JP3116881B2 - 水中音響データ通信方法 - Google Patents

水中音響データ通信方法

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JP3116881B2 JP09310866A JP31086697A JP3116881B2 JP 3116881 B2 JP3116881 B2 JP 3116881B2 JP 09310866 A JP09310866 A JP 09310866A JP 31086697 A JP31086697 A JP 31086697A JP 3116881 B2 JP3116881 B2 JP 3116881B2
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    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Communication Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高伝送効率、省電力
を図った水中音響データ通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】データ通信を行う際の、通信プロトコル
は有線、無線の分野において様々な方式が取り入れられ
ているが、水中音響データ通信においては、水中音響伝
搬固有の特性により、従来のプロトコルを用いても充分
な伝送効率を得ることができない。また水中で使用され
る機器、装置には極めてシビアな省電力性能が求められ
る為、通信時の消費電力が充分に考慮されたプロトコル
を用いるのが望ましいが、従来の方式ではこの点が不充
分である感が否めない。例えば、現在無線やWAN(Wi
de Area Network)の分野で利用されているHDLC(Hi
gh Level Data Link Control;ハイレベル・データリン
ク制御手順)は上記の要求条件からみて最も望ましい既
存のプロトコルの一つである。
【0003】しかし、高ノイズレベル、揺動によるドー
プラー効果等が顕著に表れる劣悪な通信環境である水中
音響データ通信にこれを適用した場合、フレームエラー
多発による再送シーケンスの増加により著しくスループ
ットが低下し充分な伝送効率が得られない。また、HD
LCは、通信環境の変化にアクティブに適合させる為の
シーケンスが組まれておらず、伝送路のビットエラーレ
ートを定常的に確率性だけでとらえて設計されているた
め、省電力性という見地からも問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の点
を考慮してなされたもので、その目的は、伝送効率を上
げることができると共に、省電力を図ることができる水
中音響データ通信方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の課題を
解決すべくなされたもので、請求項1に記載の発明は、
送信装置と受信装置との間の回線を確立する第1の過程
と、前記送信装置から前記受信装置へ複数フレームを伝
送することによりデータを送る第2の過程と、前記第2
の過程による伝送において複数のフレームエラーが発生
した場合、前記受信装置から前記送信装置へ、エラーフ
レームの番号および総数を含む再送要求フレームを伝送
する第3の過程と、前記再送要求フレームを受け、前記
送信装置から前記受信装置へ前記エラーフレームを再送
する第4の過程と、前記第4の過程によって再送された
フレームが全てエラーとなった場合は、前記第3の過程
で受信装置から伝送された前記再送フレームを、エラー
フレーム番号を更新せず再度前記送信装置へ伝送する第
5の過程とを有することを特徴とする水中音響データ通
信方法である。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の水中音響データ通信方法において、前記送信装置にお
ける前記エラーフレームの到達確認はウエイトタイマに
よって行われることを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、送信装置と受信
装置との間の回線を確立する第1の過程と、前記送信装
置から前記受信装置へ複数フレームを伝送することによ
りデータを送る第2の過程と、前記第2の過程による伝
送において複数のフレームエラーが発生した場合、前記
受信装置から前記送信装置へ、エラーフレームの番号お
よび総数を含む再送要求フレームを伝送する第3の過程
と、前記再送要求フレームを受け、前記送信装置から前
記受信装置へ前記エラーフレームを再送する第4の過程
とを有する水中音響データ通信方法によるモジュロm
(m:正の整数)データ伝送が1回完了する毎にフレー
ムエラー総数を記録し、最新のn(n:正の整数)回の
データ伝送におけるエラーフレーム数の平均値を算出
し、該算出された平均値と予め設定されている設定値と
を比較し、前記平均値が前記設定値より大であった場合
にその旨を通知することを特徴とする水中音響データ通
信方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。システムは、図1に示すように、
水中音響データ送信装置10aおよび水中音響データ受
信装置10bから構成される。水中音響データ送信装置
10aは、送受波器11a、変復調部12a、CPU1
3aから構成され、また、水中音響データ受信装置10
bは、送受波器11b、変復調部12b、CPU13b
から構成されている。本実施の形態によるプロトコルは
CPU13a,13bにソフトウェア的に組み込まれて
通信制御を行う。プロトコルはHDLCハンドシェーク
シーケンス20(図1)で回線確立を行い、フレーム要
求21、フレーム伝送22により送信装置10aから受
信装置10bへデータ伝送が行われるが、ここで複数の
フレームエラーが発生した場合、マルチエリアリジェク
ション(MREJ)30が受信装置10bから発行され
る。
【0009】送信装置10aにおけるMREJフレーム
到達確認は、他の制御フレームと同様に、ウェイトタイ
マによる時間計測により管理する。送信装置10aでM
REJが受信されるとエラーフレームのアウトスタンデ
ィング伝送手順31を実行する。この手順において複数
のフレームエラーが発生した場合、再度エラーフレーム
番号を更新したMREJフレームを発行して同じ手順を
反復する。また手順31においてエラーとなったフレー
ムが1つだけの場合はHDLCのSREJ(Selective
Rejection)フレーム23及び1フレーム再送24により
対処する。また、手順31において全てのフレームがエ
ラーとなった場合は、エラーフレーム番号を更新しない
MREJフレーム30、及びフレーム再送31を実行す
る。
【0010】次に、MREJフレームフォーマットを以
下に規定する。ベースとなるフレームはHDLC UI
フレームであり、フレームヘッダ、フッタ、アドレス部
及び制御部には特に変更を加えない。データ部には図2
に示すフォーマットでMREJフレームタグ、再送指定
フレーム数、及び再送フレーム番号を記載する。
【0011】なお、図2の各記号の意味は次の通りであ
る。 MREJ…MREJフレームであることを識別する特定
ビットパターン FrNo…再送を要求するフレームの総数mの1バイト
表記 n1〜nm…再送を要求するフレームの番号、各々1バイ
ト表記 上位レイヤが他のUIフレーム形式を利用する場合はM
REJフレームタグにより識別を行う。またMREJフ
レームデータ部は最大Mバイト可変長とし、 M=モジュロ数+2(バイト) と定義する。
【0012】次に、図3を参照してフレームエラー算出
手順を説明する。HDLCのハンドシェーク20の完了
後、エラーフレーム再送手順まで含めた1モジュロ分の
データ伝送手順41完了した時点でのフレームエラー総
数をFEN1として記録する。送るべきデータがまだ残
っている場合は再度同じシーケンスにより1モジュロ分
のデータ伝送手順42を実行し、同様にフレームエラー
総数をFEN2とする。これを全てnデータが転送され
るまで繰り返す。
【0013】ここで1モジュロ分のデータ伝送において
許容されるフレームエラーレートFET、及びサンプル
数nを予め設定し、任意のk回目のデータ伝送手順44
において以下の判定を行わせる。
【数1】 すなわち、nサンプルの平均フレームエラー数がFET
を上回るか下回るかの判定を行い、FETを上回った場
合は上位レイヤにこれを通知して判断を待つ。またFE
Tを下回っていれば通知は行わずにデータ伝送を続行す
る。この判定処理30は、次回のk+1回目のデータ伝
送時にも繰り返して実行してその都度フレームエラーレ
ート計測を実施させる。この機能により回線状況の時間
変化に適合した通信制御が可能となる。例えば、海が荒
れていてエラーレートが高い場合は、通信を中止する、
あるいは、モジュロ数mを小さくする等の処置が可能に
なる。
【0014】以上説明したように、上記実施の形態によ
れば、MREJの導入により、エラーフレーム再送シー
ケンスについてもアウトスタンディングフレーム伝送が
実装され、この結果、エラーが多発する条件において通
常のHDLCに比べて再送シーケンスが短時間で収束
し、スループットの向上及び高伝送効率が実現される。
これにより、水中音響データ通信のように劣悪な通信環
境下においてHDLCベースの通信プロトコルを高伝送
効率に改良することができる。また、フレームエラーレ
ートのしきい値の設定により、通信装置ハードウェア及
び下位レイヤに依存しない通信環境計測機能を実現でき
る。そして、その結果を上位レイヤに通知することで、
システムは通信回線の確立を続行するか否かの判断、あ
るいは、回線状況に応じたアクティブなパラメータ変更
が可能となる。これにより、通信環境が極めて悪いと判
断される場合は回線切断等の処理を行うことでシステム
全体で省電力化が可能となる。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、水中音響データ通信
において、高伝送効率を達成することができる。また、
請求項3に記載の発明によれば、さらに、システムの省
電力化を達成することができる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態による水中音響データ
通信方法の説明図である。
【図2】 同実施形態における再送フレームのデータ部
のフォーマットを示す図である。
【図3】 同実施形態におけるエラーレート測定過程を
示す流れ図である。
【符号の説明】
10a…送信装置 11a、11b…送受波器 12a、12b…変復調器 13a,13b…CPU 20…ハンドシェイク手順 30…MREJ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信装置と受信装置との間の回線を確立
    する第1の過程と、 前記送信装置から前記受信装置へ複数フレームを伝送す
    ることによりデータを送る第2の過程と、 前記第2の過程による伝送において複数のフレームエラ
    ーが発生した場合、前記受信装置から前記送信装置へ、
    エラーフレームの番号および総数を含む再送要求フレー
    ムを伝送する第3の過程と、 前記再送要求フレームを受け、前記送信装置から前記受
    信装置へ前記エラーフレームを再送する第4の過程と、前記第4の過程によって再送されたフレームが全てエラ
    ーとなった場合は、前記第3の過程で受信装置から伝送
    された前記再送フレームを、エラーフレーム番号を更新
    せず再度前記送信装置へ伝送する第5の過程と、 を有することを特徴とする水中音響データ通信方法。
  2. 【請求項2】 前記送信装置における前記エラーフレー
    ムの到達確認はウエイトタイマによって行われることを
    特徴とする請求項1に記載の水中音響データ通信方法。
  3. 【請求項3】 送信装置と受信装置との間の回線を確立
    する第1の過程と、 前記送信装置から前記受信装置へ複数フレームを伝送す
    ることによりデータを送る第2の過程と、 前記第2の過程による伝送において複数のフレームエラ
    ーが発生した場合、前記受信装置から前記送信装置へ、
    エラーフレームの番号および総数を含む再送要求フレー
    ムを伝送する第3の過程と、 前記再送要求フレームを受け、前記送信装置から前記受
    信装置へ前記エラーフレームを再送する第4の過程と、 を有する水中音響データ通信方法によるモジュロm
    (m:正の整数)データ伝送が1回完了する毎にフレー
    ムエラー総数を記録し、 最新のn(n:正の整数)回のデータ伝送におけるエラ
    ーフレーム数の平均値を算出し、 該算出された平均値と予め設定されている設定値とを比
    較し、 前記平均値が前記設定値より大であった場合にその旨を
    通知することを特徴とする水中音響データ通信方法。
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