JP3118158U - 自動車のトランクルーム用多段式傘置ハンガー - Google Patents

Abstract

【課題】トランクルームの美観を損なわず、スペースを有効に利用し、且つ傘を簡単に取り出せる車載用傘置を提供する。
【解決手段】リアシート側のトランクルーム壁面に吊下可能な吊下用フックが設けられた本体フレームに、傘を横置きに載置する傘掛フックを上下複数段具備した多段式ハンガーの構成とする。
【選択図】図２

Description

本願考案は、複数本の傘をトランクルーム内に格納保持するための傘置ハンガーに関する。

自動車のトランクルームには、何かの折に必要な物品、例えば、傘等の日用品が収納される。しかし、トランクルーム内に他の物品とともに傘を収納した場合、必要な時に直ちに取り出せない不便さがある。また、傘布は汚れが付着しやすいので、トランクルーム内の床面に直置きすることは好ましくない。

実開昭６２−７２２４２号公報には、トランクリッドの内側を有効に活用することを目的として、一連の台板の方側に小物入れ用収納部を多数並列して合成樹脂で１体に形成するとともに該台板の左右両側にトランクリッドとの係止部を設けて小物入れにし、該小物入れの係止部をトランクリッド内側の補強枠に係止してなることを特徴とする小物入れ付きトランクリッドが開示されている。

しかしながら、トランクリッドを開蓋した際に、種々の生活用品が他者に看取されるのは、プライベート上好ましいことではなく、小物入れ用収納部が荷物を取り出す際の障害になりやすい。そこで、トランクルーム壁面を有効活用することが考えられるが、トランクルームの内装を構成するトランクトリムは、不織布等の可撓性表皮材で構成されているので、強度に乏しい。そのため、トランクトリム壁面に装着できる物品は、なるべく軽量なものに制限される。

実開昭６２−７２２４２号公報

上記したように、傘の収納方法としてトランクリッドの裏側を活用する方法が開示されているが、トランクルーム壁面を有効に活用して傘を収納する方法は開示されていなかった。このような点に鑑み、本願考案の主な目的は、トランクルームの美観を損なわず、スペースを有効に利用し、且つ傘を簡単に取り出せる車載用傘置を提供することにある。

上記の課題を解決すべく、本願考案の車載用傘置は、リアシート側のトランクルーム壁面に吊下可能な吊下用フックが設けられた本体フレームに、傘を横置きに載置する傘掛フックを上下複数段具備した多段式ハンガーの構成としたものである。

請求項１に記載の本願考案によれば、不織布等の可撓性表皮材で構成されているトランクルーム壁面に対しても、当該壁面の強度を損なうことなく複数本の傘を固定することができ、トランクルーム内スペースを有効に活用できるとともに、傘を容易に取り出すことができる。また、請求項１に記載の本願考案を設けたトランクルームは、見栄えが良く、高級感に優れる。

上述したように、本願考案の車載用傘置は、リアシート側のトランクルーム壁面に吊下可能な吊下用フックが設けられた構成を有する。当該吊下用フックは、本体フレームと一体構成であっても、吊下用フックと本体フレームを別部材として構成することもできる。後者の構成にする場合、例えば、吊下用フックと本体フレームとに係合部分を形成し、両部材を組み合わせる構成態様にすることができ、或いはボルト及びナット等の通常の固定手段を用いた組立式のものにすることができる。また、吊下用フックが本体フレームに形成される位置は上端のみに限定されず、必要に応じて、吊下用フックを本体フレームの任意の箇所に複数設けることができる。

また、上述したように、本願考案の車載用傘置は、傘を横置きに載置する傘掛フックを上記本体フレームに上下複数段具備する構成を有する。該傘掛フックは、自動車の運転時であっても、傘を折り畳んだ状態で安定して横置きできるように形成され、本体フレームに複数箇所設けられる。当該傘掛フックは、溶接等により本体フレームに一体構成されたものであっても、本体フレームを別部材として構成することもできる。後者の構成にする場合、例えば、傘掛フックの取付縁側に掛止片を設ける一方、当該掛止片を嵌合掛止する掛止孔を本体フレームの取付面側にその上下方向に沿って複数箇所設けることにより、傘掛フックを本体フレーム側に適宜掛合して連結できるようにした構成態様にすることができる。或いは、ボルト及びナット等の通常の固定手段を用いた組立式のものにすることができる。このように、傘掛フックと本体フレームとを分離可能な構成にすることにより、ユーザー側の所望に応じて間隔や段数を任意に選択することができ、またその連結操作も極めて簡単に行うことができる。

本願考案の自動車のトランクルーム用多段式傘置ハンガーは、その吊下用フックを自動車のリアシート側のトランクルーム壁面に吊り下げて使用される。簡易には、トランクルームトリムのリアシート側壁面に、同一水平線上に所定の間隔をおいて、傘掛フックの幅寸と同幅に開口されたスリット状取付口を２つ形成し、該取付口に上記吊下用フックを差し込むことにより、本願考案の上記車載用傘置がトランクルーム内に設置される。尚、トランクルームトリムが壁面保護用シートで覆われている場合、該壁面保護用シートに直接に、上記したようにスリット状取付口を所定の間隔を開けて２つ形成すれば良い。また、トランクスルー構造の車種に対応する等、必要に応じて、吊下用フックを吊下可能なポケット等の部材をリアシート側のトランクルーム壁面に縫着又は固着することもできる。また、本願考案の自動車のトランクルーム用多段式傘置ハンガーの構成部材は、アルミ合金や、ステンレス合金や、プラスチック等の耐腐食性を有する材質でなるべく軽量に構成することが好ましい。また、傘掛フック及び本体フレームにおいて、ビニール等で構成された保護部材を傘布との接触部分に設けることにより、自動車の運転時の揺動で傘布が傘掛フック及び本体フレームの縁部に接触して損傷することを防止することができる。

以下、図面に基づいて、この考案の実施例に係る自動車のトランクルーム用多段式傘置ハンガーを説明する。

図１は本願考案の自動車のトランクルーム用多段式傘置ハンガー１を示すもので、該多段式傘置ハンガー１を構成する本体フレーム１０は、細長い帯状のステンレス合金板から構成される。また、上記本体フレーム１０に設けられる上段の傘掛フック２０及び下段の傘掛フック１１は、本体フレーム１０と同幅であって、略Ｕ字状に形成された細長い帯状のステンレス合金板から構成されている。上段の傘掛フック２０は、本体フレーム１０に接続部２１にて溶接されて一体的に固定されているが、下段の傘掛フック１１は、本体フレーム１０の下端が略Ｕ字状に上側に折り曲げ形成されたものである。尚、本実施例では、傘掛フックを上段の傘掛フック２０及び下段の傘掛フック１１の２つとしたが、上段の傘掛フック２０の数は複数設けることができ、その設ける位置は任意に設定できる。

また、吊下用フック１２は、図１に示すように、本体フレーム１０の上端が断面略Ｌ字状に下側に折り曲げ形成されたものであり、後述するリアシート側のトランクルーム壁面Ｂに設けられたスリット状取付口ｂ１に掛合するようになっている。尚、吊下用フック１２の挟み片１２ａの下向き長さは１０ｍｍ〜３０ｍｍ程度が好ましく、該挟み片１２ａと本体フレーム１０との内幅ｗは、トランクルーム壁面Ｂを構成する材質及び厚さにもよるが５ｍｍ〜１０ｍｍ程度が好ましい。

この２段型に構成された本願考案の多段式傘置ハンガー１を用いて傘を収納する場合は、本願考案の多段式傘置ハンガー１、１を２個１組で自動車Ａのトランクルーム壁面Ｂに固定する。例えば、図２に示すように、トランクルーム壁面Ｂの同一の高さの位置に、所定の間隔をおいて、挟み片１２ａの幅寸と同幅のスリット状取付口ｂ１、ｂ１を設ける。本願考案の多段式傘置ハンガー１、１は、その吊下用フック１２、１２が上記スリット状取付口ｂ１、ｂ１にそれぞれ差し込まれると、垂直状に保持される。このとき、上段の傘掛フック２０及び下段の傘掛フック１１が、隣設するもう一つの多段式傘置ハンガー１の上段の傘掛フック２０及び下段の傘掛フック１１とそれぞれ略同一水平線上の高さに位置する。次に、上段の傘掛フック２０、２０及び下段の傘掛フック１１、１１にそれぞれ傘Ｃ１及び傘Ｃ２を横置きすると、当該傘Ｃ１及びＣ２は極めて安定した状態で水平状に保持され、傘の使用時には当該傘を容易に取り出すことができる。

本願考案の一実施例の多段式傘置ハンガー１の斜視図である。 図１の多段式傘置ハンガー１を自動車Ａのトランクルーム壁面Ｂに装着し、傘Ｃ１、Ｃ２を横置きした状態を示す斜視図である。

符号の説明

１ 多段式傘置ハンガー
１０ 本体フレーム
１１ 下段の傘掛フック
１２ 吊下用フック
１２ａ 挟み片
２０ 上段の傘掛フック
２１ 溶接部
Ａ 自動車
Ｂ トランクルーム壁面
ｂ１ 取付口
Ｃ１ 傘
Ｃ２ 傘

Claims (1)

1. リアシート側のトランクルーム壁面に吊下可能な吊下用フックが設けられた本体フレームに、
   傘を横置きに載置する傘掛フックを上下複数段具備したことを特徴とする、
   自動車のトランクルーム用多段式傘置ハンガー。

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