JP3118004B2 - 高周波誘導結合プラズマ質量分析計 - Google Patents

高周波誘導結合プラズマ質量分析計

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JP3118004B2
JP3118004B2 JP02409444A JP40944490A JP3118004B2 JP 3118004 B2 JP3118004 B2 JP 3118004B2 JP 02409444 A JP02409444 A JP 02409444A JP 40944490 A JP40944490 A JP 40944490A JP 3118004 B2 JP3118004 B2 JP 3118004B2
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昌三 小野
健一 阪田
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横河アナリティカルシステムズ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波誘導コイルに高
周波エネルギ―を供給し高周波磁界を形成して高周波誘
導結合プラズマを生じさせ該プラズマを利用して試料中
の被測定元素を分析する高周波誘導結合プラズマ質量分
析計(以下、「ICP−MS」という)に関し、更に詳
しくは、広いダイナミックレンジを簡単にキャリブレ―
ションできるようにしたICP−MSに関する。
【0002】
【従来の技術】第4図は、ICP−MSの一般的な構成
説明図である。この図において、プラズマト―チ1の外
室1bと最外室1cにはガス調節器2を介してアルゴン
ガス供給源3からアルゴンガスが供給され、内室1aに
は試料導入装置4内の固体試料がレ―ザ光源5から照射
されたレ―ザ光によって気化されてのちキャリアガスで
あるアルゴンガスによって搬入されるようになってい
る。
【0003】尚、試料が液体の場合は、第4図の試料導
入装置4とレ―ザ光源5が除去され、導入される液体試
料を霧化してプラズマト―チ1の内室1aに供給するネ
ブライザが装着される。また、試料は固体であることよ
りも液体であることが多い。更に、プラズマト―チ1に
巻回された高周波誘導コイル6には高周波電源10によ
って高周波電流が流され、該コイル6の周囲に高周波磁
界(図示せず)が形成されている。この状態で、上記高
周波磁界の近傍でアルゴンガス中に電子かイオンが植え
付けられると、該高周波磁界の作用によって瞬時に高周
波誘導結合プラズマ7が生ずる。
【0004】また、ノズル8とスキマ―9に挟まれたフ
ォアチャンバ―本体11内は、真空ポンプ12によって
例えば1Torr.に吸引されている。更に、センタ―
チャンバ―13内には、引出し電極14a,アパ―チャ
―レンズ14b,四重極レンズ14c,アパ―チャ―1
4d,及びエントランスレンズ14eが設けられると共
に、該センタ―チャンバ―13の内部は第1油拡散ポン
プ15によって例えば10-4Torr.に吸引され、四
重極マスフィルタ16を収容しているリアチャンバ―1
7内は第2油拡散ポンプ18によって例えば10-5To
rr.に吸引されている。
【0005】この状態で、高周波誘導結合プラズマ中に
上述のようにして気化された試料が導入され、イオン化
や発光が行われる。該プラズマ7内のイオンは、ノズル
8やスキマ―9を経由してのち引出し電極14aの間と
イオンレンズ系4b〜14eの間を通って収束され、四
重極マスフィルタ16に導入される。四重極マスフィル
タ16に入ったイオンのうち目的の質量電荷比のイオン
だけが、通過し二次電子増倍管19に導かれて検出され
る。この検出信号が信号処理部20に送出されて演算・
処理されることによって、前記試料中の被測定元素分析
値が求められるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、上記従来
例において、二次電子増倍管19は高感度を得るため、
パルスモ―ドで使われていた。しかし、近年、被測定元
素をパルスとアナログの両モ―ドで検出し高濃度領域ま
で(例えば、100ppmまで)測定できる新しいタイ
プの二次電子増倍管が開発されている。このため、この
ような二次電子増倍管を使用すれば、従来1ppt〜1
ppmで6桁だったダイナミックレンジが、1ppt〜
100ppmとなり8桁にも広がる。また、パルスとア
ナログの切換えは、例えば、入射イオンが107 cps
(即ち、カウント/秒)以下ならパルスモ―ドとなり、
107 cps以上ならアナログモ―ドとなるように行わ
れるが、できるだけ高感度のパルス範囲を広げたいとい
うこともある。
【0007】然しながら、上述のような新しいタイプの
二次電子増倍管は、被測定元素の高入射時にゲインの低
下やパルス検出系に不感時間が生じていた。このため、
該二次電子増倍管の出力が飽和を起こし、アナログ出力
にリニアに接続するのが困難であるという欠点があっ
た。本発明は、かかる状況に鑑みてなされものであり、
その課題は、広いダイナミックレンジを精度良くしかも
簡単に実現できるようなICP−MSを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被測定元素の
濃度が低い時はパルス出力に基づいて入射イオンを検出
し、被測定元素の濃度が高い時はアナログ出力に基づい
て入射イオンを検出するようにされた、2モードの二次
電子増倍管を含むICP−MSにおいて、前記パルス出
力が飽和する領域では、試料中の被測定元素の同位体の
構成比を用いてパルス出力を補正し、出力を高めること
により、パルス出力とアナログ出力をリニアに接続する
ようにして、前記課題を解決したものである。
【0009】
【作用】本発明は次のように作用する。即ち、被測定試
料を実測してパルス数Pの低下分ΔPを求め、その値を
パルス出力補正回路に記憶させる。この補正後の(Pn
/In)の値は、アナログ電流からパルス数に変換する
係数となる。従って、この(Pn/In)の値を掛算器
に記憶させる。一方、被測定試料の実際の測定に際して
は、測定したパルスレートPにΔPを加えて補正すると
共に、アナログ出力は係数{Pn/In}を掛けてパル
ス比に変換する。
【0010】
【実施例】以下、本発明について図を用いて詳細に説明
する。第1図は本発明実施例の要部構成回路図であり、
図中、第4図と同一記号は同一意味をもたせて使用しこ
こでの重複説明は省略する。また、21はパルス用のプ
リアンプ、22はカウンタ、23はパルス出力補正回
路、24はアナログ用のエレクトロメ―タ、25はA/
D変換器、26は掛算器、27は定数決定回路、28は
選択用スィッチ、29はデ―タ処理表示装置である。
【0011】第2図は、本発明実施例のICP−MSを
用い、濃度500ppbの複数の同位体が存在する元素
の溶液(例えばCe だとすると、天然の存在比により、
140 e は440ppb,142 e は55ppb,138
e は13ppbとなっている)を被測定試料として分
析したときのグラフであり、図中、横軸は試料濃度
(C)を示し、縦軸は被測定元素の同位体を検出した検
出電流値(I)とカウントされたパルス数(P)を示し
ている。また、nは同位体に付したシリアル番号で、P
はパルスのカウント数を示し、Iは被測定元素の同
位体を検出した検出電流値を示している。
【0012】第2図において、シリアル番号4は最も存
在比が大きくシリアル番号1は最も存在比が少なくなっ
ている。また、カウント数Pnと検出電流値Inの比
(Pn/In)は、飽和するまで一定で、飽和すると斜
線部分が低下する。この斜線部分は、検出器自身のゲイ
ンの低下とパルス検出系の不感時間による計数落ちがあ
り、両者が絡み合っている。このように被測定試料を実
測して低下分ΔPを求め、その値を第1図のパルス出力
補正回路23に記憶させる。この補正回路23で補正さ
れた後の(Pn/In)の値は、アナログ電流からパル
ス数に変換する係数となる。従って、この(Pn/I
n)の値を掛算器26に記憶させる。
【0013】一方、被測定試料の実際の測定は、次のよ
うにして行われる。測定したパルスレートPにΔPを加
えて補正すると共に、アナログ出力は係数{Pn/I
n}を掛けてパルス比に変換する。尚、107cps以
上の過大なイオンが入射したときは、パルス部の損傷を
防ぐため、二次電子を途中で止めアナログ出力だけを測
定することが行われる。
【0014】第3図は、上述の動作によってダイナミッ
クレンジが拡大することを示す特性曲線図であり、図
中、横軸は被測定元素の濃度(C)を示し縦軸はパルス
数(P)を示している。この図において、領域Aはパル
スで検出される領域を示し領域Bはアナログで検出され
る領域を示している。また、濃度C1 から濃度C2 まで
の領域はパルス補正領域であり、濃度C2以上の領域は
アナログからパルスへの変換領域を表わしており、これ
らの境界線、即ち、濃度C1 で垂直に引いた破線Lがパ
ルス検出系からアナログ検出系への切換線を示してい
る。
【0015】尚、本発明に係わるICP−MSの他の部
分の動作は、第4図を用いて詳述した前記従来例の場合
と同一であるためここでの重複説明は省略する。また、
本発明は上述の実施例に限定されることなく種々の変形
が可能である。
【0016】
【発明の効果】以上詳しく説明したような本発明によれ
ば、パルス出力とアナログ出力をリニアに接続して、広
いダイナミックレンジを精度良く、しかも簡単に実現で
きる。また、同位体の存在比を利用して異なる濃度を得
ているため、サンプルを一種類測定するだけで自動的に
チューニングできるという利点がある。特に、多点で測
定して補正を行うような構成とした場合は、前記従来例
に比して補正が正確になるという利点がある って、
本発明によれば、2つのモードのチューニングが容易且
つ正確にできるICP−MSが実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の構成説明図である。
【図2】特性曲線図である。
【図3】特性曲線図である。
【図4】従来例の構成説明図である。
【符号の説明】
1 プラズマト―チ 6 高周波誘導コイル 7 高周波誘導結合プラズマ 19 二次電子増倍管 20 信号処理部 21 パルス用のプリアンプ 22 カウンタ 23 パルス出力補正回路 24 アナログ用のエレクトロメ―タ 25 A/D変換器 26 掛算器 27 定数決定回路 28 選択用スィッチ 29 デ―タ処理表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 49/26 G01N 27/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定元素の濃度が低い時はパルス出力に
    基づいて入射イオンを検出し、被測定元素の濃度が高い
    時はアナログ出力に基づいて入射イオンを検出するよう
    にされた、2モードの二次電子増倍管を含む高周波誘導
    結合プラズマ質量分析計であって、 前記パルス出力が飽和する領域では、 試料中の被測定元
    素の同位体の構成比を用いてパルス出力を補正し、出力
    を高めることにより、 パルス出力とアナログ出力をリニアに接続したことを特
    徴とする高周波誘導結合プラズマ質量分析計。
JP02409444A 1990-12-28 1990-12-28 高周波誘導結合プラズマ質量分析計 Expired - Lifetime JP3118004B2 (ja)

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