JP3117698U - 透水性歩道板 - Google Patents

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耕一 廣部
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株式会社廣部硬器
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Abstract

【課題】 人が歩く歩道や地下道に敷設される歩道板であって、雨に濡れても滑ることなく、又上面に形成した表示部が色褪せたり消えることのない透水性歩道板の提供。
【解決手段】 歩道板本体1はセラミック粒子を主材料として所定形状に成形し焼成したもので、内部には微細な穴を無数に有し、そして、上面2に形成した凹部3には顔料などにて着色したセラミック粒子を詰めて焼成することで表示部4を設けている。
【選択図】 図1

Description

本考案は蓄光セラミック粒子をタイル上面に形成した凹部に詰めて焼成して成る透水性歩道板に関するものである。
歩道や駅のプラットホーム、地下道等には表面に多数の点状突起を設けている視覚障害者用歩道板が敷設されている。この視覚障害者用歩道板は盲人や弱視者が安全に歩くことが出来るように、その進行方向や停止位置が分かるようになっている。しかし、これら従来の視覚障害者用歩道板はあくまでも視覚障害者を対象としたものであり、一般の健常者には何の役にも立たないのが実状である。
そこで、上記点状突起を蛍光部材にて構成することで災害時の誘導標識として機能させることが出来る。特開平8−338009号に係る「盲人用歩道板」は視覚障害者ばかりでなく、健常者であっても暗闇の中で安全な歩行が確保出来るようにした歩道板である。この歩道板は蓄光性蛍光体を透明の樹脂またはガラスに混入してなる蛍光部材を突起の部分に表面化するように取り付けたものである。
したがって、大地震が発生して暗闇になってもこの歩道板に沿って安全に歩行することが出来る。またこの蛍光部材で矢印を形成したり、文字を描いたりしてより分かり易く案内することも可能である。しかし、歩道板は歩道に敷設されることで常に人が踏み付けて歩き、その為に靴底との接触圧に耐える強度が必要なことは勿論であるが、雨に濡れた場合に滑り易い状態ではいけない。また蛍光が一定方向へ反射するような鏡面に近い表面状態では問題がある。
地下道などに敷設される歩道板であれば、雨水がかかって濡れことはない為に滑り防止を考慮する必要はないが、地上の歩道に敷設する歩道板であれば滑らないようにすることは重要である。一般に、歩道板の上面に薄い水の膜が形成されることで滑り易い状態となる。
特開平8−338009号に係る「盲人用歩道板」
このように従来の歩道板には上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこの問題点であり、雨に濡れても滑ることなく、又上面に形成した表示部が色褪せたり消えることなく、そして放射する光は一定方向でなくあらゆる方向からも見ることが出来、しかも強度的に高い透水性歩道板を提供する。
本考案に係る透水性歩道板は、透水性と表示機能を兼ね備えたタイルであり、セラミックの粒子及び蓄光セラミック粒子を主な材料として用いる。そこで、セラミック粒子と成形用バインダーを混合して所定形状の板状体に成形し、これを焼成する。この場合に板状体の上面には凹部が形成され、又は焼成後に該凹部を加工することも出来る。
この凹部に着色したセラミック粒子を詰めて焼成することで表示部が形成される。セラミック粒子の着色方法としては、無着色のセラミック粒子と顔料を混合してある大きさの塊りに焼成すると共に、これを細かく粉砕して行われる。各粒子は所定の色彩に着色され、これを上記凹部に詰めて再度焼成する。一方、上記顔料の代わりに蓄光セラミック粒子をセラミック粒子と混合して凹部に詰めて焼成することも出来る。
ここで、凹部に詰めるセラミック粒子にも成形用バインダーが混合され、再度焼成することで歩道板が完成する。又、蓄光セラミック粒子で表示部を構成することもあり、さらに蓄光セラミック粒子を顔料にて着色したものを凹部に詰めて焼成することも可能である。ここで、凹部にセラミック粒子又は蓄光セラミック粒子を詰めて形成される表示部の形状は、記号、文字、図形などとされ、道案内の表示機能を果たすことが出来る。
本考案の歩道板はセラミックの細かい粒子を成形し、これを焼成したものであり、内部には微細な穴が無数に形成される。従って、これら微細穴を通過して雨水は流れ落ちることが出来る為に、上面に雨水が溜まることはなく、該歩道板を歩いても滑らない。そして、上面は滑らかな平滑面ではなく、小さな凹凸面と成っていることも滑り止め効果をもたらす。一方、上面には表示部が形成され、該表示部は着色したセラミック粒子又は蓄光セラミック粒子にて形成され、長期間にわたっても表示機能は安定している。
図1は本考案に係る透水歩道板の製造工程を表す実施例である。
(a)は歩道板本体1を示す断面図であり、上面2には凹部3が形成されている。この歩道板本体1は細かく砕いたセラミック粒子、無鉛フリット、及びはい土を混合して金型で成形し、これを焼成して作られる。そして、上記セラミック粒子としては、例えば使い古した屋根瓦を粉砕して作ることが出来、そうすることで経済性並びに環境保全に役立つ。
同図の歩道板本体1には凹部3が成形にて設けられ、これを焼成しているが、焼成後に該凹部3を加工する場合もあり得る。ここで、上記焼成温度は650℃〜1300℃としている。
(b)は上記歩道板本体1の上面2に形成した凹部3に表示部4を詰めた場合であり、該表示部4は同じくセラミック粒子を材料としているが、歩道板本体1と区別する為に顔料が使用される。すなわち、着色したセラミック粒子が使用される。ここで、表示部4は色々あって、文字、記号、図形、模様などその種類や形態は限定しないことにするが、歩道板が敷設される場所によって適当な表示部4が形成される。
表示部4は細かいセラミック粒子と顔料を混合してある大きさの塊りに成形し、これを再度粉砕した粒子を使用する。従って、顔料はセラミック粒子に固着して着色される為に、表示部4に色斑はなく、雨水が当っても色褪せしたり消えることはない。
(c)は凹部3にセラミック粒子を詰めた(b)の状態で歩道板本体1と共に焼成されて完成する。この歩道板は上記の通り、歩道板本体1の上面2に色彩を違わせた表示部4が形成されている。該表示部4は黒色、緑色、赤色などにて形成され、歩行者にとって見やすい表示部4となっている。そして、該歩道板は主として一般道路の歩道に敷設して使用されるが、地下道に用いることは自由である。
ところで、本考案の歩道板における表示部4が夜間にても見えるように、また周囲が暗闇になる災害時にも認識することが出来るように、光を発するように機能させる場合もある。この場合には、上記顔料の代わりに蓄光セラミック粒子を混合する。又、蓄光セラミック粒子を凹部3に詰めて歩道板本体1と共に焼成することも出来る。さらには、セラミック粒子に顔料を加えると共に蓄光セラミック粒子を混合したものを焼成して出来る塊りを粉砕し、この粉砕したセラミック粒子を凹部3に詰めて再度焼成することも可能である。
ところで、本考案の歩道板はその上面に表示部4が形成されている為に、通行人は該表示部4を見て歩くことが出来る。そして、セラミック粒子を固めた歩道板である為に、内部には微細な穴が無数に形成されており、この穴を通して上面2に溜まる雨水は流れ落ちることが出来る。
ところで、歩道板本体1は廃瓦屑を粉砕したセラミック粒子と、無鉛フリット、はい土を混合した材料を用いる。ここで、廃瓦屑のセラミック粒子の重量割合は50%〜80%とし、残りを無鉛フリットとはい土を混合する。この場合、無鉛フリットとはい土の割合は7:3としている。
透水用歩道板の製造工程。
符号の説明
1 歩道板本体
2 上面
3 凹部
4 表示部













Claims (4)

  1. 人が歩く歩道や地下道に敷設される歩道板において、歩道板本体はセラミック粒子を主材料として所定形状に成形し、焼成したもので内部には微細な穴を無数に有し、そして、上面に形成した凹部には顔料などにて着色したセラミック粒子を詰めて焼成することで表示部を設けたことを特徴とする透水性歩道板。
  2. 人が歩く歩道や地下道に敷設される歩道板において、歩道板本体はセラミック粒子を主材料として所定形状に成形し、焼成したもので内部には微細な穴を無数に有し、そして、上面に形成した凹部には蓄光セラミック粒子を詰めて焼成することで表示部を設けたことを特徴とする透水性歩道板。
  3. 人が歩く歩道や地下道に敷設される歩道板において、歩道板本体はセラミック粒子を主材料として所定形状に成形し、焼成したもので内部には微細な穴を無数に有し、そして、上面に形成した凹部には顔料などにて着色した蓄光セラミック粒子を詰めて焼成することで表示部を設けたことを特徴とする透水性歩道板。
  4. 人が歩く歩道や地下道に敷設される歩道板において、歩道板本体はセラミック粒子を主材料として所定形状に成形し、焼成したもので内部には微細な穴を無数に有し、そして、上面に形成した凹部にはセラミック粒子と蓄光セラミック粒子を混合して詰め、焼成することで表示部を設けたことを特徴とする透水性歩道板。
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