JP3117242B2 - 生体管路拡張具 - Google Patents

生体管路拡張具

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JP3117242B2
JP3117242B2 JP19781491A JP19781491A JP3117242B2 JP 3117242 B2 JP3117242 B2 JP 3117242B2 JP 19781491 A JP19781491 A JP 19781491A JP 19781491 A JP19781491 A JP 19781491A JP 3117242 B2 JP3117242 B2 JP 3117242B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管,食道,胆管,膵
管,尿道,尿管等の生体管路内に発生した狭窄部を拡張
し、前記管路の内腔を確保する為の生体管路拡張具に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体管路拡張具としては、例えば
特願平1−157149号に示される構成のものが開発
されている。この生体管路拡張具には流体の給排に応じ
て拡張・収縮可能なバルーンを有し、加熱または冷却し
た流体を供給するバルーン付カテーテル(バルーンダイ
レーター)が設けられており、このバルーン付カテーテ
ルのバルーンの外周面に形状記憶樹脂から成るステント
(拡張具本体)が離脱可能に装着されている。
【0003】そして、この生体管路拡張具の使用時には
バルーンの外周面に装着されているステントがバルーン
付カテーテルの操作にともない生体管路内の狭窄部に挿
入されたのち、カテーテルのバル―ン内に温水を潅流さ
せる事によってステントを加温して軟化拡張し、拡張後
はバル―ン内に冷水を潅流させる事によってステントを
冷却して、拡張状態を維持させ、管路の内腔を確保する
状態で生体管路内の狭窄部に留置されるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バルーン付
カテーテルの挿入作業時には図7に示すようにカテーテ
ルaのバルーンbの外周面上にステントcが装着されて
いる状態でガイドワイヤdにガイドされながらこのカテ
ーテルaが内視鏡の鉗子チャンネル内を経て目的の生体
管路内に挿入される。
【0005】そして、バルーン付カテーテルaが湾曲し
た内視鏡内に挿入された際、又は内視鏡の鉗子起上台通
過時、あるいは屈曲した生体管路内への挿入時等にはこ
のカテーテルaのバルーンb上に装着されたステントc
もカテーテルaのバルーンbと一体的に屈曲されること
になる。このとき、形状記憶樹脂から成るステントcの
形状が例えばコイル形状,フレックス形状等の旋回型
で、略密巻コイル形状に形成されている場合にはカテー
テルaのバルーンbと一体的にステントcが屈曲した際
に、このステントcの屈曲部eではステントcの隣接コ
イルの接合部c1,c1 間に隙間fが形成される。
【0006】そのため、この屈曲部eの部分ではステン
トcの外周面に比較的大きな凹凸部が形成されるので、
内視鏡チャンネル内,鉗子起上台,生体管路内挿入時
に、摩擦抵抗が大きくなり、ステントcの屈曲部eが周
囲の壁面等に引っかかりやすくなる問題がある。そし
て、ステントcの屈曲部eが周囲の壁面等に引っかかっ
た場合にはステントcの挿入時の挿入力量が大きくな
り、カテーテルaの操作性が低下する問題があるととも
に、内視鏡チャンネル内,鉗子起上台,或いは粘膜等で
できた生体管路等を損傷するおそれがある。
【0007】さらに、鉗子起上台においてステントcの
屈曲部eの隙間fが引っかかった場合にはカテーテルa
のバルーンbからステントcが抜け落ちるおそれがある
ので、カテーテルaの操作が難しくなる問題があった。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、拡張具本体の挿入作業時に内視鏡チャ
ンネルや生体管路等の周囲壁面に拡張具本体が引っかか
りにくくして操作性の向上を図ることができるととも
に、周囲壁面の損傷を防止することができる生体管路拡
張具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は流体の給排に応
じて拡張・収縮可能なバルーンを有し、加熱または冷却
した流体を供給するバルーン付カテーテルと、上記バル
ーンの外周面に離脱可能に装着され、略コイル状に巻回
された形状記憶樹脂から成る拡張具本体とを備え、上記
バルーン付カテーテルの操作にともない上記拡張具本体
が生体管路内の狭窄部に挿入留置される生体管路拡張具
において、上記バルーンの外周面に上記拡張具本体のコ
イル間隙に挿入される弾性変形可能な挿入部を設けたも
のである。
【0010】
【作用】湾曲した内視鏡チャンネル内,鉗子起上台,屈
曲した生体管路内等への挿入時にカテーテルのバルーン
と一体的に拡張具本体が屈曲した際には拡張具本体の隣
接コイルの接合部間に形成される隙間の形状に合わせて
拡張具本体のコイル間隙に挿入された挿入部を弾性変形
させてその拡張具本体の隣接コイルの接合部間の隙間を
埋めることにより、拡張具本体の屈曲部分の外周面に大
きな凹凸部が形成されることを防止し、拡張具本体の挿
入作業時に内視鏡チャンネルや生体管路等の周囲壁面に
拡張具本体が引っかかりにくくするようにしたものであ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1乃至図4
を参照して説明する。図1(A)は生体管路拡張具1全
体の概略構成を示すものである。この生体管路拡張具1
には加熱または冷却した流体を供給するバルーン付カテ
ーテル(バルーンダイレーター)2が設けられている。
【0012】このカテーテル2の先端部には図1(B)
に示すように流体の給排に応じて拡張・収縮可能なバル
ーン3が設けられている。さらに、このバルーン3の外
周面には図2に示すように板状の形状記憶樹脂材料が略
コイル状に巻回されたステント(拡張具本体)4が離脱
可能に装着されている。
【0013】このステント4の形状記憶樹脂材料として
は例えばポリノルボルネン,トランス−1,4−ポリイ
ソプロピレン,スチレン−ブタジエン共重合体,ポリウ
レタン等を用いている。
【0014】そして、このステント4は所定の温度(以
下、形状回復温度という)以上に加熱されるとゴム状態
になり、軟化して記憶形状に回復し、形状回復温度以下
になるとプラスチック状態になり硬化する。なお、この
形状回復温度は例えば40〜60℃の間で設定されてい
る。
【0015】また、形状記憶樹脂から成るステント4の
形状回復温度以上での記憶形状は例えば生体管路s内に
留置後、回収しやすくする為に、生体管路sの内径より
小さく、細径に設定されている。
【0016】さらに、このステント4の後端には孔部5
が形成されており、この孔部5内に手術用縫合糸等から
成るループ状の回収糸6が取付けられている。そして、
このステント4を回収する際には、把持鉗子等でループ
状の回収糸6を把持することにより、容易にステント4
を回収できるようになっている。
【0017】一方、バルーン3の外周面にはステント4
のコイル間隙4a…に挿入される弾性変形可能な挿入部
7が突設されている。この挿入部7は例えばシリコー
ン,ポリウレタン等のゴム状弾性体によってステント4
の略螺旋形状のコイル間隙4a…を埋めるようにステン
ト4のコイル間隙4a…と略同形状の螺旋形状に形成さ
れており、バルーン3の外周面に接着等により一体的に
固定されている。そして、ステント4が装着されたカテ
ーテル2を湾曲した内視鏡チャンネル内,鉗子起上台,
屈曲した生体管路内等に挿入する際、この挿入部7によ
って内視鏡チャンネルや生体管路等の周囲壁面にステン
ト4のコイル間隙4a…の凹凸が引っかかることを防止
するようになっている。
【0018】また、カテーテル2の手元側には分岐管路
8が設けられている。そして、この分岐管路8の一方側
には第1の手元側カテーテル9aの一端部、他方側には
第2の手元側カテーテル9bの一端部がそれぞれ連結さ
れている。
【0019】第1の手元側カテーテル9aの他端部には
バルーン3内に空気や生理食塩水を注入,排出させる為
の注入、排出孔10が設けられており、この注入、排出
孔10には三方活栓11,圧力ゲージ12,及び注入、
排出用のシリンジ13を取り付けた加圧用ピストル14
がそれぞれ設けられている。そして、これによりバルー
ン3内への注入圧力をモニターしながら加圧可能となっ
ている。
【0020】さらに、第2の手元側カテーテル9bの他
端部にはカテーテル2の先端開口部2aと連通し、内部
に図4に示すガイドワイヤー15が挿入可能な、ガイド
ワイヤー孔16が設けられている。
【0021】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、図3(A)に示すような生体管路s中に形成
された狭窄部hを上記構成の生体管路拡張具1を用いて
拡張する作業について説明する。
【0022】まず、経内視鏡的にガイドワイヤー15を
目的の生体管路s内に挿入し、このガイドワイヤー15
の先端を狭窄部hを若干越える位置まで挿入させる。続
いて、体外に配置されているガイドワイヤー15の後端
部をカテーテル2の先端開口部2aからこのカテーテル
2内に挿入し、このガイドワイヤー15に沿わせた状態
でステント4が装着されたカテーテル2の先端部を目的
の狭窄部hの場所まで挿入する。
【0023】このカテーテル2の挿入作業中、内視鏡が
湾曲していたり、又は鉗子起上台通過時、あるいは生体
管路sが屈曲していた場合には図4に示すようにカテー
テル2のバルーン3と一体的にステント4が屈曲する。
【0024】このとき、ステント4の略螺旋形状のコイ
ル間隙4a…にはバルーン3の外周面に突設された弾性
変形可能な挿入部7が挿入されているので、ステント4
の隣接コイル間隙4a…に形成される隙間の形状に合わ
せてこの挿入部7が弾性変形し、ステント4の屈曲部分
17の外周面に大きな凹凸部が形成されることを防止す
ることができる。そのため、ステント4の屈曲部分17
の外周面を略平滑面の状態で保持させることができるの
で、カテーテル2の挿入操作を円滑に行なうことができ
るとともに、内視鏡チャンネルや生体管路s等の周囲壁
面にステント4が引っかかりにくくすることができ、内
視鏡チャンネルや生体管路s等の周囲壁面を傷つけずに
ステント4を挿入させることができる。
【0025】また、図3(A)に示すようにステント4
を目的の狭窄部hの場所まで挿入させたのち、カテーテ
ル2内からガイドワイヤー15を抜去する。この状態
で、加温した生理食塩水をシリンジ等で第2の手元側カ
テーテル9bのガイドワイヤー孔16内に注入し、カテ
ーテル2内に供給する。なお、このときの加温生理食塩
水の温度はステント4の形状記憶樹脂材料の形状回復温
度より若干高めに設定されている。
【0026】手元側からの加温生理食塩水の注入によ
り、カテーテル2の先端開口部2aからはこの加温生理
食塩水が生体管路s内に放出される。そして、この加温
生理食塩水によってステント4の形状記憶樹脂材料全体
が形状回復温度以上に加温されるので、このステント4
が軟化する。
【0027】この状態で、続いて第1の手元側カテーテ
ル9aの注入、排出孔10に接続した加圧用ピストル1
4を操作し、シリンジ13内の空気又は生理食塩水をバ
ルーン3内に注入する。この際、バルーン3内を過剰に
加圧しないように圧力ゲ―ジ12で加圧圧力をモニター
しながら加圧操作を行なう。
【0028】このときのバルーン3の加圧により、バル
ーン3の外周面上に装着され、温水により軟化したステ
ント4及びバルーン3の外周面に突設された挿入部7は
バルーン3の膨張と同時に拡張される。
【0029】さらに、ステント4が図3(B)に示すよ
うに所望の大きさまで拡張された後、今度はステント4
の形状記憶樹脂材料の形状回復温度以下の生理食塩水を
第2の手元側カテーテル9bのガイドワイヤー孔16内
に注入し、これをカテーテル2の先端開口部2aから生
体管路s内に放出させ、ステント4の形状記憶樹脂材料
全体を冷却する。この冷却により、ステント4は拡張状
態で硬化する。
【0030】次に、第1の手元側カテーテル9aの注
入、排出孔10を介してバルーン3内の空気・水を排出
し、図3(C)に示すようにバルーン3を収縮させる。
この状態で、生体管路s内から体外へカテーテル2を取
り出す。これにより、ステント4のみを生体管路s内の
狭窄部hを拡張した状態で留置させることができる。な
お、バルーン3の挿入部7はバル―ン3の外周面に一体
的に固定されているので、カテーテル2と共に体外に取
り出される。
【0031】そこで、上記構成のものにあってはバルー
ン3の外周面に弾性変形可能な挿入部7を突設し、この
挿入部7をステント4のコイル間隙4aに挿入させたの
で、湾曲した内視鏡チャンネル内,鉗子起上台,屈曲し
た生体管路s内等への挿入時にカテーテル2のバルーン
3と一体的にステント4が屈曲した際にはステント4の
隣接コイル間隙4a…の形状に合わせて挿入部7を弾性
変形させてそのステント4の隣接コイル間隙4a…を埋
めることができる。
【0032】そのため、従来のようにステント4の屈曲
部分17の外周面に大きな凹凸部が形成されることを防
止することができるので、ステント4の挿入作業時に内
視鏡チャンネルや生体管路s等の周囲壁面にステント4
が引っかかりにくくすることができる。
【0033】したがって、湾曲した内視鏡チャンネル
内,鉗子起上台,屈曲した生体管路s内等へのステント
4の挿入作業を円滑に行なうことができるので、従来に
比べてカテーテル2の操作性の向上を図ることができる
とともに、内視鏡チャンネル,鉗子起上台,或いは粘膜
等でできた生体管路s等の周囲壁面の損傷を防止するこ
とができる。
【0034】さらに、ステント4の屈曲部分17の外周
面が鉗子起上台等の周囲壁面に引っかかることを防止で
きるので、カテーテル2のバルーン3からステント4が
抜け落ちることを防止することもできる。
【0035】なお、再狭窄等で、ステント4を回収する
必要が生じた場合にはステント4を留置している生体管
路s内に、カテーテル2等を介して形状回復温度以上の
生理食塩水を注入し、ステント4を生体管路sの径より
も小さい初期形状(記憶形状)に戻す。そして、この状
態でステント4の後端に設けた回収糸6を把持鉗子等で
把持して抜去することにより、ステント4を容易に回収
することができる。
【0036】また、ガイドワイヤー15の外周面の少な
くとも一部に形状記憶樹脂材料によってコーティングさ
れたコーティング部を設け、このコーティング部の形状
記憶樹脂材料の形状回復温度を体温以下、例えば30〜
37℃程度に設定してもよい。
【0037】この場合、人間の体温は37℃程度である
ので、ガイドワイヤー15が体内に挿入された状態では
ガイドワイヤー15のコーティング部は形状記憶樹脂材
料の形状回復温度以上の状態で保持され、ガイドワイヤ
ー15は柔軟な状態で保持される。
【0038】そして、例えばカテーテル2を介して体温
以下の冷水をガイドワイヤー15のコーティング部の周
囲に供給することにより、コーティング部を硬化させ、
トルクの伝達性を向上させることができる。ここで、冷
水の供給を停止することにより、体温によってガイドワ
イヤー15のコーティング部の温度を形状回復温度以上
の状態に加熱して簡単にガイドワイヤー15の柔軟性を
回復させることができる。したがって、上記構成のもの
にあっては冷水の供給状態に応じてガイドワイヤー15
の柔軟性とトルク伝達性との2つの相反する特性をバラ
ンスよく制御させることができる。
【0039】さらに、ガイドワイヤー15の内部に電熱
線ヒータを内蔵させるとともに、このガイドワイヤー1
5の外周面の少なくとも一部に形状記憶樹脂材料によっ
てコーティングされたコーティング部を設け、このコー
ティング部の形状記憶樹脂材料の形状回復温度を体温
(37℃程度)以上に設定してもよい。
【0040】この場合にはコーティング部の形状記憶樹
脂材料の形状回復温度が体温(37℃程度)以上に設定
されているので、ガイドワイヤー15が体内に挿入され
た際に、電熱線ヒータが非通電の状態で保持されている
状態ではガイドワイヤー15のコーティング部は硬く、
トルクの伝達性が高い状態で保持される。
【0041】そして、電熱線ヒータに通電してガイドワ
イヤー15を加熱し、ガイドワイヤー15のコーティン
グ部を形状記憶樹脂材料の形状回復温度以上に加熱させ
ることにより、ガイドワイヤー15を柔軟な状態に軟化
させることができる。したがって、この場合には電熱線
ヒータのオン、オフ操作によってガイドワイヤー15の
柔軟性とトルク伝達性との2つの相反する特性をバラン
スよく制御させることができる。
【0042】また、ガイドワイヤー15を先端側に配置
される第1のワイヤー構成部材と後端側の第2のワイヤ
ー構成部材とを別体に形成し、これらを例えば捩じ込み
結合部を介して結合するとともに、先端側の第1のワイ
ヤー構成部材の外周面のみに親水性潤滑処理を施した親
水性潤滑処理部を設ける構成にしてもよい。
【0043】この場合には、簡単な設備で長尺のガイド
ワイヤー15の目的部位のみに局部的に親水性潤滑処理
を施すことができる。すなわち、ガイドワイヤー15に
親水性潤滑処理を施す場合には前処理としてプラズマ照
射またはO3ガスとの接触によってガイドワイヤー15
の素材表面を反応性の高い状態に活性化する必要があ
る。そして、活性化処理した後、親水性潤滑処理を施さ
ずに放置した場合にはガイドワイヤー15の素材は急速
に劣化し、使用不能になるので、活性化処理した後は、
直ちに親水性潤滑処理を施す必要がある。
【0044】しかし、プラズマ照射を長尺のガイドワイ
ヤー15の一部に局部的に行なう場合にはプラズマ照射
を行なわない部分を反応管の外部に露出させたまま、必
要部分のみを反応管内に入れ、反応管内を10-5〜10
-7Torr程度の高真空状態に保持する必要があるので、反
応管におけるガイドワイヤー15の突出部の気密状態の
確保は極めて困難になる。
【0045】同様に、O3 ガスによる処理の場合も必要
部分のみを反応管内に入れ、反応管のガイドワイヤー1
5の突出部の気密状態を確保する必要があるが、O3
スはシール材を極端に劣化させるので、実用上は困難で
ある。
【0046】したがって、上記構成のように長尺のガイ
ドワイヤー15を別体の第1のワイヤー構成部材と第2
のワイヤー構成部材とを捩じ込み結合部を介して結合
し、比較的長さが短い第1のワイヤー構成部材のみに親
水性潤滑処理部を設けることにより、結合する前の比較
的長さが短い第1のワイヤー構成部材全体をプラズマ照
射等の前処理を行なう反応管の内部に収容して前処理を
行なわせることができるので、親水性潤滑処理を施す設
備を簡略化することができ、この簡単な設備で長尺のガ
イドワイヤー15の目的部位のみに局部的に親水性潤滑
処理を施すことができる。
【0047】さらに、長尺のガイドワイヤー15の手元
側には親水性潤滑処理が施されていないので、手が滑る
ことがなく、操作性の向上を図ることができる。また、
耐久性の低い第1のワイヤー構成部材のみを交換し、第
2のワイヤー構成部材は再使用することができるので、
コスト低下を図ることもできる。さらに、別体の第1,
第2のワイヤー構成部材の硬度、弾発性を変えることが
できるので、使用目的に合わせて好適なガイドワイヤー
15を使用することができ、使い勝手の向上を図ること
ができる。
【0048】なお、親水性潤滑処理部を設けた第1のワ
イヤー構成部材と親水性潤滑処理が施されていない第2
のワイヤー構成部材との間を形状記憶合金材料によって
形成されたパイプジョイントによって結合することもで
きる。この場合、形状記憶合金材料からなるパイプジョ
イントの記憶形状はワイヤー構成部材の外径寸法よりも
小径に設定されており、パイプジョイントをワイヤー構
成部材の外径寸法よりも大径に塑性変形させた状態で第
1,第2のワイヤー構成部材の各結合端部をパイプジョ
イント内に挿入したのち、このパイプジョイントを初期
の記憶形状に形状復帰させ、第1,第2のワイヤー構成
部材の各結合端部間を連結させるようになっている。し
たがって、この場合にはガイドワイヤー15の組み立て
作業を容易に行なうことができる。
【0049】さらに、ガイドワイヤー15を3個以上の
別体のワイヤー構成部材を連結して構成し、適宜の連結
か所のワイヤー構成部材に親水性潤滑処理部を設ける構
成にしてもよい。
【0050】また、図5(A)〜(C)は本発明の第2
の実施例を示すものである。これは、第1の実施例のよ
うに板状の形状記憶樹脂を螺旋形に巻いて形成されたス
テント4に変えて、図5(B)に示すように円柱状の形
状記憶樹脂をコイル形状に巻回したステント21を設け
たものである。この場合、ステント21の形状記憶樹脂
材料の形状回復温度は40〜60℃の間で設定されてお
り、第1の実施例と同じく、回収時を想定してこのステ
ント21の記憶形状は挿入する生体管路sの管路径より
小さく細径に設定されている。
【0051】さらに、バルーン3の外周面には図5
(A)に示すようにこのステント21のコイル間隙21
a…に挿入される弾性変形可能な引っかかり防止用の挿
入部22が突設されている。この挿入部22は例えばシ
リコーン,ポリウレタン等のゴム状弾性体によってステ
ント21の略螺旋形状のコイル間隙21a…を埋めるよ
うにステント21のコイル間隙21a…と略同形状の螺
旋形状に形成されており、バルーン3の外周面に接着等
により一体的に固定されている。
【0052】そして、上記構成の生体管路拡張具1は第
1の実施例と全く同じ方法によって生体管路s内に挿入
され、図5(C)に示すようにステント21のみを生体
管路s内の狭窄部hを拡張した状態で留置させることが
できる。
【0053】また、螺旋形状の挿入部22はバルーン3
の外周面に接着等により固定されているので、カテーテ
ル2のバルーン3の収縮抜去とともに一体的に生体外に
取り出される。
【0054】そこで、上記構成のものにあってはステン
ト21のコイル間隙21a…にはバル―ン3の外周面に
一体的に形成した引っかかり防止用の挿入部22を設け
ているので、湾曲した内視鏡チャンネル内,鉗子起上
台,屈曲した生体管路s内等への挿入時にカテーテル2
のバルーン3と一体的にステント21が屈曲した際には
第1の実施例と同じく、ステント21の隣接コイル間隙
21a…の形状に合わせて挿入部22を弾性変形させて
そのステント21の隣接コイル間隙21a…を埋めるこ
とにより、ステント21の屈曲部分の外周面に大きな凹
凸部が形成されることを防止することができ、ステント
21の挿入作業時に内視鏡チャンネルや生体管路s等の
周囲壁面にステント21が引っかかりにくくすることが
できる。
【0055】したがって、湾曲した内視鏡チャンネル
内,鉗子起上台,屈曲した生体管路s内等へのステント
21の挿入作業を円滑に行なうことができるので、従来
に比べてカテーテル2の操作性の向上を図ることができ
るとともに、内視鏡チャンネル,鉗子起上台,或いは粘
膜等でできた生体管路s等の周囲壁面の損傷を防止する
ことができる。さらに、ステント21の屈曲部分の外周
面が鉗子起上台等の周囲壁面に引っかかることを防止で
きるので、カテーテル2のバルーン3からステント21
が抜け落ちることを防止することもできる。
【0056】また、図6(A)〜(D)は本発明の第3
の実施例を示すものである。これは、第2の実施例のバ
ルーン3の構造を変えたものである。すなわち、この実
施例ではバルーン3の外周面の円筒部31に第2の実施
例のステント21のコイル間隙21a…に挿入される略
螺旋波形の挿入部32が一体成形されている。
【0057】この場合、図6(A),(B)に示すよう
にバルーン3が収縮している状態ではバルーン3の略螺
旋波形の挿入部32は円筒部31の外周面に突設された
状態で保持されており、この状態で挿入部32の螺旋波
形の突部がステント21のコイル間隙21a…に挿入さ
れている。
【0058】そして、この生体管路拡張具1も第1,第
2の実施例と全く同じ方法によって生体管路s内の狭窄
部hに挿入される。この際、湾曲した内視鏡チャンネル
通過時、鉗子起上台通過時、又屈曲した生体管路sの通
過時においても、ステント21のコイル間隙21a…に
バルーン3の略螺旋波形の挿入部32が埋設されている
ので、内視鏡チャンネルや生体管路s等の周囲壁面にス
テント21が引っかかることなく挿入される。
【0059】また、挿入後、カテーテル2の先端開口部
2aよりステント21の形状回復温度以上の生理食塩水
を注入し、ステント21全体を加温する。この加温によ
り形状記憶樹脂から成るステント21は軟らかくなり、
この状態でバル―ン3内に空気又は水を注入しバル―ン
3を膨張させると図6(C)に示すようにバル―ン3の
略螺旋波形の挿入部32も伸張し、これにともない軟化
したコイル状のステント21も拡張する。
【0060】さらに、ステント21が所望の大きさまで
拡張された後、カテーテル2の先端開口部2aより形状
回復温度以下の冷却用生理食塩水を放出させ、ステント
21全体を冷却する。この冷却により形状記憶樹脂から
成るステント21は拡張状態で硬化する。
【0061】その後、図6(D)に示すようにバル―ン
3内に注入した空気,水等を排出し、バル―ン3を収縮
させ、抜去すると、形状記憶樹脂から成るステント21
は生体管路sの狭窄部hを拡張した状態で保持される。
【0062】そこで、上記構成のものにあってはコイル
状ステント21の隣接コイル間隙21a…に略螺旋波形
の挿入部32を埋設しているので、第1,第2の実施例
と同じく内視鏡チャンネル,鉗子起上台,生体管路s等
の周囲壁面でステント21の隣接コイル間隙21a…が
引っかかることなく、損傷を防止する他、バル―ン3か
らステント21が取れてしまうこともない。なお、本発
明は上記各実施例に限定されるものではなく、この発明
の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿
論である。
【0063】
【発明の効果】本発明によればバルーンの外周面に拡張
具本体のコイル間隙に挿入される弾性変形可能な挿入部
を設けたので、拡張具本体の挿入作業時に内視鏡チャン
ネルや生体管路等の周囲壁面に拡張具本体が引っかかり
にくくして操作性の向上を図ることができるとともに、
周囲壁面の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例の生体管路拡張具を
示すもので、(A)は全体の概略構成図、(B)は要部
の縦断面図。
【図2】 ステントを示す側面図。
【図3】 生体管路拡張具の使用状態を示すもので、
(A)は生体管路内の狭窄部にステントを挿入させた状
態を示す縦断面図、(B)はバルーンを拡張させた状態
を示す縦断面図、(C)はバルーン付カテーテルの引き
抜き状態を示す縦断面図。
【図4】 ステントが装着されているバルーンが屈曲さ
れた状態を示す側面図。
【図5】 この発明の第2の実施例を示すもので、
(A)はバルーン付カテーテルの先端部にステントが装
着された状態を示す要部の縦断面図,(B)はステント
を示す斜視図、(C)はバルーン付カテーテルの引き抜
き状態を示す縦断面図。
【図6】 この発明の第3の実施例を示すもので、
(A)はバルーン付カテーテルの先端部を示す側面図、
(B)はバルーン付カテーテルの先端部にステントが装
着された状態を示す要部の縦断面図、(C)はバルーン
を拡張させた状態を示す縦断面図、(D)はバルーン付
カテーテルの引き抜き状態を示す縦断面図。
【図7】 従来例を示す要部の側面図。
【符号の説明】
2…バルーン付カテーテル,3…バルーン,4,21…
ステント(拡張具本体),4a,21a…コイル間隙,
7,22,32…挿入部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 29/00 - 29/04 A61M 25/10 A61F 2/06 A61B 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の給排に応じて拡張・収縮可能なバ
    ルーンを有し、加熱または冷却した流体を供給するバル
    ーン付カテーテルと、上記バルーンの外周面に離脱可能
    に装着され、略コイル状に巻回された形状記憶樹脂から
    成る拡張具本体とを備え、上記バルーン付カテーテルの
    操作にともない上記拡張具本体が生体管路内の狭窄部に
    挿入留置される生体管路拡張具において、上記バルーン
    の外周面に上記拡張具本体のコイル間隙に挿入される弾
    性変形可能な挿入部を設けたことを特徴とする生体管路
    拡張具。
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