JP3115832U - 磁気電界センサシステム - Google Patents

Abstract

【課題】 抗張力性を持つ筐体を使用しなくても電界センサを組み込むことが可能な磁気電界センサシステムを提供する。
【解決手段】 磁気電界センサシステム１Ａは、複数個の磁気センサ１０と複数個の電界センサ１１とを１本のケーブル１２で接続してなる。ケーブル１２は、外被２０、抗張力体層２１、絶縁体２２、電線層２３を有し、抗張力体層２１が電線層２３よりも外側に位置する。抗張力体層２１は、複数本の抗張力体２７と、電界センサ１１の信号伝送用としての１本の電線３０とで構成される。電線層２３は複数本の電線３５で構成される。電界センサ１１においては、ケーブル１２の外被２０の一部分（斜線部分）を取り除き、抗張力体層２１の電線３０を取り出し、この電線３０と、ケーブル１２の外側に取り付けられた電位検出器４０の電極用リード線４４とを、接続箇所４７で電気的に接続する。
【選択図】 図４

Description

本考案は、地震予知等に使用する磁気電界センサシステムに関する。

従来、磁気電界センサシステムを構築する場合、複数個の磁気センサと複数個の電界センサが使用され、磁気センサと電界センサはそれぞれ専用のケーブルで接続されていた。例えば、複数個の磁気検出器が１本のケーブルで接続された磁気測定装置がある（例えば、特許文献１参照）。
特許第２９００５３９号公報

しかしながら、上記特許文献１のように磁気センサだけを１本のケーブルで接続し、電界センサだけを１本のケーブルで接続する場合、磁気電界センサシステムの構造が複雑になるだけでなく、部品点数が多くなり、コストも高くなる。

また、センサをケーブルに接続する場合、ケーブルは抗張力体を含め切断し、内部に検出器を配置した抗張力性を有する筐体に抗張力体を引き留めて、磁気電界センサシステムを構成しているが、この構成では、構造が複雑かつ高価となる。

この考案は、そのような問題点に着目してなされたもので、簡素な構造で低コストの磁気電界センサシステムを提供することを目的とする。

前記目的を達成するために、本考案の磁気電界センサシステムは、複数個の磁気センサと、複数個の電界センサとを、１本のケーブルで接続してなり、ケーブル内部に、電線層と抗張力体層を有し、抗張力体層は電線層より外側に配置したことを特徴とする。

この磁気電界センサシステムにおいて、抗張力体層に、電界センサ信号伝送用の電線を有することが好ましい。

請求項１記載の考案によれば、複数個の磁気センサ及び電界センサを１本のケーブルで接続するので、簡素な構造で低コストの磁気電界センサシステムを提供できる。

また、電界センサを簡素な構造かつ安価な方法で構成することが可能となるだけでなく、抗張力性を持つ筐体を使用しなくても電界センサを組み込むことができる。

請求項２記載の考案によれば、より簡素な構造の磁気電界センサシステムを提供できる。

以下、本考案を実施の形態に基づいて説明する。

実施形態に係る磁気電界センサシステムの構成図を図１及び図２に示す。図１の磁気電界センサシステム１Ａは、複数個の磁気センサ１０と複数個の電界センサ１１とを１本のケーブル１２で接続してなり、磁気センサ１０と電界センサ１１が一定間隔ａで交互に接続されている。図２の磁気電界センサシステム１Ｂは、複数個の磁気センサ１０と複数個の電界センサ１１とを１本のケーブル１２で接続してなるのは上記と同様であるが、間隔ｂと間隔ｃが異なる。

なお、図１及び図２の磁気電界センサシステム１Ａ，１Ｂでは、磁気センサ１０と電界センサ１１が交互に接続されているが、システムの構成に応じて磁気センサ１０と電界センサ１１を接続すればよいのであって、必ずしも交互に接続する必要はない。

ケーブル１２は、図３に示すような断面構造を有する。このケーブル１２は、外側から順に、絶縁体からなる外被２０と、抗張力体層２１と、絶縁体２２と、電線層２３とを有し、抗張力体層２１が電線層２３よりも外側に位置する。

抗張力体層２１は、複数本の抗張力体（例えば鉄等の金属線）２７と、電界センサ１１の信号伝送用としての１本の電線３０とで構成され、電線３０は導体３１及び絶縁被膜３２からなる。電線層２３は、導体３６及び絶縁被膜３７からなる複数本の電線３５で構成される。但し、この電線３５に代えて、光ファイバを使用してもよい。

電界センサ１１は、図４に示すような概略構造を備える。この構造では、ケーブル１２の外被２０の一部分（斜線部分）を取り除き、抗張力体層２１の電線３０を取り出し、この電線３０と、ケーブル１２の外側に取り付けられた電位検出器４０の電極用リード線４４とを、接続箇所４７で電気的に接続する。なお、ケーブル１２の除去部分には、外被２０ａを再構成しておく。また、必要により、外被２０ａ、接続箇所４７、電位検出器４０等を覆うカバー５０（点線部分）をケーブル１２に取り付ける。

電位検出器４０は、図７に概略構造図を示すように、ケース４１内に電極収納部４２が設けられ、電極収納部４２内に電極素子４３が配置され、電極素子４３に接続された電極用リード線４４がケース４１の外部に導出され、更にケース４１の開口部にフィルタ４５が取り付けられた構造である。

図５に磁気センサ１０Ａの構造の一例を概略断面図で示す。この磁気センサ１０Ａでは、ケーブル１２に取り付けられた筐体６０内に磁気検出器７０が配置され、筐体６０の両端部に抗張力体引き留め機構６１が設けられている。ケーブル１２から取り出した抗張力体層２１が抗張力体引き留め機構６１に係合されることで、ケーブル１２が筐体６０にしっかり固定される。

筐体６０は主部６０ａ及び端部６０ｂからなり、主部６０ａと端部６０ｂが互いに螺合されることで構成されている。ケーブル１２の抗張力体層２１（抗張力体２７）は、筐体６０内で円錐状に拡開され、この状態で抗張力体引き留め機構６１に係止されている。抗張力体引き留め機構６１は、円錐状のくさび部６１ａと円錐台形状のくさび部６１ｂからなる。この場合、ケーブル１２に筐体６０の端部６０ｂを装着し、ケーブル１２の抗張力体２７を拡開状態にした後、くさび部６１ｂとくさび部６１ａを順に端部６０ｂに打ち込み、予めケーブル１２に通しておいた筐体６０の主部６０ａを端部６０ｂに螺合させることで、ケーブル１２が筐体６０から抜けないようにしっかりと固定される。

抗張力体層２１内の電線３０は、電線層２３内の所定の電線３５と接続箇所７７で電気的に接続され、これにより、電界センサ１１で検出された信号が電線３５を通じて伝送される。電線層２３内の他の電線３５は、磁気検出器７０の外部において対応の電線３５と接続箇所７８で電気的に接続されたり、磁気検出器７０のリード線７１と接続箇所７９で電気的に接続される。

図６に磁気センサ１０Ｂの構造の別例を概略断面図で示す。この磁気センサ１０Ｂでは、磁気検出器７０の両側において、抗張力体層２１内の電線３０が、磁気検出器７０のリード線７１と接続箇所７７で電気的に接続されていることが、上記磁気センサ１０Ａと異なる。この場合は、２個（両隣）の電界センサ１１で検出された電位から電位差が求められ、この電位差が磁気検出器７０内でデジタル化され、磁気信号と一緒に磁気センサ７０の外部に出力される。

一実施形態に係る磁気電界センサシステムの構成図である。 別実施形態に係る磁気電界センサシステムの構成図である。 同磁気電界センサシステムのケーブルの断面構造図である。 同磁気電界センサシステムの電界センサの概略構造図である。 同磁気電界センサシステムの磁気センサの構造の一例を示す概略断面図である。 同磁気電界センサシステムの磁気センサの構造の別例を示す概略断面図である。 同磁気電界センサシステムの電界センサに使用する電位検出器の概略構造図である。

符号の説明

１Ａ，１Ｂ 磁気電界センサシステム
１０（Ａ，Ｂ） 磁気センサ
１１ 電界センサ
１２ ケーブル
２１ 抗張力体層
２３ 電線層
２７ 抗張力体
３０，３５ 電線
４０ 電位検出器
７０ 磁気検出器

Claims (2)

1. 複数個の磁気センサと、複数個の電界センサとを、１本のケーブルで接続してなり、ケーブル内部に、電線層と抗張力体層を有し、抗張力体層は電線層より外側に配置したことを特徴とする磁気電界センサシステム。
2. 前記抗張力体層に、電界センサ信号伝送用の電線を有することを特徴とする請求項１記載の磁気電界センサシステム。

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