JP3117157U - 甲板収納型テーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】甲板がスライド落下する際の衝撃を緩和する機構の構造をシンプルにしてテーブルをコンパクトに構成するとともに、その機構への紙等の巻き込みによる故障を防止することにある。
【解決手段】二本のレール12と、それらのレールに左右両端部を昇降可能に支持された甲板支持部材7と、その甲板支持部材の上昇限位置で概略水平な使用姿勢と手前を跳ね上げて垂直にした収納姿勢との間で回動可能にその甲板支持部材に支持された甲板8と、を具え、その収納姿勢にした甲板を甲板支持部材とともに二本のレールの間に落下させ得るようにした甲板収納型テーブル1において、前記甲板支持部材に本体を固定されたロータリダンパ9と、前記甲板支持部材に回転可能に支持されて前記ロータリダンパの回転軸に駆動結合されたピニオン10と、前記レールに固定されて前記ピニオンと噛合するラック11と、を具えてなるものである。
【選択図】図1

Description

この考案は、固定席や移動観覧席等に用いて好適な、甲板を収納可能なテーブルに関するものである。
固定席や移動観覧席等に用いられる従来の甲板収納型テーブルとしては、二本のガイド部材と、それらのガイド部材でスライド昇降可能に支持するとともにその上昇限位置で概略水平な使用姿勢と手前を跳ね上げた収納姿勢との間で回動可能とした甲板とを具え、その収納姿勢にした甲板を二本のガイド部材に沿ってスライド落下させ得るようにするとともに、その甲板がスライド落下する際の衝撃を緩和するためにさらに、甲板とガイド部材とを連結するリンクに設けたコイルバネや、甲板と摩擦接触するロータリダンパや、甲板に連結してガイド部材上端部のプーリに掛けたワイヤで吊り下げたカウンタウエイト等の衝撃緩和機構を二本のガイド部材の間に具えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平8−336425号公報
しかしながら上述の如き従来の甲板収納型テーブルの衝撃緩和機構は、スペースをとるためテーブルをコンパクトにすることができなかった。また、紙等の巻き込みが発生して故障の要因となっていた。
この考案は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、この考案の甲板収納型テーブルは、互いに平行に延在する二本のガイド部材と、それらのガイド部材に左右両端部を昇降可能に支持された甲板支持部材と、その甲板支持部材の上昇限位置で概略水平な使用姿勢と手前を跳ね上げて前記ガイド部材と平行にした収納姿勢との間で回動可能にその甲板支持部材に支持された甲板と、を具え、その収納姿勢にした甲板を甲板支持部材とともに前記二本のガイド部材に沿って落下させ得るようにした甲板収納型テーブルにおいて、前記甲板支持部材に本体を固定されたロータリダンパと、前記甲板支持部材に回転可能に支持されて前記ロータリダンパの回転軸に駆動結合されたピニオンと、前記ガイド部材に固定されて前記ピニオンと噛合するラックと、を具えてなるものである。
かかる甲板収納型テーブルにあっては、テーブルの使用時は、二本のガイド部材に左右両端部を昇降可能に支持された甲板支持部材を上昇限位置まで上昇させるとともに、甲板を収納姿勢から手前に回動させて倒せば甲板が概略水平な使用姿勢となり、テーブルの不使用時は、甲板を使用姿勢から手前を跳ね上げて垂直な収納姿勢まで回動させるとともに、その収納姿勢の甲板と甲板支持部材とを上昇限位置から自重で落下させれば、その収納姿勢の甲板は二本のガイド部材に沿って収納される。
そしてその落下の際には、ガイド部材に固定されたラックと噛合する、甲板支持部材に回転可能に支持されピニオンの回転が、甲板支持部材に本体を固定されてそのピニオンに駆動結合されたロータリダンパで制動されるので、甲板と甲板支持部材との落下速度が抑えられて、甲板がスライド落下する際の衝撃が緩和される。
従ってこの考案の甲板収納型テーブルによれば、甲板がスライド落下する際の衝撃を、滑りのないラック・ピニオン機構で駆動するロータリダンパで確実に緩和することができ、しかも、ラックとピニオンはガイド部材付近に位置し、ロータリダンパも適宜配置できることから、構造がシンプルになって、テーブルをコンパクトに構成することができ、また、衝撃緩和機構への紙等の巻き込みによる故障を有効に防止することができ、さらに、ラックが甲板に設けられていないので、甲板の出し入れ時や使用中等にラックに手が引っ掛かったりすることもない。
なお、この考案の甲板収納型テーブルにおいては、前記ラックは前記二本のガイド部材にそれぞれ設けられ、前記ピニオンは前記二本のガイド部材のラックとそれぞれ噛合するように二個設けられて、前記甲板支持部材の両端部に設けられた前記ロータリダンパの回転軸にそれぞれ固定されていても良く、このようにすれば、甲板支持部材の左右両端部で制動できるので、甲板の安定した下降をもたらすことができる。
また、この考案の甲板収納型テーブルにおいては、前記甲板支持部材は、前記ガイド部材としてのレールと、前記甲板支持部材に回転可能に支持されて前記レールにより昇降を案内されるローラとにより昇降可能に支持されていても良く、このようにすれば、甲板の昇降を円滑に案内することができる。
さらに、この考案の甲板収納型テーブルにおいては、前記ロータリダンパは、前記甲板の下降による前記ピニオンの回転のみ制動するようにワンウェイクラッチを介して前記ピニオンに駆動結合されていても良く、このようにすれば、甲板の上昇時にはロータリダンパがピニオンの回動を制動しないので、甲板をより容易に持ち上げることができる。ここで、ワンウェイクラッチはロータリダンパに組み込まれていても良い。
以下に、この考案の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この考案の甲板収納型テーブルの一実施例を甲板を使用姿勢にした状態で内部を透視して示す側面図、図2は、上記実施例の甲板収納型テーブルを甲板を使用姿勢にした状態で内部を透視して示す背面図であり、図中符号1は上記実施例の甲板収納型テーブルを示す。
この実施例の甲板収納型テーブル1は、例えば固定席や移動観覧席等に用い得るもので、図1および図2に示すように、図示しない椅子の左右前方に位置する二本の支柱2と、それらの支柱2を一体的に連結するとともに例えば市販のスイベルスクリューからなる甲板ストッパ3を支持する連結部材4と、それらの支柱2に両端部を固定されてそれらの支柱2の間に配置されるとともに甲板受け5を支持する甲板受け支持部材6と、それらの支柱2にそれぞれ固設されたガイド部材としての二本のレール12に後述の如く左右両端部を昇降可能に支持された甲板支持部材7と、その甲板支持部材7の上昇限位置で、図中実線で示す概略水平な使用姿勢と図中仮想線で示す手前を跳ね上げて垂直にした収納姿勢との間で軸線C周りに回動可能にその甲板支持部材7に前端部を支持された甲板8とを具え、上記収納姿勢にした甲板8を甲板支持部材7とともに二本の支柱2に沿ってそれらの支柱2の間に落下させて収納し得るようにしたものである。
しかして、この実施例の甲板収納型テーブル1はさらに、上記甲板支持部材7に本体を固定されたロータリダンパ9と、その甲板支持部材7に回転可能に支持されてロータリダンパ9の回転軸に駆動結合されたピニオン10と、上記支柱2にレール12とともに固定されてピニオン10と噛合するラック11と、を具えている。
ここで、上記ラック11は上記二本の支柱2にそれぞれ沿うように二本設けられ、上記ピニオン10はそれら二本のラック11とそれぞれ噛合するように二個設けられて、上記甲板支持部材7の両端部に設けられたロータリダンパ9の回転軸にそれぞれ固定されている。
また、上記甲板支持部材7は、上記二本の支柱2にそれらに沿って延在するようにそれぞれ固定された上記二本のレール12と、甲板支持部材7の左右両端部にそれぞれ回転可能に支持されてレール12によりそれぞれ昇降を案内される片側二個ずつのローラ13とにより昇降可能に支持されており、それらのローラ13は、二本の支柱2にそれぞれ設けられたローラストッパ14への当接により下降限位置を特定される。
そして、上記ロータリダンパ9は、上記甲板8の下降による上記ピニオン10の回転のみ制動するように図示しないワンウェイクラッチを介してそのピニオン10に駆動結合されており、そのワンウェイクラッチはここではロータリダンパ9内に組み込まれている。
かかる実施例の甲板収納型テーブル1にあっては、テーブル1の使用時は、二本の支柱2の間に配置されてそれらの支柱2のレール12に左右両端部を昇降可能に支持された甲板支持部材7を例えば手で持ち上げて上昇限位置まで上昇させるとともに、例えば手で甲板8を図中仮想線で示す収納姿勢から手前に回動させて倒せば、甲板8の奥側端部の上下面が甲板ストッパ3と甲板受け5とにそれぞれ当接して甲板8がさらなる回動を規制されて図中実線で示す概略水平な使用姿勢となり、またテーブル1の不使用時は、例えば手で甲板8をその使用姿勢から手前を跳ね上げて図中仮想線で示すレール12に平行な収納姿勢まで回動させるとともに、その収納姿勢の甲板8とその下方に連なる甲板支持部材7とを図示の上昇限位置から、ローラ13がローラストッパ14に当接するまで自重で落下させれば、その収納姿勢の甲板8は二本の支柱2に沿って落下して、二本の支柱2の間に収納される。
そしてその落下の際には、支柱2に固定されたラック11と噛合する、甲板支持部材7にロータリダンパ9を介して回転可能に支持されたピニオン10の回転が、甲板支持部材7に本体を固定されてそのピニオン10に回転軸を駆動結合されたロータリダンパ9で制動されるので、甲板8と甲板支持部材7との落下速度が抑えられて、甲板8がスライド落下する際の衝撃が緩和される。
従ってこの実施例の甲板収納型テーブル1によれば、甲板8がスライド落下する際の衝撃を、滑りのないラック・ピニオン機構で駆動するロータリダンパ9で確実に緩和することができ、しかも、ラック11とピニオン10は支柱2内に位置し、ロータリダンパ9も支柱2内に位置することから、構造がシンプルになって、テーブル1をコンパクトに構成することができ、また、ロータリダンパ9とピニオン10とラック11とを具えてなる衝撃緩和機構への紙等の巻き込みによる故障を有効に防止することができ、さらに、ラックが甲板に設けられていないので、甲板の出し入れ時や使用中等にラックに手が引っ掛かったりすることもない。
しかもこの実施例の甲板収納型テーブル1によれば、ラック11は二本の支柱2を介して二本のレール12にそれぞれ設けられ、ピニオン10は二本のラック11とそれぞれ噛合するように二個設けられて、甲板支持部材7の両端部に設けられたロータリダンパ9の回転軸にそれぞれ固定されているころから、甲板支持部材7の左右両端部で制動できるので、甲板8の安定した下降をもたらすことができる。
また、この実施例の甲板収納型テーブル1によれば、甲板支持部材7は、支柱2に設けられたレール12と、甲板支持部材7に回転可能に支持されてレール12により昇降を案内されるローラ13とにより昇降可能に支持されているので、甲板8の昇降を円滑に案内することができる。
さらに、この実施例の甲板収納型テーブル1によれば、ロータリダンパ9は、甲板8の下降によるピニオン10の回転のみ制動するようにワンウェイクラッチを介してピニオン10に駆動結合されていることから、甲板8の上昇時にはロータリダンパ9がピニオン10の回動を制動しないので、甲板8をより容易に持ち上げることができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この考案は上述の例に限定されるものでなく実用新案登録請求の範囲の記載の範囲内で適宜変更することができ、例えば、左右のピニオン10をシャフトで結合して、そのシャフトを歯車組等を介してロータリダンパ9の回転軸に駆動結合してもよく、また例えば、甲板支持部材7が傾かないように外向きのローラ13を追加して、片方のレール12のラック11とピニオン10とロータリダンパ9とを省略しても良い。
さらに例えば、ローラ13の代わりに摩擦係数の小さい摺接面を持つテフロン(登録商標)等のスライダを設けてそれをレール12で摺動可能に支持しても良く、また例えば、二本のガイド部材を、テーブル専用の支柱に固定する代わりに椅子の背や支柱に固定して支持しても良い。
かくしてこの考案の甲板収納型テーブルによれば、甲板がスライド落下する際の衝撃を、滑りのないラック・ピニオン機構で駆動するロータリダンパで確実に緩和することができ、しかも、ラックとピニオンはガイド部材付近に位置し、ロータリダンパも適宜配置できることから、構造がシンプルになって、テーブルをコンパクトに構成することができ、また、衝撃緩和機構への紙等の巻き込みによる故障を有効に防止することができ、さらに、ラックが甲板に設けられていないので、甲板の出し入れ時や使用中等にラックに手が引っ掛かったりすることもない。
この考案の甲板収納型テーブルの一実施例を甲板を使用姿勢にした状態で内部を透視して示す側面図である。 図2は、上記実施例の甲板収納型テーブルを甲板を使用姿勢にした状態で内部を透視して示す背面図である。
符号の説明
1 甲板収納型テーブル
2 支柱
3 甲板ストッパ
4 連結部材
5 甲板受け
6 甲板受け支持部材
7 甲板支持部材
8 甲板
9 ロータリダンパ
10 ピニオン
11 ラック
12 レール
13 ローラ
14 ローラストッパ

Claims (4)

  1. 互いに平行に延在する二本のガイド部材と、
    それらのガイド部材に左右両端部を昇降可能に支持された甲板支持部材と、
    その甲板支持部材の上昇限位置で概略水平な使用姿勢と手前を跳ね上げて前記ガイド部材と平行にした収納姿勢との間で回動可能にその甲板支持部材に支持された甲板と、
    を具え、その収納姿勢にした甲板を甲板支持部材とともに前記二本のガイド部材に沿って落下させ得るようにした甲板収納型テーブルにおいて、
    前記甲板支持部材に本体を固定されたロータリダンパと、
    前記甲板支持部材に回転可能に支持されて前記ロータリダンパの回転軸に駆動結合されたピニオンと、
    前記ガイド部材に固定されて前記ピニオンと噛合するラックと、
    を具えてなる、甲板収納型テーブル。
  2. 前記ラックは前記二本のガイド部材にそれぞれ設けられ、
    前記ピニオンは前記二本のガイド部材のラックとそれぞれ噛合するように二個設けられて、前記甲板支持部材の両端部に設けられた前記ロータリダンパの回転軸にそれぞれ固定されている、請求項1記載の甲板収納型テーブル。
  3. 前記甲板支持部材は、
    前記ガイド部材としてのレールと、
    前記甲板支持部材に回転可能に支持されて前記レールにより昇降を案内されるローラとにより昇降可能に支持されている、請求項1または2記載の甲板収納型テーブル。
  4. 前記ロータリダンパは、前記甲板の下降による前記ピニオンの回転のみ制動するようにワンウェイクラッチを介して前記ピニオンに駆動結合されている、請求項1から3までの何れか記載の甲板収納型テーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010252867A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Yamada Kogyo Kk フラップテーブル
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JP2013208350A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Okamura Corp 折畳み式テーブルを備えた家具
JP2015000183A (ja) * 2013-06-14 2015-01-05 株式会社岡村製作所 家具

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