
本考案による深部結紮器は、体内深部において体内組織を結紮する際に、結紮に用いる糸を引掛けて結紮を補助する深部結紮器において、細棒状の軸部の先端部がヘラ状に形成され、先端部が略U字型切欠部を有することを特徴とするものである。
ここで先端部がヘラ状に形成され、先端部が略U字型切欠部を有するとは、ヘラ状に潰された先端部が、略U字型の切欠部を有することを意味するものであり、この略U字型切欠部は、結紮の際に糸を引掛けるのに十分な幅と長さを有する。また、略U字型切欠部とは、先端に向かうにしたがって切欠幅が広くなるような口を開いたU字型の切欠部であることが好ましいが、この形状に限るものではなく、例えばV字型など、略U字型の種々の形状を採用することができる。
また、本考案の深部結紮器を、少なくとも先端部が表裏対称の形状を有するものとしてもよい。
また、本考案による深部結紮器の全体が、15〜45cmの長さおよび20〜100gの重さを有することが望ましい。
上記の長さおよび重さの設定範囲は、内視鏡補助下小切開手術において体内深部の体内組織を結紮するのに適切な長さおよび重さを考慮して設定されたものである。
すなわち、内視鏡補助下小切開手術において人体内の血管や神経等を処理する際の深さは切開創から約10〜30cmの範囲であり、手術をする術者が器具を使用する際に持つ把持部の余裕を15cm程度と考えれば、深部結紮器の長さの上限は全長45cmである。これ以上長くすると、器具の一部が術者の顔などの不潔な部分に触れて器具が汚染される確率が高くなるため、手術器具としては好ましくない。また、切開創から15cm未満の位置で結紮する場合には、結紮器を使用せず、開腹手術で行うように手指で結紮可能であることから、上記の設定範囲が適当である。
また、深部結紮器の重量は糸の締まり具合と密接に関わるものであり、すなわち、器具が重すぎると糸を締める際に過剰に力が加わり糸が切断されてしまう恐れがあり、軽すぎると糸を十分に締めることができない。このため、人体内の血管や神経等の結紮に用いる糸の材質や強度を考慮すると、上記の設定範囲が最も適切である。
なお、上記15〜45cmとは、15cm以上45cm以下を意味し、20〜100gとは、20g以上100g以下を意味するものである。
また、本考案による深部結紮器の先端部の幅は2〜15mmであることが望ましい。
すなわち、先端部の幅が2mm未満であると術野の周囲組織を突いて損傷を起こしてしまう可能性が高くなり、また、15mmより太いと器具を操作する際に視野を妨げてしまうため好ましくない。
なお、上記2〜15mmとは2mm以上15mm以下、すなわち、2mmと15mmを含む長さの範囲を意味するものである。
また、本考案による深部結紮器は、軸部が、略中央から基端域に亘り、滑り止め用把持部を有しているものとするのが望ましい。
なお、上記長さおよび重さの設定範囲、また、先端部の幅の設定範囲はあくまで現実的に好ましい目安であり、体内深部での結紮が可能なものであれば、この範囲を多少外れた長さまたは重さでもよい。
上記のように構成された本考案の深部結紮器によれば、先端部が略U字型に切欠されたヘラ状に形成されているから、糸と器具とが接する部分が少なく、結紮時に糸を簡単に引掛けることが可能となり、糸離れが良く、さらに糸を先端に絡めて結紮を確実にすることができるという利点がある。
なお、少なくとも先端部の形状を表裏対称に成形すれば、使用する際に向き等を気にする必要がなく操作性を向上することができる。
また、深部結紮器の長さと重さを内視鏡補助下小切開手術法に適した長さおよび重さに設定した場合には、内視鏡補助下小切開手術法による手術を行う際にさらに操作性を向上させることができるという効果がある。
以下、本考案の深部結紮器の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は本考案における深部結紮器の全体を示す平面図、図3は深部結紮器の先端部分を拡大して示す斜視図、図4は先端部分の平面図、図5は先端部分を側面から示す平面図である。
深部結紮器10は、細い棒状の軸部12と、軸部12の先端部分に設けられた糸掛部15と、軸部12の略中央から基端域に設けられた滑り止め用把持部17から形成される。
軸部12はステンレス製で直径4mmの円柱棒であり、先端部分がヘラ状に潰された形状を成している。先端のヘラ状部分は、長さが1cmで厚さ2mmである。ヘラ状部分には、先端に向かうに従って切欠幅が広くなるようにヘラ状部分を口を開いたU字型に切欠して形成された糸掛部15が備えられ、糸掛部15の幅は約4mmで、切欠きの長さも約4mmである。なお、糸掛部15の幅は2〜15mmの範囲内であることが望ましく、口を開いたU字型の切欠きの長さは糸の太さに応じて、1〜10mm程度であることが望ましい。
軸部12の基端域には約15cmの長さの滑り止め用把持部17が設けられる。把持部17は、ステンレス製素材により表面が凹凸面となるように形成されている
また、深部結紮器10の全長は33cmであり、重さは約50gである。なお、全長は15〜45cmの範囲内であることが望ましく、重さは20〜100gの範囲内であることが望ましい。
また、深部結紮器10の全長は33cmであり、重さは約50gである。なお、全長は15〜45cmの範囲内であることが望ましく、重さは20〜100gの範囲内であることが望ましい。
次に、以上のように構成された本考案の深部結紮器の作用について説明する。図6は本実施形態における深部結紮器を用いて結紮を行なう際の作用を示す図である。
内視鏡補助下小切開手術において、術者が人体内深部の血管を結紮する際には、まず、鉗子等の器具を用いて血管20に糸30を掛けた後、体外において結び目31を作り、さらに、糸30を深部結紮器10の糸掛部15に掛けて血管20の下方に進めて結び目31を締める。この際、術者は片方の手で深部結紮器10を保持し、他方の手で糸30の一端を引っ張る。また、糸30の他端は助手によって引っ張られて結び目31が締められる。
この際、深部結紮器10の先端に設けられた切欠部15aが口を開いたU字型であるから、糸30を体内で操作する際に切欠部15aに糸30が入りやすく、ヘラ状であるから、糸30と深部結紮器10とが接する部分が少なく糸離れがよい。
また、本実施形態の深部結紮器10は、裏表がなく対称の形をしているから、さらに糸離れがよく、使用する際に向き等を気にすることなく操作することができる。例えば、図7に示すように、深部結紮器10を回して糸掛部15に糸30を巻きつけてから押して結紮を確実にする操作をすることも容易であり、こうすれば、糸30の一端を深部結紮器10によって保持することができるため、助手との呼吸が合わなくても確実に結紮することができる。
ところで、従来より使用されている上述のノットプッシャーは、体外で作られた結び目を結紮対象まで押し込んで結紮対象の手前で締め込むものであり、このため結紮対象部位を引っ張って損傷させてしまう虞がある。本実施形態の深部結紮器によれば、糸掛部15を血管20の下方に進めて結び目31を締めるから、結び目31を締めるために引っ張られる糸30は互いに180°の角度を成し、結紮対象の血管20を引っ張ることなく締め込むことができる。
なお、深部結紮器10の全長および重さ、糸掛部15の幅および切欠部15aの長さ、把持部17の長さは上記の数値に限るものではなく、内視鏡補助下小切開手術法において使用するのに適切な範囲で種々設定が可能である。また、軸部12の素材はステンレスに限るものではなく、ステンレスと同等の強度や操作性を有し、全体の重さが上述の設定範囲内に収まり、また手術に適する素材であれば種々使用可能である。また、把持部17の素材もステンレス素材に限るものではなく、滑り止めの目的を達成することができる素材であれば滑りにくい合成樹脂等、何でもよいが、洗浄や消毒に適するものであるのが好ましい。
なお、本考案の深部結紮器は、内視鏡補助下小切開手術法以外の手術法にも使用可能である。
10 深部結紮器
12 軸部
15 糸掛部
15a 切欠部
17 把持部
12 軸部
15 糸掛部
15a 切欠部
17 把持部
Claims (5)
- 体内深部において体内組織を結紮する際に、結紮に用いる糸を引掛けて結紮を補助する深部結紮器において、
細棒状の軸部の先端部がヘラ状に形成され、該先端部が略U字型切欠部を有することを特徴とする深部結紮器。 - 少なくとも前記先端部が、表裏対称の形状を有することを特徴とする請求項1記載の深部結紮器。
- 全体が、15〜45cmの長さおよび20〜100gの重さを有することを特徴とする請求項1または2記載の深部結紮器。
- 前記先端部の幅が2〜15mmであることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の深部結紮器。
- 前記軸部が、略中央から基端域に滑り止め用把持部を有していることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の深部結紮器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005009887U JP3118838U (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 深部結紮器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005009887U JP3118838U (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 深部結紮器 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001073607A Continuation JP2002272750A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 深部結紮器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3118838U true JP3118838U (ja) | 2006-02-09 |
Family
ID=43469101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005009887U Expired - Lifetime JP3118838U (ja) | 2005-11-24 | 2005-11-24 | 深部結紮器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3118838U (ja) |
-
2005
- 2005-11-24 JP JP2005009887U patent/JP3118838U/ja not_active Expired - Lifetime
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Legal Events
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